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ソードアート・オンライン, ソードアート・オンライン 19 ルグルー回廊

ソードアート ・オンライン 19 ルグルー 回廊

視界 が 明るく なった

暗 視 能力 付加 魔法 か

スプリガン も 捨てた もん じゃ ない わ ね

あ その 言い 方 なんか 傷つく

でも 使える 魔法 は 暗記 して おいた ほう が いい わ よ

得意な の は 幻惑 魔法 ぐらい だ けど

幻惑

幻 を 見せる の

実戦 で は あんまり 役 に 立た ない けど ね

まあ スプリガン の しょ ぼ い 魔法 が

生死 を 分ける 状況 だって 無い と も 限ら ない し

さらに 傷つく

機械 的に 暗記 する んじゃ なくて

「 力 の 言葉 」 の 意味 を 覚えて

魔法 の 効果 と 関連 を 付けて 記憶 する の よ

まさか ゲーム の 中 で 英語 の 勉強 みたいな 真似 する こと に なる と は

言 っと く けど 上級 スペル なんて 二十 ワード くらい ある んだ から ね

俺 もう ピュアファイター で いい よ

泣き 言わ ない

メッセージ 入った

ごめん ちょっと 待って

また レコン か

どうせ 大した こと じゃ ない んだろう けど

やっぱり 思った とおり だった 気 を つけて S

何 だ こりゃ S ?

