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涼宮ハルヒの憂鬱, Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 04

Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 04

( 朝倉 ( あさく ら )) 大丈夫 ? 保健 室 行こう か ?

( キョン ) うん ?

( 朝倉 ) ああ …

おはよう なんだか 調子 が 悪 そうな の

お 願 いね ウフッ

( キョン ) は あ ~

昨日 は どうして 来 なかった んだ よ ?

反省 会 を する んじゃ なかった の か ?

( ハルヒ ) うるさい わ ね 反省 会 なら 1 人 でして たわ よ

( キョン ) 聞けば ハルヒ は

土曜日 に 3 人 で 歩いた コース を

昨日 学校 が 引けた 後 で

1 人 で回って いた のだ と いう

( ハルヒ ) 暑い し 疲れた 衣がえ は いつ から な の かしら ?

早く 夏 服 に 着替え たい わ

涼 宮 ( すずみ や ) 前 に も 言った かも しれ ない けど さ

見つける こと も でき ない 謎 探し は スッパリ やめて

普通の 高校 生 らしい 遊び を 開拓 して みたら どう だ ?

( ハルヒ ) 高校 生 らしい 遊び って 何 よ ?

いい 男 でも 見つけて 市 内 の 散策 なら そい つと やれよ

デート に も なって 一石二鳥 だろう が

( ハルヒ ) フン だ 男 なんて どう で も いい わ

恋愛 感情 なんて の はね 一 時 の 気 の 迷い よ

精神 病 の 一種 な の よ

あたし だって ね たま ~ に だ けど そんな 気分 に なったり する わ よ

そりゃ 健康な 若い 女 な んだ し 体 を もてあましたり も する わ

でも ね 一 時 の 気 の 迷い で

面倒 ごと を し ょい 込む ほど の バカじゃ ない の よ あたし は !

それ に あたし が 男 あさり に 精 出す ように なったら

SOS 団 は どう なる の ?

まだ 作った ばかりな のに …

何 か 適当な お 遊び サークル に すれば いい

そう すりゃ 人 も 集まる ぞ

イヤ よ !

そんな の つまらない から SOS 団 を 作った のに

萌 ( も ) え キャラ と 謎 の 転校 生 も 入部 さ せた のに

何も 起こら ない の は なぜ な の よ !

は あ パア ~ っと 事件 の 一 つ でも 発生 し ない か な …

( 朝倉 ) 物騒な こと 言わ ないで よね

でも そう ね …

毎日 の 生活 が 楽しい 方向 に 変わる ような 事件 だったら

ちょっと ステキ かも ね

は あ ~

( キョン ) こんなに 参って る ハルヒ を 見る の も 初めて だ が

弱気に なって る 顔 は 割合 かわいかった

涼 宮 さん 恋わ ず らい でも して る の かしら ?

それ は ない !

( キョン ) 涼 宮 が 思い立った ように 恋したり

涼 宮 の 望んだ ような パア ~ っと した 事件 が 起こったり する なん ざ

そう そう あって は なら ない んだ よ この世 で

しかし パア ~ っと した 事件 の ほう は ―

この 時 ひそか に 始まって いた のだ

♪~

( キョン ) 朝 ハルヒ に 話 かけ ながら 俺 は ―

一 つ の 懸案 事項 を 抱えて いた

( 教師 ) で … 敵 が い なく なって 大 威張り の 蘇 我 馬子 ( そ が の うま こ ) な わけです

( キョン ) 前 に も 同じ ような こと が あった よ な

よっ !

( キョン ) だ が …

これ は 長門 ( な が と ) の 字 と は 明らかに 違う

それ に 長門 なら ゲタ 箱 に メッセージ を 入れる なんて ―

素直な 手 は 使わ ない だろう

朝比奈 ( あさひ な ) さん って 線 は ない か ?

それ も どう か と 思う

あの 人 が ちぎった 小さな メモ 用紙 に

こんな 時間 指定 も ない 伝言 を よこす と は 思え ない

( ドア が 開く 音 )

( キョン ) ハルヒ なら ? ますます あり え ん

こいつ なら いつか の ように 階段 の 踊り場 まで

強引に 引っ張って いって 話 を つける だろう

似た ような 理由 で 古泉 ( こい ずみ ) 説 も 却下

クーラー が 欲しい わ ね この 部屋

( キョン ) そもそも ラブ レター か どう かも 怪しい が

呼び出し を 告げる 連絡 文書 である こと は 確かだ

いやいや 谷口 ( たに ぐち ) と 国 木田 ( くに き だ ) あたり の

とびっきり の ジョーク かも しれ ない ぜ

そう だ な その 可能 性 が 最も 理解 し やすい

が … だったら

もっと ディテール に 凝る ような 気 も する のだ が …

って ! それ は なんだ !

何 って 写真 よ み くる ちゃん の 悩 殺 写真 !

( キョン ) んな もの は 見りゃ 分かる それ を どう する 気 だ !

うち の サイト の トップ ページ に 貼り 付け ん の よ !

これ で “ 世の中 不思議 メール ” も じゃ んじゃ ん 来る わ !

アクセス 数 も あ ~ っと いう 間 に 万 単位 で 大 回転 よ ウフッ

カウンター の 桁 足りる かしら ね ~

あっ ! ちょっと ああ ~! 何 す ん の よ アホキョン !

バカな こと は やめろ

( キョン ) 自分 が メイド 服 で 悩 殺 ポーズ を とって いる ような

あられ も ない 画像 が

全 世界 に 発信 さ れる なんて ことに なれば

朝比奈 さん は その場で 卒倒 する に 相違 ない

珍しく 熱心に 説教 する 俺 を

ハルヒ は じ と っと した 目 で 見て いた が

ネット に 個人 を 特定 できる 情報 を 流す こと の 危険 性 を 解説 する ―

俺 の 言葉 を どうにか 理解 した の か …

分かった わ よ

( キョン ) しぶしぶ デリート に 同意 した

この際 だ から 画像 そのもの を 全て 消去 す べきだった の かも しれ ない が

それ は ちょっと 惜しい

今 だ !

( ハルヒ ) ん っ

( ハルヒ ) 今日 は もう 帰る ( キョン ) あっ ?

( み くる ) うわ っ ! あっ ごめんなさい

あっ

ああ …

どうした ん です か ?

なんでも あり ませ ん よ 悪 の 陰謀 は 費え 去り ました

( キョン ) する こと も ない ので 朝比奈 さん と オセロ を して いる と

古泉 が やって 来た いつも の 笑顔 で

( 古泉 ) バイト が あり ます んで お 先 に 失礼 し ます

( キョン ) 一体 なんの バイト なんだか な

着替える から 先 に 帰って て

( キョン ) … と いう 朝比奈 さん の お 言葉 に 甘えて

俺 は 部室 を 飛び出した

( カラス の 鳴き声 )

( キョン ) そこ に いた 人物 を 目 に して 俺 は かなり 意表 を つかれた

入ったら ?

お前 か

そう 意外でしょ

( キョン ) なんの 用 だ ?

用 が ある の は 確かな んだ けど ね

ちょっと 聞き たい こと が ある の

涼 宮 さん の こと ね

どう 思って る ?

( キョン ) やれやれ こいつ も 涼 宮 か …

人間 は さ よく やら なくて 後悔 する より も

やって 後悔 した ほう が いい って 言う よね

これ は どう 思う ?

よく 言う か どう か は 知ら ない が 言葉 どおり の 意味 だろう よ

じゃあ さ 例え 話 なんだ けど

現状 を 維持 する だけ で は

ジリ 貧 に なる こと は 分かって る んだ けど

どう すれば いい 方向 に 向かう こと が できる の か

分から ない 時 あなた なら どう する ?

なんだ そりゃ ? 日本 経済 の 話 か ?

とりあえず なんでも いい から 変えて みよう と 思う んじゃ ない ?

どうせ 今 の まま で は 何も 変わら ない んだ し

まあ そういう こと も ある かも しれ ん

でしょ !

でも ね 上 の ほう に いる 人 は 頭 が 固くて ついて いけ ない の

でも 現場 は そう も して られ ない

手 を こまねいて いたら どんどん よく ない こと に なり そうだ から

だったら もう 現場 の 独断 で

強硬に 変革 を 進めちゃ って も いい わ よ ね ?

( キョン ) 何 を 言おう と して る んだ ? ドッキリ か ?

掃除 用具 入れ に でも 谷口 が 隠れて る の か ?

( 朝倉 ) 何も 変化 し ない 観察 対象 に あたし は もう 飽き飽き して る の ね

だから あなた を 殺して 涼 宮 ハルヒ の 出方 を 見る

ああ っ ! う っ …

( キョン ) なんだ なんだ ? なん な んだ ?

いや 待て この 状況 は なんだ ?

なんで 俺 が 朝倉 に ナイフ を 突きつけ られ ねば なら ん の か ?

待て 待て 朝倉 は なんと 言った ?

俺 を 殺す ? ホワイ ? なぜ ?

冗談 は やめろ ! マジ 危ない って !

それ が 本物 じゃ なかった と して も ビビ る って !

冗談 だ と 思う ?

ふ ~ ん 死ぬ の って イヤ ? 殺さ れ たく ない ?

私 に は 有機 生命 体 の 死 の 概念 が よく 理解 でき ない んだ けど

意味 が 分から ない し 笑え ない !

いい から その 危なっかしい の を ど っか に 置いて くれ !

うん それ 無理

だって 私 は 本当に あなた に 死んで ほしい んだ もの

ああ っ

う っ … ああ っ !

( 朝倉 ) ムダ な の

今 この 空間 は あたし の 情報 制御 下 に ある

出る こと も 入る こと も でき ない

( キョン ) もう 全く 訳 が 分から ない

分かる ヤツ が いたら ここ に 来い そして 俺 に 説明 しろ !

ねえ 諦めて よ 結果 は どうせ 同じ なんだ し さ

( キョン ) 何 者 なんだ お前 は ?

うわ っ !

う っ

( キョン ) う う っ ! ( 朝倉 ) ムダ

言った でしょ 今 この 教室 は 全て あたし の 意のままに 動く って

( キョン ) 待て 待て 待て な ん なんだ これ は

俺 を 殺して 涼 宮 ハルヒ の 出方 を 見る ?

また ハルヒ か 人気者 だ な ハルヒ

て か それ で どうして 俺 が 死な なきゃ なら ん のだ ?

最初 から こうして おけば よかった

( キョン ) あっ ! 体 が 動か ねえ あり かよ 反則 だ !

あなた が 死ねば 必ず 涼 宮 ハルヒ は なんらか の アクション を 起こす

多分 大きな 情報 爆発 が 観測 できる はず

またと ない 機会 だ わ

( キョン ) 知ら ねえ よ

じゃあ 死んで

( 爆発 音 ) ( キョン ) う っ

痛 ( いて ) え な この 野郎 ! って … あれ ? 体 が 動く

( キョン ) 長門 ( 朝倉 ) あっ

( 長門 ) 一つ一つ の プログラム が 甘い

側面 部 の 空間 閉鎖 も 情報 封鎖 も 甘い

だから 私 に 気付か れる 侵入 を 許す

邪魔 する 気 ?

この 人間 が 殺さ れたら 間違い なく 涼 宮 ハルヒ は 動く

これ 以上 の 情報 を 得る に は それ しか ない の よ

あなた は 私 の バックアップ の はず

独断 専行 は 許可 さ れて い ない 私 に 従う べき

( 朝倉 ) イヤだ と 言ったら ?

情報 結合 を 解除 する

( 朝倉 ) やって みる ? ここ で は 私 の ほう が 有利 よ

この 教室 は 私 の 情報 制御 空間

情報 結合 の 解除 を 申請 する

あっ

ウフッ

( キョン ) この 時 “ ああ この 2 人 は 本当に 人間 じゃ ない みたいだ な ” と

俺 は 思った

う う っ !

( 長門 ) 離れ ないで ( キョン ) うわ っ !

この 空間 で は 私 に は 勝て ない わ

( 超 高速で 唱える 呪文 )

パーソナルネーム 朝倉 涼子 ( りょう こ ) を 敵 性 と 判定

当該 対象 の 有機 情報 連結 を 解除 する

あなた の 機能 停止 の ほう が 早い わ

何 す ん … ぐ わ っ !

そい つ を 守り ながら いつまで もつ かしら ?

( 超 高速で 唱える 呪文 )

( キョン ) あっ …

長門 !

あなた は 動か なくて いい

平気

( キョン ) いや ちっとも 平気に は 見え ねえ って !

( 朝倉 ) それ だけ ダメージ を 受けたら

他の 情報 に 干渉 する 余裕 は ない でしょ

じゃ とどめ ね

死に なさい

あっ

終わった

なんの こと ? あなた の 3 年 余り の 人生 が ?

( 長門 ) 違う 情報 連結 解除 開始

そんな …

( 長門 ) あなた は とても 優秀

だから この 空間 プログラム を 割り込ま せる のに 今 まで かかった

でも もう 終わり

侵入 する 前 に 崩壊 因子 を 仕込んで おいた の ね

どうりで あなた が 弱 すぎる と 思った

あらかじめ 攻 性 情報 を 使い果たして いた わけ ね

あ ~ あ 残念 所詮 私 は バックアップ だった か

こう 着 状態 を どうにか する いい チャンス だ と 思った のに な

あたし の 負け よかった ね 延命 できて

でも 気 を つけて ね

統合 思 念 体 は この とおり 相反する 意識 を いく つ も 持って る の

いつか また 私 みたいな 急進 派 が 来る かも しれ ない

それ か 長門 さん の 操り 主 が 意見 を 変える かも しれ ない

それ まで 涼 宮 さん と お 幸せに

じゃあ ね !

( キョン ) おい 長門 しっかり しろ ! 今 救急 車 を !

いい 肉体 の 損傷 は 大した こと ない

正常 化 し ない と いけない の は まず この 空間

不純 物 を 取り除いて 教室 を 再 構成 する

( 爆発 音 )

本当に 大丈夫な の か ?

処理 能力 を 情報 の 操作 と 改変 に 回した から

この インターフェース の 再生 は 後回し

今 やって る

( 長門 ) あっ … ( キョン ) どうした ?

眼鏡 の 再 構成 を 忘れた

して ない ほう が かわいい と 思う ぞ

俺 に は 眼鏡 属性 ないし

( 長門 ) 眼鏡 属性 って 何 ?

う っ … なんでもない ただ の 妄言 だ

そう

( 谷口 ) う ぃ ~ っす !

( 谷口 ) わ わ わ 忘れもの …♪

うわ っ !

( キョン ) 父さん この 静止 画 を 見たら

逆に 押し倒そう と して る と も 思え なく も ない 体勢 な わけでして …

すま ん ご ゆっくり !

面白い 人

は あ ~ どう す っか な

( 長門 ) 任せて 情報 操作 は 得意

朝倉 涼子 は 転校 した こと に する

( キョン ) そっち かよ !

( キョン ) … など と ツッコ ん でる 場合 で は ない

よく 考えたら 俺 は

とんでもない 体験 を して しまった んじゃ ない か ?

この 前 長門 が 延々と 語った 電波 話

トンチキ な 妄想 語 り を 信じる と か 信じ ない と か いう 問題 で は ない

さっき の 出来事 は 本気 の ヤバ さ と は 何 か を

俺 に 実感 さ せて くれた

マジ で くたばる 5 秒 前

これ じゃ 長門 が 宇宙 人 か 何 か の 関係 者 である こと を

納得 せ ざる を 得 ないで は ない か

( キョン ) 翌日 クラス に 朝倉 涼子 の 姿 は なかった

( 岡部 ( お かべ ) 先生 ) 急な こと だ と 先生 も 思う 転校 する こと に なった

( ざわめき ) ( ハルヒ ) うわ ~!

ウフッ キョン これ は 事件 だ わ

( キョン ) すっかり 元気 を 取り戻した 涼 宮 ハルヒ が 目 を 輝か せて いた

どう する ? ホントの こと を 言う か ?

