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シュタインズ・ゲート ゼロ, シュタインズ・ゲート ゼロ (14)

シュタインズ ・ ゲート ゼロ (14)

( 岡部 ( お かべ )) ハァ …

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 岡部 ) ん ?

( 岡部 ) フッ …

( 雨 の 音 )

( 岡部 と ダル の 荒い 息 )

( ダル ) 鈴 羽 ( すず は )! ハァ …

( 鈴 羽 ) 父さん …

( ダル ) 何 やって んだ よ こんな ずぶぬれ に なって !

( 岡部 ) か が り が 消えて 数 か月

俺 たち は あらゆる 手 を 使って その 行き先 を 捜した が ―

結局 見つけ出す こと は でき なかった

萌郁 ( もえ か ) と 見つけた 施設 跡 も ―

結局 は 何 であった の かも 分から ない まま …

洗脳 を 受けて いた ?

( ダル ) 確証 は ない んだ けど ね

( 岡部 ) かがり の 素性 を 話せ ない 以上 ―

警察 の 力 を 借りる わけに も いか なかった

( ま ゆり ) オカリン

( 岡部 ) まゆ り

( ま ゆり ) オカリン 大丈夫 ? ( 岡部 ) え ?

傘 持って たかなって

急に 降って くるんだ もん

あ … ここん とこ 多い な

( ま ゆり ) 梅雨 だ から ね しかたない よ

そう だ な

もう じき 夏 か

そう だ ねえ

夏 だ ね

( 岡部 ) ああ

♪~

~♪

( クリック 音 )

おう 真 帆 ( ま ほ ) たん オッス オッス

おう 真 帆 ( ま ほ ) たん オッス オッス

( 真 帆 の あくび ) ( 真 帆 ) おはよう

( 真 帆 の あくび ) ( 真 帆 ) おはよう

え ?

比 屋 定 ( ひや じょう ) さん … 大丈夫 ?

( 真 帆 ) ん ん …

( ダル ) 低 血圧 真 帆 たん 萌 ( も ) える ~!

( 真 帆 ) また 連絡 を よこし たって こと は ―

本気 って わけよ ね ?

当たり前だ ろ !

この 前 話した とおり

タイム マシン が 使え なく なる かも しれ ない 今

タイムリープマシン は 絶対 必要な んだ

できる と 思って る の ?

( ダル ) オカリン が 分解 して 破棄 する 前 の 段階 まで に は ―

組み 直した んだ けど …

安定 し ない んだ よ ね

( 真 帆 ) そりゃ そう よ

記憶 データ なんて 膨大な もの を ―

どう やって 圧縮 して 過去 に 送った の か

そこ が 分から ない かぎり は どう しよう も …

だから こうして 連絡 して いる !

協力 して ほしい

オカリン おじさん に 聞け ない 以上 ―

あなた しか い ない

( 真 帆 ) 科学 者 だ から って 何でも できる と 思わ ないで

それ は 牧 瀬 ( まき せ ) 紅 莉栖 ( くり す ) だ から …

あの 天才 の 頭脳 が あった から

( ダル ) でも …

真 帆 たん だって 十分 天才 だ と 思う けど

( 真 帆 ) 気休め は 不要 よ

じゃあ そろそろ 出勤 だ から

それ は 断る って こと ?

( 真 帆 ) 切る わ ね

( クリック 音 )

( 真 帆 ) サリエリ に モーツァルト の 曲 は 書け ない

ん ?

ひ っ …

( 真 帆 ) うわ あ ~! ( 男性 ) わ あっ

私 この 顔 で しゃべって た の ?

くう ~

( ダル ) でも ホントに よかった の か な

オカリン 知ったら 怒る お

( 鈴 羽 ) じゃあ 説得 する ?

( ダル ) 無理だ お

話したら 即 行 破棄 で 間違い ない

( 鈴 羽 ) でしょ ?

( ダル ) でも さあ …

オカリン いつも すごい けんまく で 言う じゃ ん

“ 未来 を 変えよう なんて 思う な ” って

あれ って それなり に 理由 が ある と 思う んだ よ ね

確かに オカリン おじさん の 気持ち は 分かる よ

でも 第 3 次 世界 大戦 が 起きる この 世界 線 が 正しい なんて ―

私 に は 思え ない

( ダル ) それ は オカリン も 思って る よ きっと

だったら 何で 行動 し ない の ?

シュタインズ ・ ゲート を 目指す ため の ―

タイム マシン が あって

ほか の 世界 線 の 記憶 を 保持 できる ―

リーディング ・ シュタイナー の 能力 が あって …

それ で 何で 諦める の ?

行動 しよう と して くれ ない の ?

何で ?

( ダル ) 諦めて る わけじゃ ない と 思う お

僕 は いつか オカリン が 復活 して

また “ フゥーッハッハッハッハ ” って なって …

( 鈴 羽 ) 父さん が そう 言って から もう 半年 過ぎた

( ダル ) それ は …

( 鈴 羽 ) オカリン おじさん は もう ダメだ

私 たち で 何とか する しか ない

( ダル ) ごめん

“ 任せて ほしい ” なんて 言って おいて こんな 体たらく で …

( 鈴 羽 ) う うん

父さん が 私 の ため に 頑張って くれて いる の は ―

分かって いる から

( ダル ) ああ …

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( ダル ) ん ?

まゆ 氏 から だ … えっ ?

どうした の ?

( ダル ) フブキ 氏 が また 入院 した って !

( ドア の 開く 音 )

( ダル ) じゃ ちょっと 行って くる お

( 鈴 羽 ) 母さん も 来る んでしょ ? しっかり ね

( ダル ) そんな 場合 じゃ ない と 思う んだ けど

私 が 生まれて こ なく なる ような 事態 に なったら …

( ダル ) き … 気合い 入れて 行って まいり ます !

( 鈴 羽 ) いって らっしゃい 父さん

( ダル ) は … はい !

頑張り ま ー す !

