×

Nous utilisons des cookies pour rendre LingQ meilleur. En visitant le site vous acceptez nos Politique des cookies.


image

グッドモーニング・コール 2, episode 08「キャンプの夜にはご注意を」

episode 08「 キャンプ の 夜 に は ご 注意 を 」

( 上原 ( うえ はら )) 吉川 ( よし かわ )

( 菜緒 ( なお )) あっ … ん ?

お前 何 か あった ?

え ?

う うん 何も ない よ

うん 何も ない

あっ そうだ 私 今日 1 限 だ から

早く 準備 し なくちゃ

よし 今日 も 1 日 頑張ろう !

フフフフッ

( 女子 学生 の 話し声 )

( 菜緒 ) うーん …

( 夏目 ( なつ め )) 菜緒 ちゃん

夏目 君

菜緒 ちゃん ?

( 菜緒 ) ちょ … ちょっと ついてこ ないで よ

( 夏目 ) 何で 逃げ ん の ?

( 菜緒 ) ついてこ ないで って ば

( 菜緒 ) うわ っ ちょ … ちょっと

ついてこ ないで よ

( 夏目 ) ちょっと 待って よ 何で そんな 避ける の ?

( 菜緒 ) 普通 避ける でしょ ( 夏目 ) 何で ?

( 菜緒 ) 夏目 君 って さ 上原 君 の 友達 だ よ ね ?

( 夏目 ) もちろん

友達 の 彼女 に そういう …

キ … キス みたいな こと する こと って

友達 の こと 裏切る の と 同じ こと な んだ よ

( 夏目 ) 本当 ごめん

そんなに 大 ごと じゃ ない と 思った って いう か さ

あっ 俺 的に あの キス は 挨拶 みたいな もん で

意味 の ある キス じゃ ない から

( 菜緒 ) ここ は 日本 です

挨拶 なんか で キス なんか し ない から

( 夏目 ) だ から 本当 ごめん

許して

もう 行く ね

( 椅子 から 立ち上がる 音 )

( 夏目 ) 上原

聞いて た ?

聞こえた

ちょ … 菜緒 ちゃん

ごめん

何 が ?

あっ いや その …

( 上原 ) お前

吉川 に キス した の か ?

( 夏目 ) ごめん

その 場 の ノリ で つい

悪い と 思って ん なら これ 以上 口出し し ないで くれ

俺 が 知って る こと 吉川 に は 黙って ろ

俺 は あいつ の 口 から 聞き たい

( 壁 を たたく 音 )

♪~

~♪

( 七瀬 ( なな せ )) この前 は ありがとう

( 菜緒 ) あっ いえ 全然 です

私 ね 告白 した の 大地 ( だいち ) に

あっさり フラ れた けど

え ?

びっくり だ よ ね

自分 でも びっくり

あっ いや そうじゃ なくて

あの こない だ 友達 宣言 する って 言って たから

友達 と して そば に いる の も もう 限界 だった んだ

でも 後悔 は して ない けど ね

じゃあ

( 菜緒 ) 言える

言え ない

言える

言え ない … あっ イタッ

もう … 夏目 君 の せい だ !

( 太田 ( おお た )) えっ … 菜緒 ちゃん ?

あっ 太田 ちゃん いた の ?

いた よ ずっと

どうした の ? 夏目 君 と 何 か あった ?

あっ いや …

な … ない よ ない ないない …

何にも ない 何にも ない

本当に ない から ある わけな い じゃ ん ない から

そんな ムキ に なら なくて も

( 菜緒 ) 別に ムキ に なって ない もん

なら いい けど

私 で よければ いつでも 話 聞く よ

あ … あの さ 太田 ちゃん

( 太田 ) ん ?

あっ あっ あっ 友達 の 話 な んだ けど ね

あの ちょっと ちょっと 相談 さ れて

何 か うん それ で …

( 太田 ) うん ( 菜緒 ) あの あの …

友達 が 彼 氏 の 友達 に

キ … キス さ れちゃ って

( 太田 ) えっ !

えっ あの …

あっ いや 別に 別に そういう そういう やつ じゃ なくて

そういう 意味 の ある やつ じゃ ない から

あの … 挨拶 みたいな

その 男 の 人 が すごい チャラ く て 女 慣れ して る って いう か

だから キス と か 何とも 思わ ない 人 な んだ よ ね

夏目 君 みたいだ ね

あっ いや ない あっ そう かな ?

あっ そう だ ね 確かに

そう 言わ れて みれば 確かに そう 言える かな

そう だ ね そう だ ね

それ で ?

それ で あの 友達 が

彼 に それ を 言え なくて すごい 悩んで て

まあ そり ゃあ 言え ない よ ね

彼 に 隠し事 する の イヤな んだ よ ね

でも 正直に 打ち明けて

上原 君 と 夏目 君 の 間 に ヒビ が 入っちゃ う の も イヤだ しね

( 菜緒 ) うん

( 太田 ) フフッ

ハッ ! あっ あっ あっ … いや 違う

( 太田 ) 友達 の 話 じゃ なくて 菜緒 ちゃん の こと でしょ ?

( 菜緒 ) 違う よ 違う って 本当に 違う から ね

バレバレ だ よ !

だって 菜緒 ちゃん 全然 他人事 って 感じ じゃ ない もん

私 は 早く 話した ほう が 傷 は 浅く 済む と 思う よ

菜緒 ちゃん と 上原 君 に して も

夏目 君 と 上原 君 に して も

うん

( ドア が 開く 音 )

( 阿部 ( あ べ )) 吉川 !

( 菜緒 ) えっ あ べ っち どうした の ( 阿部 ) あっ 太田 ちゃん も いる

( まり な ) あっ いた いた ( 光 石 ( み ついし )) お っ いた いた

( 菜緒 ) え ? まり な みっ ちゃん 何で ?

俺 が 呼んだ の

ジャン !

今週 末 みんな で フラワーランド に 行こう !

( 太田 ・ まり な ・ 光 石 ) おお ー !

( 太田 ) 私 私 ここ 行き たかった

( 光 石 ) 北海道 から の 飛行機 代 の ほう が 高く ついた ぞ

まあまあ みんな で 出かける の 久しぶりだ から いい じゃ ん

( 阿部 ) そう 俺 が 車 出す から さ

や だ よ ペーパー の 運転 なんて

えっ 誰 も 俺 が 車 運転 する なんて 言って ない よ

俺 は 車 を 出す だけ 親 の 車

( 太田 ) えっ じゃあ 誰 が 運転 する の ?

( 阿部 ) 来た ! ( 太田 ) ん ?

あ べ っち 話 って 何 ?

あっ あっ …

もし かして 夏目 君 が 運転手 ?

( 菜緒 ) え ? ( 阿部 ) イエス !

あの ちょっと 夏目 君 は …

( 菜緒 ) あっ あっ ああ ー !

( 太田 ) え ? えっ 何 ? 何 ?

( まり な ) ちょっと 待って 待って ( 光 石 ) 似合う な

( 光 石 ) おい まり な まり な ( まり な ) 危ない 危ない …

安心 しろ 吉川

上原 は 俺 が …

( まり な ) ごめん ね 菜緒 ごめん ごめん …

上原 は 俺 が 誘ったら 絶対 来る から な っ

いや そうじゃ なくて さ

( 阿部 ) まあ 上原 と 俺 親友 だ しな

( 紗栄 子 ( さえ こ )) 大丈夫 ?

完全に フリーズ し ました

( 紗栄 子 ) そう じゃ なくて 上原 君 は 大丈夫 ?

す っ ごく イラ ついて る けど

貸して

感情 的に なる と うまく いく もの も いか なく なる よ

( パソコン の 電子 音 )

( パソコン の 起動 音 )

はい

ありがとう ございます

いいえ

( 上原 ) あの 紗栄 子 さん

( 紗栄 子 ) ん ?

あっ いや …

何でもない です

そう だ 上原 君

今週 末 なんだ けど 何 か 予定 ある ?

( 上原 ) いえ 特に は

千葉 で 福島 ( ふく しま ) 先生 の 講演 会 が ある んだ けど

一緒に 行か ない ?

( 上原 ) 福島 先生 って 東 央 理科 大 の ?

そう !

私 が 大好きな 化学 雑誌 に いつも 論文 が 載って て

憧れ の 人 な の

( 上原 ) そう な んです か ( 紗栄 子 ) うん

福島 先生 と 一緒の 雑誌 に 論文 載る の 夢 な んだ よ ねえ

現状 5 戦 5 敗 だ けど

今 も 提出 して て 結果 待ち

でも 今度 は いける 気 が する の

( ノック )

は ー い

( 阿部 ) 失礼 し ます

( 上原 ) 阿部

友達 ?

ワーオ ! クール ビューティー

あの 僕 上原 の 親友 の 阿部 です

( 上原 ) おい

ただ の 腐れ縁 です

こちら は お 世話に なって る 紗栄 子 さん

紗栄 子 さん

ワッツ ア ビューティフル ネーム

何 し に 来た んだ よ

( 阿部 ) あっ

喜べ 上原 今週 末 みんな で キャンプ に 行く ぞ

お前 も 来る よ な

( 上原 ) みんな ? ( 阿部 ) そう えっ と …

吉川 と か 光 石 たち と か

( 上原 ) 俺 パス ( 阿部 ) え ?

たった今 予定 入った

何 だ よ 予定 って

講演 会 行く んだ よ 紗栄 子 さん と

紗栄 子 さん と ? 場所 は どこ です か ?

( 紗栄 子 ) あっ と … 千葉 の 南 房総 ( みなみ ぼうそう )

紗栄 子 さん 運命 かも しれ ませ ん

え ?

僕ら が キャンプ に 行く の も 南 房総 の フラワーランド なんで

( 紗栄 子 ) へえ

上原 も 終わって から 来れば いい じゃ ん

帰り 一緒に 車 で 帰れる し

紗栄 子 さん も ぜひ 一緒に

( 紗栄 子 ) いい の ? ( 阿部 ) もちろん

こういう の は 大 勢い たほう が 楽しい です から

車 って お前 が 運転 で 大丈夫な の か よ

( 阿部 ) お前 失礼な ヤツ だ な

車 は 出す けど 夏目 が 運転 する から 大丈夫 だって

夏目 も 行く の か ?

( 阿部 ) うん 車 運転 できる の あいつ しか い ない し

あと で 連絡 する

( 鍵 を 閉める 音 )

鍵 返して くる ね

ごめん ね

( 菜緒 ) えっ えっ ちょっと …

( 夏目 ) あの さ 菜緒 ちゃん

夏目 君 !