さ し す

どうした の

えー と ね

パパ 接近 する 反応 が あり ます

モンスター か

いえ プレーヤー です

多い で す 十二 人

十二

ちょっと いやな 予感 が する の

隠れて やり過ごそう

でも どこ に

ま そこ は オマカセ よ ん

おい

喋る とき は 最低の ボリューム で ね

あんまり 大きい 声 出す と 魔法 が 解けちゃ う から

了解

もう すぐ 視界 に 入り ます

あれ は 何 だ

まだ 見えて ない でしょう

プレーヤー じゃ ない けど コウモリ かな

赤くて ちっちゃ い

おい どう した んだ よ

あれ は 高位 魔法 の トレーシング ・ サーチャー よ

潰さ ない と

走る よ キリト 君

また 隠れる の は 駄目な の か

トレーサー を 潰した の は 敵 に も もう バレ てる

とても 誤 魔 化 し きれ ない よ

それ に さっき の は 火 属性 の 使い 魔 な の

って こと は 今 接近 して る パーティー は

サラマンダー か

でも どうして こんな ところ に サラマンダー の 集団 が

湖 だ

どうやら 逃げ切れ そうだ な

油断 して 落 っこ ち ないで よ

ヤバ っ

ムダ よ

もっと 早く 言って くれよ

キミ が せっかち すぎる んだ よ

これ は 土 魔法 の 障壁 だ から

物理 攻撃 じゃ 破れ ない

湖 に 飛び込む の は アリ

ナシ

ここ に は 超 高 レベル の 水 竜 型 モンスター が 棲 ん でる らしい わ

ウンディーネ の 援護 無し に 水中 戦 する の は 自殺 行為 よ

じゃあ 戦う しか ない わけ か

それ しか ない んだ けど ちょっと ヤバ いか も よ

サラマンダー が こんな 高位 の 土 魔法 を 使える って こと は

よっぽど 手練 の メイジ が 混ざって る んだ わ

リーファ 君 の 剣 の 腕 を 信用 して ない わけじゃ ない んだ けど

ここ は サポート に 回って もらえ ない か

俺 の 後ろ で 回復 役 に 徹して ほしい んだ

その ほう が 俺 も 思い切り 戦える し

これ は キリト 君 対策 だ

キリト 君

このまま じゃ キリト 君 の HP が 尽きる だけ

もう いい よ キリト 君

やられたら また 何 時間 か 飛べば 済む こと じゃ ない

もう 諦めよう よ

いやだ

俺 が 生きて いる 間 は パーティー メンバー を 殺さ せ やしない

それ だけ は 絶対 いやだ

くそ っ 何 なんだ こいつ

チャンス は 今 しか あり ませ ん

チャンス

残り の マナ を 全部 使って

次の 魔法 攻撃 を どうにか 防いで ください

で でも そんな ことし たって

パパ 今 です

この 呪文 は 幻 属性 の

でも これ って 見た目 が ただ モンスター に なる だけ じゃ

キリト 君 な の

馬鹿 体勢 を 崩す な

ヤツ は 見た目 と リーチ だけ だ

元 の 作戦 どおり 陣形 を 保てば ダメージ は 通ら ない

ば 爆裂 魔法 だ

退却 退却

やめて くれ

キリト 君 そい つ 生かし といて

すごかった です ね

いて て

さあ 誰 の 命令 な の か 説明 して もらい ましょう か

こ 殺す なら 殺し や がれ

この

いや あ 暴れた 暴れた

よ ナイスファイト

いい 作戦 だった よ

俺 一 人 だったら そっこう やられて た なあ

ちょ ちょっと キリト 君

まあまあ

さて 物 は 相談 なんだ が キミ

これ 今 の 戦闘 で ゲット した アイテム と ユルト な んだ けど

質問 に 答えて くれたら キミ に あげちゃ おうか な ー なんて

マジ

マジ マジ

男 って

なんか み も ふた も ないで す よ ね

今日 の 夕方 かな ジータクス さん

あ さっき の メージ 隊 の リーダー な んだ けど

あの 人 から 携帯 メール で 呼び出さ れて さ

入って みたら たった 二 人 を 十 何 人 で 狩る っつ ー じゃ ん

イジメ か よって 思った んだ けど さ

カゲムネ さん を やった 相手 だ っつ ー から なるほど なって

カゲムネ って の は 誰 だ

ランス 隊 の 隊長 だ よ シルフ 狩り の 名人 な んだ けど さ

昨日 コテンパン に やられて 逃げ 帰って きた んだ よ ね

あんた が やった んだ ろ

で その ジータクス さん は なんで あたし 達 を 狙った の

もっと 上 の 命令 だった みたいだ ぜ

なんか 「 作戦 」 の 邪魔に なる と か

「 作戦 」 って の は

俺 みたいな 下っぱ に は 教えて くれ ない んだ けど さ

相当で かいこ と 狙って る みたいだ ぜ

