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江戸小話, やっとわかった

やっと わかった

やっと わかった

ある 男 が 、 こんな 事 を 思い ました 。 「 銭 を 拾う と と うれしい と 言う が 、 残念 ながら おれ は 一 度 も 銭 を 拾った 事 が ない 。 いっぺん で 良い から 、 拾って み たい もの だ 」 そして 外 へ 出る と 、 目玉 を 皿 の 様 に 大きく 見開いて 町 中 を 探し ました が 、 やっぱり 銭 は 落ちて い ませ ん 。 そこ で 男 は 、 「 仕方ない 。 こう なったら 自分 で 銭 を 落として 、 それ を 拾って みる か 」 と 、 一 文 銭 (→30 円 ほど ) を 足元 に 投げて 拾って み ました が 、 全然 うれしく は あり ませ ん 。 「 うむ 。 今度 は ちと 、 遠く へ 投げて みよう 」 そう 言って 男 は 、 一 文 銭 を 少し 遠く に 投げて み ました 。 する と 一 文 銭 は コロコロ コロコロ 転がって 、 運 悪く 、 どぶ の 中 に 落ちて しまい ました 。 「 しまった 。 大事な 銭 が ! 」 男 は あわてて どぶ の 中 を 探し ました が 、 一 文 銭 は なかなか 見つかり ませ ん 。 そして 日 が 暮れ かけた 頃 、 ようやく 落とした 一 文 銭 が 見つかった のです 。 男 は やっと 探し出した 一 文 銭 を ながめて 、 しみじみ と 言い ました 。 「 やっと 、 わかった 」

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


やっと わかった

やっと わかった

ある 男 が 、 こんな 事 を 思い ました 。 |おとこ|||こと||おもい| 「 銭 を 拾う と と うれしい と 言う が 、 残念 ながら おれ は 一 度 も 銭 を 拾った 事 が ない 。 せん||ひろう|||||いう||ざんねん||||ひと|たび||せん||ひろった|こと|| いっぺん で 良い から 、 拾って み たい もの だ 」   そして 外 へ 出る と 、 目玉 を 皿 の 様 に 大きく 見開いて 町 中 を 探し ました が 、 やっぱり 銭 は 落ちて い ませ ん 。 ||よい||ひろって||||||がい||でる||めだま||さら||さま||おおきく|みひらいて|まち|なか||さがし||||せん||おちて||| そこ で 男 は 、 「 仕方ない 。 ||おとこ||しかたない こう なったら 自分 で 銭 を 落として 、 それ を 拾って みる か 」 と 、 一 文 銭 (→30 円 ほど ) を 足元 に 投げて 拾って み ました が 、 全然 うれしく は あり ませ ん 。 ||じぶん||せん||おとして|||ひろって||||ひと|ぶん|せん|えん|||あしもと||なげて|ひろって||||ぜんぜん||||| 「 うむ 。 今度 は ちと 、 遠く へ 投げて みよう 」   そう 言って 男 は 、 一 文 銭 を 少し 遠く に 投げて み ました 。 こんど|||とおく||なげて|||いって|おとこ||ひと|ぶん|せん||すこし|とおく||なげて|| する と 一 文 銭 は コロコロ コロコロ 転がって 、 運 悪く 、 どぶ の 中 に 落ちて しまい ました 。 ||ひと|ぶん|せん||ころころ|ころころ|ころがって|うん|わるく|||なか||おちて|| 「 しまった 。 大事な 銭 が ! だいじな|せん| 」   男 は あわてて どぶ の 中 を 探し ました が 、 一 文 銭 は なかなか 見つかり ませ ん 。 おとこ|||||なか||さがし|||ひと|ぶん|せん|||みつかり|| そして 日 が 暮れ かけた 頃 、 ようやく 落とした 一 文 銭 が 見つかった のです 。 |ひ||くれ||ころ||おとした|ひと|ぶん|せん||みつかった|の です 男 は やっと 探し出した 一 文 銭 を ながめて 、 しみじみ と 言い ました 。 おとこ|||さがしだした|ひと|ぶん|せん|||||いい| 「 やっと 、 わかった 」

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )