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人工知能は人間を超えるか (Will AI surpass human?), 人工知能は人間を超えるか Chapter 08

人工知能は人間を超えるか Chapter 08

おわり に まだ 見 ぬ 人工 知能 に 思い を 馳せて 高校 時代 に 、 自分 と は 何 か を 考え 、 眠れ ない 夜 を 過ごす うち 、「 認知 」 に 興味 を 持った 。 こうして 考えて いる 自分 は 何者 だろう か 。 死ぬ と は な んだろう か 。 受験 勉強 の 傍ら 、 哲学 書 を 読んで いた 。 小さい ころ から 、 コンピュータ を 使って プログラミング を して 遊んで いた ので 、 プログラム が つくり出す 無限の 可能 性 に も 気づいて いた 。

大学 に 入り 、 なんとなく 情報 技術 の 方向 に 将来 性 が ある と 感じ 、 情報 系 の 学科 に 進んだ 。 「 情報 = パソコン 」 と いう の は 、 なんだか おかしい と 思って いた 。 情報 と は もっと 奥深い もの だ 。 人工 知能 を 研究 して いる 研究 室 が ある こと を 知り 、 図書 館 に こもって 人工 知能 の こと を 勉強 した 。 プログラム で 知能 を つくる 。 その こと に 魅力 を 感じた 。 人工 知能 は もう できて いる のだろう か 。 ドキドキ し ながら 調べた 。 どうやら 、 まだ 人工 知能 は できて いない らしい 。 そう わかって 、「 ラッキー 」 だ と 思った 。 こんな 大事な こと が まだ 解明 さ れ ず に 残って いる なんて 。

授業 は 嫌いだった が 、 研究 は 楽しかった 。 初めて 人工 知能 学会 で 発表 した の は 、 大学 4 年 の 卒業 間近な ころ 。 よい 研究 成果 だった に も 関わら ず 、 座長 から 「 この 結果 は 信じられ ない 。 従来 の 方法 は 有名な 先生 が つくった もの で 、 それ に 勝つ と は 信じ がたい 」 と いう ような コメント を もらった 。 なぜ か 悔しい と は 感じ なかった 。 「 いつか 認められる ような 研究 を したい なあ 」 と 、 見上げた 空 が 妙に 青かった の を 思い出す 。 大学院 の 修士 課程 に 進み 、 配属 に なった の は 、 人工 知能 と は やや 専門 が 違う 研究 室 だった 。 それ でも 、 人工 知能 の 勉強 を して いた 。 先生 も 理解 が あって 、 それ を 認めて くれた 。 ただ 、 違う 環境 で ひと り 人工 知能 の 勉強 を する の は つらかった 。 世界 の 中心 から 少し 離れた ところ に いる 気 が した 。

大学院 の 博士 課程 に 進み 、 また 人工 知能 の 研究 室 に 戻る こと が できた 。 人工 知能 の 研究 を 堂々と できる こと が 純粋に うれしかった 。 いろいろな 本 を 読んだ 。 先生 から 本 を 借りた 。 人工 知能 学会 に 初めて 学生 編集 委員 と いう の が できる と いう ので 、 手 を 挙げた 。 学会 誌 の 記事 の ひと つ を 学生 グループ で 担当 する こと に なり 、 毎 号 、 有名な 人工 知能 研究 者 の インタビュー 記事 を 載せた 。 大変だった が 、 スケジュール を しっかり 守って 掲載 して いった 。 記事 は 1 回 も 落とさ なかった 。 有名な 研究 者 が 、 学生 時代 に 何 を 考えて いた の か を 聞く の は 大変 楽しかった 。 だいたい みんな 学生 時代 は ちゃ らん ぽら んだった 。

博士 課程 を 出て 、 人工 知能 の 著名な 研究 者 に 惹 かれ 、 国 の 研究 所 に 研究 員 と して 入った 。 今度 は 、 人工 知能 学会 の 編集 委員 に 任命 さ れた 。 特に こだわって いた わけで は ない が 、 信頼 して くれる の は うれしかった 。 人工 知能 の 研究 者 は 概して 、 威張ら ない 、 形 に こだわら ない 、 本質 を 突く 人 が 多い 。 それ は 、 形式 を 嫌い 、 根本 的な こと に 疑問 を 持つ 自分 の 性格 と も よく 合った 。 年 の 離れた 先生 と も 話して いて 楽しかった 。 スタンフォード 大学 に 2 年間 留学 した が 、 その 間 も 、『 人工 知能 学会 誌 』 に 「 世界 の AI 、 日本 の AI 」 と いう 連載 を 持ち 続けた 。

かれこれ 10 年 くらい 編集 委員 を 継続 した ころ だろう か 。 副 編集 委員 長 に なら ない か と 誘わ れた 。 副 編集 委員 長 を 2 年 、 その後 、 編集 委員 長 を 2 年 務める 、 長く 責任 ある 任務 だ 。 年齢 から する と 早 すぎる 起用 だった ので 、 自分 に は でき ない と 辞退 した が 、 再三 頼まれて 、 引き受ける こと に した 。 2012 年 に 編集 委員 長 に なった とき は 不思議な 気持ち だった 。 重大な 任務 の はずな のだ が 、 実感 が なかった 。 普通の こと を 普通に こなせる か 、 心配だった 。 でも 、 みんな が 自分 を 編集 委員 長 に した のだ から 、 自分 らしく いこう と 思った 。 攻めよう 。 根本 的に 直さ ない と いけない こと から 次々 と 手 を つけた 。

その ひと つ が 、 学会 誌 名 の 変更 だった 。 『 人工 知能 学会 誌 』 なんて 堅苦しい 雑誌 は 、 研究 者 以外 は 誰 も 読ま ない 。 でも 人工 知能 と いう 研究 内容 自体 は 、 多く の 人 が 興味 を 持つ はずだ 。 だって 、 われわれ 自身 の 研究 、 人間 の 研究 に ほかなら ない のだ から 。

