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1 - Harry Potter, 13.2 ニコラス ・フラメル

13.2 ニコラス ・フラメル

次の 日 の 昼 過ぎ 、 ロン と ハーマイオニー は 更衣室 の 外 で 「 幸運 を 祈る 」 と ハリー を 見送った 。

はたして 再び 生きて 自分 に 会える か どう か と 二 人 が 考えて いる こと を ハリー は 知っていた 。 どうも 意気 が 上がら ない 。 ウッド の 激励 の 言葉 も ほとんど 耳 に 入ら ない まま 、 ハリー は クィディッチ の ユニフォーム を 着て ニンバス 2000 を 手 に 取った 。

ハリー と 別れた あと 、 ロン と ハーマイオニー は スタンド で ネビル の 隣 に 座った 。 ネビル は なぜ 二 人 が 深刻な 顔 を して いる の か 、 クィディッチ の 試合 観戦 な のに なぜ 杖 を 持ってきて いる の か 、 さっぱり わから なかった 。 ハリー に 黙って 、 ロン と ハーマイオニー は ひそかに 「 足 縛り の 呪文 」 を 練習 して いた 。 マルフォイ が ネビル に 術 を 使った こと から ヒント を 得て 、 もし スネイプ が ハリー を 傷つける ような 素振り を チラッ と でも 見せたら この 術 を かけよう と 準備 して いた 。

「 いい こと 、 忘れちゃ だめ よ 。 ロコモーター モルティス よ 」

ハーマイオニー が 杖 を 袖 の 中 に 隠そう と して いる ロン に ささやいた 。

「 わかって る ったら 。 ガミガミ 言う な よ 」

ロン が ピシャリ と 言った 。

更衣室 で は ウッド が ハリー を そば に 呼んで 話 を して いた 。

「 ポッター 、 プレッシャー を かける つもり は ない が 、 この 試合 こそ 、 とにかく 早く スニッチ を 捕まえて 欲しい んだ 。 スネイプ に ハッフルパフ を ひいき する 余裕 を 与え ず に 試合 を 終わら せて くれ 」

「 学校 中 が 観戦 に 出て きた ぜ 」

フレッド ・ ウィーズリー が ドア から のぞいて 言った 。

「 こりゃ 驚いた …… ダンブルドア まで 見 に 来て る 」

ハリー は 心臓 が 宙返り した 。

「 ダンブルドア ? 」 ハリー は ドア に かけ寄って 確かめた 。 フレッド の 言う とおり だ 。 あの 銀色 の ひげ は まちがい よう が ない 。

ハリー は ホッ と して 笑い 出し そうに なった 。 助かった 。 ダンブルドア が 見て いる 前 で は 、 スネイプ が ハリー を 傷つける なんて できっこ ない 。 選手 が グラウンド に 入場 して きた 時 、 スネイプ が 腹 を 立てて いる ように 見えた の は 、 その せい かも しれ ない 。 ロン も それ に 気づいた 。

「 スネイプ が あんなに 意地悪な 顔 を した の 、 見た こと ない 」

ロン が ハーマイオニー に 話しかけた 。

「 さあ 、 プレイ ・ ボール だ 。 アイタッ ! 」 誰 か が ロン の 頭 の 後ろ を こづいた 。 マルフォイ だった 。

「 ああ 、 ごめん 。 ウィーズリー 、 気 が つか なかった よ 」

マルフォイ は クラップ と ゴイル に 向かって ニヤッ と 笑った 。

「 この 試合 、 ポッター は どの くらい 箒 に 乗って いられる かな ? 誰 か 、 賭ける かい ? ウィーズリー 、 どう だい ? 」 ロン は 答え なかった 。 ジョージ ・ ウィーズリー が ブラッジャー を スネイプ の 方 に 打った と いう 理由 で 、 スネイプ が ハッフルパフ に ぺナルティー ・ シュート を 与えた ところ だった 。 ハーマイオニー は 膝 の 上 で 指 を 十字架 の 形 に 組んで 祈り ながら 、 目 を 凝らして ハリー を 見つめ 続けて いた 。 ハリー は スニッチ を 探して 鷹 の ように グルグル と 高い ところ を 旋回 して いた 。

「 グリフィンドール の 選手 が どういう 風 に 選ば れた か 知って る かい ? 」 しばらく して マルフォイ が 聞こえよ がし に 言った 。 ちょうど スネイプ が 何の 理由 も なく ハッフルパフ に ペナルティー ・ シュート を 与えた ところ だった 。

「 気の毒な 人 が 選ばれて る んだ よ 。 ポッター は 両親 が いない し 、 ウィーズリー 一家 は お 金 が ない し …… ネビル ・ ロングボトム 、 君 も チーム に 入る べきだ ね 。 脳みそ が ない から 」

ネビル は 顔 を 真っ赤に した が 、 座った まま 後ろ を 振り返って マルフォイ の 顔 を 見た 。

「 マルフォイ 、 ぼ 、 僕 、 君 が 十 人 束 に なって も かなわない ぐらい 価値 が ある んだ 」

ネビル が つっかえ ながら 言った 。

マルフォイ も クラップ も ゴイル も 大笑い した 。 ロン は 試合 から 目 を 離す 余裕 が なかった が 、

「 そう だ 、 ネビル 、 もっと 言って やれよ 」 と 口 を 出した 。

「 ロングボトム 、 もし 脳みそ が 金 で できて る なら 、 君 は ウィーズリー より 貧乏だ よ 。 つまり 生半可な 貧乏じゃ な いって こと だ な 」

ロン は ハリー の こと が 心配で 、 神経 が 張りつめて 切れる 寸前 だった 。

「 マルフォイ 、 これ 以上 一言 でも 言って みろ 。 ただ で は ……」

「 ロン ! 」 突然 ハーマイオニー が 叫んだ 。 「 ハリー が ! 」 「 何 ? どこ ? 」 ハリー が 突然 ものすごい 急 降下 を 始めた 。 その すばらし さ に 観衆 は 息 を のみ 、 大 歓声 を 上げた 。 ハーマイオニー は 立ち上がり 、 指 を 十字 に 組んだ まま 口 に 食わ えて いた 。 ハリー は 弾丸 の ように 一直線 に 地上 に 向かって 突っ込んで 行く 。

