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盾の勇者成りがり02, 盾の勇者の成り上がり2 Chapter 12

盾 の 勇者 の 成り 上がり 2 Chapter 12

十二 話 勇者 達 の 噂 「 ん ? 」 次の 村 まで 大 凡 一 時間 ほど の 馬車 内 で 作業 を して いた 俺 は 、 変な 音 に 気 が 付いた 。 馬車 の 隣 で ゼェゼェ と 息 を 切らした 声 が 聞こえる 。 顔 を 出す と 、 なにやら 焦った 表情 で 男 が 手提げ 袋 を 片手 に 走って いた 。

「 何 を 急いで いる んだ ? 」 こういう 時 に は 好奇心 を 働かせる の が 良い 商談 を 持ち出す 秘訣 だ 。 ガタガタ と 揺れる 馬車 の スピード を 緩めて 男 の 事情 を 聞く 。

「 早く 、 山 向こう の 村 に 戻ら ない と ……」

「 急いで 山 向こう の 村 に 行きたい の か ? 」 どうやら 親 が 病 で 倒れて 薬 を 買い に 来て いた 男 が 走って いる の を 、 フィーロ が 追い抜いた ようだ 。 「 はい 。 一刻 を 争う 状態 でして 」

「 フィーロ 、 最 高速で 走ったら すぐに 到着 する か ? 」 「 うーん と ね 。 馬車 を 引か ず に 走ったら もっと 速く 着く よ 」

「 わかった 」

俺 が ラフタリア の 方 に 視線 を 向ける と 、 心 を 読み取った の か ラフタリア は 頷いた 。

「 銀貨 一 枚 で 運んで や ろうか ? 」 「 え !?」 男 は 驚き の 表情 を 浮かべる 。

「 ですが 私 に は 薬 を 買う だけ で 、 もう お 金 が ……」

「 銀貨 一 枚 相当 の 物 でも 良い 。 薬草 と か を 次に 来た 時 に 渡して も 良い 。 シラ を 切ったら 許さ ん が 」

「 そ 、 それ なら ……」

「 よし 、 話 は 決まった 。 フィーロ ! 」 「 は ー い ! 」 俺 は そのまま フィーロ の 背中 に 乗り 走ら せて 、 男 を 拾い上げた 。 「 うわ ぁ ! 」 驚く 男 を フィーロ は 両手 で 担ぎ 、 全速力 を 出す 。 ラフタリア が 馬車 で 手 を 振って いる 。

「 出発 だ ! 」 「 お ー ! 」 フィーロ の 本気 の 走り は ふざけた 体形 でも 変わら ず 、 かなり 速い 。 あっという間 に 、 山 向こう の 村 に ある 男 の 家 に 辿り着いた 。

「 な 、 なんて 速 さ だ ……」

「 それ より も 早く 親 に 薬 を 飲ま す んだ ろ ? 落とす な よ 」

「 は 、 はい ! 」 男 は 家 に 入る 。 俺 は それ を 追って 中 に 入った 。 まだ 報酬 の 話 を 終えて ない から な 。

至って 普通の 農村 の 民家 だ 。 中 に 入る と 、 コホコホ と 咳 せき込む 声 が 聞こえる 。

「 おふくろ 、 薬 だ 。 我慢 して 飲んで くれ 」

声 の 方 に 歩いて 行く と 、 顔面 蒼白 の 老婆 に 、 男 は 薬 を 飲ま せよう と して いる 。

何の 薬 か 、 今 の 俺 の 知る 薬 より も 効果 が 高そう で は ある 。

「 おい 。 俺 が 飲ま せて やる から 、 お前 は お 湯 でも 沸かして 精 の 付く もの で も 作ったら どう だ ? 」 「 いい のです か ? 」 「 なに 、 成り行き の ついで だ 」 男 から 薬 を 受け取り 、 俺 は 老婆 の 体 を 支え ながら 飲ま せる 。

…… 前 に 習得 した 技能 の 薬効 果 上昇 と いう スキル が 上手く 作動 すれば 良い のだ が 。

「 ゴホ …… ゴホ ……」

老婆 は 俺 が 持つ 薬 を どうにか 口 に 含み 、 飲み込む 。

俺 の 視界 に 淡い 光 が 生まれて 散る 。 どうやら 効果 が あった らしい 。 老婆 の 容態 が 目に見えて よく なって いる ように 感じた 。 青かった 顔色 に 赤み が 差し 、 咳 も 心なしか 少なく なった ように 感じる 。

「 ゆっくり と 休む と いい 。 すぐに お前 の 家族 が 食べ物 を 持ってくる 」

老婆 は 震える 表情 で 俺 を 見上げ 、 そして 横 に なる 。

「 さて 」

俺 は 老婆 の いる 部屋 を 後 に して 男 の いる 台所 に 向 う 。

「 あ 、 飲んで くれました ? 」 「 ああ 、 容態 も 落ち着いた ようだ 」 俺 の 返答 に 男 は ホッと 一安心 した ように 肩 を 降ろす 。

「 後 で来る から 金 は 払えよ 」

「 はい 」

俺 は 男 の 家 から 出て 、 待って いた フィーロ に またがり 、 馬車 を 置いた 場所 に 戻った 。

そして 村 に 到着 する と なにやら 男 が 緊迫 した 表情 で 出迎える 。

「 あの ……」

「 どうした ん だ ? 」 行商 する 品 と 積み荷 を 降ろし ながら 男 に 答える 。 「 おふくろ の 様子 が 目に見えて よく なって いた のです が 、 アナタ は 一体 ……」

「 知る 必要 は ない 」

知ったら 悪 名 の 方 が 頭 に 浮かぶ だろう 。 そして 変な 疑い の 視線 を 向けて くる に 決まって いる 。

「 せめて お 名前 だけ でも 」

「 答える 義務 は ない 。 薬 が 特別 効いた んだろう 。 それ より 銀貨 一 枚 か それ 相応の 物 を もってこい 」

「 は 、 はい ! 」 男 は 家中 から 物 を ひっくり返して 、 食べ物 を 出して きた 。 「 まあ 、 こんな ところ か 。 じゃあ 、 また 会ったら よろしく な 」

「 はい ! 本当に ありがとう ございました ! 」 男 の 顔 が 晴れやかだった 。 ちなみに 再度 この 村 を 来訪 した 時 、 この 男 の 母親 は かなり 元気な …… 元気 すぎる ババア に なって いた の は 余計な 話 か 。

そうして 俺 は 馬車 に 隠れて 薬 の 調合 と 中級 レシピ の 解読 を 進めた 。 魔法 書 より も 解読 が し やす そうな 中級 レシピ の 方 が 取り組み やすい 。 しかし 、 やっと 解読 が できた の が 治療 薬 だった 時 は かなり 脱力 した もの だ 。

思えば 俺 は 今 まで 、 勉強 を 蔑 しろ に して いた 。 ここ 一 ヶ月 色々 あって 忘れて いた が 、 もしも 受験 疲れ で 不良に なった 弟 に 生きて 会えたら 何 か 言って やる の も 良い かも しれ ない 。

