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イタズラなKiss2〜Love in TOKYO, イタズラなKiss2〜Love in TOKYO#14

イタズラ な Kiss 2〜Love in TOKYO#14

( 西垣 ( にしがき )) この 患者 さん を 病棟 まで 連れて いって くれ ―

大腿部 複雑 骨折 だ

( 入江 直樹 ( いりえ なおき )) わかり ました

( 入江 琴子 ( ことこ )) 西垣 先生 !

もう 少し 待て って !

ダメだ これ 以上 時間がかかる と 危ない

でっ でも …

ここ で 血管 縫合 する ぞ

( 琴子 ) しっかり し なきゃ ! 入江 君 に 迷惑 かけ ちゃ ダメ !

( 直樹 ) モスキート !

( 琴子 ) はっ はっ … はい !―

あっ !―

ごめんなさい !

( 琴子 ) 頭 が 真っ白 で もう ダメ …―

患者 さん が … 入江 君 が … 私 のせいで …―

どう しよう !!

( 直樹 ) おい ―

立て

( 琴子 ) え ?

( 琴子 ) 痛った …

( 直樹 ) 手 が 使え ねえ んだ から しょうがねえ だろ ―

ったく お前 が ビビって どう すんだ よ

( 琴子 ) 入江 君 は … 怖く ない の ?

( 直樹 ) 当たり前 だ ―

いい か この 俺 が ―

何年 も 黙って 勉強 して きた んだ 自信 が ない わけ ない だろ ―

たぶん 俺 は 西垣 先生 より も いい 腕 を して る ―

この 患者 さん ラッキー だ よ ―

だから お前 の 1 つ や 2 つ の ミス で ―

患者 死な せたり し ない から ―

お前 は 俺 の 言う こと だけ 聞いてろ

( 琴子 ) はい

( 直樹 ) わかったら とっとと 手え洗い 直して ―

器具 そろえて こい

( 琴子 ) はい !

( 清水 ( しみず )) ちょっと … 何 して る んです か !

( 琴子 ) 主任 …

入江 先生 西垣 先生 の 許可 は 取った んです か ?

( 直樹 ) いいえ

は ?

( 直樹 ) この 患者 容体 が 急変 して ―

一刻 も 早い 処置 が 必要 だった んです ―

西垣 先生 も オペ の 最中 で 手が離せない 状態 だった ので ―

俺 が やる こと に し ました

そんな … 勝手に !

( 直樹 ) 琴子 早く 行け !

( 琴子 ) はい !

( 清水 ) 入江 さん まで …

( アラーム )

わかり ました 入江 さん 一人 に 介助 は 任せ られ ません

とにかく 私 も 手伝い ます

外回り の 介助 やらせて いただき ます

( 直樹 ) お 願い し ます

( 琴子 ) 急に 息 が 楽 に なって ちゃんと 周り が 見えて きた みたい

( 琴子 ) よし ! 大丈夫 !

( 直樹 ) モスキート

( 琴子 ) はい

( 直樹 ) セントウ

( 琴子 ) はい

( 直樹 ) 血管 縫合 6-0

( 琴子 ) はい

♪~

( 琴子 ) それ から の 処置 は 不思議な ほど 順調で ―

入江 君 の 迷い の ない 処置 ぶり に …

( 直樹 ) 生食 の 準備 を お 願い し ます

( 清水 ) はい

( 琴子 ) 最初 は 不安に 思って いた であろう 主任 も ―

おそらく 信用 して くれて ―

私 も まだ 処置 の 介助 は 2 回目 だった けど …―

入江 君 が 言って のけた あの 自信 満々 な 言葉 は ―

本当に 当たって いる かも と 思って いた ―

入江 君 … 頑張って !

( 直樹 ) よし …―

ガーゼ

( 琴子 ) はい

( 直樹 ) もう 大丈夫だ

( 清水 ・ 琴子 ) はい !

( 琴子 ) 成功 した んだ !

( 清水 ) 入江 先生 ―

お 疲れ 様 でした 素晴らしい 処置 でした

( 直樹 ) ありがとう ございます ―

とりあえず オペ室 の 様子 を 聞いて もらえ ます か ?

( 清水 ) はい

( 琴子 ) 入江 君 ―

患者 さん 手術 も 無事 成功 した みたい よ

そうか

あの 入江 君 …

よかった ね 処置 成功 して

入江 君 の 処置 が あった から 助かった んだ と 思う よ

入江 君 ホントに すごかった

私 すごく 嬉しく って …

私 …

あの 時 …

入江 君 の 頭突き が なかったら 逃げ出して た かも

すっかり 怖く なっ ちゃって …

どうにも でき なく なっ ちゃって …

入江 君 ?

( 直樹 ) 怖かった よ

( 琴子 ) え ?

俺 も ―

ちゃんと 怖かった よ

だって … だって 入江 君 あの 時 自信満々 に …

ああ 言わ なきゃ お前 頭 ん 中 真っ白 だったろう が

あんな 急変 患者 初めて だった し な

驚いた …

何 が ?

入江 君 でも 怖い こと が ある んだ

よかった ね

患者 さん 助かって …

お 医者 さん に なって … よかった ね

そう だ な

♪~

( 医師 ) 前代 未聞 です よ

研修 医 が 指導医 なし で 処置 する なんて

( 医師 ) 私 達 が 研修医 の 頃 に は 考え られん こと だ よ

( 医師 ) いやいや 今でも そう です よ

( 医師 ) 入江 先生 の 指導医 は 西垣 先生 です な

はい

( 医師 ) 確かに 入江 先生 は かなり 優秀な 研修医 だ と は 聞いて い ます

だからと言って …―

ま … 今回 は 偶然 に も ―

処置 が 成功 した から よかった ような もの の

これ が もし そう なって い なかったら ―

誰か が 個人的に 責任 を 取れば 済む ―

という わけ に は いか なく なる んです

( 大蛇森 ( だいじゃもり )) こういう 例 を 作って しまう と

後々 大変な こと に なって しまい ます よ ~

自信 を 持たせる の も 考えもの じゃない です か ?―

西垣 先生

やはり 私 が 入江 先生 の 指導医 に なって いれば ―

こんな こと に は なって なかった でしょう に ねえ

( 医師 ) ま … いずれ に せよ この 問題 は 簡単に は 済ま され ません な

( 医師 ) しっかり と 責任 の 所在 を

( 直樹 ) どういう 問題 な んです

俺 が 医者 に なった の は 患者 を 助ける ため だけ な んです

おいっ !

その ため に は 規則 も 関係 あり ません ―

患者 の 容体 も 一刻 を 争う もの でした ―

西垣 先生 も 他の 患者 の オペ の 最中 でした

それ なら 自分 が やる しか ない そう 思った だけ です

( 医師 ) しかし 西垣 先生 の 判断 を 仰ぐ と か そういう …

( 直樹 ) 西垣 先生 の 患者 も 重傷 でした

集中力 を 途切れ させる わけ に は いきません

それ に 俺 に は 助ける 自信 が あった

だから そうした それ だけ です ―

もし 責任 と か 処分 と か そういった こと が ある なら ―

指導 医 に とか 回りくどい こと は せず に …―

俺 に 直接 言って ください

( 医師 ) なんという 慢心 した 研修 医 なんだ 君 は !

西垣 先生

君 は いったい どういう 指導 を して きた んだ !

これ では ―

入江 先生 に も 何らか の 責任 を 取って もらう ほか あり ません な !

( 琴子 ) 入江 君 は 立派な お 医者 さん です !

さっき から 聞いて れば 研修医 研修医 って …

研修 医 が 何も できない ヒヨッコ だ と

決めつけ ないで ください !

何 だ ね 君 は !

( 琴子 ) 入江 君 の 自信 は ちゃんと 行動 が 伴って の こと な んです !―

そりゃ … 入江 君 は ―

掟破り な こと を し ちゃった かも しれ ません

でも あの 時 の 入江 君 は ―

瀕死 の 患者 さん を 助ける こと しか 考えて なかった んです !―

入江 君 の おかげ で ―

あの 患者 さん は 助かった んです !―

また これ から 人生 … 生きて いける んです !―

お 医者 さん って …―

先生 方 って … すごい んです よ

( 清水 ) 入江 さん !!―

あなた ったら まったく なんて こと を !

先生方 申し訳 あり ません !

いやあ ~ まったく もって です よ

清水 さん この 小娘 は いったい どう なって る んです ?

かないません よ …

( 清水 ) ただ 先生 方

私 も 昨夜 の 入江 先生 の 処置 の 介助 を し ました

私 に も それなり に 介助 の 経験 は あり ます が

研修 医 の 先生 と は 思え ない ほど 立派な 処置 でした ―

あれ が なければ おそらく 患者 さん は …

( 琴子 ) 主任 …

今 は 患者 さん も 順調に 回復 して い ます

その こと だけ お 伝え しよう と 思い まして

では ―

失礼 し ます ―

ほら 行く わ よ 入江 さん !

( 琴子 ) え ? あっ ちょっ … 失礼 し ます

( ドア が 閉まる 音 )

( 平松 ( ひらまつ )) で …

西垣 先生 は どう 思って いる の か ね ?

( 西垣 ) えっ

そう … です ね …

確かに 彼 の やり方 は 少し 乱暴 な ところ が あり ました

が …―

昨夜 の ケース の 場合 悪条件 が 重なって ―

本来 亡くなって も おかしく ない 患者 だった ようです

それ が 助かった と いう こと は ―

彼 の 取った 行動 は 必ずしも 否定 は でき ません

ま … 僕 が 研修 医 だったら そんな こと は し ません が ね

( 平松 ) なるほど

まあ …

今回 の こと は これ ぐらい に して おき ません か ? 先生 方

いや しかし 教授 !

いや しかし 教授 !

それでは 示し が つき ませ …

それでは 示し が つき ませ …

それでは 示し が つき ませ …

( 平松 ) 入江 先生 ―

( 平松 ) 入江 先生 ―

君 の 若い ながら の 判断力 や 技術 は たいした もの だ と 思い ます よ

ただ ね 医者 と 患者 は 信頼関係 で 成り立って い ます ―

患者 は 研修 医 を まだ 半人前 と しか 見て い ない

患者 が 不安に 思う こと は 避け なければなりません

わかり ます ね ?

ええ

よし ! 今回 の 話 は これ ぐらい に し ましょう

では 西垣 先生 一応 始末 書 お 願い し ます

えっ …

指導 医 として の 責任 に おいて ね

( 西垣 ) ちょっ あ … はい

( ドア が 閉まる 音 )

だあ~っ

まったく … この 品行 方正 の 俺 があ !

こんな 慢心 した 研修 医 を 受け持った ばっかりに …

何なら 始末書 俺 が 書き ましょう か ?

うるさい !

お前 は もう ちょっと 研修 医 らしい 態度 を 取れっ !

ていうか 始末書 やっぱり 書いて くれ !

あっ やっぱり いい ! 書か なくて いい

そんな こと したら また 怒ら れる よ …

痛った ! ちょ … ん ?

( 男子 生徒 ) 佐川 さん だ よ ね ?―

あっ ごめん ね 急に 話しかけ ちゃって

( 佐川 好美 ( さがわ このみ )) はい …

あっ 好美 ちゃん 好美 ちゃーん !

( 入江 裕樹 ( ゆうき )) シッ ! シーッ !

何 よお …

( 男子 生徒 ) こいつ が 佐川 さん と 話 が し たい って 言う から なっ

え ?

( 男子 生徒 ) あの … 俺 隣 駅 の 西高 に 通って んだ けど ―

前 に 佐川 さん の こと 見かけて さ ―

ほら この 近く で …

ちょ ! 誰 あの 男達 ?

うるさい うるさい 静かに しろ !

あ … すいません

( 男子 生徒 ) で … 毎朝 同じ 電車 で 見かける ように なって さ ―

それ で かわいい な って ずっと 気になり 始めて た んだ よ ね ―

それ で …―

よかったら 付き合って ほしい な ―

佐川 さん って 斗南 でしょ ?―

ウチ の 学校 と も 近い し さ ―

よかったら これ から も ちょくちょく 会って くれ ない ?

( 男子 生徒 ) 友達 の 俺 が 言う の も な んだ けど ―

こいつ マジ すっごい いい 奴 っす よ

でも …

ちょっと 大変 じゃな~い !

好美 ちゃん 告白 されて る どう す ん の よ !

ど … どう する って …

( 男子 生徒 ) あ … もし かして ―

彼氏 とか って いたり し ます ?

彼氏 …

( 男子 生徒 ) かわいい から なあ 佐川 さん ―

やっぱり いたり する の かなあ ? 彼氏

彼氏 は …

言っ ちゃえ 言っ ちゃえ 好美 ちゃん !

私 に は 入江 裕樹 っていう 彼氏 が います って !

お … おい

彼氏 は いません

( 男子 学生 達 ) おおっ ! やったーっ !

えっ じゃあ さ こいつ と 付き合って やって くん ない ?

ホントに いい 奴 だし ―

最初 は メール ぐらい から で いい んで ! ねっ

でも …―

ごめんなさい

(2 人 ) ええーっ !

( 好美 ) ホントに …―

ホントに すいません !

( 男子 生徒 ) あ ちょっと ! 電話 番号 だけ でも … アドレス …

好美 ちゃん モテモテ じゃない …

ねえっ 裕樹 君 …―

裕樹 君 ?

帰る

え … ちょ … 裕樹 君 !

( 入江 紀子 ( のりこ )) で 毛糸 を 引っ掛けて から こう やって 引く ―

うん これ そう … そこ 抜いて ―

う … そう そう そう あっ 緩まない ように ―

抜く …

あ … ああ ~ ちょっと 違う かな …―

あ ~…

こんな 調子 で バレンタインデー に 間に合い ます か ね

頑張って ! ほらっ もう 一回

頑張って ! ほらっ もう 一回

( 玄関 の チャイム )

( 玄関 の チャイム )

( 玄関 の チャイム )

あらっ

あらっ

もう一人 の バレンタイン 緊急 編み物 教室 の 生徒 さん …

来た みたい ね ―

はーい どーぞ !

こんにちは ~ 今日 も よろしく お 願い し ます

( 紀子 ) いらっしゃい 好美 ちゃん

( 琴子 ) ねえ ねえ 進んだ ?

なんとか …

( 琴子 ) あー いい な ! 私 なんか まだ こんなん だ よ !?

あ … 裕樹 君 こんにちは

いつも お邪魔 して ごめん ね

何 しに 来た んだ よ

( 好美 ) 別に …

何 よお 裕樹 君 の 顔 見 に 来た に 決まって る じゃない

ヒューヒュー

ヒューヒュー

ふーん … そう な んだ 僕 の 顔 見 たかった んだ

うん …

なんだか 彼女 みたいな こと する んだ な

彼女 でもない くせ に

な … 何て こ と 言う の よ 裕樹 !

そう よ ! 何 よ その トゲ の ある 言い方 !

ふん …

ごめん ね …

そう だ よ ね

なんか … 私 彼女 でも ない の に いつも 家 来て …

私 なんか 調子 に 乗っ ちゃって …

変 だ よ ね こんな の

ごめん

私 帰る ね

( 琴子 ) 好美 ちゃん !

( 好美 ) ごめんなさい !

( 直樹 ) 好美 ちゃん ?

好美 ちゃん !

どう した んだ よ 好美 ちゃん 泣いて た ぞ

やっぱりーっ !?

♪~

( ノック )

はい

お 兄ちゃん 今 いい ?

( 直樹 ) ああ

何 ?

あ … うん

別に どう って こと じゃ …

こ … 今夜 は 当直 じゃない んだ

ああ

あっ それ 何の 勉強 して る の ?

呼吸 窮迫 症候群 に ついて

へえ ~ 難し そう

ねっ やっぱ 医師 って 仕事 は さ …

何か用 が ある んだ ろ ? 何 だ

ああ … そのう … 何て言うか …

お 兄ちゃん て … その …

琴子 の どこ を 好きに なった の ?

だって さ 琴子 なんて お 兄ちゃん が

好き に なり そうに ない 女 じゃない ?

なのに いつ 琴子 の こと 好き に なった の ?

どう した んだ よ

好美 ちゃん か ?

えっ ? あっ …

いや …

お前 と こんな 話 を する 日 が 来る なんて な

そう だ な …

あいつ が 俺 の こと 呪文 みたいに “ 好き ” って 言いまくって て

それ が うっとうしかった な

え ?

ただ その うっとうし さ が 当たり前に なって て

あいつ が もう … 俺 の こと 好き じゃなく なる って 聞いた 時

ムッと した の を 覚えて る

私 …

入江 君 好きな の もう やめる

本当 は ホッと する はず な のに な ―

琴子 って さ

俺 の できる 90% は でき ない んだ けど ―

俺 の でき ない 10% を …

絶対 真似 でき ない こと を やってのける んだ よ な

そういう とこ が 癖 に なって きた の かも な

僕 なんだか わから なく なって …

好美 の 気持ち も 自分 の 気持ち さえ

あいつ に 勉強 教えたり

無理やり 映画 に 付き合わされたり カフェ に 入ったり …

そんな 時間 を 口 で は うっとうしい って 言って る けど

本当に そう 思って た の か なって

そのくせ あいつ が 他 の 男 に 告白 されて る の なんか 見たら ―

なんか 頭にきて …

あいつ に ひどい こと 言っ ちゃったり

( 直樹 ) フフッ

え ?

ああ … ごめん

いや … 俺 達 って ―

兄弟 な んだ なって 今 ひしひし と 感じた よ

え … 何 が ?

わかんない なら 好美 ちゃん に 聞け よ

それ が 一番 簡単で 正解 だ

ごめん 邪魔 して … 寝る よ

裕樹

俺 が 唯一 金之助 に 教えて もらった こと を 教える よ

あいつ が 言う に そういう の は ―

ヤキモチ って いう らしい ぞ

♪~

さ … 最初に 言っ とく けど な

僕 は バレンタイン だ から 待って た わけじゃ

絶対 ない から な ―

たまたま 今日 が バレンタイン だった だけ だ から な

じゃ …

なんで 待って た の ?

なんで って …

ご … ごめん !

あの 時 は … ごめん !

けど ああ 言わせた の は お前 に も 原因 は ある んだ から な

私 が ?

お前 が 彼氏 は い ない って 言った から …

お前 が 告白 して きた 男 に そう 言った ろ ―

だから 僕 は …

なんで 知って る の ?

たまたま 見かけた んだ よ

お前 僕 の こと いつも 好きだ と か 言ってた くせに

だから …

だって …

しょうがない じゃん

えっ

私 裕樹 君 の こと すごい 好き よ

それ は 中学校 の 時 から 変わら ない

だけど 私 が どんなに 好き でも ―

裕樹 君 が 私 の こと 好き じゃなきゃ …―

やっぱり 彼氏 なんて 言え ない よ

あっ なんか 脅迫 して る みたい

あの … 全然 私 あの 片思い でも 全然 大丈夫 だ し …

あ … でも 両思い に は …

ま … 憧れる けど でも …

あっ …

あっ そう だ ちょうど よかった

これ バレンタイン の プレゼント

どうかな ?

いい …―

うん 似合う

あっ 僕 … つ … つい …

つい ?

つ … つい キス した わけじゃない から な !

好き だ から ―

好美 の こと 好き だ から

だから これ から 他 の 男 に 告白 されたら ―

彼氏 が いる って 言わ なきゃダメ だ から な !

うん …

うん !

( 裕樹 ) な … 泣く な よ …

もう 一回 言って

えっ !

好き って

そ … そんな こと 何回も 言える か !

でっ でも まだ 2 回 しか …

2 回 も 言った だ ろ !

2 回 も 言う の 大変な んだ ぞ !