「 運 が いい ぞ 。 ウィーズリー 、 ポッター は きっと 地面 に お 金 が 落ちて いる の を 見つけた の に 違いない ! 」 と マルフォイ が 言った 。

ロン は ついに 切れた 。 マルフォイ が 気 が ついた 時 に は 、 もう ロン が マルフォイ に 馬乗り に なり 、 地面 に 組み 伏せて いた 。 ネビル は 一瞬 ひるんだ が 、 観客 席 の 椅子 の 背 を またいで 助勢 に 加わった 。

「 行けっ! ハリー 」

ハーマイオニー が 椅子 の 上 に 跳び上がり 、 声 を 張り上げた 。 ハリー が スネイプ の 方 に 猛 スピード で 突進 して ゆく 。 ロン と マルフォイ が 椅子 の 下 で 転がり 回って いる こと に も 、 ネビル 、 クラップ 、 ゴイル が 取っ組み 合って 拳 の 嵐 の 中 から 悲鳴 が 聞こえて くる の に も 、 ハーマイオニー は まるで 気 が つか なかった 。 空中 で は 、 スネイプ が ふと 箒 の 向き を 変えた とたん 、 耳元 を 紅 の 閃光 が かすめて いった 。 ほんの 数 センチ の 間 だった 。 次の 瞬間 、 ハリー は 急 降下 を 止め 、 意気揚揚と 手 を 挙げた 。 その 手 に は スニッチ が 握られて いた 。 スタンド が ドッと 沸いた 。 新 記録 だ 。 こんなに 早く スニッチ を 捕まえる なんて 前代未聞 だ 。

「 ロン ! ロン ! どこ 行った の ? 試合 終了 よ ! ハリー が 勝った ! 私 たち の 勝ち よ ! グリフィンドール が 首位 に 立った わ ! 」 ハーマイオニー は 狂喜 して 椅子 の 上 で 跳び は ね 、 踊り 、 前列 に いた パーバティ ・ パチル に 抱きついた 。 ハリー は 地上 から 三十 センチ の ところ で 静 から 飛び降りた 。 自分 でも 信じられ なかった 。 やった ! 試合 終了 だ 。 試合 開始 から 五 分 も 経って い なかった 。 グリフィンドール の 選手 が 次々 と グランド に 降りて きた 。 スネイプ も ハリー の 近く に 着地 した 。 青白い 顔 を して 唇 を ギュッと 結んで いた 。 誰 か が ハリー の 肩 に 手 を 置いた 。 見上げる と ダンブルドア が ほほえんで いた 。

「 よく やった 」

ダンブルドア が ハリー だけ に 聞こえる ように ソッ と 言った 。

「 君 が あの 鏡 の こと を クヨクヨ 考え ず 、 一生懸命 やってきた の は 偉い …… すばらしい ……」

スネイプ が 苦々し げ に 地面 に つば を 吐いた 。

しばらく して 、 ハリー は ニンバス 2000 を 箒 置き場 に 戻す ため 、 一 人 で 更衣室 を 出た 。 こんなに 幸せな 気分 に なった こと は なかった 。 ほんとうに 誇り に できる こと を やり遂げた ── 名前 だけ が 有名だ なんて もう 誰 も 言わ ない だろう 。 夕方 の 空気 が こんなに 甘く 感じられた こと は なかった 。 湿った 芝生 の 上 を 歩いて いる と 、 この 一 時間 の 出来事 が よみがえって きた 。 幸せで ボーッ と なった 時間 だった 。 グリフィンドール の 寮生 が かけ寄って きて ハリー を 肩車 し 、 ロン と ハーマイオニー が 遠く の 方 で ピョンピョン 跳び はねて いる の が 見えた 。 ロン は ひどい 鼻血 を 流し ながら 歓声 を 上げて いた 。

ハリー は 箒 置き場 に やってきた 。 木 の 扉 に 寄りかかって ホグワーツ を 見上げる と 、 窓 と いう 窓 が 夕日 に 照らされて 赤く キラキラ 輝いて いる 。 グリフィンドール が 首位 に 立った 。 僕 、 やった んだ 。 スネイプ に 目 に も の 見せて やった ……。

スネイプ と いえば ……

城 の 正面 の 階段 を フード を かぶった 人物 が 急ぎ足 で 降りて きた 。 あきらかに 人目 を 避けて いる 。 禁じられた 森 に 足早に 歩いて 行く 。 試合 の 勝利 熱 が あっという間 に 吹っ飛んで しまった 。

あの ヒョコヒョコ 歩き が 誰 な の か ハリー に は わかる 。 スネイプ だ 。 ほか の 人 たち が 夕食 を 食べて いる 時 に コッソリ 森 に 行く と は ── いったい 何事 だろう ?

ハリー は また ニンバス 2000 に 跳び 乗り 、 飛び上がった 。 城 の 上 まで ソーッ と 滑走 する と 、 スネイプ が 森 の 中 に かけ込んで 行く の が 見えた 。 ハリー は 跡 を つけた 。

木 が 深々と 繁り 、 ハリー は スネイプ を 見失った 。 円 を 描き ながら だんだん 高度 を 下げ 、 木 の 梢 の 枝 に 触る ほど の 高 さ に なった 時 、 誰 か の 話声 が 聞こえた 。 声 の する ほう に スィーッ と 移勤し 、 ひときわ 高い ぶな の 木 に 音 を 立て ず に 降りた 。

欝 を しっかり 掘り 締め 、 ソーツ と 枝 を 登り 、 ハリー は 葉っぱ の 陰 から 下 を のぞき込んだ 。

木 の 下 の 薄暗い 平地 に スネイプ が いた 。 一 人 で は なかった 。 クィレル も いた 。 どんな 顔 を して いる か ハリー に は よく 見え なかった が 、 クィレル は いつも より ひどく どもって いた 。 ハリー は 耳 を そばだてた 。

「…… な 、 なんで …… より に よって 、 こ 、 こんな 場所 で …… セブルス 、 君 に あ 、 会わ なくちゃ いけない んだ 」

「 この こと は 二 人 だけ の 問題 に しよう と 思い まして ね 」

スネイプ の 声 は 氷 の ようだった 。

「 生徒 諸君 に 『 賢 者 の 石 』 の こと を 知られて は まずい ので ね 」 ハリー は 身 を 乗り出した 。 クィレル が 何 か モゴモゴ 言って いる 。 スネイプ が それ を さえぎった 。