「 ナオフミ 様 、 ここ で の 販売 は 終わりました よ 」 村 に 到着 した の が 昼 過ぎ 、 現在 の 時刻 は 夕方 に なって いた 。

「 次の 村 へ 持っていく 荷物 や 手紙 は ? 」 「 承って います よ 」 馬車 を 降りて 荷物 を 載せる 。

見知らぬ 行商 に 任せる 荷物 など タカ が 知れて いる 。

盗まれて も 良い 、 安い 物 が 多い 。 それ でも 小銭 は 稼げる 。

こんな 感じ で 村 から 村 、 町 から 町 へ と 行商 を する 。

治療 薬 を 欲する 奴 に は 俺 が 直接 飲ま せ 、 効果 上昇 を 掛けて やった 。

二 週間 くらい 経った 頃 に は 、 どうも 珍しい 魔物 を 連れた 何でも 屋 と して 近隣 で は 有名に なり 始めた 。

有名に なる と いう の は 信用 を 得る と いう 事 であり 、 馬車 に 乗り込む 客 も 増えて くる 。

な ので 、 結果 的に 収入 も 少しずつ 上昇 傾向 に なって きて いる 。

行商 の 旅 の 長所 を いくつか 見つけた 。 まずは 移動 中 に 作った 薬 が 売れる 。 次に 、 移動 中 に 出て くる 魔物 を 倒して 盾 の 種類 が 増える 。 まあ 、 大体 が ステータス 上昇 系 な んだ けど 。

旅 を 始めて わかった 事 だ が 、 地方 に よって 魔物 の 種類 は ガラリ と 変わる 。

弱い 魔物 でも 盾 に 吸わ せる こと で 強く なる 俺 に は 、 行商 が 結果 的に 正解 だった と 考えて 良い 。

次に 、 様々な 情報 が 耳 に 入って くる 。

今 まで 知ら なかった が 俺 以外 の 勇者 、 元康 、 錬 、 樹 が どの 辺り を 拠点 に 活動 して いる の か が 推測 できる ように なった 。

元康 は 城 から 南西 地域 を 重点 的に 回って いる ようで 、 話 に よる と 飢饉 で 苦しんで いた 村 を 伝説 上 存在 する 作物 の 封印 を 解いて 救った と か 聞く 。 大方 、 ゲーム と か で 知った 知識 を 使って いる のだろう 。 と いう か 、 ヌエ と 戦った 時 に 見た 遺跡 に あった 奴 じゃ ない か ?

錬 は 城 から 南東 地域 を 拠点 に して いる らしい が 、 凶暴な 魔物 が 生息 する 地域 なら どこ へ でも 行く 傾向 が ある ようだ 。 東 の 地 で 凶暴な ドラゴン が 暴れて いた の を 討伐 した と か 、 様々な 噂 が 流れて くる 。

樹 は …… 何 が したい の か よく わから ない けど 、 メルロマルク 国 から 来訪 した 冒険 者 と して 、 北方 に ある 小さな 国 の 悪政 を 布 しく 支配 者 を レジスタンス と 一緒に 倒した 、 と か いう 噂 が 流れて くる 。 ただ 、 樹 だ と 特定 する 決定 的な 材料 が 欠けて いて よく わから ない 。 なんか 弓 を 持った 冒険 者 が 一 番 強かった と か …… 樹 を 連想 さ せる ような 、 そんな 曖昧な 話 しか 聞か ない のだ 。

俺 が 異 世界 に 来る 前 に 読んだ 四 聖 武器 書 と 酷似 した 出来事 が 起こって いる と も 取れる が ……。

まあ 、 そんな 感じ で 馬車 の 旅 は 続いて いく 。

ここ 二 週間 の 成果 と して 俺 達 の Lv は 、

俺 Lv 34 ラフタリア Lv 37 フィーロ Lv 32 …… 魔物 だ から か フィーロ の 上がり 方 が 異常だ 。

この頃 に なる と フィーロ の 身体 的 能力 の 上昇 が 顕著に なり 、 初め は 馬車 を 両手 ( 翼 ? ) で 引いて いた のに 、 片手 で 欠 伸 あくび 交じり に 引く ように なった 。

もちろん 注意 する のだ が 、 本人 曰 く 、

「 馬車 が 軽 すぎて やる 気 が 落ちる の ー 」

だ そうだ 。

あと 、 行商 中 に 出た 盾 は やはり ステータスアップ 系 と 耐性 系 が 多い 。

他の 目立つ 変化 と いう と 、

水晶 鉱石 の 盾

能力 解放 済み …… 装備 ボーナス 、 細工 技能 1

丁度 、 鉱山 で 栄えて いる 町 に 着いた 時 に 、 質 が 悪くて 捨てられて いた 水晶 鉱石 を 盾 に 吸わ せて 出た 盾 だ 。 金 を 稼ぐ の に は 良い スキル な んだろう けど 、 今一 踏み込む に は まだ 情報 が 足りない 。

落ちて た 水晶 鉱石 を 適当に 磨いたら 壊れて クズ 石 に なった ので 、 やっぱり 何 か レシピ 的な 物 が 必要な んだろう 。 もしくは 俺 の やり 方 が 悪かった か 。

そもそも 俺 は 薬屋 から 貰った 中級 レシピ を 読み 解か ねば なら なかった 。

さすが に 二 週間 も 経てば 解読 は 終わる 。 元々 三 週間 近く にらめっこ して いた のだ から わから ない はず も ない 。

解毒 剤 、 除草 剤 、 ヒール 軟膏 、 治療 薬 ( 既に 作れた )、 栄養 剤 ( 既に 作れた )、 火薬 、 強 酸 水 、 魔力 水 、 魂 癒 薬 、 殺虫 剤 。

ここ まで 解読 した ところ で 本 は 終わった 。 これ が 中級 の 基礎 で 薬 の 効果 の 上下 は 混ぜる もの で 変わる らしい 。 なんとも あやふやな もの だ が 、 あの 薬屋 が オマケ して くれた 部位 で 平均 的な レシピ は 理解 して いる 。

そこ に まで 至った ところ で 、 俺 は 徐に 薬 の 中級 レシピ 本 を 盾 に 吸わ せた 。

それ で 出た 盾 が これ だ 。

ブックシールド

能力 解放 済み …… 装備 ボーナス 、 魔力 上昇 ( 小 )

下手に 薬 の 中級 レシピ が 自然 と 出る と 思って 吸ったら 危なかった 。

しかも 、 防御 力 が 凄く 低い 。

話 は 中級 レシピ の 解読 が 終わった 翌日 の 事 だった 。

トレント と いう 魔物 が 現れ 、 俺 達 は 早速 倒して 盾 に 吸わ せた 。

トレントシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 ブルートレントシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 ブラックトレントシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 トレントシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 植物 鑑定 2

ブルートレントシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 中級 調合 レシピ 1

ブラックトレントシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 半 人前 調合

中級 調合 レシピ だ と !? これ は 何の いじめ だ 。 解読 が 終わって から 出る と か酷 い だ ろ !

