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デート・ア・ライブ, Date A Live Episode 9

( 崇 宮 真 那 ( たかみ や ま な ) ) 間一髪 で し た 大事 は ねえ です か ?

( 五 河 士 道 ( いつか しどう ) ) 真 那 ?

ああ … そりゃ 驚き ます よ ね

( 時 崎 狂 三 ( と きさき くるみ ) ) あら あら …

私 ( わたくし ) と 士 道 さん の 逢 瀬 ( おう せ ) を 邪魔 する なんて ―

マナー 違反 が すぎ ませ ん こと ?

話 は あと です 兄 様 すぐ に 終わら せ や がり ます ので

狂 三 !

う っ く ふ …

( 士 道 ) やめろ ! ダメ だ 殺し ちゃ !

け ふ っ フフッ …

やっぱり 士 道 さん は 優しい お方 …

( 剣 が 刺さる 音 )

なんで …

なんで 平然 と し て られる ん だ よ お前 は 今 人 を !

( 真 那 ) 精霊 です 兄 様

それ に 慣れ て いやがり ます から …

♪ ~

( ナレーション ) “ それ ” は すべて の 者 に 与え られ て いる が ―

買う こと は でき ない

~ ♪

鳶 一 ( と び いち ) 一 曹 から ―

いろいろ 聞い て いやがる よう です ね

まあ 今日 の こと は ―

悪い 夢 でも 見 た と 思って 忘れ や がって ください

忘れる な ん てっ

死な ねえ ん です よ

ナイトメア 時 崎 狂 三 は 特別 な 精霊 です

何度 殺し て も どんな 方法 でも ―

この 女 は 何事 も なかった か の よう に ―

また どこ か に 現れ て 人 を 殺し や がる ん です

だから 私 は 殺し 続け て いる ん です

執拗 ( し つよ う ) に 追いかけ て 何度 も 何度 も 何度 も 何度 も …

もう やめ て くれ !

そんな の は 慣れ てる なんて 言わ ない 心 が すり減って る だけ だ

私 に しか でき ねえ こと な ん です

待て 真 那 !

う っ

クソッ !

( 猫 の 鳴き声 )

なんで …

なんで … か …

う っ !

( 五 河 琴 里 ( ことり ) ) 作戦 は 中断 よ フラ クシ ナス で 回収 する わ

士 道 聞こえ てる の ?

あ …

( 夜 刀 神 十 香 ( や とが み と おか ) ) あ … シドー !

シドー どこ へ 行って い た の だ

( 鳶 一 折紙 ( おりがみ ) ) 一体 どう いう こと ?

( 十 香 ) ケガ を し て いる で は ない か !

ひ っ …

ひ っ

す … すま ん 痛かった か ?

いや …

( 士 道 ) ごめん ( 折紙 ・ 十 香 ) シドー

( 士 道 ) 十 香 ?

シドー !

ケガ は 大丈夫 か ?

( 士 道 ) ああ

そう か で は 行く ぞ

え … あっ どう し た ん だ よ

( 十 香 ) “ デエト ” の 続き だ !

きなこ パン を くれ !

フランクフルト !

小 籠 包 ( ショー ロン ポー ) !

ん っ

ど … どう も

( 十 香 ) 次 は あそこ だ ! ( 士 道 ) おい

十 香 俺 あん ま 手持ち が …

心配 無用 だ

令 音 ( れい ね ) が 魔法 の カード を 貸し て くれ た

ブラック か よ

( 十 香 ) 令 音 に 教え て もらった の だ 狂 三 と 真 那 の こと

( 士 道 ) そう か …

俺 は 狂 三 が これ 以上 人 を 殺す の を 止め なきゃ なら ない

( 十 香 ) うん

( 士 道 ) で も どう 向き合え ば いい の か 自信 が ない ん だ …

狂 三 は 精霊 だ けど 十 香 や 四 糸 乃 ( よしの ) と は 違い すぎる

そんな こと は ない ぞ シドー

え ?

