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I Am a Cat by Soseki Natsume, Chapter I - 04

Chapter I - 04

吾輩 は 人間 と 同居 して 彼等 を 観察 す れば する ほど 、 彼等 は 我 儘 な もの だ と 断言 せ ざる を 得 ない ように なった 。 ことに 吾輩 が 時々 同 衾 する 小 供 の ごとき に 至って は 言語 同 断 である 。 自分 の 勝手な 時 は 人 を 逆さ に したり 、 頭 へ 袋 を かぶせたり 、 抛 り 出したり 、 へ っ つい の 中 へ 押し込んだり する 。 しかも 吾輩 の 方 で 少し でも 手出し を しよう もの なら 家内 総がかり で 追い 廻して 迫害 を 加える 。 この 間 も ちょっと 畳 で 爪 を 磨 い だ ら 細 君 が 非常に 怒って それ から 容易に 座敷 へ 入れ ない 。 台所 の 板の間 で 他 が 顫 えて いて も 一 向 平気な もの である 。 吾輩 の 尊敬 する 筋 向 の 白 君 など は 逢う 度 毎 に 人間 ほど 不人情な もの は ない と 言って おら る る 。 白 君 は 先日 玉 の ような 子 猫 を 四 疋 産まれた の である 。 ところが そこ の 家 の 書生 が 三 日 目 に そい つ を 裏 の 池 へ 持って行って 四 疋 ながら 棄 て て 来た そうだ 。 白 君 は 涙 を 流して その 一部始終 を 話した 上 、 どうしても 我等 猫 族 が 親子 の 愛 を 完 く して 美しい 家族 的 生活 を する に は 人間 と 戦って これ を 剿滅 せ ねば なら ぬ と いわ れた 。 一 々 もっとも の 議論 と 思う 。 また 隣り の 三 毛 君 など は 人間 が 所有 権 と いう 事 を 解して い ない と いって 大 に 憤慨 して いる 。 元来 我々 同族 間 で は 目刺 の 頭 でも 鰡 の 臍 でも 一 番 先 に 見付けた もの が これ を 食う 権利 が ある もの と なって いる 。 もし 相手 が この 規約 を 守ら なければ 腕力 に 訴えて 善い くらい の もの だ 。 しかる に 彼等 人間 は 毫 も この 観念 が ない と 見えて 我等 が 見付けた 御馳走 は 必ず 彼等 の ため に 掠奪 せ ら る る のである 。 彼等 は その 強力 を 頼んで 正当に 吾人 が 食い 得 べき もの を 奪って すまして いる 。 白 君 は 軍人 の 家 に おり 三 毛 君 は 代 言 の 主人 を 持って いる 。 吾輩 は 教師 の 家 に 住んで いる だけ 、 こんな 事 に 関する と 両 君 より も むしろ 楽天 である 。 ただ その 日 その 日 が どうにか こう に か 送ら れ れ ば よい 。 いくら 人間 だって 、 そう いつまでも 栄える 事 も ある まい 。 まあ 気 を 永く 猫 の 時節 を 待つ が よかろう 。

