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ロクでなし魔術講師と禁忌教典, ロクでなし魔術講師と禁忌教典 (11)

ロク で なし 魔術 講師 と 禁 忌 教 典 (11)

( ハーレイ ) 魔 導 兵 団 戦 と は その 名 の とおり ―

魔 導 士 に よる 集団 戦闘 で ある

生徒 諸君 は 指揮 官 で ある 講師 の 指揮 に 従って 進軍

学生 用 の 呪文 を 軍用 魔術 と 見 なし ―

戦死 と 判定 さ れ た 生徒 は 戦場 から 退場 と する

指揮 官 が どこ へ どの タイミング で どれ だけ の 戦力 を 送る か が ―

戦局 の カギ と なる だ ろ う

演習 時間 は 3 時間 敵 の 根拠 地 を 制圧

もしくは 指揮 官 で ある 担任 講師 を 倒せ ば 勝利 だ

( 拍手 ) ( ハーレイ ) ん ?

( グレン ) いや あ 懇切 ご 丁寧 な 解説 どうも あざ っす ハーベスト 先輩

崇高 なる 学院 の 授業 を

女子 生徒 を 賭け た 決闘 に 使う など 恥 を 知れ グレン = レーダス !

レオス 先生 期待 し て い ます ぞ !

この 最低 男 に ひと 泡 吹かせ て やって ください

( レオス ) もちろん です

シス ティーナ

私 を 気 に かける 必要 は あり ませ ん 存分 に 戦って ください

( 女子 生徒 たち ) は あ ~ !

私 は どんな 障害 も 乗り越え 必ず あなた を 勝ち取って みせ ます

( シス ティーナ ) レオス …

よ ー し お前 ら ! 俺 が 逆 玉 に 乗れ る よう 力 を 貸し て くれよ な !

( 男子 生徒 たち ) 俺 たち や っぱ 負け た 方 が いい ん じゃ ねえ か ! ?

は あ …

( ウェンディ ) で シス ティーナ 本当 に 勝った 方 と 結婚 する 気 です の ?

あ 結婚 ! ? する わけない じゃ ない !

私 まだ やら なきゃ いけない 事 たくさん ある し

大体 あの 2 人 が 勝手 に 盛り上がって る だけ よ

( シス ティーナ ) でも もしかしたら 先生 私 の 事 本気 で …

( グレン ) ふう う ! ( レオス ) は あっ !

( グレン ) フッ …

あ あっ …

わ あ ああ ああ ! ( 生徒 たち ) わ あ !

何 バカ な 事 考え てる の よ ! な なんで 私 が あんな やつ と !

( ルミア ) ああ …

( リィエル ) シス ティーナ なんか 変

顔 が 赤く なったり 怒ったり 叫 ん だ り … 病気 ?

うーん ある 意味 そう かも ね

じゃあ 医者 に 診せ ない と

この 病気 は お 医者 さん じゃ 治せ ない ん じゃ ない か なあ …

ん ?

( アース ) それでは 2 組 対 4 組 に よる 魔 導 兵 団 戦 いよいよ 開戦 です !

( どら の 音 )

♪~

~♪

( 2 組 生徒 1 ) “ 雷 精 ( ら い せい ) の 紫 電 よ ”

( 2 組 生徒 2 ) “ 大いなる 風 よ ” ( 2 組 生徒 1 ) “ 白き 冬 の ” …

( 2 組 生徒 たち ) う わ あ ああ !

2 組 の ケン 君 と クリス 君 に 呪文 が 直撃 ! ここ で 2 名 脱落 です !

( アース ) さすが 学年 最強 レベル と 名高い 4 組 !

魔術 の 威力 精度 ともに 2 組 を はるか に 凌 駕 ( りょう が ) !

しかも 魔 導 兵 団 戦 の 基本 で ある ―

“ 三 人 一 組 ” を 見事 に こなし て いる ぞ ~ !

フッ …

私 が 皆さん に 教える の は

近代 戦争 に おい て 最も 重要 な 魔 導 兵 の 戦い 方 です

攻撃 前衛 は 攻撃 防御 前衛 は 防御

そして 支援 後衛 は 状況 に 応じ た 呪文 で 前衛 2 人 を 補佐

この “ 三 人 一 組 ” 1 戦術 単位 が 現代 の 魔 導 兵 戦術 の 基礎 中 の 基礎 な の です

( ギイ ブル ) 3 つ の 役割 に それぞれ 専念 さ せ た 方 が

同じ 頭 数 ( あたま かず ) でも 圧倒 的 に 強く 立ち 回れ る … と いう 事 です ね

( グレン ) その とおり だ 1 人 の 行動 に 3 人 の 命 が 懸かって る

つまり 我 が 強く て 他者 と 足並み が そろえ られ ない やつ は

みんな の 命 を 危険 に さらす って こった

むっ … ふん

“ 魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ない ” よく 覚え て おく ん だ な

中央 の 平原 に 12 人 森 に 8 人 丘 に 1 人 … です か

やはり 2 組 の 諸君 に は “ 三 人 一 組 ” は 難しかった よう です ね

( アース ) レオス 先生 ここ で 動 い た !

各 戦場 に 2 組 を 上回る 戦力 を 投入 し 各 個 撃破 する 構え だ

( 教師 1 ) これ は 早くも 決まり です かな

レオス 殿 の 指揮 も 4 組 生徒 たち の 動き も 見事 な もの です な

( 教師 2 ) それ に 比べ て 2 組 の 不格好 な 事

( 教師 1 ) あの グレン 先生 も 魔 導 兵 戦術 に は 疎かった よう です なあ

( ハーレイ ) レオス 殿 は 軍用 魔術 の 第 1 級 研究 者

しかも 率いる は 個々 の 力 で 勝る 4 組

負ける はず など ない …

だが 相手 は …

( アース ) 至近 距離 で 両軍 激しい 攻防 !

( 4 組 生徒 1 ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ” ( 4 組 生徒 2 ) “ 大いなる 風 よ ”

( 4 組 生徒 3 ) “ 白き 冬 の 嵐 よ ”

( アルフ ) “ 大気 の 壁 よ ”

( ビックス ) た た “ 大気 の 壁 よ ”

( アース ) だ が 2 組 意外に も 健闘 ! 崩れ ない ぞ !

( 4 組 生徒 1 ) クソッ どう なって いる ん だ !

( 4 組 生徒 2 ) 戦力 で は こちら が 上回って る はず な のに !

ふん … 当然 だ ろ

“ 魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ない ”

つまり 我 を 捨て て “ 三 人 一 組 ” を 組め そういう 事 です ね ?

は あ ? お前 ら に “ 三 人 一 組 ” なんて 無理 に 決まって ん だ ろ

( 男子 生徒 たち ) え ?

プロ が 十分 な 訓練 を 受け て 初めて できる よう に なる ん だ ぜ ?

( カッシュ ) じゃあ どう しろ って ん だ よ ! ?

なあ に 簡単 な 話 さ

( カッシュ ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ” ( ギイ ブル ) “ 大気 の 壁 よ ”

( 教師 3 ) ふ “ 二 人 一 組 ” ! ?

確かに 短 期間 の 訓練 で 生徒 に やら せる の なら ば

“ 二 人 一 組 ” の 方 が 単純 かつ 難易 度 が 低い

( 教師 4 ) しかし それ は 由緒 正しい アルザーノ 帝国 魔術 学院 に おい て は

許し がたい 邪道 だ

( ハーレイ ) 勝つ ため に は 手段 を 選ば ない

それ が グレン = レーダス と いう 男 です

フッ やれやれ そう 来 まし た か

一 度 距離 を 取って 丘 から の 遠距離 狙撃 に シフト し ます

リト 君 制圧 状況 は ?

( リト の 声 ) そ それ が !

( 4 組 生徒 4 ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ”

( リト ) 1 人 です けど バケ モノ です ! こんな の 僕たち に は 無理 です ~ !

( 4 組 の 生徒 たち ) う う う …

こんな 駒 まで お 持ち な の です か グレン 先生 は

仕方 あり ませ ん 全軍 森 へ 移動 開始

私 の 森林 戦術 を 駆使 し て 一気に 2 組 を せ ん 滅 …

( ルキオ の 声 ) 大変 です ! レオス 先生 !

( レオス ) あ ?

( ルキオ の 声 ) 大変 です ! レオス 先生 !

( レオス ) あ ?

は ー っ は っ は ! 刮目 ( かつ もく ) せい 皆 の 衆 !

総 大将 グレン = レーダス 大 先生 様 は ここ だ !

我 こそ は と 思う 者 は 討ち取って みよ !

だ ー っ は っは っ は !

( アース ) なんと グレン 先生 指揮 官 自ら 最 前線 に 飛び出し た あ !

( ルキオ ) 追 えっ ! グレン 先生 を 討ち取れ !

( 4 組 生徒 5 ) 指揮 官 を 討ち取れ ば 俺 たち の 勝ち だ !

“ 雷 精 の 紫 電 よ ”

フハハハハハ !

と う っ ( 4 組 生徒 たち ) う わ あ ああ !

( グレン ) そりゃ ! ( 4 組 生徒 たち ) う わ あ !

( ルキオ ) なん な ん だ よ これ ! 退避 ! 退避 !

( 4 組 生徒 たち ) う わ あ !

はっ はっ はっ !

こういう ゲリラ チック な 戦い 僕 大 得意 !

( グレン ) ヒヒヒ ~ ヒヒ

( グレン ) ヒヒヒ ~ ヒヒ

( カッシュ ・ ギイ ブル ) は あ …

( グレン ) ヒヒヒ ~ ヒヒ

( グレン ) ヒヒヒ ~ ヒヒ

何 やって る ん です か 1 人 で

何 やって る ん です か 1 人 で

ハハハハハ !

何 やって る ん です か 1 人 で

フーッ フフフ !

魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ねえ ん じゃ なかった の か よ

フーッ フフフ !

魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ねえ ん じゃ なかった の か よ

魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ねえ ん じゃ なかった の か よ

ハハハハハ !

ルキオ 君 ルキオ 君 !

( グレン の 声 ) は いはい グレン 君 で ~ す

あ !

( レオス の 声 ) グレン 先生 … あらかじめ この 戦場 に 細工 を し て い まし た ね

はて … 誰 か が たまたま 趣味 で 仕掛け て い た わな が

たまたま 作動 し た だけ です よ

ふ ふ … ハハハハ ハハ !

ハハハハ ! ( シス ティーナ ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ”

( 4 組 生徒 6 ) 痛 ( い て ) え ~

次 は 誰 ?

( 4 組 生徒 7 ) ひ い い に 逃げろ ~ !

は あ は あ … 最低 …

あんな 汚い 手 まで 使って 勝ち たい の ?

ハハハハハ ハハハハ ヒヒ ~… ! ( シス ティーナ ) なんか 私 バカ みたい

シス ティ …

よう し あと は 全力 で 逃げ回れ !

( 2 組 生徒 たち ) わ ー い !

皆さん 一気に 押し切り なさい

( 4 組 生徒 たち ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ”

( 2 組 生徒 たち ) “ 大気 の 壁 よ ”

( どら の 音 ) クッ … 双方 そこ まで !

時間 内 に 決着 が つか なかった ため この 勝負 引き分け と する 以上

( セシル ) あ ~ 疲れ た あ

俺 なんとか 生き残れ た ぞ !

( グレン ) お前 ら よく やって くれ た

あの レオス 相手 に ここ まで できりゃ 御 の 字 だ

( 2 組 生徒 たち ) ハハハ

でも 先生 引き分け で いい の か ?

その … シス ティーナ を 賭け た 勝負 だった の でしょ う ?

う …

ああ それ なあ …

( レオス ) なん です か あの ぶざま な 戦い 方 は !

( グレン ) あ …

( レオス ) なん です か あの ぶざま な 戦い 方 は !

あなた たち が 私 の 指示 に きちんと 従って い れ ば 勝て た の です よ

な なんか 感じ 悪 ( わり ) いな

( ロッド ・ カイ ) うん …

おいおい 筋 が 違う ん じゃ ねえ か ?

兵士 の 失態 は 指揮 官 の 責任 だ ろ ?

あなた ごとき が 私 に 意見 し ない で いただき たい

あ … ずいぶん と 顔色 が 悪い な 大 丈 …

あ …

( レオス ) グレン = レーダス 勝負 は まだ つい て い ませ ん

( グレン ) あ ? ( レオス ) 再戦 です

今度 は 私 が あなた に 決闘 を 申し込む

まだ 諦め ねえ の か 白 猫 の 事

当然 です シス ティーナ に 魔 導 考古 学 を 諦め させ

私 の 妻 と する まで は

いい ぜ 俺 だって まだ 逆 玉 を 諦め た わけ じゃ ねえ しな

( シス ティーナ ) いい加減 に し て ! ( グレン ・ レオス ) あ …

2 人 で 勝手 に 盛り上がって 私 は 物 じゃ ない !

大体 グレン 先生 なん な ん です か あの ひきょう な 戦い 方 は

あんな やり 方 で 勝った 人 の 求婚 を 受ける と … う お っ

決闘 は あす の 早朝 場所 は 学院 の 裏庭

決闘 は あす の 早朝 場所 は 学院 の 裏庭

( シス ティーナ ) ん ん っ … む う

決闘 は あす の 早朝 場所 は 学院 の 裏庭

今度 は 1 対 1 だ

あ …

フッ 良い の です ね ?

勝ちゃ あ 一生 遊 ん で 暮らせ る ん だ ぜ ここ で 体 張ら ねえ で … お ?

嫌い よ あなた な ん か う っ …

( ルミア ) シス ティ ! あっ …

( 2 組 生徒 たち の どよめき )

( グレン ) は あ …

さ 本日 の 魔 導 戦術 演習 は これ にて 終了

撤収 だ

( シス ティーナ ) なん な の よ あいつ !

逆 玉 逆 玉 って

私 を そんな 風 に しか 見 て なかった の ?

ダメ だ よ シス ティ

え ?

先生 が そんな 人 じゃ ない の は シス ティ が 一 番 よく 知って る よ ね ?

う …

う …

じゃあ 先生 は どうして 決闘 なんか ?

ふ …

( レオス ) あなた は まだ そんな 夢み たい な 事 を 言って いる の です か ?

( ルミア ) さあ … どうして な の か な

でも あの めん どくさ がり の 先生 が わざわざ 決闘 を 受ける なんて

きっと 何 か 理由 が ある ん だ と 思う よ

ん …

だから ちゃんと 話 そ 先生 と

え ?

理由 が 分から ない まま シス ティ が 先生 を 嫌い に なる なんて

私 嫌 だ もん

先生 と シス ティ は やっぱり いつも の よう に 仲よし の 方 が いい から

ルミア …

ねっ ?

あ … そう ね 分かった

フッ

( ルミア ) 私 も 先生 に 話さ なく ちゃ

レオス 先生 に 感じ た あの 嫌 な 空気

あれ は 一体 …

( バーナード ) いやいや … N こりゃ また 典型 的 じゃ のう

( バーナード ) “ 天使 の 塵 ( ちり ) ” の 中毒 患者 その 哀れ な 末路 か …

( クリストフ ) うわさ に は 聞い て い まし た が まさか こんなに ひどい と は

( アルベルト ) しかし これ で 5 件 目 か

思った 以上 に あの 薬 に 浸食 さ れ て いる かも しれ ん なあ

( アルベルト ) “ 天使 の 塵 ” … 一体 誰 が

( レオス ) クソッ グレン = レーダス め …

本当 に いまいましい 男 です

( ジャティス ) あいつ は そういう 男 だ よ

魔術 師 と して は 君 の 足元 に も 及ば ない

だが 100 戦中 99 回 負ける 戦い で も

1 回 の 勝利 を 必ず 最初 に 引き 当て て み せる

フッ ずいぶん と グレン 先生 を 買って らっしゃる ん です ね

で なけ れ ば こんな 回りくどい 事 する 意味 が ない

ですが あんな 三流 魔術 師 私 の 敵 で は あり ませ ん

今度 こそ シス ティーナ は 私 の もの です

彼女 さえ 手 に 入れ ば クライ トス 主 家 筋 が

いまいましい 分家 筋 より 完全 に 優位 に 立て る

私 の 次期 当主 の 座 は 確定 し た よう な もの です よ

( ジャティス ) フハハ …

( グレン ) は あ … やれやれ

これ で あした に は 全部 終わる

悪い が レオス 魔術 の 才能 に どれ だけ の 差 が あって も

研究 ばっ か の お前 に は 負ける 気 は し ねえ

しかし まあ 我ながら なんとも 後味 悪い こった

白 猫 に は 悪い 事 し ち まった が

これ で 良かった ん だ ろ

なあ セラ …

( シス ティーナ ) 良く ない わ よ ( グレン ) あ …

ど わ あっ ! 白 猫 ! ?

私 に 悪い って 何 が です か ? それ に … セラ って 誰 ?

う う っ …

話し て くれ ませ ん か ? どうして レオス と 決闘 なんか …

だから 何度 も 言った じゃ ねえ か 逆 玉 だ よ 逆 玉

働か なく て も 済み そう な チャンス だ から それ に 便乗 し て だ な …

ん …

お前 … セラ に 似 て ん だ よ な

えっ ?

( グレン ) 昔 々 ある 所 に クソ ガキ が い まし た

その クソ ガキ は 正義 の 魔法使い に 憧れ 一生懸命 勉強 し ―

やがて 帝国 軍 の 魔 導 士 に なり まし た

あ … N ( グレン ) です が ―

クソ ガキ は 魔術 の 限界 と 血みどろ の 現実 に 打ちのめさ れ ―

大好き だった 魔術 が 大嫌い に なり まし た

それ でも クソ ガキ が 自分 の 夢 を 諦め なかった の は ―

その 夢 を 応援 し て くれ た 仲間 が い た から です

先生 その 話 って …

ですが その クソ ガキ は

とある 任務 で まぬけ に も その 子 を 死な せ て しまい まし た

はっ !

何もかも バカバカしく なった クソ ガキ は ―

魔 導 士 を 辞め て 無職 の 引きこもり に なり まし た と さ

めでたし めでたし

先生 …

フッ 正直 よく 分か ん ねえ ん だ 自分 が 一体 何 を やり たかった の か

夢 の 実現 に まっすぐ な お前 に 期待 し て た の か

お前 の 夢 を 守って やる 事 で セラ へ の 贖罪 ( しょ く ざ い ) に しよ う と し た の か

ただ お前 の 夢 を 否定 し た レオス の 野郎 に とんでもなく ムカ つい て ―

気付け ば 手袋 投げ て た

( シス ティーナ ) あ …

( グレン ) なん と して も やつ に ほえ 面 かか せ て やり たかった

それ だけ さ

結局 ただ の 個人 的 感情 って 事 です か ?

( グレン ) ま そう と も 言う

バカ みたい まるで 子供 ね

耳 が 痛 え

は あ …

でも ちょっと だけ うれしい か も

ん ?

だって レオス の 言った 事 は 本当 だ も の

実際 私 は お じい 様 の 足元 に も 及ば ない し ―

魔術 を 勉強 すれ ば する ほど くじけ そう に なって くる わ

でも そんな 夢 でも

ただ の 個人 的 感情 で 応援 し て くれ てる よう な 人 も いる みたい だ し

これ から も 頑張 ん なくっちゃ ね

“ 何 か 成す 者 と は 歩み 続ける 愚者 で ある ” だ も の

白 猫 …

へ へ っ

あ …

フッ だ ー っ は っ は っは っ ! そりゃ 当然 だ ろ

生徒 の 夢 を 応援 する の は 先生 と して 当然 の 事 だ から な

もう 調子 に 乗ら ない の ! まったく …

何 が 逆 玉 よ 他 に 言い 方 なかった の ?

あわよくば 逆 玉 って の は わりと マジ だった か も

何 です って !

( レオス ) 実に ひきょう な 男 です ね グレン = レーダス

( シス ティーナ ・ グレン ) あ ! ?

ご 自分 の 過去 を まるで 美談 で ある か の よう に 巧み に 語り ―

シス ティーナ の 同情 や 共感 を 得よ う と して いる

レオス …

グレン 先生 私 は 軍用 魔術 研究 に 関わる 仕事 柄

帝国 軍 の 機密 情報 に も それなり に 触れ て い まし て ね

知って いる ん です よ あなた が 過去 に 何 を やって き た か を

ねえ “ 愚者 ” の グレン さん

警告 する 今 すぐ 口 を つぐ ん で ここ から う せろ

あなた は 本来 こんな ひなた の 世界 に いる 資格 は ない 人間 だ

その 血 塗ら れ た 手 で 一体 生徒 たち に 何 を 教える つもり な の です

( グレン ) 黙れ と 言って る 2 度 目 だ

フフッ …

それ 以上 言ったら あす の 決闘 まで 待つ 必要 は ねえ

今 この 場 で ケリ を つけ て やる

せ 先生 …

あなた に は もっと ふさわしい 場所 と 立場 が ある でしょ う

帰って き なさい

元 帝国 宮廷 魔 導 士 団 特務 分室 執行 官 ナンバー 0

“ 愚者 ” の グレン = レーダス

( グレン ) 3 度 … 警告 は し た ぞ !

やれやれ … 暴力 は いけ ませ ん ね

帝国 式 軍隊 格闘 術 ! ? バカ な !

ぐ は っ ! ( シス ティーナ ) 先生 !

グッ !

まさか “ タルパ ” だ と !

“ タルパ ” ! ?

( シス ティーナ ) トランス 状態 に よる 強固 な 暗示 認識 に より ―

空想 の 存在 を 現実 世界 に 具現 化 さ せる 技

フッ その とおり よく 勉強 し て い ます ね シス ティーナ

人工 的 に 神 や 悪魔 精霊 を 生み出す 錬金術 の 奥義

それ が “ タルパ ” です ( グレン ) う わ っ !

強い です よ “ タルパ ” は 特に グレン 先生

あなた に 対 し て は

呪文 の 詠 唱 で は なく トランス 状態 に よる 妄想 強化

魔術 で は ない 以上 “ 愚者 の 世界 ” は 通用 し ない

ぐ わ あ あ ! ( シス ティーナ ) 先生 !

クッ ああ …

( レオス ) 知って ます よ

あなた は こんな もの で は ない はず だ

あした の 決闘 で は ぜひとも 本気 を 見せ て いただき たい もの です

( グレン ) グッ … う …

( シス ティーナ ) あ …

先生 ! あ …

負け 犬 など 放っておき なさい

放し て レオス !

話 が あり ます シス ティーナ

放し てったら !

黙れ 小 娘

二 度 と 見 られ ない 顔 に して やろ う か !

( シス ティーナ ) レオス …

私 と 結婚 し て ください

私 と 結婚 し て ください ( シス ティーナ ) う っ う う っ …

( シス ティーナ ) う っ う う っ …

( シス ティーナ ) う っ う う っ … N あなた に 拒否 権 は あり ませ ん よ

あなた に 拒否 権 は あり ませ ん よ

大事 な お 友達 の ルミア = ティン ジェル

フッ 彼女 の 素性 と 能力

秘密 に し て おき たい でしょ う ?

あ … どうして それ を ?

( レオス ) リィエル = レイ フォード

彼女 を 実験 用 モルモット と して 欲しがる

地下 組織 も ご まん と ある でしょ う し ねえ

( シス ティーナ ) あ … こんな の レオス じゃ ない

私 の 求婚 受け て くれ ます よ ね ?

私 たち は 愛し 合って いる の です から

( シス ティーナ ) 助け て 先生 !

( シス ティーナ ) です が ―

決闘 に グレン 先生 は 現れ ず ―

それっきり ―

先生 は 学院 に 戻って き ませ ん で し た

( グレン ) な ん つ う か さあ つくづく 思う ん だ けど ―

この コーナー って 一体 何 だった ん だ あ ?

( シス ティーナ ) 次回 予告 です

( セリカ ) 私 の 出番 を 増やす ため に 作ら れ た ―

セリカ 大 先生 の 宣伝 コーナー の はず で は ?

( シス ティーナ ) 次回 予告 です

( ルミア ) 次 が 最終 話 か あ

いろいろ 楽しい 事 や つらい 事 も あった けど ―

今 と なって は いい 思い出 だ よ ね

( シス ティーナ ) ちょっと ルミア もう 次回 予告 し ない と !

( リィエル ) あ 次回 の 「 グレン と リィエル の 大 冒険 」 は ―

グレン が … N ( シス ティーナ ) ネタバレ ダメ ~ !

落ち着く ん だ フィー ベル

( 猫 の 鳴き声 )

アルベルト さん 和み すぎ です !

