×

Usamos cookies para ayudar a mejorar LingQ. Al visitar este sitio, aceptas nuestras politicas de cookie.


image

はじめの一歩 (Hajime no Ippo. THE FIGHTING!), Hajime no Ippo (Fighting Spirit) Episode 50

Hajime no Ippo (Fighting Spirit ) Episode 50

な … なんと ガゼル パンチ を ボディー に 持っていった

先 に 大砲 を 当て た の は 幕 之内 だ

スタンス を 広げ 無理やり 超 低空 に し た

スタミナ 切れ の ところ に 最悪 の パンチ だ

小僧 め 味 な マネ し よって

会長 やり まし た よ ああ !

幕 之内 たたみ込む いつも の 逆転 パターン

そして この ラッシュ は 幕 之内 の 必勝 パターン だ

お おっと ! ヴォルグ が 沈 ん だ

ダウン ! ニュートラル コーナー へ

幕 之内 とうとう 試合 を 引っくり返し まし た

やった ぜ ! 一 歩 !

会長 ! やり おった やり おった わ !

選手 を 信じ きって そして 100 パーセント 応え て くれ た

これほど うれしい こと は ない

ラムダ よ ヴォルグ は 素晴らしい ボクサー じゃ

しかし その まぶしい 才能 は

時として 優秀 な トレーナー の 目 も くらま せる

スタミナ 切れ を 見抜 け なかった の は 決して おごり で は ない

誰 だって 光 の 中 で は 影 は 見え なく なる もの じゃ

選手 の 力量 は 完全 に 上回って い た

トレーナー の ミス だ 私 の おごり が この アクシデント を 招 い た の だ

この 先 の こと は 教え て い ない

ヴォルグ は これほど の 窮地 から 立ち直る ファイト を 知ら ない

負ける の か … 私 の ボクサー が

まれ に 見る ダウン の 応酬 その 数 計 5 回

そして これ が 決着 の ダウン と なる の か

ヴォルグ さん の 動き が 急に 重く なった

会長 は 知って た ん だ これ を 狙って た ん だ

よく やった ぞ 小僧 見事 な 連打 じゃ

体力 切れ の ところ へ

ボディ ー から 顔面 に 絵 に 描 い た よう な コンビネ ー ション が 入った

おつり が くる ほど の とどめ じゃ 立て まい 勝った

ん ?

お おっと ! ヴォルグ 上体 を 起こし た

立つ の か 立てる の か

あ あっ と ダメ だ 崩れ落ち た

立つ な 立つ な

き … 効 い た 視界 が …

ダメ だ 立 て そう も ない

母 さん …

母 さん どう し た の ? また せき を し てる の ?

待って て 僕 が お 医者 さん を 連れ て くる から

待って て 母 さん 待って て

体 が 重い よ 動 け ない よ

僕 は なんて 非力 な ん だ

ああ

( オオカミ の 遠ぼえ )

僕 が あの オオカミ の よう に 強かったら

母 さん を 守って あげ られる のに

オオカミ の よう に 強かったら …

雪 の 荒野 で 気高く 雄々しく ほえ て い た

あの 日 の オオカミ の 姿 に 憧れ て 僕 は グローブ を 握った ん だ

このまま 埋もれ て しまったら 立ち上が れ なかったら

非力 だった あの 頃 と 何 も 変わっちゃ い ない

オオカミ の よう に 強く 強く なり たく て ボクシング を 始め た のに

シックス …

立つ ん だ 僕 は あの 頃 と 違う

どんな 大雪 に 埋もれ て も 立ち上がって 戦 える

母 さん …

母 さん 僕 は 強く なった よね

ヴォルグ 立ち まし た

なんと ヴォルグ

や れる か ね

ボックス さあ 今度 は ヴォルグ 大 ピンチ だ

すごい 闘争 心 だ

そう 簡単 に は 大 穴 は 来 ねえ か

決めろ ! たたき込 ん で 倒せ !

行か なきゃ やっと 巡って き た チャンス な ん だ

行け 行け 幕 之内 ! 倒せ 倒せ

ヴォルグ 手 が 出 ませ ん 陥落 する の は 時間 の 問題 か

幕 之内 の 強打 は ガード 越し でも 響き ます

ロープ が なけ れ ば 倒れ そう だ

お おっと クリンチ 幕 之内 も よろける

攻める ほう も 疲れ て い ます ブレイク !

離れ て ブレイク だ ヴォルグ !

ホールド だ よ お前 アマ の 世界 王者 だ ろ う が

ようやく ブレイク だ

もう アマ 世界 王者 の プライド も 何 も あり ませ ん

ただ ただ 必死 です

戻る な 休ま せ ちゃ いか ん 手 を 出せ !

行か なきゃ 行か なきゃ

小僧 の スタミナ も 底 を つき かけ とる

なんと して も この ラウンド で

ヴォルグ 先 に 出 た しかし 閃光 の よう だった ジャブ が

今 は スロー に 見え ます ヴォルグ の 粘り すげ え や

頑張れ ヴォルグ

いい ぞ その 調子 だ 願 わく は この ラウンド を し の い で

私 の ところ へ 帰って き て くれ

私 は … 私 は 君 に 伝え なけ れ ば なら ない こと が ある

手 出せ 幕 之 内 振り出し に 戻っちゃ う ぞ

手 を 出せ

右 ! ガード を 弾 い た

そこ じゃ 行け ヴォルグ

ストップ !