狂 三 は 変わら ない

私 と …

私 に は シドー が い て くれ た

シドー が 私 を 救って くれ た

今日 み たい に シドー が 私 を デエト に 誘って くれ て ―

この 世界 の 温かい 部分 を 見せ て くれ た の だ

シドー が い なけ れ ば ―

私 も 狂 三 の よう に なって い た かも しれ ない

私 と 狂 三 に 違い が ある と すれ ば それ は …

そば に 手 を 差し伸べ て くれる 者 が い た か どう か だ

ありがとう 十 香

おかげ で 大事 な こと を 思い 出 せ た

うん もう 怖く は ない か ?

ちょっと は …

大丈夫 だ シドー は 私 が 守る

それ は 心強い な

だ ろ う ?

シドー もう ちょっと だけ こう し て て も いい か ?

( 士 道 ) ああ

( 狂 三 ) あら 士 道 さん ごきげんよう

おはよう

( 亜衣 ( あい ) ) 五 河 士 道

( 麻衣 ( まい ) ) よく も し れ っと 登校 でき た なあ

( 美 衣 ( みい ) ) マジ 引く わ あ !

待って くれ 今 は シドー の 邪魔 を し ない で やって くれ !

( 美 衣 ) マジ 引く わ あ !

( 狂 三 ) で も 少し 驚き まし た わ

てっきり 士 道 さん は ―

今日 お 休み な さ れる と 思って おり まし た ので

( 士 道 ) 狂 三

はい

俺 は お前 を 救う こと に 決め た

おかしな こと を おっしゃい ます の ね

もう お前 に 人 を 殺さ せ ない

もう 真 那 に お前 を 殺さ せ ない

そう です の

士 道 さん

あなた の 言葉 本当 か どう か 確かめ て 差し上げ ます わ

( 真 那 ) ラタトスク 機関

まさか あんな 組織 に あなた と 兄 様 が いやがる と は …

よく 調べ た わ ね 目的 は ?

( 真 那 ) 五 河 士 道 ( 琴 里 ) う っ

( 真 那 ) 武器 も 持た せ ねえ で 兄 様 を 危険 な 精霊 と 会わ せる なんて …

あなた は 妹 失格 です あと の こと は 私 が 引き受け ます

冗談 じゃ ない わ

デウス ・ エクス ・ マキナ 社 み たい な 悪徳 企業 に ―

士 道 を 預けろ って いう の ?

なぜ それ を !

ナメ ない で もら える かしら ?

ラタトスク を 除く ―

世界 中 の 軍 や 警察 に 顕 現 装置 ( リア ライザ ) を 供給 する 軍事 企業

あなた そこ から AST に 出向 し た 社員 な ん でしょ

( チャイム )

ハァ フウッ よし !

( 村雨 ( むらさめ ) 令 音 ) 時 崎 狂 三 の 下校 は まだ 確認 さ れ て い ない

問題 は 彼女 が こちら の 話 を 聞い て くれる か どう か だ が …

あれ 琴 里 は ?

急用 で ね 今回 の ナビゲート は 私 が 務め させ て もらう よ

分かり まし た お 願い し ます

う っ う っ あ …

これ は …

令 音 さん

すぐ に 解析 する

悪徳 企業 と は 聞き 捨て なら ねえ です ね

あそこ は 記憶 を なく し た 私 に 存在 理由 を 与え て くれ や がり まし た

感謝 し て も し き れ ねえ 場所 です

本気 ? あんな こと まで さ れ て

何 の 話 です か ?

ハッ !

崇 宮 真 那 が 口 に し た コップ の 唾液 から ―

いろいろ 調べ て み た

全身 に 過剰 な 魔力 処理 が 施さ れ て いる

恐らく あと 10 年 も 生き られ ない だ ろ う

まさか 知ら ない の ?

( 携帯 電話 の 着信 音 )

私 よ 何 ?