唯一 の 救い は ヒール 軟膏 まで だった ところ か 。 おそらく 前回 が マッシュ だった ので 、 植物 系 の 魔物 が レシピ の 出る 盾 の 材料 な のだろう 。 やっと の こと で 解読 した レシピ 全て が 早急に 出たら 泣く 。

解毒 剤 に 除草 剤 、 ヒール 軟膏 は 知っている 草 から 作れた けれど 、 火薬 から 下 は 素材 自体 が どこ に ある の か わから ない 。

薬屋 の 補足 に よる と 火薬 は 代用 可能 と の こと 。 だから パチパチ 草 と か いう 燃え やすい 草 を 代用 して 火薬 は 作って みた 。

やはり 粉末 の ような …… 燃える 灰 みたいな 物 で 、 試しに 小さな 袋 に 纏めて 爆弾 に して みた 。

火 を 点けて 敵 に 投げつけよう と したら 、 バチン と いう 音 が して 、 足元 に 落とした とき は 焦った 。 まあ 、 爆弾 と 呼ぶ に は お粗末な 程度 の 火 だった けど 。

爆弾 の ような 道具 を 使う 攻撃 すら 許されて いない の は 、 呆れ を 通り越して 感心 した 。 強 酸 水 は ガラス 製 の ビン に 詰める 、 硫酸 より 酸性 度 が 若干 低い 水 の ようだ 。

これ は 薬草 で は なく 、 この 世界 独自 の 鉱石 を 組み合わせて 水 を 加える と 出来る …… らしい 。 まだ 作って いない から 一概に 言え ない けど 、 これ を 欲しがる 奴 は どうかして る ── ので 盾 用 に だけ 作る か 考え 中 だ 。 魔力 水 は 飲む と 急速に 魔力 が 回復 する アイテム だ 。 ただ 、 材料 が 希少 で 入手 が 難しい 。

売って いる 薬草 で 作る に は 高い 。 これ を 作る くらい なら 売る 方 が 良い かも しれ ない 。 同様に 魂 癒 水 も 同じで SP を 回復 さ せる 効果 が ある 。 やはり 材料 が 希少 で 揃える の は 難しい 。 ただ 、 SP と いう 概念 は ラフタリア 達 に は 無い らしく 、 魂 癒 水 は 味 の 良い 水 の ような 扱い だ 。

殺虫 剤 は 簡単だった 。 虫 除け の 草 同士 を 混ぜて 固める か 水 に 溶かす だけ 。

新しく 作れる ように なった アイテム で 売れる の は 解毒 剤 、 ヒール 軟膏 、 殺虫 剤 と いった ところ だ 。

ただ …… 除草 剤 は 少量 の 材料 で 随分 大量に 作れる ところ を 見る に 、 売る 場所 を 考え さえ すれば いい かも しれ ない 。 これ も 余った の を 少し 盾 に 吸わ せる 。

アンチポイズンシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 グリホサートシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 メディシンシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 プラントファイアシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 キラーインセクトシールド α の 条件 が 解放 さ れました 。 アンチポイズンシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 防御 力 5

グリホサートシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 植物 系 から の 攻撃 5% カット

メディシンシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 薬効 果 範囲 拡大 ( 小 )

プラントファイアシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 火 耐性 ( 小 )

キラーインセクトシールド α

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 昆虫 系 から 攻撃 3% カット

アンチポイズンシールド の 本来 の 習得 技能 は おそらく 毒 耐性 ( 中 )。 これ は キメラヴァイパーシールド に よって 先 に 習得 して しまった こと に よる 変化 だ と 思う 。

どうも 習得 して いる 技能 で 重複 する 物 は 、 置き換わる ような のだ 。

メディシンシールド は なんか 範囲 拡大 と 出て いる が 、 これ は 何の 範囲 な の か 不明だ 。

一 つ の 薬 の 効く 範囲 が 増える の か 、 それとも 周り が 薬 の 効果 を 受ける こと が できる の か 。

後者 は 幾ら なんでも 便利 すぎる ような 気 が する 。

グリホサートって 何 だ ? 除草 剤 に 使わ れる 薬品 名っぽい な 。 キラーインセクトシールド α は 多分 、 混ぜる 薬草 に よって β と か 種類 が 増える と 予想 して いる 。

効果 は 敵 の 種類 に よる 攻撃 の 3% ダメージ カット 。 便利な 能力 だ と は 思う 。

問題 は 魔法 書 の 解読 だ 。 これ は かなり 困難 を 要する 。

最近 で は ラフタリア は コツ が わかって 来た らしくて それ らしい 現象 が できる ように なって いる 。

光 の 玉 が ラフタリア の 前 に 数 秒 だけ 浮かぶ のだ 。 これ で は 勇者 の 面目 が 潰れ かね ない 。

だ から フィーロ が 変身 の 魔法 を 使える ので 、 ラフタリア が 寝た 後 に 尋ねて みた 。

あれ を 魔法 と 呼ぶ か は 非常に 難しい が 、 藁 に も 縋 る 気持ち で 聞いた のだ 。

「 えっと ね ー 。 体 の 底 から 力 を ね ー ぎゅっと 入れて バッ と 考えて ね 、 なりたい 自分 に ね 、 なる の 」 うん 。 わから ん 。 考えて やって いる わけで は ない の が わかった 。

書いて ある 文字 を 読み 解けば 、 必ず 使える わけで は ない の が 魔法 の ようだ 。

俺 は 魔法 の 無い 異 世界 から 来た 人間 なんだ から 使え ない と 逃げる 気持ち が 湧いて くる 。

それ でも …… 俺 は 魔法 を 覚え ねば なら ない 。

魔法 屋 の おばちゃん の 期待 だけ で は なく 、 生きる ため に 。

波 の 戦い に は 基本 的に 不 参加 で 問題 は ない だろう 。 敵 前 逃亡 なんて した 日 に は 何 を さ れる か わかった もん じゃ ない ので 、 近隣 の 村 や 町 の 守護 が 俺 の 仕事 に ピッタリ だ 。 そう なる と 魔法 が 使える の と 使え ない の と で は いずれ 大きな 差 が 出て くる 。

水晶 玉 を 買う と いう 選択 も ある けれど 、 安く 覚えられる の なら 本 で 覚える に 越した こと は ない 。 だから 、 最近 は 馬車 の 中 で 魔法 書 を 片手 に うん うん 唸って いる 。

ラフタリア 曰 く 、 書いて ある 文字 に 魔力 を 反応 さ せ 、 魂 に 同調 さ せる 。 と か フィーロ と 同じく 、 感覚 的で 難しい 説明 を さ れた 。

フィーロ より は 理解 でき そうな もの だ けど 、 魔力って 何 だ よ ? そんな 感覚 が ある の か ?

と 、 疑問 が 頭 を ぐるぐる 回って しょうがない 。

まあ 、 こんな 感じ が 二 週間 の 成果 だ 。


盾 の 勇者 の 成り 上がり 2 Chapter 12 たて||ゆうしゃ||なり|あがり|chapter Rise of the Shield Heroes 2 Kapitel 12.