( 夏目 ) はい

私 決めた から

今夜 上原 君 に 話す

よし

( メール の 着信 音 )

ハァ …

( ドア が 開く 音 )

( 菜緒 ) 上原 君

ご飯 できた よ

( 上原 ) おう

あっ ごめん 寝て た ?

( 上原 ) いや

週 末 講演 会 行く から その 勉強 して た

週 末 ?

あれ ? あ べ っち から キャンプ 行く こと 聞いて ない の ?

( 上原 ) ああ …

悪い けど 紗栄 子 さん と 講演 会 に 行く こと に した

紗栄 子 さん と ?

( 上原 ) 紗栄 子 さん が 席 取って くれて

( 菜緒 ) あっ でも さ

早く 終わったら 合流 と か でき ない か な

( 上原 ) 早く 終われば な

みっ ちゃん と か みんな も 来る んだ よ

夏目 も だ ろ

あ … うん

何 か 運転 して くれる ん だって

悪い けど 紗栄 子 さん と 先 約束 しちゃ った から

あっ … そ っか

うん 分かった

( ドア が 閉まる 音 )

いただき ます

( まり な ) わ あ !

うーん 気持ち いい !

夏目 君 運転 お 疲れ さま

( 光 石 ) ドライバー 交代 でき ない って つらい な

( 阿部 ) 免許 持って ない ヤツ に 言わ れ たく ない

( 光 石 ) ペーパー と 変わ ん ないで す ( まり な ) うわ ー !

ねえ 海 が 見える よ ほら ほら みっ ちゃん

( 光 石 ) 本当だ あっ あっ あっ … お腹 痛い

( まり な ) え ?

( 光 石 ) 先 行って て ( まり な ) えっ ちょっと 大丈夫 ?

( 太田 ) 菜緒 ちゃん 大丈夫 ?

ん ?

吉川 車 酔い ? さっき から おとなしい けど

寂しい んだ よ 上原 君 が い ない から

( 太田 ) 上原 君 来 れる と いいね

うん

( シャッター 音 )

大丈夫 絶対 来る よ

吉川 の 沈んで る 顔 送 っと く から

親友 の 俺 が 言う から 間違い なし だ

な っ

うん

( 蘭 ( らん )) どうも ー 楠木 ( くす のき ) 蘭 です !

ジャン !

私 は 今 大 大 大好きな フラワーランド に 来て い ます

フラワーランド で は 現在

開園 来場 者 数 100万 人 突破 イベント が 行わ れて い ます

イエーイ

( 阿部 ) あっ 蘭 ちゃん だ

( まり な ) えっ 本物 ?

( 太田 ) うわ っ ( 夏目 ) ああ だ ね

俺 超 大 ファン な んだ けど

( 太田 ) 私 も 私 も ( まり な ) 行 こ 行 こ …

( 夏目 ) 菜緒 ちゃん も しか して 上原 と ケンカ しちゃ った ?

( 菜緒 ) え ? ( 夏目 ) だ よ な

や っぱ そうなる よ な

どういう こと ?

うわ っ

( 拍手 )

( 蘭 ) おめでとう ございます ! おめでとう ございます

お 2 人 が お 2 人 が

記念 す べき 来場 者 100万 人 突破 後 初 の

初 の カップル 来場 者 と なり ます

おめでとう ございます

あっ ちょっと あっ ち で お 話 伺って いい です か

( 菜緒 ) いや カップル と か じゃ …

( 蘭 ) こっち です

こっち 向いて は い

あの です ね 2 人 に は 記念 品 と して

BBQ バーベキュー で 食べ られる 高級 和 牛 の お 肉 3 キロ と

ブーケ を プレゼント し ます !

拍手 !

( 菜緒 ) それ って カップル じゃ ない と もらえ ない んです か ?

そう です よ

カップル 限定 です

( 菜緒 ) ちょ … ちょっと 時間 ください

( 夏目 ) 何 ? ( 菜緒 ) あっ あの

今 だけ カップル の フリ して さ お 肉 ゲット し ない ?

え ?

お 願い 上原 君 に 高級 和 牛 食べ させ たい の

ハァ …

分かった よ

フフッ ありがとう

え ?

俺 に 任せて

( 菜緒 ) え ?

あっ

( 夏目 ) ありがとう ございます !

( 菜緒 ) ありがとう ございます

( 蘭 ) それでは 質問 です

ここ に は 初めて 来 られた んです か ?

はい ! って か 初めて の デート なんで

ねっ

あっ うん はい

( 蘭 ) 初 デート ( 夏目 ) はい

( 蘭 ) 羨ま し い です 初 デート

初 デート の いい 記念 に なった ね

( 太田 ) チャラ い

( まり な ) イケメン は 何 やって も 許さ れる よ ね

( 蘭 ) それ で は 景品 の お 肉 を ―

フラワーランド の 園長 様 より 2 人 に ( 園長 ) おめでとう ございます

ありがとう ございます

( 拍手 )

そして こちら の

赤 と 白 の ストック で 私 が 作った ブーケ を 彼女 に

どうぞ

( 蘭 ) おめでとう ございます ( 菜緒 ) ありがとう ございます

以上 フラワーランド から 楠木 蘭 でした

( 拍手 )

( スタッフ ) オッケー ! お 疲れ さ まで した !

蘭 ちゃん 今日 も 元気で 最高でした

ストック の 花 言葉 知って ます ?

( 菜緒 ) いえ ( 蘭 )“ 愛 の 絆 ”

白い ストック は “ 思いやり ”

赤い ストック は “ 私 を 信じて ”

どの 言葉 も 恋人 たち に ピッタリ でしょ

だから 私

絶対 カップル に 渡した いって 思って た んです よ ね

( スタッフ ) じゃあ 記念 写真 撮り ましょう か

( 歓声 )

( 蘭 ) 撮り ま しょ 撮り ま しょ ( スタッフ ) 早く いき ます よ

ご 協力 ありがとう ございます

( 阿部 ) 握手 して もらって … ( 男性 ) アイーン

福島 先生 ! 講演 最高でした

私 本 毎日 読んで ます

まず 朝 起きたら この 文 …

( 紗栄 子 ) よっ しゃ ー サイン ゲット

上原 君

上原 君 ?

あっ はい

さっき の 講演 録音 できて る よ ね

( 上原 ) あっ …

すいません

もう …

遊び で 連れて きた わけじゃ ない んだ よ

( 上原 ) すいません ( 紗栄 子 ) 何 か 最近 ずっと

心 ここに あら ず って 感じ だ ね

( 上原 ) 講演 内容 は 覚えて る かぎり まとめて おき ます

何 か あった んでしょ

それ は 言い訳 に なり ませ ん から

別に 言い訳 を 聞き たい んじゃ ない んだ けど

悩み なら 相談 に 乗る って 言って ん の

話す だけ で スッキリ する こと って ある でしょ

それとも ―

弱み は 隠して おき たい ?

( 上原 ) 隠して おき たい 心理 って 何で す かね

( 紗栄 子 ) え ?

どんな 時 に 隠し事 って し ます ?

そんな の 簡単 よ

やましい こと が ある 時 でしょ

( まり な ・ 太田 ) うわ ー !

( まり な ) 海 だ ー ! ( 太田 ) すごい !

( まり な ) 豪華じゃ ん !

( 太田 ) あっ 菜緒 ちゃん ほら 早く 早く

( まり な ) 夏目 君 も 早く 早く

( 阿部 ) あっ ちょっと 待って ちょっと 待って

( まり な ) ああ みっ ちゃん 来た こっち こっち

( 光 石 ) 向こう の 工房 に 貝殻 持って ったら さ 写真 立て 作れ ん だって

( まり な ) え ? ( 光 石 ) 写真 立て

( 携帯 電話 の 着信 音 )

上原 から だ

もしもし 上原 ?

うん オッケー 分かった

は ー い

( 菜緒 ) あっ あ べ っち 上原 君 何て ?

( 阿部 ) 終わった から 向かう って さ

よかった な

( 菜緒 ) うん

( 店員 ) そこ まっすぐ

( 紗栄 子 ) あっ ありがとう ございます ご 丁寧に

上原 君 工房 の 場所 分かった よ

あそこ 出て まっすぐ だって

って か 聞いて る ?

ああ

行き ます か

( 紗栄 子 ) 本日 2 度 目 な んです けど

あー もう ダメだ

菜緒 ちゃん って 本当 不器用だ よ ね

( まり な ) 力 入れる と 余計に ね

もう 貝殻 ない よ

取り 行く ?

うん … うん

あっ 大丈夫 1 人 で 行く から

( 夏目 ) 俺 も もう 1 個 作ろう か な

( 光 石 ) 仲 いい な あの 2 人

( まり な ) え ?

( 光 石 ) 夏目 君 菜緒 に す っげ え 優しい な と 思って さ

( まり な ) そう ?

みっ ちゃん 変な の

( 光 石 ) フフフフ …

( まり な ) フフフ … ん ?

あっ 上原 君

( 阿部 ) 紗栄 子 さん !

お 言葉 に 甘えて ついてきちゃ い ました

( 阿部 ) ああ 今日 は 眼鏡 かけて ない んです ね

いや かけて る 時 も ステキだ けど かけて ない と もっと ステキです ね

あっ 菜緒 ちゃん なら 今 裏 の 海岸 に 貝殻 拾い に 行った よ

夏目 君 と

( 夏目 ) うわ っ

( 菜緒 ) え ?

( 夏目 ) イッテー

あっ 夏目 君

どうした の ? 大丈夫 ?

( 夏目 ) 人生 で 初めて 昆布 で コケ たわ

( 夏目 ) ハハッ ( 菜緒 ) 昆布 ?

( 夏目 ) 昆布

アハハハッ

私 も 昆布 で コケ てる 人 初めて 見た

( 菜緒 ) それ で コケ た の ? ( 夏目 ) そう

( 菜緒 ) フフフッ

菜緒 ちゃん 笑い すぎ じゃ ね ?

( 夏目 ) ほら ( 菜緒 ) あっ あっ

( 菜緒 ) ちょ … ちょっと !

夏目 君 昆布 投げちゃ いけない んだ よ

( 夏目 ) そんな こと 聞いて ない ( 菜緒 ) 昆布 投げちゃ いけない んだ よ

( 菜緒 ) もう !

