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ロクでなし魔術講師と禁忌教典, ロクでなし魔術講師と禁忌教典 (05)

ロク で なし 魔術 講師 と 禁 忌 教 典 (05)

( アース ) あ ~ っと ! また も ここ で 2 組 が 逆転 !

今年 の 魔術 競技 祭 誰 が この 展開 を 予想 でき た でしょ う か

まさに 今年 の ダーク ホース

グレン 先生 率いる 2 年 2 組 の 快 進撃 は 止まら ない ~ !

( アルベルト ) グレン … だ な

( リィエル ) うん どう 見 て も グレン

( アルベルト ) 何も 言わ ず に 去って 行った と 思ったら

こんな 所 に い た と は な

( リィエル ) う っ

何 を する の ? アルベルト

何 を する 気 だ リィエル

( リィエル ) グレン と 決着 を つけ に 行く

う っ 痛い …

アルベルト は グレン に 会い たく ない の ?

あの 男 に は 言い たい 事 が 山ほど ある

が 今 は 任務 を 優先 しろ

( リィエル ) 任務 ?

( アルベルト ) 俺 たち の 任務 は ―

女王 陛下 の 護衛 を 務める 王室 親衛隊 の 監視 だ

( リィエル ) なぜ ? 彼ら は 私 たち の 仲間

( アルベルト ) 王室 親衛隊 に 最近 不穏 な 動き が ある と の 情報 が 入った

陛下 に 対 し なんらか の 行動 を 起こす 可能 性 が ある

上 は そう 警戒 し て いる

つまり … 私 は グレン と 決着 を つける べき そういう 事 ?

♪~

~♪

( グレン ) クソッ みんな これ見よがし に

また シロッテ の 枝 で 飢え を しのぐ か …

( リン ) あ あの … 先生 ( グレン ) ああ ?

( リン ) あ …

( グレン ) どう し た リン 金 以外 の 事 なら 大体 相談 に 乗って やる ぞ

( リン ) あの … 午後 の 私 の 出番 誰 か と 代え て もらえ ませ ん か ?

確か 変身 の 競技 だった な

( リン ) はい

“ セルフ ・ イリュージョン ” の 魔術 一生懸命 練習 し て き た ん です けど

全然 うまく いか なく なっちゃ っ て

で 代え て くれ ない か と

お前 は どう し たい ん だ ? ( リン ) え ?

本当 は 出場 し たい ん じゃ ない の か ? 変身 の 魔術 好き だった ろ ?

はい 変身 って なんだか その … N 違う 私 に なれる みたい で

フッ じゃあ 出ろ なんの 問題 も ない

( リン ) で でも … みんな が 先生 と 優勝 目指し て 盛り上がって る のに ―

私 が 足 を 引っ張っちゃ っ たら …

ああ それ で 気負 っち まっ た の か これ は 魔術 競技 祭 お祭り だ

まずは お前 ら が 目いっぱい 楽しめ りゃ あ それ で いい ん だ よ

( リン ) で でも …

しかた ねえ ちょっと 特別 講義 と いく か

まずは “ セルフ ・ イリュージョン ” の 復習 だ

あの 魔術 の 特徴 は ?

え ? えっ と 幻影 を まとう 黒 魔術 … です

( グレン ) その とおり

肉体 を 作り替え て 変身 する よう な 大がかり な もん じゃ ない

“ 刮目 ( かつ もく ) せよ ・ 我が 幻想 の 戯曲 ・ N 演者 は 我 ”

“ 我 は 彼 ( か ) の 声 で 歌わ ん ”

この とおり ただ の ハリボテ だ から

イメージ しだい で なん に でも 変身 できる

すごい !

つまり “ セルフ ・ イリュージョン ” が うまく いか なく なった って 事 は ―

イメージ が まだ あやふや だって こった

リン は なん に 変身 する つもり だ ?

ええ と 時 の 天使 ラ = ティ リカ 様 に

ああ だったら 聖 画 集 でも 借り て こい

イメージ を 固め 直せ ば 必ず うまく いく

お前 は 自分 が 思って る 以上 に 優秀 だ

それ に 安心 しろ もし 失敗 し て お前 を 責める よう な や つが い たら ―

俺 が 鉄 拳 制裁 して やる

だから のびのび やれ !

( リン ) う ふ っ ( グレン ) 何 が おかしい ?

だって ルミア の 姿 で 男 前 な 事 言う の が …

分かり まし た 先生 私 やって み ます ね !

ああ

( リン ) う ふ っ

( グレン ) ふう … ん ?

( シス ティーナ ) ルミア ここ に いたん だ !

フグッ !

( シス ティーナ ) 早く お 弁当 食べよ ルミア の 分 も ちゃんと 作って おい た から

( グレン ) は あ … !

あと は あいつ な ん だ けど どこ 行った の かしら …

( グレン ) 冷静 に なれ グレン …

教師 が 生徒 の 弁当 を だまし 取る なんて さすが に 最低 じゃ ね ー か ! ?

( グレン ) は あ … N ( シス ティーナ ) う ふ ふ

ルミア ったら そんなに お なか すい て た の ?

うん ! 早く 食べ ない と わりと マジ で 死 ん じゃ う か も

な なんか 必死 ね

( グレン ) 大丈夫 全部 食べ た り は し ない

ほんの 1 切れ い や 2 切れ ほど ご 相伴 に あずかる だけ だ !

いただき ます !

( グレン ) あー ん

( ルミア ) シス ティ ここ に いたん だ

待た せ ちゃ って ごめん …

あれ ?

な なんて 事 な の

俺 … じゃ なかった 私 が 2 人 …

“ 力 よ 無 に 帰 せ ”

じゃ そういう わけ で

( グレン ) ぐ わ ぁ ぁぁ ! ( シス ティーナ ) この お バカ ぁぁ !

教師 が 生徒 に 化け て お 弁当 盗む と か あり え ない でしょ !

ま まあまあ

せっかく 私 が 朝 早く 起き て … N う う う さい って ~ !

( ルミア ) フッ …

( グレン ) ぐ っ …

いて て … 白 猫 の やつ 本気 で ぶ っ 飛ばし や がって

( おなか が 鳴る 音 )

ああ …

( 歓声 )

( グレン ) なんか 人間 と して どんどん 落ちぶれ て いって る 気 が す ん なあ …

( ルミア ) 先生 ~ ! ( グレン ) ああ …

( グレン ) ふ お ほほ … !

先生 おなか が すい てる みたい だった から もし よかったら …

ありがとう ござい ます 天使 様 !

喜んで 謹んで 頂 戴 いたし ます ぅ ~ !

( ルミア ) あ は は …

みずみずしい トマト の 酸味 程よい 塩 加減 の ハム の うまみ

薄く スライス さ れ た チーズ の コク が N 極 上 の ハーモニー を 奏で て いる !

これ お前 が 作って くれ た の か ?

あ 私 不器用 だ から 料理 と か 苦手 で … あ は は

じゃ 誰 が ?

それ は 秘密 です 本人 たって の 希望 な の で

ただ ある 男性 の ため に 早起き し て お 弁当 を 作った らしい ん です が ―

ケンカ し て 渡し そびれ ちゃ った らしく て

その お 弁当 捨てよ う と し て た ので もったいない から もらって 来 た ん です

った く 俺 は ゴミ 箱 代わり か よ

その 女子 は ご 愁傷 さま だ が 男 の ほう も 大概 だ な

女の子 が 作って き て くれ た ん だ から ちゃんと 受け取って やれ って の った く

ろくな やつ じゃ ねえ なあ

う ふ ふ …

あー 食った 食った !

ごちそう さん すげ え うまかった !

よかった 作った 子 も きっと 喜び ます !

