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The Emperor's New Suit, はだか の 王さま 2

はだか の 王さま 2

人 の よい 年より の 大臣 は 王さま に 言われて 、 さぎ 師 の 家 へ 向かいました 。 さぎ 師 が から の はた織り 機 で 仕事 を して いる 部屋 に 入りました 。 「 神さま 、 助けて ください ! 」 と いのり ながら 、 両目 を 大きく 見開きました 。 けれども 、 何も 見えません 。 はた織り 機 に は 何も ない のです 。 「 ど 、 どういう こと じゃ !?」 と 思わず 口 に 出し そうに なりました が 、 しません でした 。 その とき 、「 大臣 さん 、」 と さぎ 師 が 声 を かけました 。 「 どう です ? もっと 近づいて よく 見て ください 。 この もよう 、 いろいろな 技術 が 使われて いて すごい で すし 、 この 色合い だって 美しくて 、 思わず うなって しまい そうでしょう ? 」 さぎ 師 は そう 言って 、 から の はた織り 機 を ゆびさしました 。 大臣 は なんとか して 布 を 見よう と しました が 、 どう やって も 見えません 。 だって 、 そこ に は ほんとうに 何も ない んです から 。 「 大変な こと じゃ 。」 と 大臣 は 思いました 。 自分 は バカな のだろう か 、 と 首 を かしげました 。 でも そう 思い たく ありません でした 。 大臣 は まわり を 見まわしました 。 二 人 の さぎ 師 が いる だけ です 。 よい こと に 、 まだ 自分 が 布 が 見え ない 、 と いう こと を 誰 も 気 が ついて いません 。 『 見え ない 』、 と 言わ なければ 誰 も 気づか ない のです から 。 「 あの ぅ 、 どうして 何も おっしゃら ない んです か ? 」 と 、 さぎ 師 の 片われ が たずねました 。 もう 一 人 の さぎ 師 は から の はた織り 機 で いっしょうけんめい 働く ふり を して います 。 急に 言われて 、 大臣 は あわてました 。 「 あ …… ふ ぅん 。 とても きれいで 、たいそう 美しい もん じゃ なぁ 。」 大臣 は メガネ を 動かして 、 何も ない はた織り 機 を じっくり 見ました 。 「 なんと みごとな 柄 がら じゃ 。 それ に この 色 の あざやかな こと ! この こと を 王さま に 言えば 、 王さま も きっと お 気 に めす じゃ ろう なぁ 。」 「 その 言葉 を 聞けて 、 ありがたき しあわせです 。」 二 人 の さぎ 師 が 口 を そろえて 言いました 。 「 では 、 王さま に もっと 知って いただく ため に 、 布 に ついて こまかく 説明 せつめい いたしましょう 。」 さぎ 師 は から の はた織り 機 の 前 で しゃべり はじめました 。 色 が こい と か うすい と か 、 もよう が うねうね して る と か 、 まっすぐ と か 。 こ と こまやかに 言う のです 。 大臣 は その 説明 を 一言 も もらさ ず 聞き入って いました 。 なぜなら 、 大臣 は 王さま に もう 一 度 同じ こと を まちがえ ず に 言わ なければ なら ない から です 。 もし ここ で 一言 でも まちがえよう もの なら 、 あと で 王さま が ほんもの を 見た とき に 大臣 に は 布 が 『 見え なかった 』 と 気づいて しまいます 。 だから 大臣 は 聞いた こと を そのまま 王さま に 言いました 。 大臣 が 帰る とき 、 さぎ 師 たち は もっと 金 の 糸 や 絹 が ほしい と 言いました 。 布 を 織る ため に ひつようだ と 言う ので 、 すぐに 持ってこ させました 。 でも やはり 、 さぎ 師 たち は 金 の 糸 や 絹 を 一 本 も 使わ ないで みんな 自分 の 物 に して しまいました 。 そして 何も ない から の はた織り 機 で ずっと 織る ふり を つづけました 。 それ から まもなく 、 王さま は もう 一 人 さぎ 師 の ところ に 向かわ せました 。 これ も 根 の まっすぐな 役人 でした 。 役人 の 仕事 は 、 布 の はかどり ぐあい と 完成 する 日 にち を しらべて くる こと でした 。 しかし 、 役人 も 大臣 と 同じ ように 、 見えた の は からっぽの はた織り 機 だけ でした 。 なんど も なんど も 見ました が 、 どうしても からっぽに しか 見えません でした 。 「 どう なされた のです か ? もし かして 、 お気にめさ ない と か ……」 二 人 の さぎ 師 は 不安 そうに たずねました 。 そして 何も ない はずの 布 を まる である か の ように 見せびらかせました 。 「 ほら 、 この 王さま の えら さ に ぴったりの この もよう 、…… どう でしょう か ? 」 さぎ 師 は 言います が 、 布 は どこ に も ありません 。 役人 は 思いました 。 「 わたし は バカで は ない 。 自分 に ふさわしく ない 仕事 を して いる だけ だ 。 そう だ 、 バカで は ない 。 おそらく …… この 布 は とても ふうがわりな のだろう 。 しかし 、 この こと を 、 だれ に も 知られて は なら ない のだ ……」 役人 は 少し 考えて から 、 言いました 。 見え ない 布 を あたかも 見えて いる ように 。 「たいへん みごとな 布 だ ! 色合い も 美しい し …… 柄がら も もうしぶん ない 。 わたし は こんな 布 を 見られて とても うれしい よ ! 」 そうして 城 に 帰った 役人 は 王さま に 向かって こう 言いました 。 「たいへん けっこうな もの でした 。」


