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江戸小話, 用心

用心

ある ところ に 、 植木 の 大好きな 旦那 が おり ました 。 ある 日 の 事 、 旦那 は 植木 屋 から 手 に 入れた 柳 ( やなぎ ) の 木 を 十 本 ばかり 庭 に 植え 込み ました が 、 近所 の 子ども たち が それ を 珍し そうに 見て いた ので 、 いたずら を さ れる 様 な 気 が して なり ませ ん 。 そこ で 用心 に 、 旦那 は 小僧 に 植木 の 番 を 命じ ました 。

さて 、 それ から 何 日 かたって 、 旦那 が 小僧 に 尋ね ました 。 「 どう だ 様子 は ? 子ども たち が やって 来て 、 大切な 柳 の 木 を 引っこ抜いたり し なかった かい 。 木 と 言う 物 は 、 根っこ が 痛む と 駄目だ から な 」 する と 小僧 は 、 安心 しろ と 言わんばかり に こう 言い ました 。 「 はい 、 そう 言う 事 が ある と 困る と 思い 、 用心 の 為 に わたし が 抜いて 物置 に しまって おき ました 」

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


用心 ようじん

ある ところ に 、 植木 の 大好きな 旦那 が おり ました 。 |||うえき||だいすきな|だんな||| ある 日 の 事 、 旦那 は 植木 屋 から 手 に 入れた 柳 ( やなぎ ) の 木 を 十 本 ばかり 庭 に 植え 込み ました が 、 近所 の 子ども たち が それ を 珍し そうに 見て いた ので 、 いたずら を さ れる 様 な 気 が して なり ませ ん 。 |ひ||こと|だんな||うえき|や||て||いれた|やなぎ|||き||じゅう|ほん||にわ||うえ|こみ|||きんじょ||こども|||||めずらし|そう に|みて|||||||さま||き||||| そこ で 用心 に 、 旦那 は 小僧 に 植木 の 番 を 命じ ました 。 ||ようじん||だんな||こぞう||うえき||ばん||めいじ|

さて 、 それ から 何 日 かたって 、 旦那 が 小僧 に 尋ね ました 。 |||なん|ひ||だんな||こぞう||たずね| 「 どう だ 様子 は ? ||ようす| 子ども たち が やって 来て 、 大切な 柳 の 木 を 引っこ抜いたり し なかった かい 。 こども||||きて|たいせつな|やなぎ||き||ひっこぬいたり||| 木 と 言う 物 は 、 根っこ が 痛む と 駄目だ から な 」   する と 小僧 は 、 安心 しろ と 言わんばかり に こう 言い ました 。 き||いう|ぶつ||ねっこ||いたむ||だめだ|||||こぞう||あんしん|||いわんばかり|||いい| 「 はい 、 そう 言う 事 が ある と 困る と 思い 、 用心 の 為 に わたし が 抜いて 物置 に しまって おき ました 」 ||いう|こと||||こまる||おもい|ようじん||ため||||ぬいて|ものおき||||

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )