地獄 少女 三 鼎 - 21
山河 三 差 路 分かれ 道
守り たい の は 己 か 人 か
常 世 の 闇 か …
非だ の 乱れ は 貢が ない
終わる 事 ない 阿 鼻 の 芸
時に 分け入れ 扉 が 開く
晴らせ ぬ 恨み 晴らし ます
御 景 ゆず き あなた は いずれ 地獄 少女 に なる
そう かしら
さだめ と は 本来 抗 え ぬ もの
わたし は そう 思って いる わ
柴田 先生 は 地獄 少女 の 宿命 から 逃れた
だったら あたし だって
あたし 地獄 少女 に なんか なれ ない
絶対 に
君 如何 した の ?
たす … け て
しっかり して
ねぇ 君
良かった 気 が ついた の ね
僕 公園 で 倒れた の あたし ちょっと 通りかかって
もう 少し 休んだ ほう が いい わ
今 暖かい ミルクティー 入れる から
お 姉ちゃん 一 人 で 暮らして る んだ 寂しく ない ?
意外 と 平気 親 と は 毎日 って くらい 電話 で 話して る から
ねぇ 海 斗 君 の とこ は ?
お 父さん 何 して る 人 ?
学校 の 先生 だ よ
ママ は … 普通の 主婦
は あ 僕 もう 帰れ なきゃ
ねえ 携帯 の 番号 交換 し ない ?
っえ 携帯 ?
本当 は さっき の 嘘
夜 と か 寂しくて
話し相手 が 欲しい なあ なんて
いい よ
ありがとう
バイバイー
どう し よ 凄い 汗
何 これ …
あの 傷 きっと 誰 か に やられた ん わ
あんな 小さい 子 が 地獄 通信 に
駄目 絶対 に 止め なきゃ
海 斗 今 日帰り 遅かった ん だって
駄目じゃ ない か ママ も 連絡 し ない って
っあ それ が ね 僕 …
病気 だ なんて 嘘 ついて
困った お 兄ちゃん でしょ ね
違う よ ウソ なんて
遊び たい なら そう 言えば いい のに ねえ
真 央 は お 兄 ちゃん みたいに 嘘つき に なっちゃ 駄目です よ ぉ
でも 僕 本当に
海 斗 ママ は もう 直ぐ 臨月 な んだ
お前 が 付いて って やら なきゃ だめだ ろ
そう だ ね
ごめんなさい
ある 日 お 城 の 王子 様 から 舞踏 会 の 招待 状 が 届き ました
けれど 貧乏な シンデレラ に は
着て いく ドレス が あり ませ ん
ママ は 初めて の 出産 で 気持ち が 不安定な んだ
許して やれる よ な
うん わかって る
真 央 が 生まれたら
全部 元通りに なる から さ
そ したら また あの 森 に 行ける ね
あぁ 四 人 で 一緒に 行こう な
いい ぞ 後 やって おく か
ありがとう
もしもし
海 斗 君
っあ お 姉ちゃん
今 電話 大丈夫 ?
その 時 魔法使い が 現れて 言い ました
シンデレラ お前 は 心 の 優しい 子 だ ね
ご 褒美 に わたし の 魔法 で 舞踏 会 へ 行か せて … あげよう
海 斗 君
お 姉ちゃん
驚いた ?
なかなか メール の 返事 くれない から 会い に 来ちゃ った
あ ごめん
僕 携帯 駄目に しちゃ って
落としちゃ うの ?
うん そう バカだ よ ね
ねぇ これ から 家 に 一 行ない
この 前 やり たい 言って いて た ゲーム あれ 買った んだ
えー うそ ー !
あ ごめん 今日 は ちょっと …
用事 ある んだ
用事 って 言う か まあ …
え もう 直ぐ 妹 さん が …
真 央 って いう んだ
ママ 真 央 が 生まれる の すごく 楽しみに して る
だから 僕 役 に 立ち たくて
それ で お 手伝い 偉い なぁ
そんな こと ない けど さあ
なに これ 割れて る じゃ ない …
御免なさい 直ぐに 取替え 行って
また お 兄ちゃん どうして こう な んでしょう ね
もし かして わざと やって る の かしら ねぇ
違う そんな
そういう 陰険な 子 に は おし おき が 必要で しゅ ねぇ
大津 七海 さんてい うんだ 昔 の 生徒 で
実は その
はじめ まして よろしく ね 海 斗 君
あの ね これ お土産
気 に 入れて もらえて いい んだ けど
ああ エッグマン だ
お 行く 聞いたら それ が 流行って る って 言う から
七海 さん あちこち 探した ん だって
良かった な 海 斗
ありがとう
海 斗 君 わたし ね
今 すぐ 海 斗 君 の お 母さん に なろう なんて 思って ない の
ゆっくり 時間 を かけて まずは 何でも 話せる お 友だち に なり たい な
どう ?
つまり は よく ある まま 子 いじめ って やつ ?
まったく 勝手な 話 だ よ
自分 の お腹 に 子ども が できた から って
血 の 繋がら ない あの 子 を 邪険に する なんて
それにしても 妙だ な あいつ
どうして この こと を 父親 に 言いつけ ない んだ
そう 言わ れれば 確かに 妙だ ね
どう しよう このまま じゃ 海 斗 君 は 地獄 通信 に
相談 したら
へ っ
親 に 仲良し な んでしょ
あ そう か
きく り 次の 地獄 少女 だ もん !
絶対 なる もん
無理
絶対 なる もん !
無理
なる もん !
しつこい
あい の バカァー !
あれ ? 留守 もう
お 母さん たち 食事 に 行って も 出かけて る の か な
捨てた ?
ええ そう よ
三 年 も 使った んだ から もう 寿命 でしょ
だって あの 帽子 は
その うち 新しい の 買って あげる わ よ
ママ 勝手に 捨てる の は どうか な
第 一 あの 帽子 は ママ に とって も
みすぼらしい って 笑われた の よ 近所 の 奥さん に
お宅 の 坊ちゃん いつも 同じ 帽子 かぶって ます ね って
いや しかし …
海 斗 待ち なさい
あなた が そう やって 甘やかす から いけない の よ
真 央 も 生まれる んだ し
海 斗 に は しっかり して もらわ ない と
そう だ な ごめん ママ の 言う とおり だ
無い 無い …
あった 良かった
良かった …
来た よ
地獄 少女
山 童
はい お 嬢
受け取り なさい
海 斗 君
お 待た せ
用 って 何 ?
お 姉ちゃん
地獄 通信 に アクセス した よ ね
え 流そう と して る の は ママ ? 何の こと 僕 知ら ん な …
隠さ ないで !
あたし 聞こえる の
海 斗 君 の 心 の 悲鳴 が 聞こえる の よ
海 斗 君 を 助け たい だけ
だから お 願い ホントの こと を 言って
あの 頃 は 幸せだった んだ
気 を つけろ よ 海 斗
海 斗 君 又 買った 上げる から
こっち へ いらっしゃい
僕 の エッグマン が
その 水 み が 深い ぞ
落ちたら 二度と 浮かんで こ れ ない から なあ
海 斗 ほら 聴いて る の か ?
心配 さ せて 海 斗 君 に 何 か あったら
幸せな 家族 じゃ なく なっちゃ う じゃ ない
ごめんなさい ごめんなさい ママ
あの 頃 に 戻り たい よ
戻れる あたし が なんとか する
だから 地獄 通信 なんか 頼っちゃ 駄目 いい わ ね
妻 が ディーブイ を
大事な 話 だって 言う から 来て みれば
本当です あたし 見た んです
海 斗 君 の 体 に いつも 傷 が
あの ね 知ら ない の かも しれ ない けれど
あの くらい の 男 こ は よく 擦り傷 と か 作る もん だ よ
そういう ん じゃ なくて
叩か れたり つねら れたり
じゃあ 聞く けど その 傷 は 母親 に やられた って
海 斗 が 言った の かい ?
それ は … でも わたし わかる んです
海 斗 君 の 心 の 悲鳴 が
いい加減に して くれ
うち は まっとう な 家庭 な んだ
妙な 言いがかり を つける なら こっち に も 考え が ある ぞ
バカだ ねえ
あの 男 は 当 に 気づいて る よ
見て 見ぬ 振り を して る の さ 我が身 可愛 さ に ね
そんな …
駄目な の か やっぱり
御免なさい ママ
すまない 海 斗
出て お 母さん 出て
どうして ? 相談 し たい のに
出て もう 出て よ
母子 手帳 を 持った な
え 行って 来 ます
いて らっしゃい ママ
平気 か なあ 車 じゃ なく って
ママ が 良い って 言った んだ
大丈夫だ ろ
それ より 海 斗
森 へ 行か ない か ?
前 から 行き たい って 言って った だ ろ
たまに は 親子 水入らず で なあ
一晩 考えた けど 結局 いい 考え は 浮かば なかった
どう したら いい の このまま じゃ 海 斗 君 は
海 斗 君 待って
出て きて 地獄 少女
出て きて いる んでしょ
ここ よ
海 斗 君 に 会わ せて お 願い
会って どう する つもり ?
決まって る わ 止める の よ
あなた に は 止め られ ない わ
そんな こと ない 会って 話せば きっと
本当の 地獄 は 人 の 中 に ある
あなた の 中 に も ね
その 目 で 確かめる と いい わ
ここ は
ほら 行く ぞ
海 斗 君 海 斗 君
海 斗 君 …
ナイス キャッチ
よし
次 は スピン 加速 ぞ
それ
ああ 悪い 父さん もう へとへとだ
いい よ 僕 取って 来る
海 斗 お前 ママ の こと 好き か ?
好きだ よ きれいだ し 料理 も 上手 いし
そう だ よ な 父さん も ママ の こと が 好きだ
清純で 明るくて 男子 生徒 の 憧れ だった
そんな ママ が 父さん を 選んで くれた 嬉しかった よ
父さん これ 以上 ママ が 壊れて いく の 見 たく ない んだ
危ない !
海 斗 君 逃げて ! 逃げて !
海 斗 父さん は 思う んだ
ママ に 二 人 の 子 を 育てる の は 無理じゃ ない か って
僕 も そう 思う
だから これ は しょうがない んだ
怨み 聞き届けたり
父さん
俺 は なんて こと を !
泣か ないで 父さん
もう 大丈夫だ から
ね 父さん うち に 帰ろう
残念だった ね 真 央 の こと
でも 僕 と 父さん が いる から
前 と おんなじだ
ママ の 手 温かい や
気 を つけろ よ 海 斗
海 斗 又 買った あげる から こっち へ いらっしゃい
僕 の エッグマン が
その 湖 は 深い ぞ
落ちたら 二度と 浮かんで こ れ ない から なあ
取れた !
たいした 家族 だ なぁ 地獄 を 見た 後 で
なんとも なかった ように 笑って や がる
いつか 来る の か な あいつ ら が
自分 の 侵した 罪 の 重 さ に 気 が つく 時 は
わ ろ わ ろ
はい 姫
雪 雪 か きっと 来る だろう だ が 今 は
この 雪 が すべて の 罪 を 覆い隠して くれる だろう さ
そう だ ね
海 斗 も 釣って み たい か
いい の 父さん
ああ 良い ぞ
あなた の 怨み 晴らし ます
名前 は ?
美園 純 香
憎い の かい ?
憎い わけじゃ ない あの 子 は きれいで 輝いて る
だから わたし は 陰 で いい
ずっと そう 思って きた それ で いい と 思って た
でも わたし は 気づいて しまった の
生まれながら の 因果だ ね
次回
花 与 月