言える わけ ねえ ! つうか 俺 が 言い たく ない

あれ は 全て 俺 の 幻覚 だった と 思って い たい くらい な のに

謎 の 転校 生 が 来た と 思ったら

今度 は 理由 も 告げ ず に 転校 して いく 女子 まで いた の よ

これ は 調査 の 必要 あり ね !

( キョン ) これ 以上 余計な 仕事 を 増やさ ないで ほしい

そう で なく と も 俺 は またまた 懸案 事項 を 抱えて いる んだ から な

あっ 何 それ ?

なんでもない

( キョン ) その 懸案 事項 は

封筒 の 形 を して 昨日 に 引き続き 俺 の ゲタ 箱 に 入って いた

なんだろう

ゲタ 箱 に 手紙 を 入れる の が 最近 の 流行 な の か ?

しかし 今度 の ブツ は ひと 味 違う ぞ

ほ い さ っと 出かけて いって

また 生命 の 危機 に 直面 する の は 御免 被り たい

しかし ここ で 行か ない わけに は いく まい

誰 あろう 朝比奈 さん の 呼び出し である

この 手紙 の 主 が 朝比奈 さん である と 断言 する 根拠 は ない が

俺 は さっぱり 疑わ なかった

いかにも こんな 回りくどい こと を し そうな 人 だ し

かわいらしい レター セット に

いそいそ と ペン を 走ら せて いる 光景 は

まさしく 彼女 に 似つかわしい じゃ ない か

それ に 昼 休み の 部室 なら 長門 も いる だろう し

まっ なんとか なる さ

( み くる ) あっ は ~ い

キョン 君

久しぶり

( キョン ) 朝比奈 さん に とても よく 似て いる

でも それ は 朝比奈 さん で は なかった

あの … 朝比奈 さん の お 姉さん です か ?

あっ

ウフッ 私 は 私 朝比奈 み くる 本人 です

ただし あなた の 知って る 私 より もっと 未来 から 来 ました

会い たかった

あっ 信用 して ない でしょ ?

証拠 を 見せて あげる ほら っ !

ここ に 星 形 の ホクロ が ある でしょ

付け ボクロ じゃ ない よ 触って みる ?

( キョン ) 特盛 り !

( み くる ) これ で 信じた ?

( キョン ) 信じる も 信じ ない も

俺 は 朝比奈 さん の ホクロ の 位置 なんか 覚えちゃ い ない

そんな 際どい 部分 まで 見る こと が できた の は

バニーガール の コスプレ を して いた 時 と

不可抗力 で 着替え を のぞいて しまった 時 ぐらい だ が

どっち に したって そこ まで 細かい ところ を 観察 など して い ない

あれ ? でも ここ に ホクロ が ある って 言った の

キョン 君 だった じゃ ない

私 自分 でも 気付いて なかった のに …

あっ ! あっ や だ 今 …

あっ そ っか この 時 は まだ …

うわ っ どう しよう …

私 とんでもない 勘違い を …

ごめんなさい 今 の 忘れて ください

( キョン ) そう 言わ れて も な

分かり ました とにかく 信じ ます から

今 の 俺 は 大抵 の こと は 信じて しまえる ような

性格 を 獲得 した ので

あれ ? そ したら 今 2 人 の 朝比奈 さん が

この 時代 に は いる って こと です か ?

あっ はい

過去 の … 私 から 見れば 過去 の 私 は

現在 教室 で クラスメート たち と お 弁当 中 です

あなた に 一 つ だけ 言い たい こと が あって

無理 を 言って また この 時間 に 来さ せて もらった の

あっ 長門 さん に は 席 を 外して もらい ました

( キョン ) 朝比奈 さん は 長門 の こと を 知って る んです か ?

( み くる ) すみません 禁 則 事項 です

あっ これ 言う の も 久しぶりです ね

( キョン ) 俺 は 先日 聞いた ばかりです が

あっ …

あまり この 時間 に とどまれ ない の だ から 手短に 言い ます

白雪 姫 って 知って ます ?

そりゃ 知って ます けど

( み くる ) これ から あなた が 何 か 困った 状態 に 置か れた 時

その 言葉 を 思い出して ほしい んです

7 人 の こびと と か 魔女 と か 毒 リンゴ と か の あれ です か ?

( み くる ) そうです 白雪 姫 の 物語 を

困った 状態 なら 昨日 あった ばかりです が

( み くる ) それ で は ない んです もっと …

そう です ね 詳しく は 言え ない けど

その 時 あなた の そば に は 涼 宮 さん も いる はずです

俺 と ハルヒ が ? いつ どこ で ?

涼 宮 さん は

それ を 困った 状況 だ と は 考え ない かも しれ ませ ん が

あなた だけ じゃ なくて 私 たち 全員 に とって

それ は 困る こと な んです

詳しく 教えて もらう わけに は いか ない んでしょう ね

( み くる ) ごめんなさい でも ヒント だけ でも と 思って

これ が 私 の 精いっぱい

それ が 白雪 姫 な んです か ?

( み くる ) ええ

覚えて おき ます よ

ウフッ

ああ ~

あっ ウフッ

よく こんな の 着 れた な 私 今 なら 絶対 無理

ハルヒ に は 他 に どんな 衣装 を 着せ られた んです ?

ナイショ ! 恥ずかしい もん

それ に その うち 分かる でしょ

じゃあ もう 行き ます

( キョン ) あっ ( み くる ) 最後に もう 一 つ だけ …

あたし と は あまり 仲よく し ないで

俺 に も 一 つ 教えて ください

朝比奈 さん 今 年 いく つ ?

ウフッ 禁 則 事項 です

( キョン ) それ は まるで 見る 者 全て を 恋 に 落とし そうな 笑顔 だった

久しぶり

( キョン ) つまり 今 高校 生 を やって る 朝比奈 さん は

遠からず もともと いた 時代 に 戻って しまう と いう こと だ

一体 彼女 に とって どれ ぐらい の 時間 が 経過 して いた のだろう か

あの 成長 ぶり から 見る と 5 年 … 3 年 ぐらい か ?

女 って の は 高校 出る と 劇的に 変化 する から な

腹 が 減った 教室 に 帰ろう

やれやれ だ

よっ ! 来る 時 朝比奈 さん に よく 似た 人 と すれ違わ なかった か ?

( 長門 ) 朝比奈 み くる の 異 時間 同位 体 朝 に 会った

ひょっとして お前 も 時間 移動 と か できる の か ?

その 情報 なんとか 体 も ?

私 に は でき ない

でも 時間 移動 は そんなに 難しい こと で は ない

コツ を 教えて もらい たい ね

( 長門 ) 言語 で は 概念 を 説明 でき ない し 理解 も でき ない

そうかい

( 長門 ) そう

そりゃ しょうがない な

( 長門 ) ない

長門 昨日 は あり が と よ

お礼 なら いい

朝倉 涼子 の 異常 動作 は こっち の 責任 不手際

やっぱり 眼鏡 は ない ほう が いい ぞ

( ハルヒ ) どこ 行って た の よ !

すぐ 帰って くる と 思って ごはん 食べ ないで 待って た のに !

( キョン ) その セリフ 幼なじみ が てれ隠し で 怒って る 感じ で 頼む

アホ な こ と 言って ないで ちょっと こっち 来て !

さっき 職員 室 で 岡部 に 聞いた んだ けど ね

朝倉 の 転校 って 朝 に なる まで 誰 も 知ら なかった みたいな の よ

朝 イチ で 朝倉 の 父親 を 名乗る 男 から 電話 が あって

急に 引っ越す こと に なった から って それ も どこ だ と 思う ?

カナダ よ カナダ ! そんな の あり ?

( ハルヒ ) うさんくさ すぎる わ よ ! ( キョン ) そうかい ?

( ハルヒ ) それ で あたし カナダ の 連絡 先 を 教えて くれ って 言った の よ

そ したら どう よ それ すら 分から ない って 言う の よ

普通 引っ越し 先 くらい 伝える でしょ

これ は 何 か ある に 違いない わ !

