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Hikaru no go, Hikaru no go episode 3 (audio+subtitle)

Hikaru no go episode 3 (audio+subtitle)

平安 時代 の 碁 打ち 藤原 佐 為 は

遥かな 時 を 越えて

進藤 ヒカル

の 心 に 蘇った

「 神 の 一 手 」 を 極める ため に

進藤 ヒカル 塔 矢 ? 塔 矢 じゃ ない か

どう した んだ よ

いや 囲碁 大会 に は 出 なかった の か 君 は ?

俺 ? 俺 は チラッ と 覗いた だけ な んだ けど

でも さ

あんな の 初めて だった よ

俺 より 小さい 奴 なんか も いて さ

皆 真剣な んだ よ

ちょっと

感動 だ よ

感動 ?

君 は 真剣に なった こと が ない の

? 真剣 ? 手 を 見せて くれ ない か

手 ?

特に 爪 が 磨 り 減って いる わけで も ない …

碁石 に いつも 触れて いる 手 と は 到底 思え ない

何 な んだ よ

ごめん

君 は プロ に なる の ?

プロ ?

俺 が

プロ ? そんな の 考え こと ねぇ よ 塔 矢 プロ に なる つもりな の か

なる よ

あ は は そう か

塔 矢 は プロ 目指し てる の か

囲碁 の プロ って 儲かる の か

タイトル 戦 の 賞金 なら

名人 戦 で 三千六百万 で

棋 聖戦 が 四千二百万

おいおい タイトル 戦って いく つ ある んだ よ ?

全部 勝ったり する と

全部 で 八 冠

賞金 総額 は 一億八千万 くらい さ

一億 ! ? 佐 為 お前 の 腕 なら

名人 戦 くらい ちょ ろ い だろう ?

お 金 の ため に 碁 を 打つ なんて

まあ ちょっと だけ さ

ちょっと だけ ?

ちょっと プロ に なって

ちょこちょこ っと

タイトル の 一 つ や 二 つ 取る の も 悪く ない か なって

ちょっと プロ に なって ちょこちょこ っと タイトル の 一 つ 二 つ 取る ? ふざける な

その 言葉 プロ の 人 すべて を 侮辱 する 言葉 だ ぞ

俺 …

君 が 碁 を 打つ はず が ない

碁 を 打って きた 者 が そんな 暴言 を 吐く もの か

ちょっと プロ に なる ?

棋士 の 高み を 知っている の か

忍耐 努力 辛酸 苦汁

果ては 絶望 まで 乗り越えて なお

その 高み に 届か なかった 者 さえ いる んだ ぞ !

父 の 傍ら で そんな 棋士 たち を 見て きた

それ を 君 は !

僕 も それ を 覚悟 で 努力 して きた

小さい 頃 から 毎日 毎日

何 時間 も 碁 を 打って きた

どんなに 苦しくて も 打って きた んだ

なぜ 僕 が こんな 奴 に 負けた んだろう ? ! 今 から 一 局 打た ない か 僕 は プロ に なる

いずれ なる

君 が 苦 も なく プロ に なり

あっさり タイトル を 取る と いう の なら

こんな ところ で 僕 に 負けて は

話 に なる まい

今 から 僕 と 打とう !

佐 為 どう する

いい でしょう

そう 僕 と で 神 の 一 手 を 極めよう と いう 志 に 生きる のならば こんな ところ で 負ける わけに は いか ない

進藤 ヒカル は 確かに 初心 者 で は ない

侮れ ない

ただ 妙に 古い 定石 を 打つ

秀 策 の コスミ も そう だ

あの 手 は コミ の ない 時代 だ から 好手 と さ れた んだ

そこ だ

そこ に 彼 を 突き崩す 隙 が ある

こいつ 怒っちゃ って ま

冗談 だ ぜ

通じる だろう 普通

冗談 ?

本当に 冗談 ?