今日 入った とき すげ え 人数 の 軍隊 が 北 に 飛んで く の を 見た よ

北 世界 樹 攻略 に 挑戦 する 気 な の

まさか 最低 でも 全軍 に エンシェントウェポン 級 の 装備 が 必要 だって

金 貯 め てる とこ だ ぜ

俺 が 知って る の は こんな トコ だ

さっき の 話 本当だろう な

ああ 取引 で 嘘 は つか ない さ

ね さっき 大 暴れ した 悪魔

キリト 君 な んだ よ ねえ

うん 多分 ね

多分 って

俺 たまに ある んだ よ な

戦闘 中 に ブチ 切れて 記憶 が 飛んだり と か

うわ こわ っ

まあ さっき の は 何となく 覚え てるよ

ユイ に 言わ れる まま 魔法 使ったら

今 です

なんか 自分 が えらい 大きく なって さ

剣 も なくなる し 仕方ない から 手づかみ で

ぼ り ぼ り 齧ったり も して ました よ

ああ そう 言えば モンスター 気分 が 味わえて なかなか 楽しい 体験 だった ぜ

その 味 と かした の

焦げ かけ の 焼肉 の 風味 と 歯ごたえ が

ああ や っぱ いい 言わ ないで

ここ が ルグルー か

いて て て

さっき の は パパ が 悪い です

本当だ よ

殺伐 と した 空気 を 和ま せよう と いう ウィット に 満ちた ジョーク じゃ ない か

次 や ったら ぶった 斬る から ね

あっ はい

そう 言えば さ

サラマンダーズ に 襲わ れる 前 なんか メッセージ 届いて なかった

ああ 忘れて た

何 よ レコン 寝ちゃ った の かな

一応 向こう で 連絡 取って みたら

じゃあ ちょっと だけ 落ちて 確認 して くる から さ

キリト 君 待って て

あたし の 体 よろしく ユイ ちゃん

はい

パパ が あたし に 悪戯 し ない ように 監視 して て ね

了解 です

あの な

もしもし 長田 くん

何 な の 一体

ああ ようやく 出た

もう 遅い よ 直 葉 ちゃん

ちょっと 中 で ゴタゴタ して て ね

た 大変な んだ シグルド の 野郎 僕たち を

そ それ だけ じゃ ない 領主 の サクヤ さん も 売り や がった んだ よ

売った って

どういう 意味 な の 最初 から 説明 して よ

うん 時間 ない のに

えと ほら 昨日 古 森 エリア で サラマンダー に 襲わ れた 時 さ

直 葉 ちゃん なんか おかしい と 思わ なかった

おかし いって 何 か あった っけ

シグルド が 囮 に なる って 言って 三 人 くらい 引っ張って いった じゃ ない

ああ そう 言えば

あれ シグルド らしく ない よ

いつも なら 囮 は 誰 か に やら せる でしょう

ああ 確かに

でも それ って どういう こと な の

だから さ あいつ サラマンダー と 内通 して た んだ よ 多分 相当 前 から

は ? あんた それ 確証 は ある の

僕 なんか 引っかかる と 思って

今朝 から ずっと 透明 化 の 魔法 で シグルド を つけて た んだ

そし たら 裏道 で あいつ ら も 透明 マント かぶって 消える から

こりゃ いよいよ 何 か ある と 思って さ

地下 水道 のめっちゃ 奥 の ほう で 妙な 二 人 組 が 待って た ん けど

なんと そい つら サラマンダー じゃ ないで す か

こいつ は 当たり だ と 思って 聞き 耳 立てて たら

サラマンダー が リーファ ちゃん に トレーサー 付けた と か 言って て さ

じゃ レコン は

地下 水道 で 毒 矢 を 撃た れて 麻痺 した まま サラマンダー に 捕まって ます

だから リアルで 電話 して 来た んだ

内通 だけ じゃ ない

実は 今日 サクヤ さん が ケットシー と 同盟 を 調印 する って んで

極秘 で 中立 域 に 出て る らしい んだ よ

シグルド の やつ サラマンダー の 大 部隊 に 調印 式 を 襲わ せる 気 な んだ

行か なきゃ

お 帰り リーファ

お かえり なさい

キリト 君 ごめんなさい

あたし 急いで 行か なきゃ いけない 用事 が できちゃ った

説明 して る 時間 も な さ そう な の

たぶん ここ に も 帰って これ ない かも しれ ない

じゃあ 移動 し ながら 話 を 聞こう

えっ

どっち に して も ここ から は 足 を 使って 出 ない と いけない んだろう

分かった

それ で 40 分 後 に 蝶 の 谷 を 抜けた あたり で

シルフ と ケットシー の 領主 の 会談 が 始まる の

なるほど いく つ か 聞いて い いか な

どうぞ

シルフ と ケットシー の 領主 を 襲う こと で

サラマンダー に は どんな メリット が ある んだ

まず 同盟 を 邪魔 できる よ ね

シルフ 側 から 漏れた 情報 で 領主 を 討た れたら

ケットシー 側 は 黙って ない でしょう

そう だ な

下手 したら シルフ と ケットシー で 戦争 に なる かも しれ ない

あと は 領主 を 討つ と 領主 館 に 蓄積 さ れて る 資金 の 三 割 を 入手 できて

十 日間 街 を 占領 して 税金 を 自由に 掛け られる

そんな こと が できる の か

だから ね キリト くん

これ は シルフ 族 の 問題 だ から これ 以上 君 が 付き合って くれる 理由 は ない よ

多分 会談 場 に 行ったら 生きて 帰れ ない から

また スイルベーン から 出直し だろう しね

う うん もっと 言えば

世界 樹 の 上 に 行き たい ん なら

君 は サラマンダー に 協力 する の が 最善 かも しれ ない

サラマンダー が この 作戦 に 成功 すれば

万全の 体勢 で 世界 樹 攻略 に 挑む と 思う

スプリガン の 君 なら 傭兵 と して 雇って くれる かも

だから 今 ここ で あたし を 斬って も 文句 は 言わ ない わ

所詮 ゲーム なんだ から 何でも あり だ

殺し たければ 殺す し 奪い たければ 奪う

そんなふうに 言う 奴 に は 嫌って ほど 出くわした よ

一面で は それ も 事実 だ 俺 も 昔 は そう 思って いた

でも そう じゃ ない んだ

仮想 世界 だ から こそ 守ら なきゃ なら ない もの が ある

俺 は それ を 大切な 人 に 教わった

この 世界 で 欲望 に 身 を 任せれば その 代償 は リアル の 人格 へ と 還って いく

プレイヤー と キャラクター は 一体 なんだ

俺 リーファ の こと 好きだ よ

友達 に なり たい と 思う

たとえ どんな 理由 が あって も 自分 の 利益 の ため に そういう 相手 を 斬る ような こと は

俺 は 絶対 に し ない

キリト くん

ありがとう

ごめん 偉 そうな こ と 言って 悪い 癖 な んだ

う うん 嬉しかった

しまった 時間 無駄に しちゃ った かな

ユイ 走る から ナビ よろしく

了解 です

ちょっと 手 を 拝借

え あの

行く ぞ

あ あの モンスター が

出口 だ


ソードアート ・オンライン 19 ルグルー 回廊 |おんらいん||かいろう Sword Art Online 19 Luglou Corridor

視界 が 明るく なった しかい||あかるく|

暗 視 能力 付加 魔法 か あん|し|のうりょく|ふか|まほう|

スプリガン も 捨てた もん じゃ ない わ ね ||すてた|||||

あ その 言い 方 なんか 傷つく ||いい|かた||きずつく

でも 使える 魔法 は 暗記 して おいた ほう が いい わ よ |つかえる|まほう||あんき|||||||

得意な の は 幻惑 魔法 ぐらい だ けど とくいな|||げんわく|まほう|||

幻惑 げんわく

幻 を 見せる の まぼろし||みせる|

実戦 で は あんまり 役 に 立た ない けど ね じっせん||||やく||たた|||

まあ スプリガン の しょ ぼ い 魔法 が ||||||まほう|

生死 を 分ける 状況 だって 無い と も 限ら ない し せいし||わける|じょうきょう||ない|||かぎら||

さらに 傷つく |きずつく

機械 的に 暗記 する んじゃ なくて きかい|てきに|あんき|||

「 力 の 言葉 」 の 意味 を 覚えて ちから||ことば||いみ||おぼえて

魔法 の 効果 と 関連 を 付けて 記憶 する の よ まほう||こうか||かんれん||つけて|きおく|||

まさか ゲーム の 中 で 英語 の 勉強 みたいな 真似 する こと に なる と は |げーむ||なか||えいご||べんきょう||まね||||||

言 っと く けど 上級 スペル なんて 二十 ワード くらい ある んだ から ね げん||||じょうきゅう|||にじゅう||||||

俺 もう ピュアファイター で いい よ おれ|||||

泣き 言わ ない なき|いわ|

メッセージ 入った めっせーじ|はいった

ごめん ちょっと 待って ||まって

また レコン か

どうせ 大した こと じゃ ない んだろう けど |たいした|||||

やっぱり 思った とおり だった 気 を つけて S |おもった|||き|||s

何 だ こりゃ S ? なん|||s

さ し す

どうした の

えー と ね

パパ 接近 する 反応 が あり ます ぱぱ|せっきん||はんのう|||

モンスター か

いえ プレーヤー です |ぷれーやー|

多い で す 十二 人 おおい|||じゅうに|じん

十二 じゅうに

ちょっと いやな 予感 が する の ||よかん|||