25 年 以上 の 学会 の 歴史 で 初めて 『 人工 知能 』 と いう 名前 に 変え 、 表紙 も 変えた 。 女性 型 の ロボット が 掃除 を して いる 姿 を 描いた 表紙 は 、 思いがけず 〝 炎上 〟 した 。 いささか 思慮 が 足りなかった 。 しかし 、 前 に 進みたい と いう 気持ち は 伝わった の か 、 いくつか 声明 を 出し 、 反省 する 特集 を 企画 する うち に 騒ぎ は 収まった 。 幸 か 不幸 か 、 人工 知能 と いう 言葉 を 多く の 人 が 知る きっかけ に も なった 。

2014 年 6 月 に 、 編集 委員 長 の 任期 を 終え 、 無事 、 次の 人 に バトン を 渡す こと が できた 。 その とき に は もう 、 人工 知能 は ブーム に なり かけて いた 。 ディープラーニング と いう 大きな 技術 の 進展 も あった 。 日本 に とって の 大きな チャンス であり 、 同時に 、 うまく 活 かさ ない と 大きな ピンチ に なる こと も 、 あからさまに 見てとれた 。

これ は 、 人工 知能 に とって 大変な 時期 が 来た と 思った 。 うまく やら ない と 、 また ブーム が 過熱 した 後 に 、 厳しい 冬 の 時代 を 迎えて しまう 。 日本 に とって も 、 逆転 の ため の ラスト チャンス かも しれ ない 。 いま 、 この 状況 を よい 方向 に 持っていく の は 、 ちょうど 編集 委員 長 の 大役 を 終えた 自分 の 役目 かも しれ ない と 思った 。 自分 を 育てて くれた 人工 知能 と いう 分野 が 、 もし 自分 を 必要 と して いる のであれば 、 できる 限り の 力 を 尽くす しか ない 。

そういう 気持ち に なる の は 不思議だった 。 日頃 、 極端な ほど 明確な 「 目的 意識 」 を 持って 行動 する こと を 心がけて いる のだ が 、 この 件 だけ は 、 なぜ か 「 人工 知能 の ため 」 と いう 大義 名分 以外 は 思い浮かば なかった 。 それ 以上 、 目的 を 分解 でき なかった 。 人工 知能 と いう 領域 が 持ち上げられ 、 たたきつけられる の を 見る の は 耐えられ ない 。 人工 知能 と いう 領域 は 、「 天 の 時 」 を 得て 、 大きく 飛躍 して ほしい 。

本書 は 、2014 年 の 年 末 から およそ 2 カ月 で 執筆 した 。 もっと しっかり 書きたい 気持ち が 半分 、 一刻 も 早く 上 梓 したい 気持ち が 半分 。 時間 は 足りなかった が 、 なんとか 自分 でも 満足 できる レベル に は なった と 思う 。 この 本 が 少し でも 多く の 人 に 人工 知能 の 現状 を 伝え 、「 正しく 」 人工 知能 に 期待 して もらえる こと を 祈る のみ である 。

本書 を 書く に あたって 、 多く の 人 の お 世話に なった 。

人工 知能 学会 関連 で は 、 中島 秀之 先生 、 堀 浩一 先生 、 溝口 理一郎 先生 、 西田 豊明 先生 、 山口 高平 先生 、 石塚 満 先生 、 津 本 周作 先生 、 武田 英明 先生 を はじめ 、 たくさんの 人 に かわいがって いただいた 。 特に 、 松原 仁 先生 、 栗原 聡 先生 、 山川 宏 先生 に は 、 常日頃 から やりとり し 、 多く の 助言 や コメント を いただいた 。

本書 の きっかけ に なった の は 、 経済 産業 省 西山 圭 太 審議 官 ( 当時 ) の ひと言 だ 。 「 松尾 さん 、 人工 知能 が すごいって 言って る けど 、 素人 に も わかる ように 今度 説明 して よ 」。 西山 審議 官 に わかって もらえる ように つくった プレゼンテーション が 、 本書 の 骨子 に なって いる 。 また 、 同 省 の 須賀 千鶴 氏 、 山下 隆一 氏 、 河西 康之 氏 、 吉本 豊 氏 を はじめ 、 多く の 方 に 大変 お 世話に なった 。

株式 会社 経営 共 創 基盤 の 塩野 誠 氏 と は 昨年 に 対談 本 で ご 一緒 し 、 ひと つ の よい 経験 に なった 。 同社 の 冨山 和彦 氏 、 川上 登 福 氏 に は 、 幅広い 面 で 助言 や サポート を いただいて いる 。 また 、 READYFOR 株式 会社 の 米 良 はるか 氏 、 プルーガ ・ キャピタル 株式 会社 の 古庄 秀樹 氏 と は 、 日頃 から 議論 ・ 活動 を ともに さ せて いただき 、 大変 感謝 して いる 。

東京 大学 で は 、 坂田 一郎 先生 、 寺井 隆幸 先生 を はじめ 、 技術 経営 戦略 学 専攻 、 総合 研究 機構 の 先生 方 に 研究 ・ 教育 の 両面 で すばらしい 環境 を 与えて いただいて いる 。 また 、2014 年度 から 活動 の 基盤 と なって いる グローバル 消費 インテリジェンス 寄付 講座 に 協力 いただいて いる 各 企業 に は 、 ひとかたならぬ ご 支援 を 頂 戴 し 、 感謝 の 念 に 堪え ない 。

本書 の 原稿 の 執筆 に ご 協力 いただき 、 大変 有益な コメント を いただいた 麻生 英樹 先生 、 中山 浩 太郎 先生 、 松尾 研究 室 の 上野山 勝也 氏 、 椎 橋 徹夫 氏 、 大 知 正直 君 、 岩澤 有 祐 君 、 小川 奈美 さん に 感謝 した ほか に も 、 多く の 方 に コメント を いただき 、 本書 を まとめる こと が できた 。 また 、 本書 の 編集 者 である 株式 会社 KADOKAWA の 古川 浩司 氏 、 ライター の 田中 幸宏 氏 に は 、 本書 を よく する ため に 多大な ご 尽力 を いただいた 。

そして 、 もちろん 、 日頃 の 研究 活動 を 一緒に 頑張って いる 松尾 研究 室 の メンバー 一同 に 、 あらためて 感謝 の 意 を 記したい 。 最後に 、 日頃 の 無 茶 を 支えて くれて いる 家族 と 、 故郷 の 母 に 感謝 したい 。 将来 実現 さ れる かも しれ ない 人工 知能 の こと を 考える と 、 いく つ も の 疑問 が 湧く 。

人工 知能 が 実現 した とき 、 それ は どのような 動作 原理 に よる もの な のだろう か 。 人間 の 知能 は どのような 仕組み だ と 理解 さ れる のだろう か 。 自分 が 見て いる この 世界 や この 認識 は 、 はたして 何らか の 方法 で 説明 可能な のだろう か 。 自分 が 見て いる 以外 の 世界 や 認識 は 存在 する のだろう か 。 自ら の 理解 の 方法 が 、 自ら の 理解 の 限界 を どのように 規定 して いる のだろう か 。 まだ 見 ぬ 人工 知能 は 、 それ を 簡単に 打ち破り 、 さも 当たり前の ように 、 われわれ に その 事実 を 語りかける のだろう か 。

こうした 謎 に 、 自分 は いつか たどり着く こと が できる のだろう か 。 いつか 、 本書 の 続き を 書く こと の できる 日 が 来る のだろう か 。 そう なる こと を 願って いる し 、 そう なる ため に きっと 努力 を 続ける のだろう 。

まだ 見 ぬ 人工 知能 に 思い を 馳せて 。


人工知能は人間を超えるか Chapter 08 じんこう ちのう は にんげん を こえる か|chapter Will Artificial Intelligence Surpass Humans Chapter 08

おわり に まだ 見 ぬ 人工 知能 に 思い を 馳せて 高校 時代 に 、 自分 と は 何 か を 考え 、 眠れ ない 夜 を 過ごす うち 、「 認知 」 に 興味 を 持った 。 |||み||じんこう|ちのう||おもい||はせて|こうこう|じだい||じぶん|||なん|||かんがえ|ねむれ||よ||すごす||にんち||きょうみ||もった In conclusion, during my high school days, I pondered about my own identity and contemplated the concept of "cognition" while immersing myself in thoughts about the yet-to-be-seen artificial intelligence. This sparked my interest in understanding what defines oneself. こうして 考えて いる 自分 は 何者 だろう か 。 |かんがえて||じぶん||なにもの|| In contemplating all this, what am I? 死ぬ と は な んだろう か 。 しぬ||||| What does it mean to die? 受験 勉強 の 傍ら 、 哲学 書 を 読んで いた 。 じゅけん|べんきょう||かたわら|てつがく|しょ||よんで| While studying for exams, I was also reading philosophy books. 小さい ころ から 、 コンピュータ を 使って プログラミング を して 遊んで いた ので 、 プログラム が つくり出す 無限の 可能 性 に も 気づいて いた 。 ちいさい|||こんぴゅーた||つかって||||あそんで|||ぷろぐらむ||つくりだす|むげんの|かのう|せい|||きづいて| Since I was young, I played around with computers and programming, so I also realized the infinite possibilities that programs can create.

大学 に 入り 、 なんとなく 情報 技術 の 方向 に 将来 性 が ある と 感じ 、 情報 系 の 学科 に 進んだ 。 だいがく||はいり||じょうほう|ぎじゅつ||ほうこう||しょうらい|せい||||かんじ|じょうほう|けい||がっか||すすんだ After entering university, I had a vague sense of the future prospects in the field of information technology, so I decided to pursue a major in the field of information systems. 「 情報 = パソコン 」 と いう の は 、 なんだか おかしい と 思って いた 。 じょうほう|ぱそこん||||||||おもって| I always found the notion of "information equals computers" a bit strange. 情報 と は もっと 奥深い もの だ 。 じょうほう||||おくふかい|| Information is something much deeper and more profound. 人工 知能 を 研究 して いる 研究 室 が ある こと を 知り 、 図書 館 に こもって 人工 知能 の こと を 勉強 した 。 じんこう|ちのう||けんきゅう|||けんきゅう|しつ|||||しり|としょ|かん|||じんこう|ちのう||||べんきょう| After discovering the existence of research laboratories studying artificial intelligence, I secluded myself in the library to study about AI. プログラム で 知能 を つくる 。 ぷろぐらむ||ちのう|| I embarked on creating intelligence through programming. その こと に 魅力 を 感じた 。 |||みりょく||かんじた I was fascinated by the prospect. 人工 知能 は もう できて いる のだろう か 。 じんこう|ちのう|||||| Is artificial intelligence already in place? ドキドキ し ながら 調べた 。 どきどき|||しらべた I looked it up with excitement. どうやら 、 まだ 人工 知能 は できて いない らしい 。 ||じんこう|ちのう|||| It seems that artificial intelligence is still incomplete. そう わかって 、「 ラッキー 」 だ と 思った 。 ||らっきー|||おもった Realizing that, I thought to myself, "How fortunate. こんな 大事な こと が まだ 解明 さ れ ず に 残って いる なんて 。 |だいじな||||かいめい|||||のこって|| To think that such crucial matters still remain unresolved.

授業 は 嫌いだった が 、 研究 は 楽しかった 。 じゅぎょう||きらいだった||けんきゅう||たのしかった I didn't like classes, but I enjoyed my research. 初めて 人工 知能 学会 で 発表 した の は 、 大学 4 年 の 卒業 間近な ころ 。 はじめて|じんこう|ちのう|がっかい||はっぴょう||||だいがく|とし||そつぎょう|まぢかな| The first time I presented at the Artificial Intelligence Society was when I was nearing the end of my fourth year in university. よい 研究 成果 だった に も 関わら ず 、 座長 から 「 この 結果 は 信じられ ない 。 |けんきゅう|せいか||||かかわら||ざちょう|||けっか||しんじ られ| Despite being a significant research achievement, the chairperson exclaimed, "This result is unbelievable." 従来 の 方法 は 有名な 先生 が つくった もの で 、 それ に 勝つ と は 信じ がたい 」 と いう ような コメント を もらった 。 じゅうらい||ほうほう||ゆうめいな|せんせい|||||||かつ|||しんじ|||||こめんと|| I received comments like, "It's hard to believe that you surpass the method created by a renowned professor." なぜ か 悔しい と は 感じ なかった 。 ||くやしい|||かんじ| I didn't feel frustrated for some reason. 「 いつか 認められる ような 研究 を したい なあ 」 と 、 見上げた 空 が 妙に 青かった の を 思い出す 。 |みとめ られる||けんきゅう||し たい|||みあげた|から||みょうに|あおかった|||おもいだす I recall gazing at the sky, strangely blue, and thinking, "I want to conduct research that will be recognized someday." 大学院 の 修士 課程 に 進み 、 配属 に なった の は 、 人工 知能 と は やや 専門 が 違う 研究 室 だった 。 だいがくいん||しゅうし|かてい||すすみ|はいぞく|||||じんこう|ちのう||||せんもん||ちがう|けんきゅう|しつ| After advancing to the master's program at the graduate school, I was assigned to a laboratory whose specialty is slightly different from that of artificial intelligence. それ でも 、 人工 知能 の 勉強 を して いた 。 ||じんこう|ちのう||べんきょう||| Still, I continued studying artificial intelligence. 先生 も 理解 が あって 、 それ を 認めて くれた 。 せんせい||りかい|||||みとめて| The teacher also understood and acknowledged it. ただ 、 違う 環境 で ひと り 人工 知能 の 勉強 を する の は つらかった 。 |ちがう|かんきょう||||じんこう|ちのう||べんきょう||||| However, it was challenging to study artificial intelligence alone in a different environment. 世界 の 中心 から 少し 離れた ところ に いる 気 が した 。 せかい||ちゅうしん||すこし|はなれた||||き|| I felt like I was slightly away from the center of the world.

大学院 の 博士 課程 に 進み 、 また 人工 知能 の 研究 室 に 戻る こと が できた 。 だいがくいん||はかせ|かてい||すすみ||じんこう|ちのう||けんきゅう|しつ||もどる||| I was able to advance to the doctoral program in graduate school and return to the artificial intelligence research lab. 人工 知能 の 研究 を 堂々と できる こと が 純粋に うれしかった 。 じんこう|ちのう||けんきゅう||どうどうと||||じゅんすいに| I was genuinely delighted to be able to conduct research on artificial intelligence with confidence. いろいろな 本 を 読んだ 。 |ほん||よんだ I read various books. 先生 から 本 を 借りた 。 せんせい||ほん||かりた I borrowed books from my teacher. 人工 知能 学会 に 初めて 学生 編集 委員 と いう の が できる と いう ので 、 手 を 挙げた 。 じんこう|ちのう|がっかい||はじめて|がくせい|へんしゅう|いいん|||||||||て||あげた When I heard that I could become a student editorial committee member for the Artificial Intelligence Society, I eagerly volunteered. 学会 誌 の 記事 の ひと つ を 学生 グループ で 担当 する こと に なり 、 毎 号 、 有名な 人工 知能 研究 者 の インタビュー 記事 を 載せた 。 がっかい|し||きじ|||||がくせい|ぐるーぷ||たんとう|||||まい|ごう|ゆうめいな|じんこう|ちのう|けんきゅう|もの||いんたびゅー|きじ||のせた I was assigned to handle one of the articles in the society's journal as part of a student group, and every issue featured an interview article with renowned artificial intelligence researchers. 大変だった が 、 スケジュール を しっかり 守って 掲載 して いった 。 たいへんだった||すけじゅーる|||まもって|けいさい|| It was difficult, but I posted it according to the schedule. 記事 は 1 回 も 落とさ なかった 。 きじ||かい||おとさ| I have read the article every time. 有名な 研究 者 が 、 学生 時代 に 何 を 考えて いた の か を 聞く の は 大変 楽しかった 。 ゆうめいな|けんきゅう|もの||がくせい|じだい||なん||かんがえて|||||きく|||たいへん|たのしかった It was a great pleasure to hear what famous researchers had been thinking during their student days. だいたい みんな 学生 時代 は ちゃ らん ぽら んだった 。 ||がくせい|じだい||||| Most of the students were not happy.

博士 課程 を 出て 、 人工 知能 の 著名な 研究 者 に 惹 かれ 、 国 の 研究 所 に 研究 員 と して 入った 。 はかせ|かてい||でて|じんこう|ちのう||ちょめいな|けんきゅう|もの||じゃく||くに||けんきゅう|しょ||けんきゅう|いん|||はいった After graduating from the doctoral course, I was attracted to a prominent researcher in artificial intelligence and entered a national research institute as a researcher. 今度 は 、 人工 知能 学会 の 編集 委員 に 任命 さ れた 。 こんど||じんこう|ちのう|がっかい||へんしゅう|いいん||にんめい|| This time, he was appointed as an editorial board member of the Japanese Society for Artificial Intelligence. 特に こだわって いた わけで は ない が 、 信頼 して くれる の は うれしかった 。 とくに|||||||しんらい||||| I wasn't particularly particular about it, but I was glad that he trusted me. 人工 知能 の 研究 者 は 概して 、 威張ら ない 、 形 に こだわら ない 、 本質 を 突く 人 が 多い 。 じんこう|ちのう||けんきゅう|もの||がいして|いばら||かた||||ほんしつ||つく|じん||おおい Artificial intelligence researchers are generally non-dignified, shape-agnostic, and esoteric. それ は 、 形式 を 嫌い 、 根本 的な こと に 疑問 を 持つ 自分 の 性格 と も よく 合った 。 ||けいしき||きらい|こんぽん|てきな|||ぎもん||もつ|じぶん||せいかく||||あった It fits well with my personality, who hates form and has doubts about the fundamentals. 年 の 離れた 先生 と も 話して いて 楽しかった 。 とし||はなれた|せんせい|||はなして||たのしかった It was fun to talk with a teacher who was a year away. スタンフォード 大学 に 2 年間 留学 した が 、 その 間 も 、『 人工 知能 学会 誌 』 に 「 世界 の AI 、 日本 の AI 」 と いう 連載 を 持ち 続けた 。 すたんふぉーど|だいがく||ねんかん|りゅうがく||||あいだ||じんこう|ちのう|がっかい|し||せかい||ai|にっぽん||ai|||れんさい||もち|つづけた I studied abroad at Stanford University for two years, and during that time, I continued to have a serialization called "AI in the World, AI in Japan" in the Journal of the Japanese Society for Artificial Intelligence.

