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世界の昔話, 羊不爛山(ようふらんざん)

羊不爛山(ようふらんざん)

羊 不 爛山 ( よう ふら ん ざん )

むかし むかし 、 ある 高い 山 に 広 成子 と いう 名前 の 仙人 が 住んで いて 、 遠く から 訪ねて 来る 仲間 の ため に ヒツジ の 肉 の 煮物 を 作って 待って いる と いう 伝説 が あり ました 。

ある 日 の 事 、 都 から 偉い 役人 が やって 来て 、 この 伝説 を 耳 に する と 自分 も 山 で ヒツジ の 肉 の 煮物 を 作って み たく なり ました 。 そこ で 麓 の 村 で ヒツジ の 肉 と 薪 ( まき ) を 用意 して 、 召使い と 一緒に 山 へ 登って 行き ました 。 そして 料理 の 準備 に 持って きた 薪 に 火 を つけ ました が 、 薪 は くすぶる だけ で 火 は なかなか つき ませ ん 。 「 おかしい な 。 薪 が 湿って いる の か な ? 」 それ でも 頑張って 火 を つける と 、 鍋 に 入れた ヒツジ の 肉 を ぐ つぐ つ と ゆで 始め ました 。

それ から 数 時間 後 、 煮 込んだ ヒツジ の 肉 を 食べよう と 役人 が 鍋 の ふた を 取って みる と 、 不思議な 事 に ヒツジ の 肉 は 生 の まま でした 。 「 おかしい な 。 高い 山 の 上 だ から 、 煮 込む のに 時間 が かかる の か な ? 」 そこ で 役人 は さらに 数 時間 煮 込んで み ました が 、 鍋 の ふた を 取って みる と 、 やっぱり ヒツジ の 肉 は 生 の まま です 。 「 仕方ない 。 今日 は あきらめよう 」 役人 は 近く の お 寺 に 行く と 、 一晩 泊めて もらう こと に し ました 。 そして 役人 が お 坊さん に 今日 の 事 を 話して みる と 、 お 坊さん は こう 教えて くれた のです 。 「 この 山 で ヒツジ を 煮る に は 、 仙人 が 使う 仙火 と 言う 物 が 必要だ そうです 。 しかし 、 仙火 を 使わ ず に 運 良く 三 日 以内 に ヒツジ が 煮えて 食べる 事 が 出来た なら 、 その者 は 仙人 と 同じ 不 老 の 体 に なれる と 言わ れて い ます 」 「 おおっ 、 不 老 の 体 に ! 」 それ を 聞いた 役人 は 召使い と 頑張って 、 ヒツジ の 肉 を 三 日 の 間 、 煮 続け ました 。 けれど 三 日 後 、 役人 が 鍋 の ふた を 取って みる と 、 やっぱり ヒツジ の 肉 は 生 の まま だった のです 。 「 そう 簡単に は 、 不 老 の 体 に は なれ ぬ か 」 役人 は あきらめる と 、 山 を 下りて 都 に 帰って 行き ました 。

やがて この 話 が 広まり 、 人々 は その 山 の 事 を 『 羊 不 爛山 ( よう ふら ん ざん )』 と 呼ぶ ように なり ました 。 羊 不 爛山 と は 、 ヒツジ が 煮え ない 山 と いう 意味 だ そうです 。

おしまい


羊不爛山(ようふらんざん) ひつじ ふ らんやま|よう ふらん ざん Yofuranzan

羊 不 爛山 ( よう ふら ん ざん ) ひつじ|ふ|らんやま|||| Sheep Franzan

むかし むかし 、 ある 高い 山 に 広 成子 と いう 名前 の 仙人 が 住んで いて 、 遠く から 訪ねて 来る 仲間 の ため に ヒツジ の 肉 の 煮物 を 作って 待って いる と いう 伝説 が あり ました 。 |||たかい|やま||ひろ|しげこ|||なまえ||せんにん||すんで||とおく||たずねて|くる|なかま||||ひつじ||にく||にもの||つくって|まって||||でんせつ||| Once upon a time, there was a legend that a hermit named Guang Chengzi lived in a high mountain and was waiting for a simmered sheep meat for a companion who came from afar.

ある 日 の 事 、 都 から 偉い 役人 が やって 来て 、 この 伝説 を 耳 に する と 自分 も 山 で ヒツジ の 肉 の 煮物 を 作って み たく なり ました 。 |ひ||こと|と||えらい|やくにん|||きて||でんせつ||みみ||||じぶん||やま||ひつじ||にく||にもの||つくって|||| One day, a great official came from the city, and when I heard this legend, I also wanted to make a simmered sheep meat in the mountains. そこ で 麓 の 村 で ヒツジ の 肉 と 薪 ( まき ) を 用意 して 、 召使い と 一緒に 山 へ 登って 行き ました 。 ||ふもと||むら||ひつじ||にく||まき|||ようい||めしつかい||いっしょに|やま||のぼって|いき| そして 料理 の 準備 に 持って きた 薪 に 火 を つけ ました が 、 薪 は くすぶる だけ で 火 は なかなか つき ませ ん 。 |りょうり||じゅんび||もって||まき||ひ|||||まき|||||ひ||||| Then I lit the firewood I brought to prepare for cooking, but the firewood was only smoldering and the fire was hard to ignite. 「 おかしい な 。 薪 が 湿って いる の か な ? まき||しめって|||| Is the firewood damp? 」   それ でも 頑張って 火 を つける と 、 鍋 に 入れた ヒツジ の 肉 を ぐ つぐ つ と ゆで 始め ました 。 ||がんばって|ひ||||なべ||いれた|ひつじ||にく|||||||はじめ| Still, when I tried my best to light the fire, I started to boil the sheep meat in the pot.