隠れて やり過ごそう かくれて|やりすごそう

でも どこ に

ま そこ は オマカセ よ ん

おい

喋る とき は 最低の ボリューム で ね しゃべる|||さいていの|ぼりゅーむ||

あんまり 大きい 声 出す と 魔法 が 解けちゃ う から |おおきい|こえ|だす||まほう||とけちゃ||

了解 りょうかい

もう すぐ 視界 に 入り ます ||しかい||はいり|

あれ は 何 だ ||なん|

まだ 見えて ない でしょう |みえて||

プレーヤー じゃ ない けど コウモリ かな ぷれーやー||||こうもり|

赤くて ちっちゃ い あかくて||

おい どう した んだ よ

あれ は 高位 魔法 の トレーシング ・ サーチャー よ ||こうい|まほう||||

潰さ ない と つぶさ||

走る よ キリト 君 はしる|||きみ

また 隠れる の は 駄目な の か |かくれる|||だめな||

トレーサー を 潰した の は 敵 に も もう バレ てる ||つぶした|||てき|||||

とても 誤 魔 化 し きれ ない よ |ご|ま|か||||

それ に さっき の は 火 属性 の 使い 魔 な の |||||ひ|ぞくせい||つかい|ま||

って こと は 今 接近 して る パーティー は |||いま|せっきん|||ぱーてぃー|

サラマンダー か

でも どうして こんな ところ に サラマンダー の 集団 が |||||||しゅうだん|

湖 だ こ|

どうやら 逃げ切れ そうだ な |にげきれ|そう だ|

油断 して 落 っこ ち ないで よ ゆだん||おと||||

ヤバ っ

ムダ よ むだ|

もっと 早く 言って くれよ |はやく|いって|

キミ が せっかち すぎる んだ よ きみ|||||

これ は 土 魔法 の 障壁 だ から ||つち|まほう||しょうへき||

物理 攻撃 じゃ 破れ ない ぶつり|こうげき||やぶれ|

湖 に 飛び込む の は アリ こ||とびこむ|||あり

ナシ

ここ に は 超 高 レベル の 水 竜 型 モンスター が 棲 ん でる らしい わ |||ちょう|たか|れべる||すい|りゅう|かた|||せい||||

ウンディーネ の 援護 無し に 水中 戦 する の は 自殺 行為 よ ||えんご|なし||すいちゅう|いくさ||||じさつ|こうい|

じゃあ 戦う しか ない わけ か |たたかう||||

それ しか ない んだ けど ちょっと ヤバ いか も よ

サラマンダー が こんな 高位 の 土 魔法 を 使える って こと は |||こうい||つち|まほう||つかえる|||

よっぽど 手練 の メイジ が 混ざって る んだ わ |てだれ||||まざって|||

リーファ 君 の 剣 の 腕 を 信用 して ない わけじゃ ない んだ けど |きみ||けん||うで||しんよう||||||

ここ は サポート に 回って もらえ ない か ||さぽーと||まわって|||

俺 の 後ろ で 回復 役 に 徹して ほしい んだ おれ||うしろ||かいふく|やく||てっして||

その ほう が 俺 も 思い切り 戦える し |||おれ||おもいきり|たたかえる|

これ は キリト 君 対策 だ |||きみ|たいさく|

キリト 君 |きみ

このまま じゃ キリト 君 の HP が 尽きる だけ |||きみ||hp||つきる|

もう いい よ キリト 君 ||||きみ

やられたら また 何 時間 か 飛べば 済む こと じゃ ない ||なん|じかん||とべば|すむ|||

もう 諦めよう よ |あきらめよう|

いやだ

俺 が 生きて いる 間 は パーティー メンバー を 殺さ せ やしない おれ||いきて||あいだ||ぱーてぃー|めんばー||ころさ||

それ だけ は 絶対 いやだ |||ぜったい|

くそ っ 何 なんだ こいつ ||なん||

チャンス は 今 しか あり ませ ん ちゃんす||いま||||

チャンス ちゃんす

残り の マナ を 全部 使って のこり||||ぜんぶ|つかって

次の 魔法 攻撃 を どうにか 防いで ください つぎの|まほう|こうげき|||ふせいで|

で でも そんな ことし たって

パパ 今 です ぱぱ|いま|

この 呪文 は 幻 属性 の |じゅもん||まぼろし|ぞくせい|

でも これ って 見た目 が ただ モンスター に なる だけ じゃ |||みため|||||||

キリト 君 な の |きみ||

馬鹿 体勢 を 崩す な ばか|たいせい||くずす|

ヤツ は 見た目 と リーチ だけ だ やつ||みため||||

元 の 作戦 どおり 陣形 を 保てば ダメージ は 通ら ない もと||さくせん||じんけい||たもてば|だめーじ||とおら|

ば 爆裂 魔法 だ |ばくれつ|まほう|

退却 退却 たいきゃく|たいきゃく

やめて くれ

キリト 君 そい つ 生かし といて |きみ|||いかし|