ハァ … ん ?

あれ は …

( ま ゆり ) あっ …

( フブキ ) あっ …

まゆ し ぃ オカリン さん

( ま ゆり ) フブキ ちゃん 大丈夫な の ?

( フブキ ) アハハ … ( ま ゆり ・ 岡部 ) ん ?

平気 平気 ! 何 かね …

( フブキ ) 検査 の ため に 一 度 病院 に 来て くれ って ―

言わ れた だけ な の

それ を かえで ちゃん が …

( かえで ) フブキ ちゃん が ―

“ これ から ちょっくら 入院 して くる ” って 送って くる から

“ ちょっくら ” って 書いた んだ から 察して よ

とにかく 心配 は ない んだ な ?

よかった

( ダル ) オカリン ! まゆ 氏 ! ( 由季 ( ゆき )) あ …

( 岡部 ) ダル … ( ま ゆり ) 来て くれた んだ

( ダル ) オッス オッス

( 由季 ) 橋田 ( は し だ ) さん ( ダル ) お っ …

( 由季 ) こんばんは

あ ? え えっ と …

ど ど … どうも

( 岡部 ) フッ …

( ダル ) あ あれ ? フブキ 氏 倒れた んじゃ …

( フブキ ) もう 橋田 さん まで

( 院長 ) だ から 何で 全員 個室 が 必要な んだ ね

( レスキネン ) 絶対 に 必要な こと な のです

( 院長 ) そう 言わ れて も ね そんな 都合 よく …

( レスキネン ) そこ を 何とか と 言って い ます

( 岡部 ) レスキネン 教授 ?

( 院長 ・ レスキネン ) あっ … ん ?

お 久しぶりです

( レスキネン ) リンターロ ! ( 岡部 ) えっ えっ ?

あっ ち ょっ 待 っ …

( レスキネン ) ハハハハ … ( 院長 ) 教授 その 青年 は ?

はい 彼 は 第 3 の アインシュタイン

9 月 から 我が 大学 の 生徒 と なり ―

いずれ 私 の 研究 室 に も 入って もらう リンターロ です

( 院長 ) ヴィクトル ・ コンドリア 大学 に ?

( 岡部 ) ああ いえ まだ 目指して る って 段階 で …

( 岡部 ) ああ いえ まだ 目指して る って 段階 で …

( ダル ) まゆ 氏 まゆ 氏 ( ま ゆり ) ん ?

( ダル ) 留学 する ん ? オカリン

決まった わけじゃ ない みたいだ けど …

勉強 頑張って る んだ よ オカリン

そ っか

( 岡部 ) えっ 院長 先生 ?

そんな 偉い 人 に ウソ を ?

( レスキネン ) ウソ は ついて ない よ リンターロ

私 は “9 月 ” と 言った んだ

“ 今年 の ” と は 言って ない フフ …

( 岡部 ) ん ん …

あっ 比 屋 定 さん も こっち に ?

( レスキネン ) 気 に なる の か ね ?

う っ … ああ いや まあ …

( レスキネン ) う ~ ん

残念 ながら 彼女 は アメリカ だ

しかし 君 が そう 言って た こと は 伝えて おこう

しっかり と ね

( 真 帆 ) やっぱり どこ か に いったん 記憶 データ を 送って ―

圧縮 して いた と 考える の が 自然 ね

紅 莉栖 と 関係 が あって そんな こと が 可能な 施設 と なる と …

( 岡部 ) だ が 一 歩 間違えば 死者 の 墓 を 暴く の と 同じ 行為 だ

( 真 帆 ) これ も 一 歩 間違えば 似た ような 行為 よ ね

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 真 帆 ) あっ …

教授 ?

えっ … 岡部 さん ?

何 な の ?

( アマデウス 紅 莉栖 ) 何 か あった んです か ?

( 真 帆 ) ん …

( アマデウス 紅 莉栖 ) ウフ …

そう いえば 教授 今 日本 な んです よ ね

岡部 さん と 偶然 会った みたい

羨ま し い です か ?

何で

あっ … 目 が 血走って ます けど

寝不足 よ

( アマデウス 紅 莉栖 ) でも 変な 人 でした よ ね あの 人

何 が ?

最初 会った とき から 思った んです

だって 会って 早々 ―

“ タイム マシン は 作れる か ?” です よ

( 岡部 ) タイムマシン … は 作れる だろう か ?

先輩 ?

ねえ あなた は 去年 の 春 ―

牧 瀬 紅 莉栖 が 日本 に 渡る 前 まで の 記憶 を 持って いる の よ ね ?

そう です が … どうした ん です ? 改まって

もし … もしも よ

今 タイム マシン を 作る 方法 が 見つかって …

タイムマシン ?

その 材料 が 目の前 に ある と したら どう する ?

そんな の 愚問 です よ

決まって る じゃ ないで す か

( 真 帆 ) ただし …

その 材料 を 用意 した 人 が 言う の

“ タイム マシン は 悪魔 の 発明 だ ”

“ 絶対 に 作って は いけない ” って

そう です ね

迷う … でしょう ね

実際 過去 に 干渉 する こと で 未来 が どう なる の か

今 ここ に いる 私 たち が どう なる の か ―

何 1 つ 分かって い ませ ん から

( 真 帆 ) そう よね

( アマデウス 紅 莉栖 ) ただ …

それ でも 形 に は する でしょう ね

使う か どう か で 迷う と 思い ます が

( 鈴 羽 ) 半年 前 に 落として いった ?

いや 違う

来た んだ ここ に

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 鈴 羽 ) あ …

ハァ …

今 の うち に 汗 流し と こう

( カーテン の 開く 音 )

( 足音 )

( シャワー の 音 )

( 鍵 の 開く 音 )

( シャワー の 音 ) ( 鈴 羽 の 鼻歌 )

( 鈴 羽 ) 動く な

おかしな マネ を したら 撃つ

手 を 頭 の 上 に

( 携帯 電話 から 流れる 鈴 羽 の 鼻歌 )

( 携帯 電話 から 流れる 鈴 羽 の 鼻歌 )

そのまま ゆっくり 外 に 出ろ

( ナイフ の 落ちる 音 )

止まれ

この 暑い の に よく そんな 格好 して い られる な

ヘルメット だけ でも 取ったら どう だ ?