あ もう ど いつも こいつ も 冗談 の 通じ ない 奴 ばっかり だ

大体 な

この 前 の 対局

だって たっ だ 二 目 差 の 勝ち じゃ ん

それ に さ 小学生 相手 に

その 程度 の お前 が

あっさり プロ に なって

ぱぱ っと タイトル を 取れる なんて ぜんぜん 思って ねぇ よ

ヒカル

この 前 の 対局 私 本気じゃ あり ませ ん よ あれ は 指導 碁 です

指導 碁 ?

指導 碁 と いう の は

相手 を 正しい 筋 へ 導いて やる の が 目的 です

指導 者 は 勝ち に 拘った

無 茶 な 打ち 方 は し ませ ん

じゃ 取り合え ず こいつ より は 強い んだ

つ っ でも 俺 と 同じ ただ の 小学生 だ から な

佐 為 の 方 が 強くて 当たり前 か

今 なんと 言い ました ヒカル

彼 は ただ の 小学生 で は あり ませ ん よ

未熟 ながら

輝く ような 一 手 を 放って くる のです

彼 の 一 手 一 手

私 自身 が 覚醒 して いく の を 感じ ます

この 子 が 成長 したら 獅子 に 化ける か

龍 に 化ける か

そして 今 その 彼 が 牙 を むいて いる

奥 が 空いて る とこ 借りる よ

アキラ 君 ?

君 は …

こんにちは

あの 子

そう だ あの 時 の

そう だ あの 子 だ よ

ちょっと どうぞ こいつ 平気 で ギャラリー し ょっ てるよ

互先 で いい よ ね

互先 って 白 に コミ が 付く やつ ?

僕 が ニギ ろう

当たった 偶数 だ

俺 が 黒 だ な

コミ が 五 目 半

お 願い し ます

よろしく

佐 為 の 四 右上 スミ 小 目 の 四 っと

さて どうした もの か

この すがすがしい 目 を した

将来 有望な 子供

しかし

今 私 に 牙 を むいて いる

紙一重 の 差 で その 牙 を ひらり と かわし

「 よし よし 」 と 頭 を 撫でて やる の が よい か

それとも

一 手 目 に 三 分 も 使って る

星 です か

の 十七

の 十七 また 星 です か 秀 策 の 時代 に は 考え られ なかった 手 です

この 年 の 間 に

いろいろ 研究 さ れた のでしょう

しかし 五 目 半 の 負担 … この 子 相手 なら いざ 知ら ず

力 が 対等の 者 が 相手 と なれば

ずいぶん 厳しい 負担 と なる

もっと 一 手 の 働き を 追究 して いか なくて は

の 三

最善 の 一 手 の 追究

なんという 喜び であろう

何 だ よ こいつ マジ で 怒って ん の か

次の 一 手 ここ で コスム の は 確かに 温い かも しれ ない

それ と ハサミ の 方 が 足 が 速い か …

私 の コスム 手 を 待って いる の か

ならば それ も よかろう

の 十六 コスミ

さ 来る が よい

あり ませ ん

佐 為 中 押し です 彼 は 自分 の 負け を 宣言 した のです

だって

この 前 の 対局 の まだ 半分 ぐらい しか 打って ない んだ ぜ ! ? 塔 矢 お前 すげ ー よ お前 の 真剣 さ って 怖い ぐらい だ ぜ

一 手 ごと に

お前 の 気迫 が 俺 に ぶつかって きて さ

全国 大会 の あいつ ら も すごかった けど

本当 皆 真剣で

聞いちゃ い ない …

聞いちゃ い ない んだ

俺 の 言葉 なんか

俺 帰る よ

じゃあ な

お 父さん

お 父さん お 父さん 僕 囲碁 の 才能 ある かな 囲碁 の 才能 か

それ が お前 に ある か どう か は 私 に は 分から ん が

そんな もの なんか なくて も

お前 は もっと すごい 才能 を 二 つ 持って いる

一 つ は 誰 より も 努力 を 惜しま ない 才能

もう 一 つ は 限りなく 囲碁 を 愛する 才能 だ

お 父さん 僕 は 今 まで お 父さん の 言葉 を 誇り に まっすぐに 歩いて き ました

でも 今 何 か 見え ない 壁 が

僕 の 前 に ある んです

見え ない … 大きな … 壁 が

何で 勝ち 方 した んだ よ

上手に 二 目 差 で 勝つ んじゃ なかった の か

な おい 佐 為 !