十二 話 勇者 達 の 噂 じゅうに|はなし|ゆうしゃ|さとる||うわさ 「 ん ? 」 次の 村 まで 大 凡 一 時間 ほど の 馬車 内 で 作業 を して いた 俺 は 、 変な 音 に 気 が 付いた 。 つぎの|むら||だい|ぼん|ひと|じかん|||ばしゃ|うち||さぎょう||||おれ||へんな|おと||き||ついた 馬車 の 隣 で ゼェゼェ と 息 を 切らした 声 が 聞こえる 。 ばしゃ||となり||||いき||きらした|こえ||きこえる 顔 を 出す と 、 なにやら 焦った 表情 で 男 が 手提げ 袋 を 片手 に 走って いた 。 かお||だす|||あせった|ひょうじょう||おとこ||てさげ|ふくろ||かたて||はしって|

「 何 を 急いで いる んだ ? なん||いそいで|| 」 こういう 時 に は 好奇心 を 働かせる の が 良い 商談 を 持ち出す 秘訣 だ 。 |じ|||こうきしん||はたらかせる|||よい|しょうだん||もちだす|ひけつ| ガタガタ と 揺れる 馬車 の スピード を 緩めて 男 の 事情 を 聞く 。 がたがた||ゆれる|ばしゃ||すぴーど||ゆるめて|おとこ||じじょう||きく

「 早く 、 山 向こう の 村 に 戻ら ない と ……」 はやく|やま|むこう||むら||もどら||

「 急いで 山 向こう の 村 に 行きたい の か ? いそいで|やま|むこう||むら||いき たい|| 」 どうやら 親 が 病 で 倒れて 薬 を 買い に 来て いた 男 が 走って いる の を 、 フィーロ が 追い抜いた ようだ 。 |おや||びょう||たおれて|くすり||かい||きて||おとこ||はしって||||||おいぬいた| 「 はい 。 一刻 を 争う 状態 でして 」 いっこく||あらそう|じょうたい|

「 フィーロ 、 最 高速で 走ったら すぐに 到着 する か ? |さい|こうそくで|はしったら||とうちゃく|| 」 「 うーん と ね 。 馬車 を 引か ず に 走ったら もっと 速く 着く よ 」 ばしゃ||ひか|||はしったら||はやく|つく|

「 わかった 」

俺 が ラフタリア の 方 に 視線 を 向ける と 、 心 を 読み取った の か ラフタリア は 頷いた 。 おれ||||かた||しせん||むける||こころ||よみとった|||||うなずいた

「 銀貨 一 枚 で 運んで や ろうか ? ぎんか|ひと|まい||はこんで|| 」 「 え !?」 男 は 驚き の 表情 を 浮かべる 。 おとこ||おどろき||ひょうじょう||うかべる

「 ですが 私 に は 薬 を 買う だけ で 、 もう お 金 が ……」 |わたくし|||くすり||かう|||||きむ|

「 銀貨 一 枚 相当 の 物 でも 良い 。 ぎんか|ひと|まい|そうとう||ぶつ||よい 薬草 と か を 次に 来た 時 に 渡して も 良い 。 やくそう||||つぎに|きた|じ||わたして||よい シラ を 切ったら 許さ ん が 」 ||きったら|ゆるさ||

「 そ 、 それ なら ……」

「 よし 、 話 は 決まった 。 |はなし||きまった フィーロ ! 」 「 は ー い ! |-| 」 俺 は そのまま フィーロ の 背中 に 乗り 走ら せて 、 男 を 拾い上げた 。 おれ|||||せなか||のり|はしら||おとこ||ひろいあげた 「 うわ ぁ ! 」 驚く 男 を フィーロ は 両手 で 担ぎ 、 全速力 を 出す 。 おどろく|おとこ||||りょうて||かつぎ|ぜんそくりょく||だす ラフタリア が 馬車 で 手 を 振って いる 。 ||ばしゃ||て||ふって|

「 出発 だ ! しゅっぱつ| 」 「 お ー ! |- 」 フィーロ の 本気 の 走り は ふざけた 体形 でも 変わら ず 、 かなり 速い 。 ||ほんき||はしり|||たいけい||かわら|||はやい あっという間 に 、 山 向こう の 村 に ある 男 の 家 に 辿り着いた 。 あっというま||やま|むこう||むら|||おとこ||いえ||たどりついた

「 な 、 なんて 速 さ だ ……」 ||はや||

「 それ より も 早く 親 に 薬 を 飲ま す んだ ろ ? |||はやく|おや||くすり||のま||| 落とす な よ 」 おとす||

「 は 、 はい ! 」 男 は 家 に 入る 。 おとこ||いえ||はいる 俺 は それ を 追って 中 に 入った 。 おれ||||おって|なか||はいった まだ 報酬 の 話 を 終えて ない から な 。 |ほうしゅう||はなし||おえて|||

至って 普通の 農村 の 民家 だ 。 いたって|ふつうの|のうそん||みんか| 中 に 入る と 、 コホコホ と 咳 せき込む 声 が 聞こえる 。 なか||はいる||||せき|せきこむ|こえ||きこえる

「 おふくろ 、 薬 だ 。 |くすり| 我慢 して 飲んで くれ 」 がまん||のんで|

声 の 方 に 歩いて 行く と 、 顔面 蒼白 の 老婆 に 、 男 は 薬 を 飲ま せよう と して いる 。 こえ||かた||あるいて|いく||がんめん|そうはく||ろうば||おとこ||くすり||のま||||

何の 薬 か 、 今 の 俺 の 知る 薬 より も 効果 が 高そう で は ある 。 なんの|くすり||いま||おれ||しる|くすり|||こうか||こうそう|||

「 おい 。 俺 が 飲ま せて やる から 、 お前 は お 湯 でも 沸かして 精 の 付く もの で も 作ったら どう だ ? おれ||のま||||おまえ|||ゆ||わかして|せい||つく||||つくったら|| 」 「 いい のです か ? 」 「 なに 、 成り行き の ついで だ 」 |なりゆき||| 男 から 薬 を 受け取り 、 俺 は 老婆 の 体 を 支え ながら 飲ま せる 。 おとこ||くすり||うけとり|おれ||ろうば||からだ||ささえ||のま|

…… 前 に 習得 した 技能 の 薬効 果 上昇 と いう スキル が 上手く 作動 すれば 良い のだ が 。 ぜん||しゅうとく||ぎのう||やっこう|か|じょうしょう|||||うまく|さどう||よい||

「 ゴホ …… ゴホ ……」

老婆 は 俺 が 持つ 薬 を どうにか 口 に 含み 、 飲み込む 。 ろうば||おれ||もつ|くすり|||くち||ふくみ|のみこむ

俺 の 視界 に 淡い 光 が 生まれて 散る 。 おれ||しかい||あわい|ひかり||うまれて|ちる どうやら 効果 が あった らしい 。 |こうか||| 老婆 の 容態 が 目に見えて よく なって いる ように 感じた 。 ろうば||ようだい||めにみえて|||||かんじた 青かった 顔色 に 赤み が 差し 、 咳 も 心なしか 少なく なった ように 感じる 。 あおかった|かおいろ||あかみ||さし|せき||こころなしか|すくなく|||かんじる

「 ゆっくり と 休む と いい 。 ||やすむ|| すぐに お前 の 家族 が 食べ物 を 持ってくる 」 |おまえ||かぞく||たべもの||もってくる

老婆 は 震える 表情 で 俺 を 見上げ 、 そして 横 に なる 。 ろうば||ふるえる|ひょうじょう||おれ||みあげ||よこ||

「 さて 」

俺 は 老婆 の いる 部屋 を 後 に して 男 の いる 台所 に 向 う 。 おれ||ろうば|||へや||あと|||おとこ|||だいどころ||むかい|

「 あ 、 飲んで くれました ? |のんで|くれ ました 」 「 ああ 、 容態 も 落ち着いた ようだ 」 |ようだい||おちついた| 俺 の 返答 に 男 は ホッと 一安心 した ように 肩 を 降ろす 。 おれ||へんとう||おとこ||ほっと|ひとあんしん|||かた||おろす