あっ …

か …

かがり

( かがり ) 神様 の 声 が 聞こえる

か … かがり

( かがり ) どこ に ある の ?

ママ から もらった 大事な 物

かがり …

持って る んでしょ

出して !

ん … う っ …

とても マシン の 中 で ―

ベソベソ 泣いて いた 子供 と は 思え ない な

驚いた よ

まゆ 姉さん ―

泣いて いた ぞ

ママ … が ?

あっ …

が っ …

( 倒れる 音 )

( かがり の うめき声 )

おとなしく しろ 殺し は し ない

( かがり ) お 姉 … ちゃん

痛い … 痛い よ

お 姉 … ちゃん 痛い …

( ダル ) 鈴 羽 どうした ん ? 扉 開けっ放しで …

( かがり ) くっ … ( ダル ) え ?

あっ …

危ない !

父さん !

ひ いっ …

( 鈴 羽 ) かがり !

父さん に ―

傷 1 つ つけて みろ

たとえ お前 でも …

本当に 殺す !

え … うわ っ !

かがり !

今 の かがり たん … だ よ ね ?

( 鈴 羽 ) うん

どうして かがり たん が …

( ダル ) 鈴 羽 は 見た ん ? ( 鈴 羽 ) え ?

( ダル ) 彼女 たぶん 泣いて た

( 鈴 羽 ) あ 痛 っ …

あっ ごご … ごめん

やっぱり 病院 行った ほう が …

平気 かすり傷 だ から

( ダル ) あの ライダー スーツ の 女 が かがり た んだった なんて …

違う

父さん たち を 襲った の は 別の ヤツ だ よ

あの とき かがり は 神社 に いた はずだ から

( ダル ) じゃあ …

( 鈴 羽 ) たぶん オカリン おじさん の 推測 が 正解 だ と 思う

かがり は 何者 か に 洗脳 を 受けて 操ら れて いる

( ダル ) 洗脳 って … 誰 に ?

( 鈴 羽 )12 年 前

かがり が タイム マシン で やってきた こと を 知った 誰 か が

かがり を 捕らえて …

( 鈴 羽 ) あっ … ( ダル ) どうした ん ?

( かがり ) 神様 の 声 が 聞こえる

( かがり ) 声 が … 聞こえる

( 鈴 羽 ) 神様 の 声 … ( ダル ) え ?

まさか …

あの とき 既に かがり は …

えっ と …

オカリン に 連絡 する お “ かがり たん が 現れた ” って

オカリン おじさん

かがり が 見つかった と 聞いたら ―

たぶん また 必死に 捜して くれる と 思う

でも 父さん も さっき 見た とおり ―

今 の かがり は 危険 すぎる

それ と 洗脳 って 考えれば ―

かがり の こと 思い当たる 節 が 私 に も ある んだ

たぶん あいつ の 状況 を …

かがり を 救う ため に は タイム マシン を 使う しか ない

( 鈴 羽 ) バカ か 私 は !

今頃 に なって 思い出す なんて !

ワルキューレ の 仲間 たち を 次々 に 毒 牙 に かけた ―

管理 局 の …

教授 !

鈴 羽 …

( 鈴 羽 ) 父さん ?

( ダル ) 真 帆 たんに もう 一 度 頼んで みる

え ?

( ダル ) “ こっち に 来て 本格 的に ―”

“ タイムリープマシン の 開発 を 手伝って くれ ない か ” って

心配 す んな

僕 が 絶対 完成 さ せて み せる

絶対 に だ !

( 真 帆 ) 日本 に ?

どうしても あなた の 力 が 必要な の

世界 を 救う ため に !

それ に 来て くれれば 夏 服 ロリ 真 帆 たん ハァハァ …

純白の ワンピース に ハイソックス キボン !

( 鈴 羽 ) 父さん ! ( ダル ) は う !

ああ すま ん 妄想 が 暴走 モード に 入った だけ

マジ な 話 する と 真 帆 たん が い ない と ―

修理 でき そう も ない んだ よ ね 電話 レンジ

本気で 直す つもりな の ね

( 鈴 羽 ) もう 一 度 言う

あなた の 力 を 借り たい

( 真 帆 ) 少し だけ 考え させて くれる ?

( 真 帆 ) はっきり した こと は 聞いて い ない

でも 恐らく 牧 瀬 紅 莉栖 は 岡部 倫太郎 ( りん たろう ) と 一緒に ―

別の 世界 線 で 何度 も 何度 も トライ ・ アンド ・ エラー を 繰り返し …

それ でも 時 に 干渉 する こと に 成功 した

完成 さ せた のだ 牧 瀬 紅 莉栖 は その 装置 を

( レスキネン ) いや あ まさか …

この 若 さ で 論文 が 掲載 さ れる と は ね

すばらしい ! 君 の その 才能 は 本物 だ

そう 学会 が 認めた んだ よ

さあ これ から もっと 忙しく なる ぞ

( 真 帆 ) 開けて やる って

絶対 中 を 見て やる って

せめて その くらい は … って

( 岡部 ) だ が 一 歩 間違えば 死者 の 墓 を 暴く の と 同じ 行為 だ

( 真 帆 ) 私 は …

どう し たい の かしら ね

( アマデウス 紅 莉栖 ) どうした ん です ? 先輩

考え 事 です か ?

私 で よければ 相談 に 乗り ます けど

ありがとう

あっ …

先輩 ?

あ …

フッ …

紅 莉栖 ! ちょっと 探し物 雑誌 の バックナンバー !

紅 莉栖 ! ちょっと 探し物 雑誌 の バックナンバー !

えっ ?

紅 莉栖 ! ちょっと 探し物 雑誌 の バックナンバー !

えっ ? あ … はい !

えっ ? あ … はい !

( 真 帆 ) それ と …

( 真 帆 ) 自分 の 力 で たどりつけば いい の よ ね

あなた の もの から 答え を 探し回る ので は なく ―

あなた の 道筋 を たどって ―

そこ に たどりつければ !

( 真 帆 ) こうして 私 は 再び 向かう

牧 瀬 紅 莉栖 が 生涯 を 終えた あの 街 へ

理由 は 少し 言葉 に は し にくい けど …

ただ 1 つ だけ 言える と したら …

モーツァルト の 才能 を ―

誰 より も 認めて いた の は …

サリエリ な のだ

♪~

~♪


シュタインズ ・ ゲート ゼロ (14) |げーと|

( 岡部 ( お かべ )) ハァ … おかべ|||

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 岡部 ) ん ? けいたい|でんわ||しんどう|おと|おかべ|

( 岡部 ) フッ … おかべ|

( 雨 の 音 ) あめ||おと

( 岡部 と ダル の 荒い 息 ) おかべ||だる||あらい|いき

( ダル ) 鈴 羽 ( すず は )!  ハァ … だる|すず|はね|||

( 鈴 羽 ) 父さん … すず|はね|とうさん

( ダル ) 何 やって んだ よ こんな ずぶぬれ に なって ! だる|なん|||||||

( 岡部 ) か が り が 消えて 数 か月 おかべ|||||きえて|すう|かげつ

俺 たち は あらゆる 手 を 使って その 行き先 を 捜した が ― おれ||||て||つかって||いきさき||さがした|

結局 見つけ出す こと は でき なかった けっきょく|みつけだす||||

萌郁 ( もえ か ) と 見つけた 施設 跡 も ― ほういく||||みつけた|しせつ|あと|

結局 は 何 であった の かも 分から ない まま … けっきょく||なん||||わから||

洗脳 を 受けて いた ? せんのう||うけて|

( ダル ) 確証 は ない んだ けど ね だる|かくしょう|||||

( 岡部 ) かがり の 素性 を 話せ ない 以上 ― おかべ|||すじょう||はなせ||いじょう

警察 の 力 を 借りる わけに も いか なかった けいさつ||ちから||かりる||||

( ま ゆり ) オカリン

( 岡部 ) まゆ り おかべ||

( ま ゆり ) オカリン 大丈夫 ? ( 岡部 ) え ? |||だいじょうぶ|おかべ|

傘 持って たかなって かさ|もって|

急に 降って くるんだ もん きゅうに|ふって||

あ … ここん とこ 多い な |||おおい|

( ま ゆり ) 梅雨 だ から ね しかたない よ ||つゆ|||||

そう だ な

もう じき 夏 か ||なつ|

そう だ ねえ

夏 だ ね なつ||

( 岡部 ) ああ おかべ|

♪~

~♪

( クリック 音 ) |おと

おう 真 帆 ( ま ほ ) たん オッス オッス |まこと|ほ|||||

おう 真 帆 ( ま ほ ) たん オッス オッス |まこと|ほ|||||

( 真 帆 の あくび ) ( 真 帆 ) おはよう まこと|ほ|||まこと|ほ|

( 真 帆 の あくび ) ( 真 帆 ) おはよう まこと|ほ|||まこと|ほ|

え ?

比 屋 定 ( ひや じょう ) さん … 大丈夫 ? ひ|や|てい||||だいじょうぶ

( 真 帆 ) ん ん … まこと|ほ||

( ダル ) 低 血圧 真 帆 たん 萌 ( も ) える ~! だる|てい|けつあつ|まこと|ほ||ほう||

( 真 帆 ) また 連絡 を よこし たって こと は ― まこと|ほ||れんらく|||||

本気 って わけよ ね ? ほんき|||

当たり前だ ろ ! あたりまえだ|

この 前 話した とおり |ぜん|はなした|

タイム マシン が 使え なく なる かも しれ ない 今 たいむ|ましん||つかえ||||||いま

タイムリープマシン は 絶対 必要な んだ ||ぜったい|ひつような|

できる と 思って る の ? ||おもって||

( ダル ) オカリン が 分解 して 破棄 する 前 の 段階 まで に は ― だる|||ぶんかい||はき||ぜん||だんかい|||

組み 直した んだ けど … くみ|なおした||

安定 し ない んだ よ ね あんてい|||||

( 真 帆 ) そりゃ そう よ まこと|ほ|||

記憶 データ なんて 膨大な もの を ― きおく|でーた||ぼうだいな||

どう やって 圧縮 して 過去 に 送った の か ||あっしゅく||かこ||おくった||

そこ が 分から ない かぎり は どう しよう も … ||わから||||||

だから こうして 連絡 して いる ! ||れんらく||

協力 して ほしい きょうりょく||

オカリン おじさん に 聞け ない 以上 ― |||きけ||いじょう

あなた しか い ない

( 真 帆 ) 科学 者 だ から って 何でも できる と 思わ ないで まこと|ほ|かがく|もの||||なんでも|||おもわ|

それ は 牧 瀬 ( まき せ ) 紅 莉栖 ( くり す ) だ から … ||まき|せ|||くれない|りせい||||

あの 天才 の 頭脳 が あった から |てんさい||ずのう|||

( ダル ) でも … だる|

真 帆 たん だって 十分 天才 だ と 思う けど まこと|ほ|||じゅうぶん|てんさい|||おもう|

( 真 帆 ) 気休め は 不要 よ まこと|ほ|きやすめ||ふよう|

じゃあ そろそろ 出勤 だ から ||しゅっきん||

それ は 断る って こと ? ||ことわる||

( 真 帆 ) 切る わ ね まこと|ほ|きる||

( クリック 音 ) |おと

( 真 帆 ) サリエリ に モーツァルト の 曲 は 書け ない まこと|ほ|||もーつぁると||きょく||かけ|

ん ?

