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人工知能は人間を超えるか (Will AI surpass human?), 人工知能は人間を超えるか Chapter 06 (1)

人工 知能 は 人間 を 超える か Chapter 06 (1)

ディープラーニング から の 技術 進展

ディープラーニング は 特徴 表現 学習 の 一種 であり 、 その 意義 の 評価 に ついて は 、 専門 家 の 間 でも 大きく 2 つ の 意見 に 分かれて いる 。

1 つ は 、 機械 学習 の 発明 の ひと つ に すぎ ず 、 一時的な 流行 に とどまる 可能 性 が 高い と いう 立場 である (* 注 45)。

これ は 機械 学習 の 専門 家 に 多い 考え 方 だ 。 もう 1 つ は 、 特徴 表現 を 獲得 できる こと は 、 本質 的な 人工 知能 の 限界 を 突破 して いる 可能 性 が ある と する 立場 である 。 こちら は 機械 学習 より も 、 もう 少し 広い 範囲 を 扱う 人工 知能 の 専門 家 に 多い とらえ 方 である 。

本書 は 、 後者 の 立場 に 立つ 。

専門 家 は 往々 に して 技術 の 可能 性 を 見誤る もの だ し 、 本書 で これ まで 述べて きた ような 歴史 的 経緯 を 考える と 、 特徴 表現 学習 の 壁 を 突破 できる 意義 は きわめて 大きい と 思う から だ 。

ディープラーニング の 研究 は 現在 、 画像 を 読み 込んで 特徴 量 を 抽出 する ところ まで は 実現 して いる 。

特徴 表現 学習 の 基礎 技術 と いう 意味 で は 、50 年 来 の ブレークスルー と 呼んで よい と 思う が 、 これ から 起きる と 予想 さ れる 人工 知能 技術 全体 の 発展 から 見れば 、 ほんの 入り口 に すぎ ない 。 図 25 は 私 が 予想 する 今後 の 技術 の 進展 である 。 おそらく 、「 特徴 表現 を 学習 する 」 と いう 技術 を 使って 、 いま まで の 人工 知能 の 研究 が もう 一 度 なぞら れる ような 発展 を 遂げて いく ので は ない か と 私 は 考えて いる 。 たとえば 音 に は 色 や 形 が ない ように 、 本来 、 視覚 と 聴覚 、 触覚 は データ の 種類 と して まったく 異なる のだ が 、 脳 の 面白い ところ は 、 こういった データ の 種類 に 依存 せ ず 、 同じ 処理 機構 で 処理 が 行われて いる 点 である 。 ディープラーニング でも 同様で 、 さまざまな データ に 対して 同じ ような 手法 が 適用 できる はずだ ( あるいは 、 そのように 改良 さ れる 必要 が ある )。

その 際 に 大きい の は 、 まず 時間 を 扱う こと 、 つまり 画像 で 言えば 「 動画 」 である 。

動画 でも 1 枚 1 枚 の パラパラ 漫画 の ような 画像 に バラ して 処理 する こと も できる が 、 それ は 本質 的な やり 方 で は ない 。 時間 を またがる 大局 的な 文脈 を 理解 する 必要 が あり 、 時間 の 扱い は 案外 難しい (* 注 46)。 そして 、 視覚 系 だけ で なく 、 音声 や 圧力 センサー と いった 、 画像 以外 の 情報 も 取り込む こと に よって 、 マルチモーダル な ( 複数 の 感覚 の データ を 組み合わせた ) 抽象 化 が できる ように なる はずだ 。

たとえば 、 触った 感覚 と いう の は 、 圧力 センサー の 時系列 の 変化 である 。

人間 が ネコ の 動き 、 鳴き声 や 音 、 触り 心地 など 、 さまざまな 情報 を 組み合わせて 「 ネコ 」 だ と 認識 して いる の と 同じ こと を 、 コンピュータ に 処理 さ せる 必要 が ある 。

人間 の 脳 から する と 、 自分 自身 の 身体 が 動こう が 、 その 結果 、 何 か 視覚 に 入って くる もの に 変化 が 起ころう が 、「 脳 の 外部 から 入って くる データ 」 と いう 意味 で は 同じである 。

ところが 、 人間 は 生き物 な ので 、「 自分 が 指令 を 出した から 身体 が 動き 、 それ に よって 目 に 見える もの が 変化 した 」 と いう データ が 入って くる の か 、 それとも 「 身体 は 動かして ない のに 、 目 に 見える もの が 変わった の か 」 を 区別 する 必要 が ある 。 つまり 、 ドア を 開けた から ドア が 開いた の か 、 勝手に ドア が 開いた の か は 、 人間 の 生存 に とって 非常に 重要な 差異 である 。 敵 が 潜んで いる かも しれ ない から だ 。 赤ちゃん の ころ から 、 もの を つかんだり 、 放したり 、 引っ張ったり 、 ちぎったり 、 投げたり 、 いろいろな こと を して いる 。 その 中 から 、「 もの を 動かす 」 と か 「 もの を 押す 」 と いう 概念 を 獲得 して いく 。

こうして 、 自ら の 行動 と 結果 を セット で 抽象 化 する こと の メリット は 、「 まず 椅子 を 動かして 、 その 上 に 乗って 、 高い ところ に ある バナナ を 取ろう 」 と いう ような 、「 行動 の 計画 」 が 立てられる ように なる こと だ 。 人間 は 、( 時に は 必要 以上 に ) 原因 と 結果 と いう 因果 関係 で ものごと を 理解 しよう と する が 、 それ は つまり 、 動物 と して 行動 の 計画 に 活 か したい から だろう 。 「 何 か を した から こう なった 」 と いう 原因 と 結果 で 理解 して いれば 、 それ ら を つなぎ合わせる こと で 目的 の 状態 を つくり出す 「 計画 的な 行動 」 が 可能に なる 。 「 椅子 を 動かす 」「 椅子 の 上 に 乗る 」 など の 行動 と 結果 の 抽象 化 が できて いない と 、 椅子 を 動かして バナナ を 取る こと は でき ない のだ 。 ただし 、「 押す 」 と いう 動作 の 獲得 だけ でも 、 そう 単純で は ない 。

たとえば 、 ロボット が テーブル を 1 の 力 で 押して も 動か なかった 。 2 の 力 で 数 ミリ 動き 、3 の 力 で 押せば 動かせる こと が わかった 。 そういう 経験 を 繰り返して 、「 もの を 押す 」 と いう 行動 が 抽象 化 できる 。 つまり 、「 押す 」 と いう 行動 ひと つ とって も 、 軽い もの は 小さな 力 で 、 重い もの は 大きな 力 で 押す ように 人間 は 学習 して いる (* 注 47)。

実は 、 こうした 動作 の 抽象 化 の 研究 は 、 発達 認知 に 関係 した ロボット の 研究 と して 以前 から 進んで おり 、 国 内 で は 、 東京 大学 の 國吉 康夫 氏 や 大阪 大学 の 浅田 稔 氏 、 ATR ( 国際 電気 通信 基礎 技術 研究 所 ) の 川 人 光男 氏 など が 有名である 。

「 行動 」 する の は 、 必ずしも 物理 的な ロボット である 必要 は ない 。

たとえば 、 グーグル が 買収 した ディープ ・ マインド ・ テクノロジーズ 社 は 、 これ を コンピュータ ゲーム の 中 で 実践 して いる 。 ブロック 崩し や インベーダーゲーム の ような 単純な ゲーム に おいて 、

・ 弾 が 前 から 飛んで きた とき に 〈 前提 条件 〉

右 に 動いたら 〈 行動 〉

スコア が 上がった 〈 結果 〉

と いった セット を 学習 して いる 。

ウェブ の 中 で 動作 する エージェント など に 対して 、 こうした 「 動作 の 概念 」 を 獲得 する こと は 、 実は 試行 錯誤 の 回数 を 非常に 多く できる と いう 意味 で 、 コンピュータ 向き の 方法 かも しれ ない 。

図 25 の ① と ② の 段階 で は 、 人工 知能 は 外界 に ある もの を 観察 して いる だけ だった 。

ところが 、③ で は 自分 も その 中 に 入り込んで 、 外界 と 相互 作用 を し ながら 、 自分 と 外界 の 関係 性 を 学ぶ こと に なる 。 この 段階 で 、 ナビゲーション や 外界 の シミュレーション 、 あるいは より 一般 化 した もの と して の 「 思考 」 と いった プロセス も 必要に なって くる はずである 。 実は 、 外界 と の 相互 作用 に よる 動作 概念 の 獲得 は 、 新たな 特徴 量 を 取り出す 上 で とても 重要である 。

昔 から 私 が 使って いる 例 である が 、「 素数 か どう か 」 と いう 特徴 量 を どのように 獲得 すれば よい か と いう 問題 が ある 。

2 は 素数 、3 も 素数 、4 は 素数 で ない 、5 は 素数 である 。 たとえば 、 パズル ゲーム で 、 主人公 の 持つ アイテム の 数 が 素数 であれば 敵 を 倒 せて 、 素数 で なければ 倒せ ない と いう 状況 が あった とき に 、「 アイテム の 数 が 素数 である か どう か 」 と いう 特徴 量 を つくる こと が できれば 、 この 問題 は 解き やすく なる 。

ところが 、 素数 か どう か と いう 特徴 量 は 、「1 から 順番 に その 数 を 割って いって 、1 以外 に 割り切れる もの が あったら 素数 で なく 、 割り切れる もの が なければ 素数 」 と いう ような 手続き の 組み合わせ に よって しか 定義 でき ない 。

実は 、 世の中 の 特徴 量 と 呼ば れる もの に は 、 こうした 「 一連の 行動 の 結果 と して 世界 から 引き出さ れる 特徴 量 」 も 多い のである 。

ゲーム が 簡単に クリア できる か 、 難しい の か と いった 難易 度 は 、 実際 に ゲーム を して み ない こと に は わから ない 。

将棋 の ある 盤面 を 見て 「 形勢 が 苦しい 」 か どう か 、 ある 数学 の 問題 を 見て 「 解き やすい 」 か どう か 、 ある コップ を 見て 「 割れ やす そう 」 か どう か 、 と いう の は 、 動作 して みた 結果 を 、 逆に 「 そのもの 自身 の 性質 」 と して とらえて いる のである 。

