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宇崎ちゃんは遊びたい!, 宇崎ちゃんは遊びたい!06

宇崎 ちゃん は 遊びたい!06

~ ( 宇崎 ) 海 っす よ ~ せ ん ぱ ~ い ! ( 桜井 ) 見りゃ わかる って 。

っす よね ~。

う ぉぉ ! 海 海 海 ~。

( 亜実 ) 暑い わ ね 。

( 榊 ) いい ねぇ 。

( 亜紀 彦 ) 誰 も が 開放 的に なる

夏 の 海 。

そこ に なぜ この 4 人 が ?

すべて は 1 週間 ほど 前 の

とある 午後 。

この 喫茶 店 から 始まった のです 。

それでは 皆さん 。

『 宇崎 ちゃん は 遊び たい !』

レディ … ゴ ー !

ハァ …。

え ~ と いう わけで 。

新人 アルバイト の 宇崎 花 さん です 。

よろしく お 願 いしゃ ~ っす 。

どういう つもり だ 。

あれほど バイト は やめろ って

言った だろう が 。

俺 の 平穏 の ため に !

ま ぁま ぁ そう 嫌がら ないで 。

きっと 楽しい っす よ 。

(2 人 ) うん うん 。

ま ぁ 先輩 の 嫌がる 顔 が

見 たくて 来た

というのも あり ます が 。

テメエ !

って か 夏 休み も 近い から

もう ちょっと お 小遣い 欲しくて 。

マスタ ー に 聞いたら

二つ返事 で オ ー ケ ー でした 。

僕 は 単に おもしろ そうな ので

雇って み たくて 。

そんな 理由 で !?

桜井 くん は

花 ちゃん を 嫌がる けど

うち で バイト を し たい と

言って きた の は

花 ちゃん 本人 な んだ よ 。

それ を 桜井 くん が 止める の は

違う んじゃ ない かしら 。

し … しかし …。

ま ぁま ぁ とりあえず

一とおり お 仕事 教えて あげて よ 。

教える の も 勉強 だ よ 。

わ … わかり ました 。

先輩 大丈夫 っす か ~?

ちゃんと 教え られる ん す か ~?

お前 なぁ !

まずは お 客 さん が 入って きたら

席 に 案内 する 。

常連 さん は 案内 する 前 から

お気に入り の 席 に

行く こと が ある から な 。

フムフムフム 。

練習 台 よ 。

( 桜井 ) ほれ お 冷や と お しぼり 。

これ が 新規の お 客 さん に

最初に 持っていく セット だ 。

お 客 さん が 席 に 着く の を

確認 して から お 出し して 。

ご 注文 が お決まり に なり ましたら

お呼び ください 。

ご 注文 が お決まり に なり ましたら

お呼び ください 。

( 桜井 ) メニュ ー を 見て いる

お 客 さん を

催促 する 感じ が

出 ない ように 気 を つけて な 。

そして 注文 を とる 。

ここ まで が 一連の 流れだ 。

次に …。

は いっ 先輩 !

ん っ な んだ ?

いつ ボケ る ん す か ?

ボケ ねえ よ !

なんの 期待 して んだ !

フリ が 長い ん すよ 。

そろそろ 軽い ボケ

2~3 個 いっと か ない と 。

フリ じゃ ねえ よ !

コント やって んじゃ ねえ んだ よ !

ハッハッハ ! 真面目 か !

当たり前だ ! 給料 もらう んだ から

真面目に やれ !

ハッハッハ 真面目 か 。

アンタ の 店 だ ろ 雇用 主 !

実は 桜井 くん が 来る 前 から

一とおり 教えて た んだ よ 。

今 の は 先輩 を

お ちょ くる ため だけ の

時間 だった ん す 。

なんだ そりゃ !

( 宇崎 ) ありがとう ございました !

そう いえば 先輩 は

夏 休み ど っか 行 くん す か ?

ん っ ? いや ぁ 特に は 。

楽しみに して いた ゲ ー ム が 出る から

可能な かぎり 引きこもる つもりだ 。

え えっ !?

先輩 一年中 それ じゃ ない っす か 。

せっかく の 夏 休み を

ゲ ー ム で 費やす ん す か !?

あぁ 最高の 夏 に なる 気 が する 。

《 だ … だめだ 。

この 体育 会 系 引きこもり

私 が なんとか し ない と 》

じゃあ 先輩

私 と 海 に 行き ましょう !

もしくは プ ー ル !

えっ ?

ムムッ 。

ハッ !

はい 決定 ! 絶対 っす ~。

先輩 だって

高校 卒業 して から 全然

泳いで ない んじゃ ない っす か ?

あっ 言わ れて みれば 確かに 。

( 榊 ) へ ぇ ~。

2 人 で バイト する って いう から

見 に きた けど 。

あれ 。

あっ 。

ムッ …。

楽し そうな 話 して る じゃ ねえ か 。

フフッ …

暑い わ ね 。

亜実 さ ~ ん !

あっ 。

こっち ~!

あっ 花 ちゃ ~ ん … ウッ 。

こっち こっち ~ こっち っす !

ウッ …。

~ ハァ …。 《 すごい もの を 見た …

兵器 だ あれ は 》

先輩 と パラソル 借りて きて

シ ー ト 広げて おいた っす 。

どうぞ どうぞ 。

ありがとう 。

マスタ ー も 来 られたら よかった っす ね 。

ぎ っく り 腰 じゃ しかたない わ ね 。

イタタタ …。

ん っ …。

あっ 榊 さん なら

一 度 先 に 来て 宿 の ほう を

見て くる って 言って ました 。

そう …。

足 と 宿 は 俺 に 任せろ 。

えっ いい の か ? 逸 仁 。

やった ~!

じゃあ みんな で 行き ましょう !

海 海 海 ~。

ちょ … ちょっと な に 勝手に 。

お 気持ち は わかり ます が

あの 2 人 です よ ?

安心 して 送り出せ ます ?

2 人 だけ で 行か せて

後悔 あり ませ ん か ?

う っ …

《 こう なったら 私 が ちゃんと

2 人 を 見守ら ない と 》

あれ ? 桜井 くん は ?

さっき まで

花 ちゃん と 一緒に いたんじゃ …。

先輩 っす か ? 先輩 なら 。

ん っ ?

あれ っす 。

遠 っ ! って

いつの間に あんな 所 まで !?

海 見て テンション 上がった らしく

辛抱 たまら ん と いった 様子 で

いちもくさんに

駆け出して った っす 。

どこまでも 個人 プレ ー な 男 め 。

フゥ …。

海 で 泳いだ の 初めて だ けど

波 が ある と

プ ー ル と ひと 味 違って おもしろい な 。

ガチ 勢 か っ !

ちょっと 桜井 くん !

海 で ゴ ー グル は ともかく

水泳 キャップ は ない でしょ

ライフセ ー バ ー じゃ ない んだ から 。

えっ そう っす か ?

ほら だ から

言った じゃ ない っす か 。

部活 スタイル は 周り の 人 が 引く から

今日 は やめ ま しょ 。

いい ? 今日 は 遊び だ から !

あくまで レジャ ー だ から !

水泳 部 は いったん 忘れ なさい 。

《 め っちゃ 怒ら れて る 》

と いう か

なに 花 ちゃん 一 人 残して

泳ぎ に いって ん の ?

はっ ?

ん っ !

いい ? 桜井 くん が 一 人 に なったら

花 ちゃん も 一 人 に なる の よ 。

ナンパ と かさ れたら どう する の ?

えっ …。

( 桜井 ) あっ …。

( 亜実 ) なに か あったら 桜井 くん

責任 とれる の ?

う っ …。

一緒に 来た 男の子 が

ちゃんと ガ ー ド する の よ 。

わかったら 返事 !

イ … イエッサ ー 。

じゃあ とりあえず

水着 を 褒め なさい 。

そういう の 苦手だろう けど

一 人 で 遊んだ 罰 よ 。

わ わかり ました … えっ と …。

水着 とても よく 似合って て

すてきです 。

スカイブル ー が

亜実 さん の イメ ー ジ に 合って て

それ から …。

う ぅ ~。

私 じゃ ねえ よ !

ぐ わ ~ っ !

《 あぁ びっくり した 。

あんな 至近 距離 で

超 真顔 で … 天然 め 》

なぁ 宇崎 。

なん す か ? 先輩 。

もう ちょっと で イルカ でき ます よ 。

う っ … あら ら ?

なんか 言わ れた ?

え ~ っ なん も ない っす よ ~

エヘッ エヘヘヘ 。

《 照れ隠し か 》

あれ で よかった んです よ ね ?

上出来 上出来 。

なんか … 釈然と し ない 。

お ぉ 楽しんで る か ?

差し入れ 持ってきた ぞ 。

お ぉ お 疲れ 。

わ ぁ スイカ !

でも って … これ だ 。

( 亜実 ) バット ?

そう すなわち

海辺 の お 約束 スイカ 割り だ 。

なんで 俺 な んだ ?

やった こと ない だろう サク 。

思い出 思い出 。

ほ いっ 巻け たっす よ 。

しかた ねえ

ど っ から でも かかって きや がれ !

実は 誘導 する ほう が

おもしろい んだ よ な ~ フッフッフ 。

ウソ の 誘導 したり ねぇ フフフ 。

まずは 無防備な ところ に

ドロップキック で 海 に 叩き込み ます か !

シュババババ シュッシュッシュッ 。

「 まずは 」 で それ かよ 。

お前 ら いつも

どんな 遊び して る んだ ?

( 榊 ) よし じゃあ 宇崎 は

サク に 張り付け 。

( 宇崎 ) 了解 っす ~。

( 亜実 ) ちょっと 待って

スマホ で 動画 撮って いい ? ウフフ 。

お前 ら ! さっき から 全部

聞こえて る から な !

ま ぁ いって みろ サク 。

フフフ … まな板 の 上 の 鯉 って

感じ っす ね ~ 先輩 。

テメエ あと で 覚えて ろ よ 。

じゃ いき ます よ 先輩 。

おう !

近距離 で 下 上 左 右 B !

クッ … 初手 で それ かよ

バカ か お前 は !

下 上 下 B

右下 左上 B 上 左上 A !

だから ! なんで さっき から

格 ゲ ー の 技 コマンド な んだ よ !

お前 マジ で ふざけ ん な !

すげ ぇ 水 を 得た 魚 かよ 。

出る 幕 なし だ な 。

もはや あれ は 才能 ね 。

クッソ …。

桜井 くん とりあえず まっすぐ よ 。

少し 右 少し 右 。

先輩 先輩

上 X 下 B L Y R A 。

宇崎 黙れ ~!

と っ … うわ っ 。

えっ …。

ヤバ い !

( 宇崎 ) わ ~ っ !

(2 人 ) あっ !

イッテテテ … ん っ ?

う っ … う う っ 。

なんだ これ … クラゲ か ?

う っ … クッ …。

お前 それ は いくら なんでも

おいし すぎる だ ろ 。

って いう か ちゃんと 誘導 しろ !

どこ だ よ スイカ !

今 鷲づかみ に して いる

それ じゃ ない ?

は ぁ !?

ウッ … ウウッ 。

( 宇崎 ) まずは

ど いて くれ ませ ん か …。

まだ かよ 宿って …。

もう すぐだ 焦る なって 。

ん っ 。

さっき から なに

むくれて んだ よ ?

別に … むくれて ない っす よ 。

は ぁ ?

《 そりゃ あ そう よ ねぇ 》

あぁ もう !

で スイカ は どこ に ある んだ ?