( キョン ) ねえ よ

( ハルヒ ) せっかく だ から 引っ越し 前 の 朝倉 の 住所 を 聞いて きた

学校 が 終わったら その 足 で 行く こと に する わ

何 か 分かる かも しれ ない !

( キョン ) 相変わらず 人 の 話 を 聞か ない ヤツ だ

まっ 別に 止め ない こと に する

ムダ 骨 を 折る の は ハルヒ であって 俺 で は ない

あんた も 行く の よ !

なんで ? だ あっ !

あんた それ でも SOS 団 の 一員 な の ?

♪~

~♪


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( 朝倉 ( あさく ら )) 大丈夫 ?  保健 室 行こう か ? あさくら|||だいじょうぶ|ほけん|しつ|いこう|

( キョン ) うん ?

( 朝倉 ) ああ … あさくら|

おはよう なんだか 調子 が 悪 そうな の ||ちょうし||あく|そう な|

お 願 いね ウフッ |ねがい||

( キョン ) は あ ~

昨日 は どうして 来 なかった んだ よ ? きのう|||らい|||

反省 会 を する んじゃ なかった の か ? はんせい|かい||||||

( ハルヒ ) うるさい わ ね 反省 会 なら 1 人 でして たわ よ ||||はんせい|かい||じん|||

( キョン ) 聞けば ハルヒ は |きけば||

土曜日 に 3 人 で 歩いた コース を どようび||じん||あるいた|こーす|

昨日 学校 が 引けた 後 で きのう|がっこう||ひけた|あと|

1 人 で回って いた のだ と いう じん|でまわって||||

( ハルヒ ) 暑い し 疲れた 衣がえ は いつ から な の かしら ? |あつい||つかれた|ころもがえ||||||

早く 夏 服 に 着替え たい わ はやく|なつ|ふく||きがえ||

涼 宮 ( すずみ や ) 前 に も 言った かも しれ ない けど さ りょう|みや|||ぜん|||いった|||||

見つける こと も でき ない 謎 探し は スッパリ やめて みつける|||||なぞ|さがし|||

普通の 高校 生 らしい 遊び を 開拓 して みたら どう だ ? ふつうの|こうこう|せい||あそび||かいたく||||

( ハルヒ ) 高校 生 らしい 遊び って 何 よ ? |こうこう|せい||あそび||なん|

いい 男 でも 見つけて 市 内 の 散策 なら そい つと やれよ |おとこ||みつけて|し|うち||さんさく||||

デート に も なって 一石二鳥 だろう が でーと||||いっせきにちょう||

( ハルヒ ) フン だ   男 なんて どう で も いい わ |ふん||おとこ||||||

恋愛 感情 なんて の はね 一 時 の 気 の 迷い よ れんあい|かんじょう||||ひと|じ||き||まよい|

精神 病 の 一種 な の よ せいしん|びょう||いっしゅ|||

あたし だって ね たま ~ に だ けど そんな 気分 に なったり する わ よ ||||||||きぶん|||||

そりゃ 健康な 若い 女 な んだ し 体 を もてあましたり も する わ |けんこうな|わかい|おんな||||からだ|||||

でも ね 一 時 の 気 の 迷い で ||ひと|じ||き||まよい|

面倒 ごと を し ょい 込む ほど の バカじゃ ない の よ   あたし は ! めんどう|||||こむ|||ばかじゃ|||||

それ に あたし が 男 あさり に 精 出す ように なったら ||||おとこ|||せい|だす|よう に|

SOS 団 は どう なる の ? sos|だん||||

まだ 作った ばかりな のに … |つくった||

何 か 適当な お 遊び サークル に すれば いい なん||てきとうな||あそび|さーくる|||

そう すりゃ 人 も 集まる ぞ ||じん||あつまる|

イヤ よ ! いや|

そんな の つまらない から SOS 団 を 作った のに ||||sos|だん||つくった|

萌 ( も ) え キャラ と 謎 の 転校 生 も 入部 さ せた のに ほう|||||なぞ||てんこう|せい||にゅうぶ|||

何も 起こら ない の は なぜ な の よ ! なにも|おこら|||||||

は あ パア ~ っと 事件 の 一 つ でも 発生 し ない か な … ||ぱあ||じけん||ひと|||はっせい||||

( 朝倉 ) 物騒な こと 言わ ないで よね あさくら|ぶっそうな||いわ||

でも そう ね …

毎日 の 生活 が 楽しい 方向 に 変わる ような 事件 だったら まいにち||せいかつ||たのしい|ほうこう||かわる||じけん|

ちょっと ステキ かも ね |すてき||

は あ ~

( キョン ) こんなに 参って る ハルヒ を 見る の も 初めて だ が ||まいって||||みる|||はじめて||

弱気に なって る 顔 は 割合 かわいかった よわきに|||かお||わりあい|

涼 宮 さん 恋わ ず らい でも して る の かしら ? りょう|みや||こわ|||||||

それ は ない !

( キョン ) 涼 宮 が 思い立った ように 恋したり |りょう|みや||おもいたった|よう に|こいしたり

涼 宮 の 望んだ ような パア ~ っと した 事件 が 起こったり する なん ざ りょう|みや||のぞんだ||ぱあ|||じけん||おこったり|||

そう そう あって は なら ない んだ よ この世 で ||||||||このよ|

しかし パア ~ っと した 事件 の ほう は ― |ぱあ|||じけん|||

この 時 ひそか に 始まって いた のだ |じ|||はじまって||

♪~

( キョン ) 朝 ハルヒ に 話 かけ ながら 俺 は ― |あさ|||はなし|||おれ|

一 つ の 懸案 事項 を 抱えて いた ひと|||けんあん|じこう||かかえて|

( 教師 ) で … 敵 が い なく なって 大 威張り の 蘇 我 馬子 ( そ が の うま こ ) な わけです きょうし||てき|||||だい|いばり||よみがえ|われ|まご|||||||

( キョン ) 前 に も 同じ ような こと が あった よ な |ぜん|||おなじ||||||

よっ !

( キョン ) だ が …

これ は 長門 ( な が と ) の 字 と は 明らかに 違う ||ながと|||||あざ|||あきらかに|ちがう

それ に 長門 なら ゲタ 箱 に メッセージ を 入れる なんて ― ||ながと||げた|はこ||めっせーじ||いれる|

素直な 手 は 使わ ない だろう すなおな|て||つかわ||

朝比奈 ( あさひ な ) さん って 線 は ない か ? あさひな|||||せん|||

それ も どう か と 思う |||||おもう

あの 人 が ちぎった 小さな メモ 用紙 に |じん|||ちいさな|めも|ようし|

こんな 時間 指定 も ない 伝言 を よこす と は 思え ない |じかん|してい|||でんごん|||||おもえ|

( ドア が 開く 音 ) どあ||あく|おと

( キョン ) ハルヒ なら ? ますます あり え ん

こいつ なら いつか の ように 階段 の 踊り場 まで ||||よう に|かいだん||おどりば|

強引に 引っ張って いって 話 を つける だろう ごういんに|ひっぱって||はなし|||

似た ような 理由 で 古泉 ( こい ずみ ) 説 も 却下 にた||りゆう||こいずみ|||せつ||きゃっか

クーラー が 欲しい わ ね この 部屋 くーらー||ほしい||||へや

( キョン ) そもそも ラブ レター か どう かも 怪しい が ||らぶ|れたー||||あやしい|

呼び出し を 告げる 連絡 文書 である こと は 確かだ よびだし||つげる|れんらく|ぶんしょ||||たしかだ

いやいや 谷口 ( たに ぐち ) と 国 木田 ( くに き だ ) あたり の |たにくち||||くに|きた|||||

とびっきり の ジョーク かも しれ ない ぜ ||じょーく||||

そう だ な その 可能 性 が 最も 理解 し やすい ||||かのう|せい||もっとも|りかい||

が … だったら

もっと ディテール に 凝る ような 気 も する のだ が … |||こる||き||||

って !  それ は なんだ !

