17.3 二 つ の 顔 を 持つ 男
ふた|||かお||もつ|おとこ
17.3 Der Mann mit den zwei Gesichtern
17.3 A man with two faces
17.3 L'homme aux deux visages
17.3 De man met twee gezichten
17.3 Człowiek o dwóch twarzach
17.3 O homem com duas caras
17.3 Человек с двумя лицами
17.3 Mannen med två ansikten
17.3 Людина з двома обличчями
17.3 有兩張臉的人
その 夜 は グッスリ 寝た ので 、 ハリー は ほとんど 回復 した ように 感じた 。
|よ||ぐっすり|ねた|||||かいふく|||かんじた
Harry felt almost recovered as he slept so well that night.
「 パーティー に 出たい んです けど 。
ぱーてぃー||で たい||
"I want to go to a party.
行って も いい でしょう か 」
おこなって||||
May I go?"
山 の ような 菓子 の 箱 を 片づけて いる マダム ・ ポンフリー に ハリー は 頼んだ 。
やま|||かし||はこ||かたづけて|||||||たのんだ
Harry asked Madam Pomfrey, who was clearing out a mountain of boxes of sweets.
「 ダンブルドア 先生 が 行か せて あげる ように と おっしゃいました 」 マダム ・ ポンフリー は 鼻 を フン と 鳴らした 。
|せんせい||いか|||||おっしゃい ました||||はな||ふん||ならした
"Mr. Dumbledore told me to let him go." Madame Pomfrey snorted.
ダンブルドア 先生 は パーティー の 危険 性 を ご存知 ない と でも 言い た げ だった 。
|せんせい||ぱーてぃー||きけん|せい||ごぞんじ||||いい|||
Dr. Dumbledore said he didn't know the dangers of the party.
「 ああ それ から 、 また 面会 の 人 が 来てます よ 」 「 うれしい なぁ 。
||||めんかい||じん||きて ます|||
"Oh, then there are more people to visit." "I'm glad.
誰 ?
だれ
Who ?
」
ハリー の 言葉 が 終わら ない うち に 、 ハグリッド が ドア から 体 を 斜めに して 入って きた 。
||ことば||おわら||||||どあ||からだ||ななめに||はいって|
Before Harry's words were over, Hagrid came in at an angle from the door.
部屋 の 中 で は 、 ハグリッド は いつも 場違いな ほど 大きく 見える 。
へや||なか||||||ばちがいな||おおきく|みえる
In the room, Hagrid always looks out of place.
ハリー の 隣 に 座って チラッ と 顔 を 見る なり 、 ハグリッド は オン オン と 泣き出して しまった 。
||となり||すわって|||かお||みる||||おん|おん||なきだして|
As soon as he sat next to Harry and glanced at his face, Hagrid burst into tears.
「 みんな …… 俺 の …… バカな …… しくじり の せい だ !
|おれ||ばかな||||
"Everyone ... my ... stupid ... it's because of the mess!
」
手 で 顔 を おおい 、 しゃくり上げた 。
て||かお|||しゃくりあげた
I covered my face with my hands and lifted it up.
「 悪い やつら に 、 フラッフィー を 出し抜く 方法 を しゃべ くって しもう た 。
わるい|やつ ら||||だしぬく|ほうほう|||||
"I've talked to the bad guys how to get the fluffy out.
俺 が ヤツ に 話した んだ !
おれ||やつ||はなした|
I talked to him!
ヤツ は これ だけ は 知ら ん かった のに 、 しゃべ くって しも うた !
やつ|||||しら|||||||
He didn't know this much, but he talked and sang!
あんた は 死ぬ とこ だった !
||しぬ||
You were about to die!
たかが ドラゴン の 卵 の せい で 。
|||たまご|||
Because of the dragon's egg.
もう 酒 は やら ん !
|さけ|||
I don't drink anymore!
俺 なんか 、 つまみ出されて 、 マグル と して 生きろ と 言われて も しょうがない !
おれ||つまみださ れて||||いきろ||いわ れて||
I can't help being picked up and told to live as a muggle!
」
悲しみ と 後悔 に 体 を 振るわ せ 、 ハグリッド の あご ひげ に 大粒の 涙 が ポロポロ と 流れ 落ちて いる 。
かなしみ||こうかい||からだ||ふるわ|||||||おおつぶの|なみだ||ぽろぽろ||ながれ|おちて|
Shaking his body in sorrow and regret, large tears dripping down Hagrid's beard.
「 ハグリッド !
」
ハリー は その 姿 に 驚いて 呼びかけた 。
|||すがた||おどろいて|よびかけた
Harry was surprised at the appearance and called out.
「 ハグリッド 。
Hagrid.
あいつ は どうせ 見つけ出して いた よ 。
|||みつけだして||
He had found it anyway.
相手 は ヴォルデモート だ もん 。
あいて||||
The other party is Lord Voldemort.
ハグリッド が 何も 言わ なく たって 、 どうせ 見つけて いた さ 」
||なにも|いわ||||みつけて||
Hagrid didn't say anything, he just found it. "
「 おまえ さん は 死ぬ とこ だった んだ 」 と ハグリッド が しゃくり上げた 。
|||しぬ|||||||しゃくりあげた
"You were about to die," Hagrid said.
「 それ に 、 その 名前 を 言う な 」
|||なまえ||いう|
"And don't say that name."
「 ヴォルデモート 」
ハリー は 大声 で 怒鳴った 。
||おおごえ||どなった
Harry yelled out.
ハグリッド は 驚いて 泣きやんだ 。
||おどろいて|なきやんだ
Hagrid was surprised and stopped crying.
「 僕 は 彼 に 会った し 、 あいつ を 名前 で 呼ぶ んだ 。
ぼく||かれ||あった||||なまえ||よぶ|
"I met him and I call him by name.
さあ 、 ハグリッド 。
元気 を 出して 。
げんき||だして
Cheer up.
僕たち 、『 石 』 は 守った んだ 。
ぼくたち|いし||まもった|
もう なくなって しまった から 、 あいつ は 『 石 』 を 使う こと は でき ない よ 。
||||||いし||つかう|||||
さあ 、 蛙 チョコレート を 食べて 。
|かえる|ちょこれーと||たべて
Come on, eat the frog chocolate.
山ほど ある から ……」
やまほど||
ハグリッド は 手の甲 で グイッ と 鼻 を 拭った 。
||てのこう||||はな||ぬぐった
Hagrid wiped his nose with the back of his hand.
「 お ぉ 、 それ で 思い出した 。
||||おもいだした
"Oh, that reminds me.
俺 も プレゼント が ある んだ 」
おれ||ぷれぜんと|||
「 イタチ ・ サンドイッチ じゃ ない だろう ね 」
いたち|さんどいっち||||
"Itachi-It's not a sandwich, isn't it?"
と ハリー が 心配 そうに 言う と 、 やっと ハグリッド が クスッ と 笑った 。
|||しんぱい|そう に|いう|||||||わらった
Harry worried, and Hagrid finally laughed.
「 いん や 。
"No.
これ を 作る んで 、 きのう ダンブルドア 先生 が 俺 に 休み を くれた 。
||つくる||||せんせい||おれ||やすみ||
To make this, Professor Dumbledore took a day off from me yesterday.
あの 方 に 首 に されて 当然な のに …… とにかく 、 はい 、 これ 」 こぎれいな 皮 表紙 の 本 の ようだった 。
|かた||くび||さ れて|とうぜんな||||||かわ|ひょうし||ほん||
It was natural for him to be fired on his neck ... Anyway, yes, this was like a neat leather-covered book.
いったい なんだろう と ハリー が 開けて みる と 、 そこ に は 魔法使い の 写真 が ギッシリ と 貼って あった 。
|||||あけて||||||まほうつかい||しゃしん||ぎっしり||はって|
When Harry opened it, he found a photo of a witch stuck on it.
どの ページ でも ハリー に 笑い かけ 、 手 を 振って いる 。
|ぺーじ||||わらい||て||ふって|
Every page is laughing and waving at Harry.
お 父さん 、 お母さん だ 。
|とうさん|お かあさん|
「 あんた の ご 両親 の 学友 たち に ふくろう を 送って 、 写真 を 集めた んだ 。
|||りょうしん||がくゆう|||||おくって|しゃしん||あつめた|
"I sent an owl to your parents' schoolmates and collected their pictures.
だって お前 さん は 一 枚 も 持って いない し …… 気 に 入った か ?
|おまえ|||ひと|まい||もって|||き||はいった|
Because you don't have a single one ... Did you like it?
」
ハリー は 言葉 が 出 なかった 。
||ことば||だ|
でも ハグリッド に は よく わかった 。
But Hagrid knew all too well.
その 夜 ハリー は 一 人 で 学年 度 末 パーティー に 行った 。
|よ|||ひと|じん||がくねん|たび|すえ|ぱーてぃー||おこなった
Harry went to the end of the school year party that night.
マダム ・ ポンフリー が もう 一 度 最終 診察 を する と うるさかった ので 、 大広間 に 着いた 時 に は もう 広間 は いっぱいだった 。
||||ひと|たび|さいしゅう|しんさつ||||||おおひろま||ついた|じ||||ひろま||
It was noisy when Madame Pomfrey had another final visit, so by the time he arrived at the hall, the hall was already full.
スリザリン が 七 年 連続 で 寮 対抗 杯 を 獲得 した お 祝い に 、 広間 は グリーン と シルバー の スリザリン ・ カラー で 飾られて いた 。
||なな|とし|れんぞく||りょう|たいこう|さかずき||かくとく|||いわい||ひろま||ぐりーん|||||からー||かざら れて|
The hall was decorated in the Slytherin colors of green and silver in celebration of Slytherin winning the House Cup for the seventh year in a row.
スリザリン の ヘビ を 描いた 巨大な 横断 幕 が 、 ハイテーブル の 後ろ の 壁 を おおって いた 。
||へび||えがいた|きょだいな|おうだん|まく||||うしろ||かべ|||
A huge banner depicting a Slytherin snake covered the wall behind the high table.
ハリー が 入って いく と 突然 シーン と なり 、 その後 全員 が いっせいに 大声 で 話し はじめた 。
||はいって|||とつぜん|しーん|||そのご|ぜんいん|||おおごえ||はなし|
As Harry came in, it suddenly became a scene, and then everyone started talking loudly all at once.
ハリー は グリフィンドール の テーブル で 、 ロン と ハーマイオニー の 間 に 座り 、 みんな が ハリー を 見よう と 立ち上がって いる の を 無視 しよう と した 。
||||てーぶる||||||あいだ||すわり|||||みよう||たちあがって||||むし|||
Harry sat at Gryffindor's table between Ron and Hermione, trying to ignore everyone standing up to see Harry.
運 良く ダンブルドア が すぐ 後 に 現れ 、 ガヤガヤ 声 が 静かに なった 。
うん|よく||||あと||あらわれ|がやがや|こえ||しずかに|
As luck would have it, Dumbledore appeared shortly after and the gurgling quieted down.
「 また 一 年 が 過ぎた !
|ひと|とし||すぎた
Another year has passed!
」
ダンブルドア が ほがらかに 言った 。
|||いった
「 一同 、 ごちそう に かぶり つく 前 に 、 老 いぼ れ の たわごと を お 聞き 願おう 。
いちどう|||||ぜん||ろう|||||||きき|ねがおう
"Let's all hear the old wart shit before we get into the feast.
何という 一 年 だったろう 。
なんという|ひと|とし|
What a year it was!
君 たち の 頭 も 以前 に 比べて 少し 何 か が 詰まって いれば いい のじゃ が …… 新 学年 を 迎える 前 に 君 たち の 頭 が きれいさっぱり 空っぽに なる 夏 休み が やってくる 。
きみ|||あたま||いぜん||くらべて|すこし|なん|||つまって|||||しん|がくねん||むかえる|ぜん||きみ|||あたま|||からっぽに||なつ|やすみ||
It would be nice if your heads were a little more clogged than before ... Before the new school year, your heads will be clean and empty during the summer vacation.
それでは ここ で 寮 対抗 杯 の 表彰 を 行う こと に なっと る 。
|||りょう|たいこう|さかずき||ひょうしょう||おこなう|||な っと|
Then, we will give awards for the dormitory competition cup here.
点数 は 次の とおり じ や 。
てんすう||つぎの|||
The points are as follows.
四 位 グリフィンドール 三一二 点 。
よっ|くらい||さんいちに|てん
Fourth place Gryffindor 312 points.
三 位 ハッフルパフ 三五二 点 。
みっ|くらい||さんごに|てん
レイプンタロー は 四二六 点 。
||しにろく|てん
Rapeintalo scored 426 points .
そして スリザリン 四七二 点 」
||ししちに|てん
スリザリン の テーブル から 嵐 の ような 歓声 と 足 を 踏み鳴らす 音 が 上がった 。
||てーぶる||あらし|||かんせい||あし||ふみならす|おと||あがった
There was a storm of cheering and stomping from the Slytherin table.
ドラコ ・ マルフォイ が ゴブレット で テーブル を 叩いて いる の が 見えた 。
|||||てーぶる||たたいて||||みえた
I saw Draco Malfoy hitting the table with a goblet.
胸 の 悪く なる ような 光景 だった 。
むね||わるく|||こうけい|
It was a terrifying sight.