まあまあ 肩 の 力 抜け よ 白 猫

いちご タルト でも 食って さ

( グレン ) ほれ っ ほれ ほれ っ

そ そう ね あり が と

( リィエル ) に ゅ ん ( シス ティーナ ) えっ ! ?

あ ~ っ 私 の いちご タルト !

返し て リィエル ~ !

はむ はむ はむ … ん っ ん っ …

あ 次回 の 「 ロク で なし 魔術 講師 と 禁 忌 教 典 ( アカシック レコード ) 」 は …

え ええ ~ ちょっと ~ !


ロク で なし 魔術 講師 と 禁 忌 教 典 (11) |||まじゅつ|こうし||きん|い|きょう|てん

( ハーレイ ) 魔 導 兵 団 戦 と は その 名 の とおり ― |ま|みちび|つわもの|だん|いくさ||||な||

魔 導 士 に よる 集団 戦闘 で ある ま|みちび|し|||しゅうだん|せんとう||

生徒 諸君 は 指揮 官 で ある 講師 の 指揮 に 従って 進軍 せいと|しょくん||しき|かん|||こうし||しき||したがって|しんぐん

学生 用 の 呪文 を 軍用 魔術 と 見 なし ― がくせい|よう||じゅもん||ぐんよう|まじゅつ||み|

戦死 と 判定 さ れ た 生徒 は 戦場 から 退場 と する せんし||はんてい||||せいと||せんじょう||たいじょう||

指揮 官 が どこ へ どの タイミング で どれ だけ の 戦力 を 送る か が ― しき|かん|||||たいみんぐ|||||せんりょく||おくる||

戦局 の カギ と なる だ ろ う せんきょく||かぎ|||||

演習 時間 は 3 時間 敵 の 根拠 地 を 制圧 えんしゅう|じかん||じかん|てき||こんきょ|ち||せいあつ

もしくは 指揮 官 で ある 担任 講師 を 倒せ ば 勝利 だ |しき|かん|||たんにん|こうし||たおせ||しょうり|

( 拍手 ) ( ハーレイ ) ん ? はくしゅ||

( グレン ) いや あ 懇切 ご 丁寧 な 解説 どうも あざ っす ハーベスト 先輩 |||こんせつ||ていねい||かいせつ|||||せんぱい

崇高 なる 学院 の 授業 を すうこう||がくいん||じゅぎょう|

女子 生徒 を 賭け た 決闘 に 使う など 恥 を 知れ グレン = レーダス ! じょし|せいと||かけ||けっとう||つかう||はじ||しれ||

レオス 先生 期待 し て い ます ぞ ! |せんせい|きたい|||||

この 最低 男 に ひと 泡 吹かせ て やって ください |さいてい|おとこ|||あわ|ふかせ|||

( レオス ) もちろん です

シス ティーナ

私 を 気 に かける 必要 は あり ませ ん 存分 に 戦って ください わたくし||き|||ひつよう|||||ぞんぶん||たたかって|

( 女子 生徒 たち ) は あ ~ ! じょし|せいと|||

私 は どんな 障害 も 乗り越え 必ず あなた を 勝ち取って みせ ます わたくし|||しょうがい||のりこえ|かならず|||かちとって||

( シス ティーナ ) レオス …

よ ー し お前 ら ! 俺 が 逆 玉 に 乗れ る よう 力 を 貸し て くれよ な ! |-||おまえ||おれ||ぎゃく|たま||のれ|||ちから||かし|||

( 男子 生徒 たち ) 俺 たち や っぱ 負け た 方 が いい ん じゃ ねえ か ! ? だんし|せいと||おれ||||まけ||かた||||||

は あ …

( ウェンディ ) で シス ティーナ 本当 に 勝った 方 と 結婚 する 気 です の ? ||||ほんとう||かった|かた||けっこん||き||

あ 結婚 ! ? する わけない じゃ ない ! |けっこん||||

私 まだ やら なきゃ いけない 事 たくさん ある し わたくし|||||こと|||

大体 あの 2 人 が 勝手 に 盛り上がって る だけ よ だいたい||じん||かって||もりあがって|||

( シス ティーナ ) でも もしかしたら 先生 私 の 事 本気 で … ||||せんせい|わたくし||こと|ほんき|

( グレン ) ふう う ! ( レオス ) は あっ !

( グレン ) フッ …

あ あっ …

わ あ ああ ああ ! ( 生徒 たち ) わ あ ! ||||せいと|||

何 バカ な 事 考え てる の よ ! な なんで 私 が あんな やつ と ! なん|ばか||こと|かんがえ||||||わたくし||||

( ルミア ) ああ …

( リィエル ) シス ティーナ なんか 変 ||||へん

顔 が 赤く なったり 怒ったり 叫 ん だ り … 病気 ? かお||あかく||いかったり|さけ||||びょうき

うーん ある 意味 そう かも ね ||いみ|||

じゃあ 医者 に 診せ ない と |いしゃ||みせ||

この 病気 は お 医者 さん じゃ 治せ ない ん じゃ ない か なあ … |びょうき|||いしゃ|||なおせ||||||

ん ?

( アース ) それでは 2 組 対 4 組 に よる 魔 導 兵 団 戦 いよいよ 開戦 です ! あーす||くみ|たい|くみ|||ま|みちび|つわもの|だん|いくさ||かいせん|

( どら の 音 ) ||おと

♪~

~♪

( 2 組 生徒 1 ) “ 雷 精 ( ら い せい ) の 紫 電 よ ” くみ|せいと|かみなり|せい|||||むらさき|いなずま|

( 2 組 生徒 2 ) “ 大いなる 風 よ ” ( 2 組 生徒 1 ) “ 白き 冬 の ” … くみ|せいと|おおいなる|かぜ||くみ|せいと|しろき|ふゆ|

( 2 組 生徒 たち ) う わ あ ああ ! くみ|せいと|||||

2 組 の ケン 君 と クリス 君 に 呪文 が 直撃 ! ここ で 2 名 脱落 です ! くみ||けん|きみ||くりす|きみ||じゅもん||ちょくげき|||な|だつらく|

( アース ) さすが 学年 最強 レベル と 名高い 4 組 ! あーす||がくねん|さいきょう|れべる||なだかい|くみ

魔術 の 威力 精度 ともに 2 組 を はるか に 凌 駕 ( りょう が ) ! まじゅつ||いりょく|せいど||くみ||||しの|が||

しかも 魔 導 兵 団 戦 の 基本 で ある ― |ま|みちび|つわもの|だん|いくさ||きほん||

“ 三 人 一 組 ” を 見事 に こなし て いる ぞ ~ ! みっ|じん|ひと|くみ||みごと|||||

フッ …

私 が 皆さん に 教える の は わたくし||みなさん||おしえる||

近代 戦争 に おい て 最も 重要 な 魔 導 兵 の 戦い 方 です きんだい|せんそう||||もっとも|じゅうよう||ま|みちび|つわもの||たたかい|かた|

攻撃 前衛 は 攻撃 防御 前衛 は 防御 こうげき|ぜんえい||こうげき|ぼうぎょ|ぜんえい||ぼうぎょ

そして 支援 後衛 は 状況 に 応じ た 呪文 で 前衛 2 人 を 補佐 |しえん|こうえい||じょうきょう||おうじ||じゅもん||ぜんえい|じん||ほさ

この “ 三 人 一 組 ” 1 戦術 単位 が 現代 の 魔 導 兵 戦術 の 基礎 中 の 基礎 な の です |みっ|じん|ひと|くみ|せんじゅつ|たんい||げんだい||ま|みちび|つわもの|せんじゅつ||きそ|なか||きそ|||

( ギイ ブル ) 3 つ の 役割 に それぞれ 専念 さ せ た 方 が |ぶる|||やくわり|||せんねん||||かた|

同じ 頭 数 ( あたま かず ) でも 圧倒 的 に 強く 立ち 回れ る … と いう 事 です ね おなじ|あたま|すう||||あっとう|てき||つよく|たち|まわれ||||こと||

( グレン ) その とおり だ 1 人 の 行動 に 3 人 の 命 が 懸かって る ||||じん||こうどう||じん||いのち||かかって|

つまり 我 が 強く て 他者 と 足並み が そろえ られ ない やつ は |われ||つよく||たしゃ||あしなみ||||||

みんな の 命 を 危険 に さらす って こった ||いのち||きけん||||

むっ … ふん

“ 魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ない ” よく 覚え て おく ん だ な まじゅつ|し||せんじょう||えいゆう|||||おぼえ|||||