( 神無月 恭平 ( かんなづき きょうへい ) ) 司令 来 禅 ( らい ぜん ) 高校 に ―

すさまじい 霊 波 反応 が …

時 崎 狂 三 の もの です

( 琴 里 ) 何で すって …

( 令 音 ) 広域 結 界

範囲 内 の 人間 を 衰弱 さ せる 類い の もの の よう だ

狂 三 が … どう し て ?

( 十 香 ) シ … シドー

( 士 道 ) 十 香 大丈夫 か !

うむ … だ が どう に も 体 が 重い

なんで 俺 だけ 平気 な ん だ ?

( 令 音 ) 十 香 や 四 糸 乃 の 霊 力 を その 身 に 封印 し て いる 君 は ―

精霊 の 加護 を 受け て いる に 等しい

この 状況 で まとも に 動 ける の は 君 だけ だ

( ノイズ )

( 狂 三 ) 士 道 さん 聞こえ ます か ぁ ?

フッ … 私 ( わたくし ) に ご 用 が ある なら 屋上 まで どうぞ

なるべく 早く い らし て いただ い た ほう が ―

いい と 思い ます わ よ

ヒッ ヒヒヒヒヒッ

十 香 ここ で 休 ん でろ

え …

大丈夫 だ 俺 が 助ける

シドー

( 折紙 ) 識別 AST 鳶 一 折紙

ベーシック ・ リア ライザ 起動 承認

う っ う ああ ああ あ あっ …

う っ

くっ あっ !

( 狂 三 ) よう こそ お 待ち し て おり まし た わ 士 道 さん

( 日下部 燎子 ( くさ かべ りょう こ ) ) 緊急 着 装 を 使った の ね 状況 は ?

( 折紙 ) 非常に 危険 応援 を

ウッフッ …

折紙 さん そんなに 急 い で どちら に 行か れ ます の ?

( 折紙 ) 時 崎 狂 三 …

申し訳ない の です が ここ から 先 へ は 行か せ ませ ん わ

シドー シドー

う っ

う あっ ぐ っ …

1 人 で 行く な シドー

動け 動け

動け ー っ !

これ は … い ける ぞ !

( 銃声 )

誰 だ !

お前 は …

ごきげんよう 十 香 さん

狂 三 … お前 何 を し た ん だ ! ?

ステキ でしょ う ? “ 時 喰 ( とき は ) み の 城 ”

私 ( わたくし ) の 影 を 踏 ん で いる 方 の 時間 を 吸い上げる 結 界 で すわ

時間 を ?

あ … それ は …

これ は 私 ( わたくし ) の 時間 です の

寿命 … と 言い換え て も かまい ませ ん わ

私 ( わたくし ) の 天使 は ―

それはそれは すばらしい 力 を 持って いる の です けど

困った こと に 使う たび に 膨大 な 時間 を 喰 ( く ) ら って いき ます の

だから 時折 こう し て 外 から 補充 し て おり ます の よ

な っ 何 だ と …

( 狂 三 ) 皆さん 哀れ で かわいい 私 ( わたくし ) の 餌

ああ … でも でも 士 道 さん だけ は 特別 です わ

だって

私 ( わたくし ) は あなた と 1 つ に なる ため に

あなた を 直接 食べ て 差し上げる ため に ―

ここ まで 来 た の です も の

俺 が 目的 なら こんな こと する 必要な い だ ろ !

( 狂 三 ) あなた を 食べる 前 に 今 朝方 の 発言 を 取り消し て いただき たく て

私 ( わたくし ) を 救う だ なんて 世 ( よ ) まい 言 ( ごと ) を …

( 士 道 ) あ …

ねえ 士 道 さん

そんな 理由 で こんな こと を する 私 ( わたくし ) は 恐ろしい でしょ う ?

憎い でしょ う ?

慈悲 を かける べき 相手 で は ない こと は 明白 でしょ う ?

だから あの 言葉 を 撤回 し て ください まし

そう し た なら この 結 界 を 解 い て 差し上げ て も かまい ませ ん わ よ

な っ …

キヒヒヒヒッ …

さあ さあ お 早く

手遅れ に なって しまったら 元 も 子 も あり ませ ん わ よ

結 界 を 解 い て くれ

でも お前 の こと は 諦め ない

う … 何 を 言って ます の ?