すごかった です ね

いて て

さあ 誰 の 命令 な の か 説明 して もらい ましょう か |だれ||めいれい||||せつめい||||

こ 殺す なら 殺し や がれ |ころす||ころし||

この

いや あ 暴れた 暴れた ||あばれた|あばれた

よ ナイスファイト

いい 作戦 だった よ |さくせん||

俺 一 人 だったら そっこう やられて た なあ おれ|ひと|じん|||||

ちょ ちょっと キリト 君 |||きみ

まあまあ

さて 物 は 相談 なんだ が キミ |ぶつ||そうだん|||きみ

これ 今 の 戦闘 で ゲット した アイテム と ユルト な んだ けど |いま||せんとう||げっと||あいてむ|||||

質問 に 答えて くれたら キミ に あげちゃ おうか な ー なんて しつもん||こたえて||きみ|||||-|

マジ

マジ マジ

男 って おとこ|

なんか み も ふた も ないで す よ ね

今日 の 夕方 かな ジータクス さん きょう||ゆうがた|||

あ さっき の メージ 隊 の リーダー な んだ けど ||||たい||りーだー|||

あの 人 から 携帯 メール で 呼び出さ れて さ |じん||けいたい|めーる||よびださ||

入って みたら たった 二 人 を 十 何 人 で 狩る っつ ー じゃ ん はいって|||ふた|じん||じゅう|なん|じん||かる||-||

イジメ か よって 思った んだ けど さ |||おもった|||

カゲムネ さん を やった 相手 だ っつ ー から なるほど なって ||||あいて|||-|||

カゲムネ って の は 誰 だ ||||だれ|

ランス 隊 の 隊長 だ よ シルフ 狩り の 名人 な んだ けど さ |たい||たいちょう||||かり||めいじん||||

昨日 コテンパン に やられて 逃げ 帰って きた んだ よ ね きのう||||にげ|かえって||||

あんた が やった んだ ろ

で その ジータクス さん は なんで あたし 達 を 狙った の |||||||さとる||ねらった|

もっと 上 の 命令 だった みたいだ ぜ |うえ||めいれい|||

なんか 「 作戦 」 の 邪魔に なる と か |さくせん||じゃまに|||

「 作戦 」 って の は さくせん|||

俺 みたいな 下っぱ に は 教えて くれ ない んだ けど さ おれ||したっぱ|||おしえて|||||

相当で かいこ と 狙って る みたいだ ぜ そうとうで|||ねらって|||

今日 入った とき すげ え 人数 の 軍隊 が 北 に 飛んで く の を 見た よ きょう|はいった||||にんずう||ぐんたい||きた||とんで||||みた|

北 世界 樹 攻略 に 挑戦 する 気 な の きた|せかい|き|こうりゃく||ちょうせん||き||

まさか 最低 でも 全軍 に エンシェントウェポン 級 の 装備 が 必要 だって |さいてい||ぜんぐん|||きゅう||そうび||ひつよう|

金 貯 め てる とこ だ ぜ きむ|ちょ|||||

俺 が 知って る の は こんな トコ だ おれ||しって||||||

さっき の 話 本当だろう な ||はなし|ほんとうだろう|

ああ 取引 で 嘘 は つか ない さ |とりひき||うそ||||

ね さっき 大 暴れ した 悪魔 ||だい|あばれ||あくま

キリト 君 な んだ よ ねえ |きみ||||

うん 多分 ね |たぶん|

多分 って たぶん|

俺 たまに ある んだ よ な おれ|||||

戦闘 中 に ブチ 切れて 記憶 が 飛んだり と か せんとう|なか|||きれて|きおく||とんだり||

うわ こわ っ

まあ さっき の は 何となく 覚え てるよ ||||なんとなく|おぼえ|

ユイ に 言わ れる まま 魔法 使ったら ゆい||いわ|||まほう|つかったら

今 です いま|

なんか 自分 が えらい 大きく なって さ |じぶん|||おおきく||

剣 も なくなる し 仕方ない から 手づかみ で けん||||しかたない||てづかみ|

ぼ り ぼ り 齧ったり も して ました よ ||||かじったり||||

ああ そう 言えば モンスター 気分 が 味わえて なかなか 楽しい 体験 だった ぜ ||いえば||きぶん||あじわえて||たのしい|たいけん||

その 味 と かした の |あじ|||

焦げ かけ の 焼肉 の 風味 と 歯ごたえ が こげ|||やきにく||ふうみ||はごたえ|

ああ や っぱ いい 言わ ないで ||||いわ|

ここ が ルグルー か

いて て て

さっき の は パパ が 悪い です |||ぱぱ||わるい|

本当だ よ ほんとうだ|

殺伐 と した 空気 を 和ま せよう と いう ウィット に 満ちた ジョーク じゃ ない か さつばつ|||くうき||なごま||||||みちた|じょーく|||