中央 の 平原 に 12 人 森 に 8 人 丘 に 1 人 … です か ちゅうおう||へいげん||じん|しげる||じん|おか||じん||

やはり 2 組 の 諸君 に は “ 三 人 一 組 ” は 難しかった よう です ね |くみ||しょくん|||みっ|じん|ひと|くみ||むずかしかった|||

( アース ) レオス 先生 ここ で 動 い た ! あーす||せんせい|||どう||

各 戦場 に 2 組 を 上回る 戦力 を 投入 し 各 個 撃破 する 構え だ かく|せんじょう||くみ||うわまわる|せんりょく||とうにゅう||かく|こ|げきは||かまえ|

( 教師 1 ) これ は 早くも 決まり です かな きょうし|||はやくも|きまり||

レオス 殿 の 指揮 も 4 組 生徒 たち の 動き も 見事 な もの です な |しんがり||しき||くみ|せいと|||うごき||みごと||||

( 教師 2 ) それ に 比べ て 2 組 の 不格好 な 事 きょうし|||くらべ||くみ||ぶかっこう||こと

( 教師 1 ) あの グレン 先生 も 魔 導 兵 戦術 に は 疎かった よう です なあ きょうし|||せんせい||ま|みちび|つわもの|せんじゅつ|||うとかった|||

( ハーレイ ) レオス 殿 は 軍用 魔術 の 第 1 級 研究 者 ||しんがり||ぐんよう|まじゅつ||だい|きゅう|けんきゅう|もの

しかも 率いる は 個々 の 力 で 勝る 4 組 |ひきいる||ここ||ちから||まさる|くみ

負ける はず など ない … まける|||

だが 相手 は … |あいて|

( アース ) 至近 距離 で 両軍 激しい 攻防 ! あーす|しきん|きょり||りょうぐん|はげしい|こうぼう

( 4 組 生徒 1 ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ” ( 4 組 生徒 2 ) “ 大いなる 風 よ ” くみ|せいと|かみなり|せい||むらさき|いなずま||くみ|せいと|おおいなる|かぜ|

( 4 組 生徒 3 ) “ 白き 冬 の 嵐 よ ” くみ|せいと|しろき|ふゆ||あらし|

( アルフ ) “ 大気 の 壁 よ ” |たいき||かべ|

( ビックス ) た た “ 大気 の 壁 よ ” |||たいき||かべ|

( アース ) だ が 2 組 意外に も 健闘 ! 崩れ ない ぞ ! あーす|||くみ|いがいに||けんとう|くずれ||

( 4 組 生徒 1 ) クソッ どう なって いる ん だ ! くみ|せいと||||||

( 4 組 生徒 2 ) 戦力 で は こちら が 上回って る はず な のに ! くみ|せいと|せんりょく|||||うわまわって||||

ふん … 当然 だ ろ |とうぜん||

“ 魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ない ” まじゅつ|し||せんじょう||えいゆう|||

つまり 我 を 捨て て “ 三 人 一 組 ” を 組め そういう 事 です ね ? |われ||すて||みっ|じん|ひと|くみ||くめ||こと||

は あ ? お前 ら に “ 三 人 一 組 ” なんて 無理 に 決まって ん だ ろ ||おまえ|||みっ|じん|ひと|くみ||むり||きまって|||

( 男子 生徒 たち ) え ? だんし|せいと||

プロ が 十分 な 訓練 を 受け て 初めて できる よう に なる ん だ ぜ ? ぷろ||じゅうぶん||くんれん||うけ||はじめて|||||||

( カッシュ ) じゃあ どう しろ って ん だ よ ! ?

なあ に 簡単 な 話 さ ||かんたん||はなし|

( カッシュ ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ” ( ギイ ブル ) “ 大気 の 壁 よ ” |かみなり|せい||むらさき|いなずま|||ぶる|たいき||かべ|

( 教師 3 ) ふ “ 二 人 一 組 ” ! ? きょうし||ふた|じん|ひと|くみ

確かに 短 期間 の 訓練 で 生徒 に やら せる の なら ば たしかに|みじか|きかん||くんれん||せいと||||||

“ 二 人 一 組 ” の 方 が 単純 かつ 難易 度 が 低い ふた|じん|ひと|くみ||かた||たんじゅん||なんい|たび||ひくい

( 教師 4 ) しかし それ は 由緒 正しい アルザーノ 帝国 魔術 学院 に おい て は きょうし||||ゆいしょ|ただしい||ていこく|まじゅつ|がくいん||||

許し がたい 邪道 だ ゆるし||じゃどう|

( ハーレイ ) 勝つ ため に は 手段 を 選ば ない |かつ||||しゅだん||えらば|

それ が グレン = レーダス と いう 男 です ||||||おとこ|

フッ やれやれ そう 来 まし た か |||らい|||

一 度 距離 を 取って 丘 から の 遠距離 狙撃 に シフト し ます ひと|たび|きょり||とって|おか|||えんきょり|そげき||しふと||

リト 君 制圧 状況 は ? |きみ|せいあつ|じょうきょう|

( リト の 声 ) そ それ が ! ||こえ|||

( 4 組 生徒 4 ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ” くみ|せいと|かみなり|せい||むらさき|いなずま|

( リト ) 1 人 です けど バケ モノ です ! こんな の 僕たち に は 無理 です ~ ! |じん||||もの||||ぼくたち|||むり|

( 4 組 の 生徒 たち ) う う う … くみ||せいと||||

こんな 駒 まで お 持ち な の です か グレン 先生 は |こま|||もち||||||せんせい|

仕方 あり ませ ん 全軍 森 へ 移動 開始 しかた||||ぜんぐん|しげる||いどう|かいし

私 の 森林 戦術 を 駆使 し て 一気に 2 組 を せ ん 滅 … わたくし||しんりん|せんじゅつ||くし|||いっきに|くみ||||めつ

( ルキオ の 声 ) 大変 です ! レオス 先生 ! ||こえ|たいへん|||せんせい

( レオス ) あ ?

( ルキオ の 声 ) 大変 です ! レオス 先生 ! ||こえ|たいへん|||せんせい

( レオス ) あ ?

は ー っ は っ は ! 刮目 ( かつ もく ) せい 皆 の 衆 ! |-|||||かつもく||||みな||しゅう

総 大将 グレン = レーダス 大 先生 様 は ここ だ ! そう|たいしょう|||だい|せんせい|さま|||

我 こそ は と 思う 者 は 討ち取って みよ ! われ||||おもう|もの||うちとって|

だ ー っ は っは っ は ! |-|||||

( アース ) なんと グレン 先生 指揮 官 自ら 最 前線 に 飛び出し た あ ! あーす|||せんせい|しき|かん|おのずから|さい|ぜんせん||とびだし||

( ルキオ ) 追 えっ ! グレン 先生 を 討ち取れ ! |つい|||せんせい||うちとれ

( 4 組 生徒 5 ) 指揮 官 を 討ち取れ ば 俺 たち の 勝ち だ ! くみ|せいと|しき|かん||うちとれ||おれ|||かち|

“ 雷 精 の 紫 電 よ ” かみなり|せい||むらさき|いなずま|

フハハハハハ !

と う っ ( 4 組 生徒 たち ) う わ あ ああ ! |||くみ|せいと|||||

( グレン ) そりゃ ! ( 4 組 生徒 たち ) う わ あ ! ||くみ|せいと||||

( ルキオ ) なん な ん だ よ これ ! 退避 ! 退避 ! |||||||たいひ|たいひ

( 4 組 生徒 たち ) う わ あ ! くみ|せいと||||

はっ はっ はっ !

こういう ゲリラ チック な 戦い 僕 大 得意 ! |げりら|||たたかい|ぼく|だい|とくい

( グレン ) ヒヒヒ ~ ヒヒ

( グレン ) ヒヒヒ ~ ヒヒ

( カッシュ ・ ギイ ブル ) は あ … ||ぶる||

( グレン ) ヒヒヒ ~ ヒヒ

( グレン ) ヒヒヒ ~ ヒヒ

何 やって る ん です か 1 人 で なん||||||じん|

何 やって る ん です か 1 人 で なん||||||じん|

ハハハハハ !

