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こばと。, Kobato. Episode 22

Kobato . Episode 22

・~

( こば と ) ふ ふ っ … 。

・~

・ 「 どう すれ ば いい ん だ っけ 」

・ 「 あたりまえ の こと って いつも 難しい な 」

・ 「 嬉しい とき 笑って 」

・ 「 好き な とき に 歌い たい だけ な のに 」

・ 「 いつか 願い は 叶う と 」

・ 「 でも いつ かって どれ くらい ? 」

・ 「 待ち きれ ない よ 」

・ 「 123 ! の 合図 で 両手 広げ て 」

・ 「 全身 に ひかり を 集め て 」

・ 「 どこ に ある の 教え て 私 に できる こと 」

・ 「 めいっぱい 傷 つい て せい いっぱい 走って 」

・ 「 何 十 回 転 ん で 泣 い て 」

・ 「 それ でも また あきれる くらい 」

・ 「 明日 を 信じ てる 」

・~

( 小鳥 の さえずり )

ふ ふ っ 。

( いおり ょぎ ) こば と 。

何 眠り ながら 笑って ん だ ?

え ? 私 笑って まし た ?

世にも お 幸せ そう な 顔 で ニンマリ と な 。

よっぽど 良い 夢 でも 見 て た の か ? はい !

ずっと 前 に … 。

あれ … ?

あの … 。

ものすごく 幸せ な 夢 だった ん です けど 。

行き たい 場所 の 夢 だった ん じゃ ねえ の か ?

えっ ?

・ ( 扉 の 開閉 音 )

あ … 。

・~ N 回想

・~

( ため息 )

・~

( 足音 )

おはよう ござい ま ~ す !

( 清 花 ) おはよう こば と ちゃん !

今日 は どこ を 片づけ ます か ?

( 藤本 ) お 先 に 失礼 し ます 。 ( 桃 矢 ) お 疲れ さま 。

う ~ ん ふ っ !

大変 でしょ う ? 何 枚 も あって 。

大丈夫 です ! どんどん 頑張り ま ~ す !

そう ね 。 新しく なる ため に は 捨て ない と ね 。

捨て ない と … か 。

縛った 物 から 玄関 に 運び ま しょ う 。 はい !

ほ い っ !

これ が 終わったら お茶 に し ま しょ う 。 はい !

藤本 君 が い ない と ちょっと 大変 ね 。

お 仕事 が 忙しい ん です よ ね 藤本 さん 。

ありがとう ござい まし た 。

( 店主 ) バイト 無理 し て 入る 事 ねぇ ん だ ぞ 。

いえ 入れ て 下さい 。 稼ぐ 必要 は ない ん だ ろ う ?

クビ なら そう 言って 下さい 。

違う って ! そう じゃ ねぇ ん だ よ ! →

もう … 分かって ねえ な 。

ごめん ね 。 ん ?

保育 園 閉める って 決め た 事 。

えっ ? でも ね これ だけ は 分かって … 。

今 私 は これ で よかった と 思って る の 。

後悔 は し て ない わ 。 沖 浦 に 言わ れ たから じゃ なく て →

最後 の 最後 に 決め た の は 私 。

そう 思って る の よ 。

はい … 。

( ノック )

なん だ ? 保育 園 に 来 て もらえ ませ ん か ?

あの … 藤本 さん の 荷物 が 残 っ … 。

ない ! え ?

全部 捨て て くれ て かまわ ない 。 でも … 。

忙しく て 行け ない 。 ( 閉 音 )

あ … 。

・~

( ケータイ の 操作 音 )

藤本 です 。 すみません が 1 時間 ほど 入る の 遅れ ます 。

・~

( 足音 )

( 扉 の 開閉 音 ) ん ?

藤本 さん … ?

( 駆け寄る 音 )

あ … 。

・~

回想

・~

( クラクション )

( ブレーキ 音 )

( 運転手 ) 危 ねえ ぞ !

( 走り去る 音 )

( 扉 の 開閉 音 ) あれ ?

今日 遅く なる って 聞い た ん だ けど 。

早く 終わった んで 。

ふ ~ 。 なに 心 気 臭い 顔 し て ん だ よ 。

こっち まで ジメジメ ウツウツ し て くる だ ろ う が !

すみません … 。

何 を 考え てる ? 何 が し たい ?

分かり ませ ん 。 でも … 。 でも ?

ここ が 痛い ん です 。 よもぎ 保育 園 が 閉園 に なって →

それ は 清 花 先生 に は 良い 事 で … 。

なのに … 。

藤本 か ?