「 よし 、 よし 、 スリザリン 。
よく やった 。
Well done.
しかし 、 つい 最近 の 出来事 も 勘定 に 入れ なくて は なる まいて 」 と ダンブルドア が 言った 。
||さいきん||できごと||かんじょう||いれ||||||||いった
But the most recent events must also be accounted for, "Dumbledore said.
部屋 全体 が シーン と なった 。
へや|ぜんたい||しーん||
The whole room became a scene.
スリザリン 寮生 の 笑い が 少し 消えた 。
|りょうせい||わらい||すこし|きえた
「 えへん 」
え へん
ダンブルドア が 咳払い を した 。
||せきばらい||
「 かけ込み の 点数 を いくつか 与えよう 。
かけこみ||てんすう||いく つ か|あたえよう
"I'll give you a few points for running.
えー と 、 そうそう …… まず 最初 は 、 ロナルド ・ ウィーズリー 君 」
||そう そう||さいしょ||||きみ
ロン の 顔 が 赤く なった 。
||かお||あかく|
まるで ひどく 日焼け した 赤 かぶ みたいだった 。
||ひやけ||あか||
It was like a badly tanned red turnip.
「 この 何 年間 か 、 ホグワーツ で 見る こと が でき なかった ような 、 最高の チェス ・ ゲーム を 見せて くれた こと を 称え 、 グリフィンドール に 五十 点 を 与える 」
|なん|ねんかん||||みる||||||さいこうの||げーむ||みせて||||たたえ|||ごじゅう|てん||あたえる
"Fifty points to Gryffindor for showing me the best chess game I've seen at Hogwarts in years."
グリフィンドール の 歓声 は 、 魔法 を かけられた 天井 を 吹き飛ばし かね ない くらい だった 。
||かんせい||まほう||かけ られた|てんじょう||ふきとばし||||
Gryffindor's cheers were enough to blow off the magical ceiling.
頭上 の 星 が ダラダラ 揺れた ようだ 。
ずじょう||ほし||だらだら|ゆれた|
The stars above seem to sway.
「 僕 の 兄弟 さ !
ぼく||きょうだい|
"My brother!
二 番 下 の 弟 だ よ 。
ふた|ばん|した||おとうと||
He's the second younger brother.
マクゴナガル の 巨大 チェス を 破った んだ 」 パーシー が 他の 監督 生 に こう 言う の が 聞こえて きた 。
||きょだい|||やぶった||||たの|かんとく|せい|||いう|||きこえて|
I broke McGonagall's giant chess. ”I heard Percy telling other directors:
広間 は やっと 静かに なった 。
ひろま|||しずかに|
The hall finally became quiet.
「 次に …… ハーマイオニー ・ グレンジャー 嬢 に …… 火 に 囲ま れ ながら 、 冷静な 論理 を 用いて 対処 した こと を 称え 、 グリフィンドール に 五十 点 を 与える 」
つぎに|||じょう||ひ||かこま|||れいせいな|ろんり||もちいて|たいしょ||||たたえ|||ごじゅう|てん||あたえる
"Next... to Miss Hermione Granger... fifty points in Gryffindor for using cool logic while surrounded by fire."
ハーマイオニー は 腕 に 顔 を 埋めた 。
||うで||かお||うずめた
Hermione buried her face in her arm.
きっと うれし泣き して いる に 違いない と ハリー は 思った 。
|うれしなき||||ちがいない||||おもった
Harry thought he must have been crying with joy.
グリフィンドール の 寮生 が 、 テーブル の あちこち で 我 を 忘れて 狂喜 して いる …… 一〇〇 点 も 増えた 。
||りょうせい||てーぶる||||われ||わすれて|きょうき|||ひと|てん||ふえた
Gryffindor's dormitory students are crazy about forgetting me around the table .... 100 points have increased.
「 三 番 目 は ハリー ・ ポッター 君 ……」
みっ|ばん|め||||きみ
部屋 中 が 水 を 打った ように シーン と なった 。
へや|なか||すい||うった||しーん||
It became a scene as if the whole room was hit by water.
「…… その 完璧な 精神 力 と 、 並はずれた 勇気 を 称え 、 グリフィンドール に 六十 点 を 与える 」
|かんぺきな|せいしん|ちから||なみはずれた|ゆうき||たたえ|||ろくじゅう|てん||あたえる
"...sixty points to Gryffindor for his perfect mental strength and extraordinary courage."
耳 を つんざく 大騒音 だった 。
みみ|||だい そうおん|
The noise was deafening.
