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勇者ヨシヒコと悪霊の鍵, 勇者ヨシヒコと悪霊の鍵#02

勇者 ヨシヒコ と 悪霊 の 鍵 #02

( メレブ ) 結局 振り出し …。 レベル 0 か …。

( ムラサキ ) あの 仏 どう しょう も ねえ な 。

( ダンジョー ) どう しょう も ない 仏 って の も →

なかなか 貴重だ な は は はっ 。

( ヨシヒコ ) また 少しずつ 経験 を 積んで 強く なる しか ない でしょ 。

お前 まじめだ な 。

これ ぞ 勇者 ぞ 。

( ビドー ) はい ストップ !

お前たち が 持って いる 食料 全部 いただこう か 。

魔物 が 出る と →

やはり 人間 の 性根 も 腐る ようだ な 。

いい じゃ ない か 。 戦えば 我々 も 強く なる し 。

いえ 無益な 戦い は 避ける べきです 。

なに グダグダ 言って んだ よ !

俺 様 に 殺さ れ たく なかったら さっさと メシ 置いて け !

ヨシヒコ お前 の 伝説 の 剣 は 何ひとつ 変わら ぬ いざ ない の 剣 。

殺生 する こと の ない 平和 の 剣 。

この 血気 盛んな 若者 を →

お ねん ね させて やる が いい 。

わかり ました 。

来い !

ふ っ 上等じゃ い 。

( アリー ) ビドー 君 終わった ?

ちょ なんだ よ 。 これ から だ ろ 。

うん 早く 遊び に 行こう !

わかって っけ ど こいつ ら 倒して うまい もん ゲット して から →

行 くっつ った じゃ ん 。 え なんで ?

なんで そんな 冷たい 言い 方 する の ?

冷たい 言い 方 なんか して ない じゃ ん 。

う うん 冷たい 。 やっぱり ビドー 君 →

私 の こと 嫌いに なっちゃ った んだ 。

嫌い と か なる わけな い じゃ ん 。

ほんと ? うん ほんと 。

ねえ …。 ねえ 何 して ん の ?

なに 小声 ? なに 小声 で しゃべって ん の ?

ねえ 必要 ? 今 その 時間 必要 ねえ ?

俺 たちいる よ 見えて る ?

ねえ や だ この 2 人 。

戦う 気 が ない の なら 先 を 急ぐ ぞ 。

おっと 待て 待て 待て 。

このまま 逃がす ような ビドー 様 だ と 思った か 。

ビドー 君 やっぱり やめよう よ 。

私 ビドー 君 に 万が一 の こと が あったら →

生きて いけない 。 万一 なんて ある わけ ねえ だ ろ 。

わかん ない じゃ ない !

もし ビドー 君 が 死んじゃ ったら 私 …。

あ ~ 何で 泣いて ん の 。

アリリン どうした の ?

いやだ 死んじゃ う の や だ よ !!

おい おい !

そんな の は な 家 帰って やれ 。

もう ヨシヒコ やっちゃ えよ !

もう イライラ する わ 。 あら ?

うらやましい か ? は ?

ダメだ 戦う 気 の ない 者 は 斬れ ん 。

さあ 俺 と 戦え !

うわ ~。

ビドー 君 。 うわ ~。

う ~。 指先 を ちょこっと 斬った だけ だ 。

ツバ つけりゃ 治る 。

ビドー 君 が 死んじゃ う 。

や っち まった 俺 と した こと が …。

俺 が 死んだら →

もっと いい 男 見つけろ よ 。

かすり傷 だ ぞ 。

バカ ビドー 君 の バカ 。

私 が ビドー 君 以外 の 人 好きに なる わけない じゃ ない 。

おい なぜ 吐き気 が する ?

かすり傷 だ ぞ 。

実は ね 俺 →

アリー と 結婚 して 子供 たくさん 作って →

野球 チーム 作る の が 夢 だった んだ 。

できる よ 今夜 から できる よ 。 今夜 やり なさい 子 作り 。

うれしい 。

天国 で きっと 天国 で …。

たぶん 今日 帰って 家 で できる と 思う 。

アリー !!

永遠に キミ を 愛す !!

助けて ください !

だから な に これ 。

もう 行く ? ( 泣き声 )

泣いて る 。 しかも …。

わ ! ヨシヒコ すごい 顔 で 泣いて る 号泣 ?

ほんと ナイス な キミ たち !

泣ける これ ?

ヨシヒコ ヨシヒコ !

やっと 出た か 仏 。 うん ごめん ごめん 。

あの ちょっと 申し訳ない 今 ちょっと ほんとに →

家族 旅行 で ちょっと … 家族 旅行 で ちょっと →

バタバタ して た もん だ から ごめん 。 なんで 仏 に →

家族 いんだ よ そもそも 。 何 が いえ ?

そりゃ お前 仏 に だって 家族 ぐらい いる わ いな 。

どういう 差別 だ それ は 。 嫁 に 会わ せろ 嫁 に 。

会わ せる 義務 が ございませ ん 。 ブサイク だ から だろう 。

いえ 残念 広 末 を 少し ぽっ ちゃ りさ せた 感じ です ぅ 。

広 末 って 誰 な んだ よ 。 おい おい 待て おい 。

この 野郎 金髪 なぁ お前 と バカ 話 を し に 来た わけで は ない 。

なぁ よい か ヨシヒコ 。

あっ ヨシヒコ が 全然 違う ところ 見て はる 。

全然 違う ところ 見て は ~ る ねぇ ヨシヒコ も しか して … えっ ?

また 見え ない の ? 仏 の 姿 が ?

どうした こと でしょう お 声 は 聞こえる のです が 。

すべて は 振り出し なんだ しかたがない 。

うん じゃあ これ で どう だ はい 。

あっ あっ 見えた 。 おい 待て 。

貴 様 えっ ? あの さ それ あれ だ よ ね ?

金 環 日食 の とき に 売れ に 売れた やつ だ よ ね ?

金 環 日食 観察 用 だ よ ね ? いい んだ よ 結果 見えて んだ から 。

えっ 待って 待って えっ ? 仏 眼球 が ダメに なるほど 眩 しい の ?

ねぇ !? いい から 早く 用件 言えよ 。

はい わかり ました え ~ ヨシヒコ よ 。

今回 の お前たち の 冒険 の 目的 は →

魔物 たち を 封印 する 鍵 を 探し出し →

魔物 たち を 封印 する 鍵 を 探し出し 2 回 言っちゃ った 。

えっ と かった い 。

魔物 たち を 封印 する 鍵 を 探し出し え ~ 探し出し →

再び この世 に はびこる 魔物 たち を 封印 する こと だ 。

おう その 鍵 は どこ なんだ ? 教えろ 。

ん ? 待って 何 その 偉 そうな 言い 方 。

そういう とこ だ よ ね 結局 そういう とこ が →

あの … 嫌いだった んじゃ ない か な 。

うん 。 こっち 見たら ? はい すみません すみません 。

おい 。 はい すみません はい え ~ 鍵 は →

え ~ 何者 か に よって 封印 が 解か れた あと →

どこ ぞ か に 飛び散り 今 は どこ に あるか の か →

皆目 見当 も つか ぬ 。

鍵 と いう からに は いく つ か の 鍵 を 集め →

鍵 穴 に はめ込んで みる より 他 に 方法 が ない のだ 。

うむ 雲 を つかむ ような 話 だ な 。

どう すれば よい のでしょう か 仏 。

うん それ っぽい 鍵 が どこ に ある の か と いう こと だけ は →

かぎつける こと が できる とにかく それ ら を →

手 に 入れて いく より 他 に 方法 が ない のだ 。

よし 最初 は どこ だ 早く 教えろ 。

待って ねぇ ぼっ ねぇ 僕 →

僕 って ば 攻略 本 じゃ ない ぜ ?

そう でしょう ? そう でしょう ? 違う の ? そう でしょう ?