ホワイト ファング の モーション に 入って い た

よし よく 盛り返し た

ああ 疲れ て は 大砲 は 打 てん

恐れる もの は 何も ない 次 の ラウンド で 倒し て こい

はい

でも オオカミ の 牙 は まだ 死 ん で い ない

必ず また ホワイト ファング を 打って くる

なんという 痛々しい 姿 だ こう なる こと を 見透かし て

幕 之内 に 危険 な ファイト を 敢行 さ せ て い た と は

コ … コーチ

指示 を くださ い 次 の ラウンド 戦う 指示 を

ヴォルグ 私 は 君 に 伝え なけ れ ば なら ない こと が あった

だが しかし 君 の 目 を 見 て その 必要 が ない こと を 知った よ

いい 根性 だ

セコンド アウト 行け ヴォルグ

君 の その 気力 を 拳 に こめ て 幕 之内 に ぶつけ て こい

行って こい 小僧 もう つべこべ 理屈 は 言わ ん

この ラウンド 勝負 じゃ

さあ 注目 の ラウンド に なり そう です

幕 之内 が このまま 押し切る か

しかし まだ 逆転 は 考え られ ます

さすが です ね 会長 こう いう 展開 を 読 ん で い た なんて

ズバリ 当たり まし た ね

外れ じゃ よ ええ ?

わし の 読みで は 4 ラウンド で 終わる はず じゃ った

よもや あの ダウン から ヴォルグ が 立って くる と は

思わ なかった 大 誤算 じゃ

タオル を ええ ?

小僧 の 体力 も ダメージ も もはや 限界

これ 以上 は 命 に 関わり かね ん

頑張れ よ 小僧 この 老 いぼ れ が 見守って やる

精神 論 など 私 が 口 に 出す と は な

10 年 間 で 全て を 教え た つもり だった が

むしろ 一 番 最初 に 伝える べき だった

ヴォルグ 苦しい 時 は 相手 も 苦しい もの だ

気力 を 振り絞れ 頑張れ ヴォルグ !

あ あっ と リング 中央 両者 スタンス を 広く とって 足 を 止め た

攻撃 の ため の スタンス で は ない です ね

踏ん張る ため の つまり 倒れ ない ため の スタンス です

オーラス だ な この ラウンド で ケリ が つく

どちら か が 倒れる まで 打ち合う 気 じゃ

気 が 遠く なる ほど の 我慢 比べ に なる

考え てる こと は 同じ だ 負ける もんか

勝つ の は 僕 だ 勝負 だ 幕 之内

あ あっ と 頭 を つけ て 打ち合う

これ しか ない と ばかり に 両者 得意 の インファイト

一体 どの くらい 経った ん だ ?

もう 何 時間 も 打ち 続け て いる 気 が する

気 が 遠く なる 何 を 打って ん の か 何 を もらって る の か 分から ない

2 分 は 過ぎ た の か それとも 何 秒 も 経って ない の か

まだ だ ヴォルグ さん の 気迫 は 変わって ない

必ず 牙 を むい て くる

酸欠 に なり かけ とる 耐えろ 小僧

勝負 は 心肺 機能 の 優劣 で 決まる 頑張れ ヴォルグ

息 が … く … 苦しい

右 ! 幕 之内 の 顔面 を ヒット

あ あっ と そのまま ホワイト ファング の モーション だ

これ が 僕 に 残さ れ た 最後 の 力 だ

電光石火 の コンビ ネーション が 見る 影 も なく

ダ … ダメ だ もう 息 が 限界 だ

ガゼル パンチ !

ダ … ダウン だ !

ガゼル パンチ 炸裂 ヴォルグ ダウン !

ワン … さあ カウント が 入る

これ で 決まる の か ツー … スリー …

ヴォルグ 片 膝 を つい た まま 動か ない

ファイブ … 体 を 支え てる の が やっと だ

もう 戦 え ない

あ あっ と 立つ の か まだ 戦う の か

立った ! ヴォルグ 立ち上がり まし た

さあ ファイティング ポーズ を と れる か

エイト … この 手 が 上がれ ば

まだ 試合 が できる

残って る 力 なんて あり は し ない

だけど 終わり に し たく ない

ああ そう か 今 分かった

母 さん 僕 は

ボクシング が 好き な ん だ

テン !

テンカウント 試合 終了

死闘 に ピリオド が 打た れ まし た

ヴォルグ ついに 力尽き た

ミラクル 大 逆転 KO

A 級 ボクサー 賞金 トーナメント の 覇者 は 幕 之内 一 歩 だ

や … やった !

小僧 会長

やった やり まし た

おお で か した で か した ぞ

鴨川 会長 が 誇らし げ に 愛弟子 を 抱え 上げ ます

まるで 世界 タイトル マッチ に 勝利 し た よう な 騒ぎ

それほど うれしい 一 勝 です

よう やった

ヴォルグ 動く な 今 担架 が 来る

だ … 大丈夫 です 歩く こと くらい

よう やった よう やった

ヴォルグ さん

強い な 参った よ

そして その 数 と 同じ だけ 勉強 さ せ て もらった

結果 は 時 の 運 じゃ ええ 試合 じゃ った

ヴォルグ 君 は ええ 選手 じゃ

ん ? 小僧 一 歩 君 ?