ああ … あきれ ます わ ね

( サイレン )

この 音 が 何 か は お 分かり に なり ます の よね

空間 震 警報 ! ?

( 警報 音 )

まさか 時 崎 狂 三 が ?

突発 的 災害 の 空間 震 を 意図 的 に 起こ せる と いう の か

キヒッ キヒヒヒッ

さあ さあ どう し ます の ?

今 空間 震 が 起き たら 気 を 失った 生徒 の 皆さん は ―

どう なり ます でしょ う ね

シン 狂 三 の 精神 状態 が 変化 し て いる

まるで 君 を 恐れ て いる か の よう だ

そう か !

狂 三 お前 は 俺 を 食べる の が 目的 って 言って たよ な

なら 空間 震 を 止めろ

さも ない と

俺 は ここ から 落ち て 死 ん で やる ぞ

自分 を 人質 に ?

そんな 脅し や れる もの なら やって ごらん なさい な

ああ

う っ

( 狂 三 ) 信じ られ ませ ん わ

あなた バッカ じゃ あり ませ ん の

これ で はっきり し た 俺 に は 人質 の 価値 が ある ん だ な

空間 震 を 止め て もら お う か ?

ついでに この 結 界 も 消し て もらう

さも ない と 舌 を かん で 死ぬ ぞ !

もう 何 です の ?

よし じゃあ もう 1 つ

まだ あり ます の ?

( 士 道 ) 狂 三 お前 に やり 直す 機会 を 与え させ て くれ ない か ?

まだ それ を … ありがた 迷惑 です わ

そんな こと 分か ん ねえ だ ろ !

お前 だって ―

ごく 当たり前 の 平穏 な 生活 を 好き に なる かも しれ ない

そう じゃ なきゃ 俺 と の デート を 楽し ん だ り でき なかった はず だ

でも そんな こと …

できる ん だ よ 俺 に なら !

あっ …

お前 の 罪 は 一生 かけ て 償わ なきゃ なら ねえ

でも 狂 三 お前 が どんな に 間違って いよ う が ―

俺 が お前 を 救っちゃ いけ ない 理由 に は なら ない !

ハッ … わ 私 ( わたくし ) は …

士 道 さん …

私 ( わたくし ) 本当 に

( 衝撃 音 ) ( 狂 三 ) ウッ !

( 狂 三 ) ダァメ です わ よ そんな 言葉 に 惑わ さ れ ちゃ あ

( 狂 三 ) い … あ … ( 士 道 ) 狂 三 ?

私 ( わたくし ) は …

( 狂 三 ) は いはい 分かり まし た わ もう お やすみ なさい

あ あ …

( 狂 三 ) まったく …

( 士 道 ) な っ … 狂 三 な んで …

( 狂 三 ) この ころ の 私 ( わたくし ) は ―

若 すぎ た かも しれ ませ ん わ ね

もう まだるっこし い の は やめ に し ま しょ う

真 那 !

はい また 危 ねえ ところ で し た ね

( 狂 三 ) ウッヒヒヒッ

いつも ながら さすが で すわ ね

私 ( わたくし ) の 霊 装 を こう も 簡単 に 切り裂く なんて

でも ~

私 ( わたくし ) だけ は 殺さ せ て 差し上げる わけ に は まいり ませ ん わ ねえ

おいで なさい 刻々 帝 ( ザフキエル ) !

四 の 弾 ( ダレット )

( 銃声 )

( 士 道 ) な っ … ( 真 那 ) 大した 回復 能力 です

キヒヒッ 違い ます わ よ 時間 を 戻し た だけ です わ

さあ さあ 始め ま しょ う

上等 です

また いつも の よう に 殺し て やり ます

キヒヒヒヒッ

ま ~ だ 分かり ませ ん の ?