何 やって る ん です か 1 人 で なん||||||じん|

フーッ フフフ !

魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ねえ ん じゃ なかった の か よ まじゅつ|し||せんじょう||えいゆう|||||||||

フーッ フフフ !

魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ねえ ん じゃ なかった の か よ まじゅつ|し||せんじょう||えいゆう|||||||||

魔術 師 の 戦場 に 英雄 は い ねえ ん じゃ なかった の か よ まじゅつ|し||せんじょう||えいゆう|||||||||

ハハハハハ !

ルキオ 君 ルキオ 君 ! |きみ||きみ

( グレン の 声 ) は いはい グレン 君 で ~ す ||こえ||||きみ||

あ !

( レオス の 声 ) グレン 先生 … あらかじめ この 戦場 に 細工 を し て い まし た ね ||こえ||せんせい|||せんじょう||さいく|||||||

はて … 誰 か が たまたま 趣味 で 仕掛け て い た わな が |だれ||||しゅみ||しかけ|||||

たまたま 作動 し た だけ です よ |さどう|||||

ふ ふ … ハハハハ ハハ !

ハハハハ ! ( シス ティーナ ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ” |||かみなり|せい||むらさき|いなずま|

( 4 組 生徒 6 ) 痛 ( い て ) え ~ くみ|せいと|つう|||

次 は 誰 ? つぎ||だれ

( 4 組 生徒 7 ) ひ い い に 逃げろ ~ ! くみ|せいと|||||にげろ

は あ は あ … 最低 … ||||さいてい

あんな 汚い 手 まで 使って 勝ち たい の ? |きたない|て||つかって|かち||

ハハハハハ ハハハハ ヒヒ ~… ! ( シス ティーナ ) なんか 私 バカ みたい ||||||わたくし|ばか|

シス ティ …

よう し あと は 全力 で 逃げ回れ ! ||||ぜんりょく||にげまわれ

( 2 組 生徒 たち ) わ ー い ! くみ|せいと|||-|

皆さん 一気に 押し切り なさい みなさん|いっきに|おしきり|

( 4 組 生徒 たち ) “ 雷 精 の 紫 電 よ ” くみ|せいと||かみなり|せい||むらさき|いなずま|

( 2 組 生徒 たち ) “ 大気 の 壁 よ ” くみ|せいと||たいき||かべ|

( どら の 音 ) クッ … 双方 そこ まで ! ||おと||そうほう||

時間 内 に 決着 が つか なかった ため この 勝負 引き分け と する 以上 じかん|うち||けっちゃく||||||しょうぶ|ひきわけ|||いじょう

( セシル ) あ ~ 疲れ た あ ||つかれ||

俺 なんとか 生き残れ た ぞ ! おれ||いきのこれ||

( グレン ) お前 ら よく やって くれ た |おまえ|||||

あの レオス 相手 に ここ まで できりゃ 御 の 字 だ ||あいて|||||ご||あざ|

( 2 組 生徒 たち ) ハハハ くみ|せいと||

でも 先生 引き分け で いい の か ? |せんせい|ひきわけ||||

その … シス ティーナ を 賭け た 勝負 だった の でしょ う ? ||||かけ||しょうぶ||||

う …

ああ それ なあ …

( レオス ) なん です か あの ぶざま な 戦い 方 は ! |||||||たたかい|かた|

( グレン ) あ …

( レオス ) なん です か あの ぶざま な 戦い 方 は ! |||||||たたかい|かた|

あなた たち が 私 の 指示 に きちんと 従って い れ ば 勝て た の です よ |||わたくし||しじ|||したがって||||かて||||

な なんか 感じ 悪 ( わり ) いな ||かんじ|あく||

( ロッド ・ カイ ) うん …

おいおい 筋 が 違う ん じゃ ねえ か ? |すじ||ちがう||||

兵士 の 失態 は 指揮 官 の 責任 だ ろ ? へいし||しったい||しき|かん||せきにん||

あなた ごとき が 私 に 意見 し ない で いただき たい |||わたくし||いけん|||||

あ … ずいぶん と 顔色 が 悪い な 大 丈 … |||かおいろ||わるい||だい|たけ

あ …

( レオス ) グレン = レーダス 勝負 は まだ つい て い ませ ん |||しょうぶ|||||||

( グレン ) あ ? ( レオス ) 再戦 です |||さいせん|

今度 は 私 が あなた に 決闘 を 申し込む こんど||わたくし||||けっとう||もうしこむ

まだ 諦め ねえ の か 白 猫 の 事 |あきらめ||||しろ|ねこ||こと

当然 です シス ティーナ に 魔 導 考古 学 を 諦め させ とうぜん|||||ま|みちび|こうこ|まな||あきらめ|さ せ

私 の 妻 と する まで は わたくし||つま||||

いい ぜ 俺 だって まだ 逆 玉 を 諦め た わけ じゃ ねえ しな ||おれ|||ぎゃく|たま||あきらめ|||||

( シス ティーナ ) いい加減 に し て ! ( グレン ・ レオス ) あ … ||いいかげん||||||

2 人 で 勝手 に 盛り上がって 私 は 物 じゃ ない ! じん||かって||もりあがって|わたくし||ぶつ||

大体 グレン 先生 なん な ん です か あの ひきょう な 戦い 方 は だいたい||せんせい|||||||||たたかい|かた|

あんな やり 方 で 勝った 人 の 求婚 を 受ける と … う お っ ||かた||かった|じん||きゅうこん||うける||||

決闘 は あす の 早朝 場所 は 学院 の 裏庭 けっとう||||そうちょう|ばしょ||がくいん||うらにわ

決闘 は あす の 早朝 場所 は 学院 の 裏庭 けっとう||||そうちょう|ばしょ||がくいん||うらにわ

( シス ティーナ ) ん ん っ … む う

決闘 は あす の 早朝 場所 は 学院 の 裏庭 けっとう||||そうちょう|ばしょ||がくいん||うらにわ

今度 は 1 対 1 だ こんど||たい|

あ …

フッ 良い の です ね ? |よい|||

勝ちゃ あ 一生 遊 ん で 暮らせ る ん だ ぜ ここ で 体 張ら ねえ で … お ? かちゃ||いっしょう|あそ|||くらせ|||||||からだ|はら|||

嫌い よ あなた な ん か う っ … きらい|||||||

( ルミア ) シス ティ ! あっ …

( 2 組 生徒 たち の どよめき ) くみ|せいと|||

( グレン ) は あ …

さ 本日 の 魔 導 戦術 演習 は これ にて 終了 |ほんじつ||ま|みちび|せんじゅつ|えんしゅう||||しゅうりょう

撤収 だ てっしゅう|

( シス ティーナ ) なん な の よ あいつ !

逆 玉 逆 玉 って ぎゃく|たま|ぎゃく|たま|

私 を そんな 風 に しか 見 て なかった の ? わたくし|||かぜ|||み|||

ダメ だ よ シス ティ だめ||||

え ?

先生 が そんな 人 じゃ ない の は シス ティ が 一 番 よく 知って る よ ね ? せんせい|||じん||||||||ひと|ばん||しって|||

う …

う …

じゃあ 先生 は どうして 決闘 なんか ? |せんせい|||けっとう|

ふ …

( レオス ) あなた は まだ そんな 夢み たい な 事 を 言って いる の です か ? |||||ゆめみ|||こと||いって||||

( ルミア ) さあ … どうして な の か な

でも あの めん どくさ がり の 先生 が わざわざ 決闘 を 受ける なんて ||||||せんせい|||けっとう||うける|

きっと 何 か 理由 が ある ん だ と 思う よ |なん||りゆう||||||おもう|

ん …

だから ちゃんと 話 そ 先生 と ||はなし||せんせい|

え ?

理由 が 分から ない まま シス ティ が 先生 を 嫌い に なる なんて りゆう||わから||||||せんせい||きらい|||

私 嫌 だ もん わたくし|いや||

先生 と シス ティ は やっぱり いつも の よう に 仲よし の 方 が いい から せんせい||||||||||なかよし||かた|||

ルミア …

ねっ ?

