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JIN-仁- 完结编, JIN-仁- 完结编 #01 (1)

〈( 仁 ) 僕達 は 当たり前だ と 思って いる 〉

〈 思い立てば 地球 の 裏側 に 行ける こと を 〉

〈 いつでも 思い を 伝える こと が できる こと を 〉

〈 平凡だ が   満ち足りた 日々 が 続く であろう こと を 〉

〈 昼 も 夜 も 忘れて しまった ような 世界 を 〉

〈 けれど   それ は すべて 与え られた もの だ 〉

〈 誰 も が   歴史 の 中 で 戦い 〉

〈 もがき 苦しみ 〉

〈 命 を 落とし 〉

〈 生き抜き 〉

〈 勝ち取って きた 結晶 だ 〉

〈 だから 僕達 は   さらなる 光 を 与え なくて は なら ない 〉

〈 僕達 の …〉

〈 この 手 で 〉

〈 ここ に 来て   もう すぐ 二 年 に なる 〉

〈2009 年   東京 で 脳 外科 医 を やって いた 俺 は 〉

〈 謎 の 男 の 脳 を 手術 し 〉

〈 胎児 様 腫瘍 を 取り出した 〉

〈 その 男 は   なぜ か 腫瘍 の 標本 と 〉

〈 救急 医療 用 の パッキン を 持ち出そう と し 〉

〈 非常 階段 で 男 と   もみあった 俺 は …〉

《 うわ ーッ 》

〈 なぜ か   江戸 に タイム スリップ 〉

〈 そこ で …〉

〈 一 人 の 青年 を 助けた こと が きっかけ と なり 〉

〈 医療 を 通して   様々な 江戸 の 人 達 と 出会う こと に なった 〉

〈 歴史 上 の 英雄 や 〉

〈 大切な 人 の ご 先祖 …〉

〈 かも しれ ない 人 に も 〉

〈 その 人 達 に 助け られ   支え られ …〉

≪( 男 A ) おい   立て ねえ の か ?

( B ) 痛 え …

〈 俺 は   何とか   ここ で 医者 と して 生きる こと が できて いた 〉

( B ) 待って おく んな せ え →

ありがとう ご ぜ え や した   これ

〈 だけど   ふと 思う 〉

〈 俺 は   いつまで ここ に いる のだろう ?〉

俺 は   ここ から …

君 の 腫瘍 を 治 せる ような 未来 を つくって み せる

〈 自分 なり に 考えて やってきた けれど 〉

〈 これ が 例えば 神 なんて もの の 仕業 で 〉

〈 何 か の 目的 が あった と して …〉

《( 山田 ) 十八 番   薬効 あり !》 《( 一同 ) う お ーッ 》

〈 俺 の やって いる こと は 〉

〈 その 目的 に かなって いる のだろう か ?〉

〈 ひょっとしたら その 目的 が   かなわない かぎり 〉

〈 俺 は   戻れ ない ので は ない だろう か ?〉

明治   見ちゃ ったり して …

〈 俺 は   何の ため に ここ へ 送ら れた んだろう ?〉

( 象 山 ) うわ ーッ !

うわ ーッ …

( 福田 ) 南方 先生   増田 屋 の ご 隠居 痛風 が   ひどく なった そうで

ちょっと   見て まいり ます よろしく お 願い し ます

咲 さ ん   ただいま 戻り ました

これ

咲 さ ん ?

( 咲 ) あ ッ   かた じ け のう ございます

( 佐分利 ) お 帰 ん なさい   南方 先生 ただいま

あ ッ   さっき   福田 先生 が 往診 に

福田 先生 の 内科 に   収入 で は 頼り っきり です ね   仁 友 堂 は

普通の 人 は  「 具合 が 悪い から 医者 に 行こう 」 って 考え が

ない です から ね まして や   外科 と なる と

もっと 気軽に 来て くれれば いい んです けど

ならわし を 変える の は 大変です よ 世 を 変える って こと です から

あ ッ   そう いえば 先生   咲 さ ん 何 や   落ち込んで はり ま へんか ?

やっぱり   そう です よ ね

何 か あった んです か ?  咲 さ ん

いえ

私 と した こと が

お 疲れ な んじゃ ない です か ? 仁 友 堂 の 仕事 も やって

家事 も やって じゃ

そのような こと は

明日 は 休んで ください

あ ッ   久しぶりに   橘 の 家 に 行って みたら どう です か ?