あなた に 私 ( わたくし ) を 殺し きる こと は 絶対 に でき ませ ん わ !

その 喉 から 消し 飛ばし て やり ます !

( 狂 三 ) 一 の 弾 ( アレフ )

( 銃声 )

( 銃声 ) ( 士 道 ) 真 那 !

( 真 那 ) う ぐ っ

七 の 弾 ( ザイン )

( 銃声 ) ( 真 那 ) ムダ で …

真 那 !

( 銃声 )

( 士 道 ) 狂 三 ?

( 真 那 ) ぐ っ ! ( 士 道 ) 真 那 !

( 真 那 ) 兄 様 … 来 ない で ください …

( 十 香 ) シドー ( 折紙 ) 士 道

( 士 道 ) 2 人 と も

あら あら 皆さん お そろい で

狂 三 戦い の 途中 で 逃げる と は !

もう 逃がさ ない

( 十 香 ・ 折紙 ) え ?

まあ 恐ろしい です わ

こんなに も か弱い 私 ( わたくし ) に 大勢 で 襲いかか ろ う だ なんて

でも 私 ( わたくし ) も 今日 は 本気 です の

そう でしょ う ? 私 ( わたくし ) たち

( 士 道 ) 何 だ よ これ は …

( 狂 三 ) これ は 私 ( わたくし ) の 過去

私 ( わたくし ) の 履歴

さまざま な 時間 軸 の 私 ( わたくし ) の 姿 で すわ

分かり まし て ? 私 ( わたくし ) を 殺し き れ ない 理由 が

訳 が 分から ん ぞ !

さあ 終わり に いたし ま しょ う

ぐ っ !

あ あっ !

( 狂 三 ) ウフフ … これ で 心置きなく

そう そう もう 二 度 と 私 ( わたくし ) を たぶらかせ ない よう ―

絶望 を 刻み込 ん で 差し上げ ない と いけ ませ ん わ ね

( サイレン ) ( 士 道 ) お前 まさか !

( 狂 三 ) ウフフ フフッ

今度 こそ きっと たくさん 死 ん で しまい ます わ ねえ

やめろ ー っ !

( 狂 三 ) ヒヒヒヒヒッ ヒャッハハハッ ヒヒヒヒッ

アーッハハハハッ

アーッハハハハッ

( 空間 震 の 音 )

ハッ !

どう いう こと です の ?

知ら なかった ? 空間 震 は ね

発生 と 同時に 同 規模 の 揺らぎ を ぶつける と 相殺 できる の よ

ハッ !

あれ … は …

琴 里 ?

( 琴 里 ) 少し の 間 返し て もらう わ よ 士 道

焦がせ 灼 爛 殲鬼 ( カマ エル ) !

さあ 私 たち の デート を 始め ま しょ う

♪ ~

~ ♪


( 崇 宮 真 那 ( たかみ や ま な ) ) 間一髪 で し た 大事 は ねえ です か ?

( 五 河 士 道 ( いつか しどう ) ) 真 那 ?

ああ … そりゃ 驚き ます よ ね

( 時 崎 狂 三 ( と きさき くるみ ) ) あら あら …

私 ( わたくし ) と 士 道 さん の 逢 瀬 ( おう せ ) を 邪魔 する なんて ―

マナー 違反 が すぎ ませ ん こと ?

話 は あと です 兄 様 すぐ に 終わら せ や がり ます ので

狂 三 !

う っ く ふ …

( 士 道 ) やめろ ! ダメ だ 殺し ちゃ !

け ふ っ フフッ …

やっぱり 士 道 さん は 優しい お方 …

( 剣 が 刺さる 音 )

なんで …

なんで 平然 と し て られる ん だ よ お前 は 今 人 を !

( 真 那 ) 精霊 です 兄 様

それ に 慣れ て いやがり ます から …

♪ ~

( ナレーション ) “ それ ” は すべて の 者 に 与え られ て いる が ―

買う こと は でき ない

~ ♪

鳶 一 ( と び いち ) 一 曹 から ―

いろいろ 聞い て いやがる よう です ね

まあ 今日 の こと は ―

悪い 夢 でも 見 た と 思って 忘れ や がって ください

忘れる な ん てっ

死な ねえ ん です よ

ナイトメア 時 崎 狂 三 は 特別 な 精霊 です

何度 殺し て も どんな 方法 でも ―

この 女 は 何事 も なかった か の よう に ―

また どこ か に 現れ て 人 を 殺し や がる ん です

だから 私 は 殺し 続け て いる ん です

執拗 ( し つよ う ) に 追いかけ て 何度 も 何度 も 何度 も 何度 も …

もう やめ て くれ !

そんな の は 慣れ てる なんて 言わ ない 心 が すり減って る だけ だ

私 に しか でき ねえ こと な ん です

待て 真 那 !

う っ

クソッ !

( 猫 の 鳴き声 )

なんで …

なんで … か …

う っ !

( 五 河 琴 里 ( ことり ) ) 作戦 は 中断 よ フラ クシ ナス で 回収 する わ

士 道 聞こえ てる の ?

あ …

( 夜 刀 神 十 香 ( や とが み と おか ) ) あ … シドー !

シドー どこ へ 行って い た の だ

( 鳶 一 折紙 ( おりがみ ) ) 一体 どう いう こと ?

( 十 香 ) ケガ を し て いる で は ない か !

ひ っ …

ひ っ

す … すま ん 痛かった か ?

いや …

( 士 道 ) ごめん ( 折紙 ・ 十 香 ) シドー

( 士 道 ) 十 香 ?

シドー !

ケガ は 大丈夫 か ?

( 士 道 ) ああ

そう か で は 行く ぞ

え … あっ どう し た ん だ よ

( 十 香 ) “ デエト ” の 続き だ !

きなこ パン を くれ !

フランクフルト !

小 籠 包 ( ショー ロン ポー ) !

ん っ

ど … どう も

( 十 香 ) 次 は あそこ だ ! ( 士 道 ) おい

十 香 俺 あん ま 手持ち が …

心配 無用 だ

令 音 ( れい ね ) が 魔法 の カード を 貸し て くれ た

ブラック か よ

( 十 香 ) 令 音 に 教え て もらった の だ 狂 三 と 真 那 の こと

( 士 道 ) そう か …

俺 は 狂 三 が これ 以上 人 を 殺す の を 止め なきゃ なら ない

( 十 香 ) うん

( 士 道 ) で も どう 向き合え ば いい の か 自信 が ない ん だ …

狂 三 は 精霊 だ けど 十 香 や 四 糸 乃 ( よしの ) と は 違い すぎる

そんな こと は ない ぞ シドー

え ?

狂 三 は 変わら ない

私 と …

私 に は シドー が い て くれ た

シドー が 私 を 救って くれ た

今日 み たい に シドー が 私 を デエト に 誘って くれ て ―

この 世界 の 温かい 部分 を 見せ て くれ た の だ

シドー が い なけ れ ば ―

私 も 狂 三 の よう に なって い た かも しれ ない

私 と 狂 三 に 違い が ある と すれ ば それ は …

そば に 手 を 差し伸べ て くれる 者 が い た か どう か だ

ありがとう 十 香

おかげ で 大事 な こと を 思い 出 せ た

うん もう 怖く は ない か ?

ちょっと は …

大丈夫 だ シドー は 私 が 守る

それ は 心強い な

だ ろ う ?

シドー もう ちょっと だけ こう し て て も いい か ?

( 士 道 ) ああ

( 狂 三 ) あら 士 道 さん ごきげんよう

おはよう

( 亜衣 ( あい ) ) 五 河 士 道

( 麻衣 ( まい ) ) よく も し れ っと 登校 でき た なあ

( 美 衣 ( みい ) ) マジ 引く わ あ !

待って くれ 今 は シドー の 邪魔 を し ない で やって くれ !

( 美 衣 ) マジ 引く わ あ !