何 って 写真 よ み くる ちゃん の 悩 殺 写真 ! なん||しゃしん||||||なや|ころ|しゃしん

( キョン ) んな もの は 見りゃ 分かる それ を どう する 気 だ ! ||||みりゃ|わかる|||||き|

うち の サイト の トップ ページ に 貼り 付け ん の よ ! ||さいと||とっぷ|ぺーじ||はり|つけ|||

これ で “ 世の中 不思議 メール ” も じゃ んじゃ ん 来る わ ! ||よのなか|ふしぎ|めーる|||||くる|

アクセス 数 も あ ~ っと いう 間 に 万 単位 で 大 回転 よ ウフッ あくせす|すう|||||あいだ||よろず|たんい||だい|かいてん||

カウンター の 桁 足りる かしら ね ~ かうんたー||けた|たりる||

あっ !  ちょっと ああ ~! 何 す ん の よ アホキョン ! |||なん|||||

バカな こと は やめろ ばかな|||

( キョン ) 自分 が メイド 服 で 悩 殺 ポーズ を とって いる ような |じぶん|||ふく||なや|ころ|ぽーず||||

あられ も ない 画像 が あら れ|||がぞう|

全 世界 に 発信 さ れる なんて ことに なれば ぜん|せかい||はっしん|||||

朝比奈 さん は その場で 卒倒 する に 相違 ない あさひな|||そのばで|そっとう|||そうい|

珍しく 熱心に 説教 する 俺 を めずらしく|ねっしんに|せっきょう||おれ|

ハルヒ は じ と っと した 目 で 見て いた が ||||||め||みて||

ネット に 個人 を 特定 できる 情報 を 流す こと の 危険 性 を 解説 する ― ねっと||こじん||とくてい||じょうほう||ながす|||きけん|せい||かいせつ|

俺 の 言葉 を どうにか 理解 した の か … おれ||ことば|||りかい|||

分かった わ よ わかった||

( キョン ) しぶしぶ デリート に 同意 した ||||どうい|

この際 だ から 画像 そのもの を 全て 消去 す べきだった の かも しれ ない が このさい|||がぞう|その もの||すべて|しょうきょ|||||||

それ は ちょっと 惜しい |||おしい

今 だ ! いま|

( ハルヒ ) ん っ

( ハルヒ ) 今日 は もう 帰る ( キョン ) あっ ? |きょう|||かえる||

( み くる ) うわ っ !  あっ ごめんなさい

あっ

ああ …

どうした ん です か ?

なんでも あり ませ ん よ 悪 の 陰謀 は 費え 去り ました |||||あく||いんぼう||ついえ|さり|

( キョン ) する こと も ない ので 朝比奈 さん と オセロ を して いる と ||||||あさひな|||||||

古泉 が やって 来た いつも の 笑顔 で こいずみ|||きた|||えがお|

( 古泉 ) バイト が あり ます んで お 先 に 失礼 し ます こいずみ|ばいと||||||さき||しつれい||

( キョン ) 一体 なんの バイト なんだか な |いったい||ばいと||

着替える から 先 に 帰って て きがえる||さき||かえって|

( キョン ) … と いう 朝比奈 さん の お 言葉 に 甘えて |||あさひな||||ことば||あまえて

俺 は 部室 を 飛び出した おれ||ぶしつ||とびだした

( カラス の 鳴き声 ) からす||なきごえ

( キョン ) そこ に いた 人物 を 目 に して 俺 は かなり 意表 を つかれた ||||じんぶつ||め|||おれ|||いひょう||

入ったら ? はいったら

お前 か おまえ|

そう 意外でしょ |いがいでしょ

( キョン ) なんの 用 だ ? ||よう|

用 が ある の は 確かな んだ けど ね よう|||||たしかな|||

ちょっと 聞き たい こと が ある の |きき|||||

涼 宮 さん の こと ね りょう|みや||||

どう 思って る ? |おもって|

( キョン ) やれやれ こいつ も 涼 宮 か … ||||りょう|みや|

人間 は さ よく やら なくて 後悔 する より も にんげん||||||こうかい|||

やって 後悔 した ほう が いい って 言う よね |こうかい||||||いう|

これ は どう 思う ? |||おもう

よく 言う か どう か は 知ら ない が 言葉 どおり の 意味 だろう よ |いう|||||しら|||ことば|||いみ||

じゃあ さ 例え 話 なんだ けど ||たとえ|はなし||

現状 を 維持 する だけ で は げんじょう||いじ||||

ジリ 貧 に なる こと は 分かって る んだ けど |ひん|||||わかって|||

どう すれば いい 方向 に 向かう こと が できる の か |||ほうこう||むかう|||||

分から ない 時 あなた なら どう する ? わから||じ||||

なんだ そりゃ ? 日本 経済 の 話 か ? ||にっぽん|けいざい||はなし|

とりあえず なんでも いい から 変えて みよう と 思う んじゃ ない ? ||||かえて|||おもう||

どうせ 今 の まま で は 何も 変わら ない んだ し |いま|||||なにも|かわら|||

まあ そういう こと も ある かも しれ ん

でしょ !

でも ね 上 の ほう に いる 人 は 頭 が 固くて ついて いけ ない の ||うえ|||||じん||あたま||かたくて||||

でも 現場 は そう も して られ ない |げんば||||||

手 を こまねいて いたら どんどん よく ない こと に なり そうだ から て||||||||||そう だ|

だったら もう 現場 の 独断 で ||げんば||どくだん|

強硬に 変革 を 進めちゃ って も いい わ よ ね ? きょうこうに|へんかく||すすめちゃ||||||

( キョン ) 何 を 言おう と して る んだ ? ドッキリ か ? |なん||いおう||||||

掃除 用具 入れ に でも 谷口 が 隠れて る の か ? そうじ|ようぐ|いれ|||たにくち||かくれて|||

( 朝倉 ) 何も 変化 し ない 観察 対象 に あたし は もう 飽き飽き して る の ね あさくら|なにも|へんか|||かんさつ|たいしょう|||||あきあき||||

だから あなた を 殺して 涼 宮 ハルヒ の 出方 を 見る |||ころして|りょう|みや|||でかた||みる

ああ っ !  う っ …

( キョン ) なんだ なんだ ?  なん な んだ ?

いや 待て この 状況 は なんだ ? |まて||じょうきょう||

なんで 俺 が 朝倉 に ナイフ を 突きつけ られ ねば なら ん の か ? |おれ||あさくら||ないふ||つきつけ||||||

待て 待て 朝倉 は なんと 言った ? まて|まて|あさくら|||いった

俺 を 殺す ?  ホワイ ?  なぜ ? おれ||ころす||

冗談 は やめろ !  マジ 危ない って ! じょうだん||||あぶない|

それ が 本物 じゃ なかった と して も ビビ る って ! ||ほんもの||||||||

冗談 だ と 思う ? じょうだん|||おもう

ふ ~ ん 死ぬ の って イヤ ? 殺さ れ たく ない ? ||しぬ|||いや|ころさ|||

私 に は 有機 生命 体 の 死 の 概念 が よく 理解 でき ない んだ けど わたくし|||ゆうき|せいめい|からだ||し||がいねん|||りかい||||

意味 が 分から ない し 笑え ない ! いみ||わから|||わらえ|

いい から その 危なっかしい の を ど っか に 置いて くれ ! |||あぶなっかしい||||||おいて|

うん それ 無理 ||むり

だって 私 は 本当に あなた に 死んで ほしい んだ もの |わたくし||ほんとうに|||しんで|||

ああ っ

う っ … ああ っ !

( 朝倉 ) ムダ な の あさくら|むだ||

今 この 空間 は あたし の 情報 制御 下 に ある いま||くうかん||||じょうほう|せいぎょ|した||

出る こと も 入る こと も でき ない でる|||はいる||||

( キョン ) もう 全く 訳 が 分から ない ||まったく|やく||わから|

分かる ヤツ が いたら ここ に 来い そして 俺 に 説明 しろ ! わかる|やつ|||||こい||おれ||せつめい|

ねえ 諦めて よ 結果 は どうせ 同じ なんだ し さ |あきらめて||けっか|||おなじ|||

( キョン ) 何 者 なんだ お前 は ? |なん|もの||おまえ|

うわ っ !

