Hyouka Episode 22
(鳥 の 鳴き声 )
(電話 の 着信 音 )
( 折 木 奉 太郎 ( おれ き ほう たろう ) ) あ あっ
(奉太郎 )折木 です
( 千 反 田 ( ち た ん だ ) える ) もしもし 千 反 田 です お 休み の ところ すみません
( 奉 太郎 ) ああ
(える )突然 です が あさって 何 か ご 予定 は あり ます か ?
(奉太郎 )いや
(える )よかった
あの 折 木 さん
いきなり で ご 迷惑 な の は じゅうじゅう 承知 な ん です が ―
どう か …
傘 を 持って くれ ません か ?
傘 を …持つ ?
(える )そうです
よく 分から ん の だ が
(える )あっ すみません 説明 が ヘタ で
えっ と 要するに です ね
私 の 家 の 近く の 神社 で ひな祭り を やる んです
ひな祭り ?もう 4 月 だ ぞ
( える ) 旧暦 合わせ な ん です ( 奉 太郎 ) あっ?
(える )実は お ひな 様 に 傘 を 差す 役 が 急に ケガ を し まし て
代わり に その 衣装 を 着られ そう な 人 が い ない ん です
折 木 さん なら サイズ が 合い そう な んです が …
待て 人間 が 傘 を 持つ の か ?
(える )はい
どうか 力 を 貸し て もらえ ません か ?
うーん
分かった 行く よ
(える )本当 です か ?ありがとう ございます
横 で 立って れ ば いい ん だろ ?
( える ) いえ 一緒 に 歩 い て もらいます
歩く って ひな と ?
(える )は い そうです
(奉太郎 )ひな が 歩く の か ?(える )はい
(奉太郎 )なんで ひな が ?
(える )折 木 さん
あんまり ひな ひな と 言わ ない で ください
私 だって 少し は 恥ずかしい ん です から
まさか ひな って …
(える )はい
水梨 ( み ず なし ) 神社 の 生 きび な 祭り は ―
女の子 が 生きび なに なる ん です
( 奉 太郎 ) あ あっ
(える )お ひな 様 の 役 は ここ 数 年 私 が 仰せつかって い ます
(奉太郎 )小川 沿い に 上流 へ
桜 の 先 に 長久 ( ちょう きゅう ) 橋
♪~
~ ♪
(奉太郎 )おお っ あれ か
狂い咲き の 桜
あ あっ
うーん
千 反 田 は 工事 の こと を 知ら なかった の か ?
(奉太郎 )すみません (作業員 )あっ ?
( 奉 太郎 ) ここ 通って いい です か ?
おう いい ぞ
これ から 仕事 始める から もう 通れ なく なる よ
(奉太郎 )はい
すいません
( 園 ( その ) ) 花井 ( は ない ) さん 持って き まし た
(花井 )おう 広間 で 頼む わ (園 )う いっす
( 奉 太郎 ) あの …
(花井 )あんた は ?
(奉太郎 )折木 と 言い ます 傘 持ち を 頼まれ て きたんです が
(花井 )うーん
千 反 田 から 聞い て いません か ? 傘 を 持つ人 の 代役 に 来 た ん です
あ あっ羽沢 ( は ざ わ ) の とこ の 代わり か
いや あ すまなかった さあ 上がって
( 奉 太郎 ) うーん
( 吹 屋 ( ふき や ) ) 花井 さん 酒 の 手配 は 誰 が やっとる ?
( 花井 ) 酒 なら 中竹 ( なか たけ ) さん に 任せ とる
(吹屋 )中竹 さん 大丈夫 か ?(中竹 )ああ 頼んで ある
(花井 )それ より 昼 の あれ は どう なった ?
(吹屋 )女 衆 に 頼んだ ぞ (花井 )確か か ?
(園 )おい のぼり の 予備 は ?
( 小成 ( こ な り ) ) 広間 です ( 園 ) そう か じゃあ 見 て くる
(花井 )折木 さん (奉太郎 )あっ はい ?
君 は 千 反 田 さん の 娘 さん に 傘 を 差す 人 だ ね ?
そう 聞い て ます
(男衆 )花井 さん 電話 新聞 社 から
あ あっ まったく
(奉太郎 )どうも 落ち着か ん
( 吉田 竹蔵 ( よし だ たけ ぞう ) ) 中竹 ( 奉 太郎 ) あっ
(吉田 )お前 酒 は どう し た ?
1 時 に は 届きます
(吉田 )バカ 野郎
行列 が 戻る の は 12 時 半
1 時 に 届いて 間に合う か
(吉田 )早め て もらえ (中竹 )すぐに
(吉田 )まったく よ
(吉田 )おう (奉太郎 )あっ う っ
( 奉 太郎 ) あっはい
あんた が 千 反 田 さん に 頼まれた お人 か ?
(奉太郎 )あっ はい 折木 と いい ます
それ は 遠い ところ すまん こと です
どうも 人手 が 足り んで ―
よそ の 人 に まで 迷惑 を かけて 申し訳ない
今日 は どうぞ よろしく 頼み ます
こちら こそ
よそ者 が 混じった よう で すみません
邪魔 に なら ない ように させて もらいます
行き届か ない こと が あったら 教え て ください
うん しっかり し て い なさる
(奉太郎 )生まれて 初めて 言わ れ た
(吉田 )折木 さん で し た な 出番 まで ゆっくり し て いなさい
(一同 )ハア …
( 奉 太郎 ) あっ?
( 花井 ) 吹 屋 さん 氏子 総代 は ? ( 吹 屋 ) そろっと る
(花井 )稚児 は ?(吹屋 )そろっと る
(花井 )生きび な は ?(吹屋 )あと 少し だ
よし
谷本 ( た に もと ) 長久 橋 は 大丈夫 か ?
(谷本 )あっ 村井 先生 に お 願い し て あり ます
(花井 )…で 工事 は 止めて もらえ るん だ な
(谷本 )はい 任せて おけ と 言われました はい
長久 橋 なら 工事 を 始めて まし た よ
( 花井 ・ 吹 屋 ) え えっ( 男衆 ) え えっ何っ
(花井 )何 だ と ?(奉太郎 )うん ?
谷本 お前 確認 し た ん だろう な
(谷本 )む …村井 先生 に は 念 を 押し まし た よ
あっ
(花井 )折木 さん
間違い ない の かい ?
はい
(吉田 )園 君 (園 )はい
(吉田 )すまん が 軽トラ 出して 確認 に 行って くれ
(園 )はい
(吉田 )谷本 君 (谷本 )はい
(吉田 )村井 君 に …いや 中川 工務店 に 電話 しなさい
(谷本 )はい
これ で いい かな ?花井 君
はい
何 か マズい んです か ?
(花井 )行列 が 長久 橋 を 渡る ん だ (奉太郎 )は あ
君 の 勘違い なら いい ん だ が な
(奉太郎 )なぜ 俺 を にらむ
(花井 )うーん
(足音 )(男衆 )うん ?
本当 だ 工事 が 始まってる ぞ
(一同 の ざわめき 声 )
谷本 !だ から お前 は
い … いい や それ が おかしい ん です
工務店 に は 確かに 村井 先生 から 連絡 が いってる んです
今日 は 工事 を 止める ように
(花井 )なら なんで (奉太郎 )ハア
(谷本 )ところ が おととい ―
やっぱり 予定 通り 進め て いい と 電話 が あった そう です
(花井 )誰 から
(谷本 )それ が …Nはっきり 名乗ら なかった そう で
(園 )作業 員 も 同じ こと を 言って ます
(花井 )うーん
(一同 )あ あっ
原因 は いい それ より 今 は 対応 だ
(吉田 )なんとか 工事 を 止め て もらう わけに は いかん の か
(花井 )もう 手遅れ だ テレビ も 来 とる し
何 か の 間違い で ケガ人 が 出たら どうする
どう 回る か を 考え た ほうが いい
(園 )同じ ルート を 往復 し ます か
こう 川 の 東側 を 行って 帰って
(吹屋 )東 は それ でも いい か も しれん が 西 は どう する 生 きび なな しか
(中竹 )そうだ
(谷本 )なら あの いったん 長久 橋 まで 行って
…で 戻って 西側 の 道 を
(花井 )行列 を 倍 も 歩かせる の は 無理 だ
(中竹 )うん うん
(園 )だったら 橋 の 中間 まで 行って 折り返して 西側 の
(花井 )テレビ の 前 で そんな いいかげん な こと できる か
(園 )じゃあ どう せい っ ちゅう ん です ?