私 は …

結納 を ほうり出し   こちら に まいった 身 で ございます ゆえ …

その 意味 でも

一 回   ちゃんと 謝り に 帰った 方 が いい と 思う んです よ ね

《( 橘 ) 自害 せよ !》

《 行け   後 は 私 が   何とか する 》

あの …

未来 で は 結納 の 席 を 飛び出す こと は

まま ある こと な ので ございましょう か ?

結婚 式 の ドタキャン って いう の は

聞く こと は   まあ … ド …  ドタキャン ?

私 の 所業 は   ドタキャン … なる もの な ので ございます ね ?

ああ …  ええ   まあ …

未来 で は   その …

ドタキャン なる もの は

親 兄弟 に とり   許し 難い こと で は ございませ ぬ か ?

場合 に より けり です かね 結納 の 相手 は

橘 より 格 上 の 家柄 幕府 の 家臣 と いう 意味合い で は

相手 の 方 は   兄 より 上役 に あたり ます   その 場合 は

いかがで ございましょう か ? やっぱり   ちょっと

気まずい です か ねえ …

うん   気まずい

そういう 次第 で ございます ので この 件 に ついて は

お 忘れ ください ませ あ ッ …

( 男 C ) また 攘夷 派 だって よ ( D ) 長 州 か …

( 菓子 売り ) か りんと う !

( 山田 ) か りんと う   くださ ー い か りんと う   くださ ー い

かり ん とう   くださ ー い

( 喜市 ) で ?  何 を 悩んで んだ よ ?

咲 さ ん  「 忘れて くれ 」 と 言う けど このまま って の は

よく ない 気 が すんだ よ なあ それ は   よく ねえ よ   先生

ちゃんと  「 咲 様 を もらい ます 」 って 言わ ねえ と よ

え ッ ? ( 茜 ) かなり 噂 に なって る よ

お 武家 さん の 娘 が   家   飛び出して ふしだらに も   男 と 一 つ 屋根 の 下 で

暮らして る って

そう な んです か !? 恭 太郎 様 も 差 控 だって いう し

差 控 ? お 城 に   のぼれ ない って こと だ よ

それ   しばらく したら … へた すりゃ

一生   そのまま だ よ

お 沙汰 が 下った みたいだ よ 結納   す っ 飛ばさ れた 相手 が

面目 を 保つ ため に 上申 した んだ と 思う けど

知ら なかった の か よ   先生

は あ …

( 扉 が 開く )

南方 先生

色々   ご 迷惑 を かけて いた ようで 何も 知ら ず に …

先生 に   詫びて いただく 筋 は ございませ ぬ

( 医者 ) で は   橘 様

あの 栄 さん   どこ か 悪い んです か ?

どうやら   脚気 の ようで

脚気 ? 咲 から   聞いて おり ませ ぬ か ?

咲 さ ん   ここ に 来た んです か ? 十 日 ほど 前 に

どこ から か 話 を 聞きつけた 咲 が   やってきた のです

《 兄 上   後生 で ございます どうか 母上 に 一目 …》

《 それ は 無理だ 》

《 ならば   南方 先生 …  いえ 他の 先生 に   お 願い し ます ゆえ 》

《 診察 を 受ける こと だけ でも お 願い ください 》

《( 栄 ) 会い ませ ぬ 》

《 母上   意地 を は られ ず と も 》

《( 栄 ) あれ を 咲 に …》

《 二度と … 戻る な と いう こと で ございます ね 》

《 面目ない   私 が   もっと うまく 立ち 回れて おれば 》

《 悪い の は 私 で ございます 》

≪( 橘 ) 母 は 敷居 を またぐ こと さえ 許さ ず →

咲 を 追い返して しまった のです

咲 さ ん   そんな こと   ひと言 も …

家 を 捨てた 身 で ございます

言いだす こと は でき なかった のでしょう

では

恭 太郎 さん   待って ください

栄 さん を 診察 さ せて もらえ ませ ん か ?