声 が かすれる ほど 叫び ながら 足し算 が できた 人 が いた なら 、 グリフィンドール が 四七二 点 に なった こと が わかったろう …… スリザリン と 全く 同点 だ 。
こえ||||さけび||たしざん|||じん||||||ししちに|てん||||||||まったく|どうてん|
If anyone could have hoarsely screamed and added up, they would have found Gryffindor to have scored 472... exactly the same score as Slytherin.
寮 杯 は 引き分け だ …… ダンブルドア が ハリー に もう 一 点 多く 与えて くれたら よかった のに 。
りょう|さかずき||ひきわけ|||||||ひと|てん|おおく|あたえて|||
The Dorm Cup is a tie. ...... It would have been nice if Dumbledore had given Harry one more point.
ダンブルドア が 手 を 上げた 。
||て||あげた
広間 の 中 が 少しずつ 静かに なった 。
ひろま||なか||すこしずつ|しずかに|
「 勇気 に も いろいろ ある 」
ゆうき||||
"There are many things in courage."
ダンブルドア は ほほえんだ 。
「 敵 に 立ち向かって いく の に も 大いなる 勇気 が いる 。
てき||たちむかって|||||おおいなる|ゆうき||
It takes great courage to face the enemy.
しかし 、 味方 の 友人 に 立ち向かって いく の に も 同じ くらい 勇気 が 必要 じゃ 。
|みかた||ゆうじん||たちむかって|||||おなじ||ゆうき||ひつよう|
However, it takes just as much courage to confront a friend on your side.
そこ で 、 わし は ネビル ・ ロングボトム 君 に 十 点 を 与えたい 」 大広間 の 外 に 誰か いたら 爆発 が 起こった 、 と 思った かも しれ ない 。
||||||きみ||じゅう|てん||あたえ たい|おおひろま||がい||だれ か||ばくはつ||おこった||おもった|||
So I'd like to give Neville Longbottom a ten." Anyone outside the great hall might have thought there was an explosion.
それほど 大きな 歓声 が グリフィンドール の テーブル から 湧き上がった 。
|おおきな|かんせい||||てーぶる||わきあがった
Such a loud cheer erupted from the Gryffindor table.
ハリー 、 ロン 、 ハーマイオニー は 立ち上がって 叫び 、 歓声 を 上げた 。
||||たちあがって|さけび|かんせい||あげた
Harry, Ron, and Hermione stood up and shouted and cheered.
ネビル は 驚いて 青白く なった が 、 みんな に 抱きつか れ 、 人 に 埋もれて 姿 が 見え なく なった 。
||おどろいて|あおじろく|||||だきつか||じん||うずもれて|すがた||みえ||
Neville was startled and pale, but everyone hugged him and he disappeared into the crowd.
ネビル は 、 これ まで グリフィンドール の ため に 一 点 も 稼いだ こと は なかった 。
||||||||ひと|てん||かせいだ|||
Neville had never earned a single point for Gryffindor.
ハリー は 歓声 を 上げ ながら ロン の 脇腹 を つついて マルフォイ を 指さした 。
||かんせい||あげ||||わきばら|||||ゆびさした
Harry cheered, poking Ron's flank and pointing at Malfoy.
マルフォイ は 、「 金縛り の 術 」 を かけられた より も もっと 、 驚き 、 恐れおののいた 顔 を して いた 。
||かなしばり||じゅつ||かけ られた||||おどろき|おそれおののいた|かお|||
Malfoy looked more surprised and horrified than he had been put under the spell of the Paralyze.
レイブンクロー も ハッフルパフ も 、 スリザリン が トップ から 滑り落ちた こと を 祝って 、 喝采 に 加わって いた 。
||||||とっぷ||すべりおちた|||いわって|かっさい||くわわって|
Both Raven Claw and Hufflepuff joined the cheers to celebrate Slytherin slipping off the top.
嵐 の ような 喝采 の 中 で 、 ダンブルドア が 声 を 掛り 上げた 。
あらし|||かっさい||なか||||こえ||かかり|あげた
Dumbledore called out to the thunderous applause.
「 したがって 、 飾りつけ を ちょいと 変え ねば なら ん のう 」
|かざりつけ|||かえ||||
"Therefore, we have to change the decorations a bit."
ダンブルドア が 手 を たたいた 。
||て||
次の 瞬間 グリーン の 垂れ幕 が 真 紅 に 、 銀色 が 金色 に 変わった 。
つぎの|しゅんかん|ぐりーん||たれまく||まこと|くれない||ぎんいろ||きんいろ||かわった
The next moment, the green banner turned crimson and the silver turned gold.