あっ …。

えっ や っぱ さっき の

スイカ だった の か 。

う ぅ … う っ …。

ん っ …。

う ぅ …

ホント … 天然 め 。

着いた ぜ 。

( みんな ) お ぉ …。

( 亜実 ) 宿 は 任せろ って

言って た けど 。

( 宇崎 ) 別荘 なんか

持って たんす か 。

どうぞ どうぞ

好きな 部屋 使って いい から 。

榊 さん って

お 金持ち だった ん すね 。

別荘 ある の は 知って た けど

来た の は 初めて だ な 。

( 榊 ) サク は 去年 誘った けど

来 なかった ろ 。

あと お 金持ち な の は

俺 じゃ なくて 親 だ から 。

わ ぁ ! 見て ください 先輩 !

照明 の スイッチ が 金持ち の やつ っす !

おお っ ホント だ !

わ ぁ インタ ー ホン に カメラ 付いて る っす !

マジ か !

これ ガチャッ て 引っ張る やつ っす よ !

すげ ぇな !

お前 ら の お 金持ち の 基準 って …。

冷蔵 庫 の 中身 も

自由に 使って ください 。

今日 の ため に 準備 した んで 。

す っご …。

先輩 肉 っす よ 肉 !

肉 好きだ なぁ お前 。

当たり前じゃ ない っす か ~

なん たって 肉 っす から ね !

うん うん 。

あっ …?

いや ぁ おいしい っす

バ ー ベキュ ー 最高 !

で このあと どう する ?

あっ 私 ゲ ー ム 持ってき ました 。

俺 も 。

お っ じゃあ 対戦 っす ね 。

おいおい お前 ら

そんな の は いつでも できる だ ろ 。

せっかく の 夏 休み !

外泊 ! そして 夜 !

それ なら

それなり の ことし ねえ と な 。

裏山 に 行こう ぜ 。

( フクロウ の 鳴き声 )

( 桜井 ) って … 言わ れる まま に

ついてきた けど 。

上 に 何 か ある の か ?

けっこう 暗い んだ けど 。

キャンプファイヤ ー でも する ん す か ?

多少 ベタ かも しれん が

夏 の 定番 と いえば …。

肝 試し ! やろう ぜ !

帰る 。

この先 に もう ちょっと 登って く と

崖 が あって だ な …。

聞き たく ない ! 帰る !

なんだ サク

もし かして こういう の 苦手 か ?

ハッ …。

俺 は ホラ ー ゲ ー ム も やら ない し

ホラ ー 映画 も 見 ない 。

なぜ だ か わかる か ?

怖い から だ !

( 榊 ) そんな キメ 顔 で 言う こと か ?

( 亜実 ) 必死に

危険 を 回避 しよう と して る 。

わかった 悪かった よ 。

怖い の 無理な 人 だった って

マジ で 知ら なかった んだ 謝る よ 。

しかし だ な

正直な の は けっこうな んだ が

自ら 弱点 を 告白 した の は

まずかった と 思う ぞ 。

ハッ !

へ ぇ ~ っ 。

う っ …。

せ ん ぱ ~ い

怖い のだ めな ん すね 。

フッフッフッフ …。

私 も 知ら なかった なぁ フ ー ン 。

やめて くれ 宇崎 俺 が 悪かった 。

降伏 宣言 早 すぎ ねえ か ?

怖い の ホント に 無理な んだ 。

うり ゃあ !

あっ !

ヤッホ ー ! スマホゲット !

先輩 の 恥ずかしい 秘密

全部 暴いて やる っす よ !

やめろ ! 返せ マジ で !

返して ほしけりゃ

捕まえて みろ ~ い !

テ … テメエ !

うわ 先輩 足 速 っ !

奥 に 行く な !

アハハハ !

予定 どおり ?

う ~ ん …。

いや ぁ 4 人 で 行く つもり

だった んです けど …。

って いう か 逆の パタ ー ン を

想像 して た んです けど ね 。

や ~ ん 先輩 怖い ~。

いい 子 だ

しかた ねえ 追いかける か 。

この 前 …。

えっ ?

亜細 さん に

言わ れた じゃ ないで す か 。

「 手 を 出す な 見守れ 」 って 。

そう ね 。

だから 状況 だけ 用意 して やろう と

思った んです よ 。

アイツ ら が おもしろい こと に

なる ような 状況 を 。

( 亜実 ) やっぱり …

そんな こと だろう と 思った わ 。

( 榊 ) でも アイツ ら ことごとく

予想外の 動 きする んで 。

うまく いか ない もん です ね …。

でも なんで ?

えっ ?

なんで ここ まで やる の ?

なんで って … う ~ ん …。

サク は いい ヤツ な んだ けど

クソ 真面目で 不器用で

友達 作る の が 下手で 。

一 人 好きで …。

余計 なお 世話な の は

わかって ます けど

もっと 楽しい 学生 生活

送って くれ ねえ かなって …。

じゃ ない と

もったいない じゃ ないで す か 。

アハハハ …。

あっ … ん っ ?

あと は ま ぁ … いろいろです 。

いろいろ … ね …。

あっ いた 。

あっ …。

すみません って 先輩 ごめんなさい

調子 に 乗り すぎ ました 。

ほら 榊 さん と 亜実 さん も

来 ました し

帰って アイス でも 食べ ま しょ ねっ 。

もう 一 歩 も 動け ない …。

声 ち っさ 。

わ わかった よ 中止 戻ろう な っ 。

先輩 帰って ゲ ー ム し ましょう 。

うん … ゲ ー ム する …。

声 ち っさ ~。

よっ しゃ ~! 見て ください 先輩 。

ハイスコア 更新 っす よ ! あっ …。

ム ー ッ 先輩 ゲ ー ム する って

言って た じゃ ない っす か 。

榊 さん も 亜実 さん も

寝ちゃ った し …。

ま ぁ 今日 は 一 日 中 遊んで たから

みんな お 疲れ です もん ね ~。

って こんな 顔 見せ られたら

ムズムズ 湧き上がって くる じゃ

な いっす か ~。

油断 して る 先輩 が 悪い ん すよ 。

フフッ … わ っ !

