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グッドモーニング・コール, episode05「2人きりの年越し」

episode 05「2人きり の 年越し」

( 菜緒 ( なお )) 私 は 上原 ( うえ はら ) 君 の こと が 好きな の

あっ

( 菜緒 ) あっ あの さ … ( 上原 ) お前 熱 は ?

( 菜緒 ) あ … もう 大丈夫 ( 上原 ) そう

聞こえて た の か … 聞こえて ない の か …

どっち な の

ああ ~! ( 上原 ) 何 ? 何 か 言った ?

( 菜緒 ) あっ う うん … 何も

( 菜緒 ) 聞こえて る 聞こえて ない

聞こえて る 聞こえて ない

よし

あっ お前 の 分 冷蔵 庫 に 入って っ から

うん ありがとう

あの さ さっき 公園 で 話して たこ と

き … 聞こえて ない よ ね ? ( 上原 ) うん

ハァ … よかった

お前 が 俺 の こと 好き と か 言って る の は 聞こえた けど

え …

えっ

フリ だ ろ ? ( 菜緒 ) へ ?

心配 し なくて も 本気に しね ー って

そう だ よ ね !

( 上原 ) ああ でも 言わ ない と 諦め そうに なかった もん な あいつ

そう そう そう な んだ よ

( 上原 ) 告白 大王 って 言わ れて る らしい じゃ ん

ほれ っぽくて 誰 に でも 告白 する って

( 上原 ) フッ ( 菜緒 ) ハハハ …

ハハハ …

( 上原 ) でも よかった な ( 菜緒 ) ん ?

女 と して 見て くれる 奴 が いて

ハッ !

何 怒って んだ よ お前 褒めて んじゃ ん

褒めて ない でしょう が

( まり な ) ハハハ ! ( 菜緒 ) 笑え ない

え ? あっ いや

上原 君 って 結構 と ぼけた 人 な んだ ね

まあ よかった んだ けど さ

でも 全然 本気に さ れ ない の も どんな もんか ね

菜緒 さ 本当 は 好きな んでしょ ? 上原 君 の こと

もう 分かって る よ いい じゃ ん 隠さ なく たって

別に 隠して なんか ない し

私 も 最近 気づいた から …

や ー っと 認めた

そりゃ ね 私 も 上原 君 ラブ だった し

言い出し にくかった の も 分かる けど

ごめん ( まり な ) 言 っと く けど

私 は 上原 君 より 菜緒 の ほう が 大事だ から ね

秘密に さ れて る ほう が よっぽど 悲しい よ

まり な

いや ~ 菜緒 と 恋 バナ できる 日 が 来る と は ね

何 か うれしい ( 菜緒 ) え へ へ

( 上原 ) お前 年 末 年始 どう す ん の ?

田舎 帰る 予定 だ けど … 上原 君 も 帰る よ ね ?

( 上原 ) いや

兄貴 たち 正月 は ハワイ で い ない らしい から

( 菜緒 ) ハワイ ? ( 上原 ) 新婚 旅行 だって さ

( 菜緒 ) ふ ー ん

って こと は 上原 君 … ( 上原 ) バイト

年 末 年始 は 時給 アップ だし

お年玉 も 出る らしい から

ここ で 年越し する って こと ? ( 上原 ) 帰って 寝る だけ だけ どな

そう な んだ

( 上原 ) お前 田舎 帰る 前 に ちゃんと 大掃除 して いけよ

は ー い

( 菜緒 ) 年 末 年始 は 交通 費 高い じゃ ん

それ に 引っ越し で お 金 いっぱい 使い すぎちゃ った し

あと 補習 も ある し …

( 美紀子 ) でも … お 正月 くらい は 帰れる でしょ

それ が バイト 入って って 頼ま れちゃ った んだ よ ね

ほら 冬 休み 終わって も すぐ 春 休み 来る じゃ ん

( 美紀子 ) そう ねえ … 今 から じゃ

飛行機 の チケット 取る の も 大変 かも しれ ない わ ね

飛行機 なんて 高い よ 年 末 年始 は

( 美紀子 ) 分かった わ

お年玉 送って あげる から

ありがとう お 母さん ! じゃ あね

上原 君 と 年越し

( ハト 時計 の 音 )

あけ まして おめでとう 今年 も よろしく な

うん

な ー ん て ね

えっ 年 末 年始 バイト お 休み な の ?

( 一星 ( いっせい )) 年越し っつ ったら 普通 そば だ ろ

ラーメン 屋 は おとなしく 休む に 限る

毎年 30 日 が 仕事 納め で 年始 は 3 日 から

( 菜緒 ) バイト ない んだ ( 一星 ) 田舎 帰る んだ ろ ?

( 菜緒 ) え ?

あっ うん … まあ

( 戸 が 開く 音 )

( 菜緒 ) いらっしゃい ! ( 一星 ) いらっしゃい !

( 大地 ) おう ! ( 菜緒 ) あっ

大 ちゃん ! どうした の ? ( 大地 ) 腹 減って …

つ ー か ここ の ラーメン の ファン に なった

毎度 !

( 菜緒 ) はい どうぞ ( 大地 ) いただき ます

( 菜緒 ) は ー い

菜緒 さ … ( 戸 が 開く 音 )

( 菜緒 ) いらっしゃい …

あ べ っち ? ( 阿部 ) 吉川 ( よし かわ )!? 何で ?

何で って 私 ここ で バイト して る んだ

そういう こと か … ( 菜緒 ) ん ?

いや 光 石 が

吉川 に フラ れて 落ち込む 俺 に 教えて くれた の さ

ここ に 来れば 絶対 立ち直れる って

みっ ちゃん 余計な こと を …

ブッ … ( 菜緒 ) え ?

確かに 俺 立ち直れ そう

何 な の !

何 だ 吉川 の 友達 か ? あっ 彼 氏 と か ?

( 阿部 ) 彼 氏 候補 です ! いや フラ れた けど …

( 菜緒 ) ちょっと あ べ っち …

( 一星 ) へ えー お前 意外 と モテ んだ な

意外 は 余計です

( 菜緒 ) はい ( 阿部 ) ありがとう

吉川 ( 菜緒 ) ん ?

俺 今年 の 恋 は 今年 の うち に 忘れて

年明け から 新しい 恋 を 探す よ ( 菜緒 ) うん

来年 は もう ちょっと 慎重に なった ほう が いい と 思う よ

だから 告白 大王 なんて 呼ば れちゃ うんだ よ

でも 俺 好きに なった 人 に は 好き って 言わ ない と

イヤな んだ よ ね

( 一星 ) いや いいね ! 俺 は 分かる よ その 気持ち

( 菜緒 ) ちょっと いっちゃ ん

俺 も 好きに なったら 告白 する 派 だ な

うん ちゃん と 行動 して 後悔 する より

何も し ないで する 後悔 の ほう が ずっと 残る から な

( 阿部 ) 師匠 と 呼んで いい です か ? ラーメン ください 師匠 !

( 一星 ) ラーメン 一 丁 ! ( 徹 平 ) あい よ

( 明 ) それ 終わったら 上がって い いよ

( 上原 ) はい

( なな こ ) 久志 ( ひさし ) 君 ( 上原 ) おう

( なな こ ) ねえ 久志 君

いつ に なったら 新しい 家 招待 して くれ ん の ?

俺 の 年 に 追いついたら 教えて やる よ

( なな こ ) 意地悪 追いつける わけな い じゃ ん

( 明 ) なな こ お前 勉強 し なくて いい の か ?

久志 君 の 住所 聞く まで 戻ら ない !

( 明 ) った くもう … 上がって い いよ ( 上原 ) はい

じゃあ な ( なな こ ) ねえ ! 久志 君

大みそか の バイト の 後

うち で 一緒に 年越し の カウント ダウン しよう ね !

お 先 で ー す ( 明 ) はい お 疲れ さま

( なな こ ) お 父さん ( 明 ) な … 何 だ よ

知って る んだ よ ねえ ?

久志 君 の 新しい 住所

それ は 個人 情報 だ から ね それ は

ハァ … お腹 すいた

( チャイム )

誰 だ ろ

( 菜緒 ) は ー い どうぞ

( 百合 ) ごめん ね 急に ( 菜緒 ) う うん

久志 は ?

スタンド で バイト だ と 思う ( 百合 ) ラッキー

あいつ いる と すぐ 帰れ って うるさい から さ

ドーナツ 買って きた んだ ~ ( 菜緒 ) え ? やった !

あれ ? 菜緒 ちゃん 制服 ? 冬 休み じゃ ない の ?

いろいろ あって さ … 学校 に

補習 か

私 も そう だった なあ

えっ ゆり りん も ? ( 百合 ) うん

卓也 … って 私 の 旦那 様 ね

卓也 は いつも 成績 いい けど 私 は 全然 ダメで さ

頭 が いい の は 血筋 だった んだ

( 百合 ) はい これ ( 菜緒 ) ん ? お年玉 ?

私 たち 年 末 から 旅行 だ から 元日 に 菜緒 ちゃん から 渡して

( 菜緒 ) うん

この 間 バイト 先 に 押しかけた けど

あいつ 話 も まともに 聞か なくて さ

あっ 1 つ は 菜緒 ちゃん に

えっ いや そんな 受け取れ …

いい の これ は 私 と 卓也 の 気持ち だ から

いつも あり が と ね 久志 の こと

いや 私 は 何も

( 百合 ) それ と …

ジャーン ! 鏡餅

デカ い

( 百合 ) ここ に 飾 ろ っ か どう ?

あー すごい ! こんな 大きい の 売って る んだ

( 百合 ) でしょ

( チャイム )

( 菜緒 ) ん ?