えっ ? 藤本 さん です か ?

何 だ よ その リアクション ! へ っ !

自覚 ねえ の か よ ?

は あ ?

やれやれ まったく よ … 。

・~

・~

( 掃く 音 )

( 千 歳 ) 清和 君 ? おはよう ございます 。

今日 も バイト な の ? そうです 。

だって 今日 は 保育 園 の 建物 の 取り壊し の 日 … 。

いって き ます 。

今日 くらい 休め ば いい のに 。

さて ! 隣 も 出かけ た 事 だ し オレ も ちょっと 行って くる か 。

お出かけ です か ? ああ 夜 に は 戻る 。

そんな 顔 す ん じゃ ねえ !

ふ ぁ い 。

お前 も 急げ 。 遅れる ぞ 。 はい 。

( 作業 員 ) オーライ ! オーライ ! オーライ …→

ストップ !

( 宮田 ) お 疲れ さん です 。

先生 荷物 は もう ? 昨日 運び出し まし た から 。

早速 作業 に かかって も いい ん だ な 。

あの 目つき の 悪い ヤツ は ? お 仕事 です 。

なん だ 愛想 ねぇ な 。 →

世話 に なった とこ だって の に 冷たい もん だ 。

冷たく あり ませ ん !

藤本 さん は お 忙しい ん です !

ああ … 悪かった よ 。

沖 浦 さん から 頼ま れ た ん だ よ くれ ぐれ もって な 。

しばらく 来 られ ない から って 。 はい 聞い て ます 。

いろいろ と 上 の 方 で あった みたい だ な 。

オレ ら み たい な 下っ端 に は 分か ん ねぇ 事 だ けど な 。

そ それ で 沖 浦 さん は ? 心配 ない うまく やる さ 。

沖 浦 さん だ もん よ 。

( 俊彦 ) 清 花 先生 ! →

こば と ちゃん ! 皆さん !

どう し た の ? 今日 で さよなら だ から 。

( 満里奈 ) 見 に 来 た の 。 ( 義男 ) お 母さん に 言って き た よ 。

そう 。 ありがとう 。

( 作業 員 ) 大将 ! 始め て いい かい ?

先生 。 始め て いい っす か ?

・~

お 願い し ます 。

さあ 危ない から 下がって い ま しょ う ね 。

( 一同 ) は ~ い !

おう やって くれ !

( エンジン 音 )

( 機械 音 )

・~

( 崩落 音 )

・~

バイバイ 。

・ ( 玄 琥 ) もう 一 度 言う ぞ 。 →

そい つ は 無理 な 相談 だ 。

あきらめろ 。

てっ !

( 瑞祥 ) 玄 琥 様 ずるい です よ ! みんな で 先 に おやつ なんて !

いただき ま ~ す ! ムシャ ムシャ … 。

( 玄 琥 ) 瑞祥 ! ムシャ ムシャ … 。 静か に しろ 。

はい ? あ ? え ?

えっ ~ うし ゃぎ さん を 捕まえる で すって ぇ ~ !

そう だ 。 うし ゃぎ さん を 人質 に あいつ に 話 を つける 。

神 が そんな 取引 に 応じる と 本気 で 考え てる の か ?

何も し ねえ より は マシ だ ろ う が 。

( 銀 生 ) オレ たち の 今 も 含め て そんな 軽い 契約 じゃ ない 。

銀 生 の 言う とおり だ 。 お 前 より よっぽど まとも な 事 を 言う 。

う っ … 。

事 の 軽 さ 重 さ な ん ざ N 後 から 幾ら でも 変え られる !

いいかげん に しろ よ ! お前 は あの 時 何も 学ば なかった の か ?

あ ~ お 二 人 と も !

また ご り 押し しよ う って の か ?

傷つく の は 誰 か 分かって ない なら 教え て や ろうか !

すま ん 。

( 瑞祥 銀 生 ) えっ

ゴホッ 。 ま ぁ いい 。

神 が お前 に 学ば せよ う と し た の は 「 待つ こと 」 かも な 。

へ っ ! そりゃ 確かに オレ の 苦手 分野 だ 。

おい !

分かった よ ! 何も し ねえ よ 。

( ドア ベル )

回想

( 泡 の 音 )

・~

オレ は い お ろ ぎ 。 これ から お前 と 共に 在る 者 だ 。

・~

( 宮田 ) 先生 。 片づけ が 終わったら 立ち入り 禁止 に なる から 。

はい 。 ご苦労さま です 。 うん 。 先生 たち も 元気 で 。

じゃあ 。 ( エンジン 音 )

それなり の 広 さ だ と 思って た けど こう やって 見る と … 。

ねっ 。

こば と ちゃん お 願い が ある の 。 いい ?

えっ … ? はい 。

藤本 君 の 力 に なって あげて 。

よもぎ 保育 園 は 藤本 君 を 縛りつけ て い た の かも しれ ない 。

縛りつけ てる って 何 に です か ?

藤本 君 が 頑張り 屋 の 藤本 君 で 居 続ける 事 に 。

あ … ?

私 も 藤本 君 に 頼って しまって 。

もっと 早く 気づ い て あげ られ れ ば よかった ん だ けど 。

回想 助かる わ 藤本 君 。

清和 先生 オルガン 弾 い て !

( ブレーキ 音 )

( 衝突 音 )

自分 の ため に 自分 の 好き な 事 を し なさい って →

言って あげ れ ば よかった 。 そんな ! 藤本 さん は 本当 に →

一生懸命 … ! ええ 。 だからこそ 余計 に ね … 。

頑張り すぎる 藤本 君 だ から こそ 。

だから こば と ちゃん 藤本 君 を お 願い ね 。

そば に い て あげて 。 清 花 先生 が … 。

それ は 私 の 役目 じゃ ない の 。 →

もう そう じゃ ない の よ 。

( 千 帆 ) ハァ ハァ … 。 こば と さ ~ ん !

( 千 世 ) こば と さ ~ ん ! ただいま です 。

こば と さ ん ! 大変 な ん です !

えっ ?

う っ … 。

堂 元 お前 … 。

( 堂 元 ) 約束 どおり よもぎ 保育 園 の 人 に は 連絡 し なかった よ 。

管理人 さん に は 言った けど 。 ち っ !

ごめん ね こば と ちゃん 。 心配 さ せ たく なかった ん だ って 。

こいつ なり の 気遣い … 。 あっ … 。

( ため息 )

( 藤本 こば と の 足音 )

あの … 腕 … 。

良かった です お ケガ が 軽く て 。

あまり 無理 は し ない で 下さい ね 。 みんな 心配 し ます 。

片手 が 使え ない と 不便 です よ ね 。

私 に 出来る 事 が あったら 是非 言って 下さい 。

最初 に よもぎ 保育 園 で 会った 時 言った はず だ よ な 。

えっ ? 同情 や 好奇心 なら やめろ って 。

オレ の 事 を かわいそう だ と 思って る なら やめ て くれ 。

違い ます ! 迷惑 な ん だ よ !

( 強風 )

違う … 藤本 … 。

( 足音 )

違う … 。

・~

( うし ゃぎ さん の 笑い声 ) あ … ?

・~

私 に … です か ?

えっ ?

次 の 満月 まで に コンペイトウ を 集めろ だ と よ 。

さも ない と 契約 に 従って お前 の 行く末 は 決まる 。

うし ゃぎ さん よ !

どう すれ ば その 期限 を 延ばせ る ん だ ?

( 銀 生 ) これ から どう なる ?

どう す べき だ と 思う ? さあ な あいつ 次第 だ 。

責任 を 感じ てる 事 は 確か でしょ う ね 。

あの 戦い が なけ れ ば あの 子 が … 。

とばっちり を 食らって あんな 事 に なら ず に 済 ん だ … か 。

オレ に 出来る 事 は 何 だって やる !

だから 季節 が もう 4 つ 巡る まで →

いや 1 つ で も いい !

この とおり だ !

ダメ だって か よ !

おい !

・~

・ 「 無くし た もの と 」

・ 「 集め た もの の 狭間 に 」

・ 「 あなた の 笑顔 落ち て い た の 」

・ 「 届き そう で 届か ない 」

・ 「 と ん で いける わけ じゃ ない し 」

・ 「 笑わ せ て あげ たい だけ な のに 」

・ 「 役立た ず の この 翼 」

・ 「 なんの ため に ある の だ ろ う 」

・ 「 あなた の そば で 笑う よ 」

・ 「 わたし に できる こと 」

・ 「 あたためる だけ でも いい の か な 」

・ 「 せめて つつみ たい 」

・ 「 気付く の その ため の 翼 と 」

・ 「 今 こそ わたし 笑う よ 」


Kobato . Episode 22

・~

( こば と ) ふ ふ っ … 。

・~

・ 「 どう すれ ば いい ん だ っけ 」

・ 「 あたりまえ の こと って いつも 難しい な 」 |||||むずかしい|

・ 「 嬉しい とき 笑って 」 うれしい||わらって I just want to smile when I'm happy I just want to smile when I'm happy

・ 「 好き な とき に 歌い たい だけ な のに 」 すき||||うたい|||| and sing a song whenever I please. and sing a song whenever I please.

・ 「 いつか 願い は 叶う と 」 |ねがい||かなう|

・ 「 でも いつ かって どれ くらい ? 」

・ 「 待ち きれ ない よ 」 まち|||

・ 「 123 ! の 合図 で 両手 広げ て 」 |あいず||りょうて|ひろげ|

・ 「 全身 に ひかり を 集め て 」 ぜんしん||||あつめ| and gather all the light in the world. and gather all the light in the world.

・ 「 どこ に ある の 教え て 私 に できる こと 」 ||||おしえ||わたくし|||

・ 「 めいっぱい 傷 つい て せい いっぱい 走って 」 |きず|||||はしって

・ 「 何 十 回 転 ん で 泣 い て 」 なん|じゅう|かい|てん|||なき|| Even if I trip, fall, and cry my eyes out, I still believe. Even if I trip, fall, and cry my eyes out, I still believe.

・ 「 それ でも また あきれる くらい 」

・ 「 明日 を 信じ てる 」 あした||しんじ|

・~

( 小鳥 の さえずり ) ことり||

ふ ふ っ 。

( いおり ょぎ ) こば と 。

何 眠り ながら 笑って ん だ ? なん|ねむり||わらって|| What are you grinning at?

え ? 私 笑って まし た ? |わたくし|わらって||

世にも お 幸せ そう な 顔 で ニンマリ と な 。 よにも||しあわせ|||かお||にんまり|| Yeah, with the happiest, most satisfied look on your face.

よっぽど 良い 夢 でも 見 て た の か ? はい ! |よい|ゆめ||み|||||

ずっと 前 に … 。 |ぜん|

あれ … ?

あの … 。

ものすごく 幸せ な 夢 だった ん です けど 。 |しあわせ||ゆめ||||

行き たい 場所 の 夢 だった ん じゃ ねえ の か ? いき||ばしょ||ゆめ||||||

えっ ?

・ ( 扉 の 開閉 音 ) とびら||かいへい|おと

あ … 。

・~\ N 回想 |かいそう

・~

( ため息 ) ためいき

・~

( 足音 ) あしおと

おはよう ござい ま ~ す !

( 清 花 ) おはよう こば と ちゃん ! きよし|か||||

今日 は どこ を 片づけ ます か ? きょう||||かたづけ||

( 藤本 ) お 先 に 失礼 し ます 。 ( 桃 矢 ) お 疲れ さま 。 ふじもと||さき||しつれい|||もも|や||つかれ| Excuse me.

う ~ ん ふ っ !

大変 でしょ う ? 何 枚 も あって 。 たいへん|||なん|まい||

大丈夫 です ! どんどん 頑張り ま ~ す ! だいじょうぶ|||がんばり|| Don't worry about it! I'll just work even harder!

そう ね 。 新しく なる ため に は 捨て ない と ね 。 ||あたらしく|||||すて|||

捨て ない と … か 。 すて|||

縛った 物 から 玄関 に 運び ま しょ う 。 はい ! しばった|ぶつ||げんかん||はこび||||

ほ い っ !

これ が 終わったら お茶 に し ま しょ う 。 はい ! ||おわったら|おちゃ|||||| When we're finished with this, why don't we have some tea?

藤本 君 が い ない と ちょっと 大変 ね 。 ふじもと|きみ||||||たいへん|

お 仕事 が 忙しい ん です よ ね 藤本 さん 。 |しごと||いそがしい|||||ふじもと| Fujimoto's really busy with his work, isn't he?

ありがとう ござい まし た 。 Thank you.

( 店主 ) バイト 無理 し て 入る 事 ねぇ ん だ ぞ 。 てんしゅ|ばいと|むり|||はいる|こと|||| You don't need to force yourself to work if you don't have time for it.

いえ 入れ て 下さい 。 稼ぐ 必要 は ない ん だ ろ う ? |いれ||ください|かせぐ|ひつよう||||||

クビ なら そう 言って 下さい 。 くび|||いって|ください

違う って ! そう じゃ ねぇ ん だ よ ! → ちがう||||||| No, that's not it at all!

もう … 分かって ねえ な 。 |わかって||

ごめん ね 。 ん ?

保育 園 閉める って 決め た 事 。 ほいく|えん|しめる||きめ||こと

えっ ? でも ね これ だけ は 分かって … 。 ||||||わかって

今 私 は これ で よかった と 思って る の 。 いま|わたくし||||||おもって|| Right now, I'm happy with this.

後悔 は し て ない わ 。 沖 浦 に 言わ れ たから じゃ なく て → こうかい||||||おき|うら||いわ|||||

最後 の 最後 に 決め た の は 私 。 さいご||さいご||きめ||||わたくし The one to make the final decision was me.

そう 思って る の よ 。 |おもって||| That's how I feel about things.

はい … 。

( ノック )

なん だ ? 保育 園 に 来 て もらえ ませ ん か ? ||ほいく|えん||らい|||||

あの … 藤本 さん の 荷物 が 残 っ … 。 |ふじもと|||にもつ||ざん| Um, some of your belongings are still—

ない ! え ?

全部 捨て て くれ て かまわ ない 。 でも … 。 ぜんぶ|すて|||||| And even if they were, you can just toss them all.

忙しく て 行け ない 。 ( 閉 音 ) いそがしく||いけ||しま|おと I'm busy, I don't have time to go.

あ … 。

・~

( ケータイ の 操作 音 ) ||そうさ|おと

藤本 です 。 すみません が 1 時間 ほど 入る の 遅れ ます 。 ふじもと||||じかん||はいる||おくれ|

・~

( 足音 ) あしおと

( 扉 の 開閉 音 ) ん ? とびら||かいへい|おと|

藤本 さん … ? ふじもと|

( 駆け寄る 音 ) かけよる|おと

あ … 。

・~

回想 かいそう

・~

( クラクション )

( ブレーキ 音 ) ぶれーき|おと

( 運転手 ) 危 ねえ ぞ ! うんてんしゅ|き||

( 走り去る 音 ) はしりさる|おと

( 扉 の 開閉 音 ) あれ ? とびら||かいへい|おと|

今日 遅く なる って 聞い た ん だ けど 。 きょう|おそく|||ききい|||| I thought you were going to be late today?

早く 終わった んで 。 はやく|おわった| I finished early.

ふ ~ 。 なに 心 気 臭い 顔 し て ん だ よ 。 ||こころ|き|くさい|かお|||||

こっち まで ジメジメ ウツウツ し て くる だ ろ う が ! ||じめじめ||||||||

すみません … 。 I'm sorry.

何 を 考え てる ? 何 が し たい ? なん||かんがえ||なん||| What are you thinking about?

分かり ませ ん 。 でも … 。 でも ? わかり||||

ここ が 痛い ん です 。 よもぎ 保育 園 が 閉園 に なって → ||いたい||||ほいく|えん||へいえん||

それ は 清 花 先生 に は 良い 事 で … 。 ||きよし|か|せんせい|||よい|こと|

なのに … 。 And yet...

藤本 か ? ふじもと| Is this about Fujimoto?

えっ ? 藤本 さん です か ? |ふじもと|||

何 だ よ その リアクション ! へ っ ! なん|||||| What kind of reaction is that?!

自覚 ねえ の か よ ? じかく||||

は あ ?

やれやれ まったく よ … 。

・~

・~

( 掃く 音 ) はく|おと

( 千 歳 ) 清和 君 ? おはよう ございます 。 せん|さい|きよかず|きみ|| Kiyokazu?

今日 も バイト な の ? そうです 。 きょう||ばいと|||そう です

だって 今日 は 保育 園 の 建物 の 取り壊し の 日 … 。 |きょう||ほいく|えん||たてもの||とりこわし||ひ But today's the day they're tearing down the Nursery—

いって き ます 。

今日 くらい 休め ば いい のに 。 きょう||やすめ|||

さて ! 隣 も 出かけ た 事 だ し オレ も ちょっと 行って くる か 。 |となり||でかけ||こと|||おれ|||おこなって||

お出かけ です か ? ああ 夜 に は 戻る 。 おでかけ||||よ|||もどる Go out?

そんな 顔 す ん じゃ ねえ ! |かお||||

ふ ぁ い 。

お前 も 急げ 。 遅れる ぞ 。 はい 。 おまえ||いそげ|おくれる||

( 作業 員 ) オーライ ! オーライ ! オーライ …→ さぎょう|いん|おーらい|おーらい|おーらい

ストップ ! すとっぷ Stop!

( 宮田 ) お 疲れ さん です 。 みやた||つかれ||

先生 荷物 は もう ? 昨日 運び出し まし た から 。 せんせい|にもつ|||きのう|はこびだし||| Teach, you have any luggage left?

早速 作業 に かかって も いい ん だ な 。 さっそく|さぎょう|||||||

あの 目つき の 悪い ヤツ は ? お 仕事 です 。 |めつき||わるい|やつ|||しごと|

なん だ 愛想 ねぇ な 。 → ||あいそ|| What? No sense of courtesy, that one.

世話 に なった とこ だって の に 冷たい もん だ 。 せわ|||||||つめたい||

冷たく あり ませ ん ! つめたく|||

藤本 さん は お 忙しい ん です ! ふじもと||||いそがしい|| Fujimoto's busy.

ああ … 悪かった よ 。 |わるかった|

沖 浦 さん から 頼ま れ た ん だ よ くれ ぐれ もって な 。 おき|うら|||たのま|||||||||

しばらく 来 られ ない から って 。 はい 聞い て ます 。 |らい||||||ききい||

いろいろ と 上 の 方 で あった みたい だ な 。 ||うえ||かた||||| It seems like there's a lot of stuff going on above us too.

オレ ら み たい な 下っ端 に は 分か ん ねぇ 事 だ けど な 。 おれ|||||したっぱ|||わか|||こと||| We grunts wouldn't understand though, I guess.

そ それ で 沖 浦 さん は ? 心配 ない うまく やる さ 。 |||おき|うら|||しんぱい|||| T-Then Mr. Okiura is...

沖 浦 さん だ もん よ 。 おき|うら||||

( 俊彦 ) 清 花 先生 ! → としひこ|きよし|か|せんせい

こば と ちゃん ! 皆さん ! |||みなさん Kobato!

どう し た の ? 今日 で さよなら だ から 。 ||||きょう|||| What's the matter?

( 満里奈 ) 見 に 来 た の 。 ( 義男 ) お 母さん に 言って き た よ 。 まりな|み||らい|||よしお||かあさん||いって||| We came to see you guys!

そう 。 ありがとう 。 I see. Thank you.

( 作業 員 ) 大将 ! 始め て いい かい ? さぎょう|いん|たいしょう|はじめ|||

先生 。 始め て いい っす か ? せんせい|はじめ||||

・~

お 願い し ます 。 |ねがい||

さあ 危ない から 下がって い ま しょ う ね 。 |あぶない||さがって|||||

( 一同 ) は ~ い ! いちどう||

おう やって くれ ! Yeah! Go ahead!

( エンジン 音 ) えんじん|おと

( 機械 音 ) きかい|おと

・~

( 崩落 音 ) ほうらく|おと

・~

バイバイ 。

・ ( 玄 琥 ) もう 一 度 言う ぞ 。 → げん|こ||ひと|たび|いう|

そい つ は 無理 な 相談 だ 。 |||むり||そうだん| That's impossible.

あきらめろ 。

てっ !

( 瑞祥 ) 玄 琥 様 ずるい です よ ! みんな で 先 に おやつ なんて ! ずいしょう|げん|こ|さま||||||さき|||

いただき ま ~ す ! ムシャ ムシャ … 。 Thanks for the food!

( 玄 琥 ) 瑞祥 ! ムシャ ムシャ … 。 静か に しろ 。 げん|こ|ずいしょう|||しずか|| Zuisho! Be quiet.

はい ? あ ? え ?

えっ ~ うし ゃぎ さん を 捕まえる で すって ぇ ~ ! |||||つかまえる||| What did you say? Catch Ushagi?!

そう だ 。 うし ゃぎ さん を 人質 に あいつ に 話 を つける 。 ||||||ひとじち||||はなし|| Yeah. Take Ushagi as a hostage, and use her as leverage against him.

神 が そんな 取引 に 応じる と 本気 で 考え てる の か ? かみ|||とりひき||おうじる||ほんき||かんがえ|||

何も し ねえ より は マシ だ ろ う が 。 なにも|||||||||

( 銀 生 ) オレ たち の 今 も 含め て そんな 軽い 契約 じゃ ない 。 ぎん|せい|おれ|||いま||ふくめ|||かるい|けいやく|| Taking into account our current situation, that's not a light contact you're dealing with.

銀 生 の 言う とおり だ 。 お 前 より よっぽど まとも な 事 を 言う 。 ぎん|せい||いう||||ぜん|||||こと||いう

う っ … 。

事 の 軽 さ 重 さ な ん ざ \ N 後 から 幾ら でも 変え られる ! こと||けい||おも||||||あと||いくら||かえ|

いいかげん に しろ よ ! お前 は あの 時 何も 学ば なかった の か ? ||||おまえ|||じ|なにも|まなば||| Just stop!