あの 子供 一 太刀 で 首 と 胴 を 切り離す しか なかった

頭 を 撫でる 余裕 など 彼 は 与えて くれ なかった

おい 何 だ こいつ いきなり

びっくり した わ

君 は 真剣に なった こと が ない の 真剣 … で おかしい んだ

むか ぁし 昔 ある 所 に

お 爺さん と お 婆さん が 住んで いて

その 隣 に …

で ね 先 から 聞いて る ?

うん …

ヒカル 帰り道 こっち だ よ ちょっと また 囲碁 教室 に 行く の ? 今日 は 囲碁 教室 の 日 じゃ ねよ

もう 最近 の ヒカル 変 ! 塔 矢 お前 の 真剣 さ って 何 だ ?

囲碁 って 何 だ ?

お前 も 佐 為 の ように

神 の 一 手 を 極めよう と して いる の か

ヒカル 今日 も 碁 を 打って くれる のです か

いやだ よ

だって ここ まで 来て …

今 そんな 気分 じゃ ねぇ の

君 ちょっと

先生 今 ちょうど そこ で あの 男の子 を 捉 まえ ました あの 男の子 です

子供 囲碁 大会 で

の 二 を 即答 した あの

おう また 君 か

今日 アキラ 君 い ない よ

そう か

アキラ に 勝った と いう の も 君 だった の か

あれ どこ か で …

あ あの 時 の

神 の 一 手 に 一 番 近い

塔 矢 の 親父 ?

君 の 実力 が 知り たい

座り たまえ

あ いや 俺 は …

ヒカル ! 彼 と 打た せて ください !

本因坊 秀 策 と して 存在 した 私 に 挑んで きた

数多 の 好敵手 たち

この 者 の 気迫 まさしく 彼等 と 同じ

石 を 三 つ 置き なさい

アキラ と は いつも それ で 打って いる

それ が アキラ の 実力 だ

この 人 塔 矢 と 同じ 目 を して いる

きっと 佐 為 も

俺 だけ なんだか 仲間はずれ

俺 が … 俺 が 打ち たい

俺 が いく ぞ の 三 カカリ

の 三 かっこいい の 三 ツケ

塔 矢 の 打ち 方 も

上手な もん だ と 思った けど

この 人 も …

アキラ に は 二 歳 の 時 から 碁 を 教えた

私 と は 毎朝 打って いる

腕 は すでに

プロ 並み だ

すげ ー !

指先 が 光って る ようだ

の 四 星

アマ の 大会 に は 出さん

あの 子 が 子供 の 大会 に 出たら

まだ 伸びる 子 の 芽 を 摘む こと に なる

あの 子 は 別格 な のだ

だからこそ

その アキラ に 勝った 子供 が いる など 私 に は 信じ られ ん

の 二 サガリ

指 が 石 を つかむ

持ち替えて 挟む

その 指 が 盤上 へ 石 を 放つ

輝く 指先

俺 も あんなふうに 打って たら

の 十六 星

俺 も あんなふうに …

あんなふうに 打って たら !