巨大な スリザリン の ヘビ が 消えて グリフィンドール の そびえ 立つ ような ライオン が 現れた 。
きょだいな|||へび||きえて||||たつ||らいおん||あらわれた
The giant Slytherin serpent vanished to reveal the towering lion of Gryffindor.
スネイプ が 苦々し げ な 作り 笑い で マクゴナガル 教授 と 握手 を して いた 。
||にがにがし|||つくり|わらい|||きょうじゅ||あくしゅ|||
Snape shook hands with Professor McGonagall with a bittersweet laugh.
スネイプ の 目 が ハリー を とらえた 。
||め||||
Snape's eyes caught Harry.
スネイプ の 自分 に 対する 感情 が 、 まったく 変わって いない の が ハリー に は すぐ わかった が 、 気 に なら なかった 。
||じぶん||たいする|かんじょう|||かわって||||||||||き|||
Harry could see right away that Snape's feelings for him hadn't changed at all, but he didn't care.
来年 は また これ まで と 変わら ない 毎日 が 戻って くる だけ の 話 だ 。
らいねん||||||かわら||まいにち||もどって||||はなし|
Next year will be the same as before, and every day will just come back.
── ホグワーツ らしい 「 正常な 」 毎日 が 。
||せいじょうな|まいにち|
── A “normal” day like Hogwarts.
その 夜 は ハリー に とって 、 今 まで で 一 番 素晴らしい 夜 だった 。
|よ|||||いま|||ひと|ばん|すばらしい|よ|
That night was Harry's best night yet.
クィディッチ に 勝った 時 より も 、 クリスマス より も 、 野生 の トロール を やっつけた 時 より も 素敵 だった ……。
||かった|じ|||くりすます|||やせい|||||じ|||すてき|
今夜 の こと は ずーっと 忘れ ない だろう 。
こんや|||||わすれ||
I will never forget what happened tonight.
ハリー は 試験 の 結果 が まだ 出て いない こと を ほとんど 忘れて いた が 、 結果 が 発表 さ れた 。
||しけん||けっか|||でて|||||わすれて|||けっか||はっぴょう||
Harry had almost forgotten that the results of the exam were not yet out, but the results had been announced.
驚いた こと に 、 ハリー も ロン も よい 成績 だった 。
おどろいた||||||||せいせき|
To my surprise, Harry and Ron both received good grades.
もちろん ハーマイオニー は 学年 で トップ だった 。
|||がくねん||とっぷ|
ネビル は スレスレ だった が 、 薬草 学 の 成績 が よくて 魔法 薬 の どん底 の 成績 を 補って いた 。
|||||やくそう|まな||せいせき|||まほう|くすり||どんぞこ||せいせき||おぎなって|
Neville was thrilling, but his herbal studies were good and made up for the bottom of herbal medicine.
意地悪な ばかり か バカな ゴイル が 退 校 に なれば いい のに と 、 みんな が 期待 して いた が 、 彼 も パス した 。
いじわるな|||ばかな|||しりぞ|こう||||||||きたい||||かれ||ぱす|
Everyone was hoping that the mean and stupid Goyle would get kicked out, but he passed.
残念だった が 、 ロン に 言わ せれば 、 人生 って そう いい こと ばかり で は ない 。
ざんねんだった||||いわ||じんせい||||||||
It's unfortunate, but if you ask Ron, life isn't all that good.
そして 、 あっという間 に 洋服 だ ん す は 空 に なり 、 旅行 かばん は いっぱいに なった 。
|あっというま||ようふく|||||から|||りょこう||||
Then, in a blink of an eye, the clothes were empty and the luggage was full.
ネビル の ヒキガエル は トイレ の 隅 に 隠れて いる ところ を 見つかって しまった 。
||ひきがえる||といれ||すみ||かくれて||||みつかって|
Neville's toad was found hiding in the corner of the toilet.
「 休暇 中 魔法 を 使わ ない ように 」 と いう 注意 書 が 全 生徒 に 配ら れた 。
きゅうか|なか|まほう||つかわ|||||ちゅうい|しょ||ぜん|せいと||くばら|
A cautionary note was distributed to all students stating, "Do not use magic during the holidays."
(「 こんな 注意 書 、 配る の を 忘れりゃ いい の にって 、 いつも 思う んだ 」 と フレッド ・ ウィーズリー が 悲し そうに 言った ) ハグリッド が 湖 を 渡る 船 に 生徒 たち を 乗せ 、 そして 全員 ホグワーツ 特急 に 乗り込んだ 。
|ちゅうい|しょ|くばる|||わすれりゃ|||に って||おもう||||||かなし|そう に|いった|||こ||わたる|せん||せいと|||のせ||ぜんいん||とっきゅう||のりこんだ
(“I always wish I had forgotten to hand out these notices,” Fred Weasley said sadly.) Hagrid put the students on a boat across the lake, and they all boarded the Hogwarts Express. boarded.
しゃべったり 笑ったり して いる うち に 、 車窓 の 田園 の 緑 が 濃く なり 、 こぎれいに なって いった 。
|わらったり|||||しゃそう||でんえん||みどり||こく||||
As we chatted and laughed, the greenery of the countryside outside the train window grew darker and cleaner.
バーティー ・ ボッツ の 百 味 ビーンズ を 食べて いる うち に 、 汽車 は マグル の 町 々 を 通り過ぎた 。
|||ひゃく|あじ|||たべて||||きしゃ||||まち|||とおりすぎた
While eating Bertie Bot's Hyakumi Beans, the train passed through the towns of Muggle.
みんな は 魔法 の マント を 脱ぎ、 上着 と コート に 着替えた。
||まほう||まんと||ぬぎ|うわぎ||こーと||きがえた
Everyone got drunk with the beast's cloak, Ka and Coat.
そして キングズ ・ クロス 駅 の 9 3/4 番 線 ホーム に 到着 した 。
||くろす|えき||ばん|せん|ほーむ||とうちゃく|
And we arrived at Platform 93/4 at King's Cross Station.
プラット フォーム を 出る の に 少し 時間 が かかった 。
ぷらっと|ふぉーむ||でる|||すこし|じかん||
It took me a while to get out of the platform.
年寄り の しわくちゃ な 駅員 が 改札口 に 立って いて 、 ゲート から 数人 ずつ バラバラ に 外 に 送り出して いた 。
としより||しわ くちゃ||えきいん||かいさつぐち||たって||げーと||すう り||ばらばら||がい||おくりだして|
An elderly, crumpled station employee was standing at the ticket gate, sending several people out of the gate in pieces.
堅い 壁 の 中 から 、 いっぺんに たくさんの 生徒 が 飛び出す と 、 マグル が びっくり する から だ 。
かたい|かべ||なか||||せいと||とびだす|||||||
Muggles are frightened by the number of students bursting out of the solid walls at once.
「 夏 休み に 二 人 と も 家 に 泊まり に きて よ 。
なつ|やすみ||ふた|じん|||いえ||とまり|||
"Both of you should come and stay at my house during summer vacation.
ふくろう 便 を 送る よ 」 と ロン が 言った 。
|びん||おくる|||||いった
I'll send an owl,' said Ron.
「 ありがとう 。
僕 も 楽しみに 待って いられる ような もの が 何 か なくちゃ ……」 と ハリー が 言った 。
ぼく||たのしみに|まって|いら れる||||なん||||||いった
I have to have something that I can look forward to ... "said Harry.
人 の 波 に 押さ れ ながら 三 人 は ゲート へ 、 マグル の 世界 へ と 進んで いった 。
じん||なみ||おさ|||みっ|じん||げーと||||せかい|||すすんで|
Pushed by a wave of people, the three made their way to the gate, into the Muggle world.
何 人 か が 声 を かけて いく 。
なん|じん|||こえ|||
Some people call out.
「 ハリー 、 バイバイ 」
「 また ね 。
ポッター 」
「 今 だ に 有名 人 だ ね 」 と ロン が ハリー に 向かって ニヤッ と した 。
いま|||ゆうめい|じん||||||||むかって|||
"You're still a celebrity," Ron grinned at Harry.
「 これ から 帰る ところ で は 違う よ 」 と ハリー 。
||かえる||||ちがう|||
"It's different when I'm coming home," said Harry.
ハリー と ロン と ハーマイオニー は 一緒に 改札口 を 出た 。
||||||いっしょに|かいさつぐち||でた
「 まあ 、 彼 だ わ 。
|かれ||
"Well, it's him.
ねえ 、 ママ 、 見て 」
|まま|みて
ロン の 妹 の ジニー ・ ウィーズリー だった 。
||いもうと||||
が 、 指さして いる の は ロン で は なかった 。
|ゆびさして|||||||
But it wasn't Ron pointing.
「 ハリー ・ ポッター よ 。
ママ 、 見て !
まま|みて
私 、 見える わ 」
わたくし|みえる|
I can see it."
と ジニー は 金切り声 を あげた 。
|||かなきりごえ||
Ginny screamed.
「 ジニー 、 お 黙り 。
||だまり
指さす なんて 失礼 です よ 」
ゆびさす||しつれい||
It's rude to point."
ウィーズリー おばさん が 三 人 に 笑い かけた 。
|||みっ|じん||わらい|
Mrs. Weasley smiled at them.
「 忙しい 一 年 だった ?
いそがしい|ひと|とし|
"Have you had a busy year?
」
「 ええ 、 とても 。
お 菓子 と セーター 、 ありがとう ございました 。
|かし||せーたー||
Thank you for the sweets and sweaters.
ウィーズリー おばさん 」
Aunt Weasley "
と ハリー が 答えた 。
|||こたえた
Harry answered.
「 まあ 、 どう いたし まして 」
"Well, thank you."
「 準備 は いい か 」
じゅんび|||
" Are you ready "
バーノン おじさん だった 。
It was Uncle Vernon.
相変わらず 赤ら顔 で 、 相変わらず 口 ひげ を はやし 、 相変わらず ハリー の こと を 普通で ない と 腹 を 立てて いる ようだった 。
あいかわらず|あからがお||あいかわらず|くち||||あいかわらず|||||ふつうで|||はら||たてて||
He was still red-faced, still with his mustache, and still seemed angry at Harry for being unusual.
そもそも 普通の 人 で あふれて いる 駅 で 、 ふくろう の 鳥 籠 を ぶら下げて いる なんて 、 どんな 神経 を して る んだ と 怒って いる 。
|ふつうの|じん||||えき||||ちょう|かご||ぶらさげて||||しんけい||||||いかって|
I'm angry at what kind of nerves I have when I'm hanging an owl bird cage at a station full of ordinary people.
その 後ろ に は ペチュニア おばさん と ダドリー が 、 ハリー の 姿 を 見る の さえ も 恐ろしい と いう 様子 で 立って いた 。
|うしろ||||||||||すがた||みる||||おそろしい|||ようす||たって|
Behind them stood Aunt Petunia and Dudley, who seemed scary to even see Harry.
「 ハリー の ご 家族 です ね 」 と ウィーズリー おばさん が 言った 。
|||かぞく|||||||いった
"It's Harry's family," said Aunt Weasley.
「 まあ 、 そう と も 言える でしょう 」 と バーノン おじさん は 言う と 「 小僧 、 さっさと しろ 。
||||いえる||||||いう||こぞう||
"Well, that's true," said Uncle Vernon.
お前 の ため に 一 日 を つぶす わけに は いかん 」 と 、 とっとと 歩いて いって しまった 。
おまえ||||ひと|ひ||||||||あるいて||
I can't kill the day for you. "
ハリー は 少し の 間 、 ロン や ハーマイオニー と 最後 の 挨拶 を 交わした 。
||すこし||あいだ|||||さいご||あいさつ||かわした
Harry exchanged a few questions with Ron and Hermione in the final greetings.
「 じゃあ 夏 休み に 会おう 」
|なつ|やすみ||あおう
"Then we'll see each other during summer break."
「 楽しい 夏 休み …… あの …… そうなれば いい けど 」
たのしい|なつ|やすみ||そう なれば||
"A fun summer vacation ... that ... I hope that happens."
ハーマイオニー は 、 あんな 嫌な 人間 が いる なんて 、 と ショック を 受けて 、 バーノン おじさん の 後 姿 を 不安 げ に 見送り ながら 言った 。
|||いやな|にんげん|||||しょっく||うけて||||あと|すがた||ふあん|||みおくり||いった
Hermione was shocked that there was such an unpleasant human being, and said with anxiety about the rear view of Uncle Vernon.
「 もちろん さ 」
"Of course."
ハリー が 、 うれし そうに 顔 中 ほころばせて いる ので 、 二 人 は 驚いた 。
|||そう に|かお|なか||||ふた|じん||おどろいた
The two were surprised as Harry was joyfully fluttering all over his face.
「 僕たち が 家 で 魔法 を 使っちゃ いけない こと を 、 あの 連中 は 知ら ない んだ 。
ぼくたち||いえ||まほう||つかっちゃ|||||れんちゅう||しら||
"They don't know we can't use magic at home.
この 夏 休み は 、 ダドリー と 大いに 楽しく やれる さ ……」
|なつ|やすみ||||おおいに|たのしく||
I'm going to have a lot of fun with Dudley this summer vacation..."