ひ っ …

( 真 帆 ) うわ あ ~! ( 男性 ) わ あっ まこと|ほ|||だんせい||

私 この 顔 で しゃべって た の ? わたくし||かお||||

くう ~

( ダル ) でも ホントに よかった の か な だる||ほんとに||||

オカリン 知ったら 怒る お |しったら|いかる|

( 鈴 羽 ) じゃあ 説得 する ? すず|はね||せっとく|

( ダル ) 無理だ お だる|むりだ|

話したら 即 行 破棄 で 間違い ない はなしたら|そく|ぎょう|はき||まちがい|

( 鈴 羽 ) でしょ ? すず|はね|

( ダル ) でも さあ … だる||

オカリン いつも すごい けんまく で 言う じゃ ん |||||いう||

“ 未来 を 変えよう なんて 思う な ” って みらい||かえよう||おもう||

あれ って それなり に 理由 が ある と 思う んだ よ ね ||||りゆう||||おもう|||

確かに オカリン おじさん の 気持ち は 分かる よ たしかに||||きもち||わかる|

でも 第 3 次 世界 大戦 が 起きる この 世界 線 が 正しい なんて ― |だい|つぎ|せかい|たいせん||おきる||せかい|せん||ただしい|

私 に は 思え ない わたくし|||おもえ|

( ダル ) それ は オカリン も 思って る よ きっと だる|||||おもって|||

だったら 何で 行動 し ない の ? |なんで|こうどう|||

シュタインズ ・ ゲート を 目指す ため の ― |げーと||めざす||

タイム マシン が あって たいむ|ましん||

ほか の 世界 線 の 記憶 を 保持 できる ― ||せかい|せん||きおく||ほじ|

リーディング ・ シュタイナー の 能力 が あって … |||のうりょく||

それ で 何で 諦める の ? ||なんで|あきらめる|

行動 しよう と して くれ ない の ? こうどう||||||

何で ? なんで

( ダル ) 諦めて る わけじゃ ない と 思う お だる|あきらめて|||||おもう|

僕 は いつか オカリン が 復活 して ぼく|||||ふっかつ|

また “ フゥーッハッハッハッハ ” って なって …

( 鈴 羽 ) 父さん が そう 言って から もう 半年 過ぎた すず|はね|とうさん|||いって|||はんとし|すぎた

( ダル ) それ は … だる||

( 鈴 羽 ) オカリン おじさん は もう ダメだ すず|はね|||||だめだ

私 たち で 何とか する しか ない わたくし|||なんとか|||

( ダル ) ごめん だる|

“ 任せて ほしい ” なんて 言って おいて こんな 体たらく で … まかせて|||いって|||ていたらく|

( 鈴 羽 ) う うん すず|はね||

父さん が 私 の ため に 頑張って くれて いる の は ― とうさん||わたくし||||がんばって||||

分かって いる から わかって||

( ダル ) ああ … だる|

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( ダル ) ん ? けいたい|でんわ||しんどう|おと|だる|

まゆ 氏 から だ … えっ ? |うじ|||

どうした の ?

( ダル ) フブキ 氏 が また 入院 した って ! だる||うじ|||にゅういん||

( ドア の 開く 音 ) どあ||あく|おと

( ダル ) じゃ ちょっと 行って くる お だる|||おこなって||

( 鈴 羽 ) 母さん も 来る んでしょ ? しっかり ね すず|はね|かあさん||くる|||

( ダル ) そんな 場合 じゃ ない と 思う んだ けど だる||ばあい||||おもう||

私 が 生まれて こ なく なる ような 事態 に なったら … わたくし||うまれて|||||じたい||

( ダル ) き … 気合い 入れて 行って まいり ます ! だる||きあい|いれて|おこなって||

( 鈴 羽 ) いって らっしゃい 父さん すず|はね|||とうさん

( ダル ) は … はい ! だる||

頑張り ま ー す ! がんばり||-|

ハァ … ん ?

あれ は …

( ま ゆり ) あっ …

( フブキ ) あっ …

まゆ し ぃ オカリン さん

( ま ゆり ) フブキ ちゃん 大丈夫な の ? ||||だいじょうぶな|

( フブキ ) アハハ … ( ま ゆり ・ 岡部 ) ん ? ||||おかべ|

平気 平気 !  何 かね … へいき|へいき|なん|

( フブキ ) 検査 の ため に 一 度 病院 に 来て くれ って ― |けんさ||||ひと|たび|びょういん||きて||

言わ れた だけ な の いわ||||

それ を かえで ちゃん が …

( かえで ) フブキ ちゃん が ―

“ これ から ちょっくら 入院 して くる ” って 送って くる から |||にゅういん||||おくって||

“ ちょっくら ” って 書いた んだ から 察して よ ||かいた|||さっして|

とにかく 心配 は ない んだ な ? |しんぱい||||

よかった

( ダル ) オカリン !  まゆ 氏 ! ( 由季 ( ゆき )) あ … だる|||うじ|ゆき||

( 岡部 ) ダル … ( ま ゆり ) 来て くれた んだ おかべ|だる|||きて||

( ダル ) オッス オッス だる||

( 由季 ) 橋田 ( は し だ ) さん ( ダル ) お っ … ゆき|はしだ|||||だる||

( 由季 ) こんばんは ゆき|こんばん は

あ ?  え えっ と …

ど ど … どうも

( 岡部 ) フッ … おかべ|

( ダル ) あ あれ ? フブキ 氏 倒れた んじゃ … だる||||うじ|たおれた|

( フブキ ) もう 橋田 さん まで ||はしだ||

( 院長 ) だ から 何で 全員 個室 が 必要な んだ ね いんちょう|||なんで|ぜんいん|こしつ||ひつような||

( レスキネン ) 絶対 に 必要な こと な のです |ぜったい||ひつような|||の です

( 院長 ) そう 言わ れて も ね そんな 都合 よく … いんちょう||いわ|||||つごう|

( レスキネン ) そこ を 何とか と 言って い ます |||なんとか||いって||

( 岡部 ) レスキネン 教授 ? おかべ||きょうじゅ

( 院長 ・ レスキネン ) あっ … ん ? いんちょう|||

お 久しぶりです |ひさしぶり です

( レスキネン ) リンターロ ! ( 岡部 ) えっ えっ ? ||おかべ||

あっ ち ょっ 待 っ … |||ま|

( レスキネン ) ハハハハ … ( 院長 ) 教授 その 青年 は ? ||いんちょう|きょうじゅ||せいねん|

はい 彼 は 第 3 の アインシュタイン |かれ||だい||あいんしゅたいん

9 月 から 我が 大学 の 生徒 と なり ― つき||わが|だいがく||せいと||

いずれ 私 の 研究 室 に も 入って もらう リンターロ です |わたくし||けんきゅう|しつ|||はいって|||

( 院長 ) ヴィクトル ・ コンドリア 大学 に ? いんちょう|||だいがく|

( 岡部 ) ああ いえ まだ 目指して る って 段階 で … おかべ||||めざして|||だんかい|

( 岡部 ) ああ いえ まだ 目指して る って 段階 で … おかべ||||めざして|||だんかい|

( ダル ) まゆ 氏 まゆ 氏 ( ま ゆり ) ん ? だる||うじ||うじ|||

( ダル ) 留学 する ん ?  オカリン だる|りゅうがく|||

決まった わけじゃ ない みたいだ けど … きまった||||

勉強 頑張って る んだ よ オカリン べんきょう|がんばって||||

そ っか

( 岡部 ) えっ 院長 先生 ? おかべ||いんちょう|せんせい

そんな 偉い 人 に ウソ を ? |えらい|じん||うそ|

( レスキネン ) ウソ は ついて ない よ リンターロ |うそ|||||

私 は “9 月 ” と 言った んだ わたくし||つき||いった|

“ 今年 の ” と は 言って ない フフ … ことし||||いって||

( 岡部 ) ん ん … おかべ||

あっ 比 屋 定 さん も こっち に ? |ひ|や|てい||||

( レスキネン ) 気 に なる の か ね ? |き|||||

う っ … ああ いや まあ …

( レスキネン ) う ~ ん

残念 ながら 彼女 は アメリカ だ ざんねん||かのじょ||あめりか|

しかし 君 が そう 言って た こと は 伝えて おこう |きみ|||いって||||つたえて|

しっかり と ね

( 真 帆 ) やっぱり どこ か に いったん 記憶 データ を 送って ― まこと|ほ||||||きおく|でーた||おくって

圧縮 して いた と 考える の が 自然 ね あっしゅく||||かんがえる|||しぜん|

紅 莉栖 と 関係 が あって そんな こと が 可能な 施設 と なる と … くれない|りせい||かんけい||||||かのうな|しせつ|||

( 岡部 ) だ が 一 歩 間違えば 死者 の 墓 を 暴く の と 同じ 行為 だ おかべ|||ひと|ふ|まちがえば|ししゃ||はか||あばく|||おなじ|こうい|

( 真 帆 ) これ も 一 歩 間違えば 似た ような 行為 よ ね まこと|ほ|||ひと|ふ|まちがえば|にた||こうい||

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 真 帆 ) あっ … けいたい|でんわ||しんどう|おと|まこと|ほ|

教授 ? きょうじゅ

えっ … 岡部 さん ? |おかべ|

何 な の ? なん||

( アマデウス 紅 莉栖 ) 何 か あった んです か ? |くれない|りせい|なん|||ん です|

( 真 帆 ) ん … まこと|ほ|

( アマデウス 紅 莉栖 ) ウフ … |くれない|りせい|

そう いえば 教授 今 日本 な んです よ ね ||きょうじゅ|いま|にっぽん||ん です||

岡部 さん と 偶然 会った みたい おかべ|||ぐうぜん|あった|

羨ま し い です か ? うらやま||||

何で なんで

あっ … 目 が 血走って ます けど |め||ちばしって||

寝不足 よ ねぶそく|

( アマデウス 紅 莉栖 ) でも 変な 人 でした よ ね あの 人 |くれない|りせい||へんな|じん|||||じん

何 が ? なん|

最初 会った とき から 思った んです さいしょ|あった|||おもった|ん です

だって 会って 早々 ― |あって|はやばや

“ タイム マシン は 作れる か ?” です よ たいむ|ましん||つくれる|||

( 岡部 ) タイムマシン … は 作れる だろう か ? おかべ|たいむ ましん||つくれる||

先輩 ? せんぱい

ねえ あなた は 去年 の 春 ― |||きょねん||はる

牧 瀬 紅 莉栖 が 日本 に 渡る 前 まで の 記憶 を 持って いる の よ ね ? まき|せ|くれない|りせい||にっぽん||わたる|ぜん|||きおく||もって||||

そう です が … どうした ん です ? 改まって ||||||あらたまって

もし … もしも よ

今 タイム マシン を 作る 方法 が 見つかって … いま|たいむ|ましん||つくる|ほうほう||みつかって

タイムマシン ? たいむ ましん

その 材料 が 目の前 に ある と したら どう する ? |ざいりょう||めのまえ||||||

そんな の 愚問 です よ ||ぐもん||

決まって る じゃ ないで す か きまって|||||

( 真 帆 ) ただし … まこと|ほ|

その 材料 を 用意 した 人 が 言う の |ざいりょう||ようい||じん||いう|

“ タイム マシン は 悪魔 の 発明 だ ” たいむ|ましん||あくま||はつめい|

“ 絶対 に 作って は いけない ” って ぜったい||つくって|||

そう です ね

迷う … でしょう ね まよう||

実際 過去 に 干渉 する こと で 未来 が どう なる の か じっさい|かこ||かんしょう||||みらい|||||

今 ここ に いる 私 たち が どう なる の か ― いま||||わたくし||||||

何 1 つ 分かって い ませ ん から なん||わかって||||

( 真 帆 ) そう よね まこと|ほ||

( アマデウス 紅 莉栖 ) ただ … |くれない|りせい|

それ でも 形 に は する でしょう ね ||かた|||||

使う か どう か で 迷う と 思い ます が つかう|||||まよう||おもい||

( 鈴 羽 ) 半年 前 に 落として いった ? すず|はね|はんとし|ぜん||おとして|

いや 違う |ちがう

来た んだ ここ に きた|||

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 鈴 羽 ) あ … けいたい|でんわ||しんどう|おと|すず|はね|