もう そういう の いい から 早く 言え や 。

はい え ~ ガンザ の 村 で ございます 。

ガンザ の 村 …。

なんだ ? この 慌ただし さ は 。

すみません 。 ここ は ガンザ の 村 だ よ 。

うん 知って る 書いて ある 。 すみません 。

いや ぁ 大変だ よ 庄屋 さん の 若 旦那 に →

嫁 が 輿 入れ して くる んだ よ お 祝い の 準備 で 大忙しだ よ 。

庄屋 か … 持って そうじゃ ねえ ? 鍵 。

なんだ お前 ら か 勇者 を 名乗る 一行 と いう の は 。

はい どうしても 旦那 様 に 会わ せて くれ と 。

勇者 ヨシヒコ です こちら に 代々 伝わる →

鍵 の ような もの は あり ませ ん か ? 鍵 ?

もし 持って いれば 譲って ほしい のだ が 。

なぜ 知って る んだ ? 鍵 の こと を 。

やはり 持って る んだ な ? いや 確かに 持って は いる が →

やる わけに は いかん あれ は 輿 入れ して くる →

姫君 へ の 贈り物 ゆえ 。 そこ を なんとか 私 に 免じて 。

お前 に 免じる 理由 は ない 。 では 私 に 免じて 。

お前 に 免じる 理由 も ない なぜなら 初対面 だ から だ 。

とても 高価な 宝石 を あしらった 贈り物 な のだ 。

もう 帰れ 帰れ 。 若 旦那 一大事 です 。

なんだ ? どうした ?

姫君 が 山 の 盗賊 に さらわ れ ち まった 。 何 !?

盗賊 の 使い が 来て 頭 の 5 番 目 の 妻 に する と 。

それ は ダメだ カバナ の 村 の 豪商 の 娘 だ ぞ 。

私 が 彼女 を もらわ なければ この 家 は おしまい だ 。

しかし あっし ら が かなう 相手 じゃ あり ませ ん 。

どうした もの か 困った 。

ああ どこ か に 姫 を 救って くれる →

勇敢な 者 は おら ん の か 。

ああ 絶望 だ 。

この 村 は もう 商人 ばかり で →

誰 も 戦え やしない 。

ああ こう なったら どこ か 別の とこ から →

別の 盗賊 を 雇う しか ない の か ?

いや 盗賊 なんか 雇ったら あと が 怖い 。

ああ どう すれば … あっ !

お ~ 気づいた やっと だ やっと 気づいた 。

行って くれる の か ?

はい 必ずや 姫君 を 救って みせ ます 。

その代わり …。 わかった 鍵 でも 何でも やる 。

なに !? なんだ こいつ は ?

これ は ね 盗賊 風 の 魔物 です 。 盗賊 か !

う うん 。 盗賊 風 の 魔物 。 ややこしい な 。

( メレブ ) ただ 思って た より 細い けど 。

どっち に しろ 倒した ほう が いい んでしょう か ?

それ は 倒した ほう が いい と 思う よ それ は 。

思って た より 細い けど 。

強い ! そう な んだ よ 。

まだ 出て くる 段階 じゃ ない と 思う んだ よ この 人 。

思って た より 細い けど 。

次々 現れる な 。 盗賊 の 魔物 め 。

強い だけ に ダメージ が 大きい です ね 。

ねえ この 引っ込む やつ ちゃん と した 短 剣 に かえて よ 。

ダメだ 。 いつ何時 斬り つけ られる か わから ん 。

だって これ 引っ込んで たら →

私 いつまでも 戦闘 に 役立た ない よ 。

大丈夫だ 。 引っ込んで も →

ここ が 当たった とき に ちょっと 痛い 。

ちょっと で いい なら いい けど 。

ちょっと で いいわけ が ない が →

そんな 語らい の さなか そんな そんな タイミング で →

呪文 を 覚えた 私 だ よ 。

それ は いい 。 盗賊 と の 戦い に 役立つ 。

どんな 呪文 です か メレブ さん 。

うむ それでは ムラサキ に かけて やろう 。

なんで かけ ん だ よ 。

その 引っ込む やつで も 戦える ほど 強く なれる かも しれ ん 。

そんな の あり え な いっしょ 。

はっ !

どう だ ? 強く なった 感じ は する か ?

これ 何の 呪文 ? しゃく れた !

え ? え ? な 何 これ ?

どういう こと だ よ !

敵 を 瞬時 に しゃく れ させる 呪文 だ よ 。

私 は これ を …。

シャクレナ … ふ ふ そう 名付けた よ 。

シャクレナ すごい !

ふざけ ん な よ ! 早く 元 に 戻せよ !

おい これ は 戦闘 に どう 役 に 立つ んだ ?

違和感 ?

違和感 を 感じる ?

その 隙 に 攻撃 ?

違和感 だけ で 勝てる もの か ?

勝てる わけ ねえ だ ろ ! 早く 元 に 戻せ !

ダメだ ! メレブ さん ! 私 に も シャクレナ を かけて ください !

うむ よかろう 。 はっ 。

あっ すごい !

すごい です メレブ さん ! しゃく れて ます よ !

な に 喜んで んだ よ 。 これ で 無敵です !

無敵で は ない 。 むしろ 弱く なる 。

私 は しゃく れた ぞ !

どんな 盗賊 も かかって くる が いい !

最後 なん つった ? わかん ない 。 なんだ ?

私 は 勇者 ヨシヒコ ! カバナ の 村 の 姫君 を 助け に 来た !

( 雄 たけ び )

メレブ さん ! おかげ で 無敵です よ !

うん 気のせい だ 。

俺 は 嫌いじゃ ない が →

勇者 と して 恥ずかしい から 元 に 戻そう 。

なに ? なん … なんで 悲し そうな 顔 すんだ よ !

姫 は どこ だ !

さあ 。

庄屋 の 若 旦那 に 頼ま れて あなた を 助け に 来 ました 。

私 は 味方 です 。

なんという こと ! これ ぞ 神 の 救い …。

敵 の 数 が 多い 。 急ぎ ましょう 。

あっ お 待ち ください 。 勇敢な お方 。

( ダンジョー ) ヨシヒコ !

急げ 。 早く し ない と 囲ま れる ぞ 。 はい 。

急げ 。 お 待ち ください 。

あっ 姫君 これ は 単なる 商売 上 の 結婚 で は ない 。

私 は まだ 見 ぬ キミ に 恋 焦がれて いる のだ 。

話 を 聞いた だけ で その 麗しい 姿 が 想像 できた 。

勇者 ヨシヒコ 姫 を 助け出し ただいま 戻り ました 。

まこと か ? よく やった 。

お ぉ 姫君 私 が ずっと 想像 して た 以上 に →

なんと 麗しい こと か 。

( メジロ ) あの …。 あ ~ 待ちかねた ぞ 。

さ ぁ 早速 結婚 式 の 準備 を 。

いいえ 旦那 様 。 姫 の ため に 村 一 番 の 職人 に →

花嫁 衣裳 を 織ら せた のだ 。

誰 か 花嫁 衣裳 を 持て 。 旦那 様 聞いて ください 。

あ ~ よく やった 勇者 よ 。

さっさと 鍵 を 持っていく が いい 。

ありがとう ございます 。 よかった ね 姫 様 。

私 姫君 で は ない のです 。

私 は 姫 で は ない のです 。

えっ えっ えっ どういう こと ?

私 は 輿 入れ に お供 した 侍女 の メジロ と 申す 者 。

姫 様 で は ない のです 。 えっ 姫 は ?

まだ 盗賊 の 館 に 。

えっ 何で こういう こと に なった の ?

敵 が 多く 急いで い まして 。

帰り も 追わ れる ように 戻って きた もの で …。

私 の 隣 の 牢 に 入れ られて いた の が 姫 様 で ございます 。

そう な の 。

で で あの 姫 様 は … もっと かわいい んだ よ ね ?

姫 だ もん ね もっと かわいい よ ね 。

微妙な の ?

う ~ ん あの 微妙 と いう こと で は ない か な と 。

微妙じゃ ない って どういう こと ?

う ~ ん 。

微妙で は ない 。

そういう 言い 方 しか でき ない よ ね 。

うん …。 あっ ムラサキ は どう 思う ?

かわいい んじゃ ない っす か 。

なんだ その 言い 方 。

姫 様 は かわいい のです 。 とても かわいい らしい お方 です 。

あの さ 若 旦那 ひと つ 提案 して いい ?

あっ どうぞ 。 姫 死んだ こと に して さ →

俺 メジロ さん と 結婚 する わ 。

あちら さん も さ 悲しみ の 果て に →

侍女 を もらう って こと だったら 納得 する と 思わ ない ?

ねぇ 思わ ない ? そんな …。

そう しよう メジロ さん も 明日 から 金持ち に なれる し 。

ダメだ 。

たとえ ブス でも →

いや たとえ ドブス でも 結婚 を 契り あった 仲 な んだ 。

やはり ブス な んだ な 。

はい 姫 様 は ブス です 。 それ が な んです か !

姫 様 だって あなた と 結婚 できる こと を →

さぞかし 心待ち に して いる はずな んです 。

ブス だ から 結婚 を やめる など 絶対 に あり え ない 。

じゃあ お前 は その ブス 姫 と 結婚 できる の か よ 。

私 は あれ と は 無理です 。 ヨシヒコ そのへん に なさい 。

しかし あなた は あの ブス と 赤い 糸 で 結ばれて る んだ 。

ほんと は 実際 かわいかった の かも しれ ない 。

慌てて た から ブス に 見えた の そ … そう だ と 思う 。

慌てて た から ブス に 見えちゃ う 女 も や だ な 。

かわいかった よ な ? ダンジョー 。

ああ ああ …。

嘘 下手 か 。

よし かわいい かわいい うん 大丈夫 大丈夫 かわいい よ 。

なんだ その サイン 。

私 は 姫 様 を 救い に いき ます 。 いい よ 。

いえ 姫 様 を 必ずや ここ へ お 連れ いたし ます 。

行か なくて いい って 言って んだ から さ →

そこ 甘える とこ だった んじゃ ない の ?

ダメだ 。 姫 様 の 気持 を 考えろ !

若 旦那 の 気持 も 少し 考えて やった ほう が →

よかった んじゃ ない の か ? 結婚 して しまえば →

必ず 好きに なり ます ! それ は どう でしょう 。

う ~ ん う ~ ん …。

ご 無事でした か 姫 ! きっと →

きっと 来て くれる と 思って い ました 。

もちろん 来 ます と も 。

ただ 当の 若 旦那 は あなた が →

ブス だ と いう こと を 話す と 急に 侍女 の メジロ さん と 結婚 する と →

言い出す 始末 でした が …。 言う な それ 。 わざわざ →

言わ なくて よし 。 嘘 です よ そんな 話 。

気 に し なくて いい です から 。 嘘 で は ない !

もう 忘れた の か ムラサキ 。

そう あなた が ブス だ から →

救い に いか なくて いい と 言う のです 。

しかし あなた と 若 旦那 は 赤い 糸 で 結ばれて いる !

その 糸 も 切れる わ お前 の 話 で 。

すみません でした 。

最初に ここ に 救い に きた とき →

あなた が ブス だった ため に →

あなた が 姫 だ と は 思わ なかった 。

私 は 人 を 見た目 で 判断 して しまった こと を →

悔いて いる 。 ( 咳込む 声 )

ブス な 姫 だって いる んだ …。

そう あなた の ように ブス な 姫 だって いる んだ 。

( 咳込む 声 )

どうした ん です ダンジョー さん 。 風邪 です か ?

ひき 始め 。 気 を つけて ください 。

気づけ 気づけ ピュア 野郎 。

さ ぁ 私 たち と 一緒に →

若 旦那 の もと へ まいり ましょう 。

お 待ち ください 。

はい 。

実は … 私 本当 は 美しい のです 。

ん ?

ここ で 魔物 の 呪い に かけ られて →

このような 顔 に させ られて しまった のです 。

なんだ と ! 噂 に 聞いた こと が ございます 。

この先 の 沼 に ルー の 鏡 と いう 魔法 の 鏡 が あって →

それ で 自分 を 映せば 再び 元 の 美しき 姿 に 戻れる と …。

それ は すばらしい 。

だから メジロ さん は 姫 が かわいい って →

かたくなに 言って た んだ 。 そう か 。

そういう こと か 。

行き ましょう 。 その ルー の 鏡 を 探し に …。

このたび は 本当に 助けて いただいて →

ありがとう ございます 。

お 礼 を 言わ れる の は まだ 早い です 。

あなた の ブス 顔 を 美しく する まで は …。

はい …。

確か … この先 が 沼 です 。

よし 日 が 暮れ ぬ うち に 探さ ねば なら ん ぞ 。

ただ 気 を つけて ください 。

この 沼 の 入り口 に は →

それはそれは 残虐な 守り神 が いる と …。

どんな 守り神 か 知ら ん が →

この ダンジョー が 斬り 倒して くれる わ 。

あっ あそこ です !

どこ です ? 守り神 は どこ です 。

あれ です 。 あの 犬 です 。

あれ チワワ じゃ ね ?

かわいい ね 。

あれ こそ が 残虐 極まりない 守り神 な のです 。

チワワ が 残虐 極まりない と は 笑 止 千万 !

よし 抱っこ して やる 。

ハハハ ミルク でも 飲む か ? ん ?

( ほえ 声 )

( うめき声 )

なんだ と ! や ばい や ばい よ !

おのれ キラーチワワ め !

( 悲鳴 )

痛い 痛い …。

や だ や だ 痛い 痛い …。

( うめき声 )

痛い 痛い 同じ ところ 同じ ところ 痛い …。

( メレブ ) ふ ぅ こんな ところ で シャクレナ が 役立つ と は な 。

噛み合わ せ が 悪く なったら と たんに 弱く なった な 。

さ ぁ 行き ましょう 。

なんだ この 沼 …。

なんか 毒 っぽい よ ね 。

毒々しい よ ね 。

行き ます 。 大丈夫 か ヨシヒコ 。

こんな 色 の 沼 に 入って よ 。

大丈夫です 。

う っ …。

1 歩 進む ごと に →

なぜ か 体力 を 奪わ れて いる 感じ が …。

やめ とけ ヨシヒコ !

これ 1 歩 に つき 2 ポイント ずつ 奪わ れ →

ヘタ すれば 死 … そんな 気 が して いる !

戻って こい よ ヨシヒコ !

ダメだ ! 姫 様 に 美人 に なって もらい めでたく 結婚 して もらう んだ 。

ヨシヒコ …。 ヨシヒコ !

沼 の 中心 行く 頃 に は 死んで しまう ぞ !

それ でも 行き ます !

姫 を このまま ブス に して おく わけに は いか ない !

ヨシヒコ さ ~ ん !

ヨシヒコ ! お前 は 勇者 だ 真 の 勇者 だ !

行き ます ! ダメだ !

あっ 案外 近い とこ に あった …。

よかった なぁ 。

いや ぁ 姫 …。

待ちかね ました ぞ 。

若 旦那 いい 知らせ が ある ぜ 。

いやいや … 無事 が なにより の いい 知らせ 。

姫 様 は 悪い 魔物 の 呪い に より →

このような お 顔 に なら れて いた だけ でした 。

この 鏡 に お 顔 を 映せば →

元 の 美しい お 顔 に お 戻り に なる のです 。

ウッソ ! マジ で !?

そんな こったろう と 思った よ !

みんな 噂 じゃ かわいい かわいい って →

聞いて た もん ! ご 心配 お かけ いたし ました 。

ご 心配だ なんて …。

私 と あなた は 赤い 糸 で 結ばれて いる のだ から 。

男 って ほん と 最低 …。

さ ぁ 鏡 に お 姿 を 映し ましょう ぞ 。

わ ぁ ! わ ~!

うわ ぁ ! わ ぁ …。

うわ ~!

ありがとう ございます 。 元 の 姿 に 戻る こと が でき ました 。

姫 様 ! ご 無事だった んです ね !

ええ この 方 たち が 助けて くださった の よ 。

あの ~ 牢屋 に 入る 前 この 顔 でした ?

はい 変わら ず 美しい お 顔 で 。

あ ~ 牢屋 に 入って 顔 変え られた の 見て なかった と 。

はい わかり ました 了解 し ました 。

あの … これ は …。

約束 は 守った んだ 。

鍵 もらおう か 鍵 。

かわいい かわいい … うん 全然 大丈夫 !

はい ヨシヒコ が 余計な こと 言う 前 に 退散 !

さ ぁ 1 つ 目 の 鍵 が 手 に 入った ぞ 。

ちなみに この 鍵 が 悪霊 の 鍵 ならば この 旅 は 終わり だ ろ ?

どう な んでしょう か 。

(3 人 ) 消えた !

はい って こと は それ は →

悪霊 の 鍵 じゃ ない って いう こと だ ね 。 残念 !

はい 次 次 ! トゥギ トゥギ ~!

おい ! こっち は お前 の 情報 で 行って んだ ぞ !

お前 は 適当な 情報 を 流して 「 次 次 !」 と か 言 いやがって 。

また 長い 冒険 に なり そうです ね 。

だろう な 。

( ヒサ ) 兄 様 。

今度 は ヒサ も 戦い の 仲間 に 加えて ください ませ 。

ヒサ は 忍術 を 覚え ました ぞ 。

ニンニン ! 戦い の お 役 に 立て ます ぞ 。

忍法 エビ 歩き !

♪♪~


勇者 ヨシヒコ と 悪霊 の 鍵 #02 ゆうしゃ|||あくりょう||かぎ

( メレブ ) 結局   振り出し …。 レベル 0 か …。 |けっきょく|ふりだし|れべる|

( ムラサキ ) あの 仏   どう しょう も ねえ な 。 ||ふつ|||||

( ダンジョー ) どう しょう も ない 仏 って の も → |||||ふつ|||

なかなか 貴重だ な   は は はっ 。 |きちょうだ||||

( ヨシヒコ ) また 少しずつ 経験 を 積んで 強く なる しか ない でしょ 。 ||すこしずつ|けいけん||つんで|つよく||||

お前   まじめだ な 。 おまえ||

これ ぞ 勇者 ぞ 。 ||ゆうしゃ|

( ビドー ) はい   ストップ ! ||すとっぷ

お前たち が 持って いる 食料 全部   いただこう か 。 おまえたち||もって||しょくりょう|ぜんぶ||

魔物 が 出る と → まもの||でる|

やはり 人間 の 性根 も 腐る ようだ な 。 |にんげん||しょうね||くさる||

いい じゃ ない か 。 戦えば 我々 も 強く なる し 。 ||||たたかえば|われわれ||つよく||

いえ 無益な 戦い は 避ける べきです 。 |むえきな|たたかい||さける|べき です

なに グダグダ 言って んだ よ ! ||いって||

俺 様 に 殺さ れ たく なかったら さっさと メシ 置いて け ! おれ|さま||ころさ|||||めし|おいて|

ヨシヒコ   お前 の 伝説 の 剣 は 何ひとつ 変わら ぬ   いざ ない の 剣 。 |おまえ||でんせつ||けん||なにひとつ|かわら|||||けん

殺生 する こと の ない 平和 の 剣 。 せっしょう|||||へいわ||けん

この 血気 盛んな 若者 を → |けっき|さかんな|わかもの|

お ねん ね させて やる が いい 。 |||さ せて|||

わかり ました 。

来い ! こい

ふ っ   上等じゃ い 。 ||じょうとうじゃ|

( アリー ) ビドー 君   終わった ? ||きみ|おわった

ちょ   なんだ よ 。 これ から だ ろ 。

うん   早く 遊び に 行こう ! |はやく|あそび||いこう

わかって っけ ど   こいつ ら 倒して うまい もん ゲット して から → |||||たおして|||げっと||

行 くっつ った じゃ ん 。 え   なんで ? ぎょう||||||

なんで そんな 冷たい 言い 方 する の ? ||つめたい|いい|かた||

冷たい 言い 方 なんか して ない じゃ ん 。 つめたい|いい|かた|||||

う うん   冷たい 。 やっぱり ビドー 君 → ||つめたい|||きみ

私 の こと 嫌いに なっちゃ った んだ 。 わたくし|||きらいに|||

嫌い と か なる わけな い じゃ ん 。 きらい|||||||

ほんと ? うん   ほんと 。

ねえ …。 ねえ   何 して ん の ? ||なん|||

なに 小声 ? なに 小声 で しゃべって ん の ? |こごえ||こごえ||||

ねえ   必要 ? 今   その 時間   必要   ねえ ? |ひつよう|いま||じかん|ひつよう|

俺 たちいる よ   見えて る ? おれ|||みえて|

ねえ   や だ この 2 人 。 ||||じん

戦う 気 が ない の なら 先 を 急ぐ ぞ 。 たたかう|き|||||さき||いそぐ|

おっと   待て 待て 待て 。 |まて|まて|まて

このまま 逃がす ような ビドー 様 だ と 思った か 。 |にがす|||さま|||おもった|

ビドー 君   やっぱり やめよう よ 。 |きみ|||

私   ビドー 君 に 万が一 の こと が あったら → わたくし||きみ||まんがいち||||

生きて いけない 。 万一 なんて ある わけ ねえ だ ろ 。 いきて||まんいち||||||

わかん ない じゃ ない !

もし ビドー 君 が 死んじゃ ったら   私 …。 ||きみ||しんじゃ||わたくし

あ ~  何で 泣いて ん の 。 |なんで|ないて||

アリリン どうした の ?

いやだ   死んじゃ う の や だ よ !! |しんじゃ|||||

おい   おい !

そんな の は な   家 帰って やれ 。 ||||いえ|かえって|

もう ヨシヒコ   やっちゃ えよ !

もう イライラ する わ 。 あら ? |いらいら|||

うらやましい か ? は ?

ダメだ   戦う 気 の ない 者 は 斬れ ん 。 だめだ|たたかう|き|||もの||きれ|

さあ   俺 と 戦え ! |おれ||たたかえ

うわ ~。

ビドー 君 。 うわ ~。 |きみ|

う ~。 指先 を ちょこっと 斬った だけ だ 。 |ゆびさき|||きった||

ツバ つけりゃ 治る 。 ||なおる

ビドー 君 が 死んじゃ う 。 |きみ||しんじゃ|

や っち まった   俺 と した こと が …。 |||おれ||||

俺 が 死んだら → おれ||しんだら

もっと いい 男   見つけろ よ 。 ||おとこ|みつけろ|

かすり傷 だ ぞ 。 かすりきず||

バカ   ビドー 君 の バカ 。 ばか||きみ||ばか

私 が ビドー 君 以外 の 人 好きに なる わけない じゃ ない 。 わたくし|||きみ|いがい||じん|すきに||||

おい   なぜ 吐き気 が する ? ||はきけ||

かすり傷 だ ぞ 。 かすりきず||

実は ね   俺 → じつは||おれ

アリー と 結婚 して 子供 たくさん 作って → ||けっこん||こども||つくって

野球 チーム 作る の が 夢 だった んだ 。 やきゅう|ちーむ|つくる|||ゆめ||

できる よ   今夜 から できる よ 。 今夜 やり なさい   子 作り 。 ||こんや||||こんや|||こ|つくり

うれしい 。

天国 で   きっと 天国 で …。 てんごく|||てんごく|

たぶん 今日 帰って 家 で できる と 思う 。 |きょう|かえって|いえ||||おもう

アリー !!

永遠に キミ を 愛す !! えいえんに|きみ||あいす

助けて ください ! たすけて|

だから   な に これ 。

もう 行く ? ( 泣き声 ) |いく|なきごえ

泣いて る 。  しかも …。 ないて||

わ ! ヨシヒコ すごい 顔 で 泣いて る   号泣 ? |||かお||ないて||ごうきゅう

ほんと   ナイス な キミ たち ! |||きみ|

泣ける   これ ? なける|

ヨシヒコ   ヨシヒコ !