( 狂 三 ) で も 少し 驚き まし た わ

てっきり 士 道 さん は ―

今日 お 休み な さ れる と 思って おり まし た ので

( 士 道 ) 狂 三

はい

俺 は お前 を 救う こと に 決め た

おかしな こと を おっしゃい ます の ね

もう お前 に 人 を 殺さ せ ない

もう 真 那 に お前 を 殺さ せ ない

そう です の

士 道 さん

あなた の 言葉 本当 か どう か 確かめ て 差し上げ ます わ

( 真 那 ) ラタトスク 機関

まさか あんな 組織 に あなた と 兄 様 が いやがる と は …

よく 調べ た わ ね 目的 は ?

( 真 那 ) 五 河 士 道 ( 琴 里 ) う っ

( 真 那 ) 武器 も 持た せ ねえ で 兄 様 を 危険 な 精霊 と 会わ せる なんて …

あなた は 妹 失格 です あと の こと は 私 が 引き受け ます

冗談 じゃ ない わ

デウス ・ エクス ・ マキナ 社 み たい な 悪徳 企業 に ―

士 道 を 預けろ って いう の ?

なぜ それ を !

ナメ ない で もら える かしら ?

ラタトスク を 除く ―

世界 中 の 軍 や 警察 に 顕 現 装置 ( リア ライザ ) を 供給 する 軍事 企業

あなた そこ から AST に 出向 し た 社員 な ん でしょ

( チャイム )

ハァ フウッ よし !

( 村雨 ( むらさめ ) 令 音 ) 時 崎 狂 三 の 下校 は まだ 確認 さ れ て い ない

問題 は 彼女 が こちら の 話 を 聞い て くれる か どう か だ が …

あれ 琴 里 は ?

急用 で ね 今回 の ナビゲート は 私 が 務め させ て もらう よ

分かり まし た お 願い し ます

う っ う っ あ …

これ は …

令 音 さん

すぐ に 解析 する

悪徳 企業 と は 聞き 捨て なら ねえ です ね

あそこ は 記憶 を なく し た 私 に 存在 理由 を 与え て くれ や がり まし た

感謝 し て も し き れ ねえ 場所 です

本気 ? あんな こと まで さ れ て

何 の 話 です か ?

ハッ !

崇 宮 真 那 が 口 に し た コップ の 唾液 から ―

いろいろ 調べ て み た

全身 に 過剰 な 魔力 処理 が 施さ れ て いる

恐らく あと 10 年 も 生き られ ない だ ろ う

まさか 知ら ない の ?

( 携帯 電話 の 着信 音 )

私 よ 何 ?

( 神無月 恭平 ( かんなづき きょうへい ) ) 司令 来 禅 ( らい ぜん ) 高校 に ―

すさまじい 霊 波 反応 が …

時 崎 狂 三 の もの です

( 琴 里 ) 何で すって …

( 令 音 ) 広域 結 界

範囲 内 の 人間 を 衰弱 さ せる 類い の もの の よう だ

狂 三 が … どう し て ?

( 十 香 ) シ … シドー

( 士 道 ) 十 香 大丈夫 か !

うむ … だ が どう に も 体 が 重い

なんで 俺 だけ 平気 な ん だ ?

( 令 音 ) 十 香 や 四 糸 乃 の 霊 力 を その 身 に 封印 し て いる 君 は ―

精霊 の 加護 を 受け て いる に 等しい

この 状況 で まとも に 動 ける の は 君 だけ だ

( ノイズ )

( 狂 三 ) 士 道 さん 聞こえ ます か ぁ ?

フッ … 私 ( わたくし ) に ご 用 が ある なら 屋上 まで どうぞ

なるべく 早く い らし て いただ い た ほう が ―

いい と 思い ます わ よ

ヒッ ヒヒヒヒヒッ

十 香 ここ で 休 ん でろ

え …

大丈夫 だ 俺 が 助ける

シドー

( 折紙 ) 識別 AST 鳶 一 折紙

ベーシック ・ リア ライザ 起動 承認

う っ う ああ ああ あ あっ …

う っ

くっ あっ !