は ー い

あんた 誰 ? ( 菜緒 ) え … どちら 様 です か ?

久志 君 は ? ( 菜緒 ) 上原 君 は バイト で …

あの どちら 様 で … ( なな こ ) あんた こそ 久志 君 の 何 ?

同居 人 です けど

は あ !? ちょ っ … ど いて

( 菜緒 ) ちょっと ちょっと ちょっと 待って よ !

( 百合 ) あれ ? なな こ ちゃん ? ( なな こ ) あっ お 姉さん !

( 菜緒 ) えっ お 知り合い ?

あんた 誰 ?

誰 って … 上原 君 の 同居 人 の 吉川 菜緒 です

それ は さっき 聞いた

だから 何で 一緒に 住んで ん の ?

それ は いろいろ あり まして …

あっ でも 同棲 じゃ なくて あくまでも 同 居って こと …

( なな こ ) 当ったり 前 でしょ !

あんた みたいな 色気 の ない 女

久志 君 が 好きに なる わけ ない じゃ ん

何で そんな 言い切れる んです か !

見 ないで

あっ あっ ! ちょ っ … ちょっと 何 す ん の !?

そんな 前 か 後ろ かも 分か ん ない ような 体 じゃ

久志 君 も 何も する 気 起こら ない よ ねえ

ちょっと ! ( なな こ ) じゃあ 聞く けど

久志 君 と 一緒に 住んで て 何 か さ れた ?

( なな こ ) 何にも さ れて ない でしょ ?

いや …

( なな こ ) 女 だ と 思わ れて ない に 決まって る

私 は 久志 君 と 一緒に

年越し の カウント ダウン する 約束 も した んだ から

え ? ( 百合 ) ちょっと

黙って 聞いて りゃ 好き勝手 言って くれる じゃ ない

バイト 先 の 店長 の 娘 だ から って 優しく して りゃ いい気に なって

あなた に どれほど の 色気 が ある って いう の よ

( なな こ ) 私 は ね … C カップ ある の よ !

お 姉さん こそ 一見 胸 あり そうに 見える けど それ …

パッド でしょ !

えっ そう な の ?

( 百合 ) 実は ね

青い わ ね いい ? デカ い 胸 って の はね

年 取る と たれる の よ

な っ …

私 は まだ 15 歳 だ もん 頑張って キープ する もん !

15!?

あんた 老けて る わ ね ー !

失礼な 大人っぽい って 言って くれる ?

あんた こそ 年 増 じゃ ん !

ちょっと ! 私 は まだ に じゅう …

( 上原 ) うる せ ー な 何 騒いで んだ よ

近所 迷惑だ …

お かえり

( 菜緒 ) ちょ っ ちょ っ … ちょっと

何で 逃げ ん の よ ( 上原 ) お前 ふざけ ん な よ

何で こう なって んだ よ ( 菜緒 ) 知ら ない よ

知ら ねえ わけ ね ー だ ろ ( 菜緒 ) 何で 呼んで ん の ? 誰 ?

呼んで ね ー よ

( なな こ ) あ ~ ん ! 久志 君

この 2 人 が なな この こと いじめる の

何 言って ん の ? ( 菜緒 ) キャラ 変わった

こんな 野蛮な 人 たち と は 縁 切った ほう が いい よ

うち の 2 階 来月 に は 空き が 出る かも って

パパ 言って たし そ したら 格安で 久志 君 に 貸す って

( 上原 ) え ? ( 菜緒 ) えっ !?

( 上原 ) は ? ( 菜緒 ) いや …

( 百合 ) 久志 あんた また 勝手に 引っ越す つもり ?

勝手に 言って る だけ だ ろ

ほら なな こ 暗く なる 前 に 帰れよ

( なな こ ) は ー い

ハァ …

( なな こ ) 来月 に は 空き が 出る かも って

パパ 言って たし 格安で 久志 君 に 貸す って

( 上原 ) え ? ( 菜緒 ) えっ !?

引っ越す の か な

( 菜緒 ) バイト か

( チャイム )

ん ? 誰 だ ろ

は ー い

おお 大 ちゃん どうした の ?

補習 今日 まで だ ろ ?

俺 も 部活 ある し さ 一緒に 行こう と 思って

( 菜緒 ) うん ( 大地 ) あと 話し たい こと も ある し

( 大地 ) お前 正月 田舎 帰ら ない って 本当 ?

( 菜緒 ) 情報 早 すぎ …

( 大地 ) おふくろ が 菜緒 の おばさん から 聞いた って

( 菜緒 ) うん いろいろ あって ね

ほら 引っ越した ばっ か で 交通 費 も バカに な ん ないし

それ に バイト も ある し

年越し うち に 泊まり に 来 ない か ?

え ? ( 大地 ) おふくろ も 心配 して たし

よかったら 年越し そば 一緒に 食べよう

あと 初詣 行こう 八幡 様

去年 も 一緒に 行った よね 八幡 様 ( 大地 ) うん

あそこ 行か ない と 新年 って 感じ し ない んだ よ な

( 菜緒 ) うん

行 こっか な

おばさん に も よろしく 言 っと いて

分かった

( チャイム )

( 教師 ) はい じゃあ 補習 は 以上 に なり ます

( 生徒 たち の はしゃぐ 声 )

はい お前 ら はしゃぎ すぎ ん の は いい けど

年 末 年始 も ちゃんと 予習 やっ とけよ

( まり な ) あー やっと 終わった

( 康 太郎 ) 光 石 補習 の 打ち上げ 行か ね ?

( 光 石 ) おお ー 行く 行く 菜緒 たち も 行く よ な ?

( 菜緒 ) ああ … 行く ! バイト まで 少し 時間 ある し

何 か スカッ と さ せ たい んだ よ ね ねっ まり な

私 行か ない ( 菜緒 ) え ?

ちょっと 菜緒 … いい から

( 菜緒 ) 何 何 何 … どうした の ?

何 どうした の ?

話し たい こと が ある 2 人 で

ん ?

いや ー 信じ られ ない わ

( 菜緒 ) え ?

あんな イケメン と 暮らして る なんて

でも 私

上原 君 に 女 と して 見 られて ない から

それ に たまたま 一緒に 住んで る だけ で

同居 だって いつまで 続く か 分か ん ないし …

菜緒 ?

あっ ごめん 私 の 話 じゃ なくて

何 ? 話 って

うん

実は みっ ちゃん に さ …

ん ?

告白 さ れた

( まり な ) ん ? えっ

菜緒 ? えっ 菜緒 !

ええ ~!

( まり な ) もう 大げさだ よ ( 菜緒 ) ウッソ ~!

( まり な ) 私 も びっくり した けど さ

( 菜緒 ) えっ いつ ? ( まり な ) クリスマスイブ

それ 本当の 告白 じゃ ん ! ( まり な ) や っぱ そう 思う ?

うん そう だ よ ! ( まり な ) ああ ー どうし よう

私 今 まで みっ ちゃん の こと そういう 目 で 見た こと なかった し

それ に みっ ちゃん 悪く は ない けど さ

イケメン で は ない じゃ ん ?

でも まり な !

みっ ちゃん す っ ごい 勇気 出して 告白 した と 思う よ

本当に 好きな んだ よ まり な の こと が

それ は 分かって る けど … ( 菜緒 ) けど ?

ああ ー もう 分か ん ない !

でも みっ ちゃん の こと は 嫌いじゃ ないし

いい 人 だ と は 思う

みっ ちゃん の ため に も ちゃんと 考えて あげて ね

うん

菜緒 ~!

もう スッキリ した ( 菜緒 ) よかった

( 徹 平 ) はい 菜緒 ちゃん これ

( 菜緒 ) え ? ( 徹 平 ) お年玉

いや そんな 受け取れ ませ ん

大した 額 じゃ ない から

今日 で 今年 の 営業 も おしまい だ から な

お っ 一星 お前 に も やる

ありがとう ございます

ほら こう やって 素直に 受け取る もん だ よ

ありがとう ございます ( 徹 平 ) はい

じゃあ 吉川 も また 来年 な ( 菜緒 ) うん

店長 も いっちゃ ん も よい お 年 を

( 菜緒 ) 何 だ っけ ? これ

( 上原 ) 何 やって ん の ?

( 菜緒 ) 言わ れた とおり 大掃除

今年 の 汚れ は 今年 の うち に って ね

( 上原 ) 掃除 って か 散らかして ない ?

失礼な 断 捨離 よ 断 捨離

断 捨離 ?

ある 物 を 全部 出して

必要な 物 と 不必要な 物 を 見分ける の

お前 引っ越して きた ばっ か で そこ まで する 必要 が ある って

ある 意味 すごい な 俺 バイト 行く から

( 菜緒 ) いって らっしゃい あっ !

私 明日 大 ちゃん ち 行く から ( 上原 ) えっ

私 の お 母さん が 大 ちゃん の おばさん と 話して

大みそか は 大 ちゃん ち に 泊まる って こと に なった の

ふ ー ん いい んじゃ ねえ の

俺 バイト で い ない し

( なな こ ) 久志 君 と 一緒に

年越し の カウント ダウン する 約束 も した んだ から !

だ よ ね

寒 っ …

もう バイト か …

( 上原 ) ありがとう ございました

さ み ~

えっ !?

え … 消えた

ブレーカー どこ ?

( 菜緒 ) あっ あった

よい しょ

これ か

よい しょ ついた か ?

あれ ? 何で ついて ない の ?

店長 お 疲れ さ まで す

( 明 ) おお 上原 君 無事だった か ?

( 上原 ) え ? ( 明 ) いや 停電

上原 君 ち の ほう だ ろ ?