せ 先輩 ! 急に な に して …。

( 寝息 )

って … 寝て る ?

( 寝息 )

い … 意外 と

抱きつき 癖 と か あった ん すね

ビックリ した ~。

う ~ ん …。

ちょ 先輩 !? ホント は

起きて んじゃ ない でしょう ね !?

ん ん っ …。

ガチ 寝 …。

( 寝息 )

起きて たら こんな こと し ない か 。

怖がり の 先輩 から かって

疲れ させちゃ った の 私 だし 。

ちょっと の 間 くらい

しかたない か …。

今日 だけ … 今日 だけ …。

~ いや ぁ …。 俺 あれ から

リビング で 寝ちゃ った んだ な 。

でも な ~ ん か

ぐっすり 眠れた 気 が する わ 。

先輩 は 抱き 枕 と か 買う と

いい かも しれ ない っす よ ね 。

ん っ ? 何 が ?

いいえ 別に 。

なんか す っ ごく 大事な もの を

見逃しちゃ った 気 が する 。

次 こそ アイツ ら

くっつけて みせ ます よ 。

私 は また 失敗 する ほう に

花 京 院 の 魂 を 賭ける 。

ムッ 。

ぬ ぅ …。

ク ー ッ 。

( 榊 ) ク ー ッ 。

( 亜実 ) ぬ ぅぅ !


宇崎 ちゃん は 遊びたい!06 うざき|||あそびたい

~ ( 宇崎 ) 海 っす よ ~ せ ん ぱ ~ い ! うざき|うみ|||||| ( 桜井 ) 見りゃ わかる って 。 さくらい|みりゃ||

っす よね ~。

う ぉぉ ! 海 海 海 ~。 ||うみ|うみ|うみ

( 亜実 ) 暑い わ ね 。 あみ|あつい||

( 榊 ) いい ねぇ 。 さかき||

( 亜紀 彦 ) 誰 も が 開放 的に なる あき|ひこ|だれ|||かいほう|てきに|

夏 の 海 。 なつ||うみ

そこ に なぜ この 4 人 が ? ||||じん|

すべて は 1 週間 ほど 前 の ||しゅうかん||ぜん|

とある 午後 。 |ごご

この 喫茶 店 から 始まった のです 。 |きっさ|てん||はじまった|

それでは 皆さん 。 |みなさん

『 宇崎 ちゃん は 遊び たい !』 うざき|||あそび|

レディ … ゴ ー !

ハァ …。

え ~ と いう わけで 。

新人 アルバイト の 宇崎 花 さん です 。 しんじん|||うざき|か||

よろしく お 願 いしゃ ~ っす 。 ||ねがい||

どういう つもり だ 。

あれほど バイト は やめろ って

言った だろう が 。 いった||

俺 の 平穏 の ため に ! おれ||へいおん|||

ま ぁま ぁ そう 嫌がら ないで 。 ||||いやがら|

きっと 楽しい っす よ 。 |たのしい||

(2 人 ) うん うん 。 じん||

ま ぁ 先輩 の 嫌がる 顔 が ||せんぱい||いやがる|かお|

見 たくて 来た み||きた

というのも あり ます が 。

テメエ !

って か 夏 休み も 近い から ||なつ|やすみ||ちかい|

もう ちょっと お 小遣い 欲しくて 。 |||こづかい|ほしくて

マスタ ー に 聞いたら |||きいたら

二つ返事 で オ ー ケ ー でした 。 ふたつへんじ||||||

僕 は 単に おもしろ そうな ので ぼく||たんに||そう な|

雇って み たくて 。 やとって||

そんな 理由 で !? |りゆう|

桜井 くん は さくらい||

花 ちゃん を 嫌がる けど か|||いやがる|

うち で バイト を し たい と

言って きた の は いって|||

花 ちゃん 本人 な んだ よ 。 か||ほんにん|||

それ を 桜井 くん が 止める の は ||さくらい|||とどめる||

違う んじゃ ない かしら 。 ちがう|||

し … しかし …。

ま ぁま ぁ とりあえず

一とおり お 仕事 教えて あげて よ 。 ひととおり||しごと|おしえて||

教える の も 勉強 だ よ 。 おしえる|||べんきょう||

わ … わかり ました 。

先輩 大丈夫 っす か ~? せんぱい|だいじょうぶ||

ちゃんと 教え られる ん す か ~? |おしえ||||

お前 なぁ ! おまえ|

まずは お 客 さん が 入って きたら ||きゃく|||はいって|

席 に 案内 する 。 せき||あんない|

常連 さん は 案内 する 前 から じょうれん|||あんない||ぜん|

お気に入り の 席 に おきにいり||せき|

行く こと が ある から な 。 いく|||||

フムフムフム 。

練習 台 よ 。 れんしゅう|だい|

( 桜井 ) ほれ お 冷や と お しぼり 。 さくらい|||ひや|||

これ が 新規の お 客 さん に ||しんきの||きゃく||

最初に 持っていく セット だ 。 さいしょに|もっていく||

お 客 さん が 席 に 着く の を |きゃく|||せき||つく||

確認 して から お 出し して 。 かくにん||||だし|

ご 注文 が お決まり に なり ましたら |ちゅうもん||おきまり|||

お呼び ください 。 および|

ご 注文 が お決まり に なり ましたら |ちゅうもん||おきまり|||

お呼び ください 。 および|

( 桜井 ) メニュ ー を 見て いる さくらい||||みて|

お 客 さん を |きゃく||

催促 する 感じ が さいそく||かんじ|

出 ない ように 気 を つけて な 。 だ||よう に|き|||

そして 注文 を とる 。 |ちゅうもん||

ここ まで が 一連の 流れだ 。 |||いちれんの|ながれだ

次に …。 つぎに

は いっ 先輩 ! ||せんぱい

ん っ な んだ ?