しかし   母 が 会う か どう か

お 願い だけ でも さ せて ください

〈 この 時代   脚気 は 別名 「 江戸 患い 」 と 呼ば れ 〉

〈 非常に ポピュラーな 病気 だ 〉

〈 原因 は   ビタミン B 1 の 欠如 〉

〈 江戸 の 人 は 白米 を 何より の ごちそう と し 〉

〈 副食 は 極めて 貧しい もの しか とら ない   それ が 病 の 源 である が 〉

〈 長らく   原因 不明 の 伝染 病 と さ れ 明治 に 入って も   なお 〉

〈 ばく大な 数 の 死者 を 出し 続けた 病気 である 〉

〈 症状 は   手足 の しびれ に 始まり 〉

〈 つま先 が 上がら なく なり 転び やすく なる 〉

〈 末しょう 神経 が 麻痺 する のだ 〉

〈 さらに 進む と どうき   息切れ が 現れ 〉

〈 脈 も 速く なる 〉

〈 最悪の 場合   衝心 脚気 〉

〈 つまり   心 不全 に よって 死 が 訪れる 〉

〈 この 時代   脚気 は 死 病 と さ れて いる 病 である 〉

≪( 栄 ) どうぞ

ご無沙汰 …

して おり ました

母上 ! あなた は

この 守り 刀 の ような   お方 です

我が身 を 守って くれる と 同時に

最後 は   その 命 を も 絶つ

あなた が   い なければ

恭 太郎 が 生きながらえる こと は なかった

けれども

咲 が 飛び出す こと も →

恭 太郎 が →

差 控 の 憂き目 に あう こと も なかった でしょう

診察 だけ は   お 受け し ます

せっかく ご 足 労 いただいた のです から

ありがとう ございます

失礼 し ます

栄 さん 食事 は   きちんと さ れて ます か ?

脚気 を 治す に は 食 餌 療法 しか あり ませ ん

当分 は   白米 は   やめ 玄米 に 替えて ください

それ から   芋 や 豆 も たくさん とって ください

神経 の 麻痺 も 出て ます し 脈 も 速い

いつ   衝心 脚気 を 起こして も おかしく ない 状態 な んです

このまま で は

死んで しまい ます

もう …

生きて いた くも   ございませ ぬ ゆえ

栄 さん   脚気 は 治る んです わざわざ 苦しい 思い を して

死のう なんて … 生きて いた と して

これ より 先

私 に   どのような 望み が ある と いう ので ございましょう か ?

恭 太郎 が 武家 と して の 誇り を 取り戻し

咲 が   ひとかど の 家 に 嫁ぐ 日 は まいる ので ございましょう か ?

お 引き取り を

脚気 を 治す に は 食 餌 療法 しか あり ませ ん

どうにか して 食べて いただく しか ない んです が

かなわ ぬ こと か と 存じ ます

これ は

母 の   私 へ の 罰 な のです

橘 家 に 泥 を 塗った 私 を

死 を もって 戒めよう と して いる のです

ならば 私 は

黙って 受ける しか   ございませ ぬ

それ は   ちょっと …

違う んじゃ ない です か ?

先生 に は   お 分かり に なら ぬ や も しれ ませ ぬ が

私 達 に とって   家 と いう の は

そう じゃ なくて

咲 さん は   医者 で も ある んでしょ ?

黙って 見て いる だけ   と いう の は …

違う んじゃ ない です か ?

脚気 に よい 食べ物 だ と

悟ら せ ぬ ように

食べ させれば よい のです よ ね ?

はい

( 龍 馬 ) お ー い !→

まっ こと   えらい こと ぜ よ !

えらい こっちゃ

この 食品 の 中 から ビタミン B 1 を 取り出す の は

でき ぬ ので ございます か ? それ で 白米 を 炊く など は ?

でき ない こと は ない と 思い ます が

まぜ 込ま れて いる の が 気づか ない 味 に する の は   難しい と 思い ます

言わ なきゃ よかった んだ よ な 栄 さん に

脚気 に いい 食べ物 の こと なんて 知ら なかった と して も   今 の 母 は

白 が ゆ の ような もの しか 口 に し ない と 思い ます

( 大きな 物音 )

物 盗 り で ございましょう か ?

( 物音 )

曲者 !  覚悟 せよ

山田 先生   何 を ?

今日   買った   江戸 かり ん とう を 忘れて   取り に まいった ところ

ひっくり返して しまい …

は あ …

《 母上 》

《 何 です か ?  咲 》

母 も …

江戸 かり ん とう が 大好きで ございました

独り占め して 食べる ほど に

それ です よ

甘い もの です

甘い もの だ !