( 好美 ) ありがとう

ただい …

おい ―

琴子 そんな とこ で 寝て たら 風邪 ひく ぞ

あ … 入江 君 おかえりなしゃい ―

あ ~ ヤダ 私 ったら いつの間に 寝て た ん だろう

風呂 入って くる から 先 に 寝ろ よ

( 琴子 ) はーい お疲れ様 入江 君 コーヒー いれた よ

なんで 今 から 寝る 俺 に コーヒー を ?

( 直樹 ) また 看護 計画 手伝え だ と !?

ああ … お 願い し ます ―

だって ね だって ね …

何度 書き直して も

清水 主任 や 師長 が 小言 ばっかり 言う んだ もん !

一度 ぐらい スパーン と 何の 文句 も 言わ れ ない もの 出し たい の !

あ ~ アドバイス だけ でも いい から !

こう 要点 を ポポポーン と … ねっ お 願い !

( 直樹 ) はぁ ったく …

ほら とっとと 座れ よ

ホント !?

やったーっ !

( 女の子 ) 入江 先生 どうも ありがとう ございました

お大事に

( 看護 師 ) はい じゃあ お 大事 に なさって ください

( 直樹 ) はぁ …

( 細井 小百合 ( ほそい さゆり )) だいぶ お疲れ です ねえ

ああ 師長 …

ええ さすが に 少し 睡眠不足 で …

そう です か …

あ … とりあえず 午前 の 分 は 今 の 方 で 終わり な ので ―

ゆっくり 休んで ください ね

午後 から また 手術 ある んです よ ねえ ?

ええ … ありがとう ございます

ああ ~ そうそう 琴子 さん 最近 頑張って ます よ !

今朝 出して もらった 看護 計画 も

しっかり 勉強 した 様子 が うかがえ ます

あ … そう … です か

( 池沢 金之助 ( いけざわ きんのすけ )) 入江っ !!―

入江ーっ !―

入江ーっ ! どこ やーっ !―

おいっ ! 出て こん か ボケーッ !―

おい 入江 !―

あの 入江 直樹 知り ません か ?

( 琴子 ) 金 ちゃん ! クリス !

( 金之助 ) おお 琴子 !―

琴子 入江 … 入江 今 どこ に おる ん や !

入江 君 なら 今 そこ で 診察 してる はず だ けど …

( 細井 ) どうした ん です か ! 騒がしい ! ここ は 病院 です よ !

どうした 金之助

( 金之助 ) 入江 えらい こっちゃ ねん ―

クリス が … クリス が 大変 や ねん !

落ち着け どうした ?

( クリスティーヌ ・ ロビンス ) 入江 …

ドジ シテ モウタ

( 直樹 ) ガーゼ ―

包帯

( 琴子 ) クリス が 揚げ物 の 油 を ?

そ や ねん …

調理場 で 脚 に かぶって しまい よって

わし … なんか もう 頭真っ白 に なって し もう て …

近く の 病院 行きゃ ええ のに 気 が ついたら ここ に 来 とって ん

いっつも 入江 の こと ボロクソ 言って る くせ に

いざとなったら 入江 の こと しか 頭 に 浮かば へん かった

クリス に 何か あったら … わし …

大丈夫 よ ! 入江 君 に 診て もらって 正解 よ

だって 入江 君 は すごい んだ から !

そう や と ええ ん や けど …

( 金之助 ) クリス !

( 琴子 ) クリス 大丈夫 ? 痛い ?

チョビット ナ …

師長 彼女 私 の 友達 な んです 私 運び ます

あっ そう ? じゃ 頼む わ

( 細井 ) じゃ ご主人 は 中 に 入って ください

入江 先生 から お 話 が あり ます ので

えっ ?

ご … ご 主人 ?

で … クリス は どない や ねん !

今 説明 する から

まあ 座れ よ ご 主人 ―

で クリス だ が …

中等 度 熱傷 で 真皮 まで 火傷 が 及んで る

ああ

( 直樹 ) 痛み も 続く と 思う から ―

状態 が よく なる まで しばらく 入院 した方がいい だろう

おう …

傷あと は …

どない や !

少し 残る かも しれ ない な ―

様子 次第 で 形成手術 の 必要 が …

ちょ ちょ … ちょっと 待て !―

傷 が 残る って お前 …

クリス まだ 嫁入り 前 の 体 や ねん ぞ

それ 傷 もん に して し もう たら

旦那 に なる 奴 に 申し訳 たた ん やろ !

でも お前 が 嫁 さん に もらう んだ ろ

え …

( 直樹 ) だったら 問題 ない だろ

な … 何 を 言う て ん ねん ! お前

それとも 他の 奴 に 譲る つもり か ?

そ … そんな こと !

せえへん …

え ?

そんな こと せえへん 言う と ん の じゃ !

誰にも … 誰 に も 譲る かい ボケ !

へえ ~

なん や ねん 文句 ある ん かい ?

じゃ … クリス に そう 言えば ?

わかっとる わい

ゆっくり で いい から ね クリス ―

せーの よっ …―

オッケー

オッケー

( クリスティーヌ ) OK

( クリスティーヌ ) OK

琴子 ホンマ ニ ナース ナン ヤ ナ カンシン デス ワ

( 琴子 ) そう かな ~?

でも さっき 金 ちゃん すごかった ね

クリス 必死に 抱えて ―

あんな 金 ちゃん 初めて 見た

アタシ ヨリ アワテテ マシタ ガナ ホンマ アワテンボウ デ …

マ … ヒト ノ コト 言エン ケド ネ

金 ちゃん クリス の こと よっぽど 大事な んだ ね

ソウ カナ ?

( 琴子 ) うん

( 金之助 ) どない や クリス !

( 琴子 ) ほら ね

( クリスティーヌ ) 金之助

どう や ? 痛む か ?

ウウン ダイジョウブ 痛ミ止メ キイテ キ マシテ ン

By the way 入江 ナンテ 言ウ トッタ ?

あっ あ … 2~3 日 痛む けど 大丈夫 や て

OH キズ … 残ル カナ

( 金之助 ) えっ …

心配 あらへん ! 入江 に は わし が よお 言う と いとった から

傷 なんか 残して みい あいつ ボコボコ や で

ちょっと 金 ちゃん !

クリス は 何も 心配 せん でええ

ここ に は 入江 も 琴子 も おる ん や から

わし も 毎日 来 たる さかい な ?

OK … ウン

( 琴子 ) 金 ちゃん

205 の 鈴木 ( すずき ) さん 15 時 に 痛み止め 使い ました ので ―

その後 の 痛み の 状態 の 確認 お 願い し ます

( 看護 師 ) はい わかり ました

じゃ お先失礼します

( 看護 師 ) お 疲れ 様

( 看護 師 ) お 疲れ 様

( 看護 師 ) お 疲れ 様 です

( 看護 師 ) お 疲れ 様 です

あー お腹 すいた ~

( 桔梗 幹 ( ききょう もとき )) じゃ あね

お 疲れ !

さーて 夜勤 かあ お 肌 に 悪い の よ ねえ …

あっ 入江 さん

あっ 師長 お 先 失礼 し ます

お 疲れ 様

ところで 入江 先生 お家 で 疲れた 様子 ない ?

え … 入江 君 が どうかした んです か ?

入江 先生 ここ ん とこ 大きな 手術 が 続いて る でしょ ―

寝る時間 も あまり 取れて ない みたいな の よ ね

実施 計画 は ―

疼痛 コントロール 方法 を 医師 と 検討 する … だ な

うん うん

今日 だって 外来 終わって

いきなり 飛び入り の 患者 さん でしょ ?

で すぐ オペ だった から

食事 すら まともに 取れ なかった だろう し …

オペ も 長引き そうです から ねえ ―

入江 さん

あなた も 仕事 して る から 大変 でしょう けど ―

ちゃんと 入江 先生 の 栄養 と か 健康 管理 して あげて ね

医者 って 仕事 は 不規則 で ―

肉体 的 に も 精神的 に も キツい 仕事 です から

あなた は 医者 の 妻 で も ある わけ です から

はい … ありがとう ございます

( 琴子 ) そう いえば … 私 ここ ん とこ 何も して ない ―

掃除 も お 料理 も お 義母 ( かあ ) さん 任せ で ―

寝不足 の 旦那 様 に 徹夜 させる 始末 …―

入江 君 … オペ 室 に 入って もう 6 時間 以上 も 経つ んだ

よしっ !

( 紀子 ) まあ … まあ すごーい !

琴子 ちゃん どうした の こんなに ?

今日 も 入江 君 の オペ 長引き そうだ から ―

栄養 の ある もの お 弁当 に 入れて 持っていこう かな ー って …

まあ~っ !

素敵 !

お 兄ちゃん 喜ぶ わ よ ~

そう です か ね ~

( 琴子 ) 待って て ね 入江 君 ―

おいしい もの たくさん 作った から ね !

入江 君 !

オペ 終わった んでしょ ? お 疲れ 様 !

あの ね あの ね 実は 入江 君 に ね 食べて もらおう と 思って ―

特製 スタミナ 弁 …

( 琴子 ) 痛 った …

入江 君 …―

入江 君 ?―

入江 君 ?―

ねえ 入江 君 !

ねえ ! 入江 君 !

ねえ 入江 君 !!

いやあっ !

ねえ 入江 君 ! 入江 君 !―

ねえっ ! 入江 君 !

入江 君 ! ねえ 起きて よ !

♪~

私 の せい で …

( 紀子 ) まあったく お 兄ちゃん たら ―

どんくさい わ よ ねえ ―

一回転 して 着地 なさい な !

( 琴子 ) 入江 君 の 専属 ナース は 私 な んだ から !

( 直樹 ) 針 で 探る な !

( 琴子 ) じゃーん !

( 幹 ) ニンニク くさ !

まっず !

( 金之助 ) ちょっと … 顔 貸して くれ や ―

琴子 に は なん ちゅー て プロポーズ した ん かなあ 思って な

ふと 思い立って

家族 の 前 で

答え は わかって た し ―

参考 に なった ?

なる かい !