いつ ボケ る ん す か ?

ボケ ねえ よ !

なんの 期待 して んだ ! |きたい||

フリ が 長い ん すよ 。 ||ながい||

そろそろ 軽い ボケ |かるい|

2~3 個 いっと か ない と 。 こ||||

フリ じゃ ねえ よ !

コント やって んじゃ ねえ んだ よ !

ハッハッハ ! 真面目 か ! |まじめ|

当たり前だ ! 給料 もらう んだ から あたりまえだ|きゅうりょう|||

真面目に やれ ! まじめに|

ハッハッハ 真面目 か 。 |まじめ|

アンタ の 店 だ ろ 雇用 主 ! ||てん|||こよう|おも

実は 桜井 くん が 来る 前 から じつは|さくらい|||くる|ぜん|

一とおり 教えて た んだ よ 。 ひととおり|おしえて|||

今 の は 先輩 を いま|||せんぱい|

お ちょ くる ため だけ の

時間 だった ん す 。 じかん|||

なんだ そりゃ !

( 宇崎 ) ありがとう ございました ! うざき||

そう いえば 先輩 は ||せんぱい|

夏 休み ど っか 行 くん す か ? なつ|やすみ|||ぎょう|||

ん っ ? いや ぁ 特に は 。 ||||とくに|

楽しみに して いた ゲ ー ム が 出る から たのしみに|||||||でる|

可能な かぎり 引きこもる つもりだ 。 かのうな||ひきこもる|

え えっ !?

先輩 一年中 それ じゃ ない っす か 。 せんぱい|いちねんじゅう|||||

せっかく の 夏 休み を ||なつ|やすみ|

ゲ ー ム で 費やす ん す か !? ||||ついやす|||

あぁ 最高の 夏 に なる 気 が する 。 |さいこうの|なつ|||き||

《 だ … だめだ 。

この 体育 会 系 引きこもり |たいいく|かい|けい|ひきこもり

私 が なんとか し ない と 》 わたくし|||||

じゃあ 先輩 |せんぱい

私 と 海 に 行き ましょう ! わたくし||うみ||いき|

もしくは プ ー ル !

えっ ?

ムムッ 。

ハッ !

はい 決定 ! 絶対 っす ~。 |けってい|ぜったい|

先輩 だって せんぱい|

高校 卒業 して から 全然 こうこう|そつぎょう|||ぜんぜん

泳いで ない んじゃ ない っす か ? およいで|||||

あっ 言わ れて みれば 確かに 。 |いわ|||たしかに

( 榊 ) へ ぇ ~。 さかき||

2 人 で バイト する って いう から じん||||||

見 に きた けど 。 み|||

あれ 。

あっ 。

ムッ …。

楽し そうな 話 して る じゃ ねえ か 。 たのし|そう な|はなし|||||

フフッ …

暑い わ ね 。 あつい||

亜実 さ ~ ん ! あみ||

あっ 。

こっち ~!

あっ 花 ちゃ ~ ん … ウッ 。 |か|||

こっち こっち ~ こっち っす !

ウッ …。

~ ハァ …。 《 すごい もの を 見た … |||みた

兵器 だ あれ は 》 へいき|||

先輩 と パラソル 借りて きて せんぱい|||かりて|

シ ー ト 広げて おいた っす 。 |||ひろげて||

どうぞ どうぞ 。

ありがとう 。

マスタ ー も 来 られたら よかった っす ね 。 |||らい||||

ぎ っく り 腰 じゃ しかたない わ ね 。 |||こし||||

イタタタ …。

ん っ …。

あっ 榊 さん なら |さかき||

一 度 先 に 来て 宿 の ほう を ひと|たび|さき||きて|やど|||

見て くる って 言って ました 。 みて|||いって|

そう …。

足 と 宿 は 俺 に 任せろ 。 あし||やど||おれ||まかせろ

えっ いい の か ? 逸 仁 。 ||||そら|しとし

やった ~!

じゃあ みんな で 行き ましょう ! |||いき|

海 海 海 ~。 うみ|うみ|うみ

ちょ … ちょっと な に 勝手に 。 ||||かってに

お 気持ち は わかり ます が |きもち||||

あの 2 人 です よ ? |じん||

安心 して 送り出せ ます ? あんしん||おくりだせ|

2 人 だけ で 行か せて じん|||いか|

後悔 あり ませ ん か ? こうかい||||

う っ …

《 こう なったら 私 が ちゃんと ||わたくし||

2 人 を 見守ら ない と 》 じん||みまもら||

あれ ? 桜井 くん は ? |さくらい||

さっき まで

花 ちゃん と 一緒に いたんじゃ …。 か|||いっしょに|

先輩 っす か ? 先輩 なら 。 せんぱい|||せんぱい|

ん っ ?

あれ っす 。

遠 っ ! って とお||

いつの間に あんな 所 まで !? いつのまに||しょ|

海 見て テンション 上がった らしく うみ|みて||あがった|

辛抱 たまら ん と いった 様子 で しんぼう|||||ようす|

いちもくさんに

駆け出して った っす 。 かけだして||

どこまでも 個人 プレ ー な 男 め 。 |こじん||||おとこ|

フゥ …。

海 で 泳いだ の 初めて だ けど うみ||およいだ||はじめて||

波 が ある と なみ|||

プ ー ル と ひと 味 違って おもしろい な 。 |||||あじ|ちがって||

ガチ 勢 か っ ! |ぜい||

ちょっと 桜井 くん ! |さくらい|

海 で ゴ ー グル は ともかく うみ||||||

水泳 キャップ は ない でしょ すいえい||||

ライフセ ー バ ー じゃ ない んだ から 。

えっ そう っす か ?