よし そろそろ 戻る か

( アリシア 女王 ) あなた グレン = レーダス です よ ね ?

少し よろしい です か ?

は いはい 全然 よろしく あり ませ ー ん

今 飯 食った ばっかり で す っ ごく 忙し … って

ええ え ~ ! 女王 陛下 ぁ ! ?

は あっ !

( ゼーロス ) 陛下 は どちら に 行か れ た

( 兵士 ) それ が 少し 目 を 離し た 間 に

愚 かな 一刻 も 早く 捜し出す の だ

( 兵士 ) は っ !

( セリカ ) ケッ へ へ … N 見 た か 学院 長

親衛隊 ども の 慌てふため い た あの 顔 !

( リック ) 魔術 で 陛下 の 姿 を くらま せる と は …

相変わらず 恐れ 知ら ず の 女 じゃ のう

( セリカ ) フッ …

( エレノア ) セリカ 様 ( セリカ ) ん ? どう し た エレノア

女王 陛下 が いらっしゃら ない 今 お 話し し て おき たい 事 が

な っ !

( アリシア 女王 ) 1 年 ぶり です ね お 元気 で し た か ?

あ はい そりゃ もう !

どうか 面 ( おもて ) を 上げ て ください

あなた に は ずっと 謝り たい と 思って い まし た

はっ …

この 国 の ため に 尽くし て くれ た あなた を

あの よう な 形 で 宮廷 魔 導 士 団 から 除隊 さ せる 事 に なって しまって

( グレン ) いやいや いや ! 俺 仕事 が いやに なって 辞め た だけ です から !

俺 み たい な 社会 不 適合 者 に ―

女王 陛下 が 頭 下げ ちゃ だめ です って !

グレン …

そ それ より 陛下 …

護衛 も つけ ず に どういった ご 用向き で ?

( グレン ) あ …

( アリシア 女王 ) 久しぶり です ね エルミ アナ

元気 … で し た か ?

ずいぶん 背 が 伸び まし た ね

フィー ベル 家 の 皆様 と の 生活 は どう です か ?

ああ … 夢み たい また こうして あなた と …

はっ …

( アリシア 女王 ) エルミ アナ …

あ あ の っ お 言葉 です が ―

失礼 ながら 陛下 は 人違い を さ れ て おら れ ます

私 は ルミア … N ルミア = ティン ジェル と 申し ます

恐れ多く も 陛下 は 私 を ―

ご 崩御 なされ た エルミ アナ = イェル = N ケル = アルザーノ 王女 殿下 と

混同 さ れ て おら れる か と

( アリシア 女王 ) そう … で し た ね

エルミ アナ … あの 子 は 3 年 前 に はやり 病 ( や まい ) で 亡くなった の で し た ね …

不愉快 な 思い を さ せ て 申し訳 あり ませ ん ルミア さん

( ルミア ) め っ そう も ござい ませ ん で は 失礼 いたし ます

( アリシア 女王 ) やっぱり 認め て くれ ませ ん よ ね いまさら 母親 だ なんて

戻り ます ね グレン ( グレン ) え ? あ はい

( アリシア 女王 ) あの 子 を … お 願い いたし ます

はっ

( ゼーロス ) 陛下 ( アリシア 女王 ) あ …

あら ゼーロス 見つかって しまい まし た ね

は ! ?

( ゼーロス ) ご 無礼 を お 許し ください 陛下

しばし の 間 御 身 を 拘束 さ せ て いただき ます

( アルベルト ) 信じ られ ん な

王室 親衛隊 が 女王 陛下 を 拘束

まさか 本当 に 動く と は

親衛隊 総 隊長 ゼーロス

40 年 前 の 奉 神 ( ほうしん ) 戦争 で ―

剣 聖 ヨハネス と 互角 に 渡り合った と さ れる 古 つ わ 者

短 慮 を 起こす よう な 人物 で は なかった はず だ が

どこ へ 行く 気 だ ( リィエル ) う …

敵 は 私 が 全部 斬る

王室 親衛隊 は 女王 陛下 に 最も 忠義 厚き 者 たち

陛下 に 危害 を 加える と は 考え られ ん

なんらか の 思惑 が ある はず だ

( リィエル ) 作戦 を 考え た

私 が 先 に 正面 から 敵 に 突っ込む

アルベルト は 私 の あと に 正面 から 突っ込 ん で

( アース ) 2 組 の テレサ ちゃん 50 キロス を クリア !

( グレン ) 異 能 者 で ある が ゆえ に 存在 を 抹消 さ れ た 元 王女 か …

ふ …

( シス ティーナ ) 先生 … N ( グレン ) おわ っ !

なん だ 白 猫 ! ? また ぶ っ 飛ばす つもり か ?

違う わ よ ! その … ルミア 戻って き て ない ん です けど

( グレン ) お … N ( シス ティーナ ) 何 か 聞い て ませ ん か ?

( グレン の ため 息 )

白 猫 耳 貸せ ( シス ティーナ ) な な ん です ?

( シス ティーナ ) えっ … N ( グレン の ため 息 )

( グレン ) ま あんな 事 が あれ ば 誰 だって 1 人 に なり たく なる わな

捜し て くっ か

仲間 と 一緒 に 騒 い で た ほう が いくらか 気 も 紛れる だ ろ う し

クラス の 事 頼む わ

は はい ルミア の 事 お 願い し ます

任せ とけ

今 の 俺 は 1 日 捜し 回って も 大丈夫 な くらい 満腹 な ん で な

今 の 俺 は 1 日 捜し 回って も 大丈夫 な くらい 満腹 な ん で な

( シス ティーナ ) え … ?

( シス ティーナ ) え … ?

大 天使 ルミア 様 から サンドイッチ を いただ い た ん だ

ど っか の 誰 か が 作った ゴミ 箱 行き の もの だった らしい が

は !

ふ ふ ぅ ん … N そんな の 食べ た ん だ

あわれ な 残飯 処理 ご苦労さま

これ が す っ げ ー うまかった ん だ なあ

う う …

工夫 は ない が 丁寧 に 作ら れ て い て す っ げ ー うまかった

て か お前 残飯 と か 言う な よ 作って くれ た やつ に 失礼 じゃ ね ー か ?

お前 は 俺 以外 の 人間 に は 優しい やつ だった はず だ

わ 分かって る わ よ もう ! 早く 行き なさい って ば !

ん うん …

ん もう …

( グレン ) 何 見 て ん だ ?

( ルミア ) は っ 先生 …

何も 入って ない ん です この ロケット

誰 か 大切 な 人 の 肖像 画 が 入って い た よう な 気 が する ん です が

変 です よ ね … こんな もの を 肌身 離さ ず 持ち歩 い てる なんて

別に … 今 でも なんか 大事 な もん が 詰まって ん じゃ ない の か ? それ

先生 は 知って る ん です よ ね 私 と 女王 陛下 の …

ああ

さっき の 私 どう すれ ば よかった ん でしょ う か

陛下 が 私 を 捨て た 理由 … N 分かる ん です

悪魔 の 生まれ変わり 呪わ れ し 禁 忌 の 存在 異 能 者

その 異 能 者 と して 生まれて しまった 私 は 帝国 の ―

王家 の 威信 を 傷つける 爆弾 に なり かね ない

だから 私 の 処分 は

この 国 の 未来 の ため に 必要 な 事 だった と 思う ん です

それ でも 私 は 心 の どこ か で 陛下 を 許せ なかった

怒って る ん だ と 思い ます

( グレン ) 理屈 じゃ ねえ から な そういう の

( ルミア ) な のに … あの 人 を もう 一 度 母 と 呼び たい 抱き締め て もらい たい

そんな 思い も あって

でも そんな 事 を し たら

私 を 引き取って くれ た シス ティ の お 母 様 や お 父 様 を

裏切って しまう よう な 気 が し て …

私 どう すれ ば よかった ん でしょ う

俺 の 持論 だ が

人 は 何 か の 選択 を する 際 に 後悔 し 傷つか ず に は い られ ない 生き物 らしい

え …

( グレン ) “ 悔い が 残ら ない よう に 選択 しろ ” なんて よく 言う が ―

ありゃ 無理 だ

どんなに 悩 ん で 道 を 選 ん で も あと で 何かしら 後悔 する

そんな 風 に でき てる の さ 俺 たち 人間 って やつ は

だからこそ 本音 が 重要 だ と 思って る

( ルミア ) 本音 … N ( グレン ) ああ

本音 で その道 を 選 ん だ なら

同じ 後悔 する に し て も ちった あ マシ だ ろ ?