Chapter I - 04 chapter|i Kapitel I - 04 Chapter I - 04

吾輩 は 人間 と 同居 して 彼等 を 観察 す れば する ほど 、 彼等 は 我 儘 な もの だ と 断言 せ ざる を 得 ない ように なった 。 わがはい||にんげん||どうきょ||かれら||かんさつ|||||かれら||われ|まま|||||だんげん||||とく||| The more I am living with human beings and observing them, the more I can not help but assert that they are our own. ことに 吾輩 が 時々 同 衾 する 小 供 の ごとき に 至って は 言語 同 断 である 。 |わがはい||ときどき|どう|ふすま||しょう|とも||||いたって||げんご|どう|だん| In particular, it is the same language as a small company that I sometimes share with other students. 自分 の 勝手な 時 は 人 を 逆さ に したり 、 頭 へ 袋 を かぶせたり 、 抛 り 出したり 、 へ っ つい の 中 へ 押し込んだり する 。 じぶん||かってな|じ||じん||さかさ|||あたま||ふくろ|||なげう||だしたり|||||なか||おしこんだり| When I am selfish, I turn the person upside down, put a bag on my head, push it out, or push it into a hush. しかも 吾輩 の 方 で 少し でも 手出し を しよう もの なら 家内 総がかり で 追い 廻して 迫害 を 加える 。 |わがはい||かた||すこし||てだし|||||かない|そうがかり||おい|まわして|はくがい||くわえる Moreover, if you are going to make a few outspoken things with your fellows, you will be chased by the entire house and add persecution. この 間 も ちょっと 畳 で 爪 を 磨 い だ ら 細 君 が 非常に 怒って それ から 容易に 座敷 へ 入れ ない 。 |あいだ|||たたみ||つめ||みがく||||ほそ|きみ||ひじょうに|いかって|||よういに|ざしき||いれ| If I polish my nails with a tatami mat for a while, I feel very angry that you will not get into the room easily. 台所 の 板の間 で 他 が 顫 えて いて も 一 向 平気な もの である 。 だいどころ||いたのま||た||せん||||ひと|むかい|へいきな|| Even if there are other gaps between the plates in the kitchen, it is all right. 吾輩 の 尊敬 する 筋 向 の 白 君 など は 逢う 度 毎 に 人間 ほど 不人情な もの は ない と 言って おら る る 。 わがはい||そんけい||すじ|むかい||しろ|きみ|||あう|たび|まい||にんげん||ふにんじょうな|||||いって||| Every time I meet, Mr. Shira-kun, a person I respect and respect, says that every time I meet, there is nothing more humane than humans. 白 君 は 先日 玉 の ような 子 猫 を 四 疋 産まれた の である 。 しろ|きみ||せんじつ|たま|||こ|ねこ||よっ|ひき|うまれた|| Shiro-kun was born four times ago in a kitten-like kitten. ところが そこ の 家 の 書生 が 三 日 目 に そい つ を 裏 の 池 へ 持って行って 四 疋 ながら 棄 て て 来た そうだ 。 |||いえ||しょせい||みっ|ひ|め|||||うら||いけ||もっていって|よっ|ひき||き|||きた|そう だ However, on the third day, the family's scribe took it to the pond behind the house and threw it away with four rolls. 白 君 は 涙 を 流して その 一部始終 を 話した 上 、 どうしても 我等 猫 族 が 親子 の 愛 を 完 く して 美しい 家族 的 生活 を する に は 人間 と 戦って これ を 剿滅 せ ねば なら ぬ と いわ れた 。 しろ|きみ||なみだ||ながして||いちぶしじゅう||はなした|うえ||われら|ねこ|ぞく||おやこ||あい||かん|||うつくしい|かぞく|てき|せいかつ|||||にんげん||たたかって|||しょうめつ||||||| Shira tears weep and tell the whole story, and inevitably, our cats must fight against humans and destroy them in order to complete the love of parents and children and to have a beautiful family life. I was told. 一 々 もっとも の 議論 と 思う 。 ひと||||ぎろん||おもう I think this is the best argument for all of them. また 隣り の 三 毛 君 など は 人間 が 所有 権 と いう 事 を 解して い ない と いって 大 に 憤慨 して いる 。 |となり||みっ|け|きみ|||にんげん||しょゆう|けん|||こと||かいして|||||だい||ふんがい|| In addition, the neighbors, such as Sange, are very upset that humans do not understand ownership. 元来 我々 同族 間 で は 目刺 の 頭 でも 鰡 の 臍 でも 一 番 先 に 見付けた もの が これ を 食う 権利 が ある もの と なって いる 。 がんらい|われわれ|どうぞく|あいだ|||めざし||あたま||ぼら||へそ||ひと|ばん|さき||みつけた|||||くう|けんり|||||| Originally, among our people, the first person to find a fish, whether it is the head of a meshi or the navel of a mullet, is the one who has the right to eat it. もし 相手 が この 規約 を 守ら なければ 腕力 に 訴えて 善い くらい の もの だ 。 |あいて|||きやく||まもら||わんりょく||うったえて|よい|||| If the other party does not follow these rules, it will be good enough to appeal to their strength. しかる に 彼等 人間 は 毫 も この 観念 が ない と 見えて 我等 が 見付けた 御馳走 は 必ず 彼等 の ため に 掠奪 せ ら る る のである 。 ||かれら|にんげん||ごう|||かんねん||||みえて|われら||みつけた|ごちそう||かならず|かれら||||りゃくだつ||||| However, the human beings seemed to have no idea of this, and the treats we found would always be robbed for them. 彼等 は その 強力 を 頼んで 正当に 吾人 が 食い 得 べき もの を 奪って すまして いる 。 かれら|||きょうりょく||たのんで|せいとうに|ごじん||くい|とく||||うばって|| They are begging for their power and depriving us of what we should have eaten. 白 君 は 軍人 の 家 に おり 三 毛 君 は 代 言 の 主人 を 持って いる 。 しろ|きみ||ぐんじん||いえ|||みっ|け|きみ||だい|げん||あるじ||もって| 吾輩 は 教師 の 家 に 住んで いる だけ 、 こんな 事 に 関する と 両 君 より も むしろ 楽天 である 。 わがはい||きょうし||いえ||すんで||||こと||かんする||りょう|きみ||||らくてん| ただ その 日 その 日 が どうにか こう に か 送ら れ れ ば よい 。 ||ひ||ひ||||||おくら|||| However, the day should be sent somehow somehow. いくら 人間 だって 、 そう いつまでも 栄える 事 も ある まい 。 |にんげん||||さかえる|こと||| No matter how much human beings, there are times when they will always prosper. まあ 気 を 永く 猫 の 時節 を 待つ が よかろう 。 |き||ながく|ねこ||じせつ||まつ||