ほら だ から

言った じゃ ない っす か 。 いった||||

部活 スタイル は 周り の 人 が 引く から ぶかつ|||まわり||じん||ひく|

今日 は やめ ま しょ 。 きょう||||

いい ? 今日 は 遊び だ から ! |きょう||あそび||

あくまで レジャ ー だ から !

水泳 部 は いったん 忘れ なさい 。 すいえい|ぶ|||わすれ|

《 め っちゃ 怒ら れて る 》 ||いから||

と いう か

なに 花 ちゃん 一 人 残して |か||ひと|じん|のこして

泳ぎ に いって ん の ? およぎ||||

はっ ?

ん っ !

いい ? 桜井 くん が 一 人 に なったら |さくらい|||ひと|じん||

花 ちゃん も 一 人 に なる の よ 。 か|||ひと|じん||||

ナンパ と かさ れたら どう する の ?

えっ …。

( 桜井 ) あっ …。 さくらい|

( 亜実 ) なに か あったら 桜井 くん あみ||||さくらい|

責任 とれる の ? せきにん||

う っ …。

一緒に 来た 男の子 が いっしょに|きた|おとこのこ|

ちゃんと ガ ー ド する の よ 。

わかったら 返事 ! |へんじ

イ … イエッサ ー 。

じゃあ とりあえず

水着 を 褒め なさい 。 みずぎ||ほめ|

そういう の 苦手だろう けど ||にがてだろう|

一 人 で 遊んだ 罰 よ 。 ひと|じん||あそんだ|ばち|

わ わかり ました … えっ と …。

水着 とても よく 似合って て みずぎ|||にあって|

すてきです 。

スカイブル ー が

亜実 さん の イメ ー ジ に 合って て あみ|||||||あって|

それ から …。

う ぅ ~。

私 じゃ ねえ よ ! わたくし|||

ぐ わ ~ っ !

《 あぁ びっくり した 。

あんな 至近 距離 で |しきん|きょり|

超 真顔 で … 天然 め 》 ちょう|まがお||てんねん|

なぁ 宇崎 。 |うざき

なん す か ? 先輩 。 |||せんぱい

もう ちょっと で イルカ でき ます よ 。

う っ … あら ら ?

なんか 言わ れた ? |いわ|

え ~ っ なん も ない っす よ ~

エヘッ エヘヘヘ 。

《 照れ隠し か 》 てれかくし|

あれ で よかった んです よ ね ? |||ん です||

上出来 上出来 。 じょうでき|じょうでき

なんか … 釈然と し ない 。 |しゃくぜんと||

お ぉ 楽しんで る か ? ||たのしんで||

差し入れ 持ってきた ぞ 。 さしいれ|もってきた|

お ぉ お 疲れ 。 |||つかれ

わ ぁ スイカ !

でも って … これ だ 。

( 亜実 ) バット ? あみ|

そう すなわち

海辺 の お 約束 スイカ 割り だ 。 うみべ|||やくそく||わり|

なんで 俺 な んだ ? |おれ||

やった こと ない だろう サク 。

思い出 思い出 。 おもいで|おもいで

ほ いっ 巻け たっす よ 。 ||まけ||

しかた ねえ

ど っ から でも かかって きや がれ !

実は 誘導 する ほう が じつは|ゆうどう|||

おもしろい んだ よ な ~ フッフッフ 。

ウソ の 誘導 したり ねぇ フフフ 。 ||ゆうどう|||

まずは 無防備な ところ に |むぼうびな||

ドロップキック で 海 に 叩き込み ます か ! ||うみ||はたきこみ||

シュババババ シュッシュッシュッ 。

「 まずは 」 で それ かよ 。

お前 ら いつも おまえ||

どんな 遊び して る んだ ? |あそび|||

( 榊 ) よし じゃあ 宇崎 は さかき|||うざき|

サク に 張り付け 。 ||はりつけ

( 宇崎 ) 了解 っす ~。 うざき|りょうかい|

( 亜実 ) ちょっと 待って あみ||まって

スマホ で 動画 撮って いい ? ウフフ 。 ||どうが|とって||

お前 ら ! さっき から 全部 おまえ||||ぜんぶ

聞こえて る から な ! きこえて|||

ま ぁ いって みろ サク 。

フフフ … まな板 の 上 の 鯉 って |まないた||うえ||こい|

感じ っす ね ~ 先輩 。 かんじ|||せんぱい

テメエ あと で 覚えて ろ よ 。 |||おぼえて||

じゃ いき ます よ 先輩 。 ||||せんぱい

おう !

近距離 で 下 上 左 右 B ! きんきょり||した|うえ|ひだり|みぎ|b

クッ … 初手 で それ かよ |しょて|||

バカ か お前 は ! ||おまえ|

下 上 下 B した|うえ|した|b

右下 左上 B 上 左上 A ! みぎした|ひだりあがり|b|うえ|ひだりあがり|a

だから ! なんで さっき から

格 ゲ ー の 技 コマンド な んだ よ ! かく||||わざ||||

お前 マジ で ふざけ ん な ! おまえ|||||

すげ ぇ 水 を 得た 魚 かよ 。 ||すい||えた|ぎょ|

出る 幕 なし だ な 。 でる|まく|||

もはや あれ は 才能 ね 。 |||さいのう|

クッソ …。

桜井 くん とりあえず まっすぐ よ 。 さくらい||||

少し 右 少し 右 。 すこし|みぎ|すこし|みぎ

先輩 先輩 せんぱい|せんぱい

上 X 下 B L Y R A 。 うえ|x|した|b|l|y|r|a

宇崎 黙れ ~! うざき|だまれ

と っ … うわ っ 。

えっ …。

ヤバ い !

( 宇崎 ) わ ~ っ ! うざき||

(2 人 ) あっ ! じん|

イッテテテ … ん っ ?