「 後 で来る から 金 は 払えよ 」 あと|できる||きむ||はらえよ

「 はい 」

俺 は 男 の 家 から 出て 、 待って いた フィーロ に またがり 、 馬車 を 置いた 場所 に 戻った 。 おれ||おとこ||いえ||でて|まって|||||ばしゃ||おいた|ばしょ||もどった

そして 村 に 到着 する と なにやら 男 が 緊迫 した 表情 で 出迎える 。 |むら||とうちゃく||||おとこ||きんぱく||ひょうじょう||でむかえる

「 あの ……」

「 どうした ん だ ? 」 行商 する 品 と 積み荷 を 降ろし ながら 男 に 答える 。 ぎょうしょう||しな||つみに||おろし||おとこ||こたえる 「 おふくろ の 様子 が 目に見えて よく なって いた のです が 、 アナタ は 一体 ……」 ||ようす||めにみえて||||||||いったい

「 知る 必要 は ない 」 しる|ひつよう||

知ったら 悪 名 の 方 が 頭 に 浮かぶ だろう 。 しったら|あく|な||かた||あたま||うかぶ| そして 変な 疑い の 視線 を 向けて くる に 決まって いる 。 |へんな|うたがい||しせん||むけて|||きまって|

「 せめて お 名前 だけ でも 」 ||なまえ||

「 答える 義務 は ない 。 こたえる|ぎむ|| 薬 が 特別 効いた んだろう 。 くすり||とくべつ|きいた| それ より 銀貨 一 枚 か それ 相応の 物 を もってこい 」 ||ぎんか|ひと|まい|||そうおうの|ぶつ||

「 は 、 はい ! 」 男 は 家中 から 物 を ひっくり返して 、 食べ物 を 出して きた 。 おとこ||うちじゅう||ぶつ||ひっくりかえして|たべもの||だして| 「 まあ 、 こんな ところ か 。 じゃあ 、 また 会ったら よろしく な 」 ||あったら||

「 はい ! 本当に ありがとう ございました ! ほんとうに|| 」 男 の 顔 が 晴れやかだった 。 おとこ||かお||はれやかだった ちなみに 再度 この 村 を 来訪 した 時 、 この 男 の 母親 は かなり 元気な …… 元気 すぎる ババア に なって いた の は 余計な 話 か 。 |さいど||むら||らいほう||じ||おとこ||ははおや|||げんきな|げんき||||||||よけいな|はなし|

そうして 俺 は 馬車 に 隠れて 薬 の 調合 と 中級 レシピ の 解読 を 進めた 。 |おれ||ばしゃ||かくれて|くすり||ちょうごう||ちゅうきゅう|れしぴ||かいどく||すすめた 魔法 書 より も 解読 が し やす そうな 中級 レシピ の 方 が 取り組み やすい 。 まほう|しょ|||かいどく||||そう な|ちゅうきゅう|れしぴ||かた||とりくみ| しかし 、 やっと 解読 が できた の が 治療 薬 だった 時 は かなり 脱力 した もの だ 。 ||かいどく|||||ちりょう|くすり||じ|||だつりょく|||

思えば 俺 は 今 まで 、 勉強 を 蔑 しろ に して いた 。 おもえば|おれ||いま||べんきょう||さげす|||| ここ 一 ヶ月 色々 あって 忘れて いた が 、 もしも 受験 疲れ で 不良に なった 弟 に 生きて 会えたら 何 か 言って やる の も 良い かも しれ ない 。 |ひと|かげつ|いろいろ||わすれて||||じゅけん|つかれ||ふりょうに||おとうと||いきて|あえたら|なん||いって||||よい|||

「 ナオフミ 様 、 ここ で の 販売 は 終わりました よ 」 |さま||||はんばい||おわり ました| 村 に 到着 した の が 昼 過ぎ 、 現在 の 時刻 は 夕方 に なって いた 。 むら||とうちゃく||||ひる|すぎ|げんざい||じこく||ゆうがた|||

「 次の 村 へ 持っていく 荷物 や 手紙 は ? つぎの|むら||もっていく|にもつ||てがみ| 」 「 承って います よ 」 うけたまわって|い ます| 馬車 を 降りて 荷物 を 載せる 。 ばしゃ||おりて|にもつ||のせる

見知らぬ 行商 に 任せる 荷物 など タカ が 知れて いる 。 みしらぬ|ぎょうしょう||まかせる|にもつ||たか||しれて|

盗まれて も 良い 、 安い 物 が 多い 。 ぬすま れて||よい|やすい|ぶつ||おおい それ でも 小銭 は 稼げる 。 ||こぜに||かせげる

こんな 感じ で 村 から 村 、 町 から 町 へ と 行商 を する 。 |かんじ||むら||むら|まち||まち|||ぎょうしょう||

治療 薬 を 欲する 奴 に は 俺 が 直接 飲ま せ 、 効果 上昇 を 掛けて やった 。 ちりょう|くすり||ほっする|やつ|||おれ||ちょくせつ|のま||こうか|じょうしょう||かけて|

二 週間 くらい 経った 頃 に は 、 どうも 珍しい 魔物 を 連れた 何でも 屋 と して 近隣 で は 有名に なり 始めた 。 ふた|しゅうかん||たった|ころ||||めずらしい|まもの||つれた|なんでも|や|||きんりん|||ゆうめいに||はじめた

有名に なる と いう の は 信用 を 得る と いう 事 であり 、 馬車 に 乗り込む 客 も 増えて くる 。 ゆうめいに||||||しんよう||える|||こと||ばしゃ||のりこむ|きゃく||ふえて|

な ので 、 結果 的に 収入 も 少しずつ 上昇 傾向 に なって きて いる 。 ||けっか|てきに|しゅうにゅう||すこしずつ|じょうしょう|けいこう||||

行商 の 旅 の 長所 を いくつか 見つけた 。 ぎょうしょう||たび||ちょうしょ||いく つ か|みつけた まずは 移動 中 に 作った 薬 が 売れる 。 |いどう|なか||つくった|くすり||うれる 次に 、 移動 中 に 出て くる 魔物 を 倒して 盾 の 種類 が 増える 。 つぎに|いどう|なか||でて||まもの||たおして|たて||しゅるい||ふえる まあ 、 大体 が ステータス 上昇 系 な んだ けど 。 |だいたい|||じょうしょう|けい|||

旅 を 始めて わかった 事 だ が 、 地方 に よって 魔物 の 種類 は ガラリ と 変わる 。 たび||はじめて||こと|||ちほう|||まもの||しゅるい||がらり||かわる

弱い 魔物 でも 盾 に 吸わ せる こと で 強く なる 俺 に は 、 行商 が 結果 的に 正解 だった と 考えて 良い 。 よわい|まもの||たて||すわ||||つよく||おれ|||ぎょうしょう||けっか|てきに|せいかい|||かんがえて|よい

次に 、 様々な 情報 が 耳 に 入って くる 。 つぎに|さまざまな|じょうほう||みみ||はいって|

今 まで 知ら なかった が 俺 以外 の 勇者 、 元康 、 錬 、 樹 が どの 辺り を 拠点 に 活動 して いる の か が 推測 できる ように なった 。 いま||しら|||おれ|いがい||ゆうしゃ|もとやす||き|||あたり||きょてん||かつどう||||||すいそく|||

元康 は 城 から 南西 地域 を 重点 的に 回って いる ようで 、 話 に よる と 飢饉 で 苦しんで いた 村 を 伝説 上 存在 する 作物 の 封印 を 解いて 救った と か 聞く 。 もとやす||しろ||なんせい|ちいき||じゅうてん|てきに|まわって|||はなし||||ききん||くるしんで||むら||でんせつ|うえ|そんざい||さくもつ||ふういん||といて|すくった|||きく 大方 、 ゲーム と か で 知った 知識 を 使って いる のだろう 。 おおかた|げーむ||||しった|ちしき||つかって|| と いう か 、 ヌエ と 戦った 時 に 見た 遺跡 に あった 奴 じゃ ない か ? |||||たたかった|じ||みた|いせき|||やつ|||

錬 は 城 から 南東 地域 を 拠点 に して いる らしい が 、 凶暴な 魔物 が 生息 する 地域 なら どこ へ でも 行く 傾向 が ある ようだ 。 ||しろ||なんとう|ちいき||きょてん||||||きょうぼうな|まもの||せいそく||ちいき|||||いく|けいこう||| 東 の 地 で 凶暴な ドラゴン が 暴れて いた の を 討伐 した と か 、 様々な 噂 が 流れて くる 。 ひがし||ち||きょうぼうな|||あばれて||||とうばつ||||さまざまな|うわさ||ながれて|

樹 は …… 何 が したい の か よく わから ない けど 、 メルロマルク 国 から 来訪 した 冒険 者 と して 、 北方 に ある 小さな 国 の 悪政 を 布 しく 支配 者 を レジスタンス と 一緒に 倒した 、 と か いう 噂 が 流れて くる 。 き||なん||し たい||||||||くに||らいほう||ぼうけん|もの|||ほっぽう|||ちいさな|くに||あくせい||ぬの||しはい|もの||||いっしょに|たおした||||うわさ||ながれて| ただ 、 樹 だ と 特定 する 決定 的な 材料 が 欠けて いて よく わから ない 。 |き|||とくてい||けってい|てきな|ざいりょう||かけて|||| なんか 弓 を 持った 冒険 者 が 一 番 強かった と か …… 樹 を 連想 さ せる ような 、 そんな 曖昧な 話 しか 聞か ない のだ 。 |ゆみ||もった|ぼうけん|もの||ひと|ばん|つよかった|||き||れんそう|||||あいまいな|はなし||きか||

俺 が 異 世界 に 来る 前 に 読んだ 四 聖 武器 書 と 酷似 した 出来事 が 起こって いる と も 取れる が ……。 おれ||い|せかい||くる|ぜん||よんだ|よっ|せい|ぶき|しょ||こくじ||できごと||おこって||||とれる|

まあ 、 そんな 感じ で 馬車 の 旅 は 続いて いく 。 ||かんじ||ばしゃ||たび||つづいて|

ここ 二 週間 の 成果 と して 俺 達 の Lv は 、 |ふた|しゅうかん||せいか|||おれ|さとる||lv|

俺 Lv 34 おれ|lv ラフタリア Lv 37 |lv フィーロ Lv 32 |lv …… 魔物 だ から か フィーロ の 上がり 方 が 異常だ 。 まもの||||||あがり|かた||いじょうだ

この頃 に なる と フィーロ の 身体 的 能力 の 上昇 が 顕著に なり 、 初め は 馬車 を 両手 ( 翼 ? このごろ||||||からだ|てき|のうりょく||じょうしょう||けんちょに||はじめ||ばしゃ||りょうて|つばさ ) で 引いて いた のに 、 片手 で 欠 伸 あくび 交じり に 引く ように なった 。 |ひいて|||かたて||けつ|しん||まじり||ひく||

もちろん 注意 する のだ が 、 本人 曰 く 、 |ちゅうい||||ほんにん|いわく|

「 馬車 が 軽 すぎて やる 気 が 落ちる の ー 」 ばしゃ||けい|||き||おちる||-

だ そうだ 。 |そう だ

あと 、 行商 中 に 出た 盾 は やはり ステータスアップ 系 と 耐性 系 が 多い 。 |ぎょうしょう|なか||でた|たて||||けい||たいせい|けい||おおい

他の 目立つ 変化 と いう と 、 たの|めだつ|へんか|||

水晶 鉱石 の 盾 すいしょう|こうせき||たて

能力 解放 済み …… 装備 ボーナス 、 細工 技能 1 のうりょく|かいほう|すみ|そうび|ぼーなす|さいく|ぎのう

丁度 、 鉱山 で 栄えて いる 町 に 着いた 時 に 、 質 が 悪くて 捨てられて いた 水晶 鉱石 を 盾 に 吸わ せて 出た 盾 だ 。 ちょうど|こうざん||さかえて||まち||ついた|じ||しち||わるくて|すて られて||すいしょう|こうせき||たて||すわ||でた|たて| 金 を 稼ぐ の に は 良い スキル な んだろう けど 、 今一 踏み込む に は まだ 情報 が 足りない 。 きむ||かせぐ||||よい|||||いまいち|ふみこむ||||じょうほう||たりない

落ちて た 水晶 鉱石 を 適当に 磨いたら 壊れて クズ 石 に なった ので 、 やっぱり 何 か レシピ 的な 物 が 必要な んだろう 。 おちて||すいしょう|こうせき||てきとうに|みがいたら|こぼれて|くず|いし|||||なん||れしぴ|てきな|ぶつ||ひつような| もしくは 俺 の やり 方 が 悪かった か 。 |おれ|||かた||わるかった|

そもそも 俺 は 薬屋 から 貰った 中級 レシピ を 読み 解か ねば なら なかった 。 |おれ||くすりや||もらった|ちゅうきゅう|れしぴ||よみ|とか|||

さすが に 二 週間 も 経てば 解読 は 終わる 。 ||ふた|しゅうかん||たてば|かいどく||おわる 元々 三 週間 近く にらめっこ して いた のだ から わから ない はず も ない 。 もともと|みっ|しゅうかん|ちかく||||||||||

解毒 剤 、 除草 剤 、 ヒール 軟膏 、 治療 薬 ( 既に 作れた )、 栄養 剤 ( 既に 作れた )、 火薬 、 強 酸 水 、 魔力 水 、 魂 癒 薬 、 殺虫 剤 。 げどく|ざい|じょそう|ざい||なんこう|ちりょう|くすり|すでに|つくれた|えいよう|ざい|すでに|つくれた|かやく|つよ|さん|すい|まりょく|すい|たましい|いや|くすり|さっちゅう|ざい

ここ まで 解読 した ところ で 本 は 終わった 。 ||かいどく||||ほん||おわった これ が 中級 の 基礎 で 薬 の 効果 の 上下 は 混ぜる もの で 変わる らしい 。 ||ちゅうきゅう||きそ||くすり||こうか||じょうげ||まぜる|||かわる| なんとも あやふやな もの だ が 、 あの 薬屋 が オマケ して くれた 部位 で 平均 的な レシピ は 理解 して いる 。 ||||||くすりや|||||ぶい||へいきん|てきな|れしぴ||りかい||