「 あの ハグリッド の 野獣 を どう 出し抜く か 、 もう わかった の か ね 」

「 で 、 でも セブルス …… 私 は ……」

「 クィレル 、 私 を 敵 に 回し たく なかったら 」

スネイプ は グイ と 一 歩 前 に 出た 。

「 ど 、 どういう こと な の か 、 私 に は ……」

「 私 が 何 が いいたい か 、 よく わかって る はずだ 」 ふくろう が 大きな 声 で ホーッ と 鳴いた ので 、 ハリー は 木 から 落ち そうに なった 。 やっと バランス を 取り 、 スネイプ の 次の 言葉 を 聞きとった 。

「…… あなた の 怪しげな まやかし に ついて 聞か せて いただきましょう か 」 「 で 、 でも 私 は 、 な 、 何も ……」 「 いい でしょう 」

と スネイプ が さえぎった 。

「 それでは 、 近々 、 また お 話 を する こと に なります な 。 もう 一 度 よく 考えて 、 どちら に 忠誠 を 尽くす の か 決めて おいて いただきましょう 」 スネイプ は マント を 頭から スッポリ かぶり 、 大股 に 立ち去った 。 もう 暗く なり かかって いた が 、 ハリー に は その 場 に 石 の ように 立ち尽くす クィレル の 姿 が 見えた 。

「 ハリーったら 、 いったい どこ に いた の よ ? 」 ハーマイオニー が かん高い 声 を 出した 。 「 僕ら が 勝った ! 君 が 勝った ! 僕ら の 勝ち だ ! 」 ロン が ハリー の 背 を ポーンポーン と 叩き ながら 言った 。 「 それ に 、 僕 は マルフォイ の 目 に 青 あざ を 作って やった し 、 ネビル なんか 、 クラップ と ゴイル に たった 一 人 で 立ち向かった んだ ぜ 。 まだ 気 を 失って る けど 、 大丈夫 だって マダム ・ ポンフリー が 言って た …… スリザリン に 目 に も の 見せて やった ぜ 。 みんな 談話 室 で 君 を 待って る んだ 。 パーティ を やって る んだ よ 。 フレッド と ジョージ が ケーキ やら 何やら 、 キッチン から 失敬 して きた んだ 」

「 それ どころ じゃ ない 」

ハリー が 息 も つか ず に 言った 。

「 どこ か 誰 も いない 部屋 を 探そう 。 大変な 話 が ある んだ ……」

ハリー は ピーブズ が いない こと を 確かめて から 部屋 の ドア を ピタリ と 閉めて 、 いま 見て きた こと 、 聞いた こと を 二 人 に 話した 。 「 僕ら は 正しかった 。 『 賢 者 の 石 』 だった んだ 。 それ を 手 に 入れる の を 手伝え って 、 スネイプ が クィレル を 脅して いた んだ 。 スネイプ は フラッフィー を 出し抜く 方法 を 知って る かって 聞いて いた …… それ と 、 クィレル の 『 怪しげな まやかし 』 の こと も 何 か 話して た …… フラッフィー 以外 に も 何 か 別な もの が 石 を 守って いる んだ と 思う 。 きっと 、 人 を 惑わす ような 魔法 が いっぱい かけて ある んだ よ 。 クィレル が 闇 の 魔術 に 対抗 する 呪文 を かけて 、 スネイプ が それ を 破ら なくちゃ いけない の かも しれ ない ……」

「 それ じゃ 『 賢 者 の 石 』 が 安全な の は 、 クィレル が スネイプ に 抵抗 して いる 間 だけ と いう こと に なる わ 」

ハーマイオニー が 警告 した 。

「 それ じゃ 、 三 日 と もた ない な 。 石 は すぐ なくなっち まう よ 」 と ロン が 言った 。

13.2 ニコラス ・フラメル 13.2 Nicholas Flamel. 13.2 Nicholas Flamel 13.2 Nicholas Flamel. 13.2 Nicholas Flamel. 13.2 Nicolau Flamel. 13.2 Николас Фламель. 13.2 Nicholas Flamel. 13.2 尼古拉斯·勒梅 13.2 尼古拉斯·勒梅

次の 日 の 昼 過ぎ 、 ロン と ハーマイオニー は 更衣室 の 外 で 「 幸運 を 祈る 」 と ハリー を 見送った 。 つぎの|ひ||ひる|すぎ|||||こういしつ||がい||こううん||いのる||||みおくった After noon the next day, Ron and Hermione saw off Harry outside the changing room, saying, "Good luck."

はたして 再び 生きて 自分 に 会える か どう か と 二 人 が 考えて いる こと を ハリー は 知っていた 。 |ふたたび|いきて|じぶん||あえる|||||ふた|じん||かんがえて||||||しっていた Harry wusste, dass sie sich beide fragten, ob sie ihn jemals lebend wiedersehen würden. Harry knew that they were wondering if they could live again and meet themselves. どうも 意気 が 上がら ない 。 |いき||あがら| I'm not upset. ウッド の 激励 の 言葉 も ほとんど 耳 に 入ら ない まま 、 ハリー は クィディッチ の ユニフォーム を 着て ニンバス 2000 を 手 に 取った 。 ||げきれい||ことば|||みみ||はいら|||||||ゆにふぉーむ||きて|||て||とった Hardly hearing Wood's words of encouragement, Harry donned his Quidditch uniform and picked up his Nimbus 2000.

ハリー と 別れた あと 、 ロン と ハーマイオニー は スタンド で ネビル の 隣 に 座った 。 ||わかれた||||||すたんど||||となり||すわった After parting ways with Harry, Ron and Hermione sat next to Neville in the stands. ネビル は なぜ 二 人 が 深刻な 顔 を して いる の か 、 クィディッチ の 試合 観戦 な のに なぜ 杖 を 持ってきて いる の か 、 さっぱり わから なかった 。 |||ふた|じん||しんこくな|かお||||||||しあい|かんせん||||つえ||もってきて|||||| Neville had no idea why they had serious faces or why they brought their wands while watching Quidditch's game. ハリー に 黙って 、 ロン と ハーマイオニー は ひそかに 「 足 縛り の 呪文 」 を 練習 して いた 。 ||だまって||||||あし|しばり||じゅもん||れんしゅう|| Silently to Harry, Ron and Hermione were secretly practicing the "foot-tied spell." マルフォイ が ネビル に 術 を 使った こと から ヒント を 得て 、 もし スネイプ が ハリー を 傷つける ような 素振り を チラッ と でも 見せたら この 術 を かけよう と 準備 して いた 。 ||||じゅつ||つかった|||ひんと||えて||||||きずつける||そぶり|||||みせたら||じゅつ||||じゅんび|| Inspired by Malfoy's use of Neville's technique, he was preparing to use it if Snape glanced at Harry's hurtful gestures.

「 いい こと 、 忘れちゃ だめ よ 。 ||わすれちゃ|| Vergessen Sie die gute Nachricht nicht. "Good thing, don't forget. ロコモーター モルティス よ 」 It's Locomotor Mortis."

ハーマイオニー が 杖 を 袖 の 中 に 隠そう と して いる ロン に ささやいた 。 ||つえ||そで||なか||かくそう|||||| Hermione whispered to Ron, who was trying to hide his wand in his sleeve.

「 わかって る ったら 。 "If you understand. ガミガミ 言う な よ 」 がみがみ|いう|| Don't say it. "

ロン が ピシャリ と 言った 。 ||ぴしゃり||いった Ron smacked it.

更衣室 で は ウッド が ハリー を そば に 呼んで 話 を して いた 。 こういしつ|||||||||よんで|はなし||| In der Umkleidekabine hatte Wood Harry an seiner Seite und sprach mit ihm. In the dressing room, Wood had invited Harry over to talk to him.

「 ポッター 、 プレッシャー を かける つもり は ない が 、 この 試合 こそ 、 とにかく 早く スニッチ を 捕まえて 欲しい んだ 。 |ぷれっしゃー||||||||しあい|||はやく|||つかまえて|ほしい| "Potter, I'm not going to put pressure on you, but I just want you to catch the snitch as soon as possible in this match. スネイプ に ハッフルパフ を ひいき する 余裕 を 与え ず に 試合 を 終わら せて くれ 」 ||||||よゆう||あたえ|||しあい||おわら|| End the match without giving Snape room to patronize the huffle puff. "

「 学校 中 が 観戦 に 出て きた ぜ 」 がっこう|なか||かんせん||でて|| "Die ganze Schule ist zum Zuschauen gekommen." "The school is out to watch the game."

フレッド ・ ウィーズリー が ドア から のぞいて 言った 。 |||どあ|||いった Fred Weasley peeked through the door and said.

「 こりゃ 驚いた …… ダンブルドア まで 見 に 来て る 」 |おどろいた|||み||きて| "I'm surprised... Dumbledore even came to see me."

ハリー は 心臓 が 宙返り した 。 ||しんぞう||ちゅうがえり| Harry had a heart somersault.

「 ダンブルドア ? 」 ハリー は ドア に かけ寄って 確かめた 。 ||どあ||かけよって|たしかめた フレッド の 言う とおり だ 。 ||いう|| As Fred says. あの 銀色 の ひげ は まちがい よう が ない 。 |ぎんいろ||||||| You can't go wrong with that silvery beard.

ハリー は ホッ と して 笑い 出し そうに なった 。 ||ほっ|||わらい|だし|そう に| Harry almost burst into laughter. 助かった 。 たすかった Thank God. ダンブルドア が 見て いる 前 で は 、 スネイプ が ハリー を 傷つける なんて できっこ ない 。 ||みて||ぜん|||||||きずつける||でき っこ| Snape couldn't hurt Harry while Dumbledore was watching. 選手 が グラウンド に 入場 して きた 時 、 スネイプ が 腹 を 立てて いる ように 見えた の は 、 その せい かも しれ ない 。 せんしゅ||ぐらうんど||にゅうじょう|||じ|||はら||たてて|||みえた||||||| Vielleicht war das der Grund, warum Snape so wütend aussah, als die Spieler auf das Spielfeld kamen. Perhaps that's why Snape seemed angry when the players entered the ground. ロン も それ に 気づいた 。 ||||きづいた Ron noticed it too.

「 スネイプ が あんなに 意地悪な 顔 を した の 、 見た こと ない 」 |||いじわるな|かお||||みた|| "I've never seen Snape look so mean."

ロン が ハーマイオニー に 話しかけた 。 ||||はなしかけた Ron talks to Hermione.

「 さあ 、 プレイ ・ ボール だ 。 ||ぼーる| "Come on, play ball. アイタッ ! Aita! 」 誰 か が ロン の 頭 の 後ろ を こづいた 。 だれ|||||あたま||うしろ|| Someone poked Ron in the back of the head. マルフォイ だった 。 It was Malfoy.

「 ああ 、 ごめん 。 ウィーズリー 、 気 が つか なかった よ 」 |き|||| Weasley, I didn't realize that."

マルフォイ は クラップ と ゴイル に 向かって ニヤッ と 笑った 。 ||||||むかって|||わらった Malfoy grinned at Crapp and Goyle.

「 この 試合 、 ポッター は どの くらい 箒 に 乗って いられる かな ? |しあい|||||そう||のって|いら れる| "How long can Potter stay on his broomstick in this match? 誰 か 、 賭ける かい ? だれ||かける| Who are you betting on? ウィーズリー 、 どう だい ? Weasley, what do you think? 」 ロン は 答え なかった 。 ||こたえ| " Ron did not answer. ジョージ ・ ウィーズリー が ブラッジャー を スネイプ の 方 に 打った と いう 理由 で 、 スネイプ が ハッフルパフ に ぺナルティー ・ シュート を 与えた ところ だった 。 じょーじ|||||||かた||うった|||りゆう||||||ぺ ナルティー|しゅーと||あたえた|| Snape had just given Hufflepuff a penalty shot because George Weasley hit Bragger towards Snape. ハーマイオニー は 膝 の 上 で 指 を 十字架 の 形 に 組んで 祈り ながら 、 目 を 凝らして ハリー を 見つめ 続けて いた 。 ||ひざ||うえ||ゆび||じゅうじか||かた||くんで|いのり||め||こらして|||みつめ|つづけて| Hermione kept staring at Harry with her eyes squinting, praying with her fingers crossed on her lap. ハリー は スニッチ を 探して 鷹 の ように グルグル と 高い ところ を 旋回 して いた 。 ||||さがして|たか|||ぐるぐる||たかい|||せんかい|| Harry was twirling high, like a hawk, looking for a snitch.