はだか の 王さま 2 ||おうさま King of Hadaka 2 Koning van het naakt 2

人 の よい 年より の 大臣 は 王さま に 言われて 、 さぎ 師 の 家 へ 向かいました 。 じん|||としより||だいじん||おうさま||いわ れて||し||いえ||むかい ました The minister from the good age of the man said to the king and went to the house of Sagi. さぎ 師 が から の はた織り 機 で 仕事 を して いる 部屋 に 入りました 。 |し||||はたおり|き||しごと||||へや||はいり ました I went into a room where Sagi was working on a loom from a knitting machine. 「 神さま 、 助けて ください ! かみさま|たすけて| "God, please help me! 」 と いのり ながら 、 両目 を 大きく 見開きました 。 |||りょうめ||おおきく|みひらき ました "I spread my eyes wide while saying." けれども 、 何も 見えません 。 |なにも|みえ ませ ん But I can't see anything. はた織り 機 に は 何も ない のです 。 はたおり|き|||なにも|| 「 ど 、 どういう こと じゃ !?」 と 思わず 口 に 出し そうに なりました が 、 しません でした 。 |||||おもわず|くち||だし|そう に|なり ました||し ませ ん| I wasn't sure what to say! その とき 、「 大臣 さん 、」 と さぎ 師 が 声 を かけました 。 ||だいじん||||し||こえ||かけ ました At that time, Mr. Sasagi shouted, “Minister,”. 「 どう です ? もっと 近づいて よく 見て ください 。 |ちかづいて||みて| Look closer and look closely. この もよう 、 いろいろな 技術 が 使われて いて すごい で すし 、 この 色合い だって 美しくて 、 思わず うなって しまい そうでしょう ? |||ぎじゅつ||つかわ れて||||||いろあい||うつくしくて|おもわず|||そう でしょう Like this, it is amazing that various technologies are used, and this color is so beautiful that you seem to be surprised. 」 さぎ 師 は そう 言って 、 から の はた織り 機 を ゆびさしました 。 |し|||いって|||はたおり|き||ゆびさし ました 大臣 は なんとか して 布 を 見よう と しました が 、 どう やって も 見えません 。 だいじん||||ぬの||みよう||し ました|||||みえ ませ ん The minister managed to see the cloth, but he couldn't see it anyway. だって 、 そこ に は ほんとうに 何も ない んです から 。 |||||なにも||| Because there really isn't anything there. 「 大変な こと じゃ 。」 たいへんな|| "Oh, my God." と 大臣 は 思いました 。 |だいじん||おもい ました Said the minister. 自分 は バカな のだろう か 、 と 首 を かしげました 。 じぶん||ばかな||||くび||かしげ ました I was wondering if I was stupid. でも そう 思い たく ありません でした 。 ||おもい||あり ませ ん| But I didn't want to think so. 大臣 は まわり を 見まわしました 。 だいじん||||みまわし ました The minister looked around. 二 人 の さぎ 師 が いる だけ です 。 ふた|じん|||し|||| よい こと に 、 まだ 自分 が 布 が 見え ない 、 と いう こと を 誰 も 気 が ついて いません 。 ||||じぶん||ぬの||みえ||||||だれ||き|||いま せ ん Fortunately, no one is aware that I still can't see the cloth. 『 見え ない 』、 と 言わ なければ 誰 も 気づか ない のです から 。 みえ|||いわ||だれ||きづか||| No one will notice unless you say "I can't see". 