かれこれ 10 年 くらい 編集 委員 を 継続 した ころ だろう か 。 |とし||へんしゅう|いいん||けいぞく|||| Perhaps it was around the time when I continued to be an editorial board member for about 10 years. 副 編集 委員 長 に なら ない か と 誘わ れた 。 ふく|へんしゅう|いいん|ちょう||||||さそわ| I was invited to become the Deputy Editor-in-Chief. 副 編集 委員 長 を 2 年 、 その後 、 編集 委員 長 を 2 年 務める 、 長く 責任 ある 任務 だ 。 ふく|へんしゅう|いいん|ちょう||とし|そのご|へんしゅう|いいん|ちょう||とし|つとめる|ながく|せきにん||にんむ| It is a long and responsible mission to serve as Deputy Editor-in-Chief for two years and then as Editor-in-Chief for two years. 年齢 から する と 早 すぎる 起用 だった ので 、 自分 に は でき ない と 辞退 した が 、 再三 頼まれて 、 引き受ける こと に した 。 ねんれい||||はや||きよう|||じぶん||||||じたい|||さいさん|たのま れて|ひきうける||| Considering my age, it was too early for such an appointment, so I declined, thinking it was beyond my capabilities. However, after being repeatedly asked, I decided to take it on. 2012 年 に 編集 委員 長 に なった とき は 不思議な 気持ち だった 。 とし||へんしゅう|いいん|ちょう|||||ふしぎな|きもち| When I became the chief editor in 2012, it was a peculiar feeling. 重大な 任務 の はずな のだ が 、 実感 が なかった 。 じゅうだいな|にんむ|||||じっかん|| It was supposed to be a serious mission, but I didn't realize it. 普通の こと を 普通に こなせる か 、 心配だった 。 ふつうの|||ふつうに|||しんぱいだった I was worried if I could do normal things normally. でも 、 みんな が 自分 を 編集 委員 長 に した のだ から 、 自分 らしく いこう と 思った 。 |||じぶん||へんしゅう|いいん|ちょう|||||じぶん||||おもった However, since everyone made me the editorial chairman, I decided to be myself. 攻めよう 。 せめよう 根本 的に 直さ ない と いけない こと から 次々 と 手 を つけた 。 こんぽん|てきに|なおさ||||||つぎつぎ||て|| I took steps one after another because I had to fix it fundamentally.

その ひと つ が 、 学会 誌 名 の 変更 だった 。 ||||がっかい|し|な||へんこう| One of them was the change of the journal name of the academic society. 『 人工 知能 学会 誌 』 なんて 堅苦しい 雑誌 は 、 研究 者 以外 は 誰 も 読ま ない 。 じんこう|ちのう|がっかい|し||かたくるしい|ざっし||けんきゅう|もの|いがい||だれ||よま| No one reads stuffy journals like "Journal of Artificial Intelligence" except researchers. でも 人工 知能 と いう 研究 内容 自体 は 、 多く の 人 が 興味 を 持つ はずだ 。 |じんこう|ちのう|||けんきゅう|ないよう|じたい||おおく||じん||きょうみ||もつ| However, the research topic of artificial intelligence itself should be of interest to many people. だって 、 われわれ 自身 の 研究 、 人間 の 研究 に ほかなら ない のだ から 。 ||じしん||けんきゅう|にんげん||けんきゅう|||||

25 年 以上 の 学会 の 歴史 で 初めて 『 人工 知能 』 と いう 名前 に 変え 、 表紙 も 変えた 。 とし|いじょう||がっかい||れきし||はじめて|じんこう|ちのう|||なまえ||かえ|ひょうし||かえた For the first time in over 25 years of the association's history, we changed the name to "Artificial Intelligence" and also redesigned the cover. 女性 型 の ロボット が 掃除 を して いる 姿 を 描いた 表紙 は 、 思いがけず 〝 炎上 〟 した 。 じょせい|かた||ろぼっと||そうじ||||すがた||えがいた|ひょうし||おもいがけず|えんじょう| The cover, which depicts a female robot cleaning, unexpectedly "burned". いささか 思慮 が 足りなかった 。 |しりょ||たりなかった Perhaps there was a lack of careful consideration. しかし 、 前 に 進みたい と いう 気持ち は 伝わった の か 、 いくつか 声明 を 出し 、 反省 する 特集 を 企画 する うち に 騒ぎ は 収まった 。 |ぜん||すすみ たい|||きもち||つたわった|||いく つ か|せいめい||だし|はんせい||とくしゅう||きかく||||さわぎ||おさまった However, it seems that the desire to move forward was conveyed, as we issued several statements and planned a reflective feature, which eventually calmed the situation. 幸 か 不幸 か 、 人工 知能 と いう 言葉 を 多く の 人 が 知る きっかけ に も なった 。 こう||ふこう||じんこう|ちのう|||ことば||おおく||じん||しる|||| Fortunately or unfortunately, it also became an opportunity for many people to know the term artificial intelligence.