それ から 数 時間 後 、 煮 込んだ ヒツジ の 肉 を 食べよう と 役人 が 鍋 の ふた を 取って みる と 、 不思議な 事 に ヒツジ の 肉 は 生 の まま でした 。 ||すう|じかん|あと|に|こんだ|ひつじ||にく||たべよう||やくにん||なべ||||とって|||ふしぎな|こと||ひつじ||にく||せい||| A few hours later, when an official took the lid off the pot to eat the stewed sheep meat, strangely, the sheep meat was still raw. 「 おかしい な 。 高い 山 の 上 だ から 、 煮 込む のに 時間 が かかる の か な ? たかい|やま||うえ|||に|こむ||じかん||||| Since it is on a high mountain, does it take time to simmer? 」   そこ で 役人 は さらに 数 時間 煮 込んで み ました が 、 鍋 の ふた を 取って みる と 、 やっぱり ヒツジ の 肉 は 生 の まま です 。 ||やくにん|||すう|じかん|に|こんで||||なべ||||とって||||ひつじ||にく||せい||| The official then boiled it for a few more hours, but when I took the lid off the pot, the sheep meat was still raw. 「 仕方ない 。 しかたない 今日 は あきらめよう 」   役人 は 近く の お 寺 に 行く と 、 一晩 泊めて もらう こと に し ました 。 きょう|||やくにん||ちかく|||てら||いく||ひとばん|とめて||||| Let's give up today. ”The official decided to go to a nearby temple and have him stay overnight. そして 役人 が お 坊さん に 今日 の 事 を 話して みる と 、 お 坊さん は こう 教えて くれた のです 。 |やくにん|||ぼうさん||きょう||こと||はなして||||ぼうさん|||おしえて|| 「 この 山 で ヒツジ を 煮る に は 、 仙人 が 使う 仙火 と 言う 物 が 必要だ そうです 。 |やま||ひつじ||にる|||せんにん||つかう|せんひ||いう|ぶつ||ひつようだ|そう です "To boil sheep in this mountain, you need something called a hermit fire, which is used by hermits. しかし 、 仙火 を 使わ ず に 運 良く 三 日 以内 に ヒツジ が 煮えて 食べる 事 が 出来た なら 、 その者 は 仙人 と 同じ 不 老 の 体 に なれる と 言わ れて い ます 」 「 おおっ 、 不 老 の 体 に ! |せんひ||つかわ|||うん|よく|みっ|ひ|いない||ひつじ||にえて|たべる|こと||できた||そのもの||せんにん||おなじ|ふ|ろう||からだ||||いわ||||おお っ|ふ|ろう||からだ| However, it is said that if a sheep can be boiled and eaten within three days without using a hermit, that person can become the same old body as a hermit. "" Oh, old man. On the body! 」   それ を 聞いた 役人 は 召使い と 頑張って 、 ヒツジ の 肉 を 三 日 の 間 、 煮 続け ました 。 ||きいた|やくにん||めしつかい||がんばって|ひつじ||にく||みっ|ひ||あいだ|に|つづけ| The official who heard it worked hard with his servant and continued to boil the sheep meat for three days. けれど 三 日 後 、 役人 が 鍋 の ふた を 取って みる と 、 やっぱり ヒツジ の 肉 は 生 の まま だった のです 。 |みっ|ひ|あと|やくにん||なべ||||とって||||ひつじ||にく||せい|||| 「 そう 簡単に は 、 不 老 の 体 に は なれ ぬ か 」   役人 は あきらめる と 、 山 を 下りて 都 に 帰って 行き ました 。 |かんたんに||ふ|ろう||からだ||||||やくにん||||やま||おりて|と||かえって|いき| "So easily, can't you become an old man?" The official gave up and went down the mountain and back to the city.

やがて この 話 が 広まり 、 人々 は その 山 の 事 を 『 羊 不 爛山 ( よう ふら ん ざん )』 と 呼ぶ ように なり ました 。 ||はなし||ひろまり|ひとびと|||やま||こと||ひつじ|ふ|らんやま||||||よぶ||| 羊 不 爛山 と は 、 ヒツジ が 煮え ない 山 と いう 意味 だ そうです 。 ひつじ|ふ|らんやま|||ひつじ||にえ||やま|||いみ||そう です Sheep innocent mountain means a mountain where sheep can't boil.

おしまい