ハァ …

今 の うち に 汗 流し と こう いま||||あせ|ながし||

( カーテン の 開く 音 ) かーてん||あく|おと

( 足音 ) あしおと

( シャワー の 音 ) しゃわー||おと

( 鍵 の 開く 音 ) かぎ||あく|おと

( シャワー の 音 ) ( 鈴 羽 の 鼻歌 ) しゃわー||おと|すず|はね||はなうた

( 鈴 羽 ) 動く な すず|はね|うごく|

おかしな マネ を したら 撃つ |まね|||うつ

手 を 頭 の 上 に て||あたま||うえ|

( 携帯 電話 から 流れる 鈴 羽 の 鼻歌 ) けいたい|でんわ||ながれる|すず|はね||はなうた

( 携帯 電話 から 流れる 鈴 羽 の 鼻歌 ) けいたい|でんわ||ながれる|すず|はね||はなうた

そのまま ゆっくり 外 に 出ろ ||がい||でろ

( ナイフ の 落ちる 音 ) ないふ||おちる|おと

止まれ とどまれ

この 暑い の に よく そんな 格好 して い られる な |あつい|||||かっこう||||

ヘルメット だけ でも 取ったら どう だ ? へるめっと|||とったら||

あっ …

か …

かがり

( かがり ) 神様 の 声 が 聞こえる |かみさま||こえ||きこえる

か … かがり

( かがり ) どこ に ある の ?

ママ から もらった 大事な 物 まま|||だいじな|ぶつ

かがり …

持って る んでしょ もって||

出して ! だして

ん … う っ …

とても マシン の 中 で ― |ましん||なか|

ベソベソ 泣いて いた 子供 と は 思え ない な |ないて||こども|||おもえ||

驚いた よ おどろいた|

まゆ 姉さん ― |ねえさん

泣いて いた ぞ ないて||

ママ … が ? まま|

あっ …

が っ …

( 倒れる 音 ) たおれる|おと

( かがり の うめき声 ) ||うめきごえ

おとなしく しろ 殺し は し ない ||ころし|||

( かがり ) お 姉 … ちゃん ||あね|

痛い … 痛い よ いたい|いたい|

お 姉 … ちゃん 痛い … |あね||いたい

( ダル ) 鈴 羽 どうした ん ? 扉 開けっ放しで … だる|すず|はね|||とびら|あけっぱなしで

( かがり ) くっ … ( ダル ) え ? ||だる|

あっ …

危ない ! あぶない

父さん ! とうさん

ひ いっ …

( 鈴 羽 ) かがり ! すず|はね|

父さん に ― とうさん|

傷 1 つ つけて みろ きず|||

たとえ お前 でも … |おまえ|

本当に 殺す ! ほんとうに|ころす

え … うわ っ !

かがり !