( クリスティーヌ ) 入江 ト 別レテ ―

金之助 と 結婚 シイヒン カ ?


イタズラ な Kiss 2〜Love in TOKYO#14 いたずら||||| Mischievous Kiss 2 - Love in TOKYO #14 Озорной поцелуй 2 - Любовь в ТОКИО #14

( 西垣 ( にしがき )) この 患者 さん を 病棟 まで 連れて いって くれ ― にしがき|にし が き||かんじゃ|||びょうとう||つれて||

大腿部 複雑 骨折 だ だいたいぶ|ふくざつ|こっせつ|

( 入江 直樹 ( いりえ なおき )) わかり ました いりえ|なおき||な おき||

( 入江 琴子 ( ことこ )) 西垣 先生 ! いりえ|ことこ|こと こ|にしがき|せんせい

もう 少し 待て って ! |すこし|まて|

ダメだ これ 以上 時間がかかる と 危ない だめだ||いじょう|じかん が かかる||あぶない

でっ でも …

ここ で 血管 縫合 する ぞ ||けっかん|ぬ ごう||

( 琴子 ) しっかり し なきゃ ! 入江 君 に 迷惑 かけ ちゃ ダメ ! ことこ||||いりえ|きみ||めいわく|||だめ

( 直樹 ) モスキート ! なおき|

( 琴子 ) はっ はっ … はい !― ことこ|||

あっ !―

ごめんなさい !

( 琴子 ) 頭 が 真っ白 で もう ダメ …― ことこ|あたま||まっしろ|||だめ

患者 さん が … 入江 君 が … 私 のせいで …― かんじゃ|||いりえ|きみ||わたくし|の せい で

どう しよう !!

( 直樹 ) おい ― なおき|

立て たて

( 琴子 ) え ? ことこ|

( 琴子 ) 痛った … ことこ|いたった

( 直樹 ) 手 が 使え ねえ んだ から しょうがねえ だろ ― なおき|て||つかえ||||しょうが ねえ|だ ろ

ったく お前 が ビビって どう すんだ よ った く|おまえ|||||

( 琴子 ) 入江 君 は … 怖く ない の ? ことこ|いりえ|きみ||こわく||

( 直樹 ) 当たり前 だ ― なおき|あたりまえ|

いい か この 俺 が ― |||おれ|

何年 も 黙って 勉強 して きた んだ 自信 が ない わけ ない だろ ― なん ねん||だまって|べんきょう||||じしん|||||だ ろ

たぶん 俺 は 西垣 先生 より も いい 腕 を して る ― |おれ||にしがき|せんせい||||うで|||

この 患者 さん ラッキー だ よ ― |かんじゃ||らっきー||

だから お前 の 1 つ や 2 つ の ミス で ― |おまえ||||||みす|

患者 死な せたり し ない から ― かんじゃ|しな|||| I won't let the patient die-

お前 は 俺 の 言う こと だけ 聞いてろ おまえ||おれ||いう|||きいて ろ

( 琴子 ) はい ことこ|

( 直樹 ) わかったら とっとと 手え洗い 直して ― なおき|||て え あらい|なおして

器具 そろえて こい きぐ||

( 琴子 ) はい ! ことこ|

( 清水 ( しみず )) ちょっと … 何 して る んです か ! きよみず|||なん|||ん です|

( 琴子 ) 主任 … ことこ|しゅにん

入江 先生 西垣 先生 の 許可 は 取った んです か ? いりえ|せんせい|にしがき|せんせい||きょか||とった|ん です|

( 直樹 ) いいえ なおき|

は ?

( 直樹 ) この 患者 容体 が 急変 して ― なおき||かんじゃ|ようだい||きゅうへん|

一刻 も 早い 処置 が 必要 だった んです ― いっこく||はやい|しょち||ひつよう||ん です

西垣 先生 も オペ の 最中 で 手が離せない 状態 だった ので ― にしがき|せんせい||||さい なか||て が はなせ ない|じょうたい||

俺 が やる こと に し ました おれ||||||

そんな … 勝手に ! |かってに

( 直樹 ) 琴子 早く 行け ! なおき|ことこ|はやく|いけ

( 琴子 ) はい ! ことこ|

( 清水 ) 入江 さん まで … きよみず|いりえ||

( アラーム )

わかり ました 入江 さん 一人 に 介助 は 任せ られ ません ||いりえ||ひとり||かいじょ||まかせ||ませ ん

とにかく 私 も 手伝い ます |わたくし||てつだい|

外回り の 介助 やらせて いただき ます そとまわり||かいじょ|やら せて||

( 直樹 ) お 願い し ます なおき||ねがい||

( 琴子 ) 急に 息 が 楽 に なって ちゃんと 周り が 見えて きた みたい ことこ|きゅうに|いき||がく||||まわり||みえて||

( 琴子 ) よし ! 大丈夫 ! ことこ||だいじょうぶ

( 直樹 ) モスキート なおき|

( 琴子 ) はい ことこ|

( 直樹 ) セントウ なおき|

( 琴子 ) はい ことこ|

( 直樹 ) 血管 縫合 6-0 なおき|けっかん|ぬ ごう

( 琴子 ) はい ことこ|

♪~

( 琴子 ) それ から の 処置 は 不思議な ほど 順調で ― ことこ||||しょち||ふしぎな||じゅんちょうで

入江 君 の 迷い の ない 処置 ぶり に … いりえ|きみ||まよい|||しょち||

( 直樹 ) 生食 の 準備 を お 願い し ます なおき|せいしょく||じゅんび|||ねがい||

( 清水 ) はい きよみず|

( 琴子 ) 最初 は 不安に 思って いた であろう 主任 も ― ことこ|さいしょ||ふあんに|おもって|||しゅにん|

おそらく 信用 して くれて ― |しんよう||

私 も まだ 処置 の 介助 は 2 回目 だった けど …― わたくし|||しょち||かいじょ||かい め||

入江 君 が 言って のけた あの 自信 満々 な 言葉 は ― いりえ|きみ||いって|||じしん|まんまん||ことば|

本当に 当たって いる かも と 思って いた ― ほんとうに|あたって||||おもって|

入江 君 … 頑張って ! いりえ|きみ|がんばって

( 直樹 ) よし …― なおき|

ガーゼ がーぜ

( 琴子 ) はい ことこ|

( 直樹 ) もう 大丈夫だ なおき||だいじょうぶだ

( 清水 ・ 琴子 ) はい ! きよみず|ことこ|

( 琴子 ) 成功 した んだ ! ことこ|せいこう||

( 清水 ) 入江 先生 ― きよみず|いりえ|せんせい

お 疲れ 様 でした 素晴らしい 処置 でした |つかれ|さま||すばらしい|しょち|

( 直樹 ) ありがとう ございます ― なおき||

とりあえず オペ室 の 様子 を 聞いて もらえ ます か ? |オペ しつ||ようす||きいて|||

( 清水 ) はい きよみず|

( 琴子 ) 入江 君 ― ことこ|いりえ|きみ

患者 さん 手術 も 無事 成功 した みたい よ かんじゃ||しゅじゅつ||ぶじ|せいこう|||

そうか そう か

あの 入江 君 … |いりえ|きみ

よかった ね 処置 成功 して ||しょち|せいこう|

入江 君 の 処置 が あった から 助かった んだ と 思う よ いりえ|きみ||しょち||||たすかった|||おもう|

入江 君 ホントに すごかった いりえ|きみ|ほんとに|

私 すごく 嬉しく って … わたくし||うれしく|

私 … わたくし

あの 時 … |じ

入江 君 の 頭突き が なかったら 逃げ出して た かも いりえ|きみ||あたま つき|||にげだして||

すっかり 怖く なっ ちゃって … |こわく||

どうにも でき なく なっ ちゃって …

入江 君 ? いりえ|きみ

( 直樹 ) 怖かった よ なおき|こわかった|

( 琴子 ) え ? ことこ|

俺 も ― おれ|

ちゃんと 怖かった よ |こわかった|

だって … だって 入江 君 あの 時 自信満々 に … ||いりえ|きみ||じ|じしん まんまん|

ああ 言わ なきゃ お前 頭 ん 中 真っ白 だったろう が |いわ||おまえ|あたま||なか|まっしろ||

あんな 急変 患者 初めて だった し な |きゅうへん|かんじゃ|はじめて|||

驚いた … おどろいた

何 が ? なん|

入江 君 でも 怖い こと が ある んだ いりえ|きみ||こわい||||

よかった ね

患者 さん 助かって … かんじゃ||たすかって

お 医者 さん に なって … よかった ね |いしゃ|||||

そう だ な

♪~

( 医師 ) 前代 未聞 です よ いし|ぜんだい|みもん||

研修 医 が 指導医 なし で 処置 する なんて けんしゅう|い||しどう い|||しょち||

( 医師 ) 私 達 が 研修医 の 頃 に は 考え られん こと だ よ いし|わたくし|さとる||けんしゅう い||ころ|||かんがえ|られ ん|||

( 医師 ) いやいや 今でも そう です よ いし||いま でも|||

( 医師 ) 入江 先生 の 指導医 は 西垣 先生 です な いし|いりえ|せんせい||しどう い||にしがき|せんせい||

はい

( 医師 ) 確かに 入江 先生 は かなり 優秀な 研修医 だ と は 聞いて い ます いし|たしかに|いりえ|せんせい|||ゆうしゅうな|けんしゅう い||||きいて||

だからと言って …― だからといって

ま … 今回 は 偶然 に も ― |こんかい||ぐうぜん||

処置 が 成功 した から よかった ような もの の しょち||せいこう||||||

これ が もし そう なって い なかったら ―

誰か が 個人的に 責任 を 取れば 済む ― だれ か||こじん てきに|せきにん||とれば|すむ

という わけ に は いか なく なる んです と いう|||||||ん です

( 大蛇森 ( だいじゃもり )) こういう 例 を 作って しまう と だい へび もり|だい じゃ もり||れい||つくって||

後々 大変な こと に なって しまい ます よ ~ あとあと|たいへんな||||||

自信 を 持たせる の も 考えもの じゃない です か ?― じしん||もた せる|||かんがえもの|じゃ ない|| Isn't it an idea to build confidence? ―

西垣 先生 にしがき|せんせい

やはり 私 が 入江 先生 の 指導医 に なって いれば ― |わたくし||いりえ|せんせい||しどう い||| After all, if I were the instructor of Dr. Irie-

こんな こと に は なって なかった でしょう に ねえ I don't think this was the case.