う っ

( キョン ) う う っ ! ( 朝倉 ) ムダ ||||あさくら|むだ

言った でしょ   今 この 教室 は 全て あたし の 意のままに 動く って いった||いま||きょうしつ||すべて|||いのままに|うごく|

( キョン ) 待て 待て 待て な ん なんだ これ は |まて|まて|まて|||||

俺 を 殺して 涼 宮 ハルヒ の 出方 を 見る ? おれ||ころして|りょう|みや|||でかた||みる

また ハルヒ か 人気者 だ な ハルヒ |||にんきもの|||

て か それ で どうして 俺 が 死な なきゃ なら ん のだ ? |||||おれ||しな||||

最初 から こうして おけば よかった さいしょ||||

( キョン ) あっ !  体 が 動か ねえ あり かよ 反則 だ ! ||からだ||うごか||||はんそく|

あなた が 死ねば 必ず 涼 宮 ハルヒ は なんらか の アクション を 起こす ||しねば|かならず|りょう|みや|||||あくしょん||おこす

多分 大きな 情報 爆発 が 観測 できる はず たぶん|おおきな|じょうほう|ばくはつ||かんそく||

またと ない 機会 だ わ ||きかい||

( キョン ) 知ら ねえ よ |しら||

じゃあ 死んで |しんで

( 爆発 音 ) ( キョン ) う っ ばくはつ|おと|||

痛 ( いて ) え な この 野郎 ! って … あれ ?  体 が 動く つう|||||やろう|||からだ||うごく

( キョン ) 長門 ( 朝倉 ) あっ |ながと|あさくら|

( 長門 ) 一つ一つ の プログラム が 甘い ながと|ひとつひとつ||ぷろぐらむ||あまい

側面 部 の 空間 閉鎖 も 情報 封鎖 も 甘い そくめん|ぶ||くうかん|へいさ||じょうほう|ふうさ||あまい

だから 私 に 気付か れる 侵入 を 許す |わたくし||きづか||しんにゅう||ゆるす

邪魔 する 気 ? じゃま||き

この 人間 が 殺さ れたら 間違い なく 涼 宮 ハルヒ は 動く |にんげん||ころさ||まちがい||りょう|みや|||うごく

これ 以上 の 情報 を 得る に は それ しか ない の よ |いじょう||じょうほう||える|||||||

あなた は 私 の バックアップ の はず ||わたくし||ばっくあっぷ||

独断 専行 は 許可 さ れて い ない 私 に 従う べき どくだん|せんこう||きょか|||||わたくし||したがう|

( 朝倉 ) イヤだ と 言ったら ? あさくら|いやだ||いったら

情報 結合 を 解除 する じょうほう|けつごう||かいじょ|

( 朝倉 ) やって みる ? ここ で は 私 の ほう が 有利 よ あさくら||||||わたくし||||ゆうり|

この 教室 は 私 の 情報 制御 空間 |きょうしつ||わたくし||じょうほう|せいぎょ|くうかん

情報 結合 の 解除 を 申請 する じょうほう|けつごう||かいじょ||しんせい|

あっ

ウフッ

( キョン ) この 時 “ ああ この 2 人 は 本当に 人間 じゃ ない みたいだ な ” と ||じ|||じん||ほんとうに|にんげん|||||

俺 は 思った おれ||おもった

う う っ !

( 長門 ) 離れ ないで ( キョン ) うわ っ ! ながと|はなれ||||

この 空間 で は 私 に は 勝て ない わ |くうかん|||わたくし|||かて||

( 超 高速で 唱える 呪文 ) ちょう|こうそくで|となえる|じゅもん

パーソナルネーム 朝倉 涼子 ( りょう こ ) を 敵 性 と 判定 |あさくら|りょうこ||||てき|せい||はんてい

当該 対象 の 有機 情報 連結 を 解除 する とうがい|たいしょう||ゆうき|じょうほう|れんけつ||かいじょ|

あなた の 機能 停止 の ほう が 早い わ ||きのう|ていし||||はやい|

何 す ん …  ぐ わ っ ! なん|||||

そい つ を 守り ながら いつまで もつ かしら ? |||まもり||||

( 超 高速で 唱える 呪文 ) ちょう|こうそくで|となえる|じゅもん

( キョン ) あっ …

長門 ! ながと

あなた は 動か なくて いい ||うごか||

平気 へいき

( キョン ) いや ちっとも 平気に は 見え ねえ って ! |||へいきに||みえ||

( 朝倉 ) それ だけ ダメージ を 受けたら あさくら|||だめーじ||うけたら

他の 情報 に 干渉 する 余裕 は ない でしょ たの|じょうほう||かんしょう||よゆう|||

じゃ とどめ ね

死に なさい しに|

あっ

終わった おわった

なんの こと ? あなた の 3 年 余り の 人生 が ? ||||とし|あまり||じんせい|

( 長門 ) 違う   情報 連結 解除 開始 ながと|ちがう|じょうほう|れんけつ|かいじょ|かいし

そんな …

( 長門 ) あなた は とても 優秀 ながと||||ゆうしゅう

だから この 空間 プログラム を 割り込ま せる のに 今 まで かかった ||くうかん|ぷろぐらむ||わりこま|||いま||

でも もう 終わり ||おわり

侵入 する 前 に 崩壊 因子 を 仕込んで おいた の ね しんにゅう||ぜん||ほうかい|いんし||しこんで|||

どうりで あなた が 弱 すぎる と 思った |||じゃく|||おもった

あらかじめ 攻 性 情報 を 使い果たして いた わけ ね |おさむ|せい|じょうほう||つかいはたして|||

あ ~ あ 残念 所詮 私 は バックアップ だった か ||ざんねん|しょせん|わたくし||ばっくあっぷ||

こう 着 状態 を どうにか する いい チャンス だ と 思った のに な |ちゃく|じょうたい|||||ちゃんす|||おもった||

あたし の 負け よかった ね 延命 できて ||まけ|||えんめい|

でも 気 を つけて ね |き|||

統合 思 念 体 は この とおり 相反する 意識 を いく つ も 持って る の とうごう|おも|ねん|からだ||||あいはんする|いしき|||||もって||

いつか また 私 みたいな 急進 派 が 来る かも しれ ない ||わたくし||きゅうしん|は||くる|||

それ か 長門 さん の 操り 主 が 意見 を 変える かも しれ ない ||ながと|||あやつり|おも||いけん||かえる|||

それ まで 涼 宮 さん と お 幸せに ||りょう|みや||||しあわせに

じゃあ ね !

( キョン ) おい 長門   しっかり しろ ! 今 救急 車 を ! ||ながと|||いま|きゅうきゅう|くるま|

いい 肉体 の 損傷 は 大した こと ない |にくたい||そんしょう||たいした||

正常 化 し ない と いけない の は まず この 空間 せいじょう|か|||||||||くうかん

不純 物 を 取り除いて 教室 を 再 構成 する ふじゅん|ぶつ||とりのぞいて|きょうしつ||さい|こうせい|

( 爆発 音 ) ばくはつ|おと

本当に 大丈夫な の か ? ほんとうに|だいじょうぶな||

処理 能力 を 情報 の 操作 と 改変 に 回した から しょり|のうりょく||じょうほう||そうさ||かいへん||まわした|

この インターフェース の 再生 は 後回し |||さいせい||あとまわし

今 やって る いま||

( 長門 ) あっ … ( キョン ) どうした ? ながと|||

眼鏡 の 再 構成 を 忘れた めがね||さい|こうせい||わすれた

して ない ほう が かわいい と 思う ぞ ||||||おもう|

俺 に は 眼鏡 属性 ないし おれ|||めがね|ぞくせい|

( 長門 ) 眼鏡 属性 って 何 ? ながと|めがね|ぞくせい||なん

う っ … なんでもない ただ の 妄言 だ |||||ぼうげん|

そう

( 谷口 ) う ぃ ~ っす ! たにくち|||

( 谷口 ) わ わ わ 忘れもの …♪ たにくち||||わすれもの

うわ っ !