あ ~ お 二 人 と も ! ||ふた|じん||

また ご り 押し しよ う って の か ? |||おし||||| Do you plan on trying to force your way through again?

傷つく の は 誰 か 分かって ない なら 教え て や ろうか ! きずつく|||だれ||わかって|||おしえ||| Who's the one who's going to get hurt?

すま ん 。

( 瑞祥 銀 生 ) えっ ずいしょう|ぎん|せい|

ゴホッ 。 ま ぁ いい 。

神 が お前 に 学ば せよ う と し た の は 「 待つ こと 」 かも な 。 かみ||おまえ||まなば||||||||まつ||| What god wanted you to learn might've been patience.

へ っ ! そりゃ 確かに オレ の 苦手 分野 だ 。 |||たしかに|おれ||にがて|ぶんや|

おい !

分かった よ ! 何も し ねえ よ 。 わかった||なにも|||

( ドア ベル ) どあ|べる

回想 かいそう

( 泡 の 音 ) あわ||おと

・~

オレ は い お ろ ぎ 。 これ から お前 と 共に 在る 者 だ 。 おれ||||||||おまえ||ともに|ある|もの| I am Iorogi.

・~

( 宮田 ) 先生 。 片づけ が 終わったら 立ち入り 禁止 に なる から 。 みやた|せんせい|かたづけ||おわったら|たちいり|きんし||| Teach! After the clean up's done, entrance will be prohibited.

はい 。 ご苦労さま です 。 うん 。 先生 たち も 元気 で 。 |ごくろうさま|||せんせい|||げんき| I understand. Thank you.

じゃあ 。 ( エンジン 音 ) |えんじん|おと

それなり の 広 さ だ と 思って た けど こう やって 見る と … 。 ||ひろ||||おもって|||||みる|

ねっ 。

こば と ちゃん お 願い が ある の 。 いい ? ||||ねがい|||| Kobato, I have a favor to ask of you... is that all right?

えっ … ? はい 。

藤本 君 の 力 に なって あげて 。 ふじもと|きみ||ちから||| Become Fujimoto's strength for him, won't you?

よもぎ 保育 園 は 藤本 君 を 縛りつけ て い た の かも しれ ない 。 |ほいく|えん||ふじもと|きみ||しばりつけ||||||| I think Yomogi Nursery might've actually been holding him down.

縛りつけ てる って 何 に です か ? しばりつけ|||なん||| Holding him down to what?

藤本 君 が 頑張り 屋 の 藤本 君 で 居 続ける 事 に 。 ふじもと|きみ||がんばり|や||ふじもと|きみ||い|つづける|こと| To believing he needs to constantly struggle and overachieve.

あ … ?

私 も 藤本 君 に 頼って しまって 。 わたくし||ふじもと|きみ||たよって| I should've noticed that about him sooner, but I also ended up relying on him.

もっと 早く 気づ い て あげ られ れ ば よかった ん だ けど 。 |はやく|きづ||||||||||

回想 助かる わ 藤本 君 。 かいそう|たすかる||ふじもと|きみ Thanks so much, Fujimoto!

清和 先生 オルガン 弾 い て ! きよかず|せんせい|おるがん|たま|| Mr. Kiyokazu!

( ブレーキ 音 ) ぶれーき|おと

( 衝突 音 ) しょうとつ|おと

自分 の ため に 自分 の 好き な 事 を し なさい って → じぶん||||じぶん||すき||こと|||| I should've told him to follow his own dreams and do what he wanted to do.

言って あげ れ ば よかった 。 そんな ! 藤本 さん は 本当 に → いって||||||ふじもと|||ほんとう|

一生懸命 … ! ええ 。 だからこそ 余計 に ね … 。 いっしょうけんめい|||よけい||

頑張り すぎる 藤本 君 だ から こそ 。 がんばり||ふじもと|きみ||| Because Fujimoto worked too hard.

だから こば と ちゃん 藤本 君 を お 願い ね 。 ||||ふじもと|きみ|||ねがい|

そば に い て あげて 。 清 花 先生 が … 。 |||||きよし|か|せんせい|

それ は 私 の 役目 じゃ ない の 。 → ||わたくし||やくめ||| That's not my place.

もう そう じゃ ない の よ 。 That's no longer my place.

( 千 帆 ) ハァ ハァ … 。 こば と さ ~ ん ! せん|ほ||||||

( 千 世 ) こば と さ ~ ん ! ただいま です 。 せん|よ|||||| Kobato!

こば と さ ん ! 大変 な ん です ! ||||たいへん|||

えっ ? Something terrible has happened!

う っ … 。

堂 元 お前 … 。 どう|もと|おまえ Domoto.

( 堂 元 ) 約束 どおり よもぎ 保育 園 の 人 に は 連絡 し なかった よ 。 どう|もと|やくそく|||ほいく|えん||じん|||れんらく|||

管理人 さん に は 言った けど 。 ち っ ! かんりにん||||いった|||

ごめん ね こば と ちゃん 。 心配 さ せ たく なかった ん だ って 。 |||||しんぱい||||||| Sorry, Kobato.

こいつ なり の 気遣い … 。 あっ … 。 |||きづかい|

( ため息 ) ためいき

( 藤本 こば と の 足音 ) ふじもと||||あしおと

あの … 腕 … 。 |うで

良かった です お ケガ が 軽く て 。 よかった|||けが||かるく| I-I'm glad that your injuries weren't serious!

あまり 無理 は し ない で 下さい ね 。 みんな 心配 し ます 。 |むり|||||ください|||しんぱい||

片手 が 使え ない と 不便 です よ ね 。 かたて||つかえ|||ふべん|||

私 に 出来る 事 が あったら 是非 言って 下さい 。 わたくし||できる|こと|||ぜひ|いって|ください

最初 に よもぎ 保育 園 で 会った 時 言った はず だ よ な 。 さいしょ|||ほいく|えん||あった|じ|いった||||

えっ ? 同情 や 好奇心 なら やめろ って 。 |どうじょう||こうきしん|||

オレ の 事 を かわいそう だ と 思って る なら やめ て くれ 。 おれ||こと|||||おもって|||||

違い ます ! 迷惑 な ん だ よ ! ちがい||めいわく||||

( 強風 ) きょうふう

違う … 藤本 … 。 ちがう|ふじもと It's not that... Fujimoto...

( 足音 ) あしおと

違う … 。 ちがう

・~

( うし ゃぎ さん の 笑い声 ) あ … ? ||||わらいごえ|

・~

私 に … です か ? わたくし|||

えっ ?

次 の 満月 まで に コンペイトウ を 集めろ だ と よ 。 つぎ||まんげつ|||||あつめろ|||

さも ない と 契約 に 従って お前 の 行く末 は 決まる 。 |||けいやく||したがって|おまえ||ゆくすえ||きまる

うし ゃぎ さん よ ! Hey, Ushagi.

どう すれ ば その 期限 を 延ばせ る ん だ ? ||||きげん||のばせ||| How do we extend the deadline?

( 銀 生 ) これ から どう なる ? ぎん|せい||||

どう す べき だ と 思う ? さあ な あいつ 次第 だ 。 |||||おもう||||しだい|

責任 を 感じ てる 事 は 確か でしょ う ね 。 せきにん||かんじ||こと||たしか||| He definitely feels a responsibility for things at least.

あの 戦い が なけ れ ば あの 子 が … 。 |たたかい||||||こ|

とばっちり を 食らって あんな 事 に なら ず に 済 ん だ … か 。 ||くらって||こと|||||す|||

オレ に 出来る 事 は 何 だって やる ! おれ||できる|こと||なん||

だから 季節 が もう 4 つ 巡る まで → |きせつ||||めぐる| So please, until all four seasons turn once again...

いや 1 つ で も いい !

この とおり だ !

ダメ だって か よ ! だめ||| Is that a no?

おい ! Hey!

・~

・ 「 無くし た もの と 」 なくし|||

・ 「 集め た もの の 狭間 に 」 あつめ||||はざま|

・ 「 あなた の 笑顔 落ち て い た の 」 ||えがお|おち||||

・ 「 届き そう で 届か ない 」 とどき|||とどか|

・ 「 と ん で いける わけ じゃ ない し 」

・ 「 笑わ せ て あげ たい だけ な のに 」 わらわ|||||||

・ 「 役立た ず の この 翼 」 やくだた||||つばさ What purpose do they serve, these useless wings of mine? Even though I only wanted to make you smile...

・ 「 なんの ため に ある の だ ろ う 」

・ 「 あなた の そば で 笑う よ 」 ||||わらう| All I can do is smile by your side.

・ 「 わたし に できる こと 」

・ 「 あたためる だけ でも いい の か な 」

・ 「 せめて つつみ たい 」 when, at the very least, I want to envelop you in warmth.

・ 「 気付く の その ため の 翼 と 」 きづく|||||つばさ|

・ 「 今 こそ わたし 笑う よ 」 いま|||わらう| And now, I am able to smile. Have you noticed? I want to embrace you with my wings.