やっと 出た か   仏 。 うん   ごめん   ごめん 。 |でた||ふつ|||

あの   ちょっと 申し訳ない 今   ちょっと   ほんとに → ||もうし わけない|いま||

家族 旅行 で ちょっと … 家族 旅行 で ちょっと → かぞく|りょこう|||かぞく|りょこう||

バタバタ して た もん だ から   ごめん 。 なんで   仏 に → ||||||||ふつ|

家族 いんだ よ   そもそも 。 何 が いえ ? かぞく||||なん||

そりゃ   お前   仏 に だって 家族 ぐらい いる わ いな 。 |おまえ|ふつ|||かぞく||||

どういう 差別 だ   それ は 。 嫁 に 会わ せろ   嫁 に 。 |さべつ||||よめ||あわ||よめ|

会わ せる 義務 が ございませ ん 。 ブサイク だ から だろう 。 あわ||ぎむ|||||||

いえ   残念   広 末 を 少し ぽっ ちゃ りさ せた 感じ です ぅ 。 |ざんねん|ひろ|すえ||すこし|||||かんじ||

広 末 って 誰 な んだ よ 。 おい   おい   待て   おい 。 ひろ|すえ||だれ||||||まて|

この 野郎   金髪   なぁ   お前 と バカ 話 を し に 来た わけで は ない 。 |やろう|きんぱつ||おまえ||ばか|はなし||||きた|||

なぁ   よい か   ヨシヒコ 。

あっ   ヨシヒコ が 全然 違う ところ 見て はる 。 |||ぜんぜん|ちがう||みて|

全然   違う ところ 見て は ~ る ねぇ   ヨシヒコ も しか して …  えっ ? ぜんぜん|ちがう||みて||||||||

また 見え ない の ?  仏 の 姿 が ? |みえ|||ふつ||すがた|

どうした こと でしょう お 声 は 聞こえる のです が 。 ||||こえ||きこえる|の です|

すべて は 振り出し なんだ しかたがない 。 ||ふりだし||しかたが ない

うん   じゃあ これ で どう だ   はい 。

あっ   あっ   見えた 。 おい   待て 。 ||みえた||まて

貴 様   えっ ?  あの さ それ   あれ だ よ ね ? とうと|さま||||||||

金 環 日食 の とき に 売れ に 売れた やつ だ よ ね ? きむ|かん|にっしょく||||うれ||うれた||||

金 環 日食   観察 用 だ よ ね ? いい んだ よ   結果 見えて んだ から 。 きむ|かん|にっしょく|かんさつ|よう|||||||けっか|みえて||

えっ   待って   待って   えっ ?  仏 眼球 が ダメに なるほど 眩 しい の ? |まって|まって||ふつ|がんきゅう||だめに||くら||

ねぇ !? いい から   早く 用件   言えよ 。 |||はやく|ようけん|いえよ

はい   わかり ました え ~  ヨシヒコ よ 。

今回 の お前たち の 冒険 の 目的 は → こんかい||おまえたち||ぼうけん||もくてき|

魔物 たち を 封印 する 鍵 を 探し出し → まもの|||ふういん||かぎ||さがしだし

魔物 たち を 封印 する 鍵 を 探し出し 2 回 言っちゃ った 。 まもの|||ふういん||かぎ||さがしだし|かい|いっちゃ|

えっ と   かった い 。

魔物 たち を 封印 する 鍵 を 探し出し え ~  探し出し → まもの|||ふういん||かぎ||さがしだし||さがしだし

再び   この世 に   はびこる 魔物 たち を 封印 する こと だ 。 ふたたび|このよ|||まもの|||ふういん|||

おう   その 鍵 は どこ なんだ ? 教えろ 。 ||かぎ||||おしえろ

ん ?  待って 何   その 偉 そうな 言い 方 。 |まって|なん||えら|そう な|いい|かた

そういう とこ だ よ ね 結局   そういう とこ が → |||||けっきょく|||

あの … 嫌いだった んじゃ ない か な 。 |きらいだった||||

うん 。 こっち 見たら ? はい   すみません   すみません 。 ||みたら|||

おい 。 はい   すみません   はい え ~  鍵 は → |||||かぎ|

え ~  何者 か に よって 封印 が 解か れた あと → |なにもの||||ふういん||とか||

どこ ぞ か に 飛び散り 今 は   どこ に あるか の か → ||||とびちり|いま||||||

皆目   見当 も つか ぬ 。 かいもく|けんとう|||

鍵 と いう からに は いく つ か の 鍵 を 集め → かぎ|||||||||かぎ||あつめ

鍵 穴 に   はめ込んで みる より 他 に 方法 が ない のだ 。 かぎ|あな||はめこんで|||た||ほうほう|||

うむ   雲 を つかむ ような 話 だ な 。 |くも||||はなし||

どう すれば よい のでしょう か   仏 。 |||||ふつ

うん   それ っぽい 鍵 が どこ に ある の か と いう こと だけ は → |||かぎ|||||||||||

かぎつける こと が できる とにかく   それ ら を →

手 に 入れて いく より 他 に 方法 が ない のだ 。 て||いれて|||た||ほうほう|||

よし   最初 は どこ だ   早く 教えろ 。 |さいしょ||||はやく|おしえろ

待って   ねぇ ぼっ   ねぇ   僕 → まって||||ぼく

僕 って ば   攻略 本 じゃ ない ぜ ? ぼく|||こうりゃく|ほん|||

そう でしょう ?  そう でしょう ? 違う の ?  そう でしょう ? ||||ちがう|||

もう   そういう の いい から 早く   言え や 。 |||||はやく|いえ|

はい   え ~ ガンザ の 村 で ございます 。 ||||むら||

ガンザ の 村 …。 ||むら

なんだ ?  この 慌ただし さ は 。 ||あわただし||

すみません 。 ここ は ガンザ の 村 だ よ 。 |||||むら||

うん   知って る   書いて ある 。 すみません 。 |しって||かいて||

いや ぁ   大変だ よ 庄屋 さん の 若 旦那 に → ||たいへんだ||しょうや|||わか|だんな|

嫁 が 輿 入れ して くる んだ よ お 祝い の 準備 で 大忙しだ よ 。 よめ||こし|いれ||||||いわい||じゅんび||おおいそがしだ|

庄屋 か … 持って そうじゃ ねえ ?  鍵 。 しょうや||もって|そう じゃ||かぎ

なんだ   お前 ら か 勇者 を 名乗る 一行 と いう の は 。 |おまえ|||ゆうしゃ||なのる|いっこう||||

はい   どうしても 旦那 様 に 会わ せて くれ と 。 ||だんな|さま||あわ|||

勇者   ヨシヒコ です こちら に 代々 伝わる → ゆうしゃ|||||だいだい|つたわる

鍵 の ような もの は あり ませ ん か ? 鍵 ? かぎ|||||||||かぎ

もし 持って いれば 譲って ほしい のだ が 。 |もって||ゆずって|||

なぜ   知って る んだ ? 鍵 の こと を 。 |しって|||かぎ|||

やはり 持って る んだ な ? いや   確かに 持って は いる が → |もって|||||たしかに|もって|||

やる わけに は   いかん あれ は 輿 入れ して くる → ||||||こし|いれ||

姫君 へ の 贈り物 ゆえ 。 そこ を なんとか   私 に 免じて 。 ひめぎみ|||おくりもの|||||わたくし||めんじて

お前 に 免じる 理由 は ない 。 では   私 に 免じて 。 おまえ||めんじる|りゆう||||わたくし||めんじて

お前 に 免じる 理由 も ない なぜなら 初対面 だ から だ 。 おまえ||めんじる|りゆう||||しょたいめん|||

とても 高価な 宝石 を あしらった 贈り物 な のだ 。 |こうかな|ほうせき|||おくりもの||

もう   帰れ   帰れ 。 若 旦那   一大事 です 。 |かえれ|かえれ|わか|だんな|いちだいじ|

なんだ ?  どうした ?

姫君 が 山 の 盗賊 に さらわ れ ち まった 。 何 !? ひめぎみ||やま||とうぞく||||||なん

盗賊 の 使い が 来て 頭 の 5 番 目 の 妻 に する と 。 とうぞく||つかい||きて|あたま||ばん|め||つま|||

それ は ダメだ カバナ の 村 の 豪商 の 娘 だ ぞ 。 ||だめだ|||むら||ごうしょう||むすめ||

私 が 彼女 を もらわ なければ この 家 は おしまい だ 。 わたくし||かのじょ|||||いえ|||

しかし   あっし ら が かなう 相手 じゃ あり ませ ん 。 |||||あいて||||

どうした もの か   困った 。 |||こまった

ああ   どこ か に 姫 を 救って くれる → ||||ひめ||すくって|

勇敢な 者 は   おら ん の か 。 ゆうかんな|もの|||||

ああ   絶望 だ 。 |ぜつぼう|

この 村 は   もう   商人 ばかり で → |むら|||しょうにん||

誰 も 戦え やしない 。 だれ||たたかえ|

ああ   こう なったら どこ か 別の とこ から → |||||べつの||

別の 盗賊 を 雇う しか ない の か ? べつの|とうぞく||やとう||||

いや   盗賊 なんか 雇ったら あと が 怖い 。 |とうぞく||やとったら|||こわい

ああ   どう すれば …  あっ !

