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銀河英雄伝説, Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes) Episode 107 (1)

Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes ) Episode 107 (1)

宇宙 暦 801 年 新 帝国 暦 3 年 5 月 末

銀河 帝国 軍 と イゼルローン 革命 軍 の 全面 衝突 は

些細 な 偶発 事 から もたらさ れ た よう に 見える

だが それ は 戦略 レベル で の 必然 が もたらし た もの で ある こと を

当事 者 たち は 理解 し て い た

応答 願い ます イゼルローン 要塞 応答 願い ます

こちら 民間 宇宙 船 ニュー ・ センチュリー 号

亡命 を 求め て 航行 中 に 動力 部 に 故障 を 生じ て 漂流 中

イゼルローン 要塞 へ の 保護 と 救援 を 要請 し ます

イゼルローン 要塞 応答 願い ます

こちら 民間 宇宙 船 ニュー ・ センチュリー 号

およそ 900 名 の 自由 と 解放 を 求める 男女 が 搭乗 し て い ます

イゼルローン 要塞 へ の 保護 と 救援 を …

レーダー に 反応 ! 救援 か ?

反応 は 後方 から です

追っ手 か

救援 を 求める 通信 が かえって 帝国 軍 を 呼び込 ん で しまった

せっかく ここ まで 帝国 軍 の 哨戒 網 を くぐって き た と いう のに

レーダー に 新た な 反応 ! イゼルローン 回廊 から です

救援 だ !

まったく いい 迷惑 だ よ こんな 時期 に

だからといって 見殺し に は でき ん 道義 的 に も 政治 的 に も

帝国 軍 の ワナ と いう 可能 性 は ない でしょ う か ?

カイザ ー ・ ラインハルト の 人 と なり から し て それ は ない だ ろ う

前 に も 言った が 俺 たち の よう な 小物 を 相手 に

小細工 を する カイザー で は ない さ

かろうじて 帝国 軍 に 先んじ た ぞ

間一髪 で は ある が な

目標 の 船 は イゼルローン 軍 の 管制 下 に 入り まし た

敵 の 総数 は ? およそ 2000

それでは 我が 方 が 不利 だ 至急 に 増 援 を 求めろ

ドロイゼン 艦隊 が 既に こちら に 向かって おり ます

よし ならば 奴 ら を 二 度 と

イゼルローン 回廊 の 穴倉 に は 逃げ込ま せ ん ぞ

攻撃 開始 !

応戦 しろ ニュー ・ センチュリー 号 の

修理 が 終わる まで 敵 を 近づける な

開か れ た 戦 端 は 偶発 的 な もの で あった が

帝国 軍 が 近距離 の 味方 を 呼び 集め た ため

戦線 が 一挙に 拡大 し た

帝国 軍 が ドロイゼン 艦隊 の 来援 を 得 た ため

イゼルローン 軍 も 大規模 な 動員 を 行わ ざる を 得 なく なった の で ある

こう し て 数 千 隻 単位 の 交戦 が 2 時間 に わたって 繰り広げ られ た

よし いったん 後退 し 敵 と の 間 に 距離 を 置く ぞ

しかし 現在 の ところ 我が 方 が 優勢 です

このまま 一気に … むろん 奴 ら を 逃がし は し ない

反転 し て イゼルローン 回廊 へ 逃げ込む 気配 を 示し たら

すかさず 攻勢 を かける 分から ぬ か ?

このまま 双方 が 戦力 の 逐次 投入 を 続け れ ば

総 兵力 で はるか に 勝る 我 が 軍 が いずれ 有利 に なる の は 自明 の 理 だ

ならば ここ で 戦術 的 勝利 に こだわる より

この 機 に イゼルローン 軍 を 全て カイザー の 御前 に

引きずり出し た ほう が 得策 と いう もの だ ろ う

敵 イエロー ゾーン まで 後退

ニュー ・ センチュリー 号 の 修理 完了 し まし た

よし 護衛 艦 を つけ て 後 送 しろ

司令 官 まずい ぞ 奴 ら また 増 援 が 来 た らしい

敵 イエロー ゾーン で 再 布陣 し て い ます

いつ でも 攻勢 に 出 られる 構え だ な

こちら も 要塞 から 増 援 を いい の か ?

やむ を 得 ませ ん カイザー ・ ラインハルト は

いずれ に せよ 交渉 の 前 に 一 戦 を 望む でしょ う

理想 の ため に 血 を 流し 得る か 否 か

それ が カイザー が 相手 を 計る 計器 の 一 つ で ある よう です から

僕 は カイザー ・ ラインハルト から の 交渉 の 呼びかけ を

こちら から 拒絶 する 気 は あり ませ ん

しかし 一方的 な 臣従 を 申し出る つもり も あり ませ ん

カイザー も それ を 望ま ない と 思い ます

つまり 交渉 の 前 に 一 戦 する の が 望み だ と ?