ちょっと … ああ っ

昆布 投げちゃ …

ちょっと

あっ 上原 君 ?

ちょ … 上原 君

ちょっと 待って って ば

上原 君

ちょっと 待って って ば 上原 君

講演 会 早く 終わった んだ ね

ああ

あの ね 上原 君

何 ?

あ …

あっ あの ね

す っご い おいしい お 肉 ある んだ よ

私 上原 君 の ため に ゲット した んだ

話 って それ だけ ?

え ?

( 菜緒 ) 何 か 変だ よ 上原 君

変な の は どっち だ よ

( 阿部 ) 夏目 これ どう や ん の ?

( 夏目 ) ああ …

( まり な ) えっ ちょっと あ べ っち 全然 火 ついて ない …

は いはい ちょっと 貸して ちょっと 貸して

( 夏目 ) あっ じゃあ 光 石 よろしく ( まり な ) さすが みっ ちゃん

( 光 石 ) この 人数 だ と ―

もう 1 個 バーベキュー セット あった ほう が いい な

( 上原 ) じゃあ 俺 取って くる よ

( 光 石 ) え ?

コンロ 取って くる

( 光 石 ) おう 頼む わ

( 紗栄 子 ) 私 も 手伝う よ

( 太田 ) 菜緒 ちゃん

菜緒 ちゃん 菜緒 ちゃん 菜緒 ちゃん

ちょっと ちょっと ちょっと

( 菜緒 ) え ?

上原 君 やっぱり 怒っちゃ った の ?

ああ …

まだ 話せて なくて

え ?

いや だって 上原 君 何 か 最近 機嫌 が 悪くて

なかなか 話せ なくて

じゃあ 今 から でも 2 人 で ちゃん と 話して きたら ?

でも …

菜緒 ちゃん

たとえ 何でもない こと でも

隠し事 は 時間 が たつ と 意味 持っちゃ うよ

早く した ほう が いい よ

それ に そんな 顔 して たら みんな 楽しめ ない よ

太田 ちゃん

協力 する から

ねっ

うん

( 阿部 ) 俺 も 手伝う よ

( 菜緒 ) あ べ っち

ごめん 聞こえた って いう か いや …

吉川 と 上原 が 変 だって こと ぐらい 俺 でも 気づく よ

はい

( 菜緒 ) ん ?

( 阿部 ) コテージ 1 つ 借りて る から

中 で 上原 と 話して こ いよ

うん

じゃあ 菜緒 ちゃん は コテージ で 待って て

私 上原 君 連れて くる から

うん

( スタッフ ) お 1 つ で よろしい です か ?

( 上原 ) はい

( スタッフ ) 少々 お 待ち ください

( 太田 ) 上原 君

上原 君 あの …

あの お 願い が ある んだ けど

奥 に ある コテージ の ランタン が 欲しい んだ けど ―

お 願い して も いい かな

あの 高い 位置 に あって 手 が 届か なくて

( 上原 ) ああ いい けど

じゃあ ここ 頼む わ

( 太田 ) うん ありがとう

じゃあ お 願い ね

( 太田 ) よし ! ( 紗栄 子 ) 私 も 行 こっか な

( 太田 ) ああ ちょっと …

ちょ ちょ ちょ …

何 ?

( 紗栄 子 ) ちょっと ちょっと 何 ( 太田 ) ダメ ダメ …

( 紗栄 子 ) ちょっと ど いて

上原 あの さ

( 蘭 ) 白い ストック は “ 思いやり ”

赤い ストック は “ 私 を 信じて ”

( ドア が 開く 音 )

( まり な ) あー ん … ああ っ ( 光 石 ) 熱 っ …

( 阿部 ) 焼き肉 の 部位 だったら どこ が 好きです か ?

( 紗栄 子 ) ホルモン ( 阿部 ) 俺 も 大好きです

( 阿部 ) あっ 鳥 か 豚 …

上原 ?

ちょ … 紗栄 子 さん すいません お 願い し ます

( 紗栄 子 ) 重い ! ( 阿部 ) 上原 !

何で い ん の ?

( 上原 ) は ? ( 阿部 ) いや だって …

上原 君 ランタン 持ってきて って

ああ 代わり に 夏目 が 行った よ

( 阿部 ) は あ ? ( 太田 ) えっ えっ …

( 阿部 ) 太田 ちゃん 太田 ちゃん … ( 上原 ) う まっ

だって だって …

こんな 展開 読め ない よ

だ よ ね

( 阿部 ) 上原 ちょっと 1 回 1 回 ちょっと 来て

( 上原 ) 何 だ よ

コテージ で 吉川 が 待って る

お前 ら 何 か 変だ ぞ

何 が あった か 知 ん ない けど ちゃんと 話して こ いよ

肉 食って から な

あの 肉 吉川 が ゲット した んだ ぞ

上原 に 食わせた いって

夏目 と 張り切って カップル 装って

やっぱり 吉川 の 原動力 は 上原 だ よ

そんな こと ねえ よ

え ?

高校 の 時 まで は そう だった かも な

でも …

お互い 世界 が 広がって

周り が 変われば

人 の 気持ち なんて 変わる もん だ ろ

( 阿部 ) そう か ?

吉川 は 何にも 変わって ない と 思う ぞ

とにかく 仲直り して こい

な っ

( 夏目 ) ない な

あっ そ っか

もし かして 上原 ここ に 呼ぶ ため の 口実 だった って こと ?

そう かも

俺 上原 呼んで くる よ

( 菜緒 ) あっ う うん 大丈夫

自分 で 呼んで くる から

ごめん

( 菜緒 ) ん ?

何 か 俺 の せい で

何で ?

上原 怒って た ?

ケンカ の 原因 って キス の こと でしょ

( 菜緒 ) え ?

あいつ 菜緒 ちゃん の 口 から ちゃんと 聞き たい と か 言って

結局 ケンカ しちゃ った んだ な

( 菜緒 ) えっ …

えっ ちょっと 待って どういう こと ?

( 夏目 ) ん ?

えっ …

上原 君 キス の こと 知って る の ?

えっ だって だ から ケンカ して る んでしょ ?

いや 私 まだ 上原 君 に 話して ない

どういう こと ? 夏目 君

いや …

こない だ 食堂 で 話して た の 偶然 聞か れた んだ

だから 何 か 変だった んだ 上原 君

( 夏目 ) ごめん

俺 もう 話して る か と 思って た

言おう と 思った んだ けど 何 か 上原 君 変だ し

夏目 君 と 上原 君 が 気まずく なる の 考えたら

時間 が たつ に つれて どんどん 言え なく なっちゃ って

私 上原 君 と ちゃんと 話さ なくちゃ

( 夏目 ) 俺 も 行く よ

( 菜緒 ) うわ っ !

( 夏目 ) ああ … イッテー

大丈夫 ? 菜緒 ちゃん

上原 君

上原 君 あの ね

( 上原 ) お前 ら が もらった 肉 ―

なくな ん ぞ

( 菜緒 ) え ?

ちょっと 待って 上原 君

ごめん

キス の こと 黙って て

本当 ごめん

( 上原 ) 何で 黙って た ?

( 夏目 ) 俺 が 悪い んだ 俺 が …

( 上原 ) お前 は 黙って ろ

吉川

それ は …

何にも なかったら すぐ 言えた んじゃ ねえ の

何でもない に 決まって んじゃ ん

( 上原 ) でも

お前 は 言え なかった

それ が 吉川 の 気持ち な んだ よ

上原 君 言った よ ね

俺 の 気持ち 勝手に 決める なって

何で 上原 君 は 私 の 気持ち 勝手に 決める の ?

( 夏目 ) 何で 追いかけて や ん ねえ んだ よ

これ 以上 話す こと なんか ねえ よ

お前 ら 大事な こと まだ 何も 話して ねえ だ ろ

だったら お前 が 行けよ

いい んだ な

( 阿部 ) 吉川 ?

( まり な ) 菜緒 どこ 行って た の ? お 肉 全部 食べちゃ うよ

そう だ ぞ 菜緒 が ゲット した んだ から は い

( まり な ) 気 を つけて

( 菜緒 ) お ー ( まり な ) 焼けて る ?

( 太田 ) 菜緒 ちゃん ちょっと

えっ と ごめん ね

ちゃんと 話せた ?

あ … うん

全然 平気

全然 大丈夫

ごめん ね 迷惑 かけちゃ って

よかった … そ っか

よかった よかった よかった

よかった

( 菜緒 ) あっ みっ ちゃん お 肉 ちょうだい

( 光 石 ) は いよ

( 阿部 ) それ 俺 が 焼いて た 肉

( 光 石 ) 名前 が 書いて あり ます か ?

あっ 夏目 君 も 帰って きた お かえり

( 光 石 ) お かえり

( 夏目 ) ジャーン

( 太田 ) あっ 花火 だ 花火 だ

( 足音 )

( 紗栄 子 ) 何 して ん の ?

( 上原 ) 紗栄 子 さん

( 紗栄 子 ) いや あ 変わ んな いわ

実は ね ここ 10 年 前 に 来た こと あん の

当時 の 彼 氏 と

( 上原 ) そう な んです か

( 紗栄 子 ) うん

( 上原 ) 結局 どう なった んです か ?

何 が ?

( 上原 ) その 彼 氏 と

それ から すぐ 別れちゃ った

変わら ない もの なんて 何も ない んです かね

( 紗栄 子 ) かも ね

今 まで

狭い 世界 に いた から

ずっと 変わ ん ない って 思って ました

変わる の も 悪い ことば っか じゃ ない けど ね

思わ ない ?

キス …

した らしい んです

( 紗栄 子 ) え ?

夏目 が

吉川 に

吉川 って

ウソ なんて つけ ない ヤツ な のに

それ ずっと 黙って て

( 上原 ) 相手 が 夏 目 じゃ なかったら

ただ 怒って 終わった かも しん ない んです けど

( 紗栄 子 ) 夏目 君 が 友達 だ から ?

違う の ?

でも …

相手 が 夏目 だって 分かった 時

何 か す っげ え ふ に 落ちた って いう か

( 紗栄 子 ) え ?

吉川 って

自分 の こと 後回し な んです よ

いつも 周り の こと ばっ か 考えて て

夏目 も

後回し な んです よ

自分 の こと

他人 の こと ばっ か 見て て

それ が 吉川 より 器用な だけ で

だから …

( 菜緒 ) あっ

もう 1 回 やろ っか

次 は 何 か 賭けよう

( 菜緒 ) ん ?