( 医師 ) ま … いずれ に せよ この 問題 は 簡単に は 済ま され ません な いし||||||もんだい||かんたんに||すま|さ れ|ませ ん|

( 医師 ) しっかり と 責任 の 所在 を いし|||せきにん||しょざい|

( 直樹 ) どういう 問題 な んです なおき||もんだい||ん です

俺 が 医者 に なった の は 患者 を 助ける ため だけ な んです おれ||いしゃ|||||かんじゃ||たすける||||ん です

おいっ ! お いっ

その ため に は 規則 も 関係 あり ません ― ||||きそく||かんけい||ませ ん

患者 の 容体 も 一刻 を 争う もの でした ― かんじゃ||ようだい||いっこく||あらそう||

西垣 先生 も 他の 患者 の オペ の 最中 でした にしがき|せんせい||たの|かんじゃ||||さい なか|

それ なら 自分 が やる しか ない そう 思った だけ です ||じぶん||||||おもった||

( 医師 ) しかし 西垣 先生 の 判断 を 仰ぐ と か そういう … いし||にしがき|せんせい||はんだん||あおぐ|||

( 直樹 ) 西垣 先生 の 患者 も 重傷 でした なおき|にしがき|せんせい||かんじゃ||じゅうしょう|

集中力 を 途切れ させる わけ に は いきません しゅうちゅう ちから||とぎれ|||||いきま せ ん

それ に 俺 に は 助ける 自信 が あった ||おれ|||たすける|じしん||

だから そうした それ だけ です ―

もし 責任 と か 処分 と か そういった こと が ある なら ― |せきにん|||しょぶん|||||||

指導 医 に とか 回りくどい こと は せず に …― しどう|い||と か|まわりくどい|||せ ず|

俺 に 直接 言って ください おれ||ちょくせつ|いって|

( 医師 ) なんという 慢心 した 研修 医 なんだ 君 は ! いし||まんしん||けんしゅう|い||きみ|

西垣 先生 にしがき|せんせい

君 は いったい どういう 指導 を して きた んだ ! きみ||||しどう||||

これ では ―

入江 先生 に も 何らか の 責任 を 取って もらう ほか あり ません な ! いりえ|せんせい|||なんらか||せきにん||とって||||ませ ん| I have no choice but to take some responsibility from Dr. Irie!

( 琴子 ) 入江 君 は 立派な お 医者 さん です ! ことこ|いりえ|きみ||りっぱな||いしゃ||

さっき から 聞いて れば 研修医 研修医 って … ||きいて||けんしゅう い|けんしゅう い|

研修 医 が 何も できない ヒヨッコ だ と けんしゅう|い||なにも|でき ない||| If the trainee is a chick who can't do anything

決めつけ ないで ください ! きめつけ||

何 だ ね 君 は ! なん|||きみ|

( 琴子 ) 入江 君 の 自信 は ちゃんと 行動 が 伴って の こと な んです !― ことこ|いりえ|きみ||じしん|||こうどう||ともなって||||ん です

そりゃ … 入江 君 は ― |いりえ|きみ|

掟破り な こと を し ちゃった かも しれ ません おきて やぶり||||||||ませ ん

でも あの 時 の 入江 君 は ― ||じ||いりえ|きみ|

瀕死 の 患者 さん を 助ける こと しか 考えて なかった んです !― ひんし||かんじゃ|||たすける|||かんがえて||ん です

入江 君 の おかげ で ― いりえ|きみ|||

あの 患者 さん は 助かった んです !― |かんじゃ|||たすかった|ん です

また これ から 人生 … 生きて いける んです !― |||じんせい|いきて||ん です

お 医者 さん って …― |いしゃ||

先生 方 って … すごい んです よ せんせい|かた|||ん です|

( 清水 ) 入江 さん !!― きよみず|いりえ|

あなた ったら まったく なんて こと を !

先生方 申し訳 あり ません ! せんせい がた|もうし わけ||ませ ん

いやあ ~ まったく もって です よ いや あ||||

清水 さん この 小娘 は いったい どう なって る んです ? きよみず|||しょう むすめ||||||ん です

かないません よ … か ないません|

( 清水 ) ただ 先生 方 きよみず||せんせい|かた

私 も 昨夜 の 入江 先生 の 処置 の 介助 を し ました わたくし||さくや||いりえ|せんせい||しょち||かいじょ|||

私 に も それなり に 介助 の 経験 は あり ます が わたくし|||||かいじょ||けいけん||||

研修 医 の 先生 と は 思え ない ほど 立派な 処置 でした ― けんしゅう|い||せんせい|||おもえ|||りっぱな|しょち|

あれ が なければ おそらく 患者 さん は … ||||かんじゃ||

( 琴子 ) 主任 … ことこ|しゅにん

今 は 患者 さん も 順調に 回復 して い ます いま||かんじゃ|||じゅんちょうに|かいふく|||

その こと だけ お 伝え しよう と 思い まして ||||つたえ|||おもい|

では ―

失礼 し ます ― しつれい||

ほら 行く わ よ 入江 さん ! |いく|||いりえ|

( 琴子 ) え ? あっ ちょっ … 失礼 し ます ことこ||||しつれい||

( ドア が 閉まる 音 ) どあ||しまる|おと

( 平松 ( ひらまつ )) で … ひらまつ|ひら まつ|

西垣 先生 は どう 思って いる の か ね ? にしがき|せんせい|||おもって||||

( 西垣 ) えっ にしがき|

そう … です ね …

確かに 彼 の やり方 は 少し 乱暴 な ところ が あり ました たしかに|かれ||やり かた||すこし|らんぼう|||||

が …―

昨夜 の ケース の 場合 悪条件 が 重なって ― さくや||けーす||ばあい|あく じょうけん||かさなって

本来 亡くなって も おかしく ない 患者 だった ようです ほんらい|なくなって||||かんじゃ||よう です

それ が 助かった と いう こと は ― ||たすかった||||

彼 の 取った 行動 は 必ずしも 否定 は でき ません かれ||とった|こうどう||かならずしも|ひてい|||ませ ん

ま … 僕 が 研修 医 だったら そんな こと は し ません が ね |ぼく||けんしゅう|い||||||ませ ん||

( 平松 ) なるほど ひらまつ|

まあ …

今回 の こと は これ ぐらい に して おき ません か ? 先生 方 こんかい|||||||||ませ ん||せんせい|かた

いや しかし 教授 ! ||きょうじゅ

いや しかし 教授 ! ||きょうじゅ

それでは 示し が つき ませ … |しめし|||

それでは 示し が つき ませ … |しめし|||

それでは 示し が つき ませ … |しめし|||

( 平松 ) 入江 先生 ― ひらまつ|いりえ|せんせい

( 平松 ) 入江 先生 ― ひらまつ|いりえ|せんせい

君 の 若い ながら の 判断力 や 技術 は たいした もの だ と 思い ます よ きみ||わかい|||はんだん ちから||ぎじゅつ||||||おもい||

ただ ね 医者 と 患者 は 信頼関係 で 成り立って い ます ― ||いしゃ||かんじゃ||しんらい かんけい||なりたって||

患者 は 研修 医 を まだ 半人前 と しか 見て い ない かんじゃ||けんしゅう|い|||はん ひとまえ|||みて|| Patients still see residents as only half a serving

患者 が 不安に 思う こと は 避け なければなりません かんじゃ||ふあんに|おもう|||さけ|なければ なりません

わかり ます ね ?

ええ

よし ! 今回 の 話 は これ ぐらい に し ましょう |こんかい||はなし||||||

では 西垣 先生 一応 始末 書 お 願い し ます |にしがき|せんせい|いちおう|しまつ|しょ||ねがい||

えっ …

指導 医 として の 責任 に おいて ね しどう|い|と して||せきにん|||

( 西垣 ) ちょっ あ … はい にしがき|||

( ドア が 閉まる 音 ) どあ||しまる|おと

だあ~っ だ あ|

まったく … この 品行 方正 の 俺 があ ! ||ひんこう|かた せい||おれ|が あ

こんな 慢心 した 研修 医 を 受け持った ばっかりに … |まんしん||けんしゅう|い||うけもった|

何なら 始末書 俺 が 書き ましょう か ? なんなら|しまつ しょ|おれ||かき||

うるさい !

お前 は もう ちょっと 研修 医 らしい 態度 を 取れっ ! おまえ||||けんしゅう|い||たいど||とれっ

ていうか 始末書 やっぱり 書いて くれ ! てい うか|しまつ しょ||かいて|

あっ やっぱり いい ! 書か なくて いい |||かか||

そんな こと したら また 怒ら れる よ … ||||いから||

痛った ! ちょ … ん ? いたった||

( 男子 生徒 ) 佐川 さん だ よ ね ?― だんし|せいと|さがわ||||

あっ ごめん ね 急に 話しかけ ちゃって |||きゅうに|はなしかけ|

( 佐川 好美 ( さがわ このみ )) はい … さがわ|よしみ|さ が わ||

あっ 好美 ちゃん 好美 ちゃーん ! |よしみ||よしみ|ちゃ - ん

( 入江 裕樹 ( ゆうき )) シッ ! シーッ ! いりえ|ひろき|||

何 よお … なん|よ お

( 男子 生徒 ) こいつ が 佐川 さん と 話 が し たい って 言う から なっ だんし|せいと|||さがわ|||はなし|||||いう||

え ?

( 男子 生徒 ) あの … 俺 隣 駅 の 西高 に 通って んだ けど ― だんし|せいと||おれ|となり|えき||にし こう||かよって||

前 に 佐川 さん の こと 見かけて さ ― ぜん||さがわ||||みかけて|

ほら この 近く で … ||ちかく|

ちょ ! 誰 あの 男達 ? |だれ||おとこ たち

うるさい うるさい 静かに しろ ! ||しずかに|

あ … すいません

( 男子 生徒 ) で … 毎朝 同じ 電車 で 見かける ように なって さ ― だんし|せいと||まいあさ|おなじ|でんしゃ||みかける|よう に||

それ で かわいい な って ずっと 気になり 始めて た んだ よ ね ― ||||||き に なり|はじめて||||

それ で …―

よかったら 付き合って ほしい な ― |つきあって||

佐川 さん って 斗南 でしょ ?― さがわ|||と みなみ|

ウチ の 学校 と も 近い し さ ― うち||がっこう|||ちかい||

よかったら これ から も ちょくちょく 会って くれ ない ? |||||あって||

( 男子 生徒 ) 友達 の 俺 が 言う の も な んだ けど ― だんし|せいと|ともだち||おれ||いう||||| (Men's student) My friend, I say,-

こいつ マジ すっごい いい 奴 っす よ ||すっご い||やつ||

でも …

ちょっと 大変 じゃな~い ! |たいへん|じゃ な|

好美 ちゃん 告白 されて る どう す ん の よ ! よしみ||こくはく|||||||

ど … どう する って …

( 男子 生徒 ) あ … もし かして ― だんし|せいと|||

彼氏 とか って いたり し ます ? かれ し|と か||||

彼氏 … かれ し

( 男子 生徒 ) かわいい から なあ 佐川 さん ― だんし|せいと||||さがわ|

やっぱり いたり する の かなあ ? 彼氏 ||||か なあ|かれ し

彼氏 は … かれ し|

言っ ちゃえ 言っ ちゃえ 好美 ちゃん ! げんっ|ちゃ え|げんっ|ちゃ え|よしみ|

私 に は 入江 裕樹 っていう 彼氏 が います って ! わたくし|||いりえ|ひろき|って いう|かれ し|||

お … おい

彼氏 は いません かれ し||いま せ ん

( 男子 学生 達 ) おおっ ! やったーっ ! だんし|がくせい|さとる||やった -っ

えっ じゃあ さ こいつ と 付き合って やって くん ない ? |||||つきあって|||

ホントに いい 奴 だし ― ほんとに||やつ|

最初 は メール ぐらい から で いい んで ! ねっ さいしょ||めーる||||||

でも …―

ごめんなさい

(2 人 ) ええーっ ! じん|ええ -っ

( 好美 ) ホントに …― よしみ|ほんとに

ホントに すいません ! ほんとに|

( 男子 生徒 ) あ ちょっと ! 電話 番号 だけ でも … アドレス … だんし|せいと|||でんわ|ばんごう|||あどれす

好美 ちゃん モテモテ じゃない … よしみ|||じゃ ない

ねえっ 裕樹 君 …― ね えっ|ひろき|きみ

裕樹 君 ? ひろき|きみ

帰る かえる

え … ちょ … 裕樹 君 ! ||ひろき|きみ

( 入江 紀子 ( のりこ )) で 毛糸 を 引っ掛けて から こう やって 引く ― いりえ|としこ|||けいと||ひっかけて||||ひく

うん これ そう … そこ 抜いて ― ||||ぬいて

う … そう そう そう あっ 緩まない ように ― |||||ゆるま ない|よう に

抜く … ぬく

あ … ああ ~ ちょっと 違う かな …― |||ちがう|

あ ~…

こんな 調子 で バレンタインデー に 間に合い ます か ね |ちょうし||ばれんたいん でー||まにあい|||

頑張って ! ほらっ もう 一回 がんばって|||ひと かい

頑張って ! ほらっ もう 一回 がんばって|||ひと かい

( 玄関 の チャイム ) げんかん||ちゃいむ

( 玄関 の チャイム ) げんかん||ちゃいむ

( 玄関 の チャイム ) げんかん||ちゃいむ

あらっ

あらっ

もう一人 の バレンタイン 緊急 編み物 教室 の 生徒 さん … もう ひとり||ばれんたいん|きんきゅう|あみもの|きょうしつ||せいと|

来た みたい ね ― きた||

はーい どーぞ ! は - い|ど - ぞ

こんにちは ~ 今日 も よろしく お 願い し ます |きょう||||ねがい||

( 紀子 ) いらっしゃい 好美 ちゃん としこ||よしみ|

( 琴子 ) ねえ ねえ 進んだ ? ことこ|||すすんだ

なんとか …

( 琴子 ) あー いい な ! 私 なんか まだ こんなん だ よ !? ことこ||||わたくし|||||

あ … 裕樹 君 こんにちは |ひろき|きみ|

いつも お邪魔 して ごめん ね |おじゃま|||

何 しに 来た んだ よ なん||きた||

( 好美 ) 別に … よしみ|べつに

何 よお 裕樹 君 の 顔 見 に 来た に 決まって る じゃない なん|よ お|ひろき|きみ||かお|み||きた||きまって||じゃ ない

ヒューヒュー

ヒューヒュー

ふーん … そう な んだ 僕 の 顔 見 たかった んだ ふ - ん||||ぼく||かお|み||

うん …

なんだか 彼女 みたいな こと する んだ な |かのじょ|||||

彼女 でもない くせ に かのじょ|でも ない||

な … 何て こ と 言う の よ 裕樹 ! |なんて|||いう|||ひろき

そう よ ! 何 よ その トゲ の ある 言い方 ! ||なん|||とげ|||いい かた

ふん …

ごめん ね …

そう だ よ ね

なんか … 私 彼女 でも ない の に いつも 家 来て … |わたくし|かのじょ||||||いえ|きて

私 なんか 調子 に 乗っ ちゃって … わたくし||ちょうし||じょうっ|

変 だ よ ね こんな の へん|||||

ごめん

私 帰る ね わたくし|かえる|

( 琴子 ) 好美 ちゃん ! ことこ|よしみ|

( 好美 ) ごめんなさい ! よしみ|

( 直樹 ) 好美 ちゃん ? なおき|よしみ|

好美 ちゃん ! よしみ|

どう した んだ よ 好美 ちゃん 泣いて た ぞ ||||よしみ||ないて||

やっぱりーっ !? やっぱり -っ

♪~

( ノック )

はい

お 兄ちゃん 今 いい ? |にいちゃん|いま|

( 直樹 ) ああ なおき|

何 ? なん

あ … うん

別に どう って こと じゃ … べつに||||

こ … 今夜 は 当直 じゃない んだ |こんや||とうちょく|じゃ ない|

ああ

あっ それ 何の 勉強 して る の ? ||なんの|べんきょう|||

呼吸 窮迫 症候群 に ついて こきゅう|きゅうはく|しょうこう ぐん||

へえ ~ 難し そう |むずかし|

ねっ やっぱ 医師 って 仕事 は さ … ||いし||しごと||

何か用 が ある んだ ろ ? 何 だ なん か よう|||||なん|

ああ … そのう … 何て言うか … |その う|なんて いう か

お 兄ちゃん て … その … |にいちゃん||

琴子 の どこ を 好きに なった の ? ことこ||||すきに||

だって さ 琴子 なんて お 兄ちゃん が ||ことこ|||にいちゃん|

好き に なり そうに ない 女 じゃない ? すき|||そう に||おんな|じゃ ない

なのに いつ 琴子 の こと 好き に なった の ? ||ことこ|||すき|||

どう した んだ よ

好美 ちゃん か ? よしみ||

えっ ? あっ …

いや …

お前 と こんな 話 を する 日 が 来る なんて な おまえ|||はなし|||ひ||くる||

そう だ な …

あいつ が 俺 の こと 呪文 みたいに “ 好き ” って 言いまくって て ||おれ|||じゅもん||すき||いいまくって|

それ が うっとうしかった な

え ?

ただ その うっとうし さ が 当たり前に なって て |||||あたりまえに||

あいつ が もう … 俺 の こと 好き じゃなく なる って 聞いた 時 |||おれ|||すき|じゃ なく|||きいた|じ

ムッと した の を 覚えて る むっと||||おぼえて|

私 … わたくし

入江 君 好きな の もう やめる いりえ|きみ|すきな|||

本当 は ホッと する はず な のに な ― ほんとう||ほっと|||||

琴子 って さ ことこ||

俺 の できる 90% は でき ない んだ けど ― おれ||||||| I can't do 90% of what I can do-

俺 の でき ない 10% を … おれ||||

絶対 真似 でき ない こと を やってのける んだ よ な ぜったい|まね||||||||

そういう とこ が 癖 に なって きた の かも な |||くせ||||||

僕 なんだか わから なく なって … ぼく||||

好美 の 気持ち も 自分 の 気持ち さえ よしみ||きもち||じぶん||きもち|

あいつ に 勉強 教えたり ||べんきょう|おしえたり

無理やり 映画 に 付き合わされたり カフェ に 入ったり … むりやり|えいが||つきあわ されたり|かふぇ||はいったり

そんな 時間 を 口 で は うっとうしい って 言って る けど |じかん||くち|||||いって||

本当に そう 思って た の か なって ほんとうに||おもって||||

そのくせ あいつ が 他 の 男 に 告白 されて る の なんか 見たら ― |||た||おとこ||こくはく|||||みたら

なんか 頭にきて … |あたま に きて

あいつ に ひどい こと 言っ ちゃったり ||||げんっ|

( 直樹 ) フフッ なおき|

え ?