「 グリフィンドール の 選手 が どういう 風 に 選ば れた か 知って る かい ? ||せんしゅ|||かぜ||えらば|||しって|| "Weißt du, wie die Gryffindor-Athleten ausgewählt wurden? "Do you know how the Gryffindor players were chosen? 」 しばらく して マルフォイ が 聞こえよ がし に 言った 。 ||||きこえよ|||いった After a while, Malfoy said to me. ちょうど スネイプ が 何の 理由 も なく ハッフルパフ に ペナルティー ・ シュート を 与えた ところ だった 。 |||なんの|りゆう|||||ぺなるてぃー|しゅーと||あたえた|| Snape had just given Hufflepuff a penalty shot for no reason.

「 気の毒な 人 が 選ばれて る んだ よ 。 きのどくな|じん||えらば れて||| "Poor people are being chosen. ポッター は 両親 が いない し 、 ウィーズリー 一家 は お 金 が ない し …… ネビル ・ ロングボトム 、 君 も チーム に 入る べきだ ね 。 ||りょうしん|||||いっか|||きむ||||||きみ||ちーむ||はいる|| Potter doesn't have parents, the Weasleys don't have money... Neville Longbottom, you should be on the team. 脳みそ が ない から 」 のうみそ||| Because I don't have a brain."

ネビル は 顔 を 真っ赤に した が 、 座った まま 後ろ を 振り返って マルフォイ の 顔 を 見た 。 ||かお||まっかに|||すわった||うしろ||ふりかえって|||かお||みた Neville turned his face bright red, but while sitting, he looked back and saw Malfoy's face.

「 マルフォイ 、 ぼ 、 僕 、 君 が 十 人 束 に なって も かなわない ぐらい 価値 が ある んだ 」 ||ぼく|きみ||じゅう|じん|たば||||||かち||| Malfoy, ich bin mehr wert als zehn von euch allen zusammen. "Malfoy, Bo, I, it's worth it even if you're in a bunch of ten."

ネビル が つっかえ ながら 言った 。 ||||いった Neville stammered.

マルフォイ も クラップ も ゴイル も 大笑い した 。 ||||||おおわらい| ロン は 試合 から 目 を 離す 余裕 が なかった が 、 ||しあい||め||はなす|よゆう||| Ron couldn't afford to take his eyes off the match,

「 そう だ 、 ネビル 、 もっと 言って やれよ 」 と 口 を 出した 。 ||||いって|||くち||だした "Yes, Neville, tell me more," he said.

「 ロングボトム 、 もし 脳みそ が 金 で できて る なら 、 君 は ウィーズリー より 貧乏だ よ 。 ||のうみそ||きむ|||||きみ||||びんぼうだ| "Long bottom, if your brain is made of gold, you're poorer than Weasley. つまり 生半可な 貧乏じゃ な いって こと だ な 」 |なまはんかな|びんぼうじゃ||||| Das heißt, wir sind nicht halbwegs arm". In other words, it's not half-hearted poverty. "

ロン は ハリー の こと が 心配で 、 神経 が 張りつめて 切れる 寸前 だった 。 ||||||しんぱいで|しんけい||はりつめて|きれる|すんぜん| Ron was so worried about Harry that his nerves were on the verge of breaking.

「 マルフォイ 、 これ 以上 一言 でも 言って みろ 。 ||いじょう|いちげん||いって| "Malfoy, say one more word. ただ で は ……」 Just..."

「 ロン ! 」 突然 ハーマイオニー が 叫んだ 。 とつぜん|||さけんだ cried Hermione suddenly. 「 ハリー が ! 」 「 何 ? なん どこ ? 」 ハリー が 突然 ものすごい 急 降下 を 始めた 。 ||とつぜん||きゅう|こうか||はじめた Harry suddenly started a tremendous dive. その すばらし さ に 観衆 は 息 を のみ 、 大 歓声 を 上げた 。 ||||かんしゅう||いき|||だい|かんせい||あげた The audience was breathtaking and cheered at the splendor. ハーマイオニー は 立ち上がり 、 指 を 十字 に 組んだ まま 口 に 食わ えて いた 。 ||たちあがり|ゆび||じゅうじ||くんだ||くち||くわ|| Hermione stood up, her fingers crossed and her mouth full. ハリー は 弾丸 の ように 一直線 に 地上 に 向かって 突っ込んで 行く 。 ||だんがん|||いっちょくせん||ちじょう||むかって|つっこんで|いく Harry hits the ground like a bullet in a straight line.

「 運 が いい ぞ 。 うん||| "Good luck. ウィーズリー 、 ポッター は きっと 地面 に お 金 が 落ちて いる の を 見つけた の に 違いない ! ||||じめん|||きむ||おちて||||みつけた|||ちがいない Weasley, Potter must have found the money on the ground! 」 と マルフォイ が 言った 。 |||いった

ロン は ついに 切れた 。 |||きれた Ron finally broke. マルフォイ が 気 が ついた 時 に は 、 もう ロン が マルフォイ に 馬乗り に なり 、 地面 に 組み 伏せて いた 。 ||き|||じ||||||||うまのり|||じめん||くみ|ふせて| By the time Malfoy noticed, Ron was already riding on Malfoy and lying down on the ground. ネビル は 一瞬 ひるんだ が 、 観客 席 の 椅子 の 背 を またいで 助勢 に 加わった 。 ||いっしゅん|||かんきゃく|せき||いす||せ|||じょせい||くわわった Neville faltered for a moment, but joined the aid by straddling the back of the spectator chair.