お おっと 幕 之内 の ほう が うずくまって しまった

なんと 勝者 が 担架 に 乗り リング を 去り ます

それほど 激しい 戦い で し た

この 素晴らしい 両 選手 に 盛大 な 拍手 が 降り注ぎ ます

さあ 賭け は 俺 様 の 勝ち だ 耳 そろえ て 金 出し や がれ

あれ ? どこ 行き や がった お っ さん !

とうとう 来 や がった よ

俺 の ベルト を 奪い に 最強 の チャレンジャー に なって

渡さ ねえ ベルト は 渡さ ねえ

あれ は 俺 もん だ から な

よかった 熱 は 引 い た みたい

すごい 試合 で し た よ

今 じゃ 一 歩 は ボクシング ファン の 間 じゃ

ちょっと し た ヒーロー です よ

お前 が ヒーロー ね

もっと まとも な 顔 で 帰って き て くれ れ ば

母 さん も 喜べる のに

( ノック 音 ) はい

こ … こんにちは

あ … あの 幕 之内 お 見舞い

入院 し た 聞い て

ま … 幕 之内 お 母 さん です か すみません

やった の 僕 すみません

あら あら い い ん です よ 試合 だった ん だ から

あなた の ほう こそ 傷 だらけ に なっちゃ っ て

え ?

ヴォルグ さん ね 座って ちょうだい

この 子 寝 てる けど ああ いや …

今 果物 むき ます から もらい 物 で 悪い ん だ けど ね

は あ

リンゴ で いい ? は … はい

子供 み たい な 寝顔 でしょ ?

昔 から ち っと も 変わら ない ん だ から

どうぞ あ … ありがとう

これ おいしい あら お 上手 な の ね

上手 ? 食べ 方 ?

いや そう じゃ なく て

なんか 懐かしい 味 が し ます

心配 です よ ね

そりゃ あ ね 親 の 気 も 知ら ない で って 言い たく なる けど

いつも いじめ られ て 帰って き た 子 が

自分 で 好き な こと 見つけ て 一生懸命 に なって

そんな 姿 見せ られ ちゃ う と 文句 言 え なく なっちゃ う の よ

なん で あれ 息子 の 頑張って る 姿 って

母親 に は いい もの だ から

僕 帰り ます 幕 之内 よろしく 言って ください

あら ? 一 歩 ヴォルグ さん 帰っちゃ う よ 一 歩

ああ いい です そのまま

すみません ね ああ !

よかったら 持っていって ください な

ありがとう ございます

ずっと 悩 ん で い た

母 さん に なんて 報告 しよ う って

負け た こと を 伝え たら どんな 顔 を する だ ろ う

どれほど 心配 する だ ろ う

手紙 を 書こ う

たくさん 書く こと が ある

いろんな 経験 を し た いろんな 人 に 会った

何 から 書き出し て いい か 分から ない くらい 話 が ある

でも 結び の 言葉 は 決まった よ

母 さん 僕 は …

頑張って い ます


Hajime no Ippo (Fighting Spirit ) Episode 50 hajime||ippo|fighting|spirit|episode Hajime no Ippo (Fighting Spirit) Episode 50

な … なんと ガゼル パンチ を ボディー に 持っていった |||ぱんち||ぼでぃー||もっていった My word! He carried over the Gazelle Punch into a body blow!

先 に 大砲 を 当て た の は 幕 之内 だ さき||たいほう||あて||||まく|ゆきない|

スタンス を 広げ 無理やり 超 低空 に し た すたんす||ひろげ|むりやり|ちょう|ていくう||| He widened his stance and forced it into a low altitude punch.

スタミナ 切れ の ところ に 最悪 の パンチ だ すたみな|きれ||||さいあく||ぱんち|

小僧 め 味 な マネ し よって こぞう||あじ||まね|| The darned kid pulled a neat trick!

会長 やり まし た よ ああ ! かいちょう||||| Chief, he did it!

幕 之内 たたみ込む いつも の 逆転 パターン まく|ゆきない|たたみこむ|||ぎゃくてん|ぱたーん

そして この ラッシュ は 幕 之内 の 必勝 パターン だ ||らっしゅ||まく|ゆきない||ひっしょう|ぱたーん| Also, this rush is Makunouchi's pattern of certain victory!

お おっと ! ヴォルグ が 沈 ん だ ||||しず|| Ah, Volg goes under!

ダウン ! ニュートラル コーナー へ だうん||こーなー| He's down!

幕 之内 とうとう 試合 を 引っくり返し まし た まく|ゆきない||しあい||ひっくりかえし|| Makunouchi has finally turned the match on its ear!

やった ぜ ! 一 歩 ! ||ひと|ふ He did it!

会長 ! やり おった やり おった わ ! かいちょう||||| Chief!

選手 を 信じ きって そして 100 パーセント 応え て くれ た せんしゅ||しんじ|||ぱーせんと|こたえ|||

これほど うれしい こと は ない

ラムダ よ ヴォルグ は 素晴らしい ボクサー じゃ ||||すばらしい|ぼくさー| Ramuda, Volg is a superb boxer.

