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Fairy Tales, わらびの恩

わらび の 恩

わらび の 恩

むかし むかし 、 大きな ヘビ が 昼寝 を して いる と 、 不運な 事 に 土 の 中 から 茅 ( かや ) が 芽 を 出して 、 鋭く とがった 先 で ヘビ の 身体 を 貫き通して しまった のです 。 やがて 目 を 覚ました ヘビ は 、 「 あ ぁ ーー っ 、 よく 寝た な 。 さて 、 お 昼 ご飯 に カエル でも 食べ に 行く か 」 と 、 前 に 進もう と した のです が 、 茅 に 体 を 貫か れて いる ので 、 身体 が 前 に 進み ませ ん 。 「 あれ ? おかしい なあ ? 」 そこ で 自分 の 身体 を 見て 、 ようやく 自分 の 身体 が 茅 に 貫き通さ れて いる 事 を 知った のです 。 「 わ あ ぁぁ ! これ は 大変だ ! 」 ヘビ は 尻尾 を バタバタ さ せたり 、 身体 を クネクネ したり し ました が 、 どう 頑張って も 、 茅 から 身体 が 抜け ませ ん 。 「 どう しよう ? このまま 動け ない と 、 飢え死に して しまう よ 」 ヘビ が ほとほと 困って いる と 、 ちょうど ヘビ の お腹 の 下 あたり から 、 可愛い ワラビ が 出て き ました 。 ワラビ は 、 ヘビ が 困って いる の を 見る と 、 「 ヘビ さん 、 ヘビ さん 、 ぼく が 身体 を 持ち 上げて あげる から 、 もう 少し の 我慢 だ よ 」 と 、 言って 、 ヘビ の 身体 を どんどん 持ち 上げて いき ました 。 こうして ヘビ の 身体 は 、 突き刺さって いた 茅 から スポン と 抜けた のです 。 身体 が 自由に なった ヘビ は 、 大喜びです 。 「 ありがとう 、 ワラビ さん 。 本当に ありがとう 」 それ から ヘビ は ワラビ を 大切に する ように なり ました 。 そして 、 ヘビ が 人間 を 襲う とき に 、 人間 が 、 ♪ ヘビ よ 、 ヘビ ♪ 茅畑 ( かや ば たけ ) に 昼寝 して ♪ ワラビ に 助けて もらった 恩 を 忘れた か ? ♪ もしも 噛んだり した ならば 、 ワラビ を 全部 取って しまう ぞ と 、 唱える と 、 ヘビ は ワラビ の 恩 を 思い出して 、 道 を 開けて くれる のだ そうです 。

おしまい


わらび の 恩 ||おん debt of gratitude for one's bracken

わらび の 恩 ||おん

むかし むかし 、 大きな ヘビ が 昼寝 を して いる と 、 不運な 事 に 土 の 中 から 茅 ( かや ) が 芽 を 出して 、 鋭く とがった 先 で ヘビ の 身体 を 貫き通して しまった のです 。 ||おおきな|へび||ひるね|||||ふうんな|こと||つち||なか||かや|||め||だして|するどく||さき||へび||からだ||つらぬきとおして|| やがて 目 を 覚ました ヘビ は 、 「 あ ぁ ーー っ 、 よく 寝た な 。 |め||さました|へび||||--|||ねた| さて 、 お 昼 ご飯 に カエル でも 食べ に 行く か 」 と 、 前 に 進もう と した のです が 、 茅 に 体 を 貫か れて いる ので 、 身体 が 前 に 進み ませ ん 。 ||ひる|ごはん||かえる||たべ||いく|||ぜん||すすもう|||||かや||からだ||つらぬか||||からだ||ぜん||すすみ|| 「 あれ ? おかしい なあ ? 」   そこ で 自分 の 身体 を 見て 、 ようやく 自分 の 身体 が 茅 に 貫き通さ れて いる 事 を 知った のです 。 ||じぶん||からだ||みて||じぶん||からだ||かや||つらぬきとおさ|||こと||しった| 「 わ あ ぁぁ ! これ は 大変だ ! ||たいへんだ 」   ヘビ は 尻尾 を バタバタ さ せたり 、 身体 を クネクネ したり し ました が 、 どう 頑張って も 、 茅 から 身体 が 抜け ませ ん 。 へび||しっぽ|||||からだ||くねくね||||||がんばって||かや||からだ||ぬけ|| 「 どう しよう ? このまま 動け ない と 、 飢え死に して しまう よ 」  ヘビ が ほとほと 困って いる と 、 ちょうど ヘビ の お腹 の 下 あたり から 、 可愛い ワラビ が 出て き ました 。 |うごけ|||うえじに||||へび|||こまって||||へび||おなか||した|||かわいい|わらび||でて|| ワラビ は 、 ヘビ が 困って いる の を 見る と 、 「 ヘビ さん 、 ヘビ さん 、 ぼく が 身体 を 持ち 上げて あげる から 、 もう 少し の 我慢 だ よ 」 と 、 言って 、 ヘビ の 身体 を どんどん 持ち 上げて いき ました 。 わらび||へび||こまって||||みる||へび||へび||||からだ||もち|あげて||||すこし||がまん||||いって|へび||からだ|||もち|あげて|| こうして ヘビ の 身体 は 、 突き刺さって いた 茅 から スポン と 抜けた のです 。 |へび||からだ||つきささって||かや||||ぬけた| 身体 が 自由に なった ヘビ は 、 大喜びです 。 からだ||じゆうに||へび||おおよろこびです 「 ありがとう 、 ワラビ さん 。 |わらび| 本当に ありがとう 」   それ から ヘビ は ワラビ を 大切に する ように なり ました 。 ほんとうに||||へび||わらび||たいせつに|||| そして 、 ヘビ が 人間 を 襲う とき に 、 人間 が 、 ♪ ヘビ よ 、 ヘビ ♪ 茅畑 ( かや ば たけ ) に 昼寝 して ♪ ワラビ に 助けて もらった 恩 を 忘れた か ? |へび||にんげん||おそう|||にんげん||へび||へび|かや はたけ|||||ひるね||わらび||たすけて||おん||わすれた| ♪ もしも 噛んだり した ならば 、 ワラビ を 全部 取って しまう ぞ と 、 唱える と 、 ヘビ は ワラビ の 恩 を 思い出して 、 道 を 開けて くれる のだ そうです 。 |かんだり|||わらび||ぜんぶ|とって||||となえる||へび||わらび||おん||おもいだして|どう||あけて|||そう です

おしまい