「 やさしい 」「 難しい 」 など の 形容詞 的な 概念 は 、 何度 も ゲーム を して みて 初めて 獲得 できる 抽象 的な 概念 だ 。

割れ やすい コップ と いう とき も 、 押す と 割れる 、 落とす と 割れる と いう 行動 と 結果 の セット が ある から わかる こと で 、「 割れ やすい 」「 割れ にくい 」 と いう 形容詞 も 、 ガラス や 陶器 、 プラスチック など の 素材 に よって 、 あるいは コップ の 形状 や 厚み に よって 、 どういう とき に どれ だけ 割れる か 、 何度 も 試して みて 初めて 獲得 できる 概念 である 。

③ の 学習 が 進めば 、 そうした 抽象 的な 概念 も コンピュータ が 学ぶ ように なる 。

ひと まとまり の 動作 が ものごと の 新しい 特徴 を 引き出す 。 人間 で いう と 、「 考えて アッ と ( 特徴 量 に ) 気づく 」「 やって みて コツ が ( 特徴 量 が ) わかる 」 と いう ような こと が 起こる 。

いったん 動作 を 通じた 特徴 量 を 得る こと が できれば 、 次 から は 見た 瞬間 、 割れ やすい コップ だ から 気 を つけて 扱おう 、 やわらかい ソファ だ から 座ったら これ くらい 身体 が 沈む だろう と いう 予測 が 立ち やすく なる 。

周囲 の 状況 に 対する 認識 が 一 段階 深く なり 、 ロボット の 行動 は より 環境 に 適した もの に なる 。 もちろん 、 それ は こうした 人工 知能 が 存在 する 環境 に 依存 する 。 人間 が 生活 する 環境 で 、 人間 並み の 「 身体 」 を 持てば 、 人間 が つくり上げる 概念 に ある 程度 近い もの は 獲得 できる はずだ 。 ネット 上 で のみ 行動 する 人工 知能 であれば 、 ネット 上 に ある 事象 を ベース と して そこ から 引き出さ れる 抽象 概念 は 獲得 する こと が できる 。

その 結果 、 コンピュータ が 「 言語 」 を 獲得 する 準備 が 整う 。

先 に 「 概念 」 を 獲得 できれば 、 後 から 「 言葉 ( 記号 表記 )」 を 結びつける の は 簡単だ から だ 。

「 ネコ 」「 ニャー と 鳴く 」「 やわらかい 」 と いう 概念 は すでに できて いる から 、 それぞれ に 「 ネコ 」「 ニャー と 鳴く 」「 やわらかい 」 と いう 言葉 ( 記号 表記 ) を 結びつけて あげれば 、 コンピュータ は その 言葉 と それ が 意味 する 概念 を セット で 理解 する 。

つまり 、 シンボルグラウンディング 問題 が 解消 さ れる 。 シマウマ を 1 回 も 見た こと が ない コンピュータ も 、「 シマシマ の ある ウマ 」 と 聞けば 、 あれ が シマウマ だ と 一 発 で わかる ように なる 。

ここ で は 、 概念 が 言葉 ( 記号 表記 ) と 結びつけられる こと が 重要であり 、 その 言葉 が 何 語 な の か は 問わ れ ない 。 つまり 、 ある 概念 に 英語 を 結びつける の も 、 日本 語 に する の も 、 中国 語 に する の も 、 労力 と して は 変わら ない 。 コンピュータ に よる 翻訳 が 本当に 実用 に 耐える もの に なる と すれば 、 この 段階 に きて から である 。 機械 翻訳 と いう の は 、 身近な だけ に 簡単な 技術 に 思える かも しれ ない が 、 実は 、 かなり 高度な 技術 な のである 。

もちろん 、 文化 や 言語 に よって 用いられる 概念 は さまざまである 。 たとえば 、 英語 に は 「 punctual 」 と いう よく 使わ れる 形容詞 が あり 、「 時間 に 正確だ 」 と いう 意味 で 、「 Heisapunctualperson .( 彼 は 時間 に 正確な 人 だ )」 と いう ふうに 使う 。 ところが 、 これ に 1 対 1 で 対応 する 日本 語 の 単語 は ない 。 どうしても 「 時間 に 正確だ 」 と 2 単語 を 使って 表現 しなければ なら ない 。 言葉 で 表さ れる 概念 は 、 ひと り の 人間 が つくり出す 概念 の うち でも 、 普遍 性 が 高く 、 ほか の 個体 と やりとり できる 概念 である 。

逆に 、 特定の 仕事 に 依存 する 概念 は 、 その 業界 の 人 に は 通じる が 、 一般 の 人 に は 通じ ない こと も ある 。


人工 知能 は 人間 を 超える か Chapter 06 (1) じんこう|ちのう||にんげん||こえる||chapter Will Artificial Intelligence Surpass Humans Chapter 06 (1) L'intelligence artificielle dépassera-t-elle l'homme ? Chapitre 06 (1) A inteligência artificial ultrapassará o ser humano Capítulo 06 (1)

ディープラーニング から の 技術 進展 |||ぎじゅつ|しんてん

ディープラーニング は 特徴 表現 学習 の 一種 であり 、 その 意義 の 評価 に ついて は 、 専門 家 の 間 でも 大きく 2 つ の 意見 に 分かれて いる 。 ||とくちょう|ひょうげん|がくしゅう||いっしゅ|||いぎ||ひょうか||||せんもん|いえ||あいだ||おおきく|||いけん||わかれて|

1 つ は 、 機械 学習 の 発明 の ひと つ に すぎ ず 、 一時的な 流行 に とどまる 可能 性 が 高い と いう 立場 である (* 注 45)。 ||きかい|がくしゅう||はつめい|||||||いちじてきな|りゅうこう|||かのう|せい||たかい|||たちば||そそ One is that it is just one of the inventions of machine learning, and it is highly likely that it will remain a temporary epidemic (* Note 45).