ヒカル


Hikaru no go episode 3 (audio+subtitle) hikaru||||| Hikaru no go Folge 3 (Audio+Untertitel) Hikaru no go episode 3 (audio+subtitle) Hikaru no go episodio 3 (audio+subtítulos) Hikaru no go épisode 3 (audio+sous-titre) Hikaru no go episódio 3 (áudio+subtítulo) Hikaru no go эпизод 3 (аудио+субтитры) Hikaru no go 3. bölüm (audio+subtitle) Hikaru no go 第 3 集(音频+字幕) 光之行第3集(音頻+字幕)

平安 時代 の 碁 打ち   藤原 佐 為 は へいあん|じだい||ご|うち|ふしわら|たすく|ため| Fujiwara no Sadame war ein Go-Spieler aus der Heian-Zeit. Hei era's go killing Fujiwara Saki 平安时代的围棋手藤原佐江

遥かな 時 を 越えて はるかな|じ||こえて Weit über die Zeit hinaus Far Beyond the Time 超越遥远的时间

進藤 ヒカル しんどう| Hikaru Shindo 新堂光

の 心 に 蘇った |こころ||よみがえった Als ich es das erste Mal sah, kam es mir wieder in den Sinn I was revived in the hearts and minds of the 在心中复活

「 神 の 一 手 」 を 極める ため に かみ||ひと|て||きわめる|| Die "göttliche Bewegung" zu meistern.

進藤 ヒカル 塔 矢 ? しんどう||とう|や Shindo, Hikaru. 塔 矢 じゃ ない か とう|や||| Es ist ein Turmpfeil, nicht wahr?

どう した んだ よ

いや 囲碁 大会 に は 出 なかった の か |いご|たいかい|||だ||| 君 は ? きみ|

俺 ? おれ 俺 は チラッ と 覗いた だけ な んだ けど おれ||||のぞいた||||

でも さ

あんな の 初めて だった よ ||はじめて||

俺 より 小さい 奴 なんか も いて さ おれ||ちいさい|やつ||||

皆 真剣な んだ よ みな|しんけんな||

ちょっと

感動 だ よ かんどう||

感動 ? かんどう

君 は 真剣に なった こと が ない の きみ||しんけんに|||||

? 真剣 ? しんけん 手 を 見せて くれ ない か て||みせて|||

手 ?

特に 爪 が 磨 り 減って いる わけで も ない … とくに|つめ||みがく||へって||||

碁石 に いつも 触れて いる 手 と は   到底 思え ない ごいし|||ふれて||て|||とうてい|おもえ|

何 な んだ よ なん|||

ごめん

君 は   プロ に なる の ? きみ||ぷろ|||

プロ ? ぷろ

俺 が おれ|

プロ ? そんな の 考え こと ねぇ よ ぷろ|||かんがえ||| 塔 矢 プロ に なる つもりな の か とう|や|ぷろ|||||

なる よ

あ   は は   そう か

塔 矢 は プロ 目指し てる の か とう|や||ぷろ|まなざし|||

囲碁 の プロ って 儲かる の か いご||ぷろ||もうかる||

タイトル 戦 の 賞金 なら たいとる|いくさ||しょうきん|

名人 戦 で 三千六百万 で めいじん|いくさ||さんせんろくひゃくまん|

棋 聖戦 が   四千二百万 き|せいせん||しせんにひゃくまん

おいおい   タイトル 戦って いく つ ある んだ よ ? |たいとる|たたかって|||||

全部 勝ったり する と ぜんぶ|かったり||

全部 で 八 冠 ぜんぶ||やっ|かん

賞金 総額 は 一億八千万 くらい さ しょうきん|そうがく||いちおくはっせんまん||

一億 ! いちおく ? 佐 為 たすく|ため お前 の 腕 なら おまえ||うで|

名人 戦 くらい ちょ ろ い だろう ? めいじん|いくさ|||||

お 金 の ため に 碁 を 打つ なんて |きむ||||ご||うつ|

まあ   ちょっと だけ さ

ちょっと だけ ?