ああ … ごめん

いや … 俺 達 って ― |おれ|さとる|

兄弟 な んだ なって 今 ひしひし と 感じた よ きょうだい||||いま|||かんじた|

え … 何 が ? |なん|

わかんない なら 好美 ちゃん に 聞け よ わかん ない||よしみ|||きけ|

それ が 一番 簡単で 正解 だ ||ひと ばん|かんたんで|せいかい|

ごめん 邪魔 して … 寝る よ |じゃま||ねる|

裕樹 ひろき

俺 が 唯一 金之助 に 教えて もらった こと を 教える よ おれ||ゆいいつ|きんのすけ||おしえて||||おしえる|

あいつ が 言う に そういう の は ― ||いう||||

ヤキモチ って いう らしい ぞ

♪~

さ … 最初に 言っ とく けど な |さいしょに|げんっ|||

僕 は バレンタイン だ から 待って た わけじゃ ぼく||ばれんたいん|||まって|| I was waiting because it was Valentine's Day

絶対 ない から な ― ぜったい|||

たまたま 今日 が バレンタイン だった だけ だ から な |きょう||ばれんたいん|||||

じゃ …

なんで 待って た の ? |まって||

なんで って …

ご … ごめん !

あの 時 は … ごめん ! |じ||

けど ああ 言わせた の は お前 に も 原因 は ある んだ から な ||いわ せた|||おまえ|||げんいん||||| But ah, I told you that you also have a cause.

私 が ? わたくし|

お前 が 彼氏 は い ない って 言った から … おまえ||かれ し|||||いった|

お前 が 告白 して きた 男 に そう 言った ろ ― おまえ||こくはく|||おとこ|||いった|

だから 僕 は … |ぼく|

なんで 知って る の ? |しって||

たまたま 見かけた んだ よ |みかけた||

お前 僕 の こと いつも 好きだ と か 言ってた くせに おまえ|ぼく||||すきだ|||いって た|くせ に

だから …

だって …

しょうがない じゃん しょうが ない|じゃ ん

えっ

私 裕樹 君 の こと すごい 好き よ わたくし|ひろき|きみ||||すき|

それ は 中学校 の 時 から 変わら ない ||ちゅうがっこう||じ||かわら|

だけど 私 が どんなに 好き でも ― |わたくし|||すき|

裕樹 君 が 私 の こと 好き じゃなきゃ …― ひろき|きみ||わたくし|||すき|じゃ なきゃ

やっぱり 彼氏 なんて 言え ない よ |かれ し||いえ||

あっ なんか 脅迫 して る みたい ||きょうはく|||

あの … 全然 私 あの 片思い でも 全然 大丈夫 だ し … |ぜんぜん|わたくし||かたおもい||ぜんぜん|だいじょうぶ||

あ … でも 両思い に は … ||りょう おもい||

ま … 憧れる けど でも … |あこがれる||

あっ …

あっ そう だ ちょうど よかった

これ バレンタイン の プレゼント |ばれんたいん||ぷれぜんと

どうかな ? どうか な

いい …―

うん 似合う |にあう

あっ 僕 … つ … つい … |ぼく||

つい ?

つ … つい キス した わけじゃない から な ! ||きす||わけじゃ ない||

好き だ から ― すき||

好美 の こと 好き だ から よしみ|||すき||

だから これ から 他 の 男 に 告白 されたら ― |||た||おとこ||こくはく|

彼氏 が いる って 言わ なきゃダメ だ から な ! かれ し||||いわ|なきゃ だめ|||

うん …

うん !

( 裕樹 ) な … 泣く な よ … ひろき||なく||

もう 一回 言って |ひと かい|いって

えっ !

好き って すき|

そ … そんな こと 何回も 言える か ! |||なん かい も|いえる|

でっ でも まだ 2 回 しか … |||かい|

2 回 も 言った だ ろ ! かい||いった||

2 回 も 言う の 大変な んだ ぞ ! かい||いう||たいへんな||

( 好美 ) ありがとう よしみ|

ただい …

おい ―

琴子 そんな とこ で 寝て たら 風邪 ひく ぞ ことこ||||ねて||かぜ||

あ … 入江 君 おかえりなしゃい ― |いりえ|きみ|お かえり なしゃ い

あ ~ ヤダ 私 ったら いつの間に 寝て た ん だろう ||わたくし||いつのまに|ねて|||

風呂 入って くる から 先 に 寝ろ よ ふろ|はいって|||さき||ねろ|

( 琴子 ) はーい お疲れ様 入江 君 コーヒー いれた よ ことこ|は - い|お つかれ よう|いりえ|きみ|こーひー||

なんで 今 から 寝る 俺 に コーヒー を ? |いま||ねる|おれ||こーひー|

( 直樹 ) また 看護 計画 手伝え だ と !? なおき||かんご|けいかく|てつだえ||

ああ … お 願い し ます ― ||ねがい||

だって ね だって ね …

何度 書き直して も なんど|かき なおして|

清水 主任 や 師長 が 小言 ばっかり 言う んだ もん ! きよみず|しゅにん||もろなが||こごと||いう||

一度 ぐらい スパーン と 何の 文句 も 言わ れ ない もの 出し たい の ! ひと ど||||なんの|もんく||いわ||||だし||

あ ~ アドバイス だけ でも いい から ! |あどばいす||||

こう 要点 を ポポポーン と … ねっ お 願い ! |ようてん||||||ねがい

( 直樹 ) はぁ ったく … なおき|は ぁ|った く

ほら とっとと 座れ よ ||すわれ|

ホント !? ほんと

やったーっ ! やった -っ

( 女の子 ) 入江 先生 どうも ありがとう ございました おんなのこ|いりえ|せんせい|||

お大事に お だいじに

( 看護 師 ) はい じゃあ お 大事 に なさって ください かんご|し||||だいじ|||

( 直樹 ) はぁ … なおき|は ぁ

( 細井 小百合 ( ほそい さゆり )) だいぶ お疲れ です ねえ ほそい|さゆり||||お つかれ||

ああ 師長 … |もろなが

ええ さすが に 少し 睡眠不足 で … |||すこし|すいみん ふそく|

そう です か …

あ … とりあえず 午前 の 分 は 今 の 方 で 終わり な ので ― ||ごぜん||ぶん||いま||かた||おわり||

ゆっくり 休んで ください ね |やすんで||

午後 から また 手術 ある んです よ ねえ ? ごご|||しゅじゅつ||ん です||

ええ … ありがとう ございます

ああ ~ そうそう 琴子 さん 最近 頑張って ます よ ! |そう そう|ことこ||さいきん|がんばって||

今朝 出して もらった 看護 計画 も けさ|だして||かんご|けいかく|

しっかり 勉強 した 様子 が うかがえ ます |べんきょう||ようす|||

あ … そう … です か

( 池沢 金之助 ( いけざわ きんのすけ )) 入江っ !!― いけさわ|きんのすけ|いけ ざ わ|きん の すけ|いりえっ

入江ーっ !― いりえ -っ

入江ーっ ! どこ やーっ !― いりえ -っ||や -っ

おいっ ! 出て こん か ボケーッ !― お いっ|でて|||

おい 入江 !― |いりえ

あの 入江 直樹 知り ません か ? |いりえ|なおき|しり|ませ ん|

( 琴子 ) 金 ちゃん ! クリス ! ことこ|きむ||くりす

( 金之助 ) おお 琴子 !― きんのすけ||ことこ

琴子 入江 … 入江 今 どこ に おる ん や ! ことこ|いりえ|いりえ|いま|||||

入江 君 なら 今 そこ で 診察 してる はず だ けど … いりえ|きみ||いま|||しんさつ||||

( 細井 ) どうした ん です か ! 騒がしい ! ここ は 病院 です よ ! ほそい|||||さわがしい|||びょういん||

どうした 金之助 |きんのすけ

( 金之助 ) 入江 えらい こっちゃ ねん ― きんのすけ|いりえ|||

クリス が … クリス が 大変 や ねん ! くりす||くりす||たいへん||

落ち着け どうした ? おちつけ|

( クリスティーヌ ・ ロビンス ) 入江 … ||いりえ

ドジ シテ モウタ |して|

( 直樹 ) ガーゼ ― なおき|がーぜ

包帯 ほうたい

( 琴子 ) クリス が 揚げ物 の 油 を ? ことこ|くりす||あげもの||あぶら|

そ や ねん …

調理場 で 脚 に かぶって しまい よって ちょうりば||あし||||

わし … なんか もう 頭真っ白 に なって し もう て … |||あたま まっしろ|||||

近く の 病院 行きゃ ええ のに 気 が ついたら ここ に 来 とって ん ちかく||びょういん|いきゃ|||き|||||らい||

いっつも 入江 の こと ボロクソ 言って る くせ に いっつ も|いりえ||||いって|||

いざとなったら 入江 の こと しか 頭 に 浮かば へん かった いざ と なったら|いりえ||||あたま||うかば||

クリス に 何か あったら … わし … くりす||なん か||

大丈夫 よ ! 入江 君 に 診て もらって 正解 よ だいじょうぶ||いりえ|きみ||みて||せいかい|

だって 入江 君 は すごい んだ から ! |いりえ|きみ||||

そう や と ええ ん や けど …

( 金之助 ) クリス ! きんのすけ|くりす

( 琴子 ) クリス 大丈夫 ? 痛い ? ことこ|くりす|だいじょうぶ|いたい

チョビット ナ …

師長 彼女 私 の 友達 な んです 私 運び ます もろなが|かのじょ|わたくし||ともだち||ん です|わたくし|はこび|

あっ そう ? じゃ 頼む わ |||たのむ|

( 細井 ) じゃ ご主人 は 中 に 入って ください ほそい||ご あるじ||なか||はいって|

入江 先生 から お 話 が あり ます ので いりえ|せんせい|||はなし||||

えっ ?

ご … ご 主人 ? ||あるじ

で … クリス は どない や ねん ! |くりす||||

今 説明 する から いま|せつめい||

まあ 座れ よ ご 主人 ― |すわれ|||あるじ

で クリス だ が … |くりす||

中等 度 熱傷 で 真皮 まで 火傷 が 及んで る ちゅうとう|たび|ねつ きず||ま かわ||やけど||およんで|

ああ

( 直樹 ) 痛み も 続く と 思う から ― なおき|いたみ||つづく||おもう|

状態 が よく なる まで しばらく 入院 した方がいい だろう じょうたい||||||にゅういん|した ほう が いい|

おう …

傷あと は … きずあと|

どない や !