今 の かがり たん … だ よ ね ? いま||||||

( 鈴 羽 ) うん すず|はね|

どうして かがり たん が …

( ダル ) 鈴 羽 は 見た ん ? ( 鈴 羽 ) え ? だる|すず|はね||みた||すず|はね|

( ダル ) 彼女 たぶん 泣いて た だる|かのじょ||ないて|

( 鈴 羽 ) あ 痛 っ … すず|はね||つう|

あっ ごご … ごめん

やっぱり 病院 行った ほう が … |びょういん|おこなった||

平気 かすり傷 だ から へいき|かすりきず||

( ダル ) あの ライダー スーツ の 女 が かがり た んだった なんて … だる||らいだー|すーつ||おんな|||||

違う ちがう

父さん たち を 襲った の は 別の ヤツ だ よ とうさん|||おそった|||べつの|やつ||

あの とき かがり は 神社 に いた はずだ から ||||じんじゃ||||

( ダル ) じゃあ … だる|

( 鈴 羽 ) たぶん オカリン おじさん の 推測 が 正解 だ と 思う すず|はね|||||すいそく||せいかい|||おもう

かがり は 何者 か に 洗脳 を 受けて 操ら れて いる ||なにもの|||せんのう||うけて|あやつら||

( ダル ) 洗脳 って … 誰 に ? だる|せんのう||だれ|

( 鈴 羽 )12 年 前 すず|はね|とし|ぜん

かがり が タイム マシン で やってきた こと を 知った 誰 か が ||たいむ|ましん|||||しった|だれ||

かがり を 捕らえて … ||とらえて

( 鈴 羽 ) あっ … ( ダル ) どうした ん ? すず|はね||だる||

( かがり ) 神様 の 声 が 聞こえる |かみさま||こえ||きこえる

( かがり ) 声 が … 聞こえる |こえ||きこえる

( 鈴 羽 ) 神様 の 声 … ( ダル ) え ? すず|はね|かみさま||こえ|だる|

まさか …

あの とき 既に かがり は … ||すでに||

えっ と …

オカリン に 連絡 する お “ かがり たん が 現れた ” って ||れんらく||||||あらわれた|

オカリン おじさん

かがり が 見つかった と 聞いたら ― ||みつかった||きいたら

たぶん また 必死に 捜して くれる と 思う ||ひっしに|さがして|||おもう

でも 父さん も さっき 見た とおり ― |とうさん|||みた|

今 の かがり は 危険 すぎる いま||||きけん|

それ と 洗脳 って 考えれば ― ||せんのう||かんがえれば

かがり の こと 思い当たる 節 が 私 に も ある んだ |||おもいあたる|せつ||わたくし||||

たぶん あいつ の 状況 を … |||じょうきょう|

かがり を 救う ため に は タイム マシン を 使う しか ない ||すくう||||たいむ|ましん||つかう||

( 鈴 羽 ) バカ か 私 は ! すず|はね|ばか||わたくし|

今頃 に なって 思い出す なんて ! いまごろ|||おもいだす|

ワルキューレ の 仲間 たち を 次々 に 毒 牙 に かけた ― ||なかま|||つぎつぎ||どく|きば||

管理 局 の … かんり|きょく|

教授 ! きょうじゅ

鈴 羽 … すず|はね

( 鈴 羽 ) 父さん ? すず|はね|とうさん

( ダル ) 真 帆 たんに もう 一 度 頼んで みる だる|まこと|ほ|||ひと|たび|たのんで|

え ?

( ダル ) “ こっち に 来て 本格 的に ―” だる|||きて|ほんかく|てきに

“ タイムリープマシン の 開発 を 手伝って くれ ない か ” って ||かいはつ||てつだって||||

心配 す んな しんぱい||

僕 が 絶対 完成 さ せて み せる ぼく||ぜったい|かんせい||||

絶対 に だ ! ぜったい||

( 真 帆 ) 日本 に ? まこと|ほ|にっぽん|

どうしても あなた の 力 が 必要な の |||ちから||ひつような|

世界 を 救う ため に ! せかい||すくう||

それ に 来て くれれば 夏 服 ロリ 真 帆 たん ハァハァ … ||きて||なつ|ふく||まこと|ほ||

純白の ワンピース に ハイソックス キボン ! じゅんぱくの|わんぴーす|||

( 鈴 羽 ) 父さん ! ( ダル ) は う ! すず|はね|とうさん|だる||

ああ すま ん 妄想 が 暴走 モード に 入った だけ |||もうそう||ぼうそう|もーど||はいった|

マジ な 話 する と 真 帆 たん が い ない と ― ||はなし|||まこと|ほ|||||

修理 でき そう も ない んだ よ ね 電話 レンジ しゅうり||||||||でんわ|れんじ

本気で 直す つもりな の ね ほんきで|なおす|||

( 鈴 羽 ) もう 一 度 言う すず|はね||ひと|たび|いう

あなた の 力 を 借り たい ||ちから||かり|

( 真 帆 ) 少し だけ 考え させて くれる ? まこと|ほ|すこし||かんがえ|さ せて|

( 真 帆 ) はっきり した こと は 聞いて い ない まこと|ほ|||||きいて||

でも 恐らく 牧 瀬 紅 莉栖 は 岡部 倫太郎 ( りん たろう ) と 一緒に ― |おそらく|まき|せ|くれない|りせい||おかべ|りんたろう||||いっしょに

別の 世界 線 で 何度 も 何度 も トライ ・ アンド ・ エラー を 繰り返し … べつの|せかい|せん||なんど||なんど||とらい|あんど|えらー||くりかえし

それ でも 時 に 干渉 する こと に 成功 した ||じ||かんしょう||||せいこう|

完成 さ せた のだ 牧 瀬 紅 莉栖 は その 装置 を かんせい||||まき|せ|くれない|りせい|||そうち|

( レスキネン ) いや あ まさか …

この 若 さ で 論文 が 掲載 さ れる と は ね |わか|||ろんぶん||けいさい|||||

すばらしい ! 君 の その 才能 は 本物 だ |きみ|||さいのう||ほんもの|

そう 学会 が 認めた んだ よ |がっかい||みとめた||

さあ これ から もっと 忙しく なる ぞ ||||いそがしく||

( 真 帆 ) 開けて やる って まこと|ほ|あけて||

絶対 中 を 見て やる って ぜったい|なか||みて||

せめて その くらい は … って

( 岡部 ) だ が 一 歩 間違えば 死者 の 墓 を 暴く の と 同じ 行為 だ おかべ|||ひと|ふ|まちがえば|ししゃ||はか||あばく|||おなじ|こうい|

( 真 帆 ) 私 は … まこと|ほ|わたくし|

どう し たい の かしら ね

( アマデウス 紅 莉栖 ) どうした ん です ?  先輩 |くれない|りせい||||せんぱい

考え 事 です か ? かんがえ|こと||

私 で よければ 相談 に 乗り ます けど わたくし|||そうだん||のり||

ありがとう

あっ …

先輩 ? せんぱい

あ …

フッ …

紅 莉栖 !  ちょっと 探し物 雑誌 の バックナンバー ! くれない|りせい||さがしもの|ざっし||

紅 莉栖 !  ちょっと 探し物 雑誌 の バックナンバー ! くれない|りせい||さがしもの|ざっし||

えっ ?

紅 莉栖 !  ちょっと 探し物 雑誌 の バックナンバー ! くれない|りせい||さがしもの|ざっし||

えっ ?  あ … はい !

えっ ?  あ … はい !

( 真 帆 ) それ と … まこと|ほ||

( 真 帆 ) 自分 の 力 で たどりつけば いい の よ ね まこと|ほ|じぶん||ちから||||||

あなた の もの から 答え を 探し回る ので は なく ― ||||こたえ||さがしまわる|||

あなた の 道筋 を たどって ― ||みちすじ||

そこ に たどりつければ !

( 真 帆 ) こうして 私 は 再び 向かう まこと|ほ||わたくし||ふたたび|むかう

牧 瀬 紅 莉栖 が 生涯 を 終えた あの 街 へ まき|せ|くれない|りせい||しょうがい||おえた||がい|

理由 は 少し 言葉 に は し にくい けど … りゆう||すこし|ことば|||||

ただ 1 つ だけ 言える と したら … |||いえる||

モーツァルト の 才能 を ― もーつぁると||さいのう|

誰 より も 認めて いた の は … だれ|||みとめて|||

サリエリ な のだ

♪~

~♪