これ は 機械 学習 の 専門 家 に 多い 考え 方 だ 。 ||きかい|がくしゅう||せんもん|いえ||おおい|かんがえ|かた| もう 1 つ は 、 特徴 表現 を 獲得 できる こと は 、 本質 的な 人工 知能 の 限界 を 突破 して いる 可能 性 が ある と する 立場 である 。 |||とくちょう|ひょうげん||かくとく||||ほんしつ|てきな|じんこう|ちのう||げんかい||とっぱ|||かのう|せい|||||たちば| The other is that the acquisition of characteristic expressions may have exceeded the limits of essential artificial intelligence. こちら は 機械 学習 より も 、 もう 少し 広い 範囲 を 扱う 人工 知能 の 専門 家 に 多い とらえ 方 である 。 ||きかい|がくしゅう||||すこし|ひろい|はんい||あつかう|じんこう|ちのう||せんもん|いえ||おおい||かた|

本書 は 、 後者 の 立場 に 立つ 。 ほんしょ||こうしゃ||たちば||たつ

専門 家 は 往々 に して 技術 の 可能 性 を 見誤る もの だ し 、 本書 で これ まで 述べて きた ような 歴史 的 経緯 を 考える と 、 特徴 表現 学習 の 壁 を 突破 できる 意義 は きわめて 大きい と 思う から だ 。 せんもん|いえ||おうおう|||ぎじゅつ||かのう|せい||みあやまる||||ほんしょ||||のべて|||れきし|てき|けいい||かんがえる||とくちょう|ひょうげん|がくしゅう||かべ||とっぱ||いぎ|||おおきい||おもう||

ディープラーニング の 研究 は 現在 、 画像 を 読み 込んで 特徴 量 を 抽出 する ところ まで は 実現 して いる 。 ||けんきゅう||げんざい|がぞう||よみ|こんで|とくちょう|りょう||ちゅうしゅつ|||||じつげん||

特徴 表現 学習 の 基礎 技術 と いう 意味 で は 、50 年 来 の ブレークスルー と 呼んで よい と 思う が 、 これ から 起きる と 予想 さ れる 人工 知能 技術 全体 の 発展 から 見れば 、 ほんの 入り口 に すぎ ない 。 とくちょう|ひょうげん|がくしゅう||きそ|ぎじゅつ|||いみ|||とし|らい||||よんで|||おもう||||おきる||よそう|||じんこう|ちのう|ぎじゅつ|ぜんたい||はってん||みれば||いりぐち||| 図 25 は 私 が 予想 する 今後 の 技術 の 進展 である 。 ず||わたくし||よそう||こんご||ぎじゅつ||しんてん| おそらく 、「 特徴 表現 を 学習 する 」 と いう 技術 を 使って 、 いま まで の 人工 知能 の 研究 が もう 一 度 なぞら れる ような 発展 を 遂げて いく ので は ない か と 私 は 考えて いる 。 |とくちょう|ひょうげん||がくしゅう||||ぎじゅつ||つかって||||じんこう|ちのう||けんきゅう|||ひと|たび||||はってん||とげて|||||||わたくし||かんがえて| たとえば 音 に は 色 や 形 が ない ように 、 本来 、 視覚 と 聴覚 、 触覚 は データ の 種類 と して まったく 異なる のだ が 、 脳 の 面白い ところ は 、 こういった データ の 種類 に 依存 せ ず 、 同じ 処理 機構 で 処理 が 行われて いる 点 である 。 |おと|||いろ||かた||||ほんらい|しかく||ちょうかく|しょっかく||でーた||しゅるい||||ことなる|||のう||おもしろい||||でーた||しゅるい||いぞん|||おなじ|しょり|きこう||しょり||おこなわ れて||てん| ディープラーニング でも 同様で 、 さまざまな データ に 対して 同じ ような 手法 が 適用 できる はずだ ( あるいは 、 そのように 改良 さ れる 必要 が ある )。 ||どうようで||でーた||たいして|おなじ||しゅほう||てきよう|||||かいりょう|||ひつよう||

その 際 に 大きい の は 、 まず 時間 を 扱う こと 、 つまり 画像 で 言えば 「 動画 」 である 。 |さい||おおきい||||じかん||あつかう|||がぞう||いえば|どうが|