お ~  気づいた   やっと だ やっと 気づいた 。 |きづいた||||きづいた

行って くれる の か ? おこなって|||

はい   必ずや 姫君 を 救って みせ ます 。 |かならずや|ひめぎみ||すくって||

その代わり …。 わかった   鍵 でも 何でも やる 。 そのかわり||かぎ||なんでも|

なに !? なんだ   こいつ は ?

これ は ね   盗賊 風 の 魔物 です 。 盗賊 か ! |||とうぞく|かぜ||まもの||とうぞく|

う うん 。  盗賊 風 の 魔物 。 ややこしい な 。 ||とうぞく|かぜ||まもの||

( メレブ ) ただ   思って た より 細い けど 。 ||おもって|||ほそい|

どっち に しろ 倒した ほう が いい んでしょう か ? |||たおした|||||

それ は   倒した ほう が いい と 思う よ   それ は 。 ||たおした|||||おもう|||

思って た より 細い けど 。 おもって|||ほそい|

強い ! そう な んだ よ 。 つよい||||

まだ   出て くる 段階 じゃ ない と 思う んだ よ   この 人 。 |でて||だんかい||||おもう||||じん

思って た より 細い けど 。 おもって|||ほそい|

次々   現れる な 。  盗賊 の 魔物 め 。 つぎつぎ|あらわれる||とうぞく||まもの|

強い だけ に   ダメージ が 大きい です ね 。 つよい|||だめーじ||おおきい||

ねえ   この 引っ込む やつ ちゃん と した 短 剣 に かえて よ 。 ||ひっこむ|||||みじか|けん|||

ダメだ 。  いつ何時 斬り つけ られる か   わから ん 。 だめだ|いつなんどき|きり|||||

だって   これ 引っ込んで たら → ||ひっこんで|

私   いつまでも 戦闘 に 役立た ない よ 。 わたくし||せんとう||やくだた||

大丈夫だ 。  引っ込んで も → だいじょうぶだ|ひっこんで|

ここ が 当たった とき に ちょっと 痛い 。 ||あたった||||いたい

ちょっと で いい なら   いい けど 。

ちょっと で いいわけ が ない が → ||いい わけ|||

そんな 語らい の さなか そんな そんな タイミング で → |かたらい|||||たいみんぐ|

呪文 を 覚えた 私 だ よ 。 じゅもん||おぼえた|わたくし||

それ は いい 。 盗賊 と の 戦い に 役立つ 。 |||とうぞく|||たたかい||やくだつ

どんな 呪文 です か   メレブ さん 。 |じゅもん||||

うむ   それでは ムラサキ に   かけて やろう 。

なんで   かけ ん だ よ 。

その 引っ込む やつで も 戦える ほど 強く なれる かも しれ ん 。 |ひっこむ|||たたかえる||つよく||||

そんな の   あり え な いっしょ 。

はっ !

どう だ ? 強く なった 感じ は する か ? ||つよく||かんじ|||

これ 何の 呪文 ? しゃく れた ! |なんの|じゅもん||

え ?  え ?  な   何 これ ? |||なん|

どういう こと だ よ !

敵 を 瞬時 に しゃく れ させる 呪文 だ よ 。 てき||しゅんじ|||||じゅもん||

私 は   これ を …。 わたくし|||

シャクレナ …  ふ ふ   そう 名付けた よ 。 ||||なづけた|

シャクレナ   すごい !

ふざけ ん な よ ! 早く 元 に 戻せよ ! ||||はやく|もと||もどせよ

おい   これ は 戦闘 に   どう 役 に 立つ んだ ? |||せんとう|||やく||たつ|

違和感 ? いわかん

違和感 を 感じる ? いわかん||かんじる

その 隙 に   攻撃 ? |すき||こうげき

違和感 だけ で 勝てる もの か ? いわかん|||かてる||

勝てる わけ ねえ だ ろ ! 早く 元 に 戻せ ! かてる|||||はやく|もと||もどせ

ダメだ !  メレブ さん !  私 に も シャクレナ を   かけて ください ! だめだ|||わたくし||||||

うむ   よかろう 。  はっ 。

あっ   すごい !

すごい です   メレブ さん ! しゃく れて ます よ !

な に 喜んで んだ よ 。 これ で 無敵です ! ||よろこんで|||||むてき です

無敵で は ない 。  むしろ 弱く なる 。 むてきで||||よわく|

私 は   しゃく れた ぞ ! わたくし||||

どんな 盗賊 も かかって くる が いい ! |とうぞく|||||

最後   なん つった ? わかん ない 。  なんだ ? さいご|||||

私 は 勇者 ヨシヒコ ! カバナ の 村 の 姫君 を 助け に 来た ! わたくし||ゆうしゃ||||むら||ひめぎみ||たすけ||きた

( 雄 たけ び ) おす||

メレブ さん !  おかげ で 無敵です よ ! ||||むてき です|

うん   気のせい だ 。 |きのせい|

俺 は 嫌いじゃ ない が → おれ||きらいじゃ||

勇者 と して 恥ずかしい から 元 に 戻そう 。 ゆうしゃ|||はずかしい||もと||もどそう

なに ?  なん … なんで 悲し そうな 顔 すんだ よ ! |||かなし|そう な|かお||

姫 は どこ だ ! ひめ|||

さあ 。

庄屋 の 若 旦那 に 頼ま れて あなた を 助け に 来 ました 。 しょうや||わか|だんな||たのま||||たすけ||らい|

私 は 味方 です 。 わたくし||みかた|

なんという こと ! これ ぞ 神 の 救い …。 ||||かみ||すくい

敵 の 数 が 多い 。  急ぎ ましょう 。 てき||すう||おおい|いそぎ|

あっ   お 待ち ください 。 勇敢な お方 。 ||まち||ゆうかんな|おかた

( ダンジョー ) ヨシヒコ !

急げ 。  早く し ない と 囲ま れる ぞ 。 はい 。 いそげ|はやく||||かこま|||

急げ 。 お 待ち ください 。 いそげ||まち|

あっ   姫君   これ は   単なる 商売 上 の 結婚 で は ない 。 |ひめぎみ|||たんなる|しょうばい|うえ||けっこん|||

私 は まだ 見 ぬ キミ に 恋 焦がれて いる のだ 。 わたくし|||み||きみ||こい|こがれて||

話 を 聞いた だけ で その 麗しい 姿 が 想像 できた 。 はなし||きいた||||うるわしい|すがた||そうぞう|

勇者 ヨシヒコ   姫 を 助け出し ただいま 戻り ました 。 ゆうしゃ||ひめ||たすけだし||もどり|

まこと か ?  よく やった 。

お ぉ   姫君   私 が ずっと 想像 して た 以上 に → ||ひめぎみ|わたくし|||そうぞう|||いじょう|

なんと   麗しい こと か 。 |うるわしい||

( メジロ ) あの …。 あ ~  待ちかねた ぞ 。 めじろ|||まちかねた|

さ ぁ   早速   結婚 式 の 準備 を 。 ||さっそく|けっこん|しき||じゅんび|

いいえ   旦那 様 。 姫 の ため に 村 一 番 の 職人 に → |だんな|さま|ひめ||||むら|ひと|ばん||しょくにん|

花嫁 衣裳 を 織ら せた のだ 。 はなよめ|いしょう||おら||

誰 か 花嫁 衣裳 を 持て 。 旦那 様   聞いて ください 。 だれ||はなよめ|いしょう||もて|だんな|さま|きいて|

あ ~  よく やった   勇者 よ 。 |||ゆうしゃ|

さっさと 鍵 を 持っていく が いい 。 |かぎ||もっていく||

ありがとう ございます 。 よかった ね   姫 様 。 ||||ひめ|さま

私   姫君 で は ない のです 。 わたくし|ひめぎみ||||の です

私 は 姫 で は ない のです 。 わたくし||ひめ||||の です

えっ   えっ   えっ   どういう こと ?

私 は 輿 入れ に お供 した 侍女 の メジロ と 申す 者 。 わたくし||こし|いれ||おとも||じじょ||めじろ||もうす|もの

姫 様 で は ない のです 。 えっ   姫 は ? ひめ|さま||||の です||ひめ|

まだ 盗賊 の 館 に 。 |とうぞく||かん|

えっ   何で こういう こと に なった の ? |なんで|||||

敵 が 多く   急いで い まして 。 てき||おおく|いそいで||

帰り も 追わ れる ように 戻って きた もの で …。 かえり||おわ||よう に|もどって|||

私 の 隣 の 牢 に 入れ られて いた の が 姫 様 で ございます 。 わたくし||となり||ろう||いれ|||||ひめ|さま||

そう な の 。

で   で   あの   姫 様 は … もっと かわいい んだ よ ね ? |||ひめ|さま||||||

姫 だ もん ね   もっと かわいい よ ね 。 ひめ|||||||

微妙な の ? びみょうな|

う ~ ん   あの   微妙 と いう こと で は ない か な と 。 |||びみょう|||||||||

微妙じゃ ない って   どういう こと ? びみょうじゃ||||

う ~ ん 。

微妙で は ない 。 びみょうで||

そういう 言い 方 しか でき ない よ ね 。 |いい|かた|||||

うん …。 あっ   ムラサキ は どう 思う ? |||||おもう

かわいい んじゃ ない っす か 。

なんだ   その 言い 方 。 ||いい|かた

姫 様 は かわいい のです 。 とても かわいい らしい お方 です 。 ひめ|さま|||の です||||おかた|

あの さ   若 旦那 ひと つ   提案 して いい ? ||わか|だんな|||ていあん||

あっ   どうぞ 。 姫   死んだ こと に して さ → ||ひめ|しんだ||||

俺   メジロ さん と 結婚 する わ 。 おれ|めじろ|||けっこん||

あちら さん も さ   悲しみ の 果て に → ||||かなしみ||はて|

侍女 を もらう って こと だったら 納得 する と 思わ ない ? じじょ||||||なっとく|||おもわ|

ねぇ   思わ ない ? そんな …。 |おもわ||

そう しよう   メジロ さん も 明日 から 金持ち に なれる し 。 ||めじろ|||あした||かねもち|||

ダメだ 。 だめだ

たとえ   ブス でも →

いや   たとえ   ドブス でも 結婚 を 契り あった 仲 な んだ 。 ||||けっこん||ちぎり||なか||

やはり   ブス な んだ な 。

はい   姫 様 は ブス です 。 それ が な んです か ! |ひめ|さま|||||||ん です|

姫 様 だって あなた と 結婚 できる こと を → ひめ|さま||||けっこん|||

さぞかし   心待ち に して いる はずな んです 。 |こころまち|||||ん です

ブス だ から   結婚 を やめる など 絶対 に あり え ない 。 |||けっこん||||ぜったい||||

じゃあ   お前 は その ブス 姫 と 結婚 できる の か よ 。 |おまえ||||ひめ||けっこん||||

私 は   あれ と は 無理です 。 ヨシヒコ   そのへん に なさい 。 わたくし|||||むり です||||

しかし   あなた は あの ブス と 赤い 糸 で 結ばれて る んだ 。 ||||||あかい|いと||むすばれて||

ほんと は   実際 かわいかった の かも しれ ない 。 ||じっさい|||||

慌てて た から   ブス に 見えた の そ …  そう だ と 思う 。 あわてて|||||みえた||||||おもう

慌てて た から   ブス に 見えちゃ う 女 も や だ な 。 あわてて|||||みえちゃ||おんな||||

かわいかった よ な ?  ダンジョー 。

ああ   ああ …。

嘘 下手 か 。 うそ|へた|

よし   かわいい   かわいい うん   大丈夫   大丈夫   かわいい よ 。 ||||だいじょうぶ|だいじょうぶ||

なんだ   その サイン 。 ||さいん

私 は 姫 様 を 救い に いき ます 。 いい よ 。 わたくし||ひめ|さま||すくい|||||

いえ   姫 様 を 必ずや ここ へ お 連れ いたし ます 。 |ひめ|さま||かならずや||||つれ||

行か なくて いい って 言って んだ から さ → いか||||いって|||

そこ   甘える とこ だった んじゃ ない の ? |あまえる|||||

ダメだ 。  姫 様 の 気持 を 考えろ ! だめだ|ひめ|さま||きもち||かんがえろ

若 旦那 の 気持 も 少し 考えて やった ほう が → わか|だんな||きもち||すこし|かんがえて|||

よかった んじゃ ない の か ? 結婚 して しまえば → |||||けっこん||

必ず 好きに なり ます ! それ は   どう でしょう 。 かならず|すきに||||||

う ~ ん   う ~ ん …。

ご 無事でした か   姫 ! きっと → |ぶじでした||ひめ|

きっと 来て くれる と 思って い ました 。 |きて|||おもって||

もちろん 来 ます と も 。 |らい|||

ただ   当の 若 旦那 は   あなた が → |とうの|わか|だんな|||

ブス だ と いう こと を 話す と   急に 侍女 の メジロ さん と 結婚 する と → ||||||はなす||きゅうに|じじょ||めじろ|||けっこん||

言い出す 始末 でした が …。 言う な   それ 。  わざわざ → いいだす|しまつ|||いう|||

言わ なくて   よし 。 嘘 です よ   そんな 話 。 いわ|||うそ||||はなし

気 に し なくて いい です から 。 嘘 で は ない ! き|||||||うそ|||

もう 忘れた の か   ムラサキ 。 |わすれた|||

そう   あなた が ブス だ から →

救い に いか なくて いい と 言う のです 。 すくい||||||いう|の です

しかし   あなた と 若 旦那 は 赤い 糸 で 結ばれて いる ! |||わか|だんな||あかい|いと||むすばれて|

その 糸 も 切れる わ   お前 の 話 で 。 |いと||きれる||おまえ||はなし|

すみません でした 。

最初に   ここ に 救い に きた とき → さいしょに|||すくい|||

あなた が ブス だった ため に →

あなた が 姫 だ と は 思わ なかった 。 ||ひめ||||おもわ|

私 は   人 を 見た目 で 判断 して しまった こと を → わたくし||じん||みため||はんだん||||

悔いて いる 。 ( 咳込む 声 ) くいて||せきこむ|こえ

ブス な 姫 だって いる んだ …。 ||ひめ|||

そう   あなた の ように ブス な 姫 だって いる んだ 。 |||よう に|||ひめ|||

( 咳込む 声 ) せきこむ|こえ

どうした ん です   ダンジョー さん 。 風邪 です か ? |||||かぜ||

ひき 始め 。 気 を つけて ください 。 |はじめ|き|||

気づけ   気づけ   ピュア 野郎 。 きづけ|きづけ||やろう

さ ぁ   私 たち と 一緒に → ||わたくし|||いっしょに

若 旦那 の もと へ   まいり ましょう 。 わか|だんな|||||

お 待ち ください 。 |まち|

はい 。

実は …  私   本当 は 美しい のです 。 じつは|わたくし|ほんとう||うつくしい|の です

ん ?