三条 河原 の 象 山 先生 の

ありゃ 偽物 の 首 じゃ っ ちゅう 話 じゃ

( 勝 ) 今   読んで んだ よ 本物 は   弟子 達 が 助け

匿 っ ちゅう が じゃけん ど 十三 ヵ 所 も 斬り つけ られ …

ひん死 の 重傷 だ が まだ 何とか 生きて いる

助け られる 医者 は い ねえ か ?  と 何で   て め え が 先 に 読んで んだ よ

しかし   生きて た と は な

象 山 先生 を 助け られる が は …

もう   あん 男 しか おら ん のう

今日   私 達 が   これ から 作る の は

これ です

何で すか ?  これ は

脚気 の 特効 薬 です

これ で   脚気 が ?

治り ます   食べ 続ければ   必ず

して   この 薬 の 名前 は ?

この 薬 は

道 名 津 と いい ます

ドーナツ ?

では 早速   作って み たい と 思い ます

〈 私 達 が 満たさ なければ なら ない 条件 は   三 つ です 〉

〈 脚気 に よい 食品 を 効率 的に 使える こと 〉

〈 かり ん とう と 類似 した 菓子 である こと 〉

〈 そして   珍しい こと です 〉

何 して まん ねん

〈 あの 栄 さん が 思わず 手 に 取って しまう ほど 〉

未来 で は   男 の 方 も 厨 に 立つ ので ございます か ?

まあ   人 それぞれ です けど

先生 は なさって いた ので ございます ね ?

いや   そんなに は

では   なぜ   このような こと を ご存じ で ?

あ ッ …

一緒に 作ら さ れた こと が あって

あ ッ …

あ ッ   左 様 で

〈 かつて   助け られ なかった 大切な 人 〉

〈 そのご 先祖 と 思わ れる 人 を 助ける こと で 〉

〈 今 は もう   生まれ なく なって しまった かも しれ ない 人 〉

すみません

もう   考えて も 仕方 の ない こと です から

野 風 さん が   お 元気 なら   それ で

あ ッ   もう 揚がり ました



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〈( 仁 ) 僕達 は 当たり前だ と 思って いる 〉

〈 思い立てば 地球 の 裏側 に 行ける こと を 〉

〈 いつでも 思い を 伝える こと が できる こと を 〉

〈 平凡だ が   満ち足りた 日々 が 続く であろう こと を 〉

〈 昼 も 夜 も 忘れて しまった ような 世界 を 〉

〈 けれど   それ は すべて 与え られた もの だ 〉

〈 誰 も が   歴史 の 中 で 戦い 〉

〈 もがき 苦しみ 〉

〈 命 を 落とし 〉

〈 生き抜き 〉

〈 勝ち取って きた 結晶 だ 〉

〈 だから 僕達 は   さらなる 光 を 与え なくて は なら ない 〉

〈 僕達 の …〉

〈 この 手 で 〉

〈 ここ に 来て   もう すぐ 二 年 に なる 〉

〈2009 年   東京 で 脳 外科 医 を やって いた 俺 は 〉

〈 謎 の 男 の 脳 を 手術 し 〉

〈 胎児 様 腫瘍 を 取り出した 〉

〈 その 男 は   なぜ か 腫瘍 の 標本 と 〉

〈 救急 医療 用 の パッキン を 持ち出そう と し 〉

〈 非常 階段 で 男 と   もみあった 俺 は …〉

《 うわ ーッ 》

〈 なぜ か   江戸 に タイム スリップ 〉

〈 そこ で …〉

〈 一 人 の 青年 を 助けた こと が きっかけ と なり 〉

〈 医療 を 通して   様々な 江戸 の 人 達 と 出会う こと に なった 〉

〈 歴史 上 の 英雄 や 〉

〈 大切な 人 の ご 先祖 …〉

〈 かも しれ ない 人 に も 〉

〈 その 人 達 に 助け られ   支え られ …〉

≪( 男 A ) おい   立て ねえ の か ?

( B ) 痛 え …

〈 俺 は   何とか   ここ で 医者 と して 生きる こと が できて いた 〉

( B ) 待って おく んな せ え →

ありがとう ご ぜ え や した   これ

〈 だけど   ふと 思う 〉

〈 俺 は   いつまで ここ に いる のだろう ?〉

俺 は   ここ から …

君 の 腫瘍 を 治 せる ような 未来 を つくって み せる

〈 自分 なり に 考えて やってきた けれど 〉

〈 これ が 例えば 神 なんて もの の 仕業 で 〉

〈 何 か の 目的 が あった と して …〉

《( 山田 ) 十八 番   薬効 あり !》 《( 一同 ) う お ーッ 》

〈 俺 の やって いる こと は 〉

〈 その 目的 に かなって いる のだろう か ?〉

〈 ひょっとしたら その 目的 が   かなわない かぎり 〉

〈 俺 は   戻れ ない ので は ない だろう か ?〉

明治   見ちゃ ったり して …

〈 俺 は   何の ため に ここ へ 送ら れた んだろう ?〉

( 象 山 ) うわ ーッ !

うわ ーッ …

( 福田 ) 南方 先生   増田 屋 の ご 隠居 痛風 が   ひどく なった そうで

ちょっと   見て まいり ます よろしく お 願い し ます

咲 さ ん   ただいま 戻り ました

これ

咲 さ ん ?

( 咲 ) あ ッ   かた じ け のう ございます

( 佐分利 ) お 帰 ん なさい   南方 先生 ただいま

あ ッ   さっき   福田 先生 が 往診 に

福田 先生 の 内科 に   収入 で は 頼り っきり です ね   仁 友 堂 は

普通の 人 は  「 具合 が 悪い から 医者 に 行こう 」 って 考え が

ない です から ね まして や   外科 と なる と

もっと 気軽に 来て くれれば いい んです けど

ならわし を 変える の は 大変です よ 世 を 変える って こと です から

あ ッ   そう いえば 先生   咲 さ ん 何 や   落ち込んで はり ま へんか ?

やっぱり   そう です よ ね

何 か あった んです か ?  咲 さ ん

いえ

私 と した こと が

お 疲れ な んじゃ ない です か ? 仁 友 堂 の 仕事 も やって

家事 も やって じゃ

そのような こと は

明日 は 休んで ください

あ ッ   久しぶりに   橘 の 家 に 行って みたら どう です か ?

私 は …

結納 を ほうり出し   こちら に まいった 身 で ございます ゆえ …

その 意味 でも

一 回   ちゃんと 謝り に 帰った 方 が いい と 思う んです よ ね

《( 橘 ) 自害 せよ !》

《 行け   後 は 私 が   何とか する 》

あの …

未来 で は 結納 の 席 を 飛び出す こと は

まま ある こと な ので ございましょう か ?

結婚 式 の ドタキャン って いう の は

聞く こと は   まあ … ド …  ドタキャン ?

私 の 所業 は   ドタキャン … なる もの な ので ございます ね ?

ああ …  ええ   まあ …

未来 で は   その …

ドタキャン なる もの は

親 兄弟 に とり   許し 難い こと で は ございませ ぬ か ?

場合 に より けり です かね 結納 の 相手 は

橘 より 格 上 の 家柄 幕府 の 家臣 と いう 意味合い で は

相手 の 方 は   兄 より 上役 に あたり ます   その 場合 は

いかがで ございましょう か ? やっぱり   ちょっと

気まずい です か ねえ …

うん   気まずい

そういう 次第 で ございます ので この 件 に ついて は

お 忘れ ください ませ あ ッ …

( 男 C ) また 攘夷 派 だって よ ( D ) 長 州 か …

( 菓子 売り ) か りんと う !

( 山田 ) か りんと う   くださ ー い か りんと う   くださ ー い

かり ん とう   くださ ー い

( 喜市 ) で ?  何 を 悩んで んだ よ ?

咲 さ ん  「 忘れて くれ 」 と 言う けど このまま って の は

よく ない 気 が すんだ よ なあ それ は   よく ねえ よ   先生

ちゃんと  「 咲 様 を もらい ます 」 って 言わ ねえ と よ

え ッ ? ( 茜 ) かなり 噂 に なって る よ

お 武家 さん の 娘 が   家   飛び出して ふしだらに も   男 と 一 つ 屋根 の 下 で

暮らして る って

そう な んです か !? 恭 太郎 様 も 差 控 だって いう し

差 控 ? お 城 に   のぼれ ない って こと だ よ

それ   しばらく したら … へた すりゃ

一生   そのまま だ よ

お 沙汰 が 下った みたいだ よ 結納   す っ 飛ばさ れた 相手 が

面目 を 保つ ため に 上申 した んだ と 思う けど

知ら なかった の か よ   先生

は あ …

( 扉 が 開く )

南方 先生

色々   ご 迷惑 を かけて いた ようで 何も 知ら ず に …

先生 に   詫びて いただく 筋 は ございませ ぬ

( 医者 ) で は   橘 様

あの 栄 さん   どこ か 悪い んです か ?

どうやら   脚気 の ようで

脚気 ? 咲 から   聞いて おり ませ ぬ か ?

咲 さ ん   ここ に 来た んです か ? 十 日 ほど 前 に

どこ から か 話 を 聞きつけた 咲 が   やってきた のです

《 兄 上   後生 で ございます どうか 母上 に 一目 …》

《 それ は 無理だ 》

《 ならば   南方 先生 …  いえ 他の 先生 に   お 願い し ます ゆえ 》

《 診察 を 受ける こと だけ でも お 願い ください 》

《( 栄 ) 会い ませ ぬ 》

《 母上   意地 を は られ ず と も 》

《( 栄 ) あれ を 咲 に …》

《 二度と … 戻る な と いう こと で ございます ね 》

《 面目ない   私 が   もっと うまく 立ち 回れて おれば 》

《 悪い の は 私 で ございます 》

≪( 橘 ) 母 は 敷居 を またぐ こと さえ 許さ ず →

咲 を 追い返して しまった のです

咲 さ ん   そんな こと   ひと言 も …

家 を 捨てた 身 で ございます

言いだす こと は でき なかった のでしょう

では

恭 太郎 さん   待って ください

栄 さん を 診察 さ せて もらえ ませ ん か ?

しかし   母 が 会う か どう か

お 願い だけ でも さ せて ください

〈 この 時代   脚気 は 別名 「 江戸 患い 」 と 呼ば れ 〉

〈 非常に ポピュラーな 病気 だ 〉

〈 原因 は   ビタミン B 1 の 欠如 〉

〈 江戸 の 人 は 白米 を 何より の ごちそう と し 〉

〈 副食 は 極めて 貧しい もの しか とら ない   それ が 病 の 源 である が 〉

〈 長らく   原因 不明 の 伝染 病 と さ れ 明治 に 入って も   なお 〉

〈 ばく大な 数 の 死者 を 出し 続けた 病気 である 〉

〈 症状 は   手足 の しびれ に 始まり 〉

〈 つま先 が 上がら なく なり 転び やすく なる 〉

〈 末しょう 神経 が 麻痺 する のだ 〉

〈 さらに 進む と どうき   息切れ が 現れ 〉

〈 脈 も 速く なる 〉

〈 最悪の 場合   衝心 脚気 〉

〈 つまり   心 不全 に よって 死 が 訪れる 〉

〈 この 時代   脚気 は 死 病 と さ れて いる 病 である 〉

≪( 栄 ) どうぞ

ご無沙汰 …

して おり ました

母上 ! あなた は

この 守り 刀 の ような   お方 です

我が身 を 守って くれる と 同時に

最後 は   その 命 を も 絶つ

あなた が   い なければ

恭 太郎 が 生きながらえる こと は なかった

けれども

咲 が 飛び出す こと も →

恭 太郎 が →

差 控 の 憂き目 に あう こと も なかった でしょう

診察 だけ は   お 受け し ます

せっかく ご 足 労 いただいた のです から

ありがとう ございます

失礼 し ます

栄 さん 食事 は   きちんと さ れて ます か ?

脚気 を 治す に は 食 餌 療法 しか あり ませ ん

当分 は   白米 は   やめ 玄米 に 替えて ください

それ から   芋 や 豆 も たくさん とって ください

神経 の 麻痺 も 出て ます し 脈 も 速い

いつ   衝心 脚気 を 起こして も おかしく ない 状態 な んです

このまま で は

死んで しまい ます

もう …

生きて いた くも   ございませ ぬ ゆえ

栄 さん   脚気 は 治る んです わざわざ 苦しい 思い を して

死のう なんて … 生きて いた と して

これ より 先

私 に   どのような 望み が ある と いう ので ございましょう か ?