う っ … う う っ 。

なんだ これ … クラゲ か ?

う っ … クッ …。

お前 それ は いくら なんでも おまえ||||

おいし すぎる だ ろ 。

って いう か ちゃんと 誘導 しろ ! ||||ゆうどう|

どこ だ よ スイカ !

今 鷲づかみ に して いる いま|わしづかみ|||

それ じゃ ない ?

は ぁ !?

ウッ … ウウッ 。

( 宇崎 ) まずは うざき|

ど いて くれ ませ ん か …。

まだ かよ 宿って …。 ||やどって

もう すぐだ 焦る なって 。 ||あせる|

ん っ 。

さっき から なに

むくれて んだ よ ?

別に … むくれて ない っす よ 。 べつに||||

は ぁ ?

《 そりゃ あ そう よ ねぇ 》

あぁ もう !

で スイカ は どこ に ある んだ ?

あっ …。

えっ や っぱ さっき の

スイカ だった の か 。

う ぅ … う っ …。

ん っ …。

う ぅ …

ホント … 天然 め 。 |てんねん|

着いた ぜ 。 ついた|

( みんな ) お ぉ …。

( 亜実 ) 宿 は 任せろ って あみ|やど||まかせろ|

言って た けど 。 いって||

( 宇崎 ) 別荘 なんか うざき|べっそう|

持って たんす か 。 もって||

どうぞ どうぞ

好きな 部屋 使って いい から 。 すきな|へや|つかって||

榊 さん って さかき||

お 金持ち だった ん すね 。 |かねもち|||

別荘 ある の は 知って た けど べっそう||||しって||

来た の は 初めて だ な 。 きた|||はじめて||

( 榊 ) サク は 去年 誘った けど さかき|||きょねん|さそった|

来 なかった ろ 。 らい||

あと お 金持ち な の は ||かねもち|||

俺 じゃ なくて 親 だ から 。 おれ|||おや||

わ ぁ ! 見て ください 先輩 ! ||みて||せんぱい

照明 の スイッチ が 金持ち の やつ っす ! しょうめい||||かねもち|||

おお っ ホント だ !

わ ぁ インタ ー ホン に カメラ 付いて る っす ! |||||||ついて||

マジ か !

これ ガチャッ て 引っ張る やつ っす よ ! |||ひっぱる|||

すげ ぇな !

お前 ら の お 金持ち の 基準 って …。 おまえ||||かねもち||きじゅん|

冷蔵 庫 の 中身 も れいぞう|こ||なかみ|

自由に 使って ください 。 じゆうに|つかって|

今日 の ため に 準備 した んで 。 きょう||||じゅんび||

す っご …。

先輩 肉 っす よ 肉 ! せんぱい|にく|||にく

肉 好きだ なぁ お前 。 にく|すきだ||おまえ

当たり前じゃ ない っす か ~ あたりまえじゃ|||

なん たって 肉 っす から ね ! ||にく|||

うん うん 。

あっ …?

いや ぁ おいしい っす

バ ー ベキュ ー 最高 ! ||||さいこう

で このあと どう する ?

あっ 私 ゲ ー ム 持ってき ました 。 |わたくし||||もってき|

俺 も 。 おれ|

お っ じゃあ 対戦 っす ね 。 |||たいせん||

おいおい お前 ら |おまえ|

そんな の は いつでも できる だ ろ 。

せっかく の 夏 休み ! ||なつ|やすみ

外泊 ! そして 夜 ! がいはく||よ

それ なら

それなり の ことし ねえ と な 。

裏山 に 行こう ぜ 。 うらやま||いこう|

( フクロウ の 鳴き声 ) ||なきごえ

( 桜井 ) って … 言わ れる まま に さくらい||いわ|||

ついてきた けど 。

上 に 何 か ある の か ? うえ||なん||||

けっこう 暗い んだ けど 。 |くらい||

キャンプファイヤ ー でも する ん す か ?

多少 ベタ かも しれん が たしょう||||

夏 の 定番 と いえば …。 なつ||じょうばん||

肝 試し ! やろう ぜ ! かん|ためし||

帰る 。 かえる

この先 に もう ちょっと 登って く と このさき||||のぼって||

崖 が あって だ な …。 がけ||||

聞き たく ない ! 帰る ! きき|||かえる

なんだ サク

もし かして こういう の 苦手 か ? ||||にがて|

ハッ …。

俺 は ホラ ー ゲ ー ム も やら ない し おれ||||||||||

ホラ ー 映画 も 見 ない 。 ||えいが||み|

なぜ だ か わかる か ?

怖い から だ ! こわい||

( 榊 ) そんな キメ 顔 で 言う こと か ? さかき|||かお||いう||

( 亜実 ) 必死に あみ|ひっしに

危険 を 回避 しよう と して る 。 きけん||かいひ||||

わかった 悪かった よ 。 |わるかった|

怖い の 無理な 人 だった って こわい||むりな|じん||

マジ で 知ら なかった んだ 謝る よ 。 ||しら|||あやまる|

しかし だ な

正直な の は けっこうな んだ が しょうじきな|||||

自ら 弱点 を 告白 した の は おのずから|じゃくてん||こくはく|||

まずかった と 思う ぞ 。 ||おもう|

ハッ !

へ ぇ ~ っ 。

う っ …。

せ ん ぱ ~ い

怖い のだ めな ん すね 。 こわい||||

フッフッフッフ …。

私 も 知ら なかった なぁ フ ー ン 。 わたくし||しら|||||

やめて くれ 宇崎 俺 が 悪かった 。 ||うざき|おれ||わるかった

降伏 宣言 早 すぎ ねえ か ? こうふく|せんげん|はや|||

怖い の ホント に 無理な んだ 。 こわい||||むりな|

うり ゃあ !

あっ !

ヤッホ ー ! スマホゲット !

先輩 の 恥ずかしい 秘密 せんぱい||はずかしい|ひみつ

全部 暴いて やる っす よ ! ぜんぶ|あばいて|||

やめろ ! 返せ マジ で ! |かえせ||

返して ほしけりゃ かえして|

捕まえて みろ ~ い ! つかまえて||

テ … テメエ !

うわ 先輩 足 速 っ ! |せんぱい|あし|はや|

奥 に 行く な ! おく||いく|

アハハハ !

予定 どおり ? よてい|

う ~ ん …。

いや ぁ 4 人 で 行く つもり ||じん||いく|

だった んです けど …。 |ん です|

って いう か 逆の パタ ー ン を |||ぎゃくの||||

想像 して た んです けど ね 。 そうぞう|||ん です||

や ~ ん 先輩 怖い ~。 ||せんぱい|こわい

いい 子 だ |こ|

しかた ねえ 追いかける か 。 ||おいかける|

この 前 …。 |ぜん

えっ ?

亜細 さん に あさい||

言わ れた じゃ ないで す か 。 いわ|||||

「 手 を 出す な 見守れ 」 って 。 て||だす||みまもれ|

そう ね 。

だから 状況 だけ 用意 して やろう と |じょうきょう||ようい|||

思った んです よ 。 おもった|ん です|

アイツ ら が おもしろい こと に

なる ような 状況 を 。 ||じょうきょう|

( 亜実 ) やっぱり … あみ|

そんな こと だろう と 思った わ 。 ||||おもった|

( 榊 ) でも アイツ ら ことごとく さかき||||

予想外の 動 きする んで 。 よそうがいの|どう||

うまく いか ない もん です ね …。

でも なんで ?

えっ ?

なんで ここ まで やる の ?

なんで って … う ~ ん …。

サク は いい ヤツ な んだ けど

クソ 真面目で 不器用で |まじめで|ぶきようで

友達 作る の が 下手で 。 ともだち|つくる|||へたで

一 人 好きで …。 ひと|じん|すきで

余計 なお 世話な の は よけい||せわな||

わかって ます けど

もっと 楽しい 学生 生活 |たのしい|がくせい|せいかつ

送って くれ ねえ かなって …。 おくって|||

じゃ ない と

もったいない じゃ ないで す か 。

アハハハ …。

あっ … ん っ ?

あと は ま ぁ … いろいろです 。

いろいろ … ね …。

あっ いた 。

あっ …。

すみません って 先輩 ごめんなさい ||せんぱい|

調子 に 乗り すぎ ました 。 ちょうし||のり||

ほら 榊 さん と 亜実 さん も |さかき|||あみ||

来 ました し らい||

帰って アイス でも 食べ ま しょ ねっ 。 かえって|||たべ|||

もう 一 歩 も 動け ない …。 |ひと|ふ||うごけ|

声 ち っさ 。 こえ||

わ わかった よ 中止 戻ろう な っ 。 |||ちゅうし|もどろう||

先輩 帰って ゲ ー ム し ましょう 。 せんぱい|かえって|||||

うん … ゲ ー ム する …。

声 ち っさ ~。 こえ||

よっ しゃ ~! 見て ください 先輩 。 ||みて||せんぱい

ハイスコア 更新 っす よ ! あっ …。 |こうしん|||

ム ー ッ 先輩 ゲ ー ム する って |||せんぱい|||||

言って た じゃ ない っす か 。 いって|||||

榊 さん も 亜実 さん も さかき|||あみ||

寝ちゃ った し …。 ねちゃ||

ま ぁ 今日 は 一 日 中 遊んで たから ||きょう||ひと|ひ|なか|あそんで|

みんな お 疲れ です もん ね ~。 ||つかれ|||

って こんな 顔 見せ られたら ||かお|みせ|

ムズムズ 湧き上がって くる じゃ |わきあがって||

な いっす か ~。

油断 して る 先輩 が 悪い ん すよ 。 ゆだん|||せんぱい||わるい||

フフッ … わ っ !

せ 先輩 ! 急に な に して …。 |せんぱい|きゅうに|||

( 寝息 ) ねいき

って … 寝て る ? |ねて|

( 寝息 ) ねいき

い … 意外 と |いがい|

抱きつき 癖 と か あった ん すね だきつき|くせ|||||

ビックリ した ~。

う ~ ん …。

ちょ 先輩 !? ホント は |せんぱい||

起きて んじゃ ない でしょう ね !? おきて||||

ん ん っ …。

ガチ 寝 …。 |ね

( 寝息 ) ねいき

起きて たら こんな こと し ない か 。 おきて||||||

怖がり の 先輩 から かって こわがり||せんぱい||

疲れ させちゃ った の 私 だし 。 つかれ|さ せちゃ|||わたくし|

ちょっと の 間 くらい ||あいだ|

しかたない か …。

今日 だけ … 今日 だけ …。 きょう||きょう|

~ いや ぁ …。 俺 あれ から おれ||

リビング で 寝ちゃ った んだ な 。 ||ねちゃ|||

でも な ~ ん か

ぐっすり 眠れた 気 が する わ 。 |ねむれた|き|||

先輩 は 抱き 枕 と か 買う と せんぱい||いだき|まくら|||かう|

いい かも しれ ない っす よ ね 。

ん っ ? 何 が ? ||なん|

いいえ 別に 。 |べつに

なんか す っ ごく 大事な もの を ||||だいじな||

見逃しちゃ った 気 が する 。 みのがしちゃ||き||

次 こそ アイツ ら つぎ|||

くっつけて みせ ます よ 。

私 は また 失敗 する ほう に わたくし|||しっぱい|||

花 京 院 の 魂 を 賭ける 。 か|けい|いん||たましい||かける

ムッ 。

ぬ ぅ …。

ク ー ッ 。

( 榊 ) ク ー ッ 。 さかき|||

( 亜実 ) ぬ ぅぅ ! あみ||