動画 でも 1 枚 1 枚 の パラパラ 漫画 の ような 画像 に バラ して 処理 する こと も できる が 、 それ は 本質 的な やり 方 で は ない 。 どうが||まい|まい||ぱらぱら|まんが|||がぞう||ばら||しょり||||||||ほんしつ|てきな||かた||| 時間 を またがる 大局 的な 文脈 を 理解 する 必要 が あり 、 時間 の 扱い は 案外 難しい (* 注 46)。 じかん|||たいきょく|てきな|ぶんみゃく||りかい||ひつよう|||じかん||あつかい||あんがい|むずかしい|そそ そして 、 視覚 系 だけ で なく 、 音声 や 圧力 センサー と いった 、 画像 以外 の 情報 も 取り込む こと に よって 、 マルチモーダル な ( 複数 の 感覚 の データ を 組み合わせた ) 抽象 化 が できる ように なる はずだ 。 |しかく|けい||||おんせい||あつりょく|せんさー|||がぞう|いがい||じょうほう||とりこむ||||||ふくすう||かんかく||でーた||くみあわせた|ちゅうしょう|か|||||

たとえば 、 触った 感覚 と いう の は 、 圧力 センサー の 時系列 の 変化 である 。 |さわった|かんかく|||||あつりょく|せんさー||じけいれつ||へんか|

人間 が ネコ の 動き 、 鳴き声 や 音 、 触り 心地 など 、 さまざまな 情報 を 組み合わせて 「 ネコ 」 だ と 認識 して いる の と 同じ こと を 、 コンピュータ に 処理 さ せる 必要 が ある 。 にんげん||ねこ||うごき|なきごえ||おと|さわり|ここち|||じょうほう||くみあわせて|ねこ|||にんしき|||||おなじ|||こんぴゅーた||しょり|||ひつよう||

人間 の 脳 から する と 、 自分 自身 の 身体 が 動こう が 、 その 結果 、 何 か 視覚 に 入って くる もの に 変化 が 起ころう が 、「 脳 の 外部 から 入って くる データ 」 と いう 意味 で は 同じである 。 にんげん||のう||||じぶん|じしん||からだ||うごこう|||けっか|なん||しかく||はいって||||へんか||おころう||のう||がいぶ||はいって||でーた|||いみ|||おなじである From the perspective of the human brain, whether or not one's own body moves, and as a result, something changes in what comes into the visual sense, it is the same in the sense of "data coming in from outside the brain." Is.

ところが 、 人間 は 生き物 な ので 、「 自分 が 指令 を 出した から 身体 が 動き 、 それ に よって 目 に 見える もの が 変化 した 」 と いう データ が 入って くる の か 、 それとも 「 身体 は 動かして ない のに 、 目 に 見える もの が 変わった の か 」 を 区別 する 必要 が ある 。 |にんげん||いきもの|||じぶん||しれい||だした||からだ||うごき||||め||みえる|||へんか||||でーた||はいって|||||からだ||うごかして|||め||みえる|||かわった||||くべつ||ひつよう|| つまり 、 ドア を 開けた から ドア が 開いた の か 、 勝手に ドア が 開いた の か は 、 人間 の 生存 に とって 非常に 重要な 差異 である 。 |どあ||あけた||どあ||あいた|||かってに|どあ||あいた||||にんげん||せいぞん|||ひじょうに|じゅうような|さい| 敵 が 潜んで いる かも しれ ない から だ 。 てき||ひそんで|||||| 赤ちゃん の ころ から 、 もの を つかんだり 、 放したり 、 引っ張ったり 、 ちぎったり 、 投げたり 、 いろいろな こと を して いる 。 あかちゃん|||||||はなしたり|ひっぱったり||なげたり||||| その 中 から 、「 もの を 動かす 」 と か 「 もの を 押す 」 と いう 概念 を 獲得 して いく 。 |なか||||うごかす|||||おす|||がいねん||かくとく||

こうして 、 自ら の 行動 と 結果 を セット で 抽象 化 する こと の メリット は 、「 まず 椅子 を 動かして 、 その 上 に 乗って 、 高い ところ に ある バナナ を 取ろう 」 と いう ような 、「 行動 の 計画 」 が 立てられる ように なる こと だ 。 |おのずから||こうどう||けっか||せっと||ちゅうしょう|か||||めりっと|||いす||うごかして||うえ||のって|たかい||||ばなな||とろう||||こうどう||けいかく||たて られる|||| 人間 は 、( 時に は 必要 以上 に ) 原因 と 結果 と いう 因果 関係 で ものごと を 理解 しよう と する が 、 それ は つまり 、 動物 と して 行動 の 計画 に 活 か したい から だろう 。 にんげん||ときに||ひつよう|いじょう||げんいん||けっか|||いんが|かんけい||||りかい||||||||どうぶつ|||こうどう||けいかく||かつ||し たい|| 「 何 か を した から こう なった 」 と いう 原因 と 結果 で 理解 して いれば 、 それ ら を つなぎ合わせる こと で 目的 の 状態 を つくり出す 「 計画 的な 行動 」 が 可能に なる 。 なん|||||||||げんいん||けっか||りかい||||||つなぎあわせる|||もくてき||じょうたい||つくりだす|けいかく|てきな|こうどう||かのうに| 「 椅子 を 動かす 」「 椅子 の 上 に 乗る 」 など の 行動 と 結果 の 抽象 化 が できて いない と 、 椅子 を 動かして バナナ を 取る こと は でき ない のだ 。 いす||うごかす|いす||うえ||のる|||こうどう||けっか||ちゅうしょう|か|||||いす||うごかして|ばなな||とる||||| ただし 、「 押す 」 と いう 動作 の 獲得 だけ でも 、 そう 単純で は ない 。 |おす|||どうさ||かくとく||||たんじゅんで||

たとえば 、 ロボット が テーブル を 1 の 力 で 押して も 動か なかった 。 |ろぼっと||てーぶる|||ちから||おして||うごか| 2 の 力 で 数 ミリ 動き 、3 の 力 で 押せば 動かせる こと が わかった 。 |ちから||すう|みり|うごき||ちから||おせば|うごかせる||| そういう 経験 を 繰り返して 、「 もの を 押す 」 と いう 行動 が 抽象 化 できる 。 |けいけん||くりかえして|||おす|||こうどう||ちゅうしょう|か| つまり 、「 押す 」 と いう 行動 ひと つ とって も 、 軽い もの は 小さな 力 で 、 重い もの は 大きな 力 で 押す ように 人間 は 学習 して いる (* 注 47)。 |おす|||こうどう|||||かるい|||ちいさな|ちから||おもい|||おおきな|ちから||おす||にんげん||がくしゅう|||そそ

実は 、 こうした 動作 の 抽象 化 の 研究 は 、 発達 認知 に 関係 した ロボット の 研究 と して 以前 から 進んで おり 、 国 内 で は 、 東京 大学 の 國吉 康夫 氏 や 大阪 大学 の 浅田 稔 氏 、 ATR ( 国際 電気 通信 基礎 技術 研究 所 ) の 川 人 光男 氏 など が 有名である 。 じつは||どうさ||ちゅうしょう|か||けんきゅう||はったつ|にんち||かんけい||ろぼっと||けんきゅう|||いぜん||すすんで||くに|うち|||とうきょう|だいがく||くによし|やすお|うじ||おおさか|だいがく||あさだ|みのり|うじ|atr|こくさい|でんき|つうしん|きそ|ぎじゅつ|けんきゅう|しょ||かわ|じん|てるお|うじ|||ゆうめいである

「 行動 」 する の は 、 必ずしも 物理 的な ロボット である 必要 は ない 。 こうどう||||かならずしも|ぶつり|てきな|ろぼっと||ひつよう||

たとえば 、 グーグル が 買収 した ディープ ・ マインド ・ テクノロジーズ 社 は 、 これ を コンピュータ ゲーム の 中 で 実践 して いる 。 |||ばいしゅう|||まいんど||しゃ||||こんぴゅーた|げーむ||なか||じっせん|| ブロック 崩し や インベーダーゲーム の ような 単純な ゲーム に おいて 、 ぶろっく|くずし|||||たんじゅんな|げーむ||

・ 弾 が 前 から 飛んで きた とき に 〈 前提 条件 〉 たま||ぜん||とんで||||ぜんてい|じょうけん

右 に 動いたら 〈 行動 〉 みぎ||うごいたら|こうどう

スコア が 上がった 〈 結果 〉 すこあ||あがった|けっか The score went up <Result>

と いった セット を 学習 して いる 。 ||せっと||がくしゅう|| I am learning a set like this.

ウェブ の 中 で 動作 する エージェント など に 対して 、 こうした 「 動作 の 概念 」 を 獲得 する こと は 、 実は 試行 錯誤 の 回数 を 非常に 多く できる と いう 意味 で 、 コンピュータ 向き の 方法 かも しれ ない 。 ||なか||どうさ|||||たいして||どうさ||がいねん||かくとく||||じつは|しこう|さくご||かいすう||ひじょうに|おおく||||いみ||こんぴゅーた|むき||ほうほう|||

図 25 の ① と ② の 段階 で は 、 人工 知能 は 外界 に ある もの を 観察 して いる だけ だった 。 ず||||だんかい|||じんこう|ちのう||がいかい|||||かんさつ||||

ところが 、③ で は 自分 も その 中 に 入り込んで 、 外界 と 相互 作用 を し ながら 、 自分 と 外界 の 関係 性 を 学ぶ こと に なる 。 |||じぶん|||なか||はいりこんで|がいかい||そうご|さよう||||じぶん||がいかい||かんけい|せい||まなぶ||| この 段階 で 、 ナビゲーション や 外界 の シミュレーション 、 あるいは より 一般 化 した もの と して の 「 思考 」 と いった プロセス も 必要に なって くる はずである 。 |だんかい||||がいかい||しみゅれーしょん|||いっぱん|か||||||しこう|||ぷろせす||ひつように||| 実は 、 外界 と の 相互 作用 に よる 動作 概念 の 獲得 は 、 新たな 特徴 量 を 取り出す 上 で とても 重要である 。 じつは|がいかい|||そうご|さよう|||どうさ|がいねん||かくとく||あらたな|とくちょう|りょう||とりだす|うえ|||じゅうようである

昔 から 私 が 使って いる 例 である が 、「 素数 か どう か 」 と いう 特徴 量 を どのように 獲得 すれば よい か と いう 問題 が ある 。 むかし||わたくし||つかって||れい|||そすう||||||とくちょう|りょう|||かくとく||||||もんだい||