ちょっと プロ に なって |ぷろ||

ちょこちょこ っと

タイトル の 一 つ や 二 つ 取る の も 悪く ない か なって たいとる||ひと|||ふた||とる|||わるく|||

ちょっと プロ に なって ちょこちょこ っと タイトル の 一 つ 二 つ 取る ? |ぷろ|||||たいとる||ひと||ふた||とる ふざける な

その 言葉   プロ の 人 すべて を 侮辱 する 言葉 だ ぞ |ことば|ぷろ||じん|||ぶじょく||ことば||

俺 … おれ

君 が 碁 を 打つ はず が ない きみ||ご||うつ|||

碁 を 打って きた 者 が   そんな 暴言 を 吐く もの か ご||うって||もの|||ぼうげん||はく||

ちょっと プロ に なる ? |ぷろ||

棋士 の 高み を 知っている の か きし||たかみ||しっている||

忍耐   努力   辛酸   苦汁 にんたい|どりょく|しんさん|くじゅう

果ては 絶望 まで 乗り越えて なお はては|ぜつぼう||のりこえて|

その 高み に 届か なかった 者 さえ いる んだ ぞ ! |たかみ||とどか||もの||||

父 の 傍ら で そんな 棋士 たち を 見て きた ちち||かたわら|||きし|||みて|

それ を 君 は ! ||きみ|

僕 も それ を 覚悟 で 努力 して きた ぼく||||かくご||どりょく||

小さい 頃 から 毎日 毎日 ちいさい|ころ||まいにち|まいにち

何 時間 も 碁 を 打って きた なん|じかん||ご||うって|

どんなに 苦しくて も 打って きた んだ |くるしくて||うって||

なぜ 僕 が こんな 奴 に 負けた んだろう ? |ぼく|||やつ||まけた| ! 今 から 一 局 打た ない か いま||ひと|きょく|うた|| 僕 は プロ に なる ぼく||ぷろ||

いずれ なる

君 が 苦 も なく プロ に なり きみ||く|||ぷろ||

あっさり タイトル を 取る と いう の なら |たいとる||とる||||

こんな ところ で 僕 に 負けて は |||ぼく||まけて|

話 に なる まい はなし|||

今 から 僕 と 打とう ! いま||ぼく||だとう

佐 為   どう する たすく|ため||

いい でしょう

そう 僕 と で 神 の 一 手 を 極めよう と いう 志 に 生きる のならば |ぼく|||かみ||ひと|て||きわめよう|||こころざし||いきる| こんな ところ で 負ける わけに は いか ない |||まける||||

進藤 ヒカル は 確かに 初心 者 で は ない しんどう|||たしかに|しょしん|もの|||

侮れ ない あなどれ|

ただ 妙に 古い 定石 を 打つ |みょうに|ふるい|じょうせき||うつ

秀 策 の コスミ も そう だ しゅう|さく|||||

あの 手 は   コミ の ない 時代 だ から 好手 と さ れた んだ |て||こみ|||じだい|||こうしゅ||||

そこ だ

そこ に 彼 を 突き崩す 隙 が ある ||かれ||つきくずす|すき||

こいつ 怒っちゃ って ま |いかっちゃ||

冗談 だ ぜ じょうだん||

通じる だろう 普通 つうじる||ふつう

冗談 ? じょうだん

本当に 冗談 ? ほんとうに|じょうだん

あ   もう ど いつも こいつ も 冗談 の 通じ ない 奴 ばっかり だ ||||||じょうだん||つうじ||やつ||

大体 な だいたい|

この 前 の 対局 |ぜん||たいきょく

だって   たっ だ 二 目 差 の 勝ち じゃ ん |||ふた|め|さ||かち||

それ に さ   小学生 相手 に |||しょうがくせい|あいて|

その 程度 の お前 が |ていど||おまえ|

あっさり プロ に なって |ぷろ||

ぱぱ っと タイトル を 取れる なんて ぜんぜん 思って ねぇ よ ||たいとる||とれる|||おもって||

ヒカル

この 前 の 対局 私 本気じゃ あり ませ ん よ |ぜん||たいきょく|わたくし|ほんきじゃ|||| あれ は 指導 碁 です ||しどう|ご|

指導 碁 ? しどう|ご

指導 碁 と いう の は しどう|ご||||

相手 を 正しい 筋 へ 導いて やる の が 目的 です あいて||ただしい|すじ||みちびいて||||もくてき|

指導 者 は   勝ち に 拘った しどう|もの||かち||こだわった

無 茶 な 打ち 方 は し ませ ん む|ちゃ||うち|かた||||

じゃ   取り合え ず こいつ より は 強い んだ |とりあえ|||||つよい|

つ っ でも   俺 と 同じ ただ の 小学生 だ から な |||おれ||おなじ|||しょうがくせい|||

佐 為 の 方 が 強くて 当たり前 か たすく|ため||かた||つよくて|あたりまえ|

今   なんと 言い ました ヒカル いま||いい||

彼 は ただ の 小学生 で は あり ませ ん よ かれ||||しょうがくせい||||||

未熟 ながら みじゅく|

輝く ような 一 手 を 放って くる のです かがやく||ひと|て||はなって||

彼 の 一 手 一 手 かれ||ひと|て|ひと|て

私 自身 が 覚醒 して いく の を 感じ ます わたくし|じしん||かくせい|||||かんじ|

この 子 が 成長 したら   獅子 に 化ける か |こ||せいちょう||しし||ばける|

龍 に 化ける か りゅう||ばける|

そして 今   その 彼 が 牙 を むいて いる |いま||かれ||きば|||

奥 が 空いて る とこ 借りる よ おく||あいて|||かりる|

アキラ 君 ? |きみ

君 は … きみ|

こんにちは

あの 子 |こ

そう だ   あの 時 の |||じ|

そう だ   あの 子 だ よ |||こ||

ちょっと どうぞ こいつ 平気 で ギャラリー し ょっ てるよ |へいき||ぎゃらりー|||

互先 で いい よ ね ごさき||||

互先 って 白 に コミ が 付く やつ ? ごさき||しろ||こみ||つく|

僕 が ニギ ろう ぼく|||

当たった   偶数 だ あたった|ぐうすう|

俺 が 黒 だ な おれ||くろ||

コミ が 五 目 半 こみ||いつ|め|はん

お 願い し ます |ねがい||

よろしく

佐 為 の 四   右上 スミ   小 目 たすく|ため||よっ|みぎあがり|すみ|しょう|め の 四 っと |よっ|

さて   どうした もの か

この すがすがしい 目 を した ||め||

将来 有望な 子供 しょうらい|ゆうぼうな|こども

しかし

今   私 に 牙 を むいて いる いま|わたくし||きば|||

紙一重 の 差 で   その 牙 を ひらり と かわし かみひとえ||さ|||きば||||

「 よし よし 」 と 頭 を 撫でて やる の が よい か |||あたま||なでて|||||

それとも

一 手 目 に 三 分 も 使って る ひと|て|め||みっ|ぶん||つかって|

星 です か ほし||

の 十七 |じゅうしち

の 十七 また 星 です か |じゅうしち||ほし|| 秀 策 の 時代 に は 考え られ なかった 手 です しゅう|さく||じだい|||かんがえ|||て|