俺 が 勝ったら …

俺 と 付き合って

え ?

( 線香 花火 が 落ちる 音 )

あー あ 落ちちゃ った

ありがとう 夏目 君

( 線香 花火 が 落ちる 音 )

あっ

冗談 言って 励まそう と して くれた んでしょ

菜緒 ちゃん って 本当 バカだ よ ね

い っつ も 上原 の ため に

笑ったり 怒ったり

泣いたり

で 傷ついて

それ は …

当たり前

でしょ

好きな 人 の 気持ち に 心 が 動く の は

でも 菜緒 ちゃん 無理 し すぎ

好きな 人 より

好きに なって くれる 人 と 一緒に いた ほう が

楽だ よ

( 携帯 電話 の 着信 音 )

あっ

( 菜緒 ) 上原 君

( 上原 ) あの さ

( 菜緒 ) うん

( 上原 ) ちゃん と 話し たい と 思って

( 菜緒 ) 私 も

上原 君 ?

吉川

俺 …

吉川 と 距離 置き たい んだ

♪~

~♪


episode 08「 キャンプ の 夜 に は ご 注意 を 」 |きゃんぷ||よ||||ちゅうい|

( 上原 ( うえ はら )) 吉川 ( よし かわ ) うえはら|||きちかわ||

( 菜緒 ( なお )) あっ … ん ? なお|||

お前 何 か あった ? おまえ|なん||

え ?

う うん 何も ない よ ||なにも||

うん 何も ない |なにも|

あっ そうだ 私 今日 1 限 だ から |そう だ|わたくし|きょう|げん||

早く 準備 し なくちゃ はやく|じゅんび||

よし 今日 も 1 日 頑張ろう ! |きょう||ひ|がんばろう

フフフフッ

( 女子 学生 の 話し声 ) じょし|がくせい||はなしごえ

( 菜緒 ) うーん … なお|

( 夏目 ( なつ め )) 菜緒 ちゃん なつめ|||なお|

夏目 君 なつめ|きみ

菜緒 ちゃん ? なお|

( 菜緒 ) ちょ … ちょっと ついてこ ないで よ なお|||||

( 夏目 ) 何で 逃げ ん の ? なつめ|なんで|にげ||

( 菜緒 ) ついてこ ないで って ば なお||||

( 菜緒 ) うわ っ ちょ … ちょっと なお||||

ついてこ ないで よ

( 夏目 ) ちょっと 待って よ 何で そんな 避ける の ? なつめ||まって||なんで||さける|

( 菜緒 ) 普通 避ける でしょ ( 夏目 ) 何で ? なお|ふつう|さける||なつめ|なんで

( 菜緒 ) 夏目 君 って さ 上原 君 の 友達 だ よ ね ? なお|なつめ|きみ|||うえはら|きみ||ともだち|||

( 夏目 ) もちろん なつめ|

友達 の 彼女 に そういう … ともだち||かのじょ||

キ … キス みたいな こと する こと って |きす|||||

友達 の こと 裏切る の と 同じ こと な んだ よ ともだち|||うらぎる|||おなじ||||

( 夏目 ) 本当 ごめん なつめ|ほんとう|

そんなに 大 ごと じゃ ない と 思った って いう か さ |だい|||||おもった||||

あっ 俺 的に あの キス は 挨拶 みたいな もん で |おれ|てきに||きす||あいさつ|||

意味 の ある キス じゃ ない から いみ|||きす|||

( 菜緒 ) ここ は 日本 です なお|||にっぽん|

挨拶 なんか で キス なんか し ない から あいさつ|||きす||||

( 夏目 ) だ から 本当 ごめん なつめ|||ほんとう|

許して ゆるして

もう 行く ね |いく|

( 椅子 から 立ち上がる 音 ) いす||たちあがる|おと

( 夏目 ) 上原 なつめ|うえはら

聞いて た ? きいて|

聞こえた きこえた

ちょ … 菜緒 ちゃん |なお|

ごめん

何 が ? なん|

あっ いや その …

( 上原 ) お前 うえはら|おまえ

吉川 に キス した の か ? きちかわ||きす|||

( 夏目 ) ごめん なつめ|

その 場 の ノリ で つい |じょう||のり||

悪い と 思って ん なら これ 以上 口出し し ないで くれ わるい||おもって||||いじょう|くちだし|||

俺 が 知って る こと 吉川 に は 黙って ろ おれ||しって|||きちかわ|||だまって|

俺 は あいつ の 口 から 聞き たい おれ||||くち||きき|

( 壁 を たたく 音 ) かべ|||おと

♪~

~♪

( 七瀬 ( なな せ )) この前 は ありがとう ななせ|||この まえ||

( 菜緒 ) あっ いえ 全然 です なお|||ぜんぜん|

私 ね 告白 した の 大地 ( だいち ) に わたくし||こくはく|||だいち||

あっさり フラ れた けど

え ?

びっくり だ よ ね

自分 でも びっくり じぶん||

あっ いや そうじゃ なくて ||そう じゃ|

あの こない だ 友達 宣言 する って 言って たから |||ともだち|せんげん|||いって|

友達 と して そば に いる の も もう 限界 だった んだ ともだち|||||||||げんかい||

でも 後悔 は して ない けど ね |こうかい|||||

じゃあ

( 菜緒 ) 言える なお|いえる

言え ない いえ|

言える いえる

言え ない … あっ イタッ いえ|||

もう … 夏目 君 の せい だ ! |なつめ|きみ|||

( 太田 ( おお た )) えっ … 菜緒 ちゃん ? おおた||||なお|

あっ 太田 ちゃん いた の ? |おおた|||

いた よ ずっと

どうした の ? 夏目 君 と 何 か あった ? ||なつめ|きみ||なん||

あっ いや …

な … ない よ ない ないない …

何にも ない 何にも ない なんにも||なんにも|

本当に ない から ある わけな い じゃ ん ない から ほんとうに|||||||||

そんな ムキ に なら なくて も

( 菜緒 ) 別に ムキ に なって ない もん なお|べつに|||||

なら いい けど

私 で よければ いつでも 話 聞く よ わたくし||||はなし|きく|

あ … あの さ 太田 ちゃん |||おおた|

( 太田 ) ん ? おおた|

あっ あっ あっ 友達 の 話 な んだ けど ね |||ともだち||はなし||||

あの ちょっと ちょっと 相談 さ れて |||そうだん||

何 か うん それ で … なん||||

( 太田 ) うん ( 菜緒 ) あの あの … おおた||なお||

友達 が 彼 氏 の 友達 に ともだち||かれ|うじ||ともだち|

キ … キス さ れちゃ って |きす|||

( 太田 ) えっ ! おおた|

えっ あの …

あっ いや 別に 別に そういう そういう やつ じゃ なくて ||べつに|べつに|||||

そういう 意味 の ある やつ じゃ ない から |いみ||||||

あの … 挨拶 みたいな |あいさつ|

その 男 の 人 が すごい チャラ く て 女 慣れ して る って いう か |おとこ||じん||||||おんな|なれ|||||

だから キス と か 何とも 思わ ない 人 な んだ よ ね |きす|||なんとも|おもわ||じん||||

夏目 君 みたいだ ね なつめ|きみ||

あっ いや ない あっ そう かな ?

あっ そう だ ね 確かに ||||たしかに

そう 言わ れて みれば 確かに そう 言える かな |いわ|||たしかに||いえる|

そう だ ね そう だ ね

それ で ?

それ で あの 友達 が |||ともだち|

彼 に それ を 言え なくて すごい 悩んで て かれ||||いえ|||なやんで|

まあ そり ゃあ 言え ない よ ね |||いえ|||

彼 に 隠し事 する の イヤな んだ よ ね かれ||かくしごと|||いやな|||

でも 正直に 打ち明けて |しょうじきに|うちあけて

上原 君 と 夏目 君 の 間 に ヒビ が 入っちゃ う の も イヤだ しね うえはら|きみ||なつめ|きみ||あいだ||ひび||はいっちゃ||||いやだ|

( 菜緒 ) うん なお|

( 太田 ) フフッ おおた|

ハッ ! あっ あっ あっ … いや 違う |||||ちがう

( 太田 ) 友達 の 話 じゃ なくて 菜緒 ちゃん の こと でしょ ? おおた|ともだち||はなし|||なお||||

( 菜緒 ) 違う よ 違う って 本当に 違う から ね なお|ちがう||ちがう||ほんとうに|ちがう||

バレバレ だ よ !

だって 菜緒 ちゃん 全然 他人事 って 感じ じゃ ない もん |なお||ぜんぜん|ひとごと||かんじ|||

私 は 早く 話した ほう が 傷 は 浅く 済む と 思う よ わたくし||はやく|はなした|||きず||あさく|すむ||おもう|

菜緒 ちゃん と 上原 君 に して も なお|||うえはら|きみ|||

夏目 君 と 上原 君 に して も なつめ|きみ||うえはら|きみ|||

うん

( ドア が 開く 音 ) どあ||あく|おと

( 阿部 ( あ べ )) 吉川 ! あべ|||きちかわ

( 菜緒 ) えっ あ べ っち どうした の ( 阿部 ) あっ 太田 ちゃん も いる なお|||||||あべ||おおた|||

( まり な ) あっ いた いた ( 光 石 ( み ついし )) お っ いた いた |||||ひかり|いし||||||

( 菜緒 ) え ? まり な みっ ちゃん 何で ? なお||||||なんで

俺 が 呼んだ の おれ||よんだ|

ジャン !