ああ 俺 朝 から 出て た んで

( 明 ) そ っか 心配 して た んだ よ 停電 の 影響 で

電車 も 止まっちゃ って る なんて 言って たから さ

いや あ よかった よかった そ っか そ っか

( 菜緒 ) 寒 っ

うわ っ 冷た っ !

え … 何で 濡れて ん の ?

え ~ もう …

お っ ヤバ い

ビチョビチョ じゃ ん

溶けて る

( 通話 中 の 音 )

( 菜緒 ) もしもし 大 ちゃん 私 だ けど …

ごめん 今日 行け な そう

電車 止まって ん だって な 迎え に 行 こっか ?

う うん うち の ほう 停電 して る し

家 から 出 ない ほう が いい と 思って

( 大地 ) 停電 ? ( 菜緒 ) うん

でも しばらく すれば つく と 思う んだ けど な

( 大地 ) そ っか 分かった

あいつ いる の か ? 上原

う うん

だ ぶん 今日 は 帰って こ ない と 思う

そ っか

でも 全然 平気だ よ うち に いたら どう って こと ないし

そう か 分かった じゃ あな

あっ 大 ちゃん よい お 年 を

よい お 年 を

( 菜緒 ) じゃ あね

( 菜緒 ) 寒い …

そう いや さ 来月 ここ の 2 階 に 空き が でる んだ よ

その 話 本当だった んです ね

( 明 ) あっ な な こか ( 上原 ) はい

でも 本当に 空く と は 思って なくて

まあ 本来 なら 7万 で 貸して る んだ けど

上原 君 なら 5万 で いい よ ( 上原 ) え ?

( 明 ) まあ 引っ越し 代 まで は 出して やれ ない けど な

今 の 所 も 7~8万 は 払って る んだ ろ ?

はい

( 明 ) 長い 目 で 見たら 家賃 が 安い に 越した こと は ない ぞ

ここ なら まかない も 食べ られる し

まあ うるさい の は いる けど な

( テレビ ) 東京 都 の 一部 の 地域 で 大規模な 停電 が 起きて い ます

電力 会社 は 送電 線 に 何らか の 故障 が ある と して い ます が

原因 は まだ 分かって い ませ ん

復旧 の メド は 立た ず 今 も およそ 3500…

( メール の 着信 音 )

もう 充電 なくなっちゃ うよ

よし いざ と いう 時 の ため に 切って おこう

ごめん みんな

( 菜緒 ) 冷た …

電気 入って ない こたつ って こんな 冷たい んだ

上原 君 帰って こ ない か な

( 明 ) フッ

( 明 ) 今日 は もう 上がって い いよ

いや でも まだ お 客 さん 来る かも しれ ませ ん し

( 明 ) 時給 は さ いつも どおり ちゃん と つけて おく から

大みそか ぐらい ゆっくり しろ

すいません ありがとう ございます

( 明 ) あっ 明日 元日 うち 休み だ から 間違って 来る な よ

はい

店長 今年 も お 世話に なり ました

よい お 年 を

はい

( 呼び出し 音 )

( アナウンス ) お かけ に なった 電話 は

電源 が 入って い ない ため …

( 菜緒 )“ よい お 年 を ” ぐらい 言い たい な

あっ

上原 君 電話 くれた んだ

( 呼び出し 音 )

あっ お 願い 繋がって

( スマホ の バイブ 音 )

( 呼び出し 音 )

( 上原 ) もしもし ( 菜緒 ) あっ !

もしもし 上原 君 ?

お前 今 どこ ?

うち の ほう 停電 して る みたいだ けど

そう もう 大変な ん …

え ? 大丈夫 か ?

うん … う うん 大丈夫 気 に し ないで

カウント ダウン 楽しんで ね

じゃあ な

あっ

( 菜緒 ) 上原 君 ( 上原 ) ん ?

よい お 年 を …

( 不通 音 )

よい お 年 を …

( 上原 ) イテッ あっ すいません

吉川 ? いる の か ?

や っぱ いる わけ ない か

( 菜緒 ) いる よ

( 上原 ) お前 何で いる んだ よ !

( 菜緒 ) だって …

( 上原 ) 今日 泊まり じゃ なかった の か よ

( 菜緒 ) だって 電車 止まって る し

停電 で 冷蔵 庫 と か いろいろ あって …

( 上原 ) そう ならそう と 言えよ

突然 電話 切れる から 変だ と 思ったら

( 菜緒 ) だって なな こ ちゃん ち で カウント ダウン …

バイト 邪魔 し たく なくて

上原 君 こそ 何で ? ( 上原 ) 何で って

俺 は 最初 から …

頼れ って 言った だ ろ

ごめん

寒い な ( 菜緒 ) うん

あっ ついた

これ 兄貴 たち の 結婚 式 で もらった キャンドル

きれい

捨てよう か と 思って た けど 意外な とこ で 役 に 立った な

明るい し あったかい し

よし ! 私 今日 ここ で 寝よ っと

ちょ っ … 上原 君 ?

えっ 何 ?

私 また 何 か やっちゃ った ?

え …

2 人 で 同じ と こ いた ほう が 部屋 の 温度 上がる し

近い

( ドア が 開く 音 )

( 菜緒 ) 着替えた んだ

( 上原 ) 当たり前だ ろ 寝る んだ から

( 菜緒 ) だ よ ね

( 上原 ) あー さ み ー

( 上原 ) 安心 しろ ( 菜緒 ) え ?

( 上原 ) 襲ったり し ない から

( 菜緒 ) 分かって る よ !

上原 君 が 私 の こと 女 と して 見て ない の は

私 が 一 番 よく 分かって ます から

安心 して

私 も そんな こと 1 ミリ も 期待 して ませ ん から

知って る よ

( 菜緒 ) 上原 君 寝た ?

寝た

あの さ

上原 君 が 家 出た の って

百合 さん と お 兄さん が 結婚 した から ?

何 だ よ 急に

( 菜緒 ) だって いっぱい バイト して

し なくて も いい 苦労 ばっ かして 家 出て …

すごい 覚悟 が ない と でき ない なって 思って

あっ ごめん 余計 なお 世話だ よ ね

( 上原 ) 例えば さ

お前 が 8 年間 片思い して た 相手 が いた と して さ

そい つ が 他の 奴 と 結婚 して

その 横 で 平気な 顔 して い られる か ?

そん だけ

( 菜緒 ) お 兄さん と は もう 会わ ない の ?

( 上原 ) いや 別に 恨んじゃ い ない から

これ は

俺 の 気持ち の 問題 だ から

ただ 俺 は もう 家 に 戻る 気 は ない

お やすみ

お やすみ

( 菜緒 ) あっ ( 上原 ) 何 だ よ

( 菜緒 ) もう 12 時 過ぎた ? ( 上原 ) と っく だ ろ

あけ まして おめでとう ございます 上原 君

今年 も よろしく ね

お手柔らかに

もう 寝る ぞ

うん 寝る

( 菜緒 ) あー ついた ! よかった

電車 動いて る かな ( 上原 ) 何 ? ど っか 行く の ?

( 菜緒 ) うん 大 ちゃん が 初詣 一緒に 行こう って

あっ 上原 君 も 行く ?

新年 だ し そういう の ちゃん と し といた ほう が

いい か なって 思って ( 上原 ) そうだ な

えっ 行く の ? ( 上原 ) ダメな の ?

全然

うん 全然 行こう !

( 菜緒 ) もう 上原 君 が

グズグズ して る から 遅く なっちゃ った じゃ ん

( 上原 ) 人 の こと 言え ないだ ろ ( 菜緒 ) は ?

( 上原 ) 今朝 言う な よ ( 菜緒 ) そっち が 来る って 言った から …

( 上原 ) 昨日 言って くれれば よかった じゃ ん

( 菜緒 ) う っさ いな 大 ちゃん !

あけ まして おめでとう

今年 も よろしく お 願い し ます

上原 君 も 連れて きた の

どうも ( 大地 ) どうも

大丈夫だった か ? 停電

( 菜緒 ) うん 上原 君 帰って きて くれた から

あり が と な

いや 別に 自分 の 家 に 帰った だけ です から

( 菜緒 ) そうだ よ 大 ちゃん 何 か 親 みたい

俺 が 行って やれたら よかった んだ けど な

( 菜緒 ) う うん ご 心配 お かけ し ました

長い お 願い だ な

100 円 で ちょっと 欲張り すぎた かな

菜緒

この 間 話そう と 思った んだ けど さ

( 菜緒 ) うん

あ … また 今度 話す

うん

( 菜緒 ) 私 も お守り 欲しい

( 上原 ) 交通 安全 でも 買 っと け お前

( 菜緒 ) うん

( 菜緒 ) あっ みっ ちゃん

あっ !

あっ !

( まり な ) あ … 今年 も よろしく ね 菜緒

( 菜緒 ) も しか して まり な …

俺 たち 付き合う こと に なり ました

おめでとう !

( まり な ) あり が と 菜緒 の おかげ だ よ

そう な の ?

( まり な ) えっ !? ちょっと 何で 菜緒 が 泣いて ん の ?

( 光 石 ) マジ で ? ( 菜緒 ) うれしくて …

( 大地 ) しょうが ねえ なあ ( 菜緒 ) ありがとう

( まり な ) あー もう ありがとう ( 菜緒 ) おめでとう

みっ ちゃん の 大吉 ヤバ かった な

みっ ちゃん って 誰 ?

( 菜緒 ) えっ ウソ ? ( 上原 ) え ?

ずっと いた じゃ ん 学校 始まった 時 から

( 菜緒 ) ん ? ( 上原 ) ゲッ

ゲッ

ご ゆっくり

( なな こ ) 久志 君 ひどい ( 上原 ) あ ?