ヤン 提督 が おっしゃって おら れ まし た

「 カイザー ・ ラインハルト は 自分 の 理想 と 野心 」

「 更に は 愛憎 の ため に 自ら を 焼 い て 悔いる こと の ない 人 だ 」

「 それだけに 敵 に 対し て さえ それ を 要求 する 」 と

「 民主 共和 制 が それ ほど 貴重 な もの で ある なら 」

「 命懸け で 守って みせろ 」 そう 要求 し て いる の です

我々 は その 姿勢 を 見せ て こそ 対等 な 交渉 相手 と し て

カイザー の 前 に 立てる の で は ない でしょ う か

なるほど な だ と し たら 後世 の 歴史 家 は

カイザー ・ ラインハルト を 血 に 飢え た 野心 家 と し て

断罪 する かな ? いえ

多分 「 流さ れ た 血 の 量 に 釣り合う だけ の 業績 を あげ た 」

「 偉人 で あった 」 と 書く でしょ う よ

後世 の 歴史 家 って 人種 は 流さ れる 血 の 量 を

効率 と いう 価値 基準 で 計測 し ます から ね

たとえ 宇宙 が 統一 さ れる まで に 更に 1 億 人 が 死 ん だ と し て も

彼ら は こう 言う でしょ う よ

「 たった 1 億 人 しか 死な ず に 宇宙 の 統一 は 完成 さ れ た 」

「 大いなる 偉業 だ 」 と ね

( せき払い ) お前 さん らしく ない 言い 方 だ な

冷笑 家 に 変身 し て 後世 に 毒舌 録 でも 残す つもり かね

すみません ちょっと 興奮 し まし て

いや 謝る よう な こと じゃ ない

いずれ に して も 戦う と なれ ば 俺 と し て も 望む ところ だ

もっとも 戦闘 の 結果 と し て

カイザー ・ ラインハルト の 首 を 取って しまえ ば

交渉 の 必要 も なくなる だ ろ う が フッ

こう し て イゼルローン 革命 軍 は

回廊 の 出入り口 付近 の 宙 域 に 主力 を 結集 し て

予期 し 得 ぬ 事態 に 対応 しよ う と 備え て い た

「 イゼルローン 軍 動く 」 の 報 は 即日 惑星 ハイネ セン に ある

カイザー ・ ラインハルト の 元 に もたらさ れ た

彼ら が 兵 を もって 挑 ん で くる の で あれ ば

こちら に それ を 回避 す べき 理由 は ない

元々 その ため に こそ 親 征 し て き た の だ

余 は 即日 に でも 卿 ら を 率い て ハイネ セン を 出立 し

彼ら を 討つ で あ ろ う

は あ … どう し た ミュラー

何 か 言い たい こと が ある よう だ が

お 許し を 得 て 申し上げ ます

敵 を 軽んじる わけ で は あり ませ ん が

今回 の こと 帝国 の 存亡 に 関わる と も 思え ませ ん

カイザ ー 御 自ら が 出陣 あそば す に は 及ば ぬ か と 存じ ます

戦い は 小 官 ら に お 任せ あって

陛下 は どうぞ この 惑星 に お 留まり ください

余 が 軍 を 率い て 親 征 し て き た の は 何 の ゆえん あって の こと だ

共和 主義 者 ども の 非 礼 な 挑戦 に 無 原則 な 笑顔 で 応える ため か

そう で は ある まい ミュラー の 好意 は 分かる が

この 際 は 無用 で ある

あえて 申し上げ ます 陛下

フェザーン に は 皇妃 陛下 と 大 公 殿下 が おわし

陛下 の ご 帰還 を お 待ち し て おいで です

どう か 我ら の 戦い を 後方 より 督 戦 なさい ます よう

ほう 卿 に も 妻子 が い て

卿 の 生還 を 祈って いる と 思って い た が

卿 の 方 は 身 を 危険 に さらし て も よい と いう わけ か

オーベル シュタイン は 当地 の 治安 回復 の ため

ハイネ セン に 残留 せよ

ワー レン も 先 の 戦い で 旗 下 の 艦隊 が 半減 し た まま で あり

今回 は ハイネ セン の 警備 に 当たれ

か の ヤン ・ ウェン リー は

勝算 が なけ れ ば 戦わ ぬ 男 で あった

ゆえに 余 の 尊敬 に 値し た の だ が

彼 の 後継 者 は どう かな

ミッターマイヤー はっ

余 より 1 日 早く 進 発 し

共和 主義 者 ども と 雌雄 を 決す べき 戦場 を 設定 せよ

全軍 の 前衛 も 卿 に 委ねる は っ !

左翼 は アイゼナッハ

右翼 は ビッテンフェルト 後衛 は ミュラー

メック リンガー は 幕僚 総監 と し て 余 と 共に あれ

では プロージット

プロージット !