しかし その まぶしい 才能 は |||さいのう|

時として 優秀 な トレーナー の 目 も くらま せる ときとして|ゆうしゅう||とれーなー||め|||

スタミナ 切れ を 見抜 け なかった の は 決して おごり で は ない |きれ||みぬ|||||けっして|||| It wasn't arrogance that blinded you to the status of his stamina.

誰 だって 光 の 中 で は 影 は 見え なく なる もの じゃ だれ||ひかり||なか|||かげ||みえ|||| In the light, anyone can lose sight of the shadow.

選手 の 力量 は 完全 に 上回って い た せんしゅ||りきりょう||かんぜん||うわまわって|| The boxer's ability was far superior.

トレーナー の ミス だ 私 の おごり が この アクシデント を 招 い た の だ とれーなー||みす||わたくし|||||||まね|||| It was the trainer's mistake.

この 先 の こと は 教え て い ない |さき||||おしえ|||

ヴォルグ は これほど の 窮地 から 立ち直る ファイト を 知ら ない ||||きゅうち||たちなおる|ふぁいと||しら| Volg doesn't know how to regain his footing in such a predicament.

負ける の か … 私 の ボクサー が まける|||わたくし||ぼくさー| Will he lose? Will my boxer lose?

まれ に 見る ダウン の 応酬 その 数 計 5 回 ||みる|だうん||おうしゅう||すう|けい|かい This is a rare exchange of knockdowns! The count is five so far!

そして これ が 決着 の ダウン と なる の か |||けっちゃく||だうん||||

ヴォルグ さん の 動き が 急に 重く なった |||うごき||きゅうに|おもく| Volg-san's movements suddenly became heavy.

会長 は 知って た ん だ これ を 狙って た ん だ かいちょう||しって||||||ねらって|||

よく やった ぞ 小僧 見事 な 連打 じゃ |||こぞう|みごと||れんだ| Well done, Kid! That's a flawless barrage!

体力 切れ の ところ へ たいりょく|きれ||| He connected a beautiful combination from body to face...

ボディ ー から 顔面 に 絵 に 描 い た よう な コンビネ ー ション が 入った |||がんめん||え||えが|||||||||はいった

おつり が くる ほど の とどめ じゃ 立て まい 勝った |||||||たて||かった That was a finishing blow with change to spare!

ん ?

お おっと ! ヴォルグ 上体 を 起こし た |||じょうたい||おこし| Hold on! Volg has raised his chest off the mat!

立つ の か 立てる の か たつ|||たてる||

あ あっ と ダメ だ 崩れ落ち た |||だめ||くずれおち| It's no good! He collapses!

立つ な 立つ な たつ||たつ| Don't get up! Don't get up!

き … 効 い た 視界 が … |き|||しかい| Th-That hurt. My field of vision...

ダメ だ 立 て そう も ない だめ||た|||| It's no good. I don't think I can stand.

母 さん … はは| Mom...

母 さん どう し た の ? また せき を し てる の ? はは|||||||||||

待って て 僕 が お 医者 さん を 連れ て くる から まって||ぼく|||いしゃ|||つれ||| Wait here. I'll go get a doctor!

待って て 母 さん 待って て まって||はは||まって| Wait for me, Mom. Wait for me.

体 が 重い よ 動 け ない よ からだ||おもい||どう||| I feel so heavy I can't move.

僕 は なんて 非力 な ん だ ぼく|||ひりき|||

ああ

( オオカミ の 遠ぼえ ) おおかみ||とおぼえ

僕 が あの オオカミ の よう に 強かったら ぼく|||おおかみ||||つよかったら I wish I were as strong as that wolf.

母 さん を 守って あげ られる のに はは|||まもって||| Then I would be able to protect Mom.

オオカミ の よう に 強かったら … おおかみ||||つよかったら I wish I were as strong as a wolf...

雪 の 荒野 で 気高く 雄々しく ほえ て い た ゆき||こうや||けだかく|おおしく||||

あの 日 の オオカミ の 姿 に 憧れ て 僕 は グローブ を 握った ん だ |ひ||おおかみ||すがた||あこがれ||ぼく||ぐろーぶ||にぎった|| in the wasteland of snow that day...

このまま 埋もれ て しまったら 立ち上が れ なかったら |うずもれ|||たちあが|| If I allow myself to be buried...

非力 だった あの 頃 と 何 も 変わっちゃ い ない ひりき|||ころ||なん||かわっちゃ|| I'll still be the same as that day when I was so powerless!

オオカミ の よう に 強く 強く なり たく て ボクシング を 始め た のに ||||つよく|つよく||||||はじめ|| Strong like a wolf!

シックス …

立つ ん だ 僕 は あの 頃 と 違う たつ|||ぼく|||ころ||ちがう

どんな 大雪 に 埋もれ て も 立ち上がって 戦 える |おおゆき||うずもれ|||たちあがって|いくさ|

母 さん … はは|

母 さん 僕 は 強く なった よね はは||ぼく||つよく|| Mom, I'm...

ヴォルグ 立ち まし た |たち|| Volg is on his feet!

なんと ヴォルグ My word...

や れる か ね Can you go on?

ボックス さあ 今度 は ヴォルグ 大 ピンチ だ ぼっくす||こんど|||だい|ぴんち| Box!

