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ソードアート・オンライン, ソードアート・オンライン 12 ユイの心

ソードアート ・オンライン 12 ユイ の 心

これ は ... すごい な

そう ... だ ね

毎日 こう な んです よ

ユイ ちゃん の 具合 ... 大丈夫です か

昨晩 ゆっくり と 休ま せて もらった おかげ で

この とおり な んです が

いま まで に も こんな こと が

分から ない んです

この 子 二十二 層 の 森 の 中 で 迷子 に なって いて

記憶 を 無くして る みたいで

ま ぁ ...

それ で 始まり の 街 に

この 子 の こと を 知って る 人 が いる んじゃ ない か と 思って

何 か 心当たり は あり ませ ん か

残念です けど

始まり の 街 で 暮らして た 子 じゃ ない と 思い ます

ゲーム 開始 時 に 子供 たち の ほとんど が 心 に 傷 を 負い ました

私 そんな 子 たち を ほうって おけ なくて

この 教会 で 一緒に 暮らし 始めた んです

毎日 困って いる 子がい ない か 街 の 中 を 見て 回って い ます が

ユイ ちゃん みたいな 子 は 見た こと が あり ませ ん

そう です か ...

はじめ まして ユリ エール です

軍 ... の 方 です よ ね

昨日 の 件 で 抗議 に 来 たって こと です か

いやいや とんでもない その 逆です

よく やって くれた と お 礼 を 言い たい くらい

今日 は お 二 人 に お 願い が あって 来た のです

お 願い ?

もともと 私 たち は ... いえ ギルド の 管理 者 シンカー は

決して 今 の ような 独善 的な 組織 を 作ろう と して いた わけじゃ ない んです

ただ 情報 や 食糧 を なるべく 多く の プレイヤー で 均等に 分かち合おう と した だけ で

だが 軍 は 巨大に なり すぎた

はい

内部 分裂 が 続く 中 台頭 して きた の が キバオウ と いう 男 です

キバオウ 一派 は 権力 を 強め 効率 の いい 狩場 の 独占 を したり

調子 に 乗って 「 徴税 」 と 称した 恐喝 まがい の 行為 すら 始めた のです

でも ゲーム 攻略 を 蔑 ろ に する キバオウ を 批判 する 声 が 大きく なって

キバオウ は 配下 の 中 で もっとも ハイレベルの プレイヤー たち を 最 前線 に 送り出した んです

コーバッツ さん ...

最悪の 結果 に キバオウ は 強く 糾弾 さ れ

もう 少し で 彼 を ギルド から 追放 できる ところ まで 行った のです が

追い詰め られた キバオウ は シンカー を 罠 に かける と いう 強攻 策 に 出 ました

シンカー を ダンジョン 奥深く に 置き去り に した んです

転移 結晶 は ?

まさか 手ぶらで ?

彼 は いい 人 すぎた んです

キバオウ の 丸 腰 で 話し合おう と いう 言葉 を 信じて

三 日 前 の こと です

三 日 も 前 に ? それ で シンカー さん は ?

かなり ハイレベルな ダンジョン の 奥 な ので 身動き が 取れ ない ようで

全て は 副 官 である 私 の 責任 です

ですが とても 私 の レベル で は 突破 でき ませ ん し

キバオウ が にらみ を 利かせる 中 軍 の 助力 は 当て に でき ませ ん

そんな ところ に 恐ろしく 強い 二 人 組 が 街 に 現れた と いう 話 を 聞きつけ

こうして お 願い に 来た 次第 です

キリト さん アスナ さん

どうか 私 と 一緒に シンカー を 救出 に 行って ください ませ ん か

私 たち に できる こと なら 力 を 貸して 差し上げ たい ... と 思い ます

でも こちら で あなた の お 話 の 裏付け を し ない と

無理な お 願い だって こと は 私 に も 分かって い ます

でも 彼 が 今 どうして いる か と 思う と もう おかしく なり そうで

大丈夫だ よ ママ

その 人 嘘 ついて ない よ

ユ ... ユイ ちゃん そんな こと 分かる の ?