ここ で   魔物 の 呪い に かけ られて → ||まもの||まじない|||

このような 顔 に させ られて しまった のです 。 |かお||さ せ|||の です

なんだ と ! 噂 に 聞いた こと が ございます 。 ||うわさ||きいた|||

この先 の 沼 に   ルー の 鏡 と いう 魔法 の 鏡 が あって → このさき||ぬま||るー||きよう|||まほう||きよう||

それ で 自分 を 映せば 再び 元 の 美しき 姿 に 戻れる と …。 ||じぶん||うつせば|ふたたび|もと||うつくしき|すがた||もどれる|

それ は   すばらしい 。

だから   メジロ さん は 姫 が   かわいい って → |めじろ|||ひめ|||

かたくなに 言って た んだ 。 そう か 。 |いって||||

そういう こと か 。

行き ましょう 。 その ルー の 鏡 を 探し に …。 いき|||るー||きよう||さがし|

このたび は 本当に 助けて いただいて → ||ほんとうに|たすけて|

ありがとう ございます 。

お 礼 を 言わ れる の は まだ 早い です 。 |れい||いわ|||||はやい|

あなた の ブス 顔 を 美しく する まで は …。 |||かお||うつくしく|||

はい …。

確か …  この先 が 沼 です 。 たしか|このさき||ぬま|

よし   日 が 暮れ ぬ うち に 探さ ねば なら ん ぞ 。 |ひ||くれ||||さがさ||||

ただ   気 を つけて ください 。 |き|||

この 沼 の 入り口 に は → |ぬま||いりぐち||

それはそれは 残虐な 守り神 が いる と …。 |ざんぎゃくな|まもりがみ|||

どんな 守り神 か 知ら ん が → |まもりがみ||しら||

この ダンジョー が 斬り 倒して くれる わ 。 |||きり|たおして||

あっ   あそこ です !

どこ です ?  守り神 は   どこ です 。 ||まもりがみ|||

あれ です 。  あの 犬 です 。 |||いぬ|

あれ   チワワ じゃ ね ?

かわいい ね 。

あれ こそ が 残虐 極まりない 守り神 な のです 。 |||ざんぎゃく|きわまりない|まもりがみ||の です

チワワ が 残虐 極まりない と は 笑 止 千万 ! ||ざんぎゃく|きわまりない|||わら|や|せんまん

よし   抱っこ して やる 。 |だっこ||

ハハハ   ミルク でも 飲む か ?  ん ? |みるく||のむ||

( ほえ 声 ) |こえ

( うめき声 ) うめきごえ

なんだ と ! や ばい   や ばい よ !

おのれ   キラーチワワ め !

( 悲鳴 ) ひめい

痛い   痛い …。 いたい|いたい

や だ や だ   痛い   痛い …。 ||||いたい|いたい

( うめき声 ) うめきごえ

痛い   痛い 同じ ところ   同じ ところ   痛い …。 いたい|いたい|おなじ||おなじ||いたい

( メレブ ) ふ ぅ   こんな ところ で シャクレナ が 役立つ と は な 。 ||||||||やくだつ|||

噛み合わ せ が 悪く なったら と たんに 弱く なった な 。 かみあわ|||わるく||||よわく||

さ ぁ   行き ましょう 。 ||いき|

なんだ   この 沼 …。 ||ぬま

なんか   毒 っぽい よ ね 。 |どく|||

毒々しい よ ね 。 どくどくしい||

行き ます 。 大丈夫 か   ヨシヒコ 。 いき||だいじょうぶ||

こんな 色 の 沼 に 入って よ 。 |いろ||ぬま||はいって|

大丈夫です 。 だいじょうぶ です

う っ …。

1 歩 進む ごと に → ふ|すすむ||

なぜ か 体力 を 奪わ れて いる 感じ が …。 ||たいりょく||うばわ|||かんじ|

やめ とけ   ヨシヒコ !

これ  1 歩 に つき 2 ポイント ずつ 奪わ れ → |ふ|||ぽいんと||うばわ|

ヘタ すれば   死 … そんな 気 が して いる ! へた||し||き|||

戻って こい よ   ヨシヒコ ! もどって|||

ダメだ !  姫 様 に 美人 に なって もらい めでたく 結婚 して もらう んだ 。 だめだ|ひめ|さま||びじん|||||けっこん|||

ヨシヒコ …。 ヨシヒコ !

沼 の 中心   行く 頃 に は 死んで しまう ぞ ! ぬま||ちゅうしん|いく|ころ|||しんで||

それ でも 行き ます ! ||いき|

姫 を   このまま ブス に して おく わけに は いか ない ! ひめ||||||||||

ヨシヒコ さ ~ ん !

ヨシヒコ !  お前 は 勇者 だ 真 の 勇者 だ ! |おまえ||ゆうしゃ||まこと||ゆうしゃ|

行き ます ! ダメだ ! いき||だめだ

あっ   案外 近い とこ に あった …。 |あんがい|ちかい|||

よかった なぁ 。

いや ぁ   姫 …。 ||ひめ

待ちかね ました ぞ 。 まちかね||

若 旦那   いい 知らせ が ある ぜ 。 わか|だんな||しらせ|||

いやいや …  無事 が なにより の いい 知らせ 。 |ぶじ|||||しらせ

姫 様 は   悪い 魔物 の 呪い に より → ひめ|さま||わるい|まもの||まじない||

このような   お 顔 に なら れて いた だけ でした 。 ||かお||||||

この 鏡 に   お 顔 を 映せば → |きよう|||かお||うつせば

元 の 美しい お 顔 に お 戻り に なる のです 。 もと||うつくしい||かお|||もどり|||の です

ウッソ !  マジ で !?

そんな こったろう と 思った よ ! |||おもった|

みんな   噂 じゃ かわいい   かわいい って → |うわさ||||

聞いて た もん ! ご 心配 お かけ いたし ました 。 きいて||||しんぱい||||

ご 心配だ なんて …。 |しんぱいだ|

私 と   あなた は 赤い 糸 で 結ばれて いる のだ から 。 わたくし||||あかい|いと||むすばれて|||

男 って   ほん と 最低 …。 おとこ||||さいてい

さ ぁ   鏡 に お 姿 を 映し ましょう ぞ 。 ||きよう|||すがた||うつし||

わ ぁ ! わ ~!

うわ ぁ ! わ ぁ …。

うわ ~!

ありがとう ございます 。 元 の 姿 に 戻る こと が でき ました 。 ||もと||すがた||もどる||||

姫 様 !  ご 無事だった んです ね ! ひめ|さま||ぶじだった|ん です|

ええ   この 方 たち が 助けて くださった の よ 。 ||かた|||たすけて|||

あの ~  牢屋 に 入る 前 この 顔 でした ? |ろうや||はいる|ぜん||かお|

はい   変わら ず   美しい お 顔 で 。 |かわら||うつくしい||かお|

あ ~  牢屋 に 入って 顔 変え られた の 見て なかった と 。 |ろうや||はいって|かお|かえ|||みて||

はい   わかり ました   了解 し ました 。 |||りょうかい||

あの …  これ は …。

約束 は 守った んだ 。 やくそく||まもった|

鍵 もらおう か   鍵 。 かぎ|||かぎ

かわいい   かわいい … うん   全然   大丈夫 ! |||ぜんぜん|だいじょうぶ

はい   ヨシヒコ が 余計な こと 言う 前 に 退散 ! |||よけいな||いう|ぜん||たいさん

さ ぁ  1 つ 目 の 鍵 が 手 に 入った ぞ 。 |||め||かぎ||て||はいった|

ちなみに   この 鍵 が 悪霊 の 鍵 ならば この 旅 は 終わり だ ろ ? ||かぎ||あくりょう||かぎ|||たび||おわり||

どう な んでしょう か 。

(3 人 ) 消えた ! じん|きえた

はい   って こと は   それ は →

悪霊 の 鍵 じゃ ない って いう こと だ ね 。  残念 ! あくりょう||かぎ||||||||ざんねん

はい   次   次 !  トゥギ   トゥギ ~! |つぎ|つぎ||

おい !  こっち は お前 の 情報 で 行って んだ ぞ ! |||おまえ||じょうほう||おこなって||

お前 は 適当な 情報 を 流して 「 次   次 !」  と か 言 いやがって 。 おまえ||てきとうな|じょうほう||ながして|つぎ|つぎ|||げん|

また   長い 冒険 に なり そうです ね 。 |ながい|ぼうけん|||そう です|

だろう な 。

( ヒサ ) 兄 様 。 ひさ|あに|さま

今度 は   ヒサ も   戦い の 仲間 に 加えて ください ませ 。 こんど||ひさ||たたかい||なかま||くわえて||

ヒサ は   忍術 を 覚え ました ぞ 。 ひさ||にんじゅつ||おぼえ||

ニンニン ! 戦い の お 役 に 立て ます ぞ 。 |たたかい|||やく||たて||

忍法   エビ 歩き ! にんぽう|えび|あるき

♪♪~