少し 残る かも しれ ない な ― すこし|のこる||||

様子 次第 で 形成手術 の 必要 が … ようす|しだい||けいせい しゅじゅつ||ひつよう|

ちょ ちょ … ちょっと 待て !― |||まて

傷 が 残る って お前 … きず||のこる||おまえ

クリス まだ 嫁入り 前 の 体 や ねん ぞ くりす||よめいり|ぜん||からだ|||

それ 傷 もん に して し もう たら |きず||||||

旦那 に なる 奴 に 申し訳 たた ん やろ ! だんな|||やつ||もうし わけ|||

でも お前 が 嫁 さん に もらう んだ ろ |おまえ||よめ|||||

え …

( 直樹 ) だったら 問題 ない だろ なおき||もんだい||だ ろ

な … 何 を 言う て ん ねん ! お前 |なん||いう||||おまえ

それとも 他の 奴 に 譲る つもり か ? |たの|やつ||ゆずる||

そ … そんな こと !

せえへん … せ え へん

え ?

そんな こと せえへん 言う と ん の じゃ ! ||せ え へん|いう||||

誰にも … 誰 に も 譲る かい ボケ ! だれ に も|だれ|||ゆずる||

へえ ~

なん や ねん 文句 ある ん かい ? |||もんく|||

じゃ … クリス に そう 言えば ? |くりす|||いえば

わかっとる わい わかっと る|わ い

ゆっくり で いい から ね クリス ― |||||くりす

せーの よっ …― せ - の|

オッケー

オッケー

( クリスティーヌ ) OK

( クリスティーヌ ) OK

琴子 ホンマ ニ ナース ナン ヤ ナ カンシン デス ワ ことこ|||||||||

( 琴子 ) そう かな ~? ことこ||

でも さっき 金 ちゃん すごかった ね ||きむ|||

クリス 必死に 抱えて ― くりす|ひっしに|かかえて

あんな 金 ちゃん 初めて 見た |きむ||はじめて|みた

アタシ ヨリ アワテテ マシタ ガナ ホンマ アワテンボウ デ … |より||||||

マ … ヒト ノ コト 言エン ケド ネ |ひと|||げん えん||

金 ちゃん クリス の こと よっぽど 大事な んだ ね きむ||くりす||||だいじな||

ソウ カナ ?

( 琴子 ) うん ことこ|

( 金之助 ) どない や クリス ! きんのすけ|||くりす

( 琴子 ) ほら ね ことこ||

( クリスティーヌ ) 金之助 |きんのすけ

どう や ? 痛む か ? ||いたむ|

ウウン ダイジョウブ 痛ミ止メ キイテ キ マシテ ン ||つう ミ とま メ||||

By the way 入江 ナンテ 言ウ トッタ ? |||いりえ||げん ウ|

あっ あ … 2~3 日 痛む けど 大丈夫 や て ||ひ|いたむ||だいじょうぶ||

OH キズ … 残ル カナ |きず|ざん ル|

( 金之助 ) えっ … きんのすけ|

心配 あらへん ! 入江 に は わし が よお 言う と いとった から しんぱい|あら へん|いりえ|||||よ お|いう|||

傷 なんか 残して みい あいつ ボコボコ や で きず||のこして|||||

ちょっと 金 ちゃん ! |きむ|

クリス は 何も 心配 せん でええ くりす||なにも|しんぱい|せ ん|で ええ

ここ に は 入江 も 琴子 も おる ん や から |||いりえ||ことこ|||||

わし も 毎日 来 たる さかい な ? ||まいにち|らい|||

OK … ウン

( 琴子 ) 金 ちゃん ことこ|きむ|

205 の 鈴木 ( すずき ) さん 15 時 に 痛み止め 使い ました ので ― |すずき|||じ||いたみどめ|つかい||

その後 の 痛み の 状態 の 確認 お 願い し ます そのご||いたみ||じょうたい||かくにん||ねがい||

( 看護 師 ) はい わかり ました かんご|し|||

じゃ お先失礼します |お さき しつれい します

( 看護 師 ) お 疲れ 様 かんご|し||つかれ|さま

( 看護 師 ) お 疲れ 様 かんご|し||つかれ|さま

( 看護 師 ) お 疲れ 様 です かんご|し||つかれ|さま|

( 看護 師 ) お 疲れ 様 です かんご|し||つかれ|さま|

あー お腹 すいた ~ |おなか|

( 桔梗 幹 ( ききょう もとき )) じゃ あね ききょう|みき||も とき||

お 疲れ ! |つかれ

さーて 夜勤 かあ お 肌 に 悪い の よ ねえ … |やきん|か あ||はだ||わるい|||

あっ 入江 さん |いりえ|

あっ 師長 お 先 失礼 し ます |もろなが||さき|しつれい||

お 疲れ 様 |つかれ|さま

ところで 入江 先生 お家 で 疲れた 様子 ない ? |いりえ|せんせい|おいえ||つかれた|ようす|

え … 入江 君 が どうかした んです か ? |いりえ|きみ|||ん です|

入江 先生 ここ ん とこ 大きな 手術 が 続いて る でしょ ― いりえ|せんせい||||おおきな|しゅじゅつ||つづいて||

寝る時間 も あまり 取れて ない みたいな の よ ね ねる じかん|||とれて|||||

実施 計画 は ― じっし|けいかく|

疼痛 コントロール 方法 を 医師 と 検討 する … だ な うず つう|こんとろーる|ほうほう||いし||けんとう|||

うん うん

今日 だって 外来 終わって きょう||がいらい|おわって

いきなり 飛び入り の 患者 さん でしょ ? |とびいり||かんじゃ||

で すぐ オペ だった から

食事 すら まともに 取れ なかった だろう し … しょくじ|||とれ|||

オペ も 長引き そうです から ねえ ― ||ながびき|そう です||

入江 さん いりえ|

あなた も 仕事 して る から 大変 でしょう けど ― ||しごと||||たいへん||

ちゃんと 入江 先生 の 栄養 と か 健康 管理 して あげて ね |いりえ|せんせい||えいよう|||けんこう|かんり|||

医者 って 仕事 は 不規則 で ― いしゃ||しごと||ふきそく|

肉体 的 に も 精神的 に も キツい 仕事 です から にくたい|てき|||せいしん てき|||きつ い|しごと||

あなた は 医者 の 妻 で も ある わけ です から ||いしゃ||つま||||||

はい … ありがとう ございます

( 琴子 ) そう いえば … 私 ここ ん とこ 何も して ない ― ことこ|||わたくし||||なにも||

掃除 も お 料理 も お 義母 ( かあ ) さん 任せ で ― そうじ|||りょうり|||ぎぼ|か あ||まかせ|

寝不足 の 旦那 様 に 徹夜 させる 始末 …― ねぶそく||だんな|さま||てつや||しまつ

入江 君 … オペ 室 に 入って もう 6 時間 以上 も 経つ んだ いりえ|きみ||しつ||はいって||じかん|いじょう||たつ|

よしっ !

( 紀子 ) まあ … まあ すごーい ! としこ|||すご - い

琴子 ちゃん どうした の こんなに ? ことこ||||

今日 も 入江 君 の オペ 長引き そうだ から ― きょう||いりえ|きみ|||ながびき|そう だ|

栄養 の ある もの お 弁当 に 入れて 持っていこう かな ー って … えいよう|||||べんとう||いれて|もっていこう||-|

まあ~っ !

素敵 ! すてき

お 兄ちゃん 喜ぶ わ よ ~ |にいちゃん|よろこぶ||

そう です か ね ~

( 琴子 ) 待って て ね 入江 君 ― ことこ|まって|||いりえ|きみ

おいしい もの たくさん 作った から ね ! |||つくった||

入江 君 ! いりえ|きみ

オペ 終わった んでしょ ? お 疲れ 様 ! |おわった|||つかれ|さま

あの ね あの ね 実は 入江 君 に ね 食べて もらおう と 思って ― ||||じつは|いりえ|きみ|||たべて|||おもって

特製 スタミナ 弁 … とくせい|すたみな|べん

( 琴子 ) 痛 った … ことこ|つう|

入江 君 …― いりえ|きみ

入江 君 ?― いりえ|きみ

入江 君 ?― いりえ|きみ

ねえ 入江 君 ! |いりえ|きみ

ねえ ! 入江 君 ! |いりえ|きみ

ねえ 入江 君 !! |いりえ|きみ

いやあっ ! いや あっ

ねえ 入江 君 ! 入江 君 !― |いりえ|きみ|いりえ|きみ

ねえっ ! 入江 君 ! ね えっ|いりえ|きみ

入江 君 ! ねえ 起きて よ ! いりえ|きみ||おきて|

♪~

私 の せい で … わたくし|||

( 紀子 ) まあったく お 兄ちゃん たら ― としこ|ま あったく||にいちゃん|

どんくさい わ よ ねえ ― どん くさい|||

一回転 して 着地 なさい な ! ひと かいてん||ちゃくち||

( 琴子 ) 入江 君 の 専属 ナース は 私 な んだ から ! ことこ|いりえ|きみ||せんぞく|||わたくし|||

( 直樹 ) 針 で 探る な ! なおき|はり||さぐる|

( 琴子 ) じゃーん ! ことこ|じゃ - ん

( 幹 ) ニンニク くさ ! みき|にんにく|

まっず !

( 金之助 ) ちょっと … 顔 貸して くれ や ― きんのすけ||かお|かして||

琴子 に は なん ちゅー て プロポーズ した ん かなあ 思って な ことこ||||ち ゅ -||ぷろぽーず|||か なあ|おもって|

ふと 思い立って |おもいたって

家族 の 前 で かぞく||ぜん|

答え は わかって た し ― こたえ||||

参考 に なった ? さんこう||

なる かい !

( クリスティーヌ ) 入江 ト 別レテ ― |いりえ||べつ レテ

金之助 と 結婚 シイヒン カ ? きんのすけ||けっこん||