うん うまく 言え ない けど 分かる

疑って 後悔 する より は 信じて 後悔 しよう ぜ

行こう なんとか なる さ な

相変わらず のんきな 人 ね

微力 ながら お 手伝い させて いただき ます

ありがとう ございます

大事な 人 を 助け たい って 気持ち 私 に も よく 分かり ます から

ちょっと お 留守番 して て な

いや ユイ も 行く

ユイ ちゃん 私 と 一緒に お 留守番 し ましょう

いや

えっ

これ が 反抗 期 って やつ か

バカ 言わ ない の

ユイ ちゃん 今 から 行く ところ は 危ない から

ユイ も 行く

まさか 始まり の 街 の 地下 に こんな ダンジョン が ある なんて

ベータテスト の 時 に は こんな の なかった ぞ 不覚だ

上層 攻略 の 進み 具合 に よって 開放 さ れる タイプ な んでしょう ね

キバオウ は この ダンジョン を 独占 しよう と 計画 して い ました

専用 の 狩場 が あれば 儲かる から な

それ が 六十 層 クラス の 強力な モンスター が 出る ので

ほとんど 狩り は でき なかった ようです

ここ が 入口 です

ユイ 怖く ない よ

大丈夫です この 子 見た目 より ずっと しっかり して ます から

うん きっと 将来 は いい 剣士 に なれる

うん

では 行き ましょう

なんだか すみません 任せ っぱなし で

いいえ あれ は もう 病気 です から やらせ ときゃ いい んです よ

だいぶ 奥 に 来た けど そろそろ かしら

シンカー は この 位置 から 動いて い ませ ん

たぶん 安全 エリア に いる んだ と 思い ます

そこ まで 行けば 転移 結晶 が 使え ます から

戦った 戦った

すみません

いや 好きで やって る んだ し アイテム も 出る から

なに か いい もの 出て る の

な ... 何 それ

スカベンジトード の 肉

さっき の 蛙 ?

ゲテモノ ほど うまい って 言う から な

後 で 料理 して くれよ

絶対 いや

な ... な に する んだ よ

くっ そ それ なら これ で どう だ

いや ! いやいや いやいや ...

ほら アスナ 貴重な 肉 だ ぞ

ちょっと 嫌だ って

だから お いしん だって

笑った

お 姉ちゃん 初めて 笑った

さあ 行き ましょう

あっ 安全 エリア よ

奥 に プレイヤー が 一 人 いる

シンカー

あっ おい

ユリエール

シンカー

来ちゃ ダメだ その 通路 は ...

ダメ ユリエール さん 戻って

ユリエール さん この 子 と 一緒に 安全 エリア に 退避 して ください

はい

ママ ...

さあ

アスナ 今 すぐ ユイ たち を 連れて 転移 結晶 で 脱出 しろ

俺 の 識別 スキル でも データ が 見え ない

たぶん 九十 層 クラス だ

俺 が 時間 を 稼ぐ から 早く 逃げろ

キ ... キリト 君 も 一緒に

あと から 行く 早く

ママ ...

ユイ を 頼み ます 三 人 で 脱出 して ください

アスナ

いけない その ...