次 や ったら ぶった 斬る から ね つぎ||||きる||

あっ はい

そう 言えば さ |いえば|

サラマンダーズ に 襲わ れる 前 なんか メッセージ 届いて なかった ||おそわ||ぜん||めっせーじ|とどいて|

ああ 忘れて た |わすれて|

何 よ レコン 寝ちゃ った の かな なん|||ねちゃ|||

一応 向こう で 連絡 取って みたら いちおう|むこう||れんらく|とって|

じゃあ ちょっと だけ 落ちて 確認 して くる から さ |||おちて|かくにん||||

キリト 君 待って て |きみ|まって|

あたし の 体 よろしく ユイ ちゃん ||からだ||ゆい|

はい

パパ が あたし に 悪戯 し ない ように 監視 して て ね ぱぱ||||いたずら||||かんし|||

了解 です りょうかい|

あの な

もしもし 長田 くん |ちょうだ|

何 な の 一体 なん|||いったい

ああ ようやく 出た ||でた

もう 遅い よ 直 葉 ちゃん |おそい||なお|は|

ちょっと 中 で ゴタゴタ して て ね |なか||ごたごた|||

た 大変な んだ シグルド の 野郎 僕たち を |たいへんな||||やろう|ぼくたち|

そ それ だけ じゃ ない 領主 の サクヤ さん も 売り や がった んだ よ |||||りょうしゅ|||||うり||||

売った って うった|

どういう 意味 な の 最初 から 説明 して よ |いみ|||さいしょ||せつめい||

うん 時間 ない のに |じかん||

えと ほら 昨日 古 森 エリア で サラマンダー に 襲わ れた 時 さ ||きのう|ふる|しげる|えりあ||||おそわ||じ|

直 葉 ちゃん なんか おかしい と 思わ なかった なお|は|||||おもわ|

おかし いって 何 か あった っけ ||なん|||

シグルド が 囮 に なる って 言って 三 人 くらい 引っ張って いった じゃ ない ||おとり||||いって|みっ|じん||ひっぱって|||

ああ そう 言えば ||いえば

あれ シグルド らしく ない よ

いつも なら 囮 は 誰 か に やら せる でしょう ||おとり||だれ|||||

ああ 確かに |たしかに

でも それ って どういう こと な の

だから さ あいつ サラマンダー と 内通 して た んだ よ 多分 相当 前 から |||||ないつう|||||たぶん|そうとう|ぜん|

は ? あんた それ 確証 は ある の |||かくしょう|||

僕 なんか 引っかかる と 思って ぼく||ひっかかる||おもって

今朝 から ずっと 透明 化 の 魔法 で シグルド を つけて た んだ けさ|||とうめい|か||まほう||||||

そし たら 裏道 で あいつ ら も 透明 マント かぶって 消える から ||うらみち|||||とうめい|まんと||きえる|

こりゃ いよいよ 何 か ある と 思って さ ||なん||||おもって|

地下 水道 のめっちゃ 奥 の ほう で 妙な 二 人 組 が 待って た ん けど ちか|すいどう||おく||||みょうな|ふた|じん|くみ||まって|||

なんと そい つら サラマンダー じゃ ないで す か

こいつ は 当たり だ と 思って 聞き 耳 立てて たら ||あたり|||おもって|きき|みみ|たてて|

サラマンダー が リーファ ちゃん に トレーサー 付けた と か 言って て さ ||||||つけた|||いって||

じゃ レコン は

地下 水道 で 毒 矢 を 撃た れて 麻痺 した まま サラマンダー に 捕まって ます ちか|すいどう||どく|や||うた||まひ|||||つかまって|

だから リアルで 電話 して 来た んだ |りあるで|でんわ||きた|

内通 だけ じゃ ない ないつう|||

実は 今日 サクヤ さん が ケットシー と 同盟 を 調印 する って んで じつは|きょう||||||どうめい||ちょういん|||

極秘 で 中立 域 に 出て る らしい んだ よ ごくひ||ちゅうりつ|いき||でて||||

シグルド の やつ サラマンダー の 大 部隊 に 調印 式 を 襲わ せる 気 な んだ |||||だい|ぶたい||ちょういん|しき||おそわ||き||

行か なきゃ いか|

お 帰り リーファ |かえり|

お かえり なさい

キリト 君 ごめんなさい |きみ|

あたし 急いで 行か なきゃ いけない 用事 が できちゃ った |いそいで|いか|||ようじ|||

説明 して る 時間 も な さ そう な の せつめい|||じかん||||||

たぶん ここ に も 帰って これ ない かも しれ ない ||||かえって|||||

じゃあ 移動 し ながら 話 を 聞こう |いどう|||はなし||きこう