今週 末 みんな で フラワーランド に 行こう ! こんしゅう|すえ|||||いこう

( 太田 ・ まり な ・ 光 石 ) おお ー ! おおた|||ひかり|いし||-

( 太田 ) 私 私 ここ 行き たかった おおた|わたくし|わたくし||いき|

( 光 石 ) 北海道 から の 飛行機 代 の ほう が 高く ついた ぞ ひかり|いし|ほっかいどう|||ひこうき|だい||||たかく||

まあまあ みんな で 出かける の 久しぶりだ から いい じゃ ん |||でかける||ひさしぶりだ||||

( 阿部 ) そう 俺 が 車 出す から さ あべ||おれ||くるま|だす||

や だ よ ペーパー の 運転 なんて |||ぺーぱー||うんてん|

えっ 誰 も 俺 が 車 運転 する なんて 言って ない よ |だれ||おれ||くるま|うんてん|||いって||

俺 は 車 を 出す だけ   親 の 車 おれ||くるま||だす||おや||くるま

( 太田 ) えっ じゃあ 誰 が 運転 する の ? おおた|||だれ||うんてん||

( 阿部 ) 来た ! ( 太田 ) ん ? あべ|きた|おおた|

あ べ っち 話 って 何 ? |||はなし||なん

あっ あっ …

もし かして 夏目 君 が 運転手 ? ||なつめ|きみ||うんてんしゅ

( 菜緒 ) え ? ( 阿部 ) イエス ! なお||あべ|いえす

あの ちょっと 夏目 君 は … ||なつめ|きみ|

( 菜緒 ) あっ あっ ああ ー ! なお||||-

( 太田 ) え ? えっ 何 ? 何 ? おおた|||なん|なん

( まり な ) ちょっと 待って 待って ( 光 石 ) 似合う な |||まって|まって|ひかり|いし|にあう|

( 光 石 ) おい まり な まり な ( まり な ) 危ない 危ない … ひかり|いし||||||||あぶない|あぶない

安心 しろ 吉川 あんしん||きちかわ

上原 は 俺 が … うえはら||おれ|

( まり な ) ごめん ね 菜緒 ごめん ごめん … ||||なお||

上原 は 俺 が 誘ったら 絶対 来る から な っ うえはら||おれ||さそったら|ぜったい|くる|||

いや そうじゃ なくて さ |そう じゃ||

( 阿部 ) まあ 上原 と 俺 親友 だ しな あべ||うえはら||おれ|しんゆう||

( 紗栄 子 ( さえ こ )) 大丈夫 ? ささかえ|こ|||だいじょうぶ

完全に フリーズ し ました かんぜんに|||

( 紗栄 子 ) そう じゃ なくて 上原 君 は 大丈夫 ? ささかえ|こ||||うえはら|きみ||だいじょうぶ

す っ ごく イラ ついて る けど

貸して かして

感情 的に なる と うまく いく もの も いか なく なる よ かんじょう|てきに||||||||||

( パソコン の 電子 音 ) ぱそこん||でんし|おと

( パソコン の 起動 音 ) ぱそこん||きどう|おと

はい

ありがとう ございます

いいえ

( 上原 ) あの 紗栄 子 さん うえはら||ささかえ|こ|

( 紗栄 子 ) ん ? ささかえ|こ|

あっ いや …

何でもない です なんでもない|

そう だ 上原 君 ||うえはら|きみ

今週 末 なんだ けど 何 か 予定 ある ? こんしゅう|すえ|||なん||よてい|

( 上原 ) いえ 特に は うえはら||とくに|

千葉 で 福島 ( ふく しま ) 先生 の 講演 会 が ある んだ けど ちば||ふくしま|||せんせい||こうえん|かい||||

一緒に 行か ない ? いっしょに|いか|

( 上原 ) 福島 先生 って 東 央 理科 大 の ? うえはら|ふくしま|せんせい||ひがし|なかば|りか|だい|

そう !

私 が 大好きな 化学 雑誌 に いつも 論文 が 載って て わたくし||だいすきな|かがく|ざっし|||ろんぶん||のって|

憧れ の 人 な の あこがれ||じん||

( 上原 ) そう な んです か ( 紗栄 子 ) うん うえはら|||ん です||ささかえ|こ|

福島 先生 と 一緒の 雑誌 に 論文 載る の 夢 な んだ よ ねえ ふくしま|せんせい||いっしょの|ざっし||ろんぶん|のる||ゆめ||||

現状 5 戦 5 敗 だ けど げんじょう|いくさ|はい||

今 も 提出 して て 結果 待ち いま||ていしゅつ|||けっか|まち

でも 今度 は いける 気 が する の |こんど|||き|||

( ノック )

は ー い |-|

( 阿部 ) 失礼 し ます あべ|しつれい||

( 上原 ) 阿部 うえはら|あべ

友達 ? ともだち

ワーオ ! クール ビューティー

あの 僕 上原 の 親友 の 阿部 です |ぼく|うえはら||しんゆう||あべ|

( 上原 ) おい うえはら|

ただ の 腐れ縁 です ||くされえん|

こちら は お 世話に なって る 紗栄 子 さん |||せわに|||ささかえ|こ|

紗栄 子 さん ささかえ|こ|

ワッツ ア ビューティフル ネーム |||ねーむ

何 し に 来た んだ よ なん|||きた||

( 阿部 ) あっ あべ|

喜べ 上原 今週 末 みんな で キャンプ に 行く ぞ よろこべ|うえはら|こんしゅう|すえ|||きゃんぷ||いく|

お前 も 来る よ な おまえ||くる||

( 上原 ) みんな ? ( 阿部 ) そう えっ と … うえはら||あべ|||

吉川 と か 光 石 たち と か きちかわ|||ひかり|いし|||

( 上原 ) 俺 パス ( 阿部 ) え ? うえはら|おれ|ぱす|あべ|

たった今 予定 入った たったいま|よてい|はいった

何 だ よ 予定 って なん|||よてい|

講演 会 行く んだ よ 紗栄 子 さん と こうえん|かい|いく|||ささかえ|こ||

紗栄 子 さん と ? 場所 は どこ です か ? ささかえ|こ|||ばしょ||||

( 紗栄 子 ) あっ と … 千葉 の 南 房総 ( みなみ ぼうそう ) ささかえ|こ|||ちば||みなみ|ぼうそう||

紗栄 子 さん 運命 かも しれ ませ ん ささかえ|こ||うんめい||||

え ?

僕ら が キャンプ に 行く の も 南 房総 の フラワーランド なんで ぼくら||きゃんぷ||いく|||みなみ|ぼうそう|||

( 紗栄 子 ) へえ ささかえ|こ|

上原 も 終わって から 来れば いい じゃ ん うえはら||おわって||くれば|||

帰り 一緒に 車 で 帰れる し かえり|いっしょに|くるま||かえれる|

紗栄 子 さん も ぜひ 一緒に ささかえ|こ||||いっしょに

( 紗栄 子 ) いい の ? ( 阿部 ) もちろん ささかえ|こ|||あべ|

こういう の は 大 勢い たほう が 楽しい です から |||だい|いきおい|||たのしい||

車 って お前 が 運転 で 大丈夫な の か よ くるま||おまえ||うんてん||だいじょうぶな|||

( 阿部 ) お前 失礼な ヤツ だ な あべ|おまえ|しつれいな|やつ||

車 は 出す けど 夏目 が 運転 する から 大丈夫 だって くるま||だす||なつめ||うんてん|||だいじょうぶ|

夏目 も 行く の か ? なつめ||いく||

( 阿部 ) うん 車 運転 できる の あいつ しか い ない し あべ||くるま|うんてん|||||||

あと で 連絡 する ||れんらく|

( 鍵 を 閉める 音 ) かぎ||しめる|おと

鍵 返して くる ね かぎ|かえして||

ごめん ね

( 菜緒 ) えっ えっ ちょっと … なお|||

( 夏目 ) あの さ 菜緒 ちゃん なつめ|||なお|

夏目 君 ! なつめ|きみ

( 夏目 ) はい なつめ|

私 決めた から わたくし|きめた|

今夜 上原 君 に 話す こんや|うえはら|きみ||はなす

よし

( メール の 着信 音 ) めーる||ちゃくしん|おと

ハァ …

( ドア が 開く 音 ) どあ||あく|おと

( 菜緒 ) 上原 君 なお|うえはら|きみ

ご飯 できた よ ごはん||

( 上原 ) おう うえはら|

あっ ごめん 寝て た ? ||ねて|

( 上原 ) いや うえはら|

週 末 講演 会 行く から その 勉強 して た しゅう|すえ|こうえん|かい|いく|||べんきょう||

週 末 ? しゅう|すえ

あれ ? あ べ っち から キャンプ 行く こと 聞いて ない の ? |||||きゃんぷ|いく||きいて||

( 上原 ) ああ … うえはら|

悪い けど 紗栄 子 さん と 講演 会 に 行く こと に した わるい||ささかえ|こ|||こうえん|かい||いく|||

紗栄 子 さん と ? ささかえ|こ||

( 上原 ) 紗栄 子 さん が 席 取って くれて うえはら|ささかえ|こ|||せき|とって|

( 菜緒 ) あっ でも さ なお|||

早く 終わったら 合流 と か でき ない か な はやく|おわったら|ごうりゅう||||||

( 上原 ) 早く 終われば な うえはら|はやく|おわれば|

みっ ちゃん と か みんな も 来る んだ よ ||||||くる||

夏目 も だ ろ なつめ|||

あ … うん

何 か 運転 して くれる ん だって なん||うんてん||||

悪い けど 紗栄 子 さん と 先 約束 しちゃ った から わるい||ささかえ|こ|||さき|やくそく|||

あっ … そ っか

うん 分かった |わかった

( ドア が 閉まる 音 ) どあ||しまる|おと

いただき ます

( まり な ) わ あ !

うーん 気持ち いい ! |きもち|

夏目 君 運転 お 疲れ さま なつめ|きみ|うんてん||つかれ|

( 光 石 ) ドライバー 交代 でき ない って つらい な ひかり|いし|どらいばー|こうたい|||||

( 阿部 ) 免許 持って ない ヤツ に 言わ れ たく ない あべ|めんきょ|もって||やつ||いわ|||

( 光 石 ) ペーパー と 変わ ん ないで す ( まり な ) うわ ー ! ひかり|いし|ぺーぱー||かわ|||||||-

ねえ 海 が 見える よ ほら ほら みっ ちゃん |うみ||みえる|||||

( 光 石 ) 本当だ あっ あっ あっ … お腹 痛い ひかり|いし|ほんとうだ||||おなか|いたい

( まり な ) え ?

( 光 石 ) 先 行って て ( まり な ) えっ ちょっと 大丈夫 ? ひかり|いし|さき|おこなって||||||だいじょうぶ

( 太田 ) 菜緒 ちゃん 大丈夫 ? おおた|なお||だいじょうぶ

ん ?

吉川 車 酔い ? さっき から おとなしい けど きちかわ|くるま|よい||||

寂しい んだ よ 上原 君 が い ない から さびしい|||うえはら|きみ||||

( 太田 ) 上原 君 来 れる と いいね おおた|うえはら|きみ|らい|||

うん

( シャッター 音 ) しゃったー|おと

大丈夫 絶対 来る よ だいじょうぶ|ぜったい|くる|

吉川 の 沈んで る 顔 送 っと く から きちかわ||しずんで||かお|おく|||

親友 の 俺 が 言う から 間違い なし だ しんゆう||おれ||いう||まちがい||

な っ

うん

( 蘭 ( らん )) どうも ー 楠木 ( くす のき ) 蘭 です ! らん|||-|くすのき|||らん|

ジャン !

私 は 今 大 大 大好きな フラワーランド に 来て い ます わたくし||いま|だい|だい|だいすきな|||きて||

フラワーランド で は 現在 |||げんざい

開園 来場 者 数 100万 人 突破 イベント が 行わ れて い ます かいえん|らいじょう|もの|すう|よろず|じん|とっぱ|いべんと||おこなわ|||

イエーイ

( 阿部 ) あっ 蘭 ちゃん だ あべ||らん||

( まり な ) えっ 本物 ? |||ほんもの

( 太田 ) うわ っ ( 夏目 ) ああ だ ね おおた|||なつめ|||

俺 超 大 ファン な んだ けど おれ|ちょう|だい|ふぁん|||

( 太田 ) 私 も 私 も ( まり な ) 行 こ 行 こ … おおた|わたくし||わたくし||||ぎょう||ぎょう|

( 夏目 ) 菜緒 ちゃん も しか して 上原 と ケンカ しちゃ った ? なつめ|なお|||||うえはら||けんか||

( 菜緒 ) え ? ( 夏目 ) だ よ な なお||なつめ|||

や っぱ そうなる よ な ||そう なる||

どういう こと ?

うわ っ

( 拍手 ) はくしゅ

( 蘭 ) おめでとう ございます ! おめでとう ございます らん||||

お 2 人 が お 2 人 が |じん|||じん|

記念 す べき 来場 者 100万 人 突破 後 初 の きねん|||らいじょう|もの|よろず|じん|とっぱ|あと|はつ|

初 の カップル 来場 者 と なり ます はつ||かっぷる|らいじょう|もの|||

おめでとう ございます

あっ ちょっと あっ ち で お 話 伺って いい です か ||||||はなし|うかがって|||

( 菜緒 ) いや カップル と か じゃ … なお||かっぷる|||

( 蘭 ) こっち です らん||

こっち 向いて は い |むいて||

あの です ね 2 人 に は 記念 品 と して |||じん|||きねん|しな||

BBQ バーベキュー で 食べ られる 高級 和 牛 の お 肉 3 キロ と |ばーべきゅー||たべ||こうきゅう|わ|うし|||にく|きろ|

ブーケ を プレゼント し ます ! ||ぷれぜんと||

拍手 ! はくしゅ

( 菜緒 ) それ って カップル じゃ ない と もらえ ない んです か ? なお|||かっぷる||||||ん です|

そう です よ

カップル 限定 です かっぷる|げんてい|

( 菜緒 ) ちょ … ちょっと 時間 ください なお|||じかん|

( 夏目 ) 何 ? ( 菜緒 ) あっ あの なつめ|なん|なお||

今 だけ カップル の フリ して さ お 肉 ゲット し ない ? いま||かっぷる||||||にく|げっと||

え ?

お 願い 上原 君 に 高級 和 牛 食べ させ たい の |ねがい|うえはら|きみ||こうきゅう|わ|うし|たべ|さ せ||

ハァ …

分かった よ わかった|

フフッ ありがとう

え ?

俺 に 任せて おれ||まかせて

( 菜緒 ) え ? なお|

あっ

( 夏目 ) ありがとう ございます ! なつめ||

( 菜緒 ) ありがとう ございます なお||

( 蘭 ) それでは 質問 です らん||しつもん|

ここ に は 初めて 来 られた んです か ? |||はじめて|らい||ん です|

はい ! って か 初めて の デート なんで |||はじめて||でーと|

ねっ

あっ うん はい

( 蘭 ) 初 デート ( 夏目 ) はい らん|はつ|でーと|なつめ|

( 蘭 ) 羨ま し い です 初 デート らん|うらやま||||はつ|でーと

初 デート の いい 記念 に なった ね はつ|でーと|||きねん|||

( 太田 ) チャラ い おおた||

( まり な ) イケメン は 何 やって も 許さ れる よ ね ||||なん|||ゆるさ|||

( 蘭 ) それ で は 景品 の お 肉 を ― らん||||けいひん|||にく|

フラワーランド の 園長 様 より 2 人 に ( 園長 ) おめでとう ございます ||えんちょう|さま||じん||えんちょう||

ありがとう ございます

( 拍手 ) はくしゅ

そして こちら の

赤 と 白 の ストック で 私 が 作った ブーケ を 彼女 に あか||しろ||すとっく||わたくし||つくった|||かのじょ|

どうぞ

( 蘭 ) おめでとう ございます ( 菜緒 ) ありがとう ございます らん|||なお||

以上 フラワーランド から 楠木 蘭 でした いじょう|||くすのき|らん|

( 拍手 ) はくしゅ

( スタッフ ) オッケー ! お 疲れ さ まで した ! すたっふ|||つかれ|||

蘭 ちゃん 今日 も 元気で 最高でした らん||きょう||げんきで|さいこうでした

ストック の 花 言葉 知って ます ? すとっく||か|ことば|しって|

( 菜緒 ) いえ ( 蘭 )“ 愛 の 絆 ” なお||らん|あい||きずな

白い ストック は “ 思いやり ” しろい|すとっく||おもいやり

赤い ストック は “ 私 を 信じて ” あかい|すとっく||わたくし||しんじて

どの 言葉 も 恋人 たち に ピッタリ でしょ |ことば||こいびと|||ぴったり|

だから 私 |わたくし

絶対 カップル に 渡した いって 思って た んです よ ね ぜったい|かっぷる||わたした||おもって||ん です||

( スタッフ ) じゃあ 記念 写真 撮り ましょう か すたっふ||きねん|しゃしん|とり||

( 歓声 ) かんせい

( 蘭 ) 撮り ま しょ 撮り ま しょ ( スタッフ ) 早く いき ます よ らん|とり|||とり|||すたっふ|はやく|||

ご 協力 ありがとう ございます |きょうりょく||

( 阿部 ) 握手 して もらって … ( 男性 ) アイーン あべ|あくしゅ|||だんせい|

福島 先生 ! 講演 最高でした ふくしま|せんせい|こうえん|さいこうでした

私 本 毎日 読んで ます わたくし|ほん|まいにち|よんで|

まず 朝 起きたら この 文 … |あさ|おきたら||ぶん

( 紗栄 子 ) よっ しゃ ー サイン ゲット ささかえ|こ|||-|さいん|げっと

上原 君 うえはら|きみ

上原 君 ? うえはら|きみ

あっ はい

さっき の 講演 録音 できて る よ ね ||こうえん|ろくおん||||

( 上原 ) あっ … うえはら|

すいません

もう …

遊び で 連れて きた わけじゃ ない んだ よ あそび||つれて|||||

( 上原 ) すいません ( 紗栄 子 ) 何 か 最近 ずっと うえはら||ささかえ|こ|なん||さいきん|

心 ここに あら ず って 感じ だ ね こころ|ここ に||||かんじ||

( 上原 ) 講演 内容 は 覚えて る かぎり まとめて おき ます うえはら|こうえん|ないよう||おぼえて|||||

何 か あった んでしょ なん|||

それ は 言い訳 に なり ませ ん から ||いい わけ|||||

別に 言い訳 を 聞き たい んじゃ ない んだ けど べつに|いい わけ||きき|||||

悩み なら 相談 に 乗る って 言って ん の なやみ||そうだん||のる||いって||

話す だけ で スッキリ する こと って ある でしょ はなす|||すっきり|||||

それとも ―

弱み は 隠して おき たい ? よわみ||かくして||

( 上原 ) 隠して おき たい 心理 って 何で す かね うえはら|かくして|||しんり||なんで||

( 紗栄 子 ) え ? ささかえ|こ|

どんな 時 に 隠し事 って し ます ? |じ||かくしごと|||

そんな の 簡単 よ ||かんたん|

やましい こと が ある 時 でしょ ||||じ|

( まり な ・ 太田 ) うわ ー ! ||おおた||-

( まり な ) 海 だ ー ! ( 太田 ) すごい ! ||うみ||-|おおた|

( まり な ) 豪華じゃ ん ! ||ごうかじゃ|

( 太田 ) あっ 菜緒 ちゃん ほら 早く 早く おおた||なお|||はやく|はやく

( まり な ) 夏目 君 も 早く 早く ||なつめ|きみ||はやく|はやく

( 阿部 ) あっ ちょっと 待って ちょっと 待って あべ|||まって||まって

( まり な ) ああ みっ ちゃん 来た こっち こっち |||||きた||

( 光 石 ) 向こう の 工房 に 貝殻 持って ったら さ 写真 立て 作れ ん だって ひかり|いし|むこう||こうぼう||かいがら|もって|||しゃしん|たて|つくれ||

( まり な ) え ? ( 光 石 ) 写真 立て |||ひかり|いし|しゃしん|たて

( 携帯 電話 の 着信 音 ) けいたい|でんわ||ちゃくしん|おと

上原 から だ うえはら||

もしもし 上原 ? |うえはら

うん オッケー 分かった ||わかった

は ー い |-|

( 菜緒 ) あっ あ べ っち 上原 君 何て ? なお|||||うえはら|きみ|なんて

( 阿部 ) 終わった から 向かう って さ あべ|おわった||むかう||

よかった な

( 菜緒 ) うん なお|

( 店員 ) そこ まっすぐ てんいん||

( 紗栄 子 ) あっ ありがとう ございます ご 丁寧に ささかえ|こ|||||ていねいに

上原 君 工房 の 場所 分かった よ うえはら|きみ|こうぼう||ばしょ|わかった|

あそこ 出て まっすぐ だって |でて||

って か 聞いて る ? ||きいて|

ああ

行き ます か いき||

( 紗栄 子 ) 本日 2 度 目 な んです けど ささかえ|こ|ほんじつ|たび|め||ん です|

あー もう ダメだ ||だめだ

菜緒 ちゃん って 本当 不器用だ よ ね なお|||ほんとう|ぶきようだ||

( まり な ) 力 入れる と 余計に ね ||ちから|いれる||よけいに|

もう 貝殻 ない よ |かいがら||

取り 行く ? とり|いく

うん … うん

あっ 大丈夫 1 人 で 行く から |だいじょうぶ|じん||いく|

( 夏目 ) 俺 も もう 1 個 作ろう か な なつめ|おれ|||こ|つくろう||

( 光 石 ) 仲 いい な あの 2 人 ひかり|いし|なか||||じん

( まり な ) え ?