( 小成 ) 遠路 ( と おじ ) 橋 まで 下る 手 が あります
(一同 )うん ?
(奉太郎 )うん ?
( 小成 ) 遠路 橋 を 渡って 茅 ( かや ) 橋 まで 戻って くれ ば ―
元 の ルート より ちょっと 長く なる だけ で 済みます
(一同 )うーん
(花井 )遠路 橋 か …N(吹屋 )ちょっと なあ
(女 衆 )あの う …
折 木 さん と おっしゃる 方 は い ます か ね ?
はい 何 でしょう ?
(女衆 )千 反田 さん の 娘 さん が 呼んでます
(一同 )え えっ
(吹屋 )何 の 用 だ ?(園 )さあ
(える )折木 さん です ね (奉太郎 )うん ああ
(える )すみません こんな 形 で
着付け の 途中 な もの です から
(奉太郎 )千 反 田 …だよな
( える ) お呼び し た の は ほか でも ありません
何 か トラブル が あった よう です ね
ああ
(える )重大 な こと です か ?
み たい だ
(える )そうですか
では 何 が あった の か 話し て ください
もう あまり 時間 が あり ません
フウ …
(奉太郎 )長久 橋 と いう 橋 で …
(奉太郎 )それ で 遠路 橋 を 通る ルート が 提案 さ れた んだ が ―
それ を 聞い た みんな は …
うん …聞い てる か ?
(える )聞い て い ます
それ を 聞い た みんな は ―
なぜ か 気まず そう な 顔 で ためらっている 以上 だ
(える )大変 よく まとまった お 話 で し た
(奉太郎 )どうも
(える )折木 さん 伝言 を お 願い でき ます か ?
( 奉 太郎 ) ああ
(える )先方 の 宮司 に は 私 から 話 を し ます
氏子 総代 に は 父 から 電話 を する よう 頼んで みます
そう お 伝え ください
それ だけ で いい の か ?
( える ) それ だけ で 分かる はず です
(奉太郎 )…という 話 な ん です が
(一同 )ハア …
( 花井 ) じゃあ 頼 も う か
よし みんな
道 は 遠路 橋 回り だ
(一同 )マジ か よ 勘弁 し て くれよ な
(吉田 )何 し とる
さっさと 支度 せん か !
(一同 )あ あっ
( 奉 太郎 ) あの この 役 あなた じゃ 無理 な ん です か ?
衣装 の サイズ が 合わ ない よ
(奉太郎 )まあ 確かに
それ に めったに 見 られん 行列 だ から ―
わざわざ 帰省 し て きた んだ
役 に なったら 見物 でき ない
(奉太郎 )さい です か
( 小成 ) これ で よし
さあ どう だ
(小成 )似合わん な (奉太郎 )同感 です
(観客 の 歓声 )
(シャッター 音 )
( 奉 太郎 ) うーん
う う … 寒い
( 観客 たち ) おおっ
(シャッター 音 )
( 奉 太郎 ) あれ は 入 須 ( い りす ) 先輩 ?
(観客 たち )う わ あっ
( 奉 太郎 ) あっ
( 奉 太郎 ) あ あっ
しまった
よく ない
これ は よく ない
多分 何と して も 俺 は ―
ここ に 来るべき で は なかった
俺 の 省エネ 主義 が ―
致命 的 に 脅かさ れ て いる
ああ …
あ あっ
千 反 田 が 見え ない
千 反 田 が 見え ない
気 に なる 気 に なる
もし 今 紅 を 差し ―
目 を 伏せて いる 千 反田 を 正面 から 見られたら
それ は どんなに か …
( 福部 里志 ( ふく べ さとし ) ) 奉 太郎 ( 奉 太郎 ) あ あっ
(里志 )いや あ すばらしかった
千 反 田 さん と 入須 先輩 の 気品 たら なかった よ
( 伊原 摩耶 花 ( いばら ま や か ) ) ホント ステキ だった よ ね
それ で 千 反 田 さんたち は ?
( 奉 太郎 ) 本殿 だ 汚 ( けが ) れ を はらう ん だ と
(里志 )ふーん
ちなみに 奉太郎 は ちっとも 似合って なかった よ
ほっとけ
ホント 台なし だった わ
言い たい 放題 だ な
これ もう 1 本 買って くる よ
折 木 あり が と ね
何 が だ ?
バレンタイン の 件 なかなか 言う 機会 なかった から
ああ
どう だ ?その後
( 摩耶 花 ) まあ それなり に
(奉太郎 )そう か
俺 も カッ と なって な
珍しく あいつ に 突っかかった
うん 聞い た
あっ
あっ入須先輩
( 入 須 冬 実 ( ふゆ み ) ) や あ 折 木 君
雄 びな だった ん です ね
( 入 須 ) いろいろ あって な
そう いえ ば 長久 橋 の 話 聞い た ぞ
いろいろ と 合点 の いか ない こと が ある よう だ が …
君 は どう 思う ?
は あ …
あっ どう でしょ う ね 分かり ませ ん
(入 須 )そう か
君 なら 謎 を 解い て みせて くれる と 思った の だ が
やめ て ください
(入須 )折木 君 (奉太郎 )は っ ?
あの とき 私 に は 役目 が あった
でも 今日 は ただ の 雄 びな だ
こんな 気楽 な 身 から 虚言 は 出 ない よ
は あ
(うたげ を 楽しむ 声 )
(近づい て くる 足音 )
(える )あっ (奉太郎 )うん ?
折 木 さん
ああ
折 木 さん
な …何 だ ?
今日 は 大変 で し た ずっと ずっと 我慢 し て まし た
(奉太郎 )ああ 生きび なな (える )は っ ?
(奉太郎 )お 疲れ (える )違い ます
長久 橋 です 中川 工務店 さん の こと です
そっち か
(える )いろいろ 考え まし た
でも 役目 が ある から ぐっと こらえ まし た
だけど 聞き たく て 聞き たく て つまり …
(奉太郎 )私 気 に なり ます (える )そうです
折 木 さん 実は いろいろ 気付 い て いる ん でしょ う ?
まあ 1 人 心当たり は ある
あっ 私 も です
どう でしょ う ?何か に 書い て 一斉に 見せ合う という のは
別に いい が 何 に 書く ?
クッ クッ
ハア …
(える )はい (奉太郎 )うん
(奉太郎 )フフ ヒヒッ
(える )いい です か ?で は せーの
小成 さん の 息子 さん は 髪 が 茶色 です
2 人 とも 同じ や つか
ええ なぜ そう 考え た ん です か ?
(奉太郎 )うん
まず 今日 は 工事 し て いい って 電話 が あった の は ―
間違い な さ そう だ な
(える )は い そう 思い ます
(奉太郎 )なら その 電話 を 誰 が かけた か だ
今日 は みんな 混乱 し て た が ―
ただ 1 人 長久 橋 が 通れ ない こと を 前提 に 行動 し てる やつ が いた
( える ) それ が 小成 さん の 息子 さん だ と ?
(奉太郎 )ああ 着付け の とき に 話し た ん だ
あの 茶髪 は ―
めったに 見 られん 行列 を 見る ために わざわざ 帰省 し て きた と 言ってた
(える )そう で し た か
(奉太郎 )でも おかしい だ ろ 祭り は 毎年 やってる ん だから
地元 の 人間 が めったに 見 られ ない って ほど じゃ ない
(える )確かに 少し 変 です ね
(奉太郎 )ところが 今年 は めったに 見 られない こと が 起きた
何 だ と 思う ?
(える )ルート が 変更 に なり まし た ね
それ で 遠路 橋 を 回って …
あっ 桜
そう 狂い咲き の 桜 だ
今日 の ルート だけ で しか 見 られ ない ん だ
生 きび な が 桜 の 下 を 通る って 光景 は
これ ぞ めったに 見 られ ない 行列 だ
あ あっ そんな こと の ため に
(奉太郎 )そう で も ない さ
( える ) 折 木 さん ? ( 奉 太郎 ) うっ
それ より お前 は どうして あいつ だ と 思った ん だ ?