5 月 29 日 帝国 軍 は 惑星 ハイネ セン から

12 日 の 行程 に ある シヴァ 星 域 に 布陣 し て い た

この 時 ラインハルト は 微熱 を 自覚 し て い た が

重臣 に も 近 侍 に も その 事実 を 明かし て い ない

彼ら に 知ら れ れ ば 出 戦 を

止め られ た で あ ろ う こと は 明らか で あり

それ は ラインハルト に は 耐え られ ない こと で あった

「 戦わ ず し て 後悔 する より 戦って 後悔 する 」

そう いう 警句 が ラインハルト の 発言 と し て 後世 に 残さ れ て いる が

信頼 できる 歴史 資料 に は 見いだし 得 ない

ただ いかに も 軍 神 と し て の ラインハルト の 一面 を

端的 に 示す 言葉 な の で 広く 深く 人々 の 印象 に

刻み込ま れ た もの の よう で ある

敵 影 見 ゆ ! 距離 106.4 光秒 3192 万 キロ

レッド ゾーン 突入 は 最短 で 1880 秒 後 と 推定

未熟 だ が 戦 理 に かなって いる

全軍 に 告げ て おく こと が ある マイク を 持て

はっ

戦う に あたり 卿 ら に 改めて 言って おこ う

ゴールデン バウム 王朝 の 過去 は いざ 知ら ず

ロー エン グラム 王朝 ある 限り 銀河 帝国 の 軍隊 は

皇帝 が 必ず 陣頭 に 立つ 余 の 息子 も だ

ロー エン グラム 王朝 の 皇帝 は 兵士 たち の 背中 に 隠れ て

安全 な 宮廷 から 戦争 を 指揮 する こと は せ ぬ

卿 ら に 誓約 しよ う 卑怯 者 は ロ ー エングラム 王朝 に おい て

至 尊 の 座 を 占める こと は 決して ない と

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト !

ジーク ・ プリンツ ・ アレク !

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト !

ジーク ・ プリンツ ・ アレク !

誇り 高き かな マイン ・ カイザー は 常に 味方 に 背 を 向け

敵 に 胸 を さらし た もう

ファイエル ! ファイヤー !

あえて 奇 策 を 弄する 必要 は ない

間断 ない 攻撃 を 連続 さ せ て 敵 を 消耗 さ せよ

よし 予定 どおり そろそろ 後退 する ぞ

奴 ら の 手 に 乗る な よ トール ハンマー の 射程 内 に

我が 軍 を 引きずり込ま ない 限り 奴 ら に 勝機 は ない の だ

見え透 い た 誘い に かかって は なら ん ぞ

シュワルツ ・ ラン ツェン レイター の 足 が 止まり まし た

後退 を やめ て 反撃 を 装え

敵 が 乗って き ませ ん 逆 に 後退 し て い ます

チッ ビッテンフェルト の 猪 め

いつの間に やら 辞書 に 「 慎重 」 と か 「 用心 」 と か いう 単語 を

書き 加え た らしい 今更 秀才 ぶって どう する 気 だ

敵 を クロスファイア ポイント に 誘い込む の は

諦め ざる を 得 ない よう だ

前進 !

ラインハルト の よう に 明言 し た わけ で は ない が

ユリアン も 陣頭 に 立って 危険 を 引き受ける こと を

自ら に 課し て い た これ も むろん ヤン の 影響 で あった が

この 時 は やや 猪突 の 趣 が あった か も しれ ない

ヤン ・ ウェン リー の 後継 者 は なかなか 巧妙 だ な

こちら に 全面 攻勢 の 機会 を つかま せ ない

それとも メル カッツ の 統率 に よる もの か

この 時 ラインハルト は 悪寒 を 感じ て い た

自覚 せ ざる を 得 ない 体調 の 悪 さ が ラインハルト の 不快 を 誘い


Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes ) Episode 107 (1) ginga|eiyuu|densetsu|legend|||galactic|heroes|episode

宇宙 暦 801 年 新 帝国 暦 3 年 5 月 末 うちゅう|こよみ|とし|しん|ていこく|こよみ|とし|つき|すえ Universal Calendar 801,

銀河 帝国 軍 と イゼルローン 革命 軍 の 全面 衝突 は ぎんが|ていこく|ぐん|||かくめい|ぐん||ぜんめん|しょうとつ| The all-out conflict between the Imperial forces and the revolutionary forces of Iserlohn

些細 な 偶発 事 から もたらさ れ た よう に 見える ささい||ぐうはつ|こと|||||||みえる seems to have started with a modest incident.

だが それ は 戦略 レベル で の 必然 が もたらし た もの で ある こと を |||せんりゃく|れべる|||ひつぜん|||||||| But the people involved understood the inevitability of this on a strategic level.

当事 者 たち は 理解 し て い た とうじ|もの|||りかい||||

応答 願い ます イゼルローン 要塞 応答 願い ます おうとう|ねがい|||ようさい|おうとう|ねがい| Please respond!

こちら 民間 宇宙 船 ニュー ・ センチュリー 号 |みんかん|うちゅう|せん|にゅー||ごう This is the civilian ship New Century.

亡命 を 求め て 航行 中 に 動力 部 に 故障 を 生じ て 漂流 中 ぼうめい||もとめ||こうこう|なか||どうりょく|ぶ||こしょう||しょうじ||ひょうりゅう|なか

イゼルローン 要塞 へ の 保護 と 救援 を 要請 し ます |ようさい|||ほご||きゅうえん||ようせい|| We request protection and aid from Iserlohn Fortress!

イゼルローン 要塞 応答 願い ます |ようさい|おうとう|ねがい| Iserlohn Fortress, please respond!

こちら 民間 宇宙 船 ニュー ・ センチュリー 号 |みんかん|うちゅう|せん|にゅー||ごう This is the civilian ship New Century.

およそ 900 名 の 自由 と 解放 を 求める 男女 が 搭乗 し て い ます |な||じゆう||かいほう||もとめる|だんじょ||とうじょう|||| We are adrift due to a power failure and are seeking asylum.