( 光 石 ) 夏目 君 菜緒 に す っげ え 優しい な と 思って さ ひかり|いし|なつめ|きみ|なお|||||やさしい|||おもって|

( まり な ) そう ?

みっ ちゃん 変な の ||へんな|

( 光 石 ) フフフフ … ひかり|いし|

( まり な ) フフフ … ん ?

あっ 上原 君 |うえはら|きみ

( 阿部 ) 紗栄 子 さん ! あべ|ささかえ|こ|

お 言葉 に 甘えて ついてきちゃ い ました |ことば||あまえて|||

( 阿部 ) ああ 今日 は 眼鏡 かけて ない んです ね あべ||きょう||めがね|||ん です|

いや かけて る 時 も ステキだ けど かけて ない と もっと ステキです ね |||じ||すてきだ||||||すてき です|

あっ 菜緒 ちゃん なら 今 裏 の 海岸 に 貝殻 拾い に 行った よ |なお|||いま|うら||かいがん||かいがら|ひろい||おこなった|

夏目 君 と なつめ|きみ|

( 夏目 ) うわ っ なつめ||

( 菜緒 ) え ? なお|

( 夏目 ) イッテー なつめ|

あっ 夏目 君 |なつめ|きみ

どうした の ? 大丈夫 ? ||だいじょうぶ

( 夏目 ) 人生 で 初めて 昆布 で コケ たわ なつめ|じんせい||はじめて|こんぶ||こけ|

( 夏目 ) ハハッ ( 菜緒 ) 昆布 ? なつめ||なお|こんぶ

( 夏目 ) 昆布 なつめ|こんぶ

アハハハッ

私 も 昆布 で コケ てる 人 初めて 見た わたくし||こんぶ||こけ||じん|はじめて|みた

( 菜緒 ) それ で コケ た の ? ( 夏目 ) そう なお|||こけ|||なつめ|

( 菜緒 ) フフフッ なお|

菜緒 ちゃん 笑い すぎ じゃ ね ? なお||わらい|||

( 夏目 ) ほら ( 菜緒 ) あっ あっ なつめ||なお||

( 菜緒 ) ちょ … ちょっと ! なお||

夏目 君 昆布 投げちゃ いけない んだ よ なつめ|きみ|こんぶ|なげちゃ|||

( 夏目 ) そんな こと 聞いて ない ( 菜緒 ) 昆布 投げちゃ いけない んだ よ なつめ|||きいて||なお|こんぶ|なげちゃ|||

( 菜緒 ) もう ! なお|

ちょっと … ああ っ

昆布 投げちゃ … こんぶ|なげちゃ

ちょっと

あっ 上原 君 ? |うえはら|きみ

ちょ … 上原 君 |うえはら|きみ

ちょっと 待って って ば |まって||

上原 君 うえはら|きみ

ちょっと 待って って ば 上原 君 |まって|||うえはら|きみ

講演 会 早く 終わった んだ ね こうえん|かい|はやく|おわった||

ああ

あの ね 上原 君 ||うえはら|きみ

何 ? なん

あ …

あっ あの ね

す っご い おいしい お 肉 ある んだ よ |||||にく|||

私 上原 君 の ため に ゲット した んだ わたくし|うえはら|きみ||||げっと||

話 って それ だけ ? はなし|||

え ?

( 菜緒 ) 何 か 変だ よ 上原 君 なお|なん||へんだ||うえはら|きみ

変な の は どっち だ よ へんな|||||

( 阿部 ) 夏目 これ どう や ん の ? あべ|なつめ|||||

( 夏目 ) ああ … なつめ|

( まり な ) えっ ちょっと あ べ っち 全然 火 ついて ない … |||||||ぜんぜん|ひ||

は いはい ちょっと 貸して ちょっと 貸して |||かして||かして

( 夏目 ) あっ じゃあ 光 石 よろしく ( まり な ) さすが みっ ちゃん なつめ|||ひかり|いし||||||

( 光 石 ) この 人数 だ と ― ひかり|いし||にんずう||

もう 1 個 バーベキュー セット あった ほう が いい な |こ|ばーべきゅー|せっと|||||

( 上原 ) じゃあ 俺 取って くる よ うえはら||おれ|とって||

( 光 石 ) え ? ひかり|いし|

コンロ 取って くる こんろ|とって|

( 光 石 ) おう 頼む わ ひかり|いし||たのむ|

( 紗栄 子 ) 私 も 手伝う よ ささかえ|こ|わたくし||てつだう|

( 太田 ) 菜緒 ちゃん おおた|なお|

菜緒 ちゃん 菜緒 ちゃん 菜緒 ちゃん なお||なお||なお|

ちょっと ちょっと ちょっと

( 菜緒 ) え ? なお|

上原 君 やっぱり 怒っちゃ った の ? うえはら|きみ||いかっちゃ||

ああ …

まだ 話せて なくて |はなせて|

え ?

いや だって 上原 君 何 か 最近 機嫌 が 悪くて ||うえはら|きみ|なん||さいきん|きげん||わるくて

なかなか 話せ なくて |はなせ|

じゃあ 今 から でも 2 人 で ちゃん と 話して きたら ? |いま|||じん||||はなして|

でも …

菜緒 ちゃん なお|

たとえ 何でもない こと でも |なんでもない||

隠し事 は 時間 が たつ と 意味 持っちゃ うよ かくしごと||じかん||||いみ|もっちゃ|

早く した ほう が いい よ はやく|||||

それ に そんな 顔 して たら みんな 楽しめ ない よ |||かお||||たのしめ||

太田 ちゃん おおた|

協力 する から きょうりょく||

ねっ

うん

( 阿部 ) 俺 も 手伝う よ あべ|おれ||てつだう|

( 菜緒 ) あ べ っち なお|||

ごめん 聞こえた って いう か いや … |きこえた||||

吉川 と 上原 が 変 だって こと ぐらい 俺 でも 気づく よ きちかわ||うえはら||へん||||おれ||きづく|

はい

( 菜緒 ) ん ? なお|

( 阿部 ) コテージ 1 つ 借りて る から あべ|||かりて||

中 で 上原 と 話して こ いよ なか||うえはら||はなして||

うん

じゃあ 菜緒 ちゃん は コテージ で 待って て |なお|||||まって|

私 上原 君 連れて くる から わたくし|うえはら|きみ|つれて||

うん

( スタッフ ) お 1 つ で よろしい です か ? すたっふ||||||

( 上原 ) はい うえはら|

( スタッフ ) 少々 お 待ち ください すたっふ|しょうしょう||まち|

( 太田 ) 上原 君 おおた|うえはら|きみ

上原 君 あの … うえはら|きみ|

あの お 願い が ある んだ けど ||ねがい||||

奥 に ある コテージ の ランタン が 欲しい んだ けど ― おく|||||||ほしい||

お 願い して も いい かな |ねがい||||

あの 高い 位置 に あって 手 が 届か なくて |たかい|いち|||て||とどか|

( 上原 ) ああ いい けど うえはら|||

じゃあ ここ 頼む わ ||たのむ|

( 太田 ) うん ありがとう おおた||

じゃあ お 願い ね ||ねがい|

( 太田 ) よし ! ( 紗栄 子 ) 私 も 行 こっか な おおた||ささかえ|こ|わたくし||ぎょう||

( 太田 ) ああ ちょっと … おおた||

ちょ ちょ ちょ …

何 ? なん

( 紗栄 子 ) ちょっと ちょっと 何 ( 太田 ) ダメ ダメ … ささかえ|こ|||なん|おおた|だめ|だめ

( 紗栄 子 ) ちょっと ど いて ささかえ|こ|||

上原 あの さ うえはら||

( 蘭 ) 白い ストック は “ 思いやり ” らん|しろい|すとっく||おもいやり

赤い ストック は “ 私 を 信じて ” あかい|すとっく||わたくし||しんじて

( ドア が 開く 音 ) どあ||あく|おと

( まり な ) あー ん … ああ っ ( 光 石 ) 熱 っ … ||||||ひかり|いし|ねつ|

( 阿部 ) 焼き肉 の 部位 だったら どこ が 好きです か ? あべ|やきにく||ぶい||||すき です|

( 紗栄 子 ) ホルモン ( 阿部 ) 俺 も 大好きです ささかえ|こ|ほるもん|あべ|おれ||だいすき です

( 阿部 ) あっ 鳥 か 豚 … あべ||ちょう||ぶた

上原 ? うえはら

ちょ … 紗栄 子 さん すいません お 願い し ます |ささかえ|こ||||ねがい||

( 紗栄 子 ) 重い ! ( 阿部 ) 上原 ! ささかえ|こ|おもい|あべ|うえはら

何で い ん の ? なんで|||

( 上原 ) は ? ( 阿部 ) いや だって … うえはら||あべ||

上原 君 ランタン 持ってきて って うえはら|きみ||もってきて|

ああ 代わり に 夏目 が 行った よ |かわり||なつめ||おこなった|

( 阿部 ) は あ ? ( 太田 ) えっ えっ … あべ|||おおた||

( 阿部 ) 太田 ちゃん 太田 ちゃん … ( 上原 ) う まっ あべ|おおた||おおた||うえはら||

だって だって …

こんな 展開 読め ない よ |てんかい|よめ||

だ よ ね

( 阿部 ) 上原 ちょっと 1 回 1 回 ちょっと 来て あべ|うえはら||かい|かい||きて

( 上原 ) 何 だ よ うえはら|なん||

コテージ で 吉川 が 待って る ||きちかわ||まって|

お前 ら 何 か 変だ ぞ おまえ||なん||へんだ|

何 が あった か 知 ん ない けど ちゃんと 話して こ いよ なん||||ち|||||はなして||

肉 食って から な にく|くって||

あの 肉 吉川 が ゲット した んだ ぞ |にく|きちかわ||げっと|||

上原 に 食わせた いって うえはら||くわせた|

夏目 と 張り切って カップル 装って なつめ||はりきって|かっぷる|よそおって

やっぱり 吉川 の 原動力 は 上原 だ よ |きちかわ||げんどうりょく||うえはら||

そんな こと ねえ よ

え ?