2 は 素数 、3 も 素数 、4 は 素数 で ない 、5 は 素数 である 。 |そすう||そすう||そすう||||そすう| たとえば 、 パズル ゲーム で 、 主人公 の 持つ アイテム の 数 が 素数 であれば 敵 を 倒 せて 、 素数 で なければ 倒せ ない と いう 状況 が あった とき に 、「 アイテム の 数 が 素数 である か どう か 」 と いう 特徴 量 を つくる こと が できれば 、 この 問題 は 解き やすく なる 。 |ぱずる|げーむ||しゅじんこう||もつ|あいてむ||すう||そすう||てき||たお||そすう|||たおせ||||じょうきょう|||||あいてむ||すう||そすう|||||||とくちょう|りょう|||||||もんだい||とき||

ところが 、 素数 か どう か と いう 特徴 量 は 、「1 から 順番 に その 数 を 割って いって 、1 以外 に 割り切れる もの が あったら 素数 で なく 、 割り切れる もの が なければ 素数 」 と いう ような 手続き の 組み合わせ に よって しか 定義 でき ない 。 |そすう||||||とくちょう|りょう|||じゅんばん|||すう||わって||いがい||わりきれる||||そすう|||わりきれる||||そすう||||てつづき||くみあわせ||||ていぎ||

実は 、 世の中 の 特徴 量 と 呼ば れる もの に は 、 こうした 「 一連の 行動 の 結果 と して 世界 から 引き出さ れる 特徴 量 」 も 多い のである 。 じつは|よのなか||とくちょう|りょう||よば||||||いちれんの|こうどう||けっか|||せかい||ひきださ||とくちょう|りょう||おおい|

ゲーム が 簡単に クリア できる か 、 難しい の か と いった 難易 度 は 、 実際 に ゲーム を して み ない こと に は わから ない 。 げーむ||かんたんに|くりあ|||むずかしい|||||なんい|たび||じっさい||げーむ|||||||||

将棋 の ある 盤面 を 見て 「 形勢 が 苦しい 」 か どう か 、 ある 数学 の 問題 を 見て 「 解き やすい 」 か どう か 、 ある コップ を 見て 「 割れ やす そう 」 か どう か 、 と いう の は 、 動作 して みた 結果 を 、 逆に 「 そのもの 自身 の 性質 」 と して とらえて いる のである 。 しょうぎ|||ばんめん||みて|けいせい||くるしい|||||すうがく||もんだい||みて|とき||||||こっぷ||みて|われ||||||||||どうさ|||けっか||ぎゃくに|その もの|じしん||せいしつ|||||

「 やさしい 」「 難しい 」 など の 形容詞 的な 概念 は 、 何度 も ゲーム を して みて 初めて 獲得 できる 抽象 的な 概念 だ 。 |むずかしい|||けいようし|てきな|がいねん||なんど||げーむ||||はじめて|かくとく||ちゅうしょう|てきな|がいねん|

割れ やすい コップ と いう とき も 、 押す と 割れる 、 落とす と 割れる と いう 行動 と 結果 の セット が ある から わかる こと で 、「 割れ やすい 」「 割れ にくい 」 と いう 形容詞 も 、 ガラス や 陶器 、 プラスチック など の 素材 に よって 、 あるいは コップ の 形状 や 厚み に よって 、 どういう とき に どれ だけ 割れる か 、 何度 も 試して みて 初めて 獲得 できる 概念 である 。 われ||こっぷ|||||おす||われる|おとす||われる|||こうどう||けっか||せっと|||||||われ||われ||||けいようし||がらす||とうき|ぷらすちっく|||そざい||||こっぷ||けいじょう||あつみ||||||||われる||なんど||ためして||はじめて|かくとく||がいねん|

③ の 学習 が 進めば 、 そうした 抽象 的な 概念 も コンピュータ が 学ぶ ように なる 。 |がくしゅう||すすめば||ちゅうしょう|てきな|がいねん||こんぴゅーた||まなぶ||

ひと まとまり の 動作 が ものごと の 新しい 特徴 を 引き出す 。 |||どうさ||||あたらしい|とくちょう||ひきだす 人間 で いう と 、「 考えて アッ と ( 特徴 量 に ) 気づく 」「 やって みて コツ が ( 特徴 量 が ) わかる 」 と いう ような こと が 起こる 。 にんげん||||かんがえて|||とくちょう|りょう||きづく|||こつ||とくちょう|りょう||||||||おこる

いったん 動作 を 通じた 特徴 量 を 得る こと が できれば 、 次 から は 見た 瞬間 、 割れ やすい コップ だ から 気 を つけて 扱おう 、 やわらかい ソファ だ から 座ったら これ くらい 身体 が 沈む だろう と いう 予測 が 立ち やすく なる 。 |どうさ||つうじた|とくちょう|りょう||える||||つぎ|||みた|しゅんかん|われ||こっぷ|||き|||あつかおう|||||すわったら|||からだ||しずむ||||よそく||たち||