それ は その …
いろんな 人 の メンツ を 潰し て 平気 で いられる 人 が ―
小成 さん の 息子 さん しか 思いつか なかった から です
(奉太郎 )なるほど
(える )でも 折木 さん の 話 を 聞い て 納得 し まし た
( 奉 太郎 ) … と いう と ?
(える )小成 さん の 息子 さん は 写真家 に なる のが 夢 なんだ そうです
その ため に 大阪 の 専門学校 に 通って い ます
(奉太郎 )ああ それ で
きっと 珍しい 景色 が 撮り たかった ん でしょ う ね
さて な
(える )折木 さん あの 部屋 で 私 宮司 に 連絡 する と 言い ました よね
ああ それ で 混乱 は ピタリ と 収まった
つまらない かも しれません が 聞い て ください
ああ
( える ) 昔 この 辺り は 南北 に 分かれ て い まし た
北 が 私たち の 村 南 が 別の 村 で
土地 争い や 水 争い も あった よう です
それ も もう 昔 の 話 です が
ああいう 神事 の 際 に 無断 で 入る の は ―
今 でも もめ事 の 種 です
(奉太郎 )ああ それ で か
( える ) 事前 に 一報 したい
でも そういう チャンネル が ある 人 は ―
あまり い ない ん です
( 奉 太郎 ) そこ で お前 の 出番 か
(える )私 が 向こう に 連絡 すれ ば みなさん 安 心 して 南 に 入れ ます から
(奉太郎 )なるほど 里志 が 名家 と 呼ぶ わけ だ
そう でしょう か
うん ?
(える )小さな 世界 じゃ ない です か
神山 ( かみ やま ) 市 の 北 小さな 町 の 北 と 南 の 調整 を し た だけ です
もちろん 取る に 足らない こと だ と は 思いません
でも 大きな こと だ と も 思わない んです
(奉太郎 )そう かもしれん な
( える ) 無事 大学 に 進学 し て も 私 は ここ に 戻って きます
どんな ルート を たどって も 私 の 終着点 は ここ
ここ なん です
折 木 さん
2 年 から の 文理 選択 どう し まし た ?
(奉太郎 )ああ 文系 に し た
( える ) 私 は 理系 に し まし た
(奉太郎 )そう か
私 は ここ に 戻る こと を ―
イヤ だ と も 悲しい と も 思って い ませ ん
千 反 田 の 娘 と して ―
相応 の 役割 を 果たし たい と 思って い ます
その ため の 方法 を ずっと 考え て いまし た
方法 …ね
2つ ある と 思い ます
1つ は 商品 価値 の 高い 作物 を 作る こと で ―
みんな で 豊か に なる 方法
もう 1 つ は 経営 的 戦略 眼 で 生産 を 効率化 し
みんな で 貧しく なら ない 方法
私 は 結局 前者 を 選ぶ こと に し まし た
( 奉 太郎 ) その ため の 理系 選択 か
(える )はい
(奉太郎 )確かに あと の ほう は あまり お前 に 向い て ない 気 が する
文化 祭 の とき ―
みなさん に 散々 お手数 を おかけ して 分かり ました
私 多分 会社 経営 に は 向いて いません
そう だ な そう 思う
うん ?
見 て ください 折木 さん
ここ が 私 の 場所 です 水 と 土 しか あり ません
人 も だんだん 老い 疲れ て きて い ます
私 は ここ を 最高 に 美しい と は 思い ませ ん
可能性 に 満ちている と も 思っていません
でも …
折 木 さん に 紹介 し たかった ん です
(奉太郎 )ところ で
お前 が あきらめた 経営的 戦略 眼 に つい て だが
俺 が 修める と いう の は どう だろう ?
(える )ハッ
(奉太郎 )あ あっ (える )“ところで ”何 です か ?
あっ ああ いや
あっ
お …う うん
( 奉 太郎 ) あの とき の 里志 も こんな 気持ち だった ん だ ろ う か
寒く なって きた な
あっ
いいえ もう 春 です
うん ?
あっ
あ あっ
ウフッ
あ あっ
う っ
フフッ
♪ ~
~ ♪