ルミア お前 は どう し たい ん だ ?

私 自分 の 心 が 分から なく て

俺 は 昔 帝国 軍 に 所属 する 魔 導 士 だった

( ルミア ) あ …

仕事 柄 宮廷 に 赴く 機会 も 結構 あって な

お前 の その ロケット と 全く 同じ もの を ―

とある 一 番 偉い お方 が 身 に 着け て い た の を 見 た 事 が ある

( ルミア ) あ … !

( ルミア ) あ … !

( グレン ) 捨て られ なかった ん だ ろ お そろい の それ

( グレン ) 捨て られ なかった ん だ ろ お そろい の それ

だったら 答え は とっくに 出 てる ん じゃ ない の か ?

恨み つら み でも なんでも いい 向き合う 事 から 逃げ ず

まずは お前 の 本音 を ぶつける 事 から 始め て み たら どう だ ?

先生 …

ま さんざん 逃げ 続け て き た 俺 が 言う の も なん だ が な

でも 怖い ん です

また あの 冷たい 目 を 向け られ たら と 思う と …

だから その …

一緒 に つい て き て くれ ませ ん か 先生

フッ った く … し ゃ ー ねえ

つきあって やる か

あ ありがとう ござい ます !

ん ?

王室 親衛隊 … ?

( 兵士 1 ) ルミア = ティン ジェル だ な

えっ ? あ … はい

( ルミア ) は っ !

恐れ多く も アリシア 7 世 女王 陛下 の 暗殺 を 企て た その 罪

弁明 の 余地 なし !

貴 殿 を 不敬罪 および 国家 反逆 罪 に よって 処刑 する !

( ルミア ) わ 私 が 陛下 を 暗殺 ?

たち の 悪 ( わり ) い 冗談 だ ぜ 証拠 を 見せ な

( 兵士 1 ) 部 外 者 に 開示 義務 は ない

令状 も 裁判 も なし に 処刑 する って の か !

( 兵士 1 ) これ は 女王 陛下 の 勅命 で ある

は !

ふざけ ん な !

その 娘 を 渡せ かばい だて する なら ば

貴 様 も 国家 反逆 罪 で 処分 する !

( グレン ) くっ …

( ルミア ) 仰せ の とおり に いたし ます

ルミア !

恐れ多く も 女王 陛下 に あだ な そう と し た 罪

この 命 を もって 償い とい た し ます

ですから どうか 先生 だけ は …

バカ ! お前 何 言って … ぐ っ !

( ルミア ) 先生 ! ( 兵士 1 ) 来い !

目 を 閉じ 動か ぬ 事 だ

急所 を 外せ ば 長く 苦しむ 事 に なる

はい

( ルミア ) いつか こんな 日 が 来る と 思って た

あの 人 が 私 を 処分 する と 決める 日 が

ああ そう か 最後 だ から 会い に 来 た ん だ

あの 日 死ぬ はず だった 私 が 3 年 も 生きる 事 が でき た

すてき な 思い出 も たくさん でき た

だから これ で …

( グレン ) そのまま 目 つむって ろ よ ( ルミア ) え …

( 兵士 1 ) う わ っ ! ( 兵士 2 ) 目 目 が !

( 兵士 1 ) う っ ( 兵士 2 ) お ああ

あ …

( グレン ) った く 思いっきり 殴り や がって

( ルミア ) 先生 … 一体 何 を ! ?

あ ? 魔術 “ フラッシュ ・ ライト ” ただ の 目 くらまし さ

先生 ! なぜ 私 を 助け た ん です か !

見捨て たら 白 猫 に 叱ら れ ん だ ろ う ?

( ルミア ) ふざけ てる 場合 じゃ あり ませ ん ! このまま じゃ 先生 まで …

約束 … だ から な

えっ …

まっ 心配 す ん なって

女王 陛下 は 裁判 も なし に お前 を 処分 する なんて 事 絶対 に し やしない

この 処刑 命令 に は 必ず 何 か 裏 が ある

女王 陛下 に 会う 事 が でき れ ば …

( 兵士 3 ) あそこ だ !

女王 陛下 に 会う 事 が でき れ ば …

( 兵士 3 ) あそこ だ !

( 兵士 4 ) おのれ 反逆 者 ども め !

ど どう する ん です か 先生

( グレン ) どう する も こう する も ( ルミア ) あっ !

“ 三 界 ( さん かい ) の 理 ( ことわり ) ”

“ 天秤 ( てんびん ) の 法則 ”

“ 律 の 皿 は 左舷 に 傾く べし ”

ん っ !

( 兵士 4 ) 追え ! 逆 賊 を 逃がす な !

( グレン ) ああ もう ! どうして 次 から 次 へ と やっかい 事 ばかり

だから 俺 は 働く なんて いや だった ん だ

( ルミア ) 先生 …

( グレン ) 問題 は どう やって 親衛隊 の 目 を くぐり抜け て 陛下 に 会う か だ なあ

あれ よく 考え たら 別に 俺 たち が 直接 会わ なく て も いい ん じゃ ね ?

( セリカ の 声 ) グレン か

お セリカ ! 女王 陛下 と 一緒 だ よ な ? 頼み が ある 実は …

( セリカ の 声 ) 私 は 何も でき ない

な っ ! 待て よ 俺 は まだ 何も …

すまない グレン 私 は 何も 言え ない

もう 一 度 言う ぞ 私 は 何も でき ない し 何も 言え ない

ふざけ てる ん じゃ ない ん だ な ?

( セリカ の 声 ) ああ …

( グレン ) こっち の 状況 に つい て は ?

( セリカ の 声 ) 大体 知って る

なぜ 親衛隊 の 連中 が 暴走 し て いる ?

陛下 は なぜ ルミア を 討つ 勅命 を 下し た ?

言え ない って 事 か

( セリカ の 声 ) グレン お前 だけ だ

( セリカ の 声 ) グレン お前 だけ だ

( グレン ) 何 ?

( グレン ) 何 ?

お前 だけ が この 状況 を 打破 できる そう お前 だ けが な

( セリカ の 声 ) この 意味 を よく 考えろ

なんとか し て 女王 陛下 の 前 に 来る ん だ

( 通信 が 切れる 音 ) お おい ! クッソ !

( ルミア ) 先生 …

( グレン ) “ 女王 陛下 の 前 まで 来い ” か …

陛下 を 守って いる の は 手 だれ の 親衛隊

しかも 隊長 は あの ゼーロス だ

ち っく し ょ う どう 考え て も 俺 の 手 に 余 ん だ ろ

どう すれ ば … う っ !

( グレン ) くっ …

う … お前 は !

♪~

~♪

( 猫 の 鳴き声 )

( ルミア ) あ ~ かわいい ! ( シス ティーナ ) 捨て 猫 か なあ

った く 無責任 な 飼い主 も い た もの ね もう

( ルミア ) ねえ 私 たち で 飼って くれる 人 探さ ない ?

