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Aozora Bunko Readings (6-7mins), 9. わらと炭と豆 - グリム (Grimm)

9 .わら と 炭 と 豆 -グリム (Grimm)

わら と 炭 と 豆 -グリム (Grimm)

矢崎 源九郎 訳

ある 村に 、ひとりの まずしい おばあさんが 住んでいました 。 おばあ さん は 豆 を ひと さら あつめて 、 煮よう と 思いました 。 そこで 、おばあさん は かまど に 火 を おこす 用意 を しました 。 そして 、火 が はやく もえつく ように 、ひとつかみ の わら に 火 を つけました 。 ・・

おばあ さん が 豆 を おなべ に あける とき 、知ら ない まに 、ひと つぶ だけ おばあ さん の 手 から すべりおちました 。 その 豆 は 、床 の 上 の わら の そば に 、ころころ と ころがって いきました 。 すると 、すぐ その あと から 、まっかに おこって いる 炭 が かまど から はねだして 、この ふたり の ところ へ やってきました 。 ・・

すると 、わらが 口を きいて 、いいました 。 ・・

「おまえさんたち 、どこから きたんだ ね 。」 ・・

炭 が こたえました 。 ・・

「おれ は 、うまい ぐあいに 、火 の なか から とびだして きた んだ よ 。 こう で も し なかったら 、まちがい なし に おだぶつ さ 。 もえて 、灰に なっちまう にきまって る もの 。」 ・・

こんど は 、 豆 が いいました 。 ・・

「あたしも ぶじに にげて きたわ 。 あの おばあ さん に お なべ の なか へ いれられよう もの なら 、 ほか の お 友だち と おんなじ よう に 、 なさけ ようしゃ も なく 、 どろどろ に 煮られて しまう ところ だった の よ 。」 ・・

「おれだって 、にたりよったりの めに あってる のさ 。」 ・・

と 、わら が いいました 。 ・・

「おれの 兄弟 たち は 、みんな あの ばあさん の おかげ で 、火 を つけられて 、煙 に なっちまった んだ 。 ばあさん たら 、いっぺんに 六十 も つかんで 、みんな の 命 を とっちまった のさ 。 おれ だけ は 、運よく ばあさん の 指 の あいだ から すべりおちた から いい けど ね 。」 ・・

「ところで 、おれたち は これから どう したら いい だろう 。」 ・・

と 、炭 が いいました 。 ・・

「あたし 、こう 思う の よ 。」 ・・

と 、豆 が こたえました 。 ・・

「あたし たち は 運よく 死なず に すんだん です から 、みんな で なかよし の お友だちに なりましょう よ 。 そして 、ここで もう 二度と あんな ひどい めに あわない ように 、いっしょに そとへ でて 、どこか よその 国へ でも いきましょう 。」 ・・

この 申し出 は 、 ほか の ふた り も 気 に いりました 。 そこで 三人は 、つれだって でかけました 。 ・・

やがて 、 三人 は 、 とある 小さな 流れ の ところ に やってきました 。 見る と 、橋 も なければ 、わたし 板 も ありません 。 三 人 は 、どうして わたった もの か 、とほう に くれて しまいました 。 ・・

わら が うまい こと を 思いついて 、 いいました 。 ・・

「 おれ が 横 に なって 、 ねころんで やろう 。 そう すれば 、 おまえ さん たち は 橋 を わたる ように 、 おれ の からだ の 上 を わたって いける と いう もん だ 。」 ・・

こう いって 、 わら は こっち の 岸 から むこうの 岸 まで 、 からだ を 長 な が と のばしました 。 すると 、 炭 は 生まれつき せっかちだった もの です から 、この できた ばかりの 橋 の 上 を 、むてっぽうに 、ちょこちょこ かけだしました 。 ところが 、 まんなか まで きて 、 足 の 下 で 水 が ざ あざ あな が れる 音 を ききます と 、 どうにも こわく なって 、 そこ に 立ちすくんで しまいました 。 もう ひと 足 も すすむ こと が でき ない のです 。 ・・

その うち に 、 わら は もえ だして 、 ふた つ に 切れて 、 流れ の なか へ おっこ ちました 。 炭 も あと から 足 を すべらせて 、水 の なか へ おちました 。 そして 、ジュウッ と いって 、命 を うしなって しまいました 。 ・・

豆 は 用心ぶかく 、まだ こっち の 岸 に のこって いました が 、この できごと を 見ます と 、おかしくって 、わらわ ず に はいら れません でした 。 ところが 、その わらい が いつまで たって も とまりません 。 豆 は あんまり ひどく わらった もの です から 、とうとう 、パチン と はじけて しまいました 。 ・・

ですから 、もしも この とき 、旅 まわり を して いる 仕立 屋 さん が 、運よく 、この 流れ の 岸 べで やすんで い なかった なら 、豆 も ほかの ふた り と おなじ ように 、死んで しまう ところでした 。 ・・

仕立屋 さんは 、なさけぶかい 人 でしたから 、さっそく 針 と 糸 とを とりだして 、豆 の からだを ぬいあわせて やりました 。 豆は 仕立屋 さんに 、あつくあつく お礼を いいました 。 けれども 、仕立屋 さんが つかった のは 黒い 糸でしたので 、それから というものは 、どの 豆にも 黒い ぬいめが ついて いる のです 。

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