えっ

どっち に して も ここ から は 足 を 使って 出 ない と いけない んだろう |||||||あし||つかって|だ||||

分かった わかった

それ で 40 分 後 に 蝶 の 谷 を 抜けた あたり で ||ぶん|あと||ちょう||たに||ぬけた||

シルフ と ケットシー の 領主 の 会談 が 始まる の ||||りょうしゅ||かいだん||はじまる|

なるほど いく つ か 聞いて い いか な ||||きいて|||

どうぞ

シルフ と ケットシー の 領主 を 襲う こと で ||||りょうしゅ||おそう||

サラマンダー に は どんな メリット が ある んだ ||||めりっと|||

まず 同盟 を 邪魔 できる よ ね |どうめい||じゃま|||

シルフ 側 から 漏れた 情報 で 領主 を 討た れたら |がわ||もれた|じょうほう||りょうしゅ||うた|

ケットシー 側 は 黙って ない でしょう |がわ||だまって||

そう だ な

下手 したら シルフ と ケットシー で 戦争 に なる かも しれ ない へた||||||せんそう|||||

あと は 領主 を 討つ と 領主 館 に 蓄積 さ れて る 資金 の 三 割 を 入手 できて ||りょうしゅ||うつ||りょうしゅ|かん||ちくせき||||しきん||みっ|わり||にゅうしゅ|

十 日間 街 を 占領 して 税金 を 自由に 掛け られる じゅう|にち かん|がい||せんりょう||ぜいきん||じゆうに|かけ|

そんな こと が できる の か

だから ね キリト くん

これ は シルフ 族 の 問題 だ から これ 以上 君 が 付き合って くれる 理由 は ない よ |||ぞく||もんだい||||いじょう|きみ||つきあって||りゆう|||

多分 会談 場 に 行ったら 生きて 帰れ ない から たぶん|かいだん|じょう||おこなったら|いきて|かえれ||

また スイルベーン から 出直し だろう しね |||でなおし||

う うん もっと 言えば |||いえば

世界 樹 の 上 に 行き たい ん なら せかい|き||うえ||いき|||

君 は サラマンダー に 協力 する の が 最善 かも しれ ない きみ||||きょうりょく||||さいぜん|||

サラマンダー が この 作戦 に 成功 すれば |||さくせん||せいこう|

万全の 体勢 で 世界 樹 攻略 に 挑む と 思う ばんぜんの|たいせい||せかい|き|こうりゃく||いどむ||おもう

スプリガン の 君 なら 傭兵 と して 雇って くれる かも ||きみ||ようへい|||やとって||

だから 今 ここ で あたし を 斬って も 文句 は 言わ ない わ |いま|||||きって||もんく||いわ||

所詮 ゲーム なんだ から 何でも あり だ しょせん|げーむ|||なんでも||

殺し たければ 殺す し 奪い たければ 奪う ころし||ころす||うばい||うばう

そんなふうに 言う 奴 に は 嫌って ほど 出くわした よ |いう|やつ|||きらって||でくわした|

一面で は それ も 事実 だ 俺 も 昔 は そう 思って いた いちめんで||||じじつ||おれ||むかし|||おもって|

でも そう じゃ ない んだ

仮想 世界 だ から こそ 守ら なきゃ なら ない もの が ある かそう|せかい||||まもら||||||

俺 は それ を 大切な 人 に 教わった おれ||||たいせつな|じん||おそわった

この 世界 で 欲望 に 身 を 任せれば その 代償 は リアル の 人格 へ と 還って いく |せかい||よくぼう||み||まかせれば||だいしょう||りある||じんかく|||かえって|

プレイヤー と キャラクター は 一体 なんだ ぷれいやー||きゃらくたー||いったい|

俺 リーファ の こと 好きだ よ おれ||||すきだ|

友達 に なり たい と 思う ともだち|||||おもう

たとえ どんな 理由 が あって も 自分 の 利益 の ため に そういう 相手 を 斬る ような こと は ||りゆう||||じぶん||りえき|||||あいて||きる|||

俺 は 絶対 に し ない おれ||ぜったい|||

キリト くん

ありがとう

ごめん 偉 そうな こ と 言って 悪い 癖 な んだ |えら|そう な|||いって|わるい|くせ||

う うん 嬉しかった ||うれしかった

しまった 時間 無駄に しちゃ った かな |じかん|むだに|||

ユイ 走る から ナビ よろしく ゆい|はしる|||

了解 です りょうかい|

ちょっと 手 を 拝借 |て||はいしゃく

え あの

行く ぞ いく|

あ あの モンスター が

出口 だ でぐち|