イゼルローン 要塞 へ の 保護 と 救援 を … |ようさい|||ほご||きゅうえん| We request protection and assistance from Iserlohn-

レーダー に 反応 ! 救援 か ? れーだー||はんのう|きゅうえん|

反応 は 後方 から です はんのう||こうほう|| It's coming from our rear!

追っ手 か おって| Pursuers?!

救援 を 求める 通信 が かえって 帝国 軍 を 呼び込 ん で しまった きゅうえん||もとめる|つうしん|||ていこく|ぐん||よびこ||| So, our distress call summoned the Imperial forces instead.

せっかく ここ まで 帝国 軍 の 哨戒 網 を くぐって き た と いう のに |||ていこく|ぐん||しょうかい|あみ||||||| And after we got this far avoiding the Imperial patrol network!

レーダー に 新た な 反応 ! イゼルローン 回廊 から です れーだー||あらた||はんのう||かいろう|| There's a new response on the radar,

救援 だ ! きゅうえん| It's help!

まったく いい 迷惑 だ よ こんな 時期 に ||めいわく||||じき|

だからといって 見殺し に は でき ん 道義 的 に も 政治 的 に も |みごろし|||||どうぎ|てき|||せいじ|てき||

帝国 軍 の ワナ と いう 可能 性 は ない でしょ う か ? ていこく|ぐん||わな|||かのう|せい||||| There's no chance that this is a trap set by the Imperial forces, is there?

カイザ ー ・ ラインハルト の 人 と なり から し て それ は ない だ ろ う ||||じん||||||||||| I'd say not, based on Kaiser Reinhard's nature.

前 に も 言った が 俺 たち の よう な 小物 を 相手 に ぜん|||いった||おれ|||||こもの||あいて|

小細工 を する カイザー で は ない さ こざいく|||||||

かろうじて 帝国 軍 に 先んじ た ぞ |ていこく|ぐん||さきんじ|| They're just barely ahead of the Imperial forces.

間一髪 で は ある が な かんいっぱつ||||| Just by a hair...

目標 の 船 は イゼルローン 軍 の 管制 下 に 入り まし た もくひょう||せん|||ぐん||かんせい|した||はいり|| The target ship has fallen under control of the Iserlohn forces!

敵 の 総数 は ? およそ 2000 てき||そうすう|| How many enemy ships are there?

それでは 我が 方 が 不利 だ 至急 に 増 援 を 求めろ |わが|かた||ふり||しきゅう||ぞう|えん||もとめろ Then we're at a disadvantage.

ドロイゼン 艦隊 が 既に こちら に 向かって おり ます |かんたい||すでに|||むかって|| The Droysen Fleet is already en route.

よし ならば 奴 ら を 二 度 と ||やつ|||ふた|たび| All right, then we won't let those bastards burrow back into the Iserlohn Corridor!

イゼルローン 回廊 の 穴倉 に は 逃げ込ま せ ん ぞ |かいろう||あなぐら|||にげこま|||

攻撃 開始 ! こうげき|かいし

応戦 しろ ニュー ・ センチュリー 号 の おうせん||にゅー||ごう| Return fire!

修理 が 終わる まで 敵 を 近づける な しゅうり||おわる||てき||ちかづける|

開か れ た 戦 端 は 偶発 的 な もの で あった が あか|||いくさ|はし||ぐうはつ|てき|||||

帝国 軍 が 近距離 の 味方 を 呼び 集め た ため ていこく|ぐん||きんきょり||みかた||よび|あつめ|| but thanks to the Imperial forces gathering their nearby allies, the front expanded at once.

戦線 が 一挙に 拡大 し た せんせん||いっきょに|かくだい||

帝国 軍 が ドロイゼン 艦隊 の 来援 を 得 た ため ていこく|ぐん|||かんたい||らいえん||とく|| When the Droysen Fleet joined the Imperial forces,

イゼルローン 軍 も 大規模 な 動員 を 行わ ざる を 得 なく なった の で ある |ぐん||だいきぼ||どういん||おこなわ|||とく||||| the Iserlohn forces had no choice but to answer with a large-scale mobilization.

こう し て 数 千 隻 単位 の 交戦 が 2 時間 に わたって 繰り広げ られ た |||すう|せん|せき|たんい||こうせん||じかん|||くりひろげ|| In this way, a battle involving thousands of ships unfolded over a two hour period.

よし いったん 後退 し 敵 と の 間 に 距離 を 置く ぞ ||こうたい||てき|||あいだ||きょり||おく| All right, partially retreat, and keep some distance between us and the enemy.

しかし 現在 の ところ 我が 方 が 優勢 です |げんざい|||わが|かた||ゆうせい| But our forces have the advantage, so we can just keep going and take them all out.

このまま 一気に … むろん 奴 ら を 逃がし は し ない |いっきに||やつ|||にがし|||

反転 し て イゼルローン 回廊 へ 逃げ込む 気配 を 示し たら はんてん||||かいろう||にげこむ|けはい||しめし| If they show signs of turning to flee into the Iserlohn Corridor,

すかさず 攻勢 を かける 分から ぬ か ? |こうせい|||わから|| then we'll launch an offensive.