( アルベルト ) フッフッ フッフッ …

それ が よ さ そう ね !

( アルベルト ) フッフッ フッフッ … N ( シス ティーナ ・ ルミア ) おお っ ! ?

( ルミア ) ねえ シス ティ あそこ に 怪しい 人 が いる よ

( シス ティーナ ) あの 人 競技 祭 でも ずっと うち の クラス を 見て い た 気 が する わ

( ルミア ) や だ 怖い

( シス ティーナ ) 戻って 先生 に 知らせ て き ま しょ う !

( アルベルト ) フッ よかった な 子 猫 ちゃん たち

( グレン ) おい コラ ! うち の 女子 生徒 見 て やら し い 想像 し てる 変態 は どこ だ !

お おい ! ( アルベルト ) フッ 久しぶり だ な

( グレン ) くっ …

( グレン ) 誰 だ っけ ?


ロク で なし 魔術 講師 と 禁 忌 教 典 (05) |||まじゅつ|こうし||きん|い|きょう|てん

( アース ) あ ~ っと ! また も ここ で 2 組 が 逆転 ! あーす|||||||くみ||ぎゃくてん

今年 の 魔術 競技 祭 誰 が この 展開 を 予想 でき た でしょ う か ことし||まじゅつ|きょうぎ|さい|だれ|||てんかい||よそう|||||

まさに 今年 の ダーク ホース |ことし||だーく|ほーす

グレン 先生 率いる 2 年 2 組 の 快 進撃 は 止まら ない ~ ! |せんせい|ひきいる|とし|くみ||こころよ|しんげき||とまら|

( アルベルト ) グレン … だ な

( リィエル ) うん どう 見 て も グレン |||み|||

( アルベルト ) 何も 言わ ず に 去って 行った と 思ったら |なにも|いわ|||さって|おこなった||おもったら

こんな 所 に い た と は な |しょ||||||

( リィエル ) う っ

何 を する の ? アルベルト なん||||

何 を する 気 だ リィエル なん|||き||

( リィエル ) グレン と 決着 を つけ に 行く |||けっちゃく||||いく

う っ 痛い … ||いたい

アルベルト は グレン に 会い たく ない の ? ||||あい|||

あの 男 に は 言い たい 事 が 山ほど ある |おとこ|||いい||こと||やまほど|

が 今 は 任務 を 優先 しろ |いま||にんむ||ゆうせん|

( リィエル ) 任務 ? |にんむ

( アルベルト ) 俺 たち の 任務 は ― |おれ|||にんむ|

女王 陛下 の 護衛 を 務める 王室 親衛隊 の 監視 だ じょおう|へいか||ごえい||つとめる|おうしつ|しんえいたい||かんし|

( リィエル ) なぜ ? 彼ら は 私 たち の 仲間 ||かれら||わたくし|||なかま

( アルベルト ) 王室 親衛隊 に 最近 不穏 な 動き が ある と の 情報 が 入った |おうしつ|しんえいたい||さいきん|ふおん||うごき|||||じょうほう||はいった

陛下 に 対 し なんらか の 行動 を 起こす 可能 性 が ある へいか||たい||||こうどう||おこす|かのう|せい||

上 は そう 警戒 し て いる うえ|||けいかい|||

つまり … 私 は グレン と 決着 を つける べき そういう 事 ? |わたくし||||けっちゃく|||||こと

♪~

~♪

( グレン ) クソッ みんな これ見よがし に |||これみよがし|

また シロッテ の 枝 で 飢え を しのぐ か … |||えだ||うえ|||

( リン ) あ あの … 先生 ( グレン ) ああ ? りん|||せんせい||

( リン ) あ … りん|

( グレン ) どう し た リン 金 以外 の 事 なら 大体 相談 に 乗って やる ぞ ||||りん|きむ|いがい||こと||だいたい|そうだん||のって||

( リン ) あの … 午後 の 私 の 出番 誰 か と 代え て もらえ ませ ん か ? りん||ごご||わたくし||でばん|だれ|||かえ|||||

確か 変身 の 競技 だった な たしか|へんしん||きょうぎ||

( リン ) はい りん|

“ セルフ ・ イリュージョン ” の 魔術 一生懸命 練習 し て き た ん です けど せるふ|||まじゅつ|いっしょうけんめい|れんしゅう|||||||

全然 うまく いか なく なっちゃ っ て ぜんぜん||||||

で 代え て くれ ない か と |かえ|||||

お前 は どう し たい ん だ ? ( リン ) え ? おまえ|||||||りん|

本当 は 出場 し たい ん じゃ ない の か ? 変身 の 魔術 好き だった ろ ? ほんとう||しゅつじょう||||||||へんしん||まじゅつ|すき||

はい 変身 って なんだか その …\ N 違う 私 に なれる みたい で |へんしん||||n|ちがう|わたくし||||

フッ じゃあ 出ろ なんの 問題 も ない ||でろ||もんだい||

( リン ) で でも … みんな が 先生 と 優勝 目指し て 盛り上がって る のに ― りん|||||せんせい||ゆうしょう|まなざし||もりあがって||

私 が 足 を 引っ張っちゃ っ たら … わたくし||あし||ひっぱっちゃ||

ああ それ で 気負 っち まっ た の か これ は 魔術 競技 祭 お祭り だ |||きお||||||||まじゅつ|きょうぎ|さい|おまつり|

まずは お前 ら が 目いっぱい 楽しめ りゃ あ それ で いい ん だ よ |おまえ|||めいっぱい|たのしめ||||||||

( リン ) で でも … りん||

しかた ねえ ちょっと 特別 講義 と いく か |||とくべつ|こうぎ|||

まずは “ セルフ ・ イリュージョン ” の 復習 だ |せるふ|||ふくしゅう|

あの 魔術 の 特徴 は ? |まじゅつ||とくちょう|

え ? えっ と 幻影 を まとう 黒 魔術 … です |||げんえい|||くろ|まじゅつ|

( グレン ) その とおり

肉体 を 作り替え て 変身 する よう な 大がかり な もん じゃ ない にくたい||つくりかえ||へんしん||||おおがかり||||

“ 刮目 ( かつ もく ) せよ ・ 我が 幻想 の 戯曲 ・\ N 演者 は 我 ” かつもく||||わが|げんそう||ぎきょく|n|えんじゃ||われ

“ 我 は 彼 ( か ) の 声 で 歌わ ん ” われ||かれ|||こえ||うたわ|

この とおり ただ の ハリボテ だ から

イメージ しだい で なん に でも 変身 できる いめーじ||||||へんしん|

すごい !

つまり “ セルフ ・ イリュージョン ” が うまく いか なく なった って 事 は ― |せるふ||||||||こと|

イメージ が まだ あやふや だって こった いめーじ|||||

リン は なん に 変身 する つもり だ ? りん||||へんしん|||

ええ と 時 の 天使 ラ = ティ リカ 様 に ||じ||てんし|||りか|さま|

ああ だったら 聖 画 集 でも 借り て こい ||せい|が|しゅう||かり||

イメージ を 固め 直せ ば 必ず うまく いく いめーじ||かため|なおせ||かならず||

お前 は 自分 が 思って る 以上 に 優秀 だ おまえ||じぶん||おもって||いじょう||ゆうしゅう|

それ に 安心 しろ もし 失敗 し て お前 を 責める よう な や つが い たら ― ||あんしん|||しっぱい|||おまえ||せめる||||||

俺 が 鉄 拳 制裁 して やる おれ||くろがね|けん|せいさい||

だから のびのび やれ !