すごい 闘争 心 だ |とうそう|こころ| He has incredible fighting spirit.

そう 簡単 に は 大 穴 は 来 ねえ か |かんたん|||だい|あな||らい|| I guess the dark horse won't come out on top so easily.

決めろ ! たたき込 ん で 倒せ ! きめろ|たたきこ|||たおせ Settle it! Whale into him and knock him down!

行か なきゃ やっと 巡って き た チャンス な ん だ いか|||めぐって|||ちゃんす||| I have to go. This chance finally came my way.

行け 行け 幕 之内 ! 倒せ 倒せ いけ|いけ|まく|ゆきない|たおせ|たおせ Go, go, Makunouchi!

ヴォルグ 手 が 出 ませ ん 陥落 する の は 時間 の 問題 か |て||だ|||かんらく||||じかん||もんだい| Volg doesn't punch back!

幕 之内 の 強打 は ガード 越し でも 響き ます まく|ゆきない||きょうだ||がーど|こし||ひびき| Makunouchi's power blows are effective through his guard!

ロープ が なけ れ ば 倒れ そう だ ろーぷ|||||たおれ|| He looks like he would fall if it weren't for the rope!

お おっと クリンチ 幕 之内 も よろける |||まく|ゆきない|| A clinch! Makunouchi also staggers!

攻める ほう も 疲れ て い ます ブレイク ! せめる|||つかれ||||ぶれいく The attacker is also exhausted!

離れ て ブレイク だ ヴォルグ ! はなれ||ぶれいく||

ホールド だ よ お前 アマ の 世界 王者 だ ろ う が |||おまえ|あま||せかい|おうじゃ|||| It's a hold!

ようやく ブレイク だ |ぶれいく|

もう アマ 世界 王者 の プライド も 何 も あり ませ ん |あま|せかい|おうじゃ||ぷらいど||なん|||| The pride of the Amateur World Champ means nothing now!

ただ ただ 必死 です ||ひっし| He's nothing but desperate!

戻る な 休ま せ ちゃ いか ん 手 を 出せ ! もどる||やすま|||||て||だせ Don't leave an interval! You can't let him rest! Lash out!

行か なきゃ 行か なきゃ いか||いか|

小僧 の スタミナ も 底 を つき かけ とる こぞう||すたみな||そこ|||| The kid's stamina is also approaching rock bottom.

なんと して も この ラウンド で ||||らうんど| He has to knock him down somehow in this round.

ヴォルグ 先 に 出 た しかし 閃光 の よう だった ジャブ が |さき||だ|||せんこう||||じゃぶ|

今 は スロー に 見え ます ヴォルグ の 粘り すげ え や いま||||みえ||||ねばり|||

頑張れ ヴォルグ がんばれ| Keep fighting, Volg!

いい ぞ その 調子 だ 願 わく は この ラウンド を し の い で |||ちょうし||ねがい||||らうんど||||| That's good. That's the way.

私 の ところ へ 帰って き て くれ わたくし||||かえって|||

私 は … 私 は 君 に 伝え なけ れ ば なら ない こと が ある わたくし||わたくし||きみ||つたえ|||||||| There's something I must convey to you!

手 出せ 幕 之 内 振り出し に 戻っちゃ う ぞ て|だせ|まく|ゆき|うち|ふりだし||もどっちゃ|| Punch him, Makunouchi! It'll all be for nothing!

手 を 出せ て||だせ

右 ! ガード を 弾 い た みぎ|がーど||たま||

そこ じゃ 行け ヴォルグ ||いけ| There! Go for it!

ストップ ! すとっぷ Stop!

ホワイト ファング の モーション に 入って い た ほわいと|||もーしょん||はいって||

よし よく 盛り返し た ||もりかえし|

ああ 疲れ て は 大砲 は 打 てん |つかれ|||たいほう||だ| If he's that tired, he can't shoot his big gun.

恐れる もの は 何も ない 次 の ラウンド で 倒し て こい おそれる|||なにも||つぎ||らうんど||たおし|| There's nothing to fear.

はい Yes, sir.

でも オオカミ の 牙 は まだ 死 ん で い ない |おおかみ||きば|||し|||| But his wolf fangs are still very much alive.

必ず また ホワイト ファング を 打って くる かならず||ほわいと|||うって| I'm positive he'll try to use the White Fang again.

なんという 痛々しい 姿 だ こう なる こと を 見透かし て |いたいたしい|すがた||||||みすかし|

幕 之内 に 危険 な ファイト を 敢行 さ せ て い た と は まく|ゆきない||きけん||ふぁいと||かんこう||||||| and made him proceed into a dangerous fight with Makunouchi.

コ … コーチ |こーち

指示 を くださ い 次 の ラウンド 戦う 指示 を しじ||||つぎ||らうんど|たたかう|しじ| please instruct me.

ヴォルグ 私 は 君 に 伝え なけ れ ば なら ない こと が あった |わたくし||きみ||つたえ|||||||| Volg...

だが しかし 君 の 目 を 見 て その 必要 が ない こと を 知った よ ||きみ||め||み|||ひつよう|||||しった| But after looking into your eyes, I realize that isn't necessary.

いい 根性 だ |こんじょう| That's good willpower!