高校 の 時 まで は そう だった かも な こうこう||じ||||||

でも …

お互い 世界 が 広がって おたがい|せかい||ひろがって

周り が 変われば まわり||かわれば

人 の 気持ち なんて 変わる もん だ ろ じん||きもち||かわる|||

( 阿部 ) そう か ? あべ||

吉川 は 何にも 変わって ない と 思う ぞ きちかわ||なんにも|かわって|||おもう|

とにかく 仲直り して こい |なかなおり||

な っ

( 夏目 ) ない な なつめ||

あっ そ っか

もし かして 上原 ここ に 呼ぶ ため の 口実 だった って こと ? ||うえはら|||よぶ|||こうじつ|||

そう かも

俺 上原 呼んで くる よ おれ|うえはら|よんで||

( 菜緒 ) あっ う うん 大丈夫 なお||||だいじょうぶ

自分 で 呼んで くる から じぶん||よんで||

ごめん

( 菜緒 ) ん ? なお|

何 か 俺 の せい で なん||おれ|||

何で ? なんで

上原 怒って た ? うえはら|いかって|

ケンカ の 原因 って キス の こと でしょ けんか||げんいん||きす|||

( 菜緒 ) え ? なお|

あいつ 菜緒 ちゃん の 口 から ちゃんと 聞き たい と か 言って |なお|||くち|||きき||||いって

結局 ケンカ しちゃ った んだ な けっきょく|けんか||||

( 菜緒 ) えっ … なお|

えっ ちょっと 待って どういう こと ? ||まって||

( 夏目 ) ん ? なつめ|

えっ …

上原 君 キス の こと 知って る の ? うえはら|きみ|きす|||しって||

えっ だって だ から ケンカ して る んでしょ ? ||||けんか|||

いや 私 まだ 上原 君 に 話して ない |わたくし||うえはら|きみ||はなして|

どういう こと ? 夏目 君 ||なつめ|きみ

いや …

こない だ 食堂 で 話して た の 偶然 聞か れた んだ ||しょくどう||はなして|||ぐうぜん|きか||

だから 何 か 変だった んだ 上原 君 |なん||へんだった||うえはら|きみ

( 夏目 ) ごめん なつめ|

俺 もう 話して る か と 思って た おれ||はなして||||おもって|

言おう と 思った んだ けど 何 か 上原 君 変だ し いおう||おもった|||なん||うえはら|きみ|へんだ|

夏目 君 と 上原 君 が 気まずく なる の 考えたら なつめ|きみ||うえはら|きみ||きまずく|||かんがえたら

時間 が たつ に つれて どんどん 言え なく なっちゃ って じかん||||||いえ|||

私 上原 君 と ちゃんと 話さ なくちゃ わたくし|うえはら|きみ|||はなさ|

( 夏目 ) 俺 も 行く よ なつめ|おれ||いく|

( 菜緒 ) うわ っ ! なお||

( 夏目 ) ああ … イッテー なつめ||

大丈夫 ? 菜緒 ちゃん だいじょうぶ|なお|

上原 君 うえはら|きみ

上原 君 あの ね うえはら|きみ||

( 上原 ) お前 ら が もらった 肉 ― うえはら|おまえ||||にく

なくな ん ぞ

( 菜緒 ) え ? なお|

ちょっと 待って 上原 君 |まって|うえはら|きみ

ごめん

キス の こと 黙って て きす|||だまって|

本当 ごめん ほんとう|

( 上原 ) 何で 黙って た ? うえはら|なんで|だまって|

( 夏目 ) 俺 が 悪い んだ 俺 が … なつめ|おれ||わるい||おれ|

( 上原 ) お前 は 黙って ろ うえはら|おまえ||だまって|

吉川 きちかわ

それ は …

何にも なかったら すぐ 言えた んじゃ ねえ の なんにも|||いえた|||

何でもない に 決まって んじゃ ん なんでもない||きまって||

( 上原 ) でも うえはら|

お前 は 言え なかった おまえ||いえ|

それ が 吉川 の 気持ち な んだ よ ||きちかわ||きもち|||

上原 君 言った よ ね うえはら|きみ|いった||

俺 の 気持ち 勝手に 決める なって おれ||きもち|かってに|きめる|

何で 上原 君 は 私 の 気持ち 勝手に 決める の ? なんで|うえはら|きみ||わたくし||きもち|かってに|きめる|

( 夏目 ) 何で 追いかけて や ん ねえ んだ よ なつめ|なんで|おいかけて|||||

これ 以上 話す こと なんか ねえ よ |いじょう|はなす||||

お前 ら 大事な こと まだ 何も 話して ねえ だ ろ おまえ||だいじな|||なにも|はなして|||

だったら お前 が 行けよ |おまえ||いけよ

いい んだ な

( 阿部 ) 吉川 ? あべ|きちかわ

( まり な ) 菜緒 どこ 行って た の ? お 肉 全部 食べちゃ うよ ||なお||おこなって||||にく|ぜんぶ|たべちゃ|

そう だ ぞ 菜緒 が ゲット した んだ から は い |||なお||げっと|||||

( まり な ) 気 を つけて ||き||

( 菜緒 ) お ー ( まり な ) 焼けて る ? なお||-|||やけて|

( 太田 ) 菜緒 ちゃん ちょっと おおた|なお||

えっ と ごめん ね

ちゃんと 話せた ? |はなせた

あ … うん

全然 平気 ぜんぜん|へいき

全然 大丈夫 ぜんぜん|だいじょうぶ

ごめん ね 迷惑 かけちゃ って ||めいわく||

よかった … そ っか

よかった よかった よかった

よかった

( 菜緒 ) あっ みっ ちゃん お 肉 ちょうだい なお|||||にく|

( 光 石 ) は いよ ひかり|いし||

( 阿部 ) それ 俺 が 焼いて た 肉 あべ||おれ||やいて||にく

( 光 石 ) 名前 が 書いて あり ます か ? ひかり|いし|なまえ||かいて|||

あっ 夏目 君 も 帰って きた お かえり |なつめ|きみ||かえって|||

( 光 石 ) お かえり ひかり|いし||

( 夏目 ) ジャーン なつめ|

( 太田 ) あっ 花火 だ 花火 だ おおた||はなび||はなび|

( 足音 ) あしおと

( 紗栄 子 ) 何 して ん の ? ささかえ|こ|なん|||

( 上原 ) 紗栄 子 さん うえはら|ささかえ|こ|

( 紗栄 子 ) いや あ 変わ んな いわ ささかえ|こ|||かわ||

実は ね ここ 10 年 前 に 来た こと あん の じつは|||とし|ぜん||きた|||

当時 の 彼 氏 と とうじ||かれ|うじ|

( 上原 ) そう な んです か うえはら|||ん です|

( 紗栄 子 ) うん ささかえ|こ|

( 上原 ) 結局 どう なった んです か ? うえはら|けっきょく|||ん です|

何 が ? なん|

( 上原 ) その 彼 氏 と うえはら||かれ|うじ|

それ から すぐ 別れちゃ った |||わかれちゃ|

変わら ない もの なんて 何も ない んです かね かわら||||なにも||ん です|

( 紗栄 子 ) かも ね ささかえ|こ||

今 まで いま|

狭い 世界 に いた から せまい|せかい|||

ずっと 変わ ん ない って 思って ました |かわ||||おもって|

変わる の も 悪い ことば っか じゃ ない けど ね かわる|||わるい||||||

思わ ない ? おもわ|

キス … きす

した らしい んです ||ん です

( 紗栄 子 ) え ? ささかえ|こ|

夏目 が なつめ|

吉川 に きちかわ|

吉川 って きちかわ|

ウソ なんて つけ ない ヤツ な のに うそ||||やつ||

それ ずっと 黙って て ||だまって|

( 上原 ) 相手 が 夏 目 じゃ なかったら うえはら|あいて||なつ|め||

ただ 怒って 終わった かも しん ない んです けど |いかって|おわった||||ん です|

( 紗栄 子 ) 夏目 君 が 友達 だ から ? ささかえ|こ|なつめ|きみ||ともだち||

違う の ? ちがう|

でも …

相手 が 夏目 だって 分かった 時 あいて||なつめ||わかった|じ

何 か す っげ え ふ に 落ちた って いう か なん|||||||おちた|||

( 紗栄 子 ) え ? ささかえ|こ|

吉川 って きちかわ|

自分 の こと 後回し な んです よ じぶん|||あとまわし||ん です|

いつも 周り の こと ばっ か 考えて て |まわり|||||かんがえて|

夏目 も なつめ|

後回し な んです よ あとまわし||ん です|

自分 の こと じぶん||

他人 の こと ばっ か 見て て たにん|||||みて|

それ が 吉川 より 器用な だけ で ||きちかわ||きような||

だから …

( 菜緒 ) あっ なお|

もう 1 回 やろ っか |かい||

次 は 何 か 賭けよう つぎ||なん||かけよう

( 菜緒 ) ん ? なお|

俺 が 勝ったら … おれ||かったら

俺 と 付き合って おれ||つきあって

え ?

( 線香 花火 が 落ちる 音 ) せんこう|はなび||おちる|おと

あー あ 落ちちゃ った ||おちちゃ|

ありがとう 夏目 君 |なつめ|きみ

( 線香 花火 が 落ちる 音 ) せんこう|はなび||おちる|おと

あっ

冗談 言って 励まそう と して くれた んでしょ じょうだん|いって|はげまそう||||

菜緒 ちゃん って 本当 バカだ よ ね なお|||ほんとう|ばかだ||

い っつ も 上原 の ため に |||うえはら|||

笑ったり 怒ったり わらったり|いかったり

泣いたり ないたり

で 傷ついて |きずついて

それ は …

当たり前 あたりまえ

でしょ

好きな 人 の 気持ち に 心 が 動く の は すきな|じん||きもち||こころ||うごく||

でも 菜緒 ちゃん 無理 し すぎ |なお||むり||

好きな 人 より すきな|じん|

好きに なって くれる 人 と 一緒に いた ほう が すきに|||じん||いっしょに|||

楽だ よ らくだ|

( 携帯 電話 の 着信 音 ) けいたい|でんわ||ちゃくしん|おと

あっ

( 菜緒 ) 上原 君 なお|うえはら|きみ

( 上原 ) あの さ うえはら||

( 菜緒 ) うん なお|

( 上原 ) ちゃん と 話し たい と 思って うえはら|||はなし|||おもって

( 菜緒 ) 私 も なお|わたくし|

上原 君 ? うえはら|きみ

吉川 きちかわ

俺 … おれ

吉川 と 距離 置き たい んだ きちかわ||きょり|おき||

♪~

~♪