2014 年 6 月 に 、 編集 委員 長 の 任期 を 終え 、 無事 、 次の 人 に バトン を 渡す こと が できた 。 とし|つき||へんしゅう|いいん|ちょう||にんき||おえ|ぶじ|つぎの|じん||ばとん||わたす||| In June 2014, the term of office of the editorial chairman was completed, and I was able to safely hand over the baton to the next person. その とき に は もう 、 人工 知能 は ブーム に なり かけて いた 。 |||||じんこう|ちのう||ぶーむ|||| By that time, artificial intelligence was already on the verge of becoming a trend. ディープラーニング と いう 大きな 技術 の 進展 も あった 。 |||おおきな|ぎじゅつ||しんてん|| There were also significant advancements in the field of deep learning. 日本 に とって の 大きな チャンス であり 、 同時に 、 うまく 活 かさ ない と 大きな ピンチ に なる こと も 、 あからさまに 見てとれた 。 にっぽん||||おおきな|ちゃんす||どうじに||かつ||||おおきな|ぴんち||||||みてとれた It was a significant opportunity for Japan, but at the same time, it was clear that not utilizing it effectively could lead to a major crisis.

これ は 、 人工 知能 に とって 大変な 時期 が 来た と 思った 。 ||じんこう|ちのう|||たいへんな|じき||きた||おもった I thought that this was a crucial time for artificial intelligence.I thought that this was a crucial time for artificial intelligence. うまく やら ない と 、 また ブーム が 過熱 した 後 に 、 厳しい 冬 の 時代 を 迎えて しまう 。 |||||ぶーむ||かねつ||あと||きびしい|ふゆ||じだい||むかえて| If we don't handle it well, we might face a harsh winter era after the artificial intelligence boom overheats again. 日本 に とって も 、 逆転 の ため の ラスト チャンス かも しれ ない 。 にっぽん||||ぎゃくてん||||らすと|ちゃんす||| This might be Japan's last chance for a comeback as well. いま 、 この 状況 を よい 方向 に 持っていく の は 、 ちょうど 編集 委員 長 の 大役 を 終えた 自分 の 役目 かも しれ ない と 思った 。 ||じょうきょう|||ほうこう||もっていく||||へんしゅう|いいん|ちょう||たいやく||おえた|じぶん||やくめ|||||おもった Now, I thought that perhaps it is my role, having just finished the significant responsibility as the chief editor, to steer this situation in a positive direction. 自分 を 育てて くれた 人工 知能 と いう 分野 が 、 もし 自分 を 必要 と して いる のであれば 、 できる 限り の 力 を 尽くす しか ない 。 じぶん||そだてて||じんこう|ちのう|||ぶんや|||じぶん||ひつよう||||||かぎり||ちから||つくす|| If the field of artificial intelligence, which has nurtured me, truly needs me, then I have no choice but to exert all my efforts.

そういう 気持ち に なる の は 不思議だった 。 |きもち|||||ふしぎだった It was intriguing to experience such a sentiment. 日頃 、 極端な ほど 明確な 「 目的 意識 」 を 持って 行動 する こと を 心がけて いる のだ が 、 この 件 だけ は 、 なぜ か 「 人工 知能 の ため 」 と いう 大義 名分 以外 は 思い浮かば なかった 。 ひごろ|きょくたんな||めいかくな|もくてき|いしき||もって|こうどう||||こころがけて|||||けん|||||じんこう|ちのう|||||たいぎ|めいぶん|いがい||おもいうかば| I usually strive to act with an extremely clear sense of purpose, but for some reason, I couldn't think of any reason other than the noble cause of "for the sake of artificial intelligence" in this matter. それ 以上 、 目的 を 分解 でき なかった 。 |いじょう|もくてき||ぶんかい|| I couldn't break down the purpose any further. 人工 知能 と いう 領域 が 持ち上げられ 、 たたきつけられる の を 見る の は 耐えられ ない 。 じんこう|ちのう|||りょういき||もちあげ られ|たたきつけ られる|||みる|||たえ られ| It is unbearable to witness the artificial intelligence field being both praised and criticized relentlessly. 人工 知能 と いう 領域 は 、「 天 の 時 」 を 得て 、 大きく 飛躍 して ほしい 。 じんこう|ちのう|||りょういき||てん||じ||えて|おおきく|ひやく|| I hope that the field of artificial intelligence will experience a significant leap forward, as if it has received its moment of destiny.

本書 は 、2014 年 の 年 末 から およそ 2 カ月 で 執筆 した 。 ほんしょ||とし||とし|すえ|||かげつ||しっぴつ| This book was written in approximately two months, starting from the end of 2014. もっと しっかり 書きたい 気持ち が 半分 、 一刻 も 早く 上 梓 したい 気持ち が 半分 。 ||かき たい|きもち||はんぶん|いっこく||はやく|うえ|あずさ|し たい|きもち||はんぶん Half of me wants to write more thoroughly, while the other half wants to publish it as soon as possible. 時間 は 足りなかった が 、 なんとか 自分 でも 満足 できる レベル に は なった と 思う 。 じかん||たりなかった|||じぶん||まんぞく||れべる|||||おもう Though time was insufficient, I believe I managed to reach a level that satisfies me. この 本 が 少し でも 多く の 人 に 人工 知能 の 現状 を 伝え 、「 正しく 」 人工 知能 に 期待 して もらえる こと を 祈る のみ である 。 |ほん||すこし||おおく||じん||じんこう|ちのう||げんじょう||つたえ|まさしく|じんこう|ちのう||きたい|||||いのる|| I can only pray that this book will convey the current state of artificial intelligence to as many people as possible and encourage them to have "proper" expectations towards it.

本書 を 書く に あたって 、 多く の 人 の お 世話に なった 。 ほんしょ||かく|||おおく||じん|||せわに| I am indebted to many people for their support in writing this book.