早く

キリト くん

ユイ ちゃん 駄目

危ない 戻って くる

バカ 早く 逃げろ

ユイ ちゃん

大丈夫だ よ パパ ママ

破壊 不能 オブジェクト

ユイ ちゃん

ユイ ちゃん

ユイ

パパ ママ 全部 思い出した よ

ユイ ちゃん 思い出した の 今 まで の こと

はい

キリト さん アスナ さん

ソードアート ・ オンライン と いう 名 の この 世界 は

一 つ の 巨大な システム に よって 支配 さ れて い ます

システム の 名前 は カーディナル

人間 の メンテナンス を 必要 と し ない 存在 と して 設計 さ れた この システム が

SAO の バランス を 自ら の 判断 に 基づいて 制御 して いる のです

モンスター や NPC の AI アイテム や 通貨 の 出現 バランス

何もかも が カーディナル 指揮 下 の プログラム 群 に 操作 さ れて い ます

プレーヤー の メンタル 的な ケア すら も

メンタルヘルスカウンセリングプログラム 試作 一 号

コードネーム ユイ

それ が 私 です

プログラム AI だって いう の

プレーヤー に 違和感 を 与え ない ように

私 に は 感情 模倣 機能 が 組み込ま れて い ます

偽者 な んです 全部

この 涙 も

ごめんなさい アスナ さん

ユイ ちゃん

でも 記憶 が なかった の

AI に そんな こと 起きる の

2 年 前 正式 サービス が 始まった 日

カーディナル は なぜ か 私 へ プレーヤー に 対する 一切 の 干渉 禁止 を 言い渡し ました

私 は やむなく プレーヤー の メンタル 状態 の モニタリング だけ を 続けた んです

状態 は 最悪 と いって も いい もの でした

ダメ

恐怖 絶望 怒り と いった 負 の 感情 に 支配 さ れた 人々

時として 狂気 に 陥る 人 すら い ました

本来 であれば すぐ に でも その プレーヤー の 元 へ 赴か なければ なら ない

でも 人 に 接触 する こと は 許さ れ ない

私 は 徐々に エラー を 蓄積 さ せ 崩壊 して き ました

でも ある 日

ほか の プレーヤー と は 大きく 異なる

メンタルパラメーター を 持った 二 人 の プレーヤー に 気づき ました

喜び 安らぎ

でも それ だけ じゃ ない

二 人 の そば に 少し でも 近づき たくて 私 は フィールド を 彷徨い ました

それ で 22 層 の 森 に

はい

桐 人 さん アスナ さん

私 ずっと お 二 人 に 会い たかった

おかしい です よ ね

そんな こと 思える はず ない のに

私 ただ の プログラム な のに

ユイ ちゃん あなた は 本物 の 知性 を 持って いる んだ ね

私 に は わかり ませ ん 私 が どう なって しまった の か

ユイ は もう システム に 操ら れる だけ の ポログラム じゃ ない

だから 自分 の 望み を 言葉 に できる はずだ よ

ユイ の 望み は 何 だい

私 は 私 は

ずっと 一緒に いたい です

パパ ママ

ずっと ずっと 一緒だ よ ユイ ちゃん

ああ ユイ は 俺 たち の 子供 だ

もう 遅い んです

遅い

これ は GM が システム に 緊急 アクセス する ため に 設置 さ れた コンソール です

これ は 使って モンスター を 消去 した んです が

同時に 今 私 の プログラム が チェック さ れて い ます

カーディナル の 命令 に 違反 した 私 は システム に とって の 異物 です

すぐに 消去 さ れて しまう でしょう

そんな

何とか なら ない の か よ

パパ ママ ありがとう

これ で お 別れ です

いや そんな の いや よ

これ から じゃ ない

これ から 皆 で 仲良く 楽しく 暮らそう って

ユイ 行く な

パパ と ママ の そば に いる と みんな が 笑顔 に なれる

お 願い です

これ から も 私 の 代わり に みんな を 助けて 喜び を 分けて ください

や だ や だ

ユイ ちゃん が い ない と 私 笑え ない よ

ママ 笑って

カーディナル いや 茅 場

そう いつも お前 の 思い通りに なる と 思う な よ

キリト くん 何 を

今 なら 今 なら まだ ここ の GM アカウント で システム に 割り 込める かも

キリト くん 大丈夫

これ は

ユイ が 起動 した 管理 者 権限 が 消える 前 に

ユイ の プログラム 本体 を 切り離して オブジェクト 化 した んだ

じゃあ これ は

ユイ の 心 だ よ

ね 桐 人 君

もし ゲーム が クリア さ れて この 世界 が なくなったら

ユイ ちゃん は どう なる の

ユイ の データ を 俺 の ナーブギア の ローカルメモリー に 保存 さ れる ように なって いる

向こう で ユイ と して 展開 さ せる の は ちょっと 大変だろう けど

きっと 何とか なる さ

そ っか

じゃあ 向こう で また ユイ ちゃん に 会える んだ ね

私 たち の 初めて の 子供 に

ああ きっと

おい アスナ

ママ 頑張って


ソードアート ・オンライン 12 ユイ の 心 |おんらいん|ゆい||こころ Sword Art Online 12 The Heart of Yui

これ は ... すごい な

そう ... だ ね

毎日 こう な んです よ まいにち||||

ユイ ちゃん の 具合 ... 大丈夫です か ゆい|||ぐあい|だいじょうぶです|

昨晩 ゆっくり と 休ま せて もらった おかげ で さくばん|||やすま||||

この とおり な んです が

いま まで に も こんな こと が

分から ない んです わから||

この 子 二十二 層 の 森 の 中 で 迷子 に なって いて |こ|にじゅうに|そう||しげる||なか||まいご|||

記憶 を 無くして る みたいで きおく||なくして||

ま ぁ ...

それ で 始まり の 街 に ||はじまり||がい|

この 子 の こと を 知って る 人 が いる んじゃ ない か と 思って |こ||||しって||じん|||||||おもって

何 か 心当たり は あり ませ ん か なん||こころあたり|||||

残念です けど ざんねんです|

始まり の 街 で 暮らして た 子 じゃ ない と 思い ます はじまり||がい||くらして||こ||||おもい|

ゲーム 開始 時 に 子供 たち の ほとんど が 心 に 傷 を 負い ました げーむ|かいし|じ||こども|||||こころ||きず||おい|

私 そんな 子 たち を ほうって おけ なくて わたくし||こ|||||

この 教会 で 一緒に 暮らし 始めた んです |きょうかい||いっしょに|くらし|はじめた|

毎日 困って いる 子がい ない か 街 の 中 を 見て 回って い ます が まいにち|こまって||こがい|||がい||なか||みて|まわって|||

ユイ ちゃん みたいな 子 は 見た こと が あり ませ ん ゆい|||こ||みた|||||

そう です か ...

はじめ まして ユリ エール です ||ゆり|えーる|

軍 ... の 方 です よ ね ぐん||かた|||

昨日 の 件 で 抗議 に 来 たって こと です か きのう||けん||こうぎ||らい||||

いやいや とんでもない その 逆です |||ぎゃくです

よく やって くれた と お 礼 を 言い たい くらい |||||れい||いい||

今日 は お 二 人 に お 願い が あって 来た のです きょう|||ふた|じん|||ねがい|||きた|

お 願い ? |ねがい

もともと 私 たち は ... いえ ギルド の 管理 者 シンカー は |わたくし||||ぎるど||かんり|もの||

決して 今 の ような 独善 的な 組織 を 作ろう と して いた わけじゃ ない んです けっして|いま|||どくぜん|てきな|そしき||つくろう||||||

ただ 情報 や 食糧 を なるべく 多く の プレイヤー で 均等に 分かち合おう と した だけ で |じょうほう||しょくりょう|||おおく||ぷれいやー||きんとうに|わかちあおう||||

だが 軍 は 巨大に なり すぎた |ぐん||きょだいに||

はい

内部 分裂 が 続く 中 台頭 して きた の が キバオウ と いう 男 です ないぶ|ぶんれつ||つづく|なか|たいとう||||||||おとこ|

キバオウ 一派 は 権力 を 強め 効率 の いい 狩場 の 独占 を したり |いっぱ||けんりょく||つよ め|こうりつ|||かりば||どくせん||

調子 に 乗って 「 徴税 」 と 称した 恐喝 まがい の 行為 すら 始めた のです ちょうし||のって|ちょうぜい||そやした|きょうかつ|||こうい||はじめた|

でも ゲーム 攻略 を 蔑 ろ に する キバオウ を 批判 する 声 が 大きく なって |げーむ|こうりゃく||さげす||||||ひはん||こえ||おおきく|

キバオウ は 配下 の 中 で もっとも ハイレベルの プレイヤー たち を 最 前線 に 送り出した んです ||はいか||なか|||はいれべるの|ぷれいやー|||さい|ぜんせん||おくりだした|

コーバッツ さん ...