「 行けっ! ぎょう けっ "Go! ハリー 」 Harry

ハーマイオニー が 椅子 の 上 に 跳び上がり 、 声 を 張り上げた 。 ||いす||うえ||とびあがり|こえ||はりあげた Hermione jumped up in her chair and yelled. ハリー が スネイプ の 方 に 猛 スピード で 突進 して ゆく 。 ||||かた||もう|すぴーど||とっしん|| Harry rushes towards Snape at a tremendous speed. ロン と マルフォイ が 椅子 の 下 で 転がり 回って いる こと に も 、 ネビル 、 クラップ 、 ゴイル が 取っ組み 合って 拳 の 嵐 の 中 から 悲鳴 が 聞こえて くる の に も 、 ハーマイオニー は まるで 気 が つか なかった 。 ||||いす||した||ころがり|まわって|||||||||と っ くみ|あって|けん||あらし||なか||ひめい||きこえて||||||||き||| Hermione didn't notice Ron and Malfoy rolling around under their chairs, nor did Neville, Crapp, and Goyle wrestle and scream through a storm of fists. 空中 で は 、 スネイプ が ふと 箒 の 向き を 変えた とたん 、 耳元 を 紅 の 閃光 が かすめて いった 。 くうちゅう||||||そう||むき||かえた||みみもと||くれない||せんこう||| In the air, as soon as Snape suddenly turned the broom, a crimson flash grazed his ears. ほんの 数 センチ の 間 だった 。 |すう|せんち||あいだ| It was only a few centimeters away. 次の 瞬間 、 ハリー は 急 降下 を 止め 、 意気揚揚と 手 を 挙げた 。 つぎの|しゅんかん|||きゅう|こうか||とどめ|いきようようと|て||あげた At the next moment, Harry stopped the plunge and raised his motivation and hands. その 手 に は スニッチ が 握られて いた 。 |て|||||にぎら れて| スタンド が ドッと 沸いた 。 すたんど||どっと|わいた The stand boiled. 新 記録 だ 。 しん|きろく| It's a new record. こんなに 早く スニッチ を 捕まえる なんて 前代未聞 だ 。 |はやく|||つかまえる||ぜんだいみもん| It was unprecedented to catch the Snitch so quickly.

「 ロン ! ロン ! どこ 行った の ? |おこなった| 試合 終了 よ ! しあい|しゅうりょう| ハリー が 勝った ! ||かった 私 たち の 勝ち よ ! わたくし|||かち| グリフィンドール が 首位 に 立った わ ! ||しゅい||たった| Gryffindor took the lead! 」 ハーマイオニー は 狂喜 して 椅子 の 上 で 跳び は ね 、 踊り 、 前列 に いた パーバティ ・ パチル に 抱きついた 。 ||きょうき||いす||うえ||とび|||おどり|ぜんれつ||||||だきついた Hermione went crazy and jumped on a chair, danced, and hugged Parvati Patil in the front row. ハリー は 地上 から 三十 センチ の ところ で 静 から 飛び降りた 。 ||ちじょう||さんじゅう|せんち||||せい||とびおりた Harry jumped down from the stillness a foot from the ground. 自分 でも 信じられ なかった 。 じぶん||しんじ られ| I couldn't believe it myself. やった ! 試合 終了 だ 。 しあい|しゅうりょう| 試合 開始 から 五 分 も 経って い なかった 。 しあい|かいし||いつ|ぶん||たって|| It was less than five minutes after the start of the match. グリフィンドール の 選手 が 次々 と グランド に 降りて きた 。 ||せんしゅ||つぎつぎ||ぐらんど||おりて| Gryffindor players came down to the ground one after another. スネイプ も ハリー の 近く に 着地 した 。 ||||ちかく||ちゃくち| Snape also landed near Harry. 青白い 顔 を して 唇 を ギュッと 結んで いた 。 あおじろい|かお|||くちびる||ぎゅっと|むすんで| He had a pale face and tightly tied his lips. 誰 か が ハリー の 肩 に 手 を 置いた 。 だれ|||||かた||て||おいた Someone put a hand on Harry's shoulder. 見上げる と ダンブルドア が ほほえんで いた 。 みあげる|||||

「 よく やった 」 " well done "

ダンブルドア が ハリー だけ に 聞こえる ように ソッ と 言った 。 |||||きこえる||||いった Dumbledore slammed so that only Harry could hear it.

「 君 が あの 鏡 の こと を クヨクヨ 考え ず 、 一生懸命 やってきた の は 偉い …… すばらしい ……」 きみ|||きよう||||くよくよ|かんがえ||いっしょうけんめい||||えらい| "It's great that you came all the way without thinking about that mirror ... wonderful ..."

スネイプ が 苦々し げ に 地面 に つば を 吐いた 。 ||にがにがし|||じめん||||はいた Snape bitterly spit on the ground.

しばらく して 、 ハリー は ニンバス 2000 を 箒 置き場 に 戻す ため 、 一 人 で 更衣室 を 出た 。 ||||||そう|おきば||もどす||ひと|じん||こういしつ||でた After a while, Harry left the dressing room alone to put the Nimbus 2000 back in the broomstick. こんなに 幸せな 気分 に なった こと は なかった 。 |しあわせな|きぶん||||| I have never felt so happy. ほんとうに 誇り に できる こと を やり遂げた ── 名前 だけ が 有名だ なんて もう 誰 も 言わ ない だろう 。 |ほこり|||||やりとげた|なまえ|||ゆうめいだ|||だれ||いわ|| I've done what I'm really proud of ── No one would say that only the name is famous. 夕方 の 空気 が こんなに 甘く 感じられた こと は なかった 。 ゆうがた||くうき|||あまく|かんじ られた||| The evening air has never felt so sweet. 湿った 芝生 の 上 を 歩いて いる と 、 この 一 時間 の 出来事 が よみがえって きた 。 しめった|しばふ||うえ||あるいて||||ひと|じかん||できごと||| As I walked across the damp grass, the events of the hour came back to me. 幸せで ボーッ と なった 時間 だった 。 しあわせで|ぼーっ|||じかん| It was a happy and dazed time. グリフィンドール の 寮生 が かけ寄って きて ハリー を 肩車 し 、 ロン と ハーマイオニー が 遠く の 方 で ピョンピョン 跳び はねて いる の が 見えた 。 ||りょうせい||かけよって||||かたぐるま||||||とおく||かた|||とび|||||みえた A Gryffindor dormitory student came up and piggybacked Harry, and I saw Ron and Hermione jumping in the distance. ロン は ひどい 鼻血 を 流し ながら 歓声 を 上げて いた 。 |||はなぢ||ながし||かんせい||あげて| Ron was screaming with a bloody nose.