カウント ダウン しよう って 言った のに

お前 が 勝手に 言って た だけ だ ろ

もう イヤ 何で ?

何で あんな 人 と 一緒に 住んで ん の よ

なな この ほう が ずっと 前 から 久志 君 の こと 知って る のに

なな この ほう が ずっと 久志 君 の こと 好きな のに

久志 君 引っ越して きて

うち の マンション の 2 階 5万 円 だ よ

家賃 今 より 下がる し バイト だって し やすく なる でしょ

その こと なら 店長 から も 言わ れた よ

じゃあ …

ちゃんと 断った よ

( なな こ ) 何で ?

( 上原 ) 俺 高校 生 だし 物件 借り 直す って 大変な んだ

( なな こ ) そんな の お 父さん が 何とか して くれる よ

それ に 俺

ここ の 暮らし が 気 に 入って る から 引っ越す 気 ないし

( 上原 ) ほ ~ ら 分かったら 帰って 受験 勉強 頑張れ

吉川

夕飯 作る けど 食べる ? ( 上原 ) あの さ

お前 気づいて ない みたいだ から 言う けど

( 菜緒 の 鼓動 )

♪~


episode 05「2人きり の 年越し」 |ひときり||としこし episode05 "Silvester, nur wir beide episode05 "New Year's Eve, Just the Two of Us"

( 菜緒 ( なお )) 私 は 上原 ( うえ はら ) 君 の こと が 好きな の なお||わたくし||うえはら|||きみ||||すきな|

あっ

( 菜緒 ) あっ あの さ … ( 上原 ) お前 熱 は ? なお||||うえはら|おまえ|ねつ|

( 菜緒 ) あ … もう 大丈夫 ( 上原 ) そう なお|||だいじょうぶ|うえはら|

聞こえて た の か … 聞こえて ない の か … きこえて||||きこえて|||

どっち な の

ああ ~! ( 上原 ) 何 ? 何 か 言った ? |うえはら|なん|なん||いった

( 菜緒 ) あっ う うん … 何も なお||||なにも

( 菜緒 ) 聞こえて る   聞こえて ない なお|きこえて||きこえて|

聞こえて る   聞こえて ない きこえて||きこえて|

よし

あっ お前 の 分 冷蔵 庫 に 入って っ から |おまえ||ぶん|れいぞう|こ||はいって||

うん   ありがとう

あの さ さっき 公園 で 話して たこ と |||こうえん||はなして||

き … 聞こえて ない よ ね ? ( 上原 ) うん |きこえて||||うえはら|

ハァ … よかった

お前 が 俺 の こと 好き と か 言って る の は 聞こえた けど おまえ||おれ|||すき|||いって||||きこえた|

え …

えっ

フリ だ ろ ? ( 菜緒 ) へ ? |||なお|

心配 し なくて も 本気に しね ー って しんぱい||||ほんきに||-| You don't have to worry about it

そう だ よ ね !

( 上原 ) ああ でも 言わ ない と 諦め そうに なかった もん な あいつ うえはら|||いわ|||あきらめ|そう に||||

そう そう   そう な んだ よ

( 上原 ) 告白 大王 って 言わ れて る らしい じゃ ん うえはら|こくはく|だいおう||いわ|||||

ほれ っぽくて 誰 に でも 告白 する って ||だれ|||こくはく||

( 上原 ) フッ ( 菜緒 ) ハハハ … うえはら||なお|

ハハハ …

( 上原 ) でも よかった な ( 菜緒 ) ん ? うえはら||||なお|

女 と して 見て くれる 奴 が いて おんな|||みて||やつ||

ハッ !