人工 知能 学会 関連 で は 、 中島 秀之 先生 、 堀 浩一 先生 、 溝口 理一郎 先生 、 西田 豊明 先生 、 山口 高平 先生 、 石塚 満 先生 、 津 本 周作 先生 、 武田 英明 先生 を はじめ 、 たくさんの 人 に かわいがって いただいた 。 じんこう|ちのう|がっかい|かんれん|||なかしま|ひでゆき|せんせい|ほり|こういち|せんせい|みぞぐち|りいちろう|せんせい|にしだ|とよあき|せんせい|やまぐち|たかひら|せんせい|いしずか|まん|せんせい|つ|ほん|しゅうさく|せんせい|たけた|ひであき|せんせい||||じん||| In relation to the Artificial Intelligence Society, I received tremendous support from numerous individuals, including Professor Hideyuki Nakajima, Professor Koichi Hori, Professor Riichiro Mizoguchi, Professor Toyaki Nishida, Professor Takahira Yamaguchi, Professor Mitsuru Ishizuka, Professor Shusaku Tsunoda, and Professor Hideaki Takeda. 特に 、 松原 仁 先生 、 栗原 聡 先生 、 山川 宏 先生 に は 、 常日頃 から やりとり し 、 多く の 助言 や コメント を いただいた 。 とくに|まつばら|しとし|せんせい|くりはら|あきら|せんせい|やまかわ|ひろし|せんせい|||つねひごろ||||おおく||じょげん||こめんと|| In particular, I had frequent exchanges with Professor Hitoshi Matsubara, Professor Satoshi Kurihara, and Professor Hiroshi Yamakawa, who generously provided me with valuable advice and comments.

本書 の きっかけ に なった の は 、 経済 産業 省 西山 圭 太 審議 官 ( 当時 ) の ひと言 だ 。 ほんしょ|||||||けいざい|さんぎょう|しょう|にしやま|けい|ふと|しんぎ|かん|とうじ||ひとこと| The spark that ignited this book was a single comment from Keita Nishiyama, the former Deputy Director-General of the Ministry of Economy, Trade and Industry. 「 松尾 さん 、 人工 知能 が すごいって 言って る けど 、 素人 に も わかる ように 今度 説明 して よ 」。 まつお||じんこう|ちのう||すごい って|いって|||しろうと|||||こんど|せつめい|| "Matsumoto-san, I've heard that artificial intelligence is amazing, but could you explain it in a way that even a layperson can understand?" 西山 審議 官 に わかって もらえる ように つくった プレゼンテーション が 、 本書 の 骨子 に なって いる 。 にしやま|しんぎ|かん||||||||ほんしょ||こっし||| The presentation I created to make it understandable for Deputy Director-General Nishiyama became the backbone of this book. また 、 同 省 の 須賀 千鶴 氏 、 山下 隆一 氏 、 河西 康之 氏 、 吉本 豊 氏 を はじめ 、 多く の 方 に 大変 お 世話に なった 。 |どう|しょう||すが|ちず|うじ|やました|たかいち|うじ|かわにし|やすし|うじ|よしもと|とよ|うじ|||おおく||かた||たいへん||せわに| Additionally, I am deeply grateful to Chizuru Suga, Ryuichi Yamashita, Yasuyuki Kawanishi, Toyoyuki Yoshimoto, and many others from the same ministry for their tremendous support.Additionally, I am deeply grateful to Chizuru Suga, Ryuichi Yamashita, Yasuyuki Kawanishi, Toyoyuki Yoshimoto, and many others from the same ministry for their tremendous support.

株式 会社 経営 共 創 基盤 の 塩野 誠 氏 と は 昨年 に 対談 本 で ご 一緒 し 、 ひと つ の よい 経験 に なった 。 かぶしき|かいしゃ|けいえい|とも|はじめ|きばん||しおの|まこと|うじ|||さくねん||たいだん|ほん|||いっしょ||||||けいけん|| I had the opportunity to have a joint interview with Mr. Makoto Shiono from Kabushiki Kaisha Keiei Kyosoh, which turned out to be a valuable experience for me. 同社 の 冨山 和彦 氏 、 川上 登 福 氏 に は 、 幅広い 面 で 助言 や サポート を いただいて いる 。 どうしゃ||とみやま|かずひこ|うじ|かわかみ|のぼる|ふく|うじ|||はばひろい|おもて||じょげん||さぽーと||| I have received a wide range of advice and support from Mr. Kazuhiko Tomiyama and Mr. Tofuku Kawakami of the same company. また 、 READYFOR 株式 会社 の 米 良 はるか 氏 、 プルーガ ・ キャピタル 株式 会社 の 古庄 秀樹 氏 と は 、 日頃 から 議論 ・ 活動 を ともに さ せて いただき 、 大変 感謝 して いる 。 |readyfor|かぶしき|かいしゃ||べい|よ||うじ|||かぶしき|かいしゃ||ふるしょう|ひでき|うじ|||ひごろ||ぎろん|かつどう||||||たいへん|かんしゃ|| I am deeply grateful to Haruka Yonemura from READYFOR Co., Ltd. and Hideki Furusho from Pluga Capital Co., Ltd., with whom I regularly engage in discussions and activities, for their invaluable support.

東京 大学 で は 、 坂田 一郎 先生 、 寺井 隆幸 先生 を はじめ 、 技術 経営 戦略 学 専攻 、 総合 研究 機構 の 先生 方 に 研究 ・ 教育 の 両面 で すばらしい 環境 を 与えて いただいて いる 。 とうきょう|だいがく|||さかた|いちろう|せんせい|てらい|たかゆき|せんせい|||ぎじゅつ|けいえい|せんりゃく|まな|せんこう|そうごう|けんきゅう|きこう||せんせい|かた||けんきゅう|きょういく||りょうめん|||かんきょう||あたえて|| At the University of Tokyo, I have been fortunate to receive excellent support from Professor Ichiro Sakata, Professor Takayuki Terauchi, and other professors from the Department of Technology Management for Innovation, as well as the faculty at the Institute of Industrial Science, who have provided an outstanding environment for both research and education. また 、2014 年度 から 活動 の 基盤 と なって いる グローバル 消費 インテリジェンス 寄付 講座 に 協力 いただいて いる 各 企業 に は 、 ひとかたならぬ ご 支援 を 頂 戴 し 、 感謝 の 念 に 堪え ない 。 |ねんど||かつどう||きばん||||ぐろーばる|しょうひ||きふ|こうざ||きょうりょく|||かく|きぎょう|||||しえん||いただ|たい||かんしゃ||ねん||こらえ| I am deeply grateful to the various companies that have provided significant support to the Global Consumer Intelligence Donation Course, which has been the foundation of my activities since the fiscal year 2014.