あ … そう ね 分かった |||わかった

フッ

( ルミア ) 私 も 先生 に 話さ なく ちゃ |わたくし||せんせい||はなさ||

レオス 先生 に 感じ た あの 嫌 な 空気 |せんせい||かんじ|||いや||くうき

あれ は 一体 … ||いったい

( バーナード ) いやいや …\ N こりゃ また 典型 的 じゃ のう ||n|||てんけい|てき||

( バーナード ) “ 天使 の 塵 ( ちり ) ” の 中毒 患者 その 哀れ な 末路 か … |てんし||ちり|||ちゅうどく|かんじゃ||あわれ||まつろ|

( クリストフ ) うわさ に は 聞い て い まし た が まさか こんなに ひどい と は ||||ききい||||||||||

( アルベルト ) しかし これ で 5 件 目 か ||||けん|め|

思った 以上 に あの 薬 に 浸食 さ れ て いる かも しれ ん なあ おもった|いじょう|||くすり||しんしょく||||||||

( アルベルト ) “ 天使 の 塵 ” … 一体 誰 が |てんし||ちり|いったい|だれ|

( レオス ) クソッ グレン = レーダス め …

本当 に いまいましい 男 です ほんとう|||おとこ|

( ジャティス ) あいつ は そういう 男 だ よ ||||おとこ||

魔術 師 と して は 君 の 足元 に も 及ば ない まじゅつ|し||||きみ||あしもと|||およば|

だが 100 戦中 99 回 負ける 戦い で も |せんちゅう|かい|まける|たたかい||

1 回 の 勝利 を 必ず 最初 に 引き 当て て み せる かい||しょうり||かならず|さいしょ||ひき|あて|||

フッ ずいぶん と グレン 先生 を 買って らっしゃる ん です ね ||||せんせい||かって||||

で なけ れ ば こんな 回りくどい 事 する 意味 が ない |||||まわりくどい|こと||いみ||

ですが あんな 三流 魔術 師 私 の 敵 で は あり ませ ん ||さんりゅう|まじゅつ|し|わたくし||てき|||||

今度 こそ シス ティーナ は 私 の もの です こんど|||||わたくし|||

彼女 さえ 手 に 入れ ば クライ トス 主 家 筋 が かのじょ||て||いれ|||とす|おも|いえ|すじ|

いまいましい 分家 筋 より 完全 に 優位 に 立て る |ぶんけ|すじ||かんぜん||ゆうい||たて|

私 の 次期 当主 の 座 は 確定 し た よう な もの です よ わたくし||じき|とうしゅ||ざ||かくてい|||||||

( ジャティス ) フハハ …

( グレン ) は あ … やれやれ

これ で あした に は 全部 終わる |||||ぜんぶ|おわる

悪い が レオス 魔術 の 才能 に どれ だけ の 差 が あって も わるい|||まじゅつ||さいのう|||||さ|||

研究 ばっ か の お前 に は 負ける 気 は し ねえ けんきゅう||||おまえ|||まける|き|||

しかし まあ 我ながら なんとも 後味 悪い こった ||われながら||あとあじ|わるい|

白 猫 に は 悪い 事 し ち まった が しろ|ねこ|||わるい|こと||||

これ で 良かった ん だ ろ ||よかった|||

なあ セラ …

( シス ティーナ ) 良く ない わ よ ( グレン ) あ … ||よく|||||

ど わ あっ ! 白 猫 ! ? |||しろ|ねこ

私 に 悪い って 何 が です か ? それ に … セラ って 誰 ? わたくし||わるい||なん||||||||だれ

う う っ …

話し て くれ ませ ん か ? どうして レオス と 決闘 なんか … はなし|||||||||けっとう|

だから 何度 も 言った じゃ ねえ か 逆 玉 だ よ 逆 玉 |なんど||いった||||ぎゃく|たま|||ぎゃく|たま

働か なく て も 済み そう な チャンス だ から それ に 便乗 し て だ な … はたらか||||すみ|||ちゃんす|||||びんじょう||||

ん …

お前 … セラ に 似 て ん だ よ な おまえ|||に|||||

えっ ?

( グレン ) 昔 々 ある 所 に クソ ガキ が い まし た |むかし|||しょ||くそ|がき||||

その クソ ガキ は 正義 の 魔法使い に 憧れ 一生懸命 勉強 し ― |くそ|がき||せいぎ||まほうつかい||あこがれ|いっしょうけんめい|べんきょう|

やがて 帝国 軍 の 魔 導 士 に なり まし た |ていこく|ぐん||ま|みちび|し||||

あ …\ N ( グレン ) です が ― |n|||

クソ ガキ は 魔術 の 限界 と 血みどろ の 現実 に 打ちのめさ れ ― くそ|がき||まじゅつ||げんかい||ちみどろ||げんじつ||うちのめさ|

大好き だった 魔術 が 大嫌い に なり まし た だいすき||まじゅつ||だいきらい||||

それ でも クソ ガキ が 自分 の 夢 を 諦め なかった の は ― ||くそ|がき||じぶん||ゆめ||あきらめ|||

その 夢 を 応援 し て くれ た 仲間 が い た から です |ゆめ||おうえん|||||なかま|||||

先生 その 話 って … せんせい||はなし|

ですが その クソ ガキ は ||くそ|がき|

とある 任務 で まぬけ に も その 子 を 死な せ て しまい まし た |にんむ||||||こ||しな|||||

はっ !

何もかも バカバカしく なった クソ ガキ は ― なにもかも|ばかばかしく||くそ|がき|

魔 導 士 を 辞め て 無職 の 引きこもり に なり まし た と さ ま|みちび|し||やめ||むしょく||ひきこもり||||||

めでたし めでたし

先生 … せんせい

フッ 正直 よく 分か ん ねえ ん だ 自分 が 一体 何 を やり たかった の か |しょうじき||わか|||||じぶん||いったい|なん|||||

夢 の 実現 に まっすぐ な お前 に 期待 し て た の か ゆめ||じつげん||||おまえ||きたい|||||

お前 の 夢 を 守って やる 事 で セラ へ の 贖罪 ( しょ く ざ い ) に しよ う と し た の か おまえ||ゆめ||まもって||こと|||||しょくざい||||||||||||

ただ お前 の 夢 を 否定 し た レオス の 野郎 に とんでもなく ムカ つい て ― |おまえ||ゆめ||ひてい|||||やろう|||||

気付け ば 手袋 投げ て た きづけ||てぶくろ|なげ||

( シス ティーナ ) あ …

( グレン ) なん と して も やつ に ほえ 面 かか せ て やり たかった ||||||||おもて|||||

それ だけ さ

結局 ただ の 個人 的 感情 って 事 です か ? けっきょく|||こじん|てき|かんじょう||こと||

( グレン ) ま そう と も 言う |||||いう

バカ みたい まるで 子供 ね ばか|||こども|

耳 が 痛 え みみ||つう|

は あ …

でも ちょっと だけ うれしい か も

ん ?

だって レオス の 言った 事 は 本当 だ も の |||いった|こと||ほんとう|||

実際 私 は お じい 様 の 足元 に も 及ば ない し ― じっさい|わたくし||||さま||あしもと|||およば||

魔術 を 勉強 すれ ば する ほど くじけ そう に なって くる わ まじゅつ||べんきょう||||||||||

でも そんな 夢 でも ||ゆめ|

ただ の 個人 的 感情 で 応援 し て くれ てる よう な 人 も いる みたい だ し ||こじん|てき|かんじょう||おうえん|||||||じん|||||

これ から も 頑張 ん なくっちゃ ね |||がんば|||

“ 何 か 成す 者 と は 歩み 続ける 愚者 で ある ” だ も の なん||なす|もの|||あゆみ|つづける|ぐしゃ|||||

白 猫 … しろ|ねこ

へ へ っ

あ …

フッ だ ー っ は っ は っは っ ! そりゃ 当然 だ ろ ||-||||||||とうぜん||

生徒 の 夢 を 応援 する の は 先生 と して 当然 の 事 だ から な せいと||ゆめ||おうえん||||せんせい|||とうぜん||こと|||

もう 調子 に 乗ら ない の ! まったく … |ちょうし||のら|||

何 が 逆 玉 よ 他 に 言い 方 なかった の ? なん||ぎゃく|たま||た||いい|かた||

あわよくば 逆 玉 って の は わりと マジ だった か も |ぎゃく|たま||||||||

何 です って ! なん||

( レオス ) 実に ひきょう な 男 です ね グレン = レーダス |じつに|||おとこ||||

( シス ティーナ ・ グレン ) あ ! ?