「 あの ぅ 、 どうして 何も おっしゃら ない んです か ? |||なにも|||| “Why do n’t you say anything? 」 と 、 さぎ 師 の 片われ が たずねました 。 ||し||かたわれ||たずね ました ”Asked Sagi ’s piece. もう 一 人 の さぎ 師 は から の はた織り 機 で いっしょうけんめい 働く ふり を して います 。 |ひと|じん|||し||||はたおり|き|||はたらく||||い ます Another fraudster pretends to work diligently on the loom. 急に 言われて 、 大臣 は あわてました 。 きゅうに|いわ れて|だいじん||あわて ました 「 あ …… ふ ぅん 。 とても きれいで 、たいそう 美しい もん じゃ なぁ 。」 |||うつくしい||| It's very beautiful and very beautiful. " 大臣 は メガネ を 動かして 、 何も ない はた織り 機 を じっくり 見ました 。 だいじん||めがね||うごかして|なにも||はたおり|き|||み ました The minister moved his glasses and looked closely at the empty weaving machine. 「 なんと みごとな 柄 がら じゃ 。 ||え|| "What a wonderful handle. それ に この 色 の あざやかな こと ! |||いろ||| この こと を 王さま に 言えば 、 王さま も きっと お 気 に めす じゃ ろう なぁ 。」 |||おうさま||いえば|おうさま||||き||||| Speaking of this to the king, the king will surely like it too. " 「 その 言葉 を 聞けて 、 ありがたき しあわせです 。」 |ことば||きけて|| "Thank you for listening to that word." 二 人 の さぎ 師 が 口 を そろえて 言いました 。 ふた|じん|||し||くち|||いい ました The two sage teachers spoke with their mouths. 「 では 、 王さま に もっと 知って いただく ため に 、 布 に ついて こまかく 説明 せつめい いたしましょう 。」 |おうさま|||しって||||ぬの||||せつめい||いたし ましょう "Now, let's give a detailed explanation about the cloth so that the King can know more." さぎ 師 は から の はた織り 機 の 前 で しゃべり はじめました 。 |し||||はたおり|き||ぜん|||はじめ ました Sagi began to talk in front of the empty weaving machine. 色 が こい と か うすい と か 、 もよう が うねうね して る と か 、 まっすぐ と か 。 いろ||||||||||||||||| Whether the color is light or light, or the color is undulating, or straight. こ と こまやかに 言う のです 。 |||いう| We say it in a very detailed way. 大臣 は その 説明 を 一言 も もらさ ず 聞き入って いました 。 だいじん|||せつめい||いちげん||||ききいって|い ました The Minister listened to the explanation without even listening. なぜなら 、 大臣 は 王さま に もう 一 度 同じ こと を まちがえ ず に 言わ なければ なら ない から です 。 |だいじん||おうさま|||ひと|たび|おなじ||||||いわ||||| Because the minister has to tell the king the same thing again. もし ここ で 一言 でも まちがえよう もの なら 、 あと で 王さま が ほんもの を 見た とき に 大臣 に は 布 が 『 見え なかった 』 と 気づいて しまいます 。 |||いちげん|||||||おうさま||||みた|||だいじん|||ぬの||みえ|||きづいて|しまい ます だから 大臣 は 聞いた こと を そのまま 王さま に 言いました 。 |だいじん||きいた||||おうさま||いい ました So the minister told the king exactly what he had heard. 大臣 が 帰る とき 、 さぎ 師 たち は もっと 金 の 糸 や 絹 が ほしい と 言いました 。 だいじん||かえる|||し||||きむ||いと||きぬ||||いい ました When the minister returned, the Sagi teachers said they wanted more gold thread or silk. 布 を 織る ため に ひつようだ と 言う ので 、 すぐに 持ってこ させました 。 ぬの||おる|||||いう|||もってこ|さ せ ました でも やはり 、 さぎ 師 たち は 金 の 糸 や 絹 を 一 本 も 使わ ないで みんな 自分 の 物 に して しまいました 。 |||し|||きむ||いと||きぬ||ひと|ほん||つかわ|||じぶん||ぶつ|||しまい ました However, after all, the Sagi teachers did not use a single piece of gold thread or silk, but made it their own. そして 何も ない から の はた織り 機 で ずっと 織る ふり を つづけました 。 |なにも||||はたおり|き|||おる|||つづけ ました それ から まもなく 、 王さま は もう 一 人 さぎ 師 の ところ に 向かわ せました 。 |||おうさま|||ひと|じん||し||||むかわ|せま した Shortly thereafter, the King went to another Sagi teacher. これ も 根 の まっすぐな 役人 でした 。 ||ね|||やくにん| This was also a straight-forward official. 役人 の 仕事 は 、 布 の はかどり ぐあい と 完成 する 日 にち を しらべて くる こと でした 。 やくにん||しごと||ぬの|||||かんせい||ひ|||||| The official's job was to look at the date when the cloth was ready and completed. しかし 、 役人 も 大臣 と 同じ ように 、 見えた の は からっぽの はた織り 機 だけ でした 。 |やくにん||だいじん||おなじ||みえた||||はたおり|き|| However, like the Minister, the officials could only see an empty weaving machine. なんど も なんど も 見ました が 、 どうしても からっぽに しか 見えません でした 。 ||||み ました|||||みえ ませ ん| I've seen it many times, but it just looks like it's empty. 「 どう なされた のです か ? もし かして 、 お気にめさ ない と か ……」 二 人 の さぎ 師 は 不安 そうに たずねました 。 ||お き に めさ||||ふた|じん|||し||ふあん|そう に|たずね ました Perhaps you are not pleased? The two fraudsters asked anxiously. そして 何も ない はずの 布 を まる である か の ように 見せびらかせました 。 |なにも|||ぬの|||||||みせびらかせ ました Then, I made the cloth, which should be empty, show off as if it were whole. 「 ほら 、 この 王さま の えら さ に ぴったりの この もよう 、…… どう でしょう か ? ||おうさま|||||||||| "You see, this one is perfect for the king's glory, but ... what? 」 さぎ 師 は 言います が 、 布 は どこ に も ありません 。 |し||いい ます||ぬの|||||あり ませ ん 役人 は 思いました 。 やくにん||おもい ました The official thought. 「 わたし は バカで は ない 。 ||ばかで|| 自分 に ふさわしく ない 仕事 を して いる だけ だ 。 じぶん||||しごと||||| I'm just doing a job that doesn't suit me. そう だ 、 バカで は ない 。 ||ばかで|| おそらく …… この 布 は とても ふうがわりな のだろう 。 ||ぬの|||| しかし 、 この こと を 、 だれ に も 知られて は なら ない のだ ……」 役人 は 少し 考えて から 、 言いました 。 |||||||しら れて|||||やくにん||すこし|かんがえて||いい ました But this should not be known to anyone .... ”The officer said after a little thought. 見え ない 布 を あたかも 見えて いる ように 。 みえ||ぬの|||みえて|| As if you could see the invisible cloth. 「たいへん みごとな 布 だ ! ||ぬの| 色合い も 美しい し …… 柄がら も もうしぶん ない 。 いろあい||うつくしい||え がら||| The color is beautiful, and the pattern is no longer so good. わたし は こんな 布 を 見られて とても うれしい よ ! |||ぬの||み られて||| I am very happy to see such a cloth! 」 そうして 城 に 帰った 役人 は 王さま に 向かって こう 言いました 。 |しろ||かえった|やくにん||おうさま||むかって||いい ました 「たいへん けっこうな もの でした 。」 "It was very, very good."