周囲 の 状況 に 対する 認識 が 一 段階 深く なり 、 ロボット の 行動 は より 環境 に 適した もの に なる 。 しゅうい||じょうきょう||たいする|にんしき||ひと|だんかい|ふかく||ろぼっと||こうどう|||かんきょう||てきした||| もちろん 、 それ は こうした 人工 知能 が 存在 する 環境 に 依存 する 。 ||||じんこう|ちのう||そんざい||かんきょう||いぞん| 人間 が 生活 する 環境 で 、 人間 並み の 「 身体 」 を 持てば 、 人間 が つくり上げる 概念 に ある 程度 近い もの は 獲得 できる はずだ 。 にんげん||せいかつ||かんきょう||にんげん|なみ||からだ||もてば|にんげん||つくりあげる|がいねん|||ていど|ちかい|||かくとく|| ネット 上 で のみ 行動 する 人工 知能 であれば 、 ネット 上 に ある 事象 を ベース と して そこ から 引き出さ れる 抽象 概念 は 獲得 する こと が できる 。 ねっと|うえ|||こうどう||じんこう|ちのう||ねっと|うえ|||じしょう||べーす|||||ひきださ||ちゅうしょう|がいねん||かくとく||||

その 結果 、 コンピュータ が 「 言語 」 を 獲得 する 準備 が 整う 。 |けっか|こんぴゅーた||げんご||かくとく||じゅんび||ととのう

先 に 「 概念 」 を 獲得 できれば 、 後 から 「 言葉 ( 記号 表記 )」 を 結びつける の は 簡単だ から だ 。 さき||がいねん||かくとく||あと||ことば|きごう|ひょうき||むすびつける|||かんたんだ||

「 ネコ 」「 ニャー と 鳴く 」「 やわらかい 」 と いう 概念 は すでに できて いる から 、 それぞれ に 「 ネコ 」「 ニャー と 鳴く 」「 やわらかい 」 と いう 言葉 ( 記号 表記 ) を 結びつけて あげれば 、 コンピュータ は その 言葉 と それ が 意味 する 概念 を セット で 理解 する 。 ねこ|||なく||||がいねん||||||||ねこ|||なく||||ことば|きごう|ひょうき||むすびつけて||こんぴゅーた|||ことば||||いみ||がいねん||せっと||りかい|

つまり 、 シンボルグラウンディング 問題 が 解消 さ れる 。 ||もんだい||かいしょう|| シマウマ を 1 回 も 見た こと が ない コンピュータ も 、「 シマシマ の ある ウマ 」 と 聞けば 、 あれ が シマウマ だ と 一 発 で わかる ように なる 。 しまうま||かい||みた||||こんぴゅーた|||||||きけば|||しまうま|||ひと|はつ||||

ここ で は 、 概念 が 言葉 ( 記号 表記 ) と 結びつけられる こと が 重要であり 、 その 言葉 が 何 語 な の か は 問わ れ ない 。 |||がいねん||ことば|きごう|ひょうき||むすびつけ られる|||じゅうようであり||ことば||なん|ご|||||とわ|| つまり 、 ある 概念 に 英語 を 結びつける の も 、 日本 語 に する の も 、 中国 語 に する の も 、 労力 と して は 変わら ない 。 ||がいねん||えいご||むすびつける|||にっぽん|ご|||||ちゅうごく|ご|||||ろうりょく||||かわら| コンピュータ に よる 翻訳 が 本当に 実用 に 耐える もの に なる と すれば 、 この 段階 に きて から である 。 こんぴゅーた|||ほんやく||ほんとうに|じつよう||たえる|||||||だんかい|||| It is only at this stage that computer translation is truly practical. 機械 翻訳 と いう の は 、 身近な だけ に 簡単な 技術 に 思える かも しれ ない が 、 実は 、 かなり 高度な 技術 な のである 。 きかい|ほんやく|||||みぢかな|||かんたんな|ぎじゅつ||おもえる|||||じつは||こうどな|ぎじゅつ||

もちろん 、 文化 や 言語 に よって 用いられる 概念 は さまざまである 。 |ぶんか||げんご|||もちい られる|がいねん|| たとえば 、 英語 に は 「 punctual 」 と いう よく 使わ れる 形容詞 が あり 、「 時間 に 正確だ 」 と いう 意味 で 、「 Heisapunctualperson .( 彼 は 時間 に 正確な 人 だ )」 と いう ふうに 使う 。 |えいご|||||||つかわ||けいようし|||じかん||せいかくだ|||いみ||heisapunctualperson|かれ||じかん||せいかくな|じん|||||つかう ところが 、 これ に 1 対 1 で 対応 する 日本 語 の 単語 は ない 。 |||たい||たいおう||にっぽん|ご||たんご|| どうしても 「 時間 に 正確だ 」 と 2 単語 を 使って 表現 しなければ なら ない 。 |じかん||せいかくだ||たんご||つかって|ひょうげん|し なければ|| 言葉 で 表さ れる 概念 は 、 ひと り の 人間 が つくり出す 概念 の うち でも 、 普遍 性 が 高く 、 ほか の 個体 と やりとり できる 概念 である 。 ことば||あらわさ||がいねん|||||にんげん||つくりだす|がいねん||||ふへん|せい||たかく|||こたい||||がいねん|

逆に 、 特定の 仕事 に 依存 する 概念 は 、 その 業界 の 人 に は 通じる が 、 一般 の 人 に は 通じ ない こと も ある 。 ぎゃくに|とくていの|しごと||いぞん||がいねん|||ぎょうかい||じん|||つうじる||いっぱん||じん|||つうじ||||