この 年 の 間 に |とし||あいだ|

いろいろ 研究 さ れた のでしょう |けんきゅう|||

しかし 五 目 半 の 負担 … |いつ|め|はん||ふたん この 子 相手 なら いざ 知ら ず |こ|あいて|||しら|

力 が 対等の 者 が 相手 と なれば ちから||たいとうの|もの||あいて||

ずいぶん 厳しい 負担 と なる |きびしい|ふたん||

もっと 一 手 の 働き を 追究 して いか なくて は |ひと|て||はたらき||ついきゅう||||

の 三 |みっ

最善 の 一 手 の 追究 さいぜん||ひと|て||ついきゅう

なんという 喜び であろう |よろこび|

何 だ よ こいつ   マジ で 怒って ん の か なん||||||いかって|||

次の 一 手   ここ で コスム の は 確かに 温い かも しれ ない つぎの|ひと|て||||||たしかに|ぬるい|||

それ と   ハサミ の 方 が 足 が 速い か … ||はさみ||かた||あし||はやい|

私 の コスム 手 を 待って いる の か わたくし|||て||まって|||

ならば   それ も よかろう

の 十六   コスミ |じゅうろく|

さ   来る が よい |くる||

あり ませ ん

佐 為 中 押し です たすく|ため|なか|おし| 彼 は 自分 の 負け を 宣言 した のです かれ||じぶん||まけ||せんげん||

だって

この 前 の 対局 の まだ 半分 ぐらい しか 打って ない んだ ぜ ! |ぜん||たいきょく|||はんぶん|||うって||| ? 塔 矢   お前 すげ ー よ とう|や|おまえ||-| お前 の 真剣 さ って 怖い ぐらい だ ぜ おまえ||しんけん|||こわい|||

一 手 ごと に ひと|て||

お前 の 気迫 が 俺 に ぶつかって きて さ おまえ||きはく||おれ||||

全国 大会 の あいつ ら も すごかった けど ぜんこく|たいかい||||||

本当   皆   真剣で ほんとう|みな|しんけんで

聞いちゃ い ない … きいちゃ||

聞いちゃ い ない んだ きいちゃ|||

俺 の   言葉 なんか おれ||ことば|

俺   帰る よ おれ|かえる|

じゃあ な

お 父さん |とうさん

お 父さん お 父さん   僕 囲碁 の 才能 ある かな |とうさん||とうさん|ぼく|いご||さいのう|| 囲碁 の 才能 か いご||さいのう|

それ が お前 に ある か どう か は   私 に は 分から ん が ||おまえ|||||||わたくし|||わから||

そんな もの なんか なくて も

お前 は もっと すごい 才能 を 二 つ 持って いる おまえ||||さいのう||ふた||もって|

一 つ は 誰 より も 努力 を 惜しま ない 才能 ひと|||だれ|||どりょく||おしま||さいのう

もう 一 つ は   限りなく 囲碁 を 愛する 才能 だ |ひと|||かぎりなく|いご||あいする|さいのう|

お 父さん 僕 は 今 まで   お 父さん の 言葉 を 誇り に |とうさん|ぼく||いま|||とうさん||ことば||ほこり| まっすぐに 歩いて き ました |あるいて||

でも 今   何 か 見え ない 壁 が |いま|なん||みえ||かべ|

僕 の 前 に ある んです ぼく||ぜん|||

見え ない … 大きな … 壁 が みえ||おおきな|かべ|

何で 勝ち 方 した んだ よ なんで|かち|かた|||

上手に   二 目 差 で 勝つ んじゃ なかった の か じょうずに|ふた|め|さ||かつ||||

な   おい   佐 為 ! ||たすく|ため

あの 子供   一 太刀 で 首 と 胴 を 切り離す しか なかった |こども|ひと|たち||くび||どう||きりはなす||

頭 を 撫でる 余裕 など   彼 は 与えて くれ なかった あたま||なでる|よゆう||かれ||あたえて||

おい   何 だ こいつ いきなり |なん|||

びっくり した わ

君 は 真剣に なった こと が ない の 真剣 … きみ||しんけんに||||||しんけん で おかしい んだ

むか ぁし 昔 ある 所 に ||むかし||しょ|

お 爺さん と お 婆さん が 住んで いて |じいさん|||ばあさん||すんで|

その 隣 に … |となり|

で ね   先 から 聞いて る ? ||さき||きいて|

うん …

ヒカル 帰り道 こっち だ よ |かえりみち||| ちょっと また 囲碁 教室 に 行く の ? ||いご|きょうしつ||いく| 今日 は 囲碁 教室 の 日 じゃ ねよ きょう||いご|きょうしつ||ひ||

もう 最近 の ヒカル 変 ! |さいきん|||へん 塔 矢   お前 の 真剣 さ って 何 だ ? とう|や|おまえ||しんけん|||なん|

囲碁 って 何 だ ? いご||なん|

お前 も 佐 為 の ように おまえ||たすく|ため||

神 の 一 手 を 極めよう と して いる の か かみ||ひと|て||きわめよう|||||

ヒカル   今日 も 碁 を 打って くれる のです か |きょう||ご||うって|||

いやだ よ

だって ここ まで 来て … |||きて

今 そんな 気分 じゃ ねぇ の いま||きぶん|||

君   ちょっと きみ|

先生 今 ちょうど そこ で   あの 男の子 を 捉 まえ ました せんせい|いま|||||おとこのこ||そく|| あの 男の子 です |おとこのこ|

子供 囲碁 大会 で こども|いご|たいかい|

の 二 を 即答 した   あの |ふた||そくとう||

おう   また 君 か ||きみ|

今日   アキラ 君 い ない よ きょう||きみ|||

そう か

アキラ に 勝った と いう の も 君 だった の か ||かった|||||きみ|||

あれ   どこ か で …

あ   あの 時 の ||じ|

神 の 一 手 に 一 番 近い かみ||ひと|て||ひと|ばん|ちかい

塔 矢 の 親父 ? とう|や||おやじ

君 の 実力 が 知り たい きみ||じつりょく||しり|

座り たまえ すわり|

あ   いや   俺 は … ||おれ|

ヒカル ! 彼 と 打た せて ください ! かれ||うた||

本因坊 秀 策 と して 存在 した 私 に 挑んで きた ほんいんぼう|しゅう|さく|||そんざい||わたくし||いどんで|

数多 の 好敵手 たち かずおお||こうてきしゅ|

この 者 の 気迫   まさしく 彼等 と 同じ |もの||きはく||かれら||おなじ

石 を 三 つ 置き なさい いし||みっ||おき|

アキラ と は いつも それ で 打って いる ||||||うって|

それ が アキラ の 実力 だ ||||じつりょく|

この 人   塔 矢 と 同じ 目 を して いる |じん|とう|や||おなじ|め|||

きっと 佐 為 も |たすく|ため|

俺 だけ   なんだか   仲間はずれ おれ|||なかまはずれ

俺 が … 俺 が 打ち たい おれ||おれ||うち|

俺 が いく ぞ おれ||| の 三   カカリ |みっ|

の 三 かっこいい |みっ| の 三   ツケ |みっ|つけ

塔 矢 の 打ち 方 も とう|や||うち|かた|

上手な もん だ と 思った けど じょうずな||||おもった|

この 人 も … |じん|

アキラ に は 二 歳 の 時 から 碁 を 教えた |||ふた|さい||じ||ご||おしえた

私 と は 毎朝 打って いる わたくし|||まいあさ|うって|

腕 は すでに うで||

プロ 並み だ ぷろ|なみ|

すげ ー ! |-

指先 が 光って る ようだ ゆびさき||ひかって||

の 四   星 |よっ|ほし

アマ の 大会 に は 出さん あま||たいかい|||しゅっさん

あの 子 が 子供 の 大会 に 出たら |こ||こども||たいかい||でたら

まだ 伸びる 子 の 芽 を 摘む こと に なる |のびる|こ||め||つまむ|||

あの 子 は 別格 な のだ |こ||べっかく||

だからこそ

その アキラ に 勝った 子供 が いる など 私 に は 信じ られ ん |||かった|こども||||わたくし|||しんじ||

の 二   サガリ |ふた|

指 が   石 を つかむ ゆび||いし||

持ち替えて 挟む もちかえて|はさむ

その 指 が   盤上 へ 石 を 放つ |ゆび||ばんじょう||いし||はなつ

輝く 指先 かがやく|ゆびさき

俺 も   あんなふうに 打って たら おれ|||うって|

の 十六   星 |じゅうろく|ほし

俺 も   あんなふうに … おれ||

あんなふうに   打って たら ! |うって|

ヒカル