( リン ) う ふ っ ( グレン ) 何 が おかしい ? りん|||||なん||

だって ルミア の 姿 で 男 前 な 事 言う の が … |||すがた||おとこ|ぜん||こと|いう||

分かり まし た 先生 私 やって み ます ね ! わかり|||せんせい|わたくし||||

ああ

( リン ) う ふ っ りん|||

( グレン ) ふう … ん ?

( シス ティーナ ) ルミア ここ に いたん だ !

フグッ !

( シス ティーナ ) 早く お 弁当 食べよ ルミア の 分 も ちゃんと 作って おい た から ||はやく||べんとう|たべよ|||ぶん|||つくって|||

( グレン ) は あ … !

あと は あいつ な ん だ けど どこ 行った の かしら … ||||||||おこなった||

( グレン ) 冷静 に なれ グレン … |れいせい|||

教師 が 生徒 の 弁当 を だまし 取る なんて さすが に 最低 じゃ ね ー か ! ? きょうし||せいと||べんとう|||とる||||さいてい|||-|

( グレン ) は あ …\ N ( シス ティーナ ) う ふ ふ |||n|||||

ルミア ったら そんなに お なか すい て た の ?

うん ! 早く 食べ ない と わりと マジ で 死 ん じゃ う か も |はやく|たべ||||||し|||||

な なんか 必死 ね ||ひっし|

( グレン ) 大丈夫 全部 食べ た り は し ない |だいじょうぶ|ぜんぶ|たべ|||||

ほんの 1 切れ い や 2 切れ ほど ご 相伴 に あずかる だけ だ ! |きれ|||きれ|||しょうばん||||

いただき ます !

( グレン ) あー ん

( ルミア ) シス ティ ここ に いたん だ

待た せ ちゃ って ごめん … また||||

あれ ?

な なんて 事 な の ||こと||

俺 … じゃ なかった 私 が 2 人 … おれ|||わたくし||じん

“ 力 よ 無 に 帰 せ ” ちから||む||かえ|

じゃ そういう わけ で

( グレン ) ぐ わ ぁ ぁぁ ! ( シス ティーナ ) この お バカ ぁぁ ! |||||||||ばか|

教師 が 生徒 に 化け て お 弁当 盗む と か あり え ない でしょ ! きょうし||せいと||ばけ|||べんとう|ぬすむ||||||

ま まあまあ

せっかく 私 が 朝 早く 起き て …\ N う う う さい って ~ ! |わたくし||あさ|はやく|おき||n|||||

( ルミア ) フッ …

( グレン ) ぐ っ …

いて て … 白 猫 の やつ 本気 で ぶ っ 飛ばし や がって ||しろ|ねこ|||ほんき||||とばし||

( おなか が 鳴る 音 ) ||なる|おと

ああ …

( 歓声 ) かんせい

( グレン ) なんか 人間 と して どんどん 落ちぶれ て いって る 気 が す ん なあ … ||にんげん||||おちぶれ||||き||||

( ルミア ) 先生 ~ ! ( グレン ) ああ … |せんせい||

( グレン ) ふ お ほほ … !

先生 おなか が すい てる みたい だった から もし よかったら … せんせい|||||||||

ありがとう ござい ます 天使 様 ! |||てんし|さま

喜んで 謹んで 頂 戴 いたし ます ぅ ~ ! よろこんで|つつしんで|いただ|たい|||

( ルミア ) あ は は …

みずみずしい トマト の 酸味 程よい 塩 加減 の ハム の うまみ |とまと||さんみ|ほどよい|しお|かげん||はむ||

薄く スライス さ れ た チーズ の コク が \ N 極 上 の ハーモニー を 奏で て いる ! うすく|すらいす||||ちーず||||n|ごく|うえ||はーもにー||かなで||

これ お前 が 作って くれ た の か ? |おまえ||つくって||||

あ 私 不器用 だ から 料理 と か 苦手 で … あ は は |わたくし|ぶきよう|||りょうり|||にがて||||

じゃ 誰 が ? |だれ|

それ は 秘密 です 本人 たって の 希望 な の で ||ひみつ||ほんにん|||きぼう|||

ただ ある 男性 の ため に 早起き し て お 弁当 を 作った らしい ん です が ― ||だんせい||||はやおき||||べんとう||つくった||||

ケンカ し て 渡し そびれ ちゃ った らしく て けんか|||わたし|||||

その お 弁当 捨てよ う と し て た ので もったいない から もらって 来 た ん です ||べんとう|すてよ||||||||||らい|||

った く 俺 は ゴミ 箱 代わり か よ ||おれ||ごみ|はこ|かわり||

その 女子 は ご 愁傷 さま だ が 男 の ほう も 大概 だ な |じょし|||しゅうしょう||||おとこ||||たいがい||

女の子 が 作って き て くれ た ん だ から ちゃんと 受け取って やれ って の った く おんなのこ||つくって|||||||||うけとって|||||

ろくな やつ じゃ ねえ なあ

う ふ ふ …

あー 食った 食った ! |くった|くった

ごちそう さん すげ え うまかった !

よかった 作った 子 も きっと 喜び ます ! |つくった|こ|||よろこび|

よし そろそろ 戻る か ||もどる|

( アリシア 女王 ) あなた グレン = レーダス です よ ね ? |じょおう||||||

少し よろしい です か ? すこし|||

は いはい 全然 よろしく あり ませ ー ん ||ぜんぜん||||-|

今 飯 食った ばっかり で す っ ごく 忙し … って いま|めし|くった||||||いそがし|

ええ え ~ ! 女王 陛下 ぁ ! ? ||じょおう|へいか|

は あっ !

( ゼーロス ) 陛下 は どちら に 行か れ た |へいか||||いか||

( 兵士 ) それ が 少し 目 を 離し た 間 に へいし|||すこし|め||はなし||あいだ|

愚 かな 一刻 も 早く 捜し出す の だ ぐ||いっこく||はやく|さがしだす||

( 兵士 ) は っ ! へいし||

( セリカ ) ケッ へ へ …\ N 見 た か 学院 長 ||||n|み|||がくいん|ちょう

親衛隊 ども の 慌てふため い た あの 顔 ! しんえいたい|||あわてふため||||かお

( リック ) 魔術 で 陛下 の 姿 を くらま せる と は … |まじゅつ||へいか||すがた|||||

相変わらず 恐れ 知ら ず の 女 じゃ のう あいかわらず|おそれ|しら|||おんな||

( セリカ ) フッ …

( エレノア ) セリカ 様 ( セリカ ) ん ? どう し た エレノア ||さま||||||

女王 陛下 が いらっしゃら ない 今 お 話し し て おき たい 事 が じょおう|へいか||||いま||はなし|||||こと|

な っ !

( アリシア 女王 ) 1 年 ぶり です ね お 元気 で し た か ? |じょおう|とし|||||げんき||||

あ はい そりゃ もう !