ご 自分 の 過去 を まるで 美談 で ある か の よう に 巧み に 語り ― |じぶん||かこ|||びだん|||||||たくみ||かたり

シス ティーナ の 同情 や 共感 を 得よ う と して いる |||どうじょう||きょうかん||えよ||||

レオス …

グレン 先生 私 は 軍用 魔術 研究 に 関わる 仕事 柄 |せんせい|わたくし||ぐんよう|まじゅつ|けんきゅう||かかわる|しごと|え

帝国 軍 の 機密 情報 に も それなり に 触れ て い まし て ね ていこく|ぐん||きみつ|じょうほう|||||ふれ|||||

知って いる ん です よ あなた が 過去 に 何 を やって き た か を しって|||||||かこ||なん||||||

ねえ “ 愚者 ” の グレン さん |ぐしゃ|||

警告 する 今 すぐ 口 を つぐ ん で ここ から う せろ けいこく||いま||くち||||||||

あなた は 本来 こんな ひなた の 世界 に いる 資格 は ない 人間 だ ||ほんらい||||せかい|||しかく|||にんげん|

その 血 塗ら れ た 手 で 一体 生徒 たち に 何 を 教える つもり な の です |ち|ぬら|||て||いったい|せいと|||なん||おしえる||||

( グレン ) 黙れ と 言って る 2 度 目 だ |だまれ||いって||たび|め|

フフッ …

それ 以上 言ったら あす の 決闘 まで 待つ 必要 は ねえ |いじょう|いったら|||けっとう||まつ|ひつよう||

今 この 場 で ケリ を つけ て やる いま||じょう||||||

せ 先生 … |せんせい

あなた に は もっと ふさわしい 場所 と 立場 が ある でしょ う |||||ばしょ||たちば||||

帰って き なさい かえって||

元 帝国 宮廷 魔 導 士 団 特務 分室 執行 官 ナンバー 0 もと|ていこく|きゅうてい|ま|みちび|し|だん|とくむ|ぶんしつ|しっこう|かん|なんばー

“ 愚者 ” の グレン = レーダス ぐしゃ|||

( グレン ) 3 度 … 警告 は し た ぞ ! |たび|けいこく||||

やれやれ … 暴力 は いけ ませ ん ね |ぼうりょく|||||

帝国 式 軍隊 格闘 術 ! ? バカ な ! ていこく|しき|ぐんたい|かくとう|じゅつ|ばか|

ぐ は っ ! ( シス ティーナ ) 先生 ! |||||せんせい

グッ !

まさか “ タルパ ” だ と !

“ タルパ ” ! ?

( シス ティーナ ) トランス 状態 に よる 強固 な 暗示 認識 に より ― ||とらんす|じょうたい|||きょうこ||あんじ|にんしき||

空想 の 存在 を 現実 世界 に 具現 化 さ せる 技 くうそう||そんざい||げんじつ|せかい||ぐげん|か|||わざ

フッ その とおり よく 勉強 し て い ます ね シス ティーナ ||||べんきょう|||||||

人工 的 に 神 や 悪魔 精霊 を 生み出す 錬金術 の 奥義 じんこう|てき||かみ||あくま|せいれい||うみだす|れんきんじゅつ||おうぎ

それ が “ タルパ ” です ( グレン ) う わ っ !

強い です よ “ タルパ ” は 特に グレン 先生 つよい|||||とくに||せんせい

あなた に 対 し て は ||たい|||

呪文 の 詠 唱 で は なく トランス 状態 に よる 妄想 強化 じゅもん||よ|しょう||||とらんす|じょうたい|||もうそう|きょうか

魔術 で は ない 以上 “ 愚者 の 世界 ” は 通用 し ない まじゅつ||||いじょう|ぐしゃ||せかい||つうよう||

ぐ わ あ あ ! ( シス ティーナ ) 先生 ! ||||||せんせい

クッ ああ …

( レオス ) 知って ます よ |しって||

あなた は こんな もの で は ない はず だ

あした の 決闘 で は ぜひとも 本気 を 見せ て いただき たい もの です ||けっとう||||ほんき||みせ|||||

( グレン ) グッ … う …

( シス ティーナ ) あ …

先生 ! あ … せんせい|

負け 犬 など 放っておき なさい まけ|いぬ||ほうっておき|

放し て レオス ! はなし||

話 が あり ます シス ティーナ はなし|||||

放し てったら ! はなし|

黙れ 小 娘 だまれ|しょう|むすめ

二 度 と 見 られ ない 顔 に して やろ う か ! ふた|たび||み|||かお|||||

( シス ティーナ ) レオス …

私 と 結婚 し て ください わたくし||けっこん|||

私 と 結婚 し て ください ( シス ティーナ ) う っ う う っ … わたくし||けっこん||||||||||

( シス ティーナ ) う っ う う っ …

( シス ティーナ ) う っ う う っ …\ N あなた に 拒否 権 は あり ませ ん よ |||||||n|||きょひ|けん|||||

あなた に 拒否 権 は あり ませ ん よ ||きょひ|けん|||||

大事 な お 友達 の ルミア = ティン ジェル だいじ|||ともだち||||

フッ 彼女 の 素性 と 能力 |かのじょ||すじょう||のうりょく

秘密 に し て おき たい でしょ う ? ひみつ|||||||

あ … どうして それ を ?

( レオス ) リィエル = レイ フォード ||れい|ふぉーど

彼女 を 実験 用 モルモット と して 欲しがる かのじょ||じっけん|よう|もるもっと|||ほしがる

地下 組織 も ご まん と ある でしょ う し ねえ ちか|そしき|||||||||

( シス ティーナ ) あ … こんな の レオス じゃ ない

私 の 求婚 受け て くれ ます よ ね ? わたくし||きゅうこん|うけ|||||

私 たち は 愛し 合って いる の です から わたくし|||あいし|あって||||

( シス ティーナ ) 助け て 先生 ! ||たすけ||せんせい

( シス ティーナ ) です が ―

決闘 に グレン 先生 は 現れ ず ― けっとう|||せんせい||あらわれ|

それっきり ―

先生 は 学院 に 戻って き ませ ん で し た せんせい||がくいん||もどって||||||

( グレン ) な ん つ う か さあ つくづく 思う ん だ けど ― ||||||||おもう|||

この コーナー って 一体 何 だった ん だ あ ? |こーなー||いったい|なん||||

( シス ティーナ ) 次回 予告 です ||じかい|よこく|

( セリカ ) 私 の 出番 を 増やす ため に 作ら れ た ― |わたくし||でばん||ふやす|||つくら||

セリカ 大 先生 の 宣伝 コーナー の はず で は ? |だい|せんせい||せんでん|こーなー||||

( シス ティーナ ) 次回 予告 です ||じかい|よこく|

( ルミア ) 次 が 最終 話 か あ |つぎ||さいしゅう|はなし||

いろいろ 楽しい 事 や つらい 事 も あった けど ― |たのしい|こと|||こと|||

今 と なって は いい 思い出 だ よ ね いま|||||おもいで|||

( シス ティーナ ) ちょっと ルミア もう 次回 予告 し ない と ! |||||じかい|よこく|||

( リィエル ) あ 次回 の 「 グレン と リィエル の 大 冒険 」 は ― ||じかい||||||だい|ぼうけん|

グレン が …\ N ( シス ティーナ ) ネタバレ ダメ ~ ! ||n||||だめ

落ち着く ん だ フィー ベル おちつく||||べる

( 猫 の 鳴き声 ) ねこ||なきごえ

アルベルト さん 和み すぎ です ! ||なごみ||

まあまあ 肩 の 力 抜け よ 白 猫 |かた||ちから|ぬけ||しろ|ねこ

いちご タルト でも 食って さ |||くって|

( グレン ) ほれ っ ほれ ほれ っ

そ そう ね あり が と

( リィエル ) に ゅ ん ( シス ティーナ ) えっ ! ?

あ ~ っ 私 の いちご タルト ! ||わたくし|||

返し て リィエル ~ ! かえし||

はむ はむ はむ … ん っ ん っ …

あ 次回 の 「 ロク で なし 魔術 講師 と 禁 忌 教 典 ( アカシック レコード ) 」 は … |じかい|||||まじゅつ|こうし||きん|い|きょう|てん||れこーど|

え ええ ~ ちょっと ~ !