恭 太郎 が 武家 と して の 誇り を 取り戻し

咲 が   ひとかど の 家 に 嫁ぐ 日 は まいる ので ございましょう か ?

お 引き取り を

脚気 を 治す に は 食 餌 療法 しか あり ませ ん

どうにか して 食べて いただく しか ない んです が

かなわ ぬ こと か と 存じ ます

これ は

母 の   私 へ の 罰 な のです

橘 家 に 泥 を 塗った 私 を

死 を もって 戒めよう と して いる のです

ならば 私 は

黙って 受ける しか   ございませ ぬ

それ は   ちょっと …

違う んじゃ ない です か ?

先生 に は   お 分かり に なら ぬ や も しれ ませ ぬ が

私 達 に とって   家 と いう の は

そう じゃ なくて

咲 さん は   医者 で も ある んでしょ ?

黙って 見て いる だけ   と いう の は …

違う んじゃ ない です か ?

脚気 に よい 食べ物 だ と

悟ら せ ぬ ように

食べ させれば よい のです よ ね ?

はい

( 龍 馬 ) お ー い !→

まっ こと   えらい こと ぜ よ !

えらい こっちゃ

この 食品 の 中 から ビタミン B 1 を 取り出す の は

でき ぬ ので ございます か ? それ で 白米 を 炊く など は ?

でき ない こと は ない と 思い ます が

まぜ 込ま れて いる の が 気づか ない 味 に する の は   難しい と 思い ます

言わ なきゃ よかった んだ よ な 栄 さん に

脚気 に いい 食べ物 の こと なんて 知ら なかった と して も   今 の 母 は

白 が ゆ の ような もの しか 口 に し ない と 思い ます

( 大きな 物音 )

物 盗 り で ございましょう か ?

( 物音 )

曲者 !  覚悟 せよ

山田 先生   何 を ?

今日   買った   江戸 かり ん とう を 忘れて   取り に まいった ところ

ひっくり返して しまい …

は あ …

《 母上 》

《 何 です か ?  咲 》

母 も …

江戸 かり ん とう が 大好きで ございました

独り占め して 食べる ほど に

それ です よ

甘い もの です

甘い もの だ !

三条 河原 の 象 山 先生 の

ありゃ 偽物 の 首 じゃ っ ちゅう 話 じゃ

( 勝 ) 今   読んで んだ よ 本物 は   弟子 達 が 助け

匿 っ ちゅう が じゃけん ど 十三 ヵ 所 も 斬り つけ られ …

ひん死 の 重傷 だ が まだ 何とか 生きて いる

助け られる 医者 は い ねえ か ?  と 何で   て め え が 先 に 読んで んだ よ

しかし   生きて た と は な

象 山 先生 を 助け られる が は …

もう   あん 男 しか おら ん のう

今日   私 達 が   これ から 作る の は

これ です

何で すか ?  これ は

脚気 の 特効 薬 です

これ で   脚気 が ?

治り ます   食べ 続ければ   必ず

して   この 薬 の 名前 は ?

この 薬 は

道 名 津 と いい ます

ドーナツ ?

では 早速   作って み たい と 思い ます

〈 私 達 が 満たさ なければ なら ない 条件 は   三 つ です 〉

〈 脚気 に よい 食品 を 効率 的に 使える こと 〉

〈 かり ん とう と 類似 した 菓子 である こと 〉

〈 そして   珍しい こと です 〉

何 して まん ねん

〈 あの 栄 さん が 思わず 手 に 取って しまう ほど 〉

未来 で は   男 の 方 も 厨 に 立つ ので ございます か ?

まあ   人 それぞれ です けど

先生 は なさって いた ので ございます ね ?

いや   そんなに は

では   なぜ   このような こと を ご存じ で ?

あ ッ …

一緒に 作ら さ れた こと が あって

あ ッ …

あ ッ   左 様 で

〈 かつて   助け られ なかった 大切な 人 〉

〈 そのご 先祖 と 思わ れる 人 を 助ける こと で 〉

〈 今 は もう   生まれ なく なって しまった かも しれ ない 人 〉

すみません

もう   考えて も 仕方 の ない こと です から

野 風 さん が   お 元気 なら   それ で

あ ッ   もう 揚がり ました


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