セコンド アウト 行け ヴォルグ |あうと|いけ| Seconds out!

君 の その 気力 を 拳 に こめ て 幕 之内 に ぶつけ て こい きみ|||きりょく||けん||||まく|ゆきない||||

行って こい 小僧 もう つべこべ 理屈 は 言わ ん おこなって||こぞう|||りくつ||いわ| Get in there, Kid!

この ラウンド 勝負 じゃ |らうんど|しょうぶ|

さあ 注目 の ラウンド に なり そう です |ちゅうもく||らうんど|||| Now, this may be the important round.

幕 之内 が このまま 押し切る か まく|ゆきない|||おしきる| Will Makunouchi overcome the opposition?

しかし まだ 逆転 は 考え られ ます ||ぎゃくてん||かんがえ|| But there's still room for another reversal!

さすが です ね 会長 こう いう 展開 を 読 ん で い た なんて |||かいちょう|||てんかい||よ|||||

ズバリ 当たり まし た ね ずばり|あたり||| You were right on target!

外れ じゃ よ ええ ? はずれ||| I missed.

わし の 読みで は 4 ラウンド で 終わる はず じゃ った ||よみで||らうんど||おわる||| According to my prediction, it should have ended in Round Four.

よもや あの ダウン から ヴォルグ が 立って くる と は ||だうん||||たって||| Not for a second did I believe Volg would get up from that knockdown.

思わ なかった 大 誤算 じゃ おもわ||だい|ごさん|

タオル を ええ ? たおる|| Hand me the towel.

小僧 の 体力 も ダメージ も もはや 限界 こぞう||たいりょく||だめーじ|||げんかい The kid's at his limit of strength and damage.

これ 以上 は 命 に 関わり かね ん |いじょう||いのち||かかわり|| Any more could be life threatening.

頑張れ よ 小僧 この 老 いぼ れ が 見守って やる がんばれ||こぞう||ろう||||みまもって| Keep going, Kid. This decrepit old man is watching over you!

精神 論 など 私 が 口 に 出す と は な せいしん|ろん||わたくし||くち||だす||| I never imagined myself vocalizing anything to do with spirituality.

10 年 間 で 全て を 教え た つもり だった が とし|あいだ||すべて||おしえ||||

むしろ 一 番 最初 に 伝える べき だった |ひと|ばん|さいしょ||つたえる|| but in retrospect I should have conveyed that to him first.

ヴォルグ 苦しい 時 は 相手 も 苦しい もの だ |くるしい|じ||あいて||くるしい|| Volg! When you are suffering, your opponent is also suffering!

気力 を 振り絞れ 頑張れ ヴォルグ ! きりょく||ふりしぼれ|がんばれ| Use every bit of your strength of mind! You can do it, Volg!

あ あっ と リング 中央 両者 スタンス を 広く とって 足 を 止め た ||||ちゅうおう|りょうしゃ|||ひろく||あし||とどめ| Whoa, both contenders widen their stance...

攻撃 の ため の スタンス で は ない です ね こうげき||||すたんす|||||

踏ん張る ため の つまり 倒れ ない ため の スタンス です ふんばる||||たおれ||||すたんす|

オーラス だ な この ラウンド で ケリ が つく ||||らうんど||||

どちら か が 倒れる まで 打ち合う 気 じゃ |||たおれる||うちあう|き| They intend to duke it out until one of them falls.

気 が 遠く なる ほど の 我慢 比べ に なる き||とおく||||がまん|くらべ||

考え てる こと は 同じ だ 負ける もんか かんがえ||||おなじ||まける| We're thinking the same thing. "I won't let you beat me!"

勝つ の は 僕 だ 勝負 だ 幕 之内 かつ|||ぼく||しょうぶ||まく|ゆきない

あ あっ と 頭 を つけ て 打ち合う |||あたま||||うちあう They stick their heads together and exchange blows!

これ しか ない と ばかり に 両者 得意 の インファイト ||||||りょうしゃ|とくい|| Both use their specialty, in-fighting, believing it's the only thing to do!

一体 どの くらい 経った ん だ ? いったい|||たった|| How much time has elapsed?

もう 何 時間 も 打ち 続け て いる 気 が する |なん|じかん||うち|つづけ|||き|| It feels like I've been punching for hours!

気 が 遠く なる 何 を 打って ん の か 何 を もらって る の か 分から ない き||とおく||なん||うって||||なん||||||わから| I'm starting to feel faint.

2 分 は 過ぎ た の か それとも 何 秒 も 経って ない の か ぶん||すぎ|||||なん|びょう||たって||| Have two minutes gone by?

まだ だ ヴォルグ さん の 気迫 は 変わって ない |||||きはく||かわって| I'm not finished yet! Volg-san's drive hasn't changed.

必ず 牙 を むい て くる かならず|きば|||| I'm positive he'll bare his fangs and come at me!

酸欠 に なり かけ とる 耐えろ 小僧 さんけつ|||||たえろ|こぞう He's starting to run out of oxygen. Persevere, Kid!

勝負 は 心肺 機能 の 優劣 で 決まる 頑張れ ヴォルグ しょうぶ||しんぱい|きのう||ゆうれつ||きまる|がんばれ| The win will be determined by...