ハリー は 箒 置き場 に やってきた 。 ||そう|おきば|| Harry came to the broom store. 木 の 扉 に 寄りかかって ホグワーツ を 見上げる と 、 窓 と いう 窓 が 夕日 に 照らされて 赤く キラキラ 輝いて いる 。 き||とびら||よりかかって|||みあげる||まど|||まど||ゆうひ||てらさ れて|あかく|きらきら|かがやいて| When I leaned against the wooden door and looked up at Hogwarts, a window called a window was shining red and shining in the setting sun. グリフィンドール が 首位 に 立った 。 ||しゅい||たった Gryffindor took the lead. 僕 、 やった んだ 。 ぼく|| I did it スネイプ に 目 に も の 見せて やった ……。 ||め||||みせて| I let Snape see it...

スネイプ と いえば …… Speaking of Snape ...

城 の 正面 の 階段 を フード を かぶった 人物 が 急ぎ足 で 降りて きた 。 しろ||しょうめん||かいだん||ふーど|||じんぶつ||いそぎあし||おりて| A hooded figure hurried down the front steps of the castle. あきらかに 人目 を 避けて いる 。 |ひとめ||さけて| Obviously avoiding the public eye. 禁じられた 森 に 足早に 歩いて 行く 。 きんじ られた|しげる||あしばやに|あるいて|いく Walk quickly to the forbidden forest. 試合 の 勝利 熱 が あっという間 に 吹っ飛んで しまった 。 しあい||しょうり|ねつ||あっというま||ふっとんで| The fever of winning the game was blown away in a blink of an eye.

あの ヒョコヒョコ 歩き が 誰 な の か ハリー に は わかる 。 ||あるき||だれ||||||| Harry knows who that hoppy walker is. スネイプ だ 。 ほか の 人 たち が 夕食 を 食べて いる 時 に コッソリ 森 に 行く と は ── いったい 何事 だろう ? ||じん|||ゆうしょく||たべて||じ||こっそり|しげる||いく||||なにごと| Going secretly into the woods while everyone else is having dinner—what the hell is going on?

ハリー は また ニンバス 2000 に 跳び 乗り 、 飛び上がった 。 |||||とび|のり|とびあがった Harry jumped on the Nimbus 2000 again and took off. 城 の 上 まで ソーッ と 滑走 する と 、 スネイプ が 森 の 中 に かけ込んで 行く の が 見えた 。 しろ||うえ||||かっそう|||||しげる||なか||かけこんで|いく|||みえた As I slid to the top of the castle, I saw Snape rushing into the woods. ハリー は 跡 を つけた 。 ||あと|| Harry made a mark.

木 が 深々と 繁り 、 ハリー は スネイプ を 見失った 。 き||しんしんと|しげ り|||||みうしなった Harry lost sight of Snape as the trees grew deep. 円 を 描き ながら だんだん 高度 を 下げ 、 木 の 梢 の 枝 に 触る ほど の 高 さ に なった 時 、 誰 か の 話声 が 聞こえた 。 えん||えがき|||こうど||さげ|き||こずえ||えだ||さわる|||たか||||じ|だれ|||はなし こえ||きこえた I heard someone talking when I gradually lowered the altitude while drawing a circle and reached a height high enough to touch the branches of the treetops. 声 の する ほう に スィーッ と 移勤し 、 ひときわ 高い ぶな の 木 に 音 を 立て ず に 降りた 。 こえ|||||||うつ いそし||たかい|||き||おと||たて|||おりた He quickly moved to the voice and descended silently on the exceptionally high beech tree.

欝 を しっかり 掘り 締め 、 ソーツ と 枝 を 登り 、 ハリー は 葉っぱ の 陰 から 下 を のぞき込んだ 。 うつ|||ほり|しめ|||えだ||のぼり|||はっぱ||かげ||した||のぞきこんだ Digging deep into the trough and climbing the soots and branches, Harry peered down through the leaves.

木 の 下 の 薄暗い 平地 に スネイプ が いた 。 き||した||うすぐらい|へいち|||| Snape was on the dark plain under the trees. 一 人 で は なかった 。 ひと|じん||| クィレル も いた 。 どんな 顔 を して いる か ハリー に は よく 見え なかった が 、 クィレル は いつも より ひどく どもって いた 。 |かお|||||||||みえ||||||||| Quirrell was stuttering more than usual, though Harry couldn't quite see what kind of face he was making. ハリー は 耳 を そばだてた 。 ||みみ|| Harry put his ears aside.

「…… な 、 なんで …… より に よって 、 こ 、 こんな 場所 で …… セブルス 、 君 に あ 、 会わ なくちゃ いけない んだ 」 |||||||ばしょ|||きみ|||あわ||| "...w-why...of all things, in a place like this...Severus, I have to meet you."

「 この こと は 二 人 だけ の 問題 に しよう と 思い まして ね 」 |||ふた|じん|||もんだい||||おもい|| "I thought I'd make this an issue between just the two of us."

スネイプ の 声 は 氷 の ようだった 。 ||こえ||こおり|| Snape's voice was like ice.

「 生徒 諸君 に 『 賢 者 の 石 』 の こと を 知られて は まずい ので ね 」  ハリー は 身 を 乗り出した 。 せいと|しょくん||かしこ|もの||いし||||しら れて|||||||み||のりだした "It's not good for students to know about the'Stone of the Wise'," Harry leaned forward. クィレル が 何 か モゴモゴ 言って いる 。 ||なん|||いって| Quirel is saying something mogomogo. スネイプ が それ を さえぎった 。 Snape cut it off.

「 あの ハグリッド の 野獣 を どう 出し抜く か 、 もう わかった の か ね 」 |||やじゅう|||だしぬく|||||| "Did you already know how to get out of that Hagrid's beast?"

「 で 、 でも セブルス …… 私 は ……」 |||わたくし|

「 クィレル 、 私 を 敵 に 回し たく なかったら 」 |わたくし||てき||まわし|| "Quiller, if you didn't want to turn me into an enemy."

スネイプ は グイ と 一 歩 前 に 出た 。 ||||ひと|ふ|ぜん||でた Snape took a step forward with Gui.

「 ど 、 どういう こと な の か 、 私 に は ……」 ||||||わたくし|| "I don't know what you mean, to me..."

「 私 が 何 が いいたい か 、 よく わかって る はずだ 」  ふくろう が 大きな 声 で ホーッ と 鳴いた ので 、 ハリー は 木 から 落ち そうに なった 。 わたくし||なん||||||||||おおきな|こえ||||ないた||||き||おち|そう に| “You know what I mean,” Harry said, almost falling out of the tree as the owl hooted so loudly. やっと バランス を 取り 、 スネイプ の 次の 言葉 を 聞きとった 。 |ばらんす||とり|||つぎの|ことば||ききとった I finally balanced and listened to Snape's words:

「…… あなた の 怪しげな まやかし に ついて 聞か せて いただきましょう か 」 「 で 、 でも 私 は 、 な 、 何も ……」 ||あやしげな||||きか||いただき ましょう||||わたくし|||なにも "... Let me tell you about your dubious deception." "But I, no, nothing ..." 「 いい でしょう 」 "Sure."

と スネイプ が さえぎった 。

「 それでは 、 近々 、 また お 話 を する こと に なります な 。 |ちかぢか|||はなし|||||なり ます| "Then, I will talk about it again in the near future. もう 一 度 よく 考えて 、 どちら に 忠誠 を 尽くす の か 決めて おいて いただきましょう 」  スネイプ は マント を 頭から スッポリ かぶり 、 大股 に 立ち去った 。 |ひと|たび||かんがえて|||ちゅうせい||つくす|||きめて||いただき ましょう|||まんと||あたまから|||おおまた||たちさった Think again and decide which one you want to be loyal to. ”Snape put his cloak on his head and walked away. もう 暗く なり かかって いた が 、 ハリー に は その 場 に 石 の ように 立ち尽くす クィレル の 姿 が 見えた 。 |くらく|||||||||じょう||いし|||たちつくす|||すがた||みえた It was already getting dark, but Harry could see Quirrell standing there like a stone.

「 ハリーったら 、 いったい どこ に いた の よ ? ハリー ったら|||||| 'Where the hell have you been, Harry? 」 ハーマイオニー が かん高い 声 を 出した 。 ||かんだかい|こえ||だした yelled Hermione. 「 僕ら が 勝った ! ぼくら||かった 君 が 勝った ! きみ||かった 僕ら の 勝ち だ ! ぼくら||かち| 」 ロン が ハリー の 背 を ポーンポーン と 叩き ながら 言った 。 ||||せ||||たたき||いった Ron patted Harry on the back. 「 それ に 、 僕 は マルフォイ の 目 に 青 あざ を 作って やった し 、 ネビル なんか 、 クラップ と ゴイル に たった 一 人 で 立ち向かった んだ ぜ 。 ||ぼく||||め||あお|||つくって||||||||||ひと|じん||たちむかった|| "And I made a blue bruise on Malfoy's eyes, and Neville, Clap and Goyle, were the only ones to stand up against. まだ 気 を 失って る けど 、 大丈夫 だって マダム ・ ポンフリー が 言って た …… スリザリン に 目 に も の 見せて やった ぜ 。 |き||うしなって|||だいじょうぶ|||||いって||||め||||みせて|| I'm still faint, but Madame Pomfrey said it's okay ... I showed Slytherin to my eyes. みんな 談話 室 で 君 を 待って る んだ 。 |だんわ|しつ||きみ||まって|| Everyone is waiting for you in the common room. パーティ を やって る んだ よ 。 ぱーてぃ||||| I'm having a party. フレッド と ジョージ が ケーキ やら 何やら 、 キッチン から 失敬 して きた んだ 」 ||じょーじ||けーき||なにやら|きっちん||しっけい||| Fred and George have been disrespectful of the cake or whatever from the kitchen. "

「 それ どころ じゃ ない 」 "That's not it."

ハリー が 息 も つか ず に 言った 。 ||いき|||||いった Harry said without breathing.

「 どこ か 誰 も いない 部屋 を 探そう 。 ||だれ|||へや||さがそう "Let's find a room where no one is. 大変な 話 が ある んだ ……」 たいへんな|はなし||| I have a serious story to tell..."

ハリー は ピーブズ が いない こと を 確かめて から 部屋 の ドア を ピタリ と 閉めて 、 いま 見て きた こと 、 聞いた こと を 二 人 に 話した 。 |||||||たしかめて||へや||どあ||ぴたり||しめて||みて|||きいた|||ふた|じん||はなした Harry made sure Peeves wasn't there, then slammed the door to the room and told them what he had just seen and heard. 「 僕ら は 正しかった 。 ぼくら||ただしかった "We were right. 『 賢 者 の 石 』 だった んだ 。 かしこ|もの||いし|| It was the philosopher's stone. それ を 手 に 入れる の を 手伝え って 、 スネイプ が クィレル を 脅して いた んだ 。 ||て||いれる|||てつだえ||||||おどして|| Snape threatened Quirrell to help him get it. スネイプ は フラッフィー を 出し抜く 方法 を 知って る かって 聞いて いた …… それ と 、 クィレル の 『 怪しげな まやかし 』 の こと も 何 か 話して た …… フラッフィー 以外 に も 何 か 別な もの が 石 を 守って いる んだ と 思う 。 ||||だしぬく|ほうほう||しって|||きいて||||||あやしげな|||||なん||はなして|||いがい|||なん||べつな|||いし||まもって||||おもう Snape was asking if he knew how to outsmart Fluffy...and he was talking about Quirrell's 'shady tricks'...something besides Fluffy was guarding the stone. I think you are. きっと 、 人 を 惑わす ような 魔法 が いっぱい かけて ある んだ よ 。 |じん||まどわす||まほう|||||| I'm sure there's a lot of magic that can mislead people. クィレル が 闇 の 魔術 に 対抗 する 呪文 を かけて 、 スネイプ が それ を 破ら なくちゃ いけない の かも しれ ない ……」 ||やみ||まじゅつ||たいこう||じゅもん|||||||やぶら|||||| Maybe Snape has to break the spell that Quirel casts against the magic of darkness ... "

「 それ じゃ 『 賢 者 の 石 』 が 安全な の は 、 クィレル が スネイプ に 抵抗 して いる 間 だけ と いう こと に なる わ 」 ||かしこ|もの||いし||あんぜんな|||||||ていこう|||あいだ||||||| "Then the'Stone of the Sage'is safe only while Quirel is resisting Snape."

ハーマイオニー が 警告 した 。 ||けいこく| Hermione warned.

「 それ じゃ 、 三 日 と もた ない な 。 ||みっ|ひ|||| "Then, it's less than three days. 石 は すぐ なくなっち まう よ 」  と ロン が 言った 。 いし|||なくな っち||||||いった The stone will be gone soon," said Ron.