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花咲かじじい 楠山正雄, 二

すると 、 お となり の 欲ばり お じいさん が 、 それ を きいてたいへん うらやましがって 、 さっそく 白 を かりに きました 。 正直 お じいさん は 、 人 が いい もの です から 、 うっかり 白 を かして やります と 、 欲ばり お じいさん は 、 いやがる 白 の 首 に なわ を つけて 、 ぐんぐん 、 畑 の ほう へ ひっぱって 行きました 。 「 おれ の 畑 に も 小判 が うまって いる はずだ 。 さあ 、 どこ だ 、 どこ だ 」 と いい ながら 、 よけい つよく ひっぱります と 、 白 は 苦し がって 、 やたらに 、 そこら の 土 を ひっかきました 。 欲ばり お じいさん は 、 「 うん 、 ここ か 。 しめた ぞ 、 しめた ぞ 」 と いい ながら 、 ほり はじめました が 、 ほって も 、 ほって も 出て くる もの は 、 石ころ や かわら の かけら ばかり でした 。 それ でも かまわ ず 、 やたらに ほって 行きます と 、 ぷん と くさい に おい が して 、 きたない もの が 、 うじゃうじゃ 、 出て きました 。 欲ばり お じいさん は 、「 くさい 」 と さけんで 、 鼻 を おさえました 。 そうして 、 腹立ち まぎれ に 、 いきなり くわ を ふり上げて 、 白 の あたまから 打ち おろします と 、 かわいそうに 、 白 は ひと 声 、「 き ゃん 」 と ないた なり 、 死んで しまいました 。 正直 お じいさん と おばあ さん は 、 あと で どんなに かなし がった でしょう 。 けれども 死んで しまった もの は しかた が ありません から 、 涙 を こぼし ながら 、 白 の 死骸 を 引きとって 、 お 庭 の すみ に 穴 を ほって 、 ていねいに うずめて やって 、 お 墓 の 代り に ちいさい まつ の 木 を 一 本 、 その 上 に うえました 。 すると その まつ が 、 みるみる そだって 行って 、 やがて りっぱな 大木 に なりました 。 「 これ は 白 の 形見 だ 」

こう お じいさん は いって 、 その まつ を 切って 、 うす を こしらえました 。 そうして 、 「 白 は お もち が すきだった から 」 と いって 、 うす の なか に お 米 を 入れて 、 おばあ さん と ふた り で 、 「 ぺん たら こっこ 、 ぺん たら こっこ 」 と 、 つき はじめます と 、 ふしぎな こと に は 、 いくら ついて も ついて も 、 あと から あと から 、 お 米 が ふえて 、 みるみる うす に あふれて 、 そと に こぼれ 出して 、 やがて 、 台所 いっぱい お 米 に なって しまいました 。


ふた

すると 、 お となり の 欲ばり お じいさん が 、 それ を きいてたいへん うらやましがって 、 さっそく 白 を かりに きました 。 ||||よくばり||||||きいて たいへん|||しろ|||き ました Then, my neighbor's greed grandfather was very envied by listening to it and came to see white. 正直 お じいさん は 、 人 が いい もの です から 、 うっかり 白 を かして やります と 、 欲ばり お じいさん は 、 いやがる 白 の 首 に なわ を つけて 、 ぐんぐん 、 畑 の ほう へ ひっぱって 行きました 。 しょうじき||||じん|||||||しろ|||やり ます||よくばり|||||しろ||くび||||||はたけ|||||いき ました Honestly, the old man is a good person, so he inadvertently spoiled the white, and the greedy grandfather put a sword on the unpleasant white neck and pulled it toward the field. 「 おれ の 畑 に も 小判 が うまって いる はずだ 。 ||はたけ|||こばん|||| さあ 、 どこ だ 、 どこ だ 」 と いい ながら 、 よけい つよく ひっぱります と 、 白 は 苦し がって 、 やたらに 、 そこら の 土 を ひっかきました 。 ||||||||||ひっぱり ます||しろ||にがし|||||つち||ひっかき ました "Where, where?", But when I pulled it hard, White suffered and scratched the soil all over the place. 欲ばり お じいさん は 、 「 うん 、 ここ か 。 よくばり|||||| しめた ぞ 、 しめた ぞ 」 と いい ながら 、 ほり はじめました が 、 ほって も 、 ほって も 出て くる もの は 、 石ころ や かわら の かけら ばかり でした 。 ||||||||はじめ ました||||||でて||||いしころ|||||| I started to dig it, but the only things that came out were stones and pieces of straw. それ でも かまわ ず 、 やたらに ほって 行きます と 、 ぷん と くさい に おい が して 、 きたない もの が 、 うじゃうじゃ 、 出て きました 。 ||||||いき ます|||||||||||||でて|き ました Even so, I didn't care, but when I went crazy, I found a mess, and a messy thing came out. 欲ばり お じいさん は 、「 くさい 」 と さけんで 、 鼻 を おさえました 。 よくばり|||||||はな||おさえ ました The greedy grandfather held his nose down with a "kusai". そうして 、 腹立ち まぎれ に 、 いきなり くわ を ふり上げて 、 白 の あたまから 打ち おろします と 、 かわいそうに 、 白 は ひと 声 、「 き ゃん 」 と ないた なり 、 死んで しまいました 。 |はらだち||||||ふりあげて|しろ|||うち|おろし ます|||しろ|||こえ||||||しんで|しまい ました Then, suddenly, when I was angry, I suddenly lifted up the sword and knocked it down from the white head, and poorly, White became dead with a single voice, "Kyan." 正直 お じいさん と おばあ さん は 、 あと で どんなに かなし がった でしょう 。 しょうじき|||||||||||| けれども 死んで しまった もの は しかた が ありません から 、 涙 を こぼし ながら 、 白 の 死骸 を 引きとって 、 お 庭 の すみ に 穴 を ほって 、 ていねいに うずめて やって 、 お 墓 の 代り に ちいさい まつ の 木 を 一 本 、 その 上 に うえました 。 |しんで||||||あり ませ ん||なみだ||||しろ||しがい||ひきとって||にわ||||あな|||||||はか||かわり|||||き||ひと|ほん||うえ||うえ ました すると その まつ が 、 みるみる そだって 行って 、 やがて りっぱな 大木 に なりました 。 ||||||おこなって|||たいぼく||なり ました 「 これ は 白 の 形見 だ 」 ||しろ||かたみ|

こう お じいさん は いって 、 その まつ を 切って 、 うす を こしらえました 。 ||||||||きって|||こしらえ ました The old man went in and cut the pine and made a thin one. そうして 、 「 白 は お もち が すきだった から 」 と いって 、 うす の なか に お 米 を 入れて 、 おばあ さん と ふた り で 、 「 ぺん たら こっこ 、 ぺん たら こっこ 」 と 、 つき はじめます と 、 ふしぎな こと に は 、 いくら ついて も ついて も 、 あと から あと から 、 お 米 が ふえて 、 みるみる うす に あふれて 、 そと に こぼれ 出して 、 やがて 、 台所 いっぱい お 米 に なって しまいました 。 |しろ||||||||||||||べい||いれて|||||||||||||||はじめ ます||||||||||||||||べい||||||||||だして||だいどころ|||べい|||しまい ました