本書 の 原稿 の 執筆 に ご 協力 いただき 、 大変 有益な コメント を いただいた 麻生 英樹 先生 、 中山 浩 太郎 先生 、 松尾 研究 室 の 上野山 勝也 氏 、 椎 橋 徹夫 氏 、 大 知 正直 君 、 岩澤 有 祐 君 、 小川 奈美 さん に 感謝 した~~い~~ 。 ほんしょ||げんこう||しっぴつ|||きょうりょく||たいへん|ゆうえきな|こめんと|||あそう|ひでき|せんせい|なかやま|ひろし|たろう|せんせい|まつお|けんきゅう|しつ||うえのやま|かつや|うじ|しい|きょう|てつお|うじ|だい|ち|しょうじき|きみ|いわさわ|ゆう|たすく|きみ|おがわ|なみ|||かんしゃ|| I would like to express my gratitude to Professor Hideki Aso, Professor Kotaro Nakayama, Mr. Katsuya Uenoyama from the Matsumoto Laboratory, Mr. Toruo Shibahashi, Mr. Masanao Ochi, Mr. Yusuke Iwasawa, and Ms. Nami Ogawa for their valuable contributions and insightful comments during the writing of this manuscript. ほか に も 、 多く の 方 に コメント を いただき 、 本書 を まとめる こと が できた 。 |||おおく||かた||こめんと|||ほんしょ||||| I was able to compile this book with the help of many others who provided valuable comments and feedback. また 、 本書 の 編集 者 である 株式 会社 KADOKAWA の 古川 浩司 氏 、 ライター の 田中 幸宏 氏 に は 、 本書 を よく する ため に 多大な ご 尽力 を いただいた 。 |ほんしょ||へんしゅう|もの||かぶしき|かいしゃ|kadokawa||こかわ|こうじ|うじ|らいたー||たなか|ゆきひろ|うじ|||ほんしょ||||||ただいな||じんりょく|| I would like to extend my sincere appreciation to Mr. Koji Furukawa from KADOKAWA Corporation, the editor of this book, and Mr. Yukihiro Tanaka, the writer, for their tremendous efforts in enhancing the quality of this publication.

そして 、 もちろん 、 日頃 の 研究 活動 を 一緒に 頑張って いる 松尾 研究 室 の メンバー 一同 に 、 あらためて 感謝 の 意 を 記したい 。 ||ひごろ||けんきゅう|かつどう||いっしょに|がんばって||まつお|けんきゅう|しつ||めんばー|いちどう|||かんしゃ||い||しるし たい Furthermore, I would like to express my heartfelt gratitude to all the members of the Matsuo Laboratory who work hard together in our research endeavors. 最後に 、 日頃 の 無 茶 を 支えて くれて いる 家族 と 、 故郷 の 母 に 感謝 したい 。 さいごに|ひごろ||む|ちゃ||ささえて|||かぞく||こきょう||はは||かんしゃ|し たい Lastly, I would like to express my gratitude to my family, who supports me through all the recklessness, and to my mother in my hometown. 将来 実現 さ れる かも しれ ない 人工 知能 の こと を 考える と 、 いく つ も の 疑問 が 湧く 。 しょうらい|じつげん||||||じんこう|ちのう||||かんがえる||||||ぎもん||わく Contemplating the future realization of artificial intelligence brings forth numerous questions.

人工 知能 が 実現 した とき 、 それ は どのような 動作 原理 に よる もの な のだろう か 。 じんこう|ちのう||じつげん||||||どうさ|げんり|||||| When artificial intelligence is realized, what kind of operating principle does it rely on? 人間 の 知能 は どのような 仕組み だ と 理解 さ れる のだろう か 。 にんげん||ちのう|||しくみ|||りかい|||| How is the mechanism of human intelligence understood? 自分 が 見て いる この 世界 や この 認識 は 、 はたして 何らか の 方法 で 説明 可能な のだろう か 。 じぶん||みて|||せかい|||にんしき|||なんらか||ほうほう||せつめい|かのうな|| Can this world I perceive and this understanding I have be truly explained through some means? 自分 が 見て いる 以外 の 世界 や 認識 は 存在 する のだろう か 。 じぶん||みて||いがい||せかい||にんしき||そんざい||| Does a world and perception exist beyond what I see? 自ら の 理解 の 方法 が 、 自ら の 理解 の 限界 を どのように 規定 して いる のだろう か 。 おのずから||りかい||ほうほう||おのずから||りかい||げんかい|||きてい|||| How does one's method of understanding define their own limits of comprehension? まだ 見 ぬ 人工 知能 は 、 それ を 簡単に 打ち破り 、 さも 当たり前の ように 、 われわれ に その 事実 を 語りかける のだろう か 。 |み||じんこう|ちのう||||かんたんに|うちやぶり||あたりまえの|||||じじつ||かたりかける|| Will the unseen artificial intelligence easily shatter it and speak to us about that fact as if it were obvious?

こうした 謎 に 、 自分 は いつか たどり着く こと が できる のだろう か 。 |なぞ||じぶん|||たどりつく||||| Will I ever be able to unravel these mysteries? いつか 、 本書 の 続き を 書く こと の できる 日 が 来る のだろう か 。 |ほんしょ||つづき||かく||||ひ||くる|| Will the day come when I can write the continuation of this book? そう なる こと を 願って いる し 、 そう なる ため に きっと 努力 を 続ける のだろう 。 ||||ねがって||||||||どりょく||つづける| I hope for it to be so, and I will surely continue striving for it.

まだ 見 ぬ 人工 知能 に 思い を 馳せて 。 |み||じんこう|ちのう||おもい||はせて Pondering about the yet unseen artificial intelligence.