何 怒って んだ よ お前 褒めて んじゃ ん なん|いかって|||おまえ|ほめて||

褒めて ない でしょう が ほめて|||

( まり な ) ハハハ ! ( 菜緒 ) 笑え ない |||なお|わらえ|

え ? あっ いや

上原 君 って 結構 と ぼけた 人 な んだ ね うえはら|きみ||けっこう|||じん|||

まあ よかった んだ けど さ

でも 全然 本気に さ れ ない の も どんな もんか ね |ぜんぜん|ほんきに||||||||

菜緒 さ 本当 は 好きな んでしょ ? 上原 君 の こと なお||ほんとう||すきな||うえはら|きみ||

もう 分かって る よ いい じゃ ん 隠さ なく たって |わかって||||||かくさ||

別に 隠して なんか ない し べつに|かくして|||

私 も 最近 気づいた から … わたくし||さいきん|きづいた|

や ー っと 認めた |-||みとめた

そりゃ ね 私 も 上原 君 ラブ だった し ||わたくし||うえはら|きみ|らぶ||

言い出し にくかった の も 分かる けど いいだし||||わかる|

ごめん ( まり な ) 言 っと く けど |||げん|||

私 は 上原 君 より 菜緒 の ほう が 大事だ から ね わたくし||うえはら|きみ||なお||||だいじだ||

秘密に さ れて る ほう が よっぽど 悲しい よ ひみつに|||||||かなしい|

まり な

いや ~ 菜緒 と 恋 バナ できる 日 が 来る と は ね |なお||こい|||ひ||くる|||

何 か うれしい ( 菜緒 ) え へ へ なん|||なお|||

( 上原 ) お前 年 末 年始 どう す ん の ? うえはら|おまえ|とし|すえ|ねんし||||

田舎 帰る 予定 だ けど … 上原 君 も 帰る よ ね ? いなか|かえる|よてい|||うえはら|きみ||かえる||

( 上原 ) いや うえはら|

兄貴 たち 正月 は ハワイ で い ない らしい から あにき||しょうがつ||はわい|||||

( 菜緒 ) ハワイ ? ( 上原 ) 新婚 旅行 だって さ なお|はわい|うえはら|しんこん|りょこう||

( 菜緒 ) ふ ー ん なお||-|

って こと は 上原 君 … ( 上原 ) バイト |||うえはら|きみ|うえはら|ばいと

年 末 年始 は 時給 アップ だし とし|すえ|ねんし||じきゅう|あっぷ|

お年玉 も 出る らしい から おとしだま||でる||

ここ で 年越し する って こと ? ( 上原 ) 帰って 寝る だけ だけ どな ||としこし||||うえはら|かえって|ねる|||

そう な んだ

( 上原 ) お前 田舎 帰る 前 に ちゃんと 大掃除 して いけよ うえはら|おまえ|いなか|かえる|ぜん|||おおそうじ||

は ー い |-|

( 菜緒 ) 年 末 年始 は 交通 費 高い じゃ ん なお|とし|すえ|ねんし||こうつう|ひ|たかい||

それ に 引っ越し で お 金 いっぱい 使い すぎちゃ った し ||ひっこし|||きむ||つかい|||

あと 補習 も ある し … |ほしゅう|||

( 美紀子 ) でも … お 正月 くらい は 帰れる でしょ みきこ|||しょうがつ|||かえれる|

それ が バイト 入って って 頼ま れちゃ った んだ よ ね ||ばいと|はいって||たのま|||||

ほら 冬 休み 終わって も すぐ 春 休み 来る じゃ ん |ふゆ|やすみ|おわって|||はる|やすみ|くる||

( 美紀子 ) そう ねえ … 今 から じゃ みきこ|||いま||

飛行機 の チケット 取る の も 大変 かも しれ ない わ ね ひこうき||ちけっと|とる|||たいへん|||||

飛行機 なんて 高い よ 年 末 年始 は ひこうき||たかい||とし|すえ|ねんし|

( 美紀子 ) 分かった わ みきこ|わかった|

お年玉 送って あげる から おとしだま|おくって||

ありがとう お 母さん ! じゃ あね ||かあさん||

上原 君 と 年越し うえはら|きみ||としこし

( ハト 時計 の 音 ) はと|とけい||おと

あけ まして おめでとう 今年 も よろしく な |||ことし|||

うん

な ー ん て ね |-|||

えっ 年 末 年始 バイト お 休み な の ? |とし|すえ|ねんし|ばいと||やすみ||

( 一星 ( いっせい )) 年越し っつ ったら 普通 そば だ ろ いちぼし||としこし|||ふつう|||

ラーメン 屋 は おとなしく 休む に 限る らーめん|や|||やすむ||かぎる

毎年 30 日 が 仕事 納め で 年始 は 3 日 から まいとし|ひ||しごと|おさめ||ねんし||ひ|

( 菜緒 ) バイト ない んだ ( 一星 ) 田舎 帰る んだ ろ ? なお|ばいと|||いちぼし|いなか|かえる||

( 菜緒 ) え ? なお|

あっ うん … まあ

( 戸 が 開く 音 ) と||あく|おと

( 菜緒 ) いらっしゃい ! ( 一星 ) いらっしゃい ! なお||いちぼし|

( 大地 ) おう ! ( 菜緒 ) あっ だいち||なお|

大 ちゃん ! どうした の ? ( 大地 ) 腹 減って … だい||||だいち|はら|へって

つ ー か ここ の ラーメン の ファン に なった |-||||らーめん||ふぁん||

毎度 ! まいど

( 菜緒 ) はい どうぞ ( 大地 ) いただき ます なお|||だいち||

( 菜緒 ) は ー い なお||-|

菜緒 さ … ( 戸 が 開く 音 ) なお||と||あく|おと

( 菜緒 ) いらっしゃい … なお|

あ べ っち ? ( 阿部 ) 吉川 ( よし かわ )!? 何で ? |||あべ|きちかわ|||なんで

何で って 私 ここ で バイト して る んだ なんで||わたくし|||ばいと|||

そういう こと か … ( 菜緒 ) ん ? |||なお|

いや 光 石 が |ひかり|いし|

吉川 に フラ れて 落ち込む 俺 に 教えて くれた の さ きちかわ||||おちこむ|おれ||おしえて|||

ここ に 来れば 絶対 立ち直れる って ||くれば|ぜったい|たちなおれる|

みっ ちゃん 余計な こと を … ||よけいな||

ブッ … ( 菜緒 ) え ? |なお|

確かに 俺 立ち直れ そう たしかに|おれ|たちなおれ|

何 な の ! なん||

何 だ 吉川 の 友達 か ? あっ 彼 氏 と か ? なん||きちかわ||ともだち|||かれ|うじ||

( 阿部 ) 彼 氏 候補 です ! いや フラ れた けど … あべ|かれ|うじ|こうほ|||||

( 菜緒 ) ちょっと あ べ っち … なお||||

( 一星 ) へ えー お前 意外 と モテ んだ な いちぼし|||おまえ|いがい||||

意外 は 余計です いがい||よけいです

( 菜緒 ) はい ( 阿部 ) ありがとう なお||あべ|

吉川 ( 菜緒 ) ん ? きちかわ|なお|

俺 今年 の 恋 は 今年 の うち に 忘れて おれ|ことし||こい||ことし||||わすれて

年明け から 新しい 恋 を 探す よ ( 菜緒 ) うん ねんあけ||あたらしい|こい||さがす||なお|

来年 は もう ちょっと 慎重に なった ほう が いい と 思う よ らいねん||||しんちょうに||||||おもう|

だから 告白 大王 なんて 呼ば れちゃ うんだ よ |こくはく|だいおう||よば|||

でも 俺 好きに なった 人 に は 好き って 言わ ない と |おれ|すきに||じん|||すき||いわ|| But I have to tell people who like me that I like it

イヤな んだ よ ね いやな|||

( 一星 ) いや いいね ! 俺 は 分かる よ その 気持ち いちぼし|||おれ||わかる|||きもち

( 菜緒 ) ちょっと いっちゃ ん なお|||

俺 も 好きに なったら 告白 する 派 だ な おれ||すきに||こくはく||は||

うん ちゃん と 行動 して 後悔 する より |||こうどう||こうかい||

何も し ないで する 後悔 の ほう が ずっと 残る から な なにも||||こうかい|||||のこる||

( 阿部 ) 師匠 と 呼んで いい です か ? ラーメン ください 師匠 ! あべ|ししょう||よんで||||らーめん||ししょう

( 一星 ) ラーメン 一 丁 ! ( 徹 平 ) あい よ いちぼし|らーめん|ひと|ちょう|てつ|ひら||

( 明 ) それ 終わったら 上がって い いよ あき||おわったら|あがって||

( 上原 ) はい うえはら|

( なな こ ) 久志 ( ひさし ) 君 ( 上原 ) おう ||ひさし||きみ|うえはら|

( なな こ ) ねえ 久志 君 |||ひさし|きみ

いつ に なったら 新しい 家 招待 して くれ ん の ? |||あたらしい|いえ|しょうたい|||| When will you invite me to a new home?

俺 の 年 に 追いついたら 教えて やる よ おれ||とし||おいついたら|おしえて||

( なな こ ) 意地悪 追いつける わけな い じゃ ん ||いじわる|おいつける||||

( 明 ) なな こ お前 勉強 し なくて いい の か ? あき|||おまえ|べんきょう|||||

久志 君 の 住所 聞く まで 戻ら ない ! ひさし|きみ||じゅうしょ|きく||もどら|

( 明 ) った くもう … 上がって い いよ ( 上原 ) はい あき|||あがって|||うえはら|

じゃあ な ( なな こ ) ねえ ! 久志 君 |||||ひさし|きみ

大みそか の バイト の 後 おおみそか||ばいと||あと

うち で 一緒に 年越し の カウント ダウン しよう ね ! ||いっしょに|としこし||かうんと|だうん||

お 先 で ー す ( 明 ) はい お 疲れ さま |さき||-||あき|||つかれ|

( なな こ ) お 父さん ( 明 ) な … 何 だ よ |||とうさん|あき||なん||

知って る んだ よ ねえ ? しって||||

久志 君 の 新しい 住所 ひさし|きみ||あたらしい|じゅうしょ

それ は 個人 情報 だ から ね それ は ||こじん|じょうほう|||||

ハァ … お腹 すいた |おなか|

( チャイム ) ちゃいむ

誰 だ ろ だれ||

( 菜緒 ) は ー い どうぞ なお||-||

( 百合 ) ごめん ね 急に ( 菜緒 ) う うん ゆり|||きゅうに|なお||

久志 は ? ひさし|

スタンド で バイト だ と 思う ( 百合 ) ラッキー すたんど||ばいと|||おもう|ゆり|らっきー

あいつ いる と すぐ 帰れ って うるさい から さ ||||かえれ||||

ドーナツ 買って きた んだ ~ ( 菜緒 ) え ? やった ! どーなつ|かって|||なお||

あれ ? 菜緒 ちゃん 制服 ? 冬 休み じゃ ない の ? |なお||せいふく|ふゆ|やすみ|||

いろいろ あって さ … 学校 に |||がっこう|

補習 か ほしゅう|

私 も そう だった なあ わたくし||||

えっ ゆり りん も ? ( 百合 ) うん ||||ゆり|

卓也 … って 私 の 旦那 様 ね たくや||わたくし||だんな|さま|

卓也 は いつも 成績 いい けど 私 は 全然 ダメで さ たくや|||せいせき|||わたくし||ぜんぜん|だめで|

頭 が いい の は 血筋 だった んだ あたま|||||ちすじ||

( 百合 ) はい これ ( 菜緒 ) ん ? お年玉 ? ゆり|||なお||おとしだま

私 たち 年 末 から 旅行 だ から 元日 に 菜緒 ちゃん から 渡して わたくし||とし|すえ||りょこう|||がんじつ||なお|||わたして

( 菜緒 ) うん なお|

この 間 バイト 先 に 押しかけた けど |あいだ|ばいと|さき||おしかけた|

あいつ 話 も まともに 聞か なくて さ |はなし|||きか||

あっ 1 つ は 菜緒 ちゃん に |||なお||

えっ いや そんな 受け取れ … |||うけとれ

いい の これ は 私 と 卓也 の 気持ち だ から ||||わたくし||たくや||きもち||

いつも あり が と ね 久志 の こと |||||ひさし||

いや 私 は 何も |わたくし||なにも

( 百合 ) それ と … ゆり||

ジャーン ! 鏡餅 |かがみもち

デカ い

( 百合 ) ここ に 飾 ろ っ か どう ? ゆり|||かざ||||

あー すごい ! こんな 大きい の 売って る んだ |||おおきい||うって||

( 百合 ) でしょ ゆり|

( チャイム ) ちゃいむ

( 菜緒 ) ん ? なお|

は ー い |-|

あんた 誰 ? ( 菜緒 ) え … どちら 様 です か ? |だれ|なお|||さま||

久志 君 は ? ( 菜緒 ) 上原 君 は バイト で … ひさし|きみ||なお|うえはら|きみ||ばいと|

あの どちら 様 で … ( なな こ ) あんた こそ 久志 君 の 何 ? ||さま||||||ひさし|きみ||なん

同居 人 です けど どうきょ|じん||

は あ !? ちょ っ … ど いて

( 菜緒 ) ちょっと ちょっと ちょっと 待って よ ! なお||||まって|

( 百合 ) あれ ? なな こ ちゃん ? ( なな こ ) あっ お 姉さん ! ゆり|||||||||ねえさん

( 菜緒 ) えっ お 知り合い ? なお|||しりあい

あんた 誰 ? |だれ

誰 って … 上原 君 の 同居 人 の 吉川 菜緒 です だれ||うえはら|きみ||どうきょ|じん||きちかわ|なお|

それ は さっき 聞いた |||きいた

だから 何で 一緒に 住んで ん の ? |なんで|いっしょに|すんで||

それ は いろいろ あり まして …

あっ でも 同棲 じゃ なくて あくまでも 同 居って こと … ||どうせい||||どう|おって|

( なな こ ) 当ったり 前 でしょ ! ||あたったり|ぜん|

あんた みたいな 色気 の ない 女 ||いろけ|||おんな

久志 君 が 好きに なる わけ ない じゃ ん ひさし|きみ||すきに|||||

何で そんな 言い切れる んです か ! なんで||いいきれる||

見 ないで み|

あっ あっ ! ちょ っ … ちょっと 何 す ん の !? |||||なん|||

そんな 前 か 後ろ かも 分か ん ない ような 体 じゃ |ぜん||うしろ||わか||||からだ|

久志 君 も 何も する 気 起こら ない よ ねえ ひさし|きみ||なにも||き|おこら|||

ちょっと ! ( なな こ ) じゃあ 聞く けど ||||きく|

久志 君 と 一緒に 住んで て 何 か さ れた ? ひさし|きみ||いっしょに|すんで||なん|||

( なな こ ) 何にも さ れて ない でしょ ? ||なんにも||||

いや …

( なな こ ) 女 だ と 思わ れて ない に 決まって る ||おんな|||おもわ||||きまって|

私 は 久志 君 と 一緒に わたくし||ひさし|きみ||いっしょに

年越し の カウント ダウン する 約束 も した んだ から としこし||かうんと|だうん||やくそく||||

え ? ( 百合 ) ちょっと |ゆり|

黙って 聞いて りゃ 好き勝手 言って くれる じゃ ない だまって|きいて||すきかって|いって|||

バイト 先 の 店長 の 娘 だ から って 優しく して りゃ いい気に なって ばいと|さき||てんちょう||むすめ||||やさしく|||いいきに|

あなた に どれほど の 色気 が ある って いう の よ ||||いろけ||||||

( なな こ ) 私 は ね … C カップ ある の よ ! ||わたくし|||c|かっぷ|||

お 姉さん こそ 一見 胸 あり そうに 見える けど それ … |ねえさん||いっけん|むね||そう に|みえる||

パッド でしょ !