最悪の 結果 に キバオウ は 強く 糾弾 さ れ さいあくの|けっか||||つよく|きゅうだん||

もう 少し で 彼 を ギルド から 追放 できる ところ まで 行った のです が |すこし||かれ||ぎるど||ついほう||||おこなった||

追い詰め られた キバオウ は シンカー を 罠 に かける と いう 強攻 策 に 出 ました おいつめ||||||わな|||||きょうこう|さく||だ|

シンカー を ダンジョン 奥深く に 置き去り に した んです |||おくふかく||おきざり|||

転移 結晶 は ? てんい|けっしょう|

まさか 手ぶらで ? |てぶらで

彼 は いい 人 すぎた んです かれ|||じん||

キバオウ の 丸 腰 で 話し合おう と いう 言葉 を 信じて ||まる|こし||はなしあおう|||ことば||しんじて

三 日 前 の こと です みっ|ひ|ぜん|||

三 日 も 前 に ? それ で シンカー さん は ? みっ|ひ||ぜん||||||

かなり ハイレベルな ダンジョン の 奥 な ので 身動き が 取れ ない ようで |はいれべるな|||おく|||みうごき||とれ||

全て は 副 官 である 私 の 責任 です すべて||ふく|かん||わたくし||せきにん|

ですが とても 私 の レベル で は 突破 でき ませ ん し ||わたくし||れべる|||とっぱ||||

キバオウ が にらみ を 利かせる 中 軍 の 助力 は 当て に でき ませ ん ||||きかせる|なか|ぐん||じょりょく||あて||||

そんな ところ に 恐ろしく 強い 二 人 組 が 街 に 現れた と いう 話 を 聞きつけ |||おそろしく|つよい|ふた|じん|くみ||がい||あらわれた|||はなし||ききつけ