息 が … く … 苦しい いき|||くるしい I can't breathe!

右 ! 幕 之内 の 顔面 を ヒット みぎ|まく|ゆきない||がんめん||ひっと A right! It's a hit to Makunouchi's face!

あ あっ と そのまま ホワイト ファング の モーション だ ||||ほわいと|||もーしょん|

これ が 僕 に 残さ れ た 最後 の 力 だ ||ぼく||のこさ|||さいご||ちから| This is the last of my strength!

電光石火 の コンビ ネーション が 見る 影 も なく でんこうせっか||こんび|ねーしょん||みる|かげ|| The lightning-fast combination is a mere shadow of its former glory!

ダ … ダメ だ もう 息 が 限界 だ |だめ|||いき||げんかい|

ガゼル パンチ ! |ぱんち Gazelle Punch!

ダ … ダウン だ ! |だうん| H-He's down!

ガゼル パンチ 炸裂 ヴォルグ ダウン ! |ぱんち|さくれつ||だうん The Gazelle Punch explodes! Volg is down!

ワン … さあ カウント が 入る わん||かうんと||はいる One!

これ で 決まる の か ツー … スリー … ||きまる||||

ヴォルグ 片 膝 を つい た まま 動か ない |かた|ひざ|||||うごか| Volg sits motionless on one knee!

ファイブ … 体 を 支え てる の が やっと だ |からだ||ささえ||||| Five!

もう 戦 え ない |いくさ|| I can't fight any more.

あ あっ と 立つ の か まだ 戦う の か |||たつ||||たたかう|| Will he get up?! Will he still fight?!

立った ! ヴォルグ 立ち上がり まし た たった||たちあがり|| He's up! Volg is back on his feet!

さあ ファイティング ポーズ を と れる か ||ぽーず||||

エイト … この 手 が 上がれ ば ||て||あがれ| Eight!

まだ 試合 が できる |しあい||

残って る 力 なんて あり は し ない のこって||ちから||||| I couldn't possibly have any strength left...

だけど 終わり に し たく ない |おわり|||| but I don't want it to end.

ああ そう か 今 分かった |||いま|わかった Oh, I see.

母 さん 僕 は はは||ぼく| Mom, I think...

ボクシング が 好き な ん だ ぼくしんぐ||すき|||

テン ! Ten!

テンカウント 試合 終了 |しあい|しゅうりょう Ten count! The match is over!

死闘 に ピリオド が 打た れ まし た しとう||ぴりおど||うた||| The fight to the death has come to an end!

ヴォルグ ついに 力尽き た ||ちからつき| Volg finally exhausts all his strength!

ミラクル 大 逆転 KO |だい|ぎゃくてん|ko It's a miraculous colossal reversal KO!

A 級 ボクサー 賞金 トーナメント の 覇者 は 幕 之内 一 歩 だ a|きゅう|ぼくさー|しょうきん|とーなめんと||はしゃ||まく|ゆきない|ひと|ふ| The victor of the A-Class Boxer Prize Tournament is...

や … やった !

小僧 会長 こぞう|かいちょう Kid!

やった やり まし た

おお で か した で か した ぞ Yeah, way to go! You did good!

鴨川 会長 が 誇らし げ に 愛弟子 を 抱え 上げ ます かもかわ|かいちょう||ほこらし|||まなでし||かかえ|あげ| Chief Kamogawa proudly lifts up his prized pupil!

まるで 世界 タイトル マッチ に 勝利 し た よう な 騒ぎ |せかい|たいとる|まっち||しょうり|||||さわぎ This is a commotion worthy of a world title match!

それほど うれしい 一 勝 です ||ひと|か| That's how joyous this win is!

よう やった Good job.

ヴォルグ 動く な 今 担架 が 来る |うごく||いま|たんか||くる Volg, don't move! A stretcher is on its way.

だ … 大丈夫 です 歩く こと くらい |だいじょうぶ||あるく|| I'm okay.

よう やった よう やった Good job. Good job!

ヴォルグ さん Volg-san.

強い な 参った よ つよい||まいった| You're strong. You got me.

そして その 数 と 同じ だけ 勉強 さ せ て もらった ||すう||おなじ||べんきょう|||| And I learned a lesson from every one of them.

結果 は 時 の 運 じゃ ええ 試合 じゃ った けっか||じ||うん|||しあい|| Results are the luck of the time. It was a good match.

ヴォルグ 君 は ええ 選手 じゃ |きみ|||せんしゅ| Volg-kun is a good fighter.

ん ? 小僧 一 歩 君 ? |こぞう|ひと|ふ|きみ

お おっと 幕 之内 の ほう が うずくまって しまった ||まく|ゆきない||||| Oh, my! Makunouchi ends up being the one to keel over!

なんと 勝者 が 担架 に 乗り リング を 去り ます |しょうしゃ||たんか||のり|りんぐ||さり|

それほど 激しい 戦い で し た |はげしい|たたかい||| That's how fierce a fight it was.

この 素晴らしい 両 選手 に 盛大 な 拍手 が 降り注ぎ ます |すばらしい|りょう|せんしゅ||せいだい||はくしゅ||ふりそそぎ| Enormous applause rains down on these two brilliant fighters!

さあ 賭け は 俺 様 の 勝ち だ 耳 そろえ て 金 出し や がれ |かけ||おれ|さま||かち||みみ|||きむ|だし|| Old geezer! I win the bet! Now pay up in full!

あれ ? どこ 行き や がった お っ さん ! ||いき||||| Huh?

とうとう 来 や がった よ |らい|||

俺 の ベルト を 奪い に 最強 の チャレンジャー に なって おれ||べると||うばい||さいきょう||||

渡さ ねえ ベルト は 渡さ ねえ わたさ||べると||わたさ| I won't let you have it. You ain't getting the belt.

あれ は 俺 もん だ から な ||おれ|||| That belt is mine.

よかった 熱 は 引 い た みたい |ねつ||ひ||| Thank goodness. His fever seems to be gone.

すごい 試合 で し た よ |しあい||||

今 じゃ 一 歩 は ボクシング ファン の 間 じゃ いま||ひと|ふ||ぼくしんぐ|ふぁん||あいだ| Right now, Ippo's a bit of a hero among boxing fans.

ちょっと し た ヒーロー です よ |||ひーろー||

お前 が ヒーロー ね おまえ||ひーろー| So, you're a hero, huh?

もっと まとも な 顔 で 帰って き て くれ れ ば |||かお||かえって||||| It would make your mother happier...

母 さん も 喜べる のに はは|||よろこべる|

( ノック 音 ) はい |おと|

こ … こんにちは G... Good afternoon.

あ … あの 幕 之内 お 見舞い ||まく|ゆきない||みまい Um, I came to visit Makunouchi.

入院 し た 聞い て にゅういん|||ききい| I heard he was in the hospital.

ま … 幕 之内 お 母 さん です か すみません |まく|ゆきない||はは||||

やった の 僕 すみません ||ぼく| I'm the one who did this. I'm sorry!

あら あら い い ん です よ 試合 だった ん だ から |||||||しあい||||

あなた の ほう こそ 傷 だらけ に なっちゃ っ て ||||きず||||| And look at you, all banged up.

え ?

ヴォルグ さん ね 座って ちょうだい |||すわって| You're Volg-san, aren't you?

この 子 寝 てる けど ああ いや … |こ|ね||||

今 果物 むき ます から もらい 物 で 悪い ん だ けど ね いま|くだもの|||||ぶつ||わるい|||| I'll peel you a fruit. Sorry it's a leftover from a gift.

は あ Oh.

リンゴ で いい ? は … はい りんご|||| Is an apple okay?

子供 み たい な 寝顔 でしょ ? こども||||ねがお| He looks like a child when he sleeps, don't you think?

昔 から ち っと も 変わら ない ん だ から むかし|||||かわら|||| He hasn't changed one bit.

どうぞ あ … ありがとう Here you go.

これ おいしい あら お 上手 な の ね ||||じょうず|||

上手 ? 食べ 方 ? じょうず|たべ|かた Smooth? The way I eat?

いや そう じゃ なく て

なんか 懐かしい 味 が し ます |なつかしい|あじ||| It tastes like something I remember.

心配 です よ ね しんぱい|||

そりゃ あ ね 親 の 気 も 知ら ない で って 言い たく なる けど |||おや||き||しら||||いい||| Well, yes.

いつも いじめ られ て 帰って き た 子 が ||||かえって|||こ| But to see the child who always used to come home bullied...

自分 で 好き な こと 見つけ て 一生懸命 に なって じぶん||すき|||みつけ||いっしょうけんめい||

そんな 姿 見せ られ ちゃ う と 文句 言 え なく なっちゃ う の よ |すがた|みせ|||||もんく|げん||||||

なん で あれ 息子 の 頑張って る 姿 って |||むすこ||がんばって||すがた|

母親 に は いい もの だ から ははおや|||||| is good for a mother.

僕 帰り ます 幕 之内 よろしく 言って ください ぼく|かえり||まく|ゆきない||いって| I'm going now. Please give Makunouchi my regards.

あら ? 一 歩 ヴォルグ さん 帰っちゃ う よ 一 歩 |ひと|ふ|||かえっちゃ|||ひと|ふ

ああ いい です そのまま No, it's okay. Let him sleep.

すみません ね ああ ! I'm so sorry.

よかったら 持っていって ください な |もっていって||

ありがとう ございます Thank you, ma'am.

ずっと 悩 ん で い た |なや|||| All this time I worried...

母 さん に なんて 報告 しよ う って はは||||ほうこく|||

負け た こと を 伝え たら どんな 顔 を する だ ろ う まけ||||つたえ|||かお||||| When I tell her I lost, what will be the look on her face?

どれほど 心配 する だ ろ う |しんぱい|||| How much will she worry?

手紙 を 書こ う てがみ||かきこ| I'll write her a letter. I have a lot to write about.

たくさん 書く こと が ある |かく|||

いろんな 経験 を し た いろんな 人 に 会った |けいけん|||||じん||あった I had many experiences. I met many people.

何 から 書き出し て いい か 分から ない くらい 話 が ある なん||かきだし||||わから|||はなし|| I have so much to say, I don't know where to begin.

でも 結び の 言葉 は 決まった よ |むすび||ことば||きまった| But I know what to write at the end.

母 さん 僕 は … はは||ぼく|

頑張って い ます がんばって|| is working hard!