えっ そう な の ?

( 百合 ) 実は ね ゆり|じつは|

青い わ ね いい ? デカ い 胸 って の はね あおい||||||むね|||

年 取る と たれる の よ とし|とる||||

な っ …

私 は まだ 15 歳 だ もん 頑張って キープ する もん ! わたくし|||さい|||がんばって|きーぷ||

15!?

あんた 老けて る わ ね ー ! |ふけて||||-

失礼な 大人っぽい って 言って くれる ? しつれいな|おとなっぽい||いって| Can you say that you're rude and mature?

あんた こそ 年 増 じゃ ん ! ||とし|ぞう||

ちょっと ! 私 は まだ に じゅう … |わたくし||||

( 上原 ) うる せ ー な 何 騒いで んだ よ うえはら|||-||なん|さわいで||

近所 迷惑だ … きんじょ|めいわくだ

お かえり

( 菜緒 ) ちょ っ ちょ っ … ちょっと なお|||||

何で 逃げ ん の よ ( 上原 ) お前 ふざけ ん な よ なんで|にげ||||うえはら|おまえ||||

何で こう なって んだ よ ( 菜緒 ) 知ら ない よ なんで|||||なお|しら||

知ら ねえ わけ ね ー だ ろ ( 菜緒 ) 何で 呼んで ん の ? 誰 ? しら||||-|||なお|なんで|よんで|||だれ

呼んで ね ー よ よんで||-|

( なな こ ) あ ~ ん ! 久志 君 ||||ひさし|きみ

この 2 人 が なな この こと いじめる の |じん||||||

何 言って ん の ? ( 菜緒 ) キャラ 変わった なん|いって|||なお||かわった

こんな 野蛮な 人 たち と は 縁 切った ほう が いい よ |やばんな|じん||||えん|きった||||

うち の 2 階 来月 に は 空き が 出る かも って ||かい|らいげつ|||あき||でる||

パパ 言って たし そ したら 格安で 久志 君 に 貸す って ぱぱ|いって||||かくやすで|ひさし|きみ||かす|

( 上原 ) え ? ( 菜緒 ) えっ !? うえはら||なお|

( 上原 ) は ? ( 菜緒 ) いや … うえはら||なお|

( 百合 ) 久志 あんた また 勝手に 引っ越す つもり ? ゆり|ひさし|||かってに|ひっこす|

勝手に 言って る だけ だ ろ かってに|いって||||

ほら なな こ 暗く なる 前 に 帰れよ |||くらく||ぜん||かえれよ

( なな こ ) は ー い |||-|

ハァ …

( なな こ ) 来月 に は 空き が 出る かも って ||らいげつ|||あき||でる||

パパ 言って たし 格安で 久志 君 に 貸す って ぱぱ|いって||かくやすで|ひさし|きみ||かす|

( 上原 ) え ? ( 菜緒 ) えっ !? うえはら||なお|

引っ越す の か な ひっこす|||

( 菜緒 ) バイト か なお|ばいと|

( チャイム ) ちゃいむ

ん ? 誰 だ ろ |だれ||

は ー い |-|

おお 大 ちゃん どうした の ? |だい|||

補習 今日 まで だ ろ ? ほしゅう|きょう|||

俺 も 部活 ある し さ 一緒に 行こう と 思って おれ||ぶかつ||||いっしょに|いこう||おもって

( 菜緒 ) うん ( 大地 ) あと 話し たい こと も ある し なお||だいち||はなし|||||

( 大地 ) お前 正月 田舎 帰ら ない って 本当 ? だいち|おまえ|しょうがつ|いなか|かえら|||ほんとう

( 菜緒 ) 情報 早 すぎ … なお|じょうほう|はや|

( 大地 ) おふくろ が 菜緒 の おばさん から 聞いた って だいち|||なお||||きいた|

( 菜緒 ) うん いろいろ あって ね なお||||

ほら 引っ越した ばっ か で 交通 費 も バカに な ん ないし |ひっこした||||こうつう|ひ||ばかに|||

それ に バイト も ある し ||ばいと|||

年越し うち に 泊まり に 来 ない か ? としこし|||とまり||らい||

え ? ( 大地 ) おふくろ も 心配 して たし |だいち|||しんぱい||

よかったら 年越し そば 一緒に 食べよう |としこし||いっしょに|たべよう

あと 初詣 行こう 八幡 様 |はつもうで|いこう|はちまん|さま

去年 も 一緒に 行った よね 八幡 様 ( 大地 ) うん きょねん||いっしょに|おこなった||はちまん|さま|だいち|

あそこ 行か ない と 新年 って 感じ し ない んだ よ な |いか|||しんねん||かんじ|||||

( 菜緒 ) うん なお|

行 こっか な ぎょう||

おばさん に も よろしく 言 っと いて ||||げん||

分かった わかった

( チャイム ) ちゃいむ

( 教師 ) はい じゃあ 補習 は 以上 に なり ます きょうし|||ほしゅう||いじょう|||

( 生徒 たち の はしゃぐ 声 ) せいと||||こえ

はい お前 ら はしゃぎ すぎ ん の は いい けど |おまえ||||||||

年 末 年始 も ちゃんと 予習 やっ とけよ とし|すえ|ねんし|||よしゅう||

( まり な ) あー やっと 終わった ||||おわった

( 康 太郎 ) 光 石 補習 の 打ち上げ 行か ね ? やす|たろう|ひかり|いし|ほしゅう||うちあげ|いか|

( 光 石 ) おお ー 行く 行く 菜緒 たち も 行く よ な ? ひかり|いし||-|いく|いく|なお|||いく||

( 菜緒 ) ああ … 行く ! バイト まで 少し 時間 ある し なお||いく|ばいと||すこし|じかん||

何 か スカッ と さ せ たい んだ よ ね ねっ まり な なん||||||||||||

私 行か ない ( 菜緒 ) え ? わたくし|いか||なお|

ちょっと 菜緒 … いい から |なお||

( 菜緒 ) 何 何 何 … どうした の ? なお|なん|なん|なん||

何 どうした の ? なん||

話し たい こと が ある 2 人 で はなし|||||じん|

ん ?

いや ー 信じ られ ない わ |-|しんじ|||

( 菜緒 ) え ? なお|

あんな イケメン と 暮らして る なんて |||くらして||

でも 私 |わたくし

上原 君 に 女 と して 見 られて ない から うえはら|きみ||おんな|||み|||

それ に たまたま 一緒に 住んで る だけ で |||いっしょに|すんで|||

同居 だって いつまで 続く か 分か ん ないし … どうきょ|||つづく||わか||

菜緒 ? なお

あっ ごめん 私 の 話 じゃ なくて ||わたくし||はなし||

何 ? 話 って なん|はなし|

うん

実は みっ ちゃん に さ … じつは||||

ん ?

告白 さ れた こくはく||

( まり な ) ん ? えっ

菜緒 ? えっ 菜緒 ! なお||なお

ええ ~!

( まり な ) もう 大げさだ よ ( 菜緒 ) ウッソ ~! |||おおげさだ||なお|

( まり な ) 私 も びっくり した けど さ ||わたくし|||||

( 菜緒 ) えっ いつ ? ( まり な ) クリスマスイブ なお|||||

それ 本当の 告白 じゃ ん ! ( まり な ) や っぱ そう 思う ? |ほんとうの|こくはく||||||||おもう

うん そう だ よ ! ( まり な ) ああ ー どうし よう |||||||-|どう し|

私 今 まで みっ ちゃん の こと そういう 目 で 見た こと なかった し わたくし|いま|||||||め||みた|||

それ に みっ ちゃん 悪く は ない けど さ ||||わるく||||

イケメン で は ない じゃ ん ?

でも まり な !