こうして お 願い に 来た 次第 です ||ねがい||きた|しだい|

キリト さん アスナ さん

どうか 私 と 一緒に シンカー を 救出 に 行って ください ませ ん か |わたくし||いっしょに|||きゅうしゅつ||おこなって||||

私 たち に できる こと なら 力 を 貸して 差し上げ たい ... と 思い ます わたくし||||||ちから||かして|さしあげ|||おもい|

でも こちら で あなた の お 話 の 裏付け を し ない と ||||||はなし||うらづけ||||

無理な お 願い だって こと は 私 に も 分かって い ます むりな||ねがい||||わたくし|||わかって||

でも 彼 が 今 どうして いる か と 思う と もう おかしく なり そうで |かれ||いま|||||おもう|||||そう で

大丈夫だ よ ママ だいじょうぶだ||まま

その 人 嘘 ついて ない よ |じん|うそ|||

ユ ... ユイ ちゃん そんな こと 分かる の ? |ゆい||||わかる|

うん うまく 言え ない けど 分かる ||いえ|||わかる

疑って 後悔 する より は 信じて 後悔 しよう ぜ うたがって|こうかい||||しんじて|こうかい||

行こう なんとか なる さ な いこう||||

相変わらず のんきな 人 ね あいかわらず||じん|

微力 ながら お 手伝い させて いただき ます びりょく|||てつだい|さ せて||

ありがとう ございます

大事な 人 を 助け たい って 気持ち 私 に も よく 分かり ます から だいじな|じん||たすけ|||きもち|わたくし||||わかり||

ちょっと お 留守番 して て な ||るすばん|||

いや ユイ も 行く |ゆい||いく

ユイ ちゃん 私 と 一緒に お 留守番 し ましょう ゆい||わたくし||いっしょに||るすばん||

いや

えっ

これ が 反抗 期 って やつ か ||はんこう|き|||

バカ 言わ ない の ばか|いわ||

ユイ ちゃん 今 から 行く ところ は 危ない から ゆい||いま||いく|||あぶない|

ユイ も 行く ゆい||いく

まさか 始まり の 街 の 地下 に こんな ダンジョン が ある なんて |はじまり||がい||ちか||||||

ベータテスト の 時 に は こんな の なかった ぞ 不覚だ ||じ|||||||ふかくだ

上層 攻略 の 進み 具合 に よって 開放 さ れる タイプ な んでしょう ね じょうそう|こうりゃく||すすみ|ぐあい|||かいほう|||たいぷ|||

キバオウ は この ダンジョン を 独占 しよう と 計画 して い ました |||||どくせん|||けいかく|||

専用 の 狩場 が あれば 儲かる から な せんよう||かりば|||もうかる||

それ が 六十 層 クラス の 強力な モンスター が 出る ので ||ろくじゅう|そう|くらす||きょうりょくな|||でる|

ほとんど 狩り は でき なかった ようです |かり||||

ここ が 入口 です ||いりぐち|

ユイ 怖く ない よ ゆい|こわく||

大丈夫です この 子 見た目 より ずっと しっかり して ます から だいじょうぶです||こ|みため||||||

うん きっと 将来 は いい 剣士 に なれる ||しょうらい|||けんし||

うん

では 行き ましょう |いき|

なんだか すみません 任せ っぱなし で ||まかせ||

いいえ あれ は もう 病気 です から やらせ ときゃ いい んです よ ||||びょうき|||||||

だいぶ 奥 に 来た けど そろそろ かしら |おく||きた|||

シンカー は この 位置 から 動いて い ませ ん |||いち||うごいて|||

たぶん 安全 エリア に いる んだ と 思い ます |あんぜん|えりあ|||||おもい|

そこ まで 行けば 転移 結晶 が 使え ます から ||いけば|てんい|けっしょう||つかえ||

戦った 戦った たたかった|たたかった

すみません

いや 好きで やって る んだ し アイテム も 出る から |すきで|||||あいてむ||でる|

なに か いい もの 出て る の ||||でて||

な ... 何 それ |なん|

スカベンジトード の 肉 ||にく

さっき の 蛙 ? ||かえる

ゲテモノ ほど うまい って 言う から な ||||いう||

後 で 料理 して くれよ あと||りょうり||

絶対 いや ぜったい|

な ... な に する んだ よ

くっ そ それ なら これ で どう だ

いや ! いやいや いやいや ...

ほら アスナ 貴重な 肉 だ ぞ ||きちょうな|にく||

ちょっと 嫌だ って |いやだ|

だから お いしん だって

笑った わらった

お 姉ちゃん 初めて 笑った |ねえちゃん|はじめて|わらった

さあ 行き ましょう |いき|

あっ 安全 エリア よ |あんぜん|えりあ|

奥 に プレイヤー が 一 人 いる おく||ぷれいやー||ひと|じん|

シンカー

あっ おい

ユリエール

シンカー

来ちゃ ダメだ その 通路 は ... きちゃ|だめだ||つうろ|

ダメ ユリエール さん 戻って だめ|||もどって

ユリエール さん この 子 と 一緒に 安全 エリア に 退避 して ください |||こ||いっしょに|あんぜん|えりあ||たいひ||

はい

ママ ... まま

さあ

アスナ 今 すぐ ユイ たち を 連れて 転移 結晶 で 脱出 しろ |いま||ゆい|||つれて|てんい|けっしょう||だっしゅつ|

俺 の 識別 スキル でも データ が 見え ない おれ||しきべつ|||でーた||みえ|

たぶん 九十 層 クラス だ |きゅうじゅう|そう|くらす|

俺 が 時間 を 稼ぐ から 早く 逃げろ おれ||じかん||かせぐ||はやく|にげろ

キ ... キリト 君 も 一緒に ||きみ||いっしょに

あと から 行く 早く ||いく|はやく

ママ ... まま

ユイ を 頼み ます 三 人 で 脱出 して ください ゆい||たのみ||みっ|じん||だっしゅつ||

アスナ

いけない その ...

早く はやく

キリト くん

ユイ ちゃん 駄目 ゆい||だめ

危ない 戻って くる あぶない|もどって|

バカ 早く 逃げろ ばか|はやく|にげろ

ユイ ちゃん ゆい|

大丈夫だ よ パパ ママ だいじょうぶだ||ぱぱ|まま

破壊 不能 オブジェクト はかい|ふのう|

ユイ ちゃん ゆい|

ユイ ちゃん ゆい|

ユイ ゆい

パパ ママ 全部 思い出した よ ぱぱ|まま|ぜんぶ|おもいだした|

ユイ ちゃん 思い出した の 今 まで の こと ゆい||おもいだした||いま|||

はい

キリト さん アスナ さん

ソードアート ・ オンライン と いう 名 の この 世界 は |おんらいん|||な|||せかい|

一 つ の 巨大な システム に よって 支配 さ れて い ます ひと|||きょだいな|しすてむ|||しはい||||

システム の 名前 は カーディナル しすてむ||なまえ||

人間 の メンテナンス を 必要 と し ない 存在 と して 設計 さ れた この システム が にんげん||めんてなんす||ひつよう||||そんざい|||せっけい||||しすてむ|

SAO の バランス を 自ら の 判断 に 基づいて 制御 して いる のです sao||ばらんす||おのずから||はんだん||もとづいて|せいぎょ|||

モンスター や NPC の AI アイテム や 通貨 の 出現 バランス ||npc||ai|あいてむ||つうか||しゅつげん|ばらんす

何もかも が カーディナル 指揮 下 の プログラム 群 に 操作 さ れて い ます なにもかも|||しき|した||ぷろぐらむ|ぐん||そうさ||||

プレーヤー の メンタル 的な ケア すら も ぷれーやー|||てきな|けあ||

メンタルヘルスカウンセリングプログラム 試作 一 号 |しさく|ひと|ごう

コードネーム ユイ |ゆい

それ が 私 です ||わたくし|

プログラム AI だって いう の ぷろぐらむ|ai|||

プレーヤー に 違和感 を 与え ない ように ぷれーやー||いわかん||あたえ||

私 に は 感情 模倣 機能 が 組み込ま れて い ます わたくし|||かんじょう|もほう|きのう||くみこま|||

偽者 な んです 全部 にせもの|||ぜんぶ

この 涙 も |なみだ|

ごめんなさい アスナ さん

ユイ ちゃん ゆい|

でも 記憶 が なかった の |きおく|||

AI に そんな こと 起きる の ai||||おきる|

2 年 前 正式 サービス が 始まった 日 とし|ぜん|せいしき|さーびす||はじまった|ひ

カーディナル は なぜ か 私 へ プレーヤー に 対する 一切 の 干渉 禁止 を 言い渡し ました ||||わたくし||ぷれーやー||たいする|いっさい||かんしょう|きんし||いいわたし|

私 は やむなく プレーヤー の メンタル 状態 の モニタリング だけ を 続けた んです わたくし|||ぷれーやー|||じょうたい|||||つづけた|

状態 は 最悪 と いって も いい もの でした じょうたい||さいあく||||||

ダメ だめ

恐怖 絶望 怒り と いった 負 の 感情 に 支配 さ れた 人々 きょうふ|ぜつぼう|いかり|||ふ||かんじょう||しはい|||ひとびと

時として 狂気 に 陥る 人 すら い ました ときとして|きょうき||おちいる|じん|||

本来 であれば すぐ に でも その プレーヤー の 元 へ 赴か なければ なら ない ほんらい||||||ぷれーやー||もと||おもむか|||

でも 人 に 接触 する こと は 許さ れ ない |じん||せっしょく||||ゆるさ||

私 は 徐々に エラー を 蓄積 さ せ 崩壊 して き ました わたくし||じょじょに|えらー||ちくせき|||ほうかい|||

でも ある 日 ||ひ

ほか の プレーヤー と は 大きく 異なる ||ぷれーやー|||おおきく|ことなる

メンタルパラメーター を 持った 二 人 の プレーヤー に 気づき ました ||もった|ふた|じん||ぷれーやー||きづき|

喜び 安らぎ よろこび|やすらぎ

でも それ だけ じゃ ない

二 人 の そば に 少し でも 近づき たくて 私 は フィールド を 彷徨い ました ふた|じん||||すこし||ちかづき||わたくし||ふぃーるど||さまよい|

それ で 22 層 の 森 に ||そう||しげる|

はい

桐 人 さん アスナ さん きり|じん|||

私 ずっと お 二 人 に 会い たかった わたくし|||ふた|じん||あい|

おかしい です よ ね

そんな こと 思える はず ない のに ||おもえる|||

私 ただ の プログラム な のに わたくし|||ぷろぐらむ||

ユイ ちゃん あなた は 本物 の 知性 を 持って いる んだ ね ゆい||||ほんもの||ちせい||もって|||

私 に は わかり ませ ん 私 が どう なって しまった の か わたくし||||||わたくし||||||

ユイ は もう システム に 操ら れる だけ の ポログラム じゃ ない ゆい|||しすてむ||あやつら||||||

だから 自分 の 望み を 言葉 に できる はずだ よ |じぶん||のぞみ||ことば||||

ユイ の 望み は 何 だい ゆい||のぞみ||なん|

私 は 私 は わたくし||わたくし|

ずっと 一緒に いたい です |いっしょに|い たい|

パパ ママ ぱぱ|まま

ずっと ずっと 一緒だ よ ユイ ちゃん ||いっしょだ||ゆい|

ああ ユイ は 俺 たち の 子供 だ |ゆい||おれ|||こども|

もう 遅い んです |おそい|

遅い おそい

これ は GM が システム に 緊急 アクセス する ため に 設置 さ れた コンソール です ||gm||しすてむ||きんきゅう|あくせす||||せっち||||

これ は 使って モンスター を 消去 した んです が ||つかって|||しょうきょ|||

同時に 今 私 の プログラム が チェック さ れて い ます どうじに|いま|わたくし||ぷろぐらむ||ちぇっく||||

カーディナル の 命令 に 違反 した 私 は システム に とって の 異物 です ||めいれい||いはん||わたくし||しすてむ||||いぶつ|

すぐに 消去 さ れて しまう でしょう |しょうきょ||||

そんな

何とか なら ない の か よ なんとか|||||

パパ ママ ありがとう ぱぱ|まま|

これ で お 別れ です |||わかれ|

いや そんな の いや よ

これ から じゃ ない

これ から 皆 で 仲良く 楽しく 暮らそう って ||みな||なかよく|たのしく|くらそう|

ユイ 行く な ゆい|いく|

パパ と ママ の そば に いる と みんな が 笑顔 に なれる ぱぱ||まま||||||||えがお||

お 願い です |ねがい|

これ から も 私 の 代わり に みんな を 助けて 喜び を 分けて ください |||わたくし||かわり||||たすけて|よろこび||わけて|

や だ や だ

ユイ ちゃん が い ない と 私 笑え ない よ ゆい||||||わたくし|わらえ||

ママ 笑って まま|わらって

カーディナル いや 茅 場 ||かや|じょう

そう いつも お前 の 思い通りに なる と 思う な よ ||おまえ||おもいどおりに|||おもう||

キリト くん 何 を ||なん|

今 なら 今 なら まだ ここ の GM アカウント で システム に 割り 込める かも いま||いま|||||gm|||しすてむ||わり|こめる|

キリト くん 大丈夫 ||だいじょうぶ

これ は

ユイ が 起動 した 管理 者 権限 が 消える 前 に ゆい||きどう||かんり|もの|けんげん||きえる|ぜん|

ユイ の プログラム 本体 を 切り離して オブジェクト 化 した んだ ゆい||ぷろぐらむ|ほんたい||きりはなして||か||

じゃあ これ は

ユイ の 心 だ よ ゆい||こころ||

ね 桐 人 君 |きり|じん|きみ

もし ゲーム が クリア さ れて この 世界 が なくなったら |げーむ||くりあ||||せかい||

ユイ ちゃん は どう なる の ゆい|||||

ユイ の データ を 俺 の ナーブギア の ローカルメモリー に 保存 さ れる ように なって いる ゆい||でーた||おれ||||||ほぞん|||||

向こう で ユイ と して 展開 さ せる の は ちょっと 大変だろう けど むこう||ゆい|||てんかい||||||たいへんだろう|

きっと 何とか なる さ |なんとか||

そ っか

じゃあ 向こう で また ユイ ちゃん に 会える んだ ね |むこう|||ゆい|||あえる||

私 たち の 初めて の 子供 に わたくし|||はじめて||こども|

ああ きっと

おい アスナ

ママ 頑張って まま|がんばって