このまま 双方 が 戦力 の 逐次 投入 を 続け れ ば |そうほう||せんりょく||ちくじ|とうにゅう||つづけ|| It's obvious that our forces will prove far superior

総 兵力 で はるか に 勝る 我 が 軍 が いずれ 有利 に なる の は 自明 の 理 だ そう|へいりょく||||まさる|われ||ぐん|||ゆうり|||||じめい||り| if both sides continue to throw themselves at one another.

ならば ここ で 戦術 的 勝利 に こだわる より |||せんじゅつ|てき|しょうり||| In that case, rather than fussing over a tactical victory,

この 機 に イゼルローン 軍 を 全て カイザー の 御前 に |き|||ぐん||すべて|||おまえ| we should plot to pull the whole of the Iserlohn forces before the kaiser.

引きずり出し た ほう が 得策 と いう もの だ ろ う ひきずりだし||||とくさく||||||

敵 イエロー ゾーン まで 後退 てき|いえろー|ぞーん||こうたい The enemy has retreated into the yellow zone!

ニュー ・ センチュリー 号 の 修理 完了 し まし た にゅー||ごう||しゅうり|かんりょう||| The repairs have been completed on the New Century.

よし 護衛 艦 を つけ て 後 送 しろ |ごえい|かん||||あと|おく| All right, give them an escort and have them pull back.

司令 官 まずい ぞ 奴 ら また 増 援 が 来 た らしい しれい|かん|||やつ|||ぞう|えん||らい|| This is bad, Commandant.

敵 イエロー ゾーン で 再 布陣 し て い ます てき|いえろー|ぞーん||さい|ふじん|||| The enemy are regrouping in the yellow zone!

いつ でも 攻勢 に 出 られる 構え だ な ||こうせい||だ||かまえ|| They're preparing to go on the offensive at any time.

こちら も 要塞 から 増 援 を いい の か ? ||ようさい||ぞう|えん||||

やむ を 得 ませ ん カイザー ・ ラインハルト は ||とく||||| We have no choice.

いずれ に せよ 交渉 の 前 に 一 戦 を 望む でしょ う |||こうしょう||ぜん||ひと|いくさ||のぞむ||

理想 の ため に 血 を 流し 得る か 否 か りそう||||ち||ながし|える||いな| Whether blood is being shed for ideals or not,

それ が カイザー が 相手 を 計る 計器 の 一 つ で ある よう です から ||||あいて||はかる|けいき||ひと|||||| that seems to be one of the kaiser's gauges for weighing his opponents.

僕 は カイザー ・ ラインハルト から の 交渉 の 呼びかけ を ぼく||||||こうしょう||よびかけ|

こちら から 拒絶 する 気 は あり ませ ん ||きょぜつ||き||||

しかし 一方的 な 臣従 を 申し出る つもり も あり ませ ん |いっぽうてき||しんじゅう||もうしでる||||| But I don't intend to just become his vassal either.

カイザー も それ を 望ま ない と 思い ます ||||のぞま|||おもい| And I don't think the kaiser himself would wish for that.

つまり 交渉 の 前 に 一 戦 する の が 望み だ と ? |こうしょう||ぜん||ひと|いくさ||||のぞみ||

ヤン 提督 が おっしゃって おら れ まし た |ていとく|||||| Admiral Yang once said this:

「 カイザー ・ ラインハルト は 自分 の 理想 と 野心 」 |||じぶん||りそう||やしん

「 更に は 愛憎 の ため に 自ら を 焼 い て 悔いる こと の ない 人 だ 」 さらに||あいぞう||||おのずから||や|||くいる||||じん|

「 それだけに 敵 に 対し て さえ それ を 要求 する 」 と |てき||たいし|||||ようきゅう||

「 民主 共和 制 が それ ほど 貴重 な もの で ある なら 」 みんしゅ|きょうわ|せい||||きちょう||||| "If democratic republicanism is such a precious thing, then risk your lives to defend it."

「 命懸け で 守って みせろ 」 そう 要求 し て いる の です いのちがけ||まもって|||ようきゅう|||||

我々 は その 姿勢 を 見せ て こそ 対等 な 交渉 相手 と し て われわれ|||しせい||みせ|||たいとう||こうしょう|あいて||| Isn't it because we've taken such a stance

カイザー の 前 に 立てる の で は ない でしょ う か ||ぜん||たてる|||||||

なるほど な だ と し たら 後世 の 歴史 家 は ||||||こうせい||れきし|いえ| I see.

カイザー ・ ラインハルト を 血 に 飢え た 野心 家 と し て |||ち||うえ||やしん|いえ||| judge Kaiser Reinhard to have been full of bloodthirsty ambition?