みっ ちゃん す っ ごい 勇気 出して 告白 した と 思う よ |||||ゆうき|だして|こくはく|||おもう|

本当に 好きな んだ よ まり な の こと が ほんとうに|すきな|||||||

それ は 分かって る けど … ( 菜緒 ) けど ? ||わかって|||なお|

ああ ー もう 分か ん ない ! |-||わか||

でも みっ ちゃん の こと は 嫌いじゃ ないし ||||||きらいじゃ|

いい 人 だ と は 思う |じん||||おもう

みっ ちゃん の ため に も ちゃんと 考えて あげて ね |||||||かんがえて||

うん

菜緒 ~! なお

もう スッキリ した ( 菜緒 ) よかった |すっきり||なお|

( 徹 平 ) はい 菜緒 ちゃん これ てつ|ひら||なお||

( 菜緒 ) え ? ( 徹 平 ) お年玉 なお||てつ|ひら|おとしだま

いや そんな 受け取れ ませ ん ||うけとれ||

大した 額 じゃ ない から たいした|がく|||

今日 で 今年 の 営業 も おしまい だ から な きょう||ことし||えいぎょう|||||

お っ 一星 お前 に も やる ||いちぼし|おまえ|||

ありがとう ございます

ほら こう やって 素直に 受け取る もん だ よ |||すなおに|うけとる|||

ありがとう ございます ( 徹 平 ) はい ||てつ|ひら|

じゃあ 吉川 も また 来年 な ( 菜緒 ) うん |きちかわ|||らいねん||なお|

店長 も いっちゃ ん も よい お 年 を てんちょう|||||||とし|

( 菜緒 ) 何 だ っけ ? これ なお|なん|||

( 上原 ) 何 やって ん の ? うえはら|なん|||

( 菜緒 ) 言わ れた とおり 大掃除 なお|いわ|||おおそうじ

今年 の 汚れ は 今年 の うち に って ね ことし||けがれ||ことし|||||

( 上原 ) 掃除 って か 散らかして ない ? うえはら|そうじ|||ちらかして|

失礼な 断 捨離 よ 断 捨離 しつれいな|だん|しゃり||だん|しゃり

断 捨離 ? だん|しゃり

ある 物 を 全部 出して |ぶつ||ぜんぶ|だして

必要な 物 と 不必要な 物 を 見分ける の ひつような|ぶつ||ふひつような|ぶつ||みわける|

お前 引っ越して きた ばっ か で そこ まで する 必要 が ある って おまえ|ひっこして||||||||ひつよう|||

ある 意味 すごい な 俺 バイト 行く から |いみ|||おれ|ばいと|いく|

( 菜緒 ) いって らっしゃい あっ ! なお|||

私 明日 大 ちゃん ち 行く から ( 上原 ) えっ わたくし|あした|だい|||いく||うえはら|

私 の お 母さん が 大 ちゃん の おばさん と 話して わたくし|||かあさん||だい|||||はなして

大みそか は 大 ちゃん ち に 泊まる って こと に なった の おおみそか||だい||||とまる|||||

ふ ー ん   いい んじゃ ねえ の |-|||||

俺 バイト で い ない し おれ|ばいと||||

( なな こ ) 久志 君 と 一緒に ||ひさし|きみ||いっしょに

年越し の カウント ダウン する 約束 も した んだ から ! としこし||かうんと|だうん||やくそく||||

だ よ ね

寒 っ … さむ|

もう バイト か … |ばいと|

( 上原 ) ありがとう ございました うえはら||

さ み ~

えっ !?

え … 消えた |きえた

ブレーカー どこ ? ぶれーかー|

( 菜緒 ) あっ あった なお||

よい しょ

これ か

よい しょ   ついた か ?

あれ ? 何で ついて ない の ? |なんで|||

店長 お 疲れ さ まで す てんちょう||つかれ|||

( 明 ) おお 上原 君 無事だった か ? あき||うえはら|きみ|ぶじだった|

( 上原 ) え ? ( 明 ) いや 停電 うえはら||あき||ていでん

上原 君 ち の ほう だ ろ ? うえはら|きみ|||||

ああ 俺 朝 から 出て た んで |おれ|あさ||でて||

( 明 ) そ っか 心配 して た んだ よ 停電 の 影響 で あき|||しんぱい|||||ていでん||えいきょう|

電車 も 止まっちゃ って る なんて 言って たから さ でんしゃ||とまっちゃ||||いって||

いや あ よかった よかった そ っか そ っか

( 菜緒 ) 寒 っ なお|さむ|

うわ っ 冷た っ ! ||つめた|

え … 何で 濡れて ん の ? |なんで|ぬれて||

え ~ もう …

お っ ヤバ い

ビチョビチョ じゃ ん

溶けて る とけて|

( 通話 中 の 音 ) つうわ|なか||おと

( 菜緒 ) もしもし 大 ちゃん 私 だ けど … なお||だい||わたくし||

ごめん 今日 行け な そう |きょう|いけ||

電車 止まって ん だって な 迎え に 行 こっか ? でんしゃ|とまって||||むかえ||ぎょう|

う うん うち の ほう 停電 して る し |||||ていでん|||

家 から 出 ない ほう が いい と 思って いえ||だ||||||おもって

( 大地 ) 停電 ? ( 菜緒 ) うん だいち|ていでん|なお|

でも しばらく すれば つく と 思う んだ けど な |||||おもう|||

( 大地 ) そ っか 分かった だいち|||わかった

あいつ いる の か ? 上原 ||||うえはら

う うん

だ ぶん 今日 は 帰って こ ない と 思う ||きょう||かえって||||おもう

そ っか

でも 全然 平気だ よ うち に いたら どう って こと ないし |ぜんぜん|へいきだ|||||||| But I'm fine at all

そう か 分かった じゃ あな ||わかった||

あっ 大 ちゃん よい お 年 を |だい||||とし|

よい お 年 を ||とし|

( 菜緒 ) じゃ あね なお||

( 菜緒 ) 寒い … なお|さむい

そう いや さ 来月 ここ の 2 階 に 空き が でる んだ よ |||らいげつ|||かい||あき||||

その 話 本当だった んです ね |はなし|ほんとうだった||

( 明 ) あっ な な こか ( 上原 ) はい あき|||||うえはら|

でも 本当に 空く と は 思って なくて |ほんとうに|あく|||おもって|

まあ 本来 なら 7万 で 貸して る んだ けど |ほんらい||よろず||かして|||

上原 君 なら 5万 で いい よ ( 上原 ) え ? うえはら|きみ||よろず||||うえはら|

( 明 ) まあ 引っ越し 代 まで は 出して やれ ない けど な あき||ひっこし|だい|||だして||||

今 の 所 も 7~8万 は 払って る んだ ろ ? いま||しょ||よろず||はらって|||

はい

( 明 ) 長い 目 で 見たら 家賃 が 安い に 越した こと は ない ぞ あき|ながい|め||みたら|やちん||やすい||こした||||

ここ なら まかない も 食べ られる し ||||たべ||

まあ うるさい の は いる けど な

( テレビ ) 東京 都 の 一部 の 地域 で 大規模な 停電 が 起きて い ます てれび|とうきょう|と||いちぶ||ちいき||だいきぼな|ていでん||おきて||