どうか 面 ( おもて ) を 上げ て ください |おもて|||あげ||

あなた に は ずっと 謝り たい と 思って い まし た ||||あやまり|||おもって|||

はっ …

この 国 の ため に 尽くし て くれ た あなた を |くに||||つくし|||||

あの よう な 形 で 宮廷 魔 導 士 団 から 除隊 さ せる 事 に なって しまって |||かた||きゅうてい|ま|みちび|し|だん||じょたい|||こと|||

( グレン ) いやいや いや ! 俺 仕事 が いやに なって 辞め た だけ です から ! |||おれ|しごと||||やめ||||

俺 み たい な 社会 不 適合 者 に ― おれ||||しゃかい|ふ|てきごう|もの|

女王 陛下 が 頭 下げ ちゃ だめ です って ! じょおう|へいか||あたま|さげ||||

グレン …

そ それ より 陛下 … |||へいか

護衛 も つけ ず に どういった ご 用向き で ? ごえい|||||||ようむき|

( グレン ) あ …

( アリシア 女王 ) 久しぶり です ね エルミ アナ |じょおう|ひさしぶり||||

元気 … で し た か ? げんき||||

ずいぶん 背 が 伸び まし た ね |せ||のび|||

フィー ベル 家 の 皆様 と の 生活 は どう です か ? |べる|いえ||みなさま|||せいかつ||||

ああ … 夢み たい また こうして あなた と … |ゆめみ|||||

はっ …

( アリシア 女王 ) エルミ アナ … |じょおう||

あ あ の っ お 言葉 です が ― |||||ことば||

失礼 ながら 陛下 は 人違い を さ れ て おら れ ます しつれい||へいか||ひとちがい|||||||

私 は ルミア …\ N ルミア = ティン ジェル と 申し ます わたくし|||n|||||もうし|

恐れ多く も 陛下 は 私 を ― おそれおおく||へいか||わたくし|

ご 崩御 なされ た エルミ アナ = イェル =\ N ケル = アルザーノ 王女 殿下 と |ほうぎょ||||||n|||おうじょ|でんか|

混同 さ れ て おら れる か と こんどう|||||||

( アリシア 女王 ) そう … で し た ね |じょおう|||||

エルミ アナ … あの 子 は 3 年 前 に はやり 病 ( や まい ) で 亡くなった の で し た ね … |||こ||とし|ぜん|||びょう||||なくなった|||||

不愉快 な 思い を さ せ て 申し訳 あり ませ ん ルミア さん ふゆかい||おもい|||||もうしわけ|||||

( ルミア ) め っ そう も ござい ませ ん で は 失礼 いたし ます ||||||||||しつれい||

( アリシア 女王 ) やっぱり 認め て くれ ませ ん よ ね いまさら 母親 だ なんて |じょおう||みとめ||||||||ははおや||

戻り ます ね グレン ( グレン ) え ? あ はい もどり|||||||

( アリシア 女王 ) あの 子 を … お 願い いたし ます |じょおう||こ|||ねがい||

はっ

( ゼーロス ) 陛下 ( アリシア 女王 ) あ … |へいか||じょおう|

あら ゼーロス 見つかって しまい まし た ね ||みつかって||||

は ! ?

( ゼーロス ) ご 無礼 を お 許し ください 陛下 ||ぶれい|||ゆるし||へいか

しばし の 間 御 身 を 拘束 さ せ て いただき ます ||あいだ|ご|み||こうそく|||||

( アルベルト ) 信じ られ ん な |しんじ|||

王室 親衛隊 が 女王 陛下 を 拘束 おうしつ|しんえいたい||じょおう|へいか||こうそく

まさか 本当 に 動く と は |ほんとう||うごく||

親衛隊 総 隊長 ゼーロス しんえいたい|そう|たいちょう|

40 年 前 の 奉 神 ( ほうしん ) 戦争 で ― とし|ぜん||たてまつ|かみ||せんそう|

剣 聖 ヨハネス と 互角 に 渡り合った と さ れる 古 つ わ 者 けん|せい|||ごかく||わたりあった||||ふる|||もの

短 慮 を 起こす よう な 人物 で は なかった はず だ が みじか|おもんぱか||おこす|||じんぶつ||||||

どこ へ 行く 気 だ ( リィエル ) う … ||いく|き|||

敵 は 私 が 全部 斬る てき||わたくし||ぜんぶ|きる

王室 親衛隊 は 女王 陛下 に 最も 忠義 厚き 者 たち おうしつ|しんえいたい||じょおう|へいか||もっとも|ちゅうぎ|あつき|もの|

陛下 に 危害 を 加える と は 考え られ ん へいか||きがい||くわえる|||かんがえ||

なんらか の 思惑 が ある はず だ ||おもわく||||

( リィエル ) 作戦 を 考え た |さくせん||かんがえ|

私 が 先 に 正面 から 敵 に 突っ込む わたくし||さき||しょうめん||てき||つっこむ

アルベルト は 私 の あと に 正面 から 突っ込 ん で ||わたくし||||しょうめん||つっこ||

( アース ) 2 組 の テレサ ちゃん 50 キロス を クリア ! あーす|くみ||||||くりあ

( グレン ) 異 能 者 で ある が ゆえ に 存在 を 抹消 さ れ た 元 王女 か … |い|のう|もの||||||そんざい||まっしょう||||もと|おうじょ|

ふ …

( シス ティーナ ) 先生 …\ N ( グレン ) おわ っ ! ||せんせい|n|||

なん だ 白 猫 ! ? また ぶ っ 飛ばす つもり か ? ||しろ|ねこ||||とばす||

違う わ よ ! その … ルミア 戻って き て ない ん です けど ちがう|||||もどって||||||

( グレン ) お …\ N ( シス ティーナ ) 何 か 聞い て ませ ん か ? ||n|||なん||ききい||||

( グレン の ため 息 ) |||いき

白 猫 耳 貸せ ( シス ティーナ ) な な ん です ? しろ|ねこ|みみ|かせ||||||

( シス ティーナ ) えっ …\ N ( グレン の ため 息 ) |||n||||いき

( グレン ) ま あんな 事 が あれ ば 誰 だって 1 人 に なり たく なる わな |||こと||||だれ||じん|||||

捜し て くっ か さがし|||

仲間 と 一緒 に 騒 い で た ほう が いくらか 気 も 紛れる だ ろ う し なかま||いっしょ||さわ|||||||き||まぎれる||||

クラス の 事 頼む わ くらす||こと|たのむ|

は はい ルミア の 事 お 願い し ます ||||こと||ねがい||

任せ とけ まかせ|

今 の 俺 は 1 日 捜し 回って も 大丈夫 な くらい 満腹 な ん で な いま||おれ||ひ|さがし|まわって||だいじょうぶ|||まんぷく||||

今 の 俺 は 1 日 捜し 回って も 大丈夫 な くらい 満腹 な ん で な いま||おれ||ひ|さがし|まわって||だいじょうぶ|||まんぷく||||

( シス ティーナ ) え … ?

( シス ティーナ ) え … ?

大 天使 ルミア 様 から サンドイッチ を いただ い た ん だ だい|てんし||さま||さんどいっち||||||

ど っか の 誰 か が 作った ゴミ 箱 行き の もの だった らしい が |||だれ|||つくった|ごみ|はこ|いき|||||

は !

ふ ふ ぅ ん …\ N そんな の 食べ た ん だ ||||n|||たべ|||

あわれ な 残飯 処理 ご苦労さま ||ざんぱん|しょり|ごくろうさま

これ が す っ げ ー うまかった ん だ なあ |||||-||||

う う …

工夫 は ない が 丁寧 に 作ら れ て い て す っ げ ー うまかった くふう||||ていねい||つくら||||||||-|

て か お前 残飯 と か 言う な よ 作って くれ た やつ に 失礼 じゃ ね ー か ? ||おまえ|ざんぱん|||いう|||つくって|||||しつれい|||-|

お前 は 俺 以外 の 人間 に は 優しい やつ だった はず だ おまえ||おれ|いがい||にんげん|||やさしい||||

わ 分かって る わ よ もう ! 早く 行き なさい って ば ! |わかって|||||はやく|いき|||

ん うん …

ん もう …

( グレン ) 何 見 て ん だ ? |なん|み|||

( ルミア ) は っ 先生 … |||せんせい

何も 入って ない ん です この ロケット なにも|はいって|||||ろけっと

誰 か 大切 な 人 の 肖像 画 が 入って い た よう な 気 が する ん です が だれ||たいせつ||じん||しょうぞう|が||はいって|||||き|||||

変 です よ ね … こんな もの を 肌身 離さ ず 持ち歩 い てる なんて へん|||||||はだみ|はなさ||もちある|||

別に … 今 でも なんか 大事 な もん が 詰まって ん じゃ ない の か ? それ べつに|いま|||だいじ||||つまって||||||

先生 は 知って る ん です よ ね 私 と 女王 陛下 の … せんせい||しって||||||わたくし||じょおう|へいか|

ああ

さっき の 私 どう すれ ば よかった ん でしょ う か ||わたくし||||||||

陛下 が 私 を 捨て た 理由 …\ N 分かる ん です へいか||わたくし||すて||りゆう|n|わかる||

悪魔 の 生まれ変わり 呪わ れ し 禁 忌 の 存在 異 能 者 あくま||うまれかわり|のろわ|||きん|い||そんざい|い|のう|もの

その 異 能 者 と して 生まれて しまった 私 は 帝国 の ― |い|のう|もの|||うまれて||わたくし||ていこく|

王家 の 威信 を 傷つける 爆弾 に なり かね ない おうけ||いしん||きずつける|ばくだん||||

だから 私 の 処分 は |わたくし||しょぶん|

この 国 の 未来 の ため に 必要 な 事 だった と 思う ん です |くに||みらい||||ひつよう||こと|||おもう||

それ でも 私 は 心 の どこ か で 陛下 を 許せ なかった ||わたくし||こころ|||||へいか||ゆるせ|

怒って る ん だ と 思い ます いかって|||||おもい|

( グレン ) 理屈 じゃ ねえ から な そういう の |りくつ||||||

( ルミア ) な のに … あの 人 を もう 一 度 母 と 呼び たい 抱き締め て もらい たい ||||じん|||ひと|たび|はは||よび||だきしめ|||

そんな 思い も あって |おもい||

でも そんな 事 を し たら ||こと|||

私 を 引き取って くれ た シス ティ の お 母 様 や お 父 様 を わたくし||ひきとって|||||||はは|さま|||ちち|さま|

裏切って しまう よう な 気 が し て … うらぎって||||き|||

私 どう すれ ば よかった ん でしょ う わたくし|||||||

俺 の 持論 だ が おれ||じろん||

人 は 何 か の 選択 を する 際 に 後悔 し 傷つか ず に は い られ ない 生き物 らしい じん||なん|||せんたく|||さい||こうかい||きずつか|||||||いきもの|

え …

( グレン ) “ 悔い が 残ら ない よう に 選択 しろ ” なんて よく 言う が ― |くい||のこら||||せんたく||||いう|

ありゃ 無理 だ |むり|

どんなに 悩 ん で 道 を 選 ん で も あと で 何かしら 後悔 する |なや|||どう||せん||||||なにかしら|こうかい|

そんな 風 に でき てる の さ 俺 たち 人間 って やつ は |かぜ||||||おれ||にんげん|||

だからこそ 本音 が 重要 だ と 思って る |ほんね||じゅうよう|||おもって|

( ルミア ) 本音 …\ N ( グレン ) ああ |ほんね|n||

本音 で その道 を 選 ん だ なら ほんね||そのみち||せん|||

同じ 後悔 する に し て も ちった あ マシ だ ろ ? おなじ|こうかい||||||||||

ルミア お前 は どう し たい ん だ ? |おまえ||||||

私 自分 の 心 が 分から なく て わたくし|じぶん||こころ||わから||

俺 は 昔 帝国 軍 に 所属 する 魔 導 士 だった おれ||むかし|ていこく|ぐん||しょぞく||ま|みちび|し|

( ルミア ) あ …

仕事 柄 宮廷 に 赴く 機会 も 結構 あって な しごと|え|きゅうてい||おもむく|きかい||けっこう||

お前 の その ロケット と 全く 同じ もの を ― おまえ|||ろけっと||まったく|おなじ||

とある 一 番 偉い お方 が 身 に 着け て い た の を 見 た 事 が ある |ひと|ばん|えらい|おかた||み||つけ||||||み||こと||

( ルミア ) あ … !

( ルミア ) あ … !

( グレン ) 捨て られ なかった ん だ ろ お そろい の それ |すて|||||||||

( グレン ) 捨て られ なかった ん だ ろ お そろい の それ |すて|||||||||

だったら 答え は とっくに 出 てる ん じゃ ない の か ? |こたえ|||だ||||||

恨み つら み でも なんでも いい 向き合う 事 から 逃げ ず うらみ||||||むきあう|こと||にげ|

まずは お前 の 本音 を ぶつける 事 から 始め て み たら どう だ ? |おまえ||ほんね|||こと||はじめ|||||

先生 … せんせい

ま さんざん 逃げ 続け て き た 俺 が 言う の も なん だ が な ||にげ|つづけ||||おれ||いう||||||

でも 怖い ん です |こわい||

また あの 冷たい 目 を 向け られ たら と 思う と … ||つめたい|め||むけ||||おもう|

だから その …

一緒 に つい て き て くれ ませ ん か 先生 いっしょ||||||||||せんせい

フッ った く … し ゃ ー ねえ |||||-|

つきあって やる か

あ ありがとう ござい ます !

ん ?

王室 親衛隊 … ? おうしつ|しんえいたい

( 兵士 1 ) ルミア = ティン ジェル だ な へいし|||||

えっ ? あ … はい

( ルミア ) は っ !

恐れ多く も アリシア 7 世 女王 陛下 の 暗殺 を 企て た その 罪 おそれおおく|||よ|じょおう|へいか||あんさつ||くわだて|||ざい

弁明 の 余地 なし ! べんめい||よち|

貴 殿 を 不敬罪 および 国家 反逆 罪 に よって 処刑 する ! とうと|しんがり||ふけいざい||こっか|はんぎゃく|ざい|||しょけい|

( ルミア ) わ 私 が 陛下 を 暗殺 ? ||わたくし||へいか||あんさつ

たち の 悪 ( わり ) い 冗談 だ ぜ 証拠 を 見せ な ||あく|||じょうだん|||しょうこ||みせ|

( 兵士 1 ) 部 外 者 に 開示 義務 は ない へいし|ぶ|がい|もの||かいじ|ぎむ||

令状 も 裁判 も なし に 処刑 する って の か ! れいじょう||さいばん||||しょけい||||

( 兵士 1 ) これ は 女王 陛下 の 勅命 で ある へいし|||じょおう|へいか||ちょくいのち||

は !

ふざけ ん な !

その 娘 を 渡せ かばい だて する なら ば |むすめ||わたせ|||||

貴 様 も 国家 反逆 罪 で 処分 する ! とうと|さま||こっか|はんぎゃく|ざい||しょぶん|

( グレン ) くっ …

( ルミア ) 仰せ の とおり に いたし ます |おおせ|||||

ルミア !

恐れ多く も 女王 陛下 に あだ な そう と し た 罪 おそれおおく||じょおう|へいか||||||||ざい

この 命 を もって 償い とい た し ます |いのち|||つぐない||||

ですから どうか 先生 だけ は … ||せんせい||

バカ ! お前 何 言って … ぐ っ ! ばか|おまえ|なん|いって||

( ルミア ) 先生 ! ( 兵士 1 ) 来い ! |せんせい|へいし|こい

目 を 閉じ 動か ぬ 事 だ め||とじ|うごか||こと|

急所 を 外せ ば 長く 苦しむ 事 に なる きゅうしょ||はずせ||ながく|くるしむ|こと||

はい

( ルミア ) いつか こんな 日 が 来る と 思って た |||ひ||くる||おもって|

あの 人 が 私 を 処分 する と 決める 日 が |じん||わたくし||しょぶん|||きめる|ひ|

ああ そう か 最後 だ から 会い に 来 た ん だ |||さいご|||あい||らい|||

あの 日 死ぬ はず だった 私 が 3 年 も 生きる 事 が でき た |ひ|しぬ|||わたくし||とし||いきる|こと|||

すてき な 思い出 も たくさん でき た ||おもいで||||

だから これ で …

( グレン ) そのまま 目 つむって ろ よ ( ルミア ) え … ||め|||||

( 兵士 1 ) う わ っ ! ( 兵士 2 ) 目 目 が ! へいし||||へいし|め|め|

( 兵士 1 ) う っ ( 兵士 2 ) お ああ へいし|||へいし||

あ …

( グレン ) った く 思いっきり 殴り や がって |||おもいっきり|なぐり||

( ルミア ) 先生 … 一体 何 を ! ? |せんせい|いったい|なん|

あ ? 魔術 “ フラッシュ ・ ライト ” ただ の 目 くらまし さ |まじゅつ|ふらっしゅ|らいと|||め||

先生 ! なぜ 私 を 助け た ん です か ! せんせい||わたくし||たすけ||||

見捨て たら 白 猫 に 叱ら れ ん だ ろ う ? みすて||しろ|ねこ||しから|||||

( ルミア ) ふざけ てる 場合 じゃ あり ませ ん ! このまま じゃ 先生 まで … |||ばあい|||||||せんせい|

約束 … だ から な やくそく|||

えっ …

まっ 心配 す ん なって |しんぱい|||

女王 陛下 は 裁判 も なし に お前 を 処分 する なんて 事 絶対 に し やしない じょおう|へいか||さいばん||||おまえ||しょぶん|||こと|ぜったい|||

この 処刑 命令 に は 必ず 何 か 裏 が ある |しょけい|めいれい|||かならず|なん||うら||

女王 陛下 に 会う 事 が でき れ ば … じょおう|へいか||あう|こと||||

( 兵士 3 ) あそこ だ ! へいし||

女王 陛下 に 会う 事 が でき れ ば … じょおう|へいか||あう|こと||||

( 兵士 3 ) あそこ だ ! へいし||

( 兵士 4 ) おのれ 反逆 者 ども め ! へいし||はんぎゃく|もの||

ど どう する ん です か 先生 ||||||せんせい

( グレン ) どう する も こう する も ( ルミア ) あっ !

“ 三 界 ( さん かい ) の 理 ( ことわり ) ” みっ|かい||||り|

“ 天秤 ( てんびん ) の 法則 ” てんびん|||ほうそく

“ 律 の 皿 は 左舷 に 傾く べし ” りつ||さら||さげん||かたむく|

ん っ !

( 兵士 4 ) 追え ! 逆 賊 を 逃がす な ! へいし|おえ|ぎゃく|ぞく||にがす|

( グレン ) ああ もう ! どうして 次 から 次 へ と やっかい 事 ばかり ||||つぎ||つぎ||||こと|

だから 俺 は 働く なんて いや だった ん だ |おれ||はたらく|||||

( ルミア ) 先生 … |せんせい

( グレン ) 問題 は どう やって 親衛隊 の 目 を くぐり抜け て 陛下 に 会う か だ なあ |もんだい||||しんえいたい||め||くぐりぬけ||へいか||あう|||

あれ よく 考え たら 別に 俺 たち が 直接 会わ なく て も いい ん じゃ ね ? ||かんがえ||べつに|おれ|||ちょくせつ|あわ|||||||

( セリカ の 声 ) グレン か ||こえ||

お セリカ ! 女王 陛下 と 一緒 だ よ な ? 頼み が ある 実は … ||じょおう|へいか||いっしょ||||たのみ|||じつは

( セリカ の 声 ) 私 は 何も でき ない ||こえ|わたくし||なにも||

な っ ! 待て よ 俺 は まだ 何も … ||まて||おれ|||なにも

すまない グレン 私 は 何も 言え ない ||わたくし||なにも|いえ|

もう 一 度 言う ぞ 私 は 何も でき ない し 何も 言え ない |ひと|たび|いう||わたくし||なにも||||なにも|いえ|

ふざけ てる ん じゃ ない ん だ な ?

( セリカ の 声 ) ああ … ||こえ|

( グレン ) こっち の 状況 に つい て は ? |||じょうきょう||||

( セリカ の 声 ) 大体 知って る ||こえ|だいたい|しって|

なぜ 親衛隊 の 連中 が 暴走 し て いる ? |しんえいたい||れんちゅう||ぼうそう|||

陛下 は なぜ ルミア を 討つ 勅命 を 下し た ? へいか|||||うつ|ちょくいのち||くだし|

言え ない って 事 か いえ|||こと|

( セリカ の 声 ) グレン お前 だけ だ ||こえ||おまえ||

( セリカ の 声 ) グレン お前 だけ だ ||こえ||おまえ||

( グレン ) 何 ? |なん

( グレン ) 何 ? |なん

お前 だけ が この 状況 を 打破 できる そう お前 だ けが な おまえ||||じょうきょう||だは|||おまえ|||

( セリカ の 声 ) この 意味 を よく 考えろ ||こえ||いみ|||かんがえろ

なんとか し て 女王 陛下 の 前 に 来る ん だ |||じょおう|へいか||ぜん||くる||

( 通信 が 切れる 音 ) お おい ! クッソ ! つうしん||きれる|おと|||

( ルミア ) 先生 … |せんせい

( グレン ) “ 女王 陛下 の 前 まで 来い ” か … |じょおう|へいか||ぜん||こい|

陛下 を 守って いる の は 手 だれ の 親衛隊 へいか||まもって||||て|||しんえいたい

しかも 隊長 は あの ゼーロス だ |たいちょう||||

ち っく し ょ う どう 考え て も 俺 の 手 に 余 ん だ ろ ||||||かんがえ|||おれ||て||よ|||

どう すれ ば … う っ !

( グレン ) くっ …

う … お前 は ! |おまえ|

♪~

~♪

( 猫 の 鳴き声 ) ねこ||なきごえ

( ルミア ) あ ~ かわいい ! ( シス ティーナ ) 捨て 猫 か なあ |||||すて|ねこ||

った く 無責任 な 飼い主 も い た もの ね もう ||むせきにん||かいぬし||||||

( ルミア ) ねえ 私 たち で 飼って くれる 人 探さ ない ? ||わたくし|||かって||じん|さがさ|

( アルベルト ) フッフッ フッフッ …

それ が よ さ そう ね !

( アルベルト ) フッフッ フッフッ …\ N ( シス ティーナ ・ ルミア ) おお っ ! ? |||n|||||

( ルミア ) ねえ シス ティ あそこ に 怪しい 人 が いる よ ||||||あやしい|じん|||

( シス ティーナ ) あの 人 競技 祭 でも ずっと うち の クラス を 見て い た 気 が する わ |||じん|きょうぎ|さい|||||くらす||みて|||き|||

( ルミア ) や だ 怖い |||こわい

( シス ティーナ ) 戻って 先生 に 知らせ て き ま しょ う ! ||もどって|せんせい||しらせ|||||

( アルベルト ) フッ よかった な 子 猫 ちゃん たち ||||こ|ねこ||

( グレン ) おい コラ ! うち の 女子 生徒 見 て やら し い 想像 し てる 変態 は どこ だ ! |||||じょし|せいと|み|||||そうぞう|||へんたい|||

お おい ! ( アルベルト ) フッ 久しぶり だ な ||||ひさしぶり||

( グレン ) くっ …

( グレン ) 誰 だ っけ ? |だれ||