そこ に まで 至った ところ で 、 俺 は 徐に 薬 の 中級 レシピ 本 を 盾 に 吸わ せた 。 |||いたった|||おれ||おもむろに|くすり||ちゅうきゅう|れしぴ|ほん||たて||すわ|

それ で 出た 盾 が これ だ 。 ||でた|たて|||

ブックシールド

能力 解放 済み …… 装備 ボーナス 、 魔力 上昇 ( 小 ) のうりょく|かいほう|すみ|そうび|ぼーなす|まりょく|じょうしょう|しょう

下手に 薬 の 中級 レシピ が 自然 と 出る と 思って 吸ったら 危なかった 。 へたに|くすり||ちゅうきゅう|れしぴ||しぜん||でる||おもって|すったら|あぶなかった

しかも 、 防御 力 が 凄く 低い 。 |ぼうぎょ|ちから||すごく|ひくい

話 は 中級 レシピ の 解読 が 終わった 翌日 の 事 だった 。 はなし||ちゅうきゅう|れしぴ||かいどく||おわった|よくじつ||こと|

トレント と いう 魔物 が 現れ 、 俺 達 は 早速 倒して 盾 に 吸わ せた 。 |||まもの||あらわれ|おれ|さとる||さっそく|たおして|たて||すわ|

トレントシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 ||じょうけん||かいほう||れ ました ブルートレントシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 ||じょうけん||かいほう||れ ました ブラックトレントシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 ||じょうけん||かいほう||れ ました トレントシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 植物 鑑定 2 のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|しょくぶつ|かんてい

ブルートレントシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 中級 調合 レシピ 1 のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|ちゅうきゅう|ちょうごう|れしぴ

ブラックトレントシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 半 人前 調合 のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|はん|ひとまえ|ちょうごう

中級 調合 レシピ だ と !? これ は 何の いじめ だ 。 ちゅうきゅう|ちょうごう|れしぴ|||||なんの|| 解読 が 終わって から 出る と か酷 い だ ろ ! かいどく||おわって||でる||かこく|||

唯一 の 救い は ヒール 軟膏 まで だった ところ か 。 ゆいいつ||すくい|||なんこう|||| おそらく 前回 が マッシュ だった ので 、 植物 系 の 魔物 が レシピ の 出る 盾 の 材料 な のだろう 。 |ぜんかい|||||しょくぶつ|けい||まもの||れしぴ||でる|たて||ざいりょう|| やっと の こと で 解読 した レシピ 全て が 早急に 出たら 泣く 。 ||||かいどく||れしぴ|すべて||そうきゅうに|でたら|なく

解毒 剤 に 除草 剤 、 ヒール 軟膏 は 知っている 草 から 作れた けれど 、 火薬 から 下 は 素材 自体 が どこ に ある の か わから ない 。 げどく|ざい||じょそう|ざい||なんこう||しっている|くさ||つくれた||かやく||した||そざい|じたい||||||||

薬屋 の 補足 に よる と 火薬 は 代用 可能 と の こと 。 くすりや||ほそく||||かやく||だいよう|かのう||| だから パチパチ 草 と か いう 燃え やすい 草 を 代用 して 火薬 は 作って みた 。 ||くさ||||もえ||くさ||だいよう||かやく||つくって|

やはり 粉末 の ような …… 燃える 灰 みたいな 物 で 、 試しに 小さな 袋 に 纏めて 爆弾 に して みた 。 |ふんまつ|||もえる|はい||ぶつ||ためしに|ちいさな|ふくろ||まとめて|ばくだん|||

火 を 点けて 敵 に 投げつけよう と したら 、 バチン と いう 音 が して 、 足元 に 落とした とき は 焦った 。 ひ||つけて|てき||なげつけよう||||||おと|||あしもと||おとした|||あせった まあ 、 爆弾 と 呼ぶ に は お粗末な 程度 の 火 だった けど 。 |ばくだん||よぶ|||おそまつな|ていど||ひ||

爆弾 の ような 道具 を 使う 攻撃 すら 許されて いない の は 、 呆れ を 通り越して 感心 した 。 ばくだん|||どうぐ||つかう|こうげき||ゆるさ れて||||あきれ||とおりこして|かんしん| 強 酸 水 は ガラス 製 の ビン に 詰める 、 硫酸 より 酸性 度 が 若干 低い 水 の ようだ 。 つよ|さん|すい||がらす|せい||||つめる|りゅうさん||さんせい|たび||じゃっかん|ひくい|すい||

これ は 薬草 で は なく 、 この 世界 独自 の 鉱石 を 組み合わせて 水 を 加える と 出来る …… らしい 。 ||やくそう|||||せかい|どくじ||こうせき||くみあわせて|すい||くわえる||できる| まだ 作って いない から 一概に 言え ない けど 、 これ を 欲しがる 奴 は どうかして る ── ので 盾 用 に だけ 作る か 考え 中 だ 。 |つくって|||いちがいに|いえ|||||ほしがる|やつ|||||たて|よう|||つくる||かんがえ|なか| 魔力 水 は 飲む と 急速に 魔力 が 回復 する アイテム だ 。 まりょく|すい||のむ||きゅうそくに|まりょく||かいふく||あいてむ| ただ 、 材料 が 希少 で 入手 が 難しい 。 |ざいりょう||きしょう||にゅうしゅ||むずかしい

売って いる 薬草 で 作る に は 高い 。 うって||やくそう||つくる|||たかい これ を 作る くらい なら 売る 方 が 良い かも しれ ない 。 ||つくる|||うる|かた||よい||| 同様に 魂 癒 水 も 同じで SP を 回復 さ せる 効果 が ある 。 どうように|たましい|いや|すい||おなじで|sp||かいふく|||こうか|| やはり 材料 が 希少 で 揃える の は 難しい 。 |ざいりょう||きしょう||そろえる|||むずかしい ただ 、 SP と いう 概念 は ラフタリア 達 に は 無い らしく 、 魂 癒 水 は 味 の 良い 水 の ような 扱い だ 。 |sp|||がいねん|||さとる|||ない||たましい|いや|すい||あじ||よい|すい|||あつかい|

殺虫 剤 は 簡単だった 。 さっちゅう|ざい||かんたんだった 虫 除け の 草 同士 を 混ぜて 固める か 水 に 溶かす だけ 。 ちゅう|のけ||くさ|どうし||まぜて|かためる||すい||とかす|

新しく 作れる ように なった アイテム で 売れる の は 解毒 剤 、 ヒール 軟膏 、 殺虫 剤 と いった ところ だ 。 あたらしく|つくれる|||あいてむ||うれる|||げどく|ざい||なんこう|さっちゅう|ざい||||

ただ …… 除草 剤 は 少量 の 材料 で 随分 大量に 作れる ところ を 見る に 、 売る 場所 を 考え さえ すれば いい かも しれ ない 。 |じょそう|ざい||しょうりょう||ざいりょう||ずいぶん|たいりょうに|つくれる|||みる||うる|ばしょ||かんがえ|||||| これ も 余った の を 少し 盾 に 吸わ せる 。 ||あまった|||すこし|たて||すわ|

アンチポイズンシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 ||じょうけん||かいほう||れ ました グリホサートシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 ||じょうけん||かいほう||れ ました メディシンシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 ||じょうけん||かいほう||れ ました プラントファイアシールド の 条件 が 解放 さ れました 。 ||じょうけん||かいほう||れ ました キラーインセクトシールド α の 条件 が 解放 さ れました 。 |||じょうけん||かいほう||れ ました アンチポイズンシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 防御 力 5 のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|ぼうぎょ|ちから

グリホサートシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 植物 系 から の 攻撃 5% カット のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|しょくぶつ|けい|||こうげき|かっと

メディシンシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 薬効 果 範囲 拡大 ( 小 ) のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|やっこう|か|はんい|かくだい|しょう

プラントファイアシールド

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 火 耐性 ( 小 ) のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|ひ|たいせい|しょう

キラーインセクトシールド α

能力 未 解放 …… 装備 ボーナス 、 昆虫 系 から 攻撃 3% カット のうりょく|み|かいほう|そうび|ぼーなす|こんちゅう|けい||こうげき|かっと

アンチポイズンシールド の 本来 の 習得 技能 は おそらく 毒 耐性 ( 中 )。 ||ほんらい||しゅうとく|ぎのう|||どく|たいせい|なか これ は キメラヴァイパーシールド に よって 先 に 習得 して しまった こと に よる 変化 だ と 思う 。 |||||さき||しゅうとく||||||へんか|||おもう

どうも 習得 して いる 技能 で 重複 する 物 は 、 置き換わる ような のだ 。 |しゅうとく|||ぎのう||ちょうふく||ぶつ||おきかわる||

メディシンシールド は なんか 範囲 拡大 と 出て いる が 、 これ は 何の 範囲 な の か 不明だ 。 |||はんい|かくだい||でて|||||なんの|はんい||||ふめいだ

一 つ の 薬 の 効く 範囲 が 増える の か 、 それとも 周り が 薬 の 効果 を 受ける こと が できる の か 。 ひと|||くすり||きく|はんい||ふえる||||まわり||くすり||こうか||うける|||||

後者 は 幾ら なんでも 便利 すぎる ような 気 が する 。 こうしゃ||いくら||べんり|||き||

グリホサートって 何 だ ? グリホサート って|なん| 除草 剤 に 使わ れる 薬品 名っぽい な 。 じょそう|ざい||つかわ||やくひん|な っぽい| キラーインセクトシールド α は 多分 、 混ぜる 薬草 に よって β と か 種類 が 増える と 予想 して いる 。 |||たぶん|まぜる|やくそう||||||しゅるい||ふえる||よそう||

効果 は 敵 の 種類 に よる 攻撃 の 3% ダメージ カット 。 こうか||てき||しゅるい|||こうげき||だめーじ|かっと 便利な 能力 だ と は 思う 。 べんりな|のうりょく||||おもう

問題 は 魔法 書 の 解読 だ 。 もんだい||まほう|しょ||かいどく| これ は かなり 困難 を 要する 。 |||こんなん||ようする

最近 で は ラフタリア は コツ が わかって 来た らしくて それ らしい 現象 が できる ように なって いる 。 さいきん|||||こつ|||きた||||げんしょう|||||

光 の 玉 が ラフタリア の 前 に 数 秒 だけ 浮かぶ のだ 。 ひかり||たま||||ぜん||すう|びょう||うかぶ| これ で は 勇者 の 面目 が 潰れ かね ない 。 |||ゆうしゃ||めんぼく||つぶれ||

だ から フィーロ が 変身 の 魔法 を 使える ので 、 ラフタリア が 寝た 後 に 尋ねて みた 。 ||||へんしん||まほう||つかえる||||ねた|あと||たずねて|

あれ を 魔法 と 呼ぶ か は 非常に 難しい が 、 藁 に も 縋 る 気持ち で 聞いた のだ 。 ||まほう||よぶ|||ひじょうに|むずかしい||わら|||つい||きもち||きいた|

「 えっと ね ー 。 えっ と||- 体 の 底 から 力 を ね ー ぎゅっと 入れて バッ と 考えて ね 、 なりたい 自分 に ね 、 なる の 」 からだ||そこ||ちから|||-||いれて|||かんがえて||なり たい|じぶん|||| うん 。 わから ん 。 考えて やって いる わけで は ない の が わかった 。 かんがえて||||||||

書いて ある 文字 を 読み 解けば 、 必ず 使える わけで は ない の が 魔法 の ようだ 。 かいて||もじ||よみ|とけば|かならず|つかえる||||||まほう||

俺 は 魔法 の 無い 異 世界 から 来た 人間 なんだ から 使え ない と 逃げる 気持ち が 湧いて くる 。 おれ||まほう||ない|い|せかい||きた|にんげん|||つかえ|||にげる|きもち||わいて|

それ でも …… 俺 は 魔法 を 覚え ねば なら ない 。 ||おれ||まほう||おぼえ|||

魔法 屋 の おばちゃん の 期待 だけ で は なく 、 生きる ため に 。 まほう|や||||きたい|||||いきる||

波 の 戦い に は 基本 的に 不 参加 で 問題 は ない だろう 。 なみ||たたかい|||きほん|てきに|ふ|さんか||もんだい||| 敵 前 逃亡 なんて した 日 に は 何 を さ れる か わかった もん じゃ ない ので 、 近隣 の 村 や 町 の 守護 が 俺 の 仕事 に ピッタリ だ 。 てき|ぜん|とうぼう|||ひ|||なん||||||||||きんりん||むら||まち||しゅご||おれ||しごと||ぴったり| そう なる と 魔法 が 使える の と 使え ない の と で は いずれ 大きな 差 が 出て くる 。 |||まほう||つかえる|||つかえ|||||||おおきな|さ||でて|

水晶 玉 を 買う と いう 選択 も ある けれど 、 安く 覚えられる の なら 本 で 覚える に 越した こと は ない 。 すいしょう|たま||かう|||せんたく||||やすく|おぼえ られる|||ほん||おぼえる||こした||| だから 、 最近 は 馬車 の 中 で 魔法 書 を 片手 に うん うん 唸って いる 。 |さいきん||ばしゃ||なか||まほう|しょ||かたて||||うなって|

ラフタリア 曰 く 、 書いて ある 文字 に 魔力 を 反応 さ せ 、 魂 に 同調 さ せる 。 |いわく||かいて||もじ||まりょく||はんのう|||たましい||どうちょう|| と か フィーロ と 同じく 、 感覚 的で 難しい 説明 を さ れた 。 ||||おなじく|かんかく|てきで|むずかしい|せつめい|||

フィーロ より は 理解 でき そうな もの だ けど 、 魔力って 何 だ よ ? |||りかい||そう な||||まりょく って|なん|| そんな 感覚 が ある の か ? |かんかく||||

と 、 疑問 が 頭 を ぐるぐる 回って しょうがない 。 |ぎもん||あたま|||まわって|

まあ 、 こんな 感じ が 二 週間 の 成果 だ 。 ||かんじ||ふた|しゅうかん||せいか|