電力 会社 は 送電 線 に 何らか の 故障 が ある と して い ます が でんりょく|かいしゃ||そうでん|せん||なんらか||こしょう|||||||

原因 は まだ 分かって い ませ ん げんいん|||わかって|||

復旧 の メド は 立た ず 今 も およそ 3500… ふっきゅう||めど||たた||いま||

( メール の 着信 音 ) めーる||ちゃくしん|おと

もう 充電 なくなっちゃ うよ |じゅうでん||

よし いざ と いう 時 の ため に 切って おこう ||||じ||||きって|

ごめん みんな

( 菜緒 ) 冷た … なお|つめた

電気 入って ない こたつ って こんな 冷たい んだ でんき|はいって|||||つめたい|

上原 君 帰って こ ない か な うえはら|きみ|かえって||||

( 明 ) フッ あき|

( 明 ) 今日 は もう 上がって い いよ あき|きょう|||あがって||

いや でも まだ お 客 さん 来る かも しれ ませ ん し ||||きゃく||くる|||||

( 明 ) 時給 は さ いつも どおり ちゃん と つけて おく から あき|じきゅう|||||||||

大みそか ぐらい ゆっくり しろ おおみそか|||

すいません ありがとう ございます

( 明 ) あっ 明日 元日 うち 休み だ から 間違って 来る な よ あき||あした|がんじつ||やすみ|||まちがって|くる||

はい

店長 今年 も お 世話に なり ました てんちょう|ことし|||せわに||

よい お 年 を ||とし|

はい

( 呼び出し 音 ) よびだし|おと

( アナウンス ) お かけ に なった 電話 は あなうんす|||||でんわ|

電源 が 入って い ない ため … でんげん||はいって|||

( 菜緒 )“ よい お 年 を ” ぐらい 言い たい な なお|||とし|||いい||

あっ

上原 君 電話 くれた んだ うえはら|きみ|でんわ||

( 呼び出し 音 ) よびだし|おと

あっ お 願い 繋がって ||ねがい|つながって

( スマホ の バイブ 音 ) |||おと

( 呼び出し 音 ) よびだし|おと

( 上原 ) もしもし ( 菜緒 ) あっ ! うえはら||なお|

もしもし 上原 君 ? |うえはら|きみ

お前 今 どこ ? おまえ|いま|

うち の ほう 停電 して る みたいだ けど |||ていでん||||

そう もう 大変な ん … ||たいへんな|

え ? 大丈夫 か ? |だいじょうぶ|

うん … う うん 大丈夫 気 に し ないで |||だいじょうぶ|き|||

カウント ダウン 楽しんで ね かうんと|だうん|たのしんで|

じゃあ な

あっ

( 菜緒 ) 上原 君 ( 上原 ) ん ? なお|うえはら|きみ|うえはら|

よい お 年 を … ||とし|

( 不通 音 ) ふつう|おと

よい お 年 を … ||とし|

( 上原 ) イテッ あっ すいません うえはら|||

吉川 ? いる の か ? きちかわ|||

や っぱ いる わけ ない か

( 菜緒 ) いる よ なお||

( 上原 ) お前 何で いる んだ よ ! うえはら|おまえ|なんで|||

( 菜緒 ) だって … なお|

( 上原 ) 今日 泊まり じゃ なかった の か よ うえはら|きょう|とまり|||||

( 菜緒 ) だって 電車 止まって る し なお||でんしゃ|とまって||

停電 で 冷蔵 庫 と か いろいろ あって … ていでん||れいぞう|こ||||

( 上原 ) そう ならそう と 言えよ うえはら||||いえよ

突然 電話 切れる から 変だ と 思ったら とつぜん|でんわ|きれる||へんだ||おもったら

( 菜緒 ) だって なな こ ちゃん ち で カウント ダウン … なお|||||||かうんと|だうん

バイト 邪魔 し たく なくて ばいと|じゃま|||

上原 君 こそ 何で ? ( 上原 ) 何で って うえはら|きみ||なんで|うえはら|なんで|

俺 は 最初 から … おれ||さいしょ|

頼れ って 言った だ ろ たよれ||いった||

ごめん

寒い な ( 菜緒 ) うん さむい||なお|

あっ ついた

これ 兄貴 たち の 結婚 式 で もらった キャンドル |あにき|||けっこん|しき|||きゃんどる

きれい

捨てよう か と 思って た けど 意外な とこ で 役 に 立った な すてよう|||おもって|||いがいな|||やく||たった|

明るい し あったかい し あかるい|||

よし ! 私 今日 ここ で 寝よ っと |わたくし|きょう|||ねよ|

ちょ っ … 上原 君 ? ||うえはら|きみ

えっ 何 ? |なん

私 また 何 か やっちゃ った ? わたくし||なん|||

え …

2 人 で 同じ と こ いた ほう が 部屋 の 温度 上がる し じん||おなじ||||||へや||おんど|あがる|

近い ちかい

( ドア が 開く 音 ) どあ||あく|おと

( 菜緒 ) 着替えた んだ なお|きがえた|

( 上原 ) 当たり前だ ろ 寝る んだ から うえはら|あたりまえだ||ねる||

( 菜緒 ) だ よ ね なお|||

( 上原 ) あー さ み ー うえはら||||-

( 上原 ) 安心 しろ ( 菜緒 ) え ? うえはら|あんしん||なお|

( 上原 ) 襲ったり し ない から うえはら|おそったり|||

( 菜緒 ) 分かって る よ ! なお|わかって||

上原 君 が 私 の こと 女 と して 見て ない の は うえはら|きみ||わたくし|||おんな|||みて|||

私 が 一 番 よく 分かって ます から わたくし||ひと|ばん||わかって||

安心 して あんしん|

私 も そんな こと 1 ミリ も 期待 して ませ ん から わたくし||||みり||きたい||||

知って る よ しって||

( 菜緒 ) 上原 君 寝た ? なお|うえはら|きみ|ねた

寝た ねた

あの さ

上原 君 が 家 出た の って うえはら|きみ||いえ|でた||

百合 さん と お 兄さん が 結婚 した から ? ゆり||||にいさん||けっこん||

何 だ よ 急に なん|||きゅうに

( 菜緒 ) だって いっぱい バイト して なお|||ばいと|

し なくて も いい 苦労 ばっ かして 家 出て … ||||くろう|||いえ|でて

すごい 覚悟 が ない と でき ない なって 思って |かくご|||||||おもって

あっ ごめん 余計 なお 世話だ よ ね ||よけい||せわだ||

( 上原 ) 例えば さ うえはら|たとえば|

お前 が 8 年間 片思い して た 相手 が いた と して さ おまえ||ねんかん|かたおもい|||あいて|||||

そい つ が 他の 奴 と 結婚 して |||たの|やつ||けっこん|

その 横 で 平気な 顔 して い られる か ? |よこ||へいきな|かお||||

そん だけ

( 菜緒 ) お 兄さん と は もう 会わ ない の ? なお||にいさん||||あわ||

( 上原 ) いや 別に 恨んじゃ い ない から うえはら||べつに|うらんじゃ|||

これ は

俺 の 気持ち の 問題 だ から おれ||きもち||もんだい||

ただ 俺 は もう 家 に 戻る 気 は ない |おれ|||いえ||もどる|き||

お やすみ

お やすみ

( 菜緒 ) あっ ( 上原 ) 何 だ よ なお||うえはら|なん||

( 菜緒 ) もう 12 時 過ぎた ? ( 上原 ) と っく だ ろ なお||じ|すぎた|うえはら||||

あけ まして おめでとう ございます 上原 君 ||||うえはら|きみ

今年 も よろしく ね ことし|||

お手柔らかに おてやわらかに

もう 寝る ぞ |ねる|

うん 寝る |ねる

( 菜緒 ) あー ついた ! よかった なお|||

電車 動いて る かな ( 上原 ) 何 ? ど っか 行く の ? でんしゃ|うごいて|||うえはら|なん|||いく|

( 菜緒 ) うん   大 ちゃん が 初詣 一緒に 行こう って なお||だい|||はつもうで|いっしょに|いこう|

あっ 上原 君 も 行く ? |うえはら|きみ||いく

新年 だ し そういう の ちゃん と し といた ほう が しんねん||||||||||

いい か なって 思って ( 上原 ) そうだ な |||おもって|うえはら|そう だ|

えっ 行く の ? ( 上原 ) ダメな の ? |いく||うえはら|だめな|

全然 ぜんぜん

うん 全然   行こう ! |ぜんぜん|いこう

( 菜緒 ) もう 上原 君 が なお||うえはら|きみ|

グズグズ して る から 遅く なっちゃ った じゃ ん ぐずぐず||||おそく||||

( 上原 ) 人 の こと 言え ないだ ろ ( 菜緒 ) は ? うえはら|じん|||いえ|||なお|

( 上原 ) 今朝 言う な よ ( 菜緒 ) そっち が 来る って 言った から … うえはら|けさ|いう|||なお|||くる||いった|

( 上原 ) 昨日 言って くれれば よかった じゃ ん うえはら|きのう|いって||||

( 菜緒 ) う っさ いな   大 ちゃん ! なお||||だい|

あけ まして おめでとう

今年 も よろしく お 願い し ます ことし||||ねがい||

上原 君 も 連れて きた の うえはら|きみ||つれて||

どうも ( 大地 ) どうも |だいち|

大丈夫だった か ? 停電 だいじょうぶだった||ていでん

( 菜緒 ) うん 上原 君 帰って きて くれた から なお||うえはら|きみ|かえって|||

あり が と な

いや 別に 自分 の 家 に 帰った だけ です から |べつに|じぶん||いえ||かえった|||

( 菜緒 ) そうだ よ 大 ちゃん 何 か 親 みたい なお|そう だ||だい||なん||おや|

俺 が 行って やれたら よかった んだ けど な おれ||おこなって|||||

( 菜緒 ) う うん ご 心配 お かけ し ました なお||||しんぱい||||

長い お 願い だ な ながい||ねがい||

100 円 で ちょっと 欲張り すぎた かな えん|||よくばり||

菜緒 なお

この 間 話そう と 思った んだ けど さ |あいだ|はなそう||おもった|||

( 菜緒 ) うん なお|

あ … また 今度 話す ||こんど|はなす

うん

( 菜緒 ) 私 も お守り 欲しい なお|わたくし||おもり|ほしい

( 上原 ) 交通 安全 でも 買 っと け お前 うえはら|こうつう|あんぜん||か|||おまえ

( 菜緒 ) うん なお|

( 菜緒 ) あっ みっ ちゃん なお|||

あっ !

あっ !

( まり な ) あ … 今年 も よろしく ね 菜緒 |||ことし||||なお

( 菜緒 ) も しか して まり な … なお|||||

俺 たち 付き合う こと に なり ました おれ||つきあう||||

おめでとう !

( まり な ) あり が と 菜緒 の おかげ だ よ |||||なお||||

そう な の ?

( まり な ) えっ !? ちょっと 何で 菜緒 が 泣いて ん の ? ||||なんで|なお||ないて||

( 光 石 ) マジ で ? ( 菜緒 ) うれしくて … ひかり|いし|||なお|

( 大地 ) しょうが ねえ なあ ( 菜緒 ) ありがとう だいち||||なお|

( まり な ) あー もう ありがとう ( 菜緒 ) おめでとう |||||なお|

みっ ちゃん の 大吉 ヤバ かった な |||だいきち|||

みっ ちゃん って 誰 ? |||だれ

( 菜緒 ) えっ ウソ ? ( 上原 ) え ? なお||うそ|うえはら|

ずっと いた じゃ ん 学校 始まった 時 から ||||がっこう|はじまった|じ|

( 菜緒 ) ん ? ( 上原 ) ゲッ なお||うえはら|

ゲッ

ご ゆっくり

( なな こ ) 久志 君 ひどい ( 上原 ) あ ? ||ひさし|きみ||うえはら|

カウント ダウン しよう って 言った のに かうんと|だうん|||いった|

お前 が 勝手に 言って た だけ だ ろ おまえ||かってに|いって||||

もう イヤ   何で ? |いや|なんで

何で あんな 人 と 一緒に 住んで ん の よ なんで||じん||いっしょに|すんで|||

なな この ほう が ずっと 前 から 久志 君 の こと 知って る のに |||||ぜん||ひさし|きみ|||しって||

なな この ほう が ずっと 久志 君 の こと 好きな のに |||||ひさし|きみ|||すきな|

久志 君 引っ越して きて ひさし|きみ|ひっこして|

うち の マンション の 2 階 5万 円 だ よ ||まんしょん||かい|よろず|えん||

家賃 今 より 下がる し バイト だって し やすく なる でしょ やちん|いま||さがる||ばいと|||||

その こと なら 店長 から も 言わ れた よ |||てんちょう|||いわ||

じゃあ …

ちゃんと 断った よ |たった|

( なな こ ) 何で ? ||なんで

( 上原 ) 俺 高校 生 だし 物件 借り 直す って 大変な んだ うえはら|おれ|こうこう|せい||ぶっけん|かり|なおす||たいへんな|

( なな こ ) そんな の お 父さん が 何とか して くれる よ |||||とうさん||なんとか|||

それ に 俺 ||おれ

ここ の 暮らし が 気 に 入って る から 引っ越す 気 ないし ||くらし||き||はいって|||ひっこす|き|

( 上原 ) ほ ~ ら 分かったら 帰って 受験 勉強 頑張れ うえはら|||わかったら|かえって|じゅけん|べんきょう|がんばれ

吉川 きちかわ

夕飯 作る けど 食べる ? ( 上原 ) あの さ ゆうはん|つくる||たべる|うえはら||

お前 気づいて ない みたいだ から 言う けど おまえ|きづいて||||いう|

( 菜緒 の 鼓動 ) なお||こどう

♪~