( キョン ) 父さん この 静止 画 を 見たら |とうさん||せいし|が||みたら

逆に 押し倒そう と して る と も 思え なく も ない 体勢 な わけでして … ぎゃくに|おしたおそう||||||おもえ||||たいせい||

すま ん ご ゆっくり !

面白い 人 おもしろい|じん

は あ ~ どう す っか な

( 長門 ) 任せて 情報 操作 は 得意 ながと|まかせて|じょうほう|そうさ||とくい

朝倉 涼子 は 転校 した こと に する あさくら|りょうこ||てんこう||||

( キョン ) そっち かよ !

( キョン ) … など と ツッコ ん でる 場合 で は ない ||||||ばあい|||

よく 考えたら 俺 は |かんがえたら|おれ|

とんでもない 体験 を して しまった んじゃ ない か ? |たいけん||||||

この 前 長門 が 延々と 語った 電波 話 |ぜん|ながと||えんえんと|かたった|でんぱ|はなし

トンチキ な 妄想 語 り を 信じる と か 信じ ない と か いう 問題 で は ない ||もうそう|ご|||しんじる|||しんじ|||||もんだい|||

さっき の 出来事 は 本気 の ヤバ さ と は 何 か を ||できごと||ほんき||||||なん||

俺 に 実感 さ せて くれた おれ||じっかん|||

マジ で くたばる 5 秒 前 |||びょう|ぜん

これ じゃ 長門 が 宇宙 人 か 何 か の 関係 者 である こと を ||ながと||うちゅう|じん||なん|||かんけい|もの|||

納得 せ ざる を 得 ないで は ない か なっとく||||とく||||

( キョン ) 翌日 クラス に 朝倉 涼子 の 姿 は なかった |よくじつ|くらす||あさくら|りょうこ||すがた||

( 岡部 ( お かべ ) 先生 ) 急な こと だ と 先生 も 思う 転校 する こと に なった おかべ|||せんせい|きゅうな||||せんせい||おもう|てんこう||||

( ざわめき ) ( ハルヒ ) うわ ~!

ウフッ キョン これ は 事件 だ わ ||||じけん||

( キョン ) すっかり 元気 を 取り戻した 涼 宮 ハルヒ が 目 を 輝か せて いた ||げんき||とりもどした|りょう|みや|||め||かがやか||

どう する ? ホントの こと を 言う か ? ||ほんとの|||いう|

言える わけ ねえ ! つうか 俺 が 言い たく ない いえる||||おれ||いい||

あれ は 全て 俺 の 幻覚 だった と 思って い たい くらい な のに ||すべて|おれ||げんかく|||おもって|||||

謎 の 転校 生 が 来た と 思ったら なぞ||てんこう|せい||きた||おもったら

今度 は 理由 も 告げ ず に 転校 して いく 女子 まで いた の よ こんど||りゆう||つげ|||てんこう|||じょし||||

これ は 調査 の 必要 あり ね ! ||ちょうさ||ひつよう||

( キョン ) これ 以上 余計な 仕事 を 増やさ ないで ほしい ||いじょう|よけいな|しごと||ふやさ||

そう で なく と も 俺 は またまた 懸案 事項 を 抱えて いる んだ から な |||||おれ|||けんあん|じこう||かかえて||||

あっ 何 それ ? |なん|

なんでもない

( キョン ) その 懸案 事項 は ||けんあん|じこう|

封筒 の 形 を して 昨日 に 引き続き 俺 の ゲタ 箱 に 入って いた ふうとう||かた|||きのう||ひきつづき|おれ||げた|はこ||はいって|

なんだろう

ゲタ 箱 に 手紙 を 入れる の が 最近 の 流行 な の か ? げた|はこ||てがみ||いれる|||さいきん||りゅうこう|||

しかし 今度 の ブツ は ひと 味 違う ぞ |こんど|||||あじ|ちがう|

ほ い さ っと 出かけて いって ||||でかけて|

また 生命 の 危機 に 直面 する の は 御免 被り たい |せいめい||きき||ちょくめん||||ごめん|かぶり|

しかし ここ で 行か ない わけに は いく まい |||いか|||||

誰 あろう 朝比奈 さん の 呼び出し である だれ||あさひな|||よびだし|

この 手紙 の 主 が 朝比奈 さん である と 断言 する 根拠 は ない が |てがみ||おも||あさひな||||だんげん||こんきょ|||

俺 は さっぱり 疑わ なかった おれ|||うたがわ|

いかにも こんな 回りくどい こと を し そうな 人 だ し ||まわりくどい||||そう な|じん||

かわいらしい レター セット に |れたー|せっと|

いそいそ と ペン を 走ら せて いる 光景 は ||ぺん||はしら|||こうけい|

まさしく 彼女 に 似つかわしい じゃ ない か |かのじょ||につかわしい|||

それ に 昼 休み の 部室 なら 長門 も いる だろう し ||ひる|やすみ||ぶしつ||ながと||||

まっ なんとか なる さ

( み くる ) あっ は ~ い

キョン 君 |きみ

久しぶり ひさしぶり

( キョン ) 朝比奈 さん に とても よく 似て いる |あさひな|||||にて|

でも それ は 朝比奈 さん で は なかった |||あさひな||||

あの … 朝比奈 さん の お 姉さん です か ? |あさひな||||ねえさん||

あっ

ウフッ 私 は 私 朝比奈 み くる 本人 です |わたくし||わたくし|あさひな|||ほんにん|

ただし あなた の 知って る 私 より もっと 未来 から 来 ました |||しって||わたくし|||みらい||らい|

会い たかった あい|

あっ 信用 して ない でしょ ? |しんよう|||

証拠 を 見せて あげる ほら っ ! しょうこ||みせて|||

ここ に 星 形 の ホクロ が ある でしょ ||ほし|かた|||||

付け ボクロ じゃ ない よ 触って みる ? つけ|||||さわって|

( キョン ) 特盛 り ! |とくもり|

( み くる ) これ で 信じた ? ||||しんじた

( キョン ) 信じる も 信じ ない も |しんじる||しんじ||

俺 は 朝比奈 さん の ホクロ の 位置 なんか 覚えちゃ い ない おれ||あさひな|||||いち||おぼえちゃ||

そんな 際どい 部分 まで 見る こと が できた の は |きわどい|ぶぶん||みる|||||

バニーガール の コスプレ を して いた 時 と ||||||じ|

不可抗力 で 着替え を のぞいて しまった 時 ぐらい だ が ふかこうりょく||きがえ||||じ|||

どっち に したって そこ まで 細かい ところ を 観察 など して い ない |||||こまかい|||かんさつ||||

あれ ?  でも ここ に ホクロ が ある って 言った の ||||||||いった|

キョン 君 だった じゃ ない |きみ|||

私 自分 でも 気付いて なかった のに … わたくし|じぶん||きづいて||

あっ !  あっ や だ 今 … ||||いま

あっ そ っか この 時 は まだ … ||||じ||

うわ っ どう しよう …

私 とんでもない 勘違い を … わたくし||かんちがい|

ごめんなさい 今 の 忘れて ください |いま||わすれて|

( キョン ) そう 言わ れて も な ||いわ|||

分かり ました とにかく 信じ ます から わかり|||しんじ||

今 の 俺 は 大抵 の こと は 信じて しまえる ような いま||おれ||たいてい||||しんじて||

性格 を 獲得 した ので せいかく||かくとく||

あれ ?  そ したら 今 2 人 の 朝比奈 さん が |||いま|じん||あさひな||

この 時代 に は いる って こと です か ? |じだい|||||||

あっ はい

過去 の … 私 から 見れば 過去 の 私 は かこ||わたくし||みれば|かこ||わたくし|

現在 教室 で クラスメート たち と お 弁当 中 です げんざい|きょうしつ||||||べんとう|なか|

あなた に 一 つ だけ 言い たい こと が あって ||ひと|||いい||||

無理 を 言って また この 時間 に 来さ せて もらった の むり||いって|||じかん||きたさ|||

あっ 長門 さん に は 席 を 外して もらい ました |ながと||||せき||はずして||

( キョン ) 朝比奈 さん は 長門 の こと を 知って る んです か ? |あさひな|||ながと||||しって||ん です|

( み くる ) すみません 禁 則 事項 です |||きん|そく|じこう|

あっ これ 言う の も 久しぶりです ね ||いう|||ひさしぶりです|

( キョン ) 俺 は 先日 聞いた ばかりです が |おれ||せんじつ|きいた||

あっ …

あまり この 時間 に とどまれ ない の だ から 手短に 言い ます ||じかん|||||||てみじかに|いい|

白雪 姫 って 知って ます ? はくせつ|ひめ||しって|

そりゃ 知って ます けど |しって||

( み くる ) これ から あなた が 何 か 困った 状態 に 置か れた 時 ||||||なん||こまった|じょうたい||おか||じ

その 言葉 を 思い出して ほしい んです |ことば||おもいだして||ん です

7 人 の こびと と か 魔女 と か 毒 リンゴ と か の あれ です か ? じん|||||まじょ|||どく|りんご||||||

( み くる ) そうです 白雪 姫 の 物語 を ||そう です|はくせつ|ひめ||ものがたり|

困った 状態 なら 昨日 あった ばかりです が こまった|じょうたい||きのう|||

( み くる ) それ で は ない んです もっと … ||||||ん です|

そう です ね 詳しく は 言え ない けど |||くわしく||いえ||

その 時 あなた の そば に は 涼 宮 さん も いる はずです |じ||||||りょう|みや||||

俺 と ハルヒ が ?  いつ どこ で ? おれ||||||

涼 宮 さん は りょう|みや||

それ を 困った 状況 だ と は 考え ない かも しれ ませ ん が ||こまった|じょうきょう||||かんがえ||||||

あなた だけ じゃ なくて 私 たち 全員 に とって ||||わたくし||ぜんいん||

それ は 困る こと な んです ||こまる|||ん です

詳しく 教えて もらう わけに は いか ない んでしょう ね くわしく|おしえて|||||||

( み くる ) ごめんなさい でも ヒント だけ でも と 思って ||||ひんと||||おもって

これ が 私 の 精いっぱい ||わたくし||せいいっぱい

それ が 白雪 姫 な んです か ? ||はくせつ|ひめ||ん です|

( み くる ) ええ

覚えて おき ます よ おぼえて|||

ウフッ

ああ ~

あっ ウフッ

よく こんな の 着 れた な 私 今 なら 絶対 無理 |||ちゃく|||わたくし|いま||ぜったい|むり

ハルヒ に は 他 に どんな 衣装 を 着せ られた んです ? |||た|||いしょう||ちゃくせ||ん です

ナイショ !  恥ずかしい もん |はずかしい|

それ に その うち 分かる でしょ ||||わかる|

じゃあ もう 行き ます ||いき|

( キョン ) あっ ( み くる ) 最後に もう 一 つ だけ … ||||さいごに||ひと||

あたし と は あまり 仲よく し ないで ||||なかよく||

俺 に も 一 つ 教えて ください おれ|||ひと||おしえて|

朝比奈 さん 今 年 いく つ ? あさひな||いま|とし||

ウフッ 禁 則 事項 です |きん|そく|じこう|

( キョン ) それ は まるで 見る 者 全て を 恋 に 落とし そうな 笑顔 だった ||||みる|もの|すべて||こい||おとし|そう な|えがお|

久しぶり ひさしぶり

( キョン ) つまり 今 高校 生 を やって る 朝比奈 さん は ||いま|こうこう|せい||||あさひな||

遠からず もともと いた 時代 に 戻って しまう と いう こと だ とおからず|||じだい||もどって|||||

一体 彼女 に とって どれ ぐらい の 時間 が 経過 して いた のだろう か いったい|かのじょ||||||じかん||けいか||||

あの 成長 ぶり から 見る と 5 年 … 3 年 ぐらい か ? |せいちょう|||みる||とし|とし||

女 って の は 高校 出る と 劇的に 変化 する から な おんな||||こうこう|でる||げきてきに|へんか|||

腹 が 減った   教室 に 帰ろう はら||へった|きょうしつ||かえろう

やれやれ だ

よっ !  来る 時 朝比奈 さん に よく 似た 人 と すれ違わ なかった か ? |くる|じ|あさひな||||にた|じん||すれちがわ||

( 長門 ) 朝比奈 み くる の 異 時間 同位 体 朝 に 会った ながと|あさひな||||い|じかん|どうい|からだ|あさ||あった

ひょっとして お前 も 時間 移動 と か できる の か ? |おまえ||じかん|いどう|||||

その 情報 なんとか 体 も ? |じょうほう||からだ|

私 に は でき ない わたくし||||

でも 時間 移動 は そんなに 難しい こと で は ない |じかん|いどう|||むずかしい||||

コツ を 教えて もらい たい ね こつ||おしえて|||

( 長門 ) 言語 で は 概念 を 説明 でき ない し 理解 も でき ない ながと|げんご|||がいねん||せつめい||||りかい|||

そうかい

( 長門 ) そう ながと|

そりゃ しょうがない な

( 長門 ) ない ながと|

長門 昨日 は あり が と よ ながと|きのう|||||

お礼 なら いい お れい||

朝倉 涼子 の 異常 動作 は こっち の 責任   不手際 あさくら|りょうこ||いじょう|どうさ||||せきにん|ふてぎわ

やっぱり 眼鏡 は ない ほう が いい ぞ |めがね||||||

( ハルヒ ) どこ 行って た の よ ! ||おこなって|||

すぐ 帰って くる と 思って ごはん 食べ ないで 待って た のに ! |かえって|||おもって||たべ||まって||

( キョン ) その セリフ 幼なじみ が てれ隠し で 怒って る 感じ で 頼む ||せりふ|おさななじみ||てれかくし||いかって||かんじ||たのむ

アホ な こ と 言って ないで ちょっと こっち 来て ! ||||いって||||きて

さっき 職員 室 で 岡部 に 聞いた んだ けど ね |しょくいん|しつ||おかべ||きいた|||

朝倉 の 転校 って 朝 に なる まで 誰 も 知ら なかった みたいな の よ あさくら||てんこう||あさ||||だれ||しら||||

朝 イチ で 朝倉 の 父親 を 名乗る 男 から 電話 が あって あさ|いち||あさくら||ちちおや||なのる|おとこ||でんわ||

急に 引っ越す こと に なった から って それ も どこ だ と 思う ? きゅうに|ひっこす|||||||||||おもう

カナダ よ カナダ ! そんな の あり ? かなだ||かなだ|||

( ハルヒ ) うさんくさ すぎる わ よ ! ( キョン ) そうかい ?

( ハルヒ ) それ で あたし カナダ の 連絡 先 を 教えて くれ って 言った の よ ||||かなだ||れんらく|さき||おしえて|||いった||

そ したら どう よ それ すら 分から ない って 言う の よ ||||||わから|||いう||

普通 引っ越し 先 くらい 伝える でしょ ふつう|ひっこし|さき||つたえる|

これ は 何 か ある に 違いない わ ! ||なん||||ちがいない|

( キョン ) ねえ よ

( ハルヒ ) せっかく だ から 引っ越し 前 の 朝倉 の 住所 を 聞いて きた ||||ひっこし|ぜん||あさくら||じゅうしょ||きいて|

学校 が 終わったら その 足 で 行く こと に する わ がっこう||おわったら||あし||いく||||

何 か 分かる かも しれ ない ! なん||わかる|||

( キョン ) 相変わらず 人 の 話 を 聞か ない ヤツ だ |あいかわらず|じん||はなし||きか||やつ|

まっ 別に 止め ない こと に する |べつに|とどめ||||

ムダ 骨 を 折る の は ハルヒ であって 俺 で は ない むだ|こつ||おる|||||おれ|||

あんた も 行く の よ ! ||いく||

なんで ?  だ あっ !

あんた それ でも SOS 団 の 一員 な の ? |||sos|だん||いちいん||

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