断罪 する かな ? いえ だんざい|||

多分 「 流さ れ た 血 の 量 に 釣り合う だけ の 業績 を あげ た 」 たぶん|ながさ|||ち||りょう||つりあう|||ぎょうせき|||

「 偉人 で あった 」 と 書く でしょ う よ いじん||||かく|||

後世 の 歴史 家 って 人種 は 流さ れる 血 の 量 を こうせい||れきし|いえ||じんしゅ||ながさ||ち||りょう|

効率 と いう 価値 基準 で 計測 し ます から ね こうりつ|||かち|きじゅん||けいそく||||

たとえ 宇宙 が 統一 さ れる まで に 更に 1 億 人 が 死 ん だ と し て も |うちゅう||とういつ|||||さらに|おく|じん||し|||||| So, even if a hundred million more people die before space is unified,

彼ら は こう 言う でしょ う よ かれら|||いう||| this is what they'll say:

「 たった 1 億 人 しか 死な ず に 宇宙 の 統一 は 完成 さ れ た 」 |おく|じん||しな|||うちゅう||とういつ||かんせい||| "It was a great deed, that he was able to unify the universe with just a hundred million deaths."

「 大いなる 偉業 だ 」 と ね おおいなる|いぎょう|||

( せき払い ) お前 さん らしく ない 言い 方 だ な せきばらい|おまえ||||いい|かた||

冷笑 家 に 変身 し て 後世 に 毒舌 録 でも 残す つもり かね れいしょう|いえ||へんしん|||こうせい||どくぜつ|ろく||のこす|| Are you trying to leave a record of sarcasm to make yourself out to be a cynic to posterity?

すみません ちょっと 興奮 し まし て ||こうふん||| Sorry, I'm just a little agitated.

いや 謝る よう な こと じゃ ない |あやまる|||||

いずれ に して も 戦う と なれ ば 俺 と し て も 望む ところ だ ||||たたかう||||おれ|||||のぞむ|| At any rate, I want to fight them as well.

もっとも 戦闘 の 結果 と し て |せんとう||けっか|||

カイザー ・ ラインハルト の 首 を 取って しまえ ば |||くび||とって||

交渉 の 必要 も なくなる だ ろ う が フッ こうしょう||ひつよう||||||| there won't be a need to negotiate.

こう し て イゼルローン 革命 軍 は ||||かくめい|ぐん| Thus, the Iserlohn revolutionary forces

回廊 の 出入り口 付近 の 宙 域 に 主力 を 結集 し て かいろう||でいりぐち|ふきん||ちゅう|いき||しゅりょく||けっしゅう|| concentrated their main forces in the sector around the corridor exit,

予期 し 得 ぬ 事態 に 対応 しよ う と 備え て い た よき||とく||じたい||たいおう||||そなえ||| trying to cope with the unexpected turn of events.

「 イゼルローン 軍 動く 」 の 報 は 即日 惑星 ハイネ セン に ある |ぐん|うごく||ほう||そくじつ|わくせい|||| That same day,

カイザー ・ ラインハルト の 元 に もたらさ れ た |||もと||||

彼ら が 兵 を もって 挑 ん で くる の で あれ ば かれら||つわもの|||いど|||||||

こちら に それ を 回避 す べき 理由 は ない ||||かいひ|||りゆう|| we have no reason to avoid it.

元々 その ため に こそ 親 征 し て き た の だ もともと|||||おや|すすむ|||||| That was the reason for Our expedition from the start.

余 は 即日 に でも 卿 ら を 率い て ハイネ セン を 出立 し よ||そくじつ|||きょう|||ひきい|||||いでたち| We shall lead you and depart from Heinessen this day in order to defeat them.

彼ら を 討つ で あ ろ う かれら||うつ||||

は あ … どう し た ミュラー

何 か 言い たい こと が ある よう だ が なん||いい||||||| You seem to have something you wish to say.

お 許し を 得 て 申し上げ ます |ゆるし||とく||もうしあげ| Please forgive me for this statement.

敵 を 軽んじる わけ で は あり ませ ん が てき||かろんじる||||||| Not to make light of our enemy,

今回 の こと 帝国 の 存亡 に 関わる と も 思え ませ ん こんかい|||ていこく||そんぼう||かかわる|||おもえ|| but I don't think this is a life or death matter for the Empire.

カイザ ー 御 自ら が 出陣 あそば す に は 及ば ぬ か と 存じ ます ||ご|おのずから||しゅつじん|||||およば||||ぞんじ| I don't think you need to depart for the front yourself.

戦い は 小 官 ら に お 任せ あって たたかい||しょう|かん||||まかせ|

陛下 は どうぞ この 惑星 に お 留まり ください へいか||||わくせい|||とどまり|

余 が 軍 を 率い て 親 征 し て き た の は 何 の ゆえん あって の こと だ よ||ぐん||ひきい||おや|すすむ|||||||なん|||||| Why did We lead our forces on this expedition personally?

共和 主義 者 ども の 非 礼 な 挑戦 に 無 原則 な 笑顔 で 応える ため か きょうわ|しゅぎ|もの|||ひ|れい||ちょうせん||む|げんそく||えがお||こたえる|| To respond to the impolite challenge of the democratic republicans

そう で は ある まい ミュラー の 好意 は 分かる が |||||||こうい||わかる| No!

この 際 は 無用 で ある |さい||むよう||

あえて 申し上げ ます 陛下 |もうしあげ||へいか

フェザーン に は 皇妃 陛下 と 大 公 殿下 が おわし |||こうきさき|へいか||だい|おおやけ|でんか|| The kaiserin and prince are on Fezzan, awaiting your return.

陛下 の ご 帰還 を お 待ち し て おいで です へいか|||きかん|||まち||||

どう か 我ら の 戦い を 後方 より 督 戦 なさい ます よう ||われら||たたかい||こうほう||ただし|いくさ||| Please urge us on from the rear as we battle.

ほう 卿 に も 妻子 が い て |きょう|||さいし||| Oh?

卿 の 生還 を 祈って いる と 思って い た が きょう||せいかん||いのって|||おもって|||

卿 の 方 は 身 を 危険 に さらし て も よい と いう わけ か きょう||かた||み||きけん||||||||| but it's all right that you risk your life?

オーベル シュタイン は 当地 の 治安 回復 の ため |||とうち||ちあん|かいふく||

ハイネ セン に 残留 せよ |||ざんりゅう|

ワー レン も 先 の 戦い で 旗 下 の 艦隊 が 半減 し た まま で あり |||さき||たたかい||き|した||かんたい||はんげん|||||

今回 は ハイネ セン の 警備 に 当たれ こんかい|||||けいび||あたれ

か の ヤン ・ ウェン リー は Yang Wen-li was...

勝算 が なけ れ ば 戦わ ぬ 男 で あった しょうさん|||||たたかわ||おとこ|| a man who would not battle if he had no chance of victory.

ゆえに 余 の 尊敬 に 値し た の だ が |よ||そんけい||あたいし|||| And thus he was worthy of Our respect.

彼 の 後継 者 は どう かな かれ||こうけい|もの||| But what of his successor?

ミッターマイヤー はっ Mittermeyer!

余 より 1 日 早く 進 発 し よ||ひ|はやく|すすむ|はつ| Head out a day before Us

共和 主義 者 ども と 雌雄 を 決す べき 戦場 を 設定 せよ きょうわ|しゅぎ|もの|||しゆう||けっす||せんじょう||せってい| and establish a battlefield where things can be settled with the democratic republicans.

全軍 の 前衛 も 卿 に 委ねる は っ ! ぜんぐん||ぜんえい||きょう||ゆだねる|| I entrust the vanguard of our forces to you.

左翼 は アイゼナッハ さよく|| The left-wing will go to Eisenach,

右翼 は ビッテンフェルト 後衛 は ミュラー うよく|||こうえい|| the right will go to Bittenfeld,

メック リンガー は 幕僚 総監 と し て 余 と 共に あれ |||ばくりょう|そうかん||||よ||ともに| Mecklinger shall accompany us as Our executive chief of staff.

では プロージット Well then, prosit!

プロージット !

5 月 29 日 帝国 軍 は 惑星 ハイネ セン から つき|ひ|ていこく|ぐん||わくせい||| On May 29th, the Imperial forces took up battle formation in the Shiva Stellar Region,

12 日 の 行程 に ある シヴァ 星 域 に 布陣 し て い た ひ||こうてい||||ほし|いき||ふじん||||

この 時 ラインハルト は 微熱 を 自覚 し て い た が |じ|||びねつ||じかく||||| At this time, Reinhard was aware that he had a slight fever,

重臣 に も 近 侍 に も その 事実 を 明かし て い ない じゅうしん|||ちか|さむらい||||じじつ||あかし||| but he did not divulge this to his chief vassals and attendants.

彼ら に 知ら れ れ ば 出 戦 を かれら||しら||||だ|いくさ| Had they known, he clearly would have been forced to leave the battle,

止め られ た で あ ろ う こと は 明らか で あり とどめ|||||||||あきらか||

それ は ラインハルト に は 耐え られ ない こと で あった |||||たえ||||| which Reinhard could not abide.

「 戦わ ず し て 後悔 する より 戦って 後悔 する 」 たたかわ||||こうかい|||たたかって|こうかい| "Better to fight and regret it than to regret never fighting."

そう いう 警句 が ラインハルト の 発言 と し て 後世 に 残さ れ て いる が ||けいく||||はつげん||||こうせい||のこさ|||| That saying would later be attributed to Reinhard,

信頼 できる 歴史 資料 に は 見いだし 得 ない しんらい||れきし|しりょう|||みいだし|とく| though it cannot be found in any trustworthy historical documents.

ただ いかに も 軍 神 と し て の ラインハルト の 一面 を |||ぐん|かみ|||||||いちめん|

端的 に 示す 言葉 な の で 広く 深く 人々 の 印象 に たんてき||しめす|ことば||||ひろく|ふかく|ひとびと||いんしょう|

刻み込ま れ た もの の よう で ある きざみこま|||||||

敵 影 見 ゆ ! 距離 106.4 光秒 3192 万 キロ てき|かげ|み||きょり|こうびょう|よろず|きろ Enemy sighted!

レッド ゾーン 突入 は 最短 で 1880 秒 後 と 推定 れっど|ぞーん|とつにゅう||さいたん||びょう|あと||すいてい Estimate at least 1880 seconds to red zone penetration!

未熟 だ が 戦 理 に かなって いる みじゅく|||いくさ|り||| Inexperienced, but tactically sensible.

全軍 に 告げ て おく こと が ある マイク を 持て ぜんぐん||つげ||||||まいく||もて We would address our forces.

はっ Sire!

戦う に あたり 卿 ら に 改めて 言って おこ う たたかう|||きょう|||あらためて|いって|| At this time of battle, let Us say this to you once more:

ゴールデン バウム 王朝 の 過去 は いざ 知ら ず ごーるでん||おうちょう||かこ|||しら| Of the former Goldenbaum Dynasty, We know not,

ロー エン グラム 王朝 ある 限り 銀河 帝国 の 軍隊 は |えん|ぐらむ|おうちょう||かぎり|ぎんが|ていこく||ぐんたい| but so long as the Lohengramm Dynasty endures,

皇帝 が 必ず 陣頭 に 立つ 余 の 息子 も だ こうてい||かならず|じんとう||たつ|よ||むすこ||

ロー エン グラム 王朝 の 皇帝 は 兵士 たち の 背中 に 隠れ て |えん|ぐらむ|おうちょう||こうてい||へいし|||せなか||かくれ| Kaisers of the Lohengramm Dynasty shall never hide behind their soldiers

安全 な 宮廷 から 戦争 を 指揮 する こと は せ ぬ あんぜん||きゅうてい||せんそう||しき||||| and command the battle from the safety of the imperial court.

卿 ら に 誓約 しよ う 卑怯 者 は ロ ー エングラム 王朝 に おい て きょう|||せいやく|||ひきょう|もの|||||おうちょう||| We vow to you,

至 尊 の 座 を 占める こと は 決して ない と いたる|とうと||ざ||しめる|||けっして||

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! Sieg Kaiser Reinhard!

ジーク ・ プリンツ ・ アレク ! Sieg Prince Alex!

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! Sieg Kaiser Reinhard!

ジーク ・ プリンツ ・ アレク ! Sieg Prince Alex!

誇り 高き かな マイン ・ カイザー は 常に 味方 に 背 を 向け ほこり|たかき|||||とわに|みかた||せ||むけ Mein Kaiser always proudly stands with his back to his allies while facing his enemies head on. Sieg Prince Alex!

敵 に 胸 を さらし た もう てき||むね||||

ファイエル ! ファイヤー ! Feuer!

あえて 奇 策 を 弄する 必要 は ない |き|さく||ろうする|ひつよう|| There's no need to resort to clever schemes.

間断 ない 攻撃 を 連続 さ せ て 敵 を 消耗 さ せよ かんだん||こうげき||れんぞく||||てき||しょうもう|| Continue to fire, and exhaust the enemy.

よし 予定 どおり そろそろ 後退 する ぞ |よてい|||こうたい|| All right, just as we planned.

奴 ら の 手 に 乗る な よ トール ハンマー の 射程 内 に やつ|||て||のる||||はんまー||しゃてい|うち|

我が 軍 を 引きずり込ま ない 限り 奴 ら に 勝機 は ない の だ わが|ぐん||ひきずりこま||かぎり|やつ|||しょうき||||

見え透 い た 誘い に かかって は なら ん ぞ みえす|||さそい|||||| Don't fall for their obvious provocations.

シュワルツ ・ ラン ツェン レイター の 足 が 止まり まし た |らん||||あし||とまり||

後退 を やめ て 反撃 を 装え こうたい||||はんげき||よそおえ Halt our retreat, and return fire.

敵 が 乗って き ませ ん 逆 に 後退 し て い ます てき||のって||||ぎゃく||こうたい|||| They aren't falling for it, and are instead retreating.

チッ ビッテンフェルト の 猪 め |||いのしし|

いつの間に やら 辞書 に 「 慎重 」 と か 「 用心 」 と か いう 単語 を いつのまに||じしょ||しんちょう|||ようじん||||たんご| added the word "caution" to his vocabulary at some point.

書き 加え た らしい 今更 秀才 ぶって どう する 気 だ かき|くわえ|||いまさら|しゅうさい||||き|

敵 を クロスファイア ポイント に 誘い込む の は てき|||ぽいんと||さそいこむ|| Looks like we'll have to give up on trying to lure them into the crossfire area.

諦め ざる を 得 ない よう だ あきらめ|||とく|||

前進 ! ぜんしん

ラインハルト の よう に 明言 し た わけ で は ない が ||||めいげん||||||| While not proclaiming it as Reinhard had,

ユリアン も 陣頭 に 立って 危険 を 引き受ける こと を ||じんとう||たって|きけん||ひきうける|| Julian too charged himself with facing danger and standing at the head of his forces.

自ら に 課し て い た これ も むろん ヤン の 影響 で あった が おのずから||かし|||||||||えいきょう|||

この 時 は やや 猪突 の 趣 が あった か も しれ ない |じ|||ちょとつ||おもむき|||||| but also, he may have been a bit recklessly inclined at this time.

ヤン ・ ウェン リー の 後継 者 は なかなか 巧妙 だ な ||||こうけい|もの|||こうみょう||

こちら に 全面 攻勢 の 機会 を つかま せ ない ||ぜんめん|こうせい||きかい||||

それとも メル カッツ の 統率 に よる もの か ||||とうそつ|||| Or is it perhaps from Merkatz's leadership?

この 時 ラインハルト は 悪寒 を 感じ て い た |じ|||おかん||かんじ|||

自覚 せ ざる を 得 ない 体調 の 悪 さ が ラインハルト の 不快 を 誘い じかく||||とく||たいちょう||あく|||||ふかい||さそい His condition had worsened to the point that he couldn't ignore it,