( 狂 三 ) よう こそ お 待ち し て おり まし た わ 士 道 さん

( 日下部 燎子 ( くさ かべ りょう こ ) ) 緊急 着 装 を 使った の ね 状況 は ?

( 折紙 ) 非常に 危険 応援 を

ウッフッ …

折紙 さん そんなに 急 い で どちら に 行か れ ます の ?

( 折紙 ) 時 崎 狂 三 …

申し訳ない の です が ここ から 先 へ は 行か せ ませ ん わ

シドー シドー

う っ

う あっ ぐ っ …

1 人 で 行く な シドー

動け 動け

動け ー っ !

これ は … い ける ぞ !

( 銃声 )

誰 だ !

お前 は …

ごきげんよう 十 香 さん

狂 三 … お前 何 を し た ん だ ! ?

ステキ でしょ う ? “ 時 喰 ( とき は ) み の 城 ”

私 ( わたくし ) の 影 を 踏 ん で いる 方 の 時間 を 吸い上げる 結 界 で すわ

時間 を ?

あ … それ は …

これ は 私 ( わたくし ) の 時間 です の

寿命 … と 言い換え て も かまい ませ ん わ

私 ( わたくし ) の 天使 は ―

それはそれは すばらしい 力 を 持って いる の です けど

困った こと に 使う たび に 膨大 な 時間 を 喰 ( く ) ら って いき ます の

だから 時折 こう し て 外 から 補充 し て おり ます の よ

な っ 何 だ と …

( 狂 三 ) 皆さん 哀れ で かわいい 私 ( わたくし ) の 餌

ああ … でも でも 士 道 さん だけ は 特別 です わ

だって

私 ( わたくし ) は あなた と 1 つ に なる ため に

あなた を 直接 食べ て 差し上げる ため に ―

ここ まで 来 た の です も の

俺 が 目的 なら こんな こと する 必要な い だ ろ !

( 狂 三 ) あなた を 食べる 前 に 今 朝方 の 発言 を 取り消し て いただき たく て

私 ( わたくし ) を 救う だ なんて 世 ( よ ) まい 言 ( ごと ) を …

( 士 道 ) あ …

ねえ 士 道 さん

そんな 理由 で こんな こと を する 私 ( わたくし ) は 恐ろしい でしょ う ?

憎い でしょ う ?

慈悲 を かける べき 相手 で は ない こと は 明白 でしょ う ?

だから あの 言葉 を 撤回 し て ください まし

そう し た なら この 結 界 を 解 い て 差し上げ て も かまい ませ ん わ よ

な っ …

キヒヒヒヒッ …

さあ さあ お 早く

手遅れ に なって しまったら 元 も 子 も あり ませ ん わ よ

結 界 を 解 い て くれ

でも お前 の こと は 諦め ない

う … 何 を 言って ます の ?

ああ … あきれ ます わ ね

( サイレン )

この 音 が 何 か は お 分かり に なり ます の よね

空間 震 警報 ! ?

( 警報 音 )

まさか 時 崎 狂 三 が ?

突発 的 災害 の 空間 震 を 意図 的 に 起こ せる と いう の か

キヒッ キヒヒヒッ

さあ さあ どう し ます の ?

今 空間 震 が 起き たら 気 を 失った 生徒 の 皆さん は ―

どう なり ます でしょ う ね

シン 狂 三 の 精神 状態 が 変化 し て いる

まるで 君 を 恐れ て いる か の よう だ

そう か !

狂 三 お前 は 俺 を 食べる の が 目的 って 言って たよ な

なら 空間 震 を 止めろ

さも ない と

俺 は ここ から 落ち て 死 ん で やる ぞ

自分 を 人質 に ?

そんな 脅し や れる もの なら やって ごらん なさい な

ああ

う っ

( 狂 三 ) 信じ られ ませ ん わ

あなた バッカ じゃ あり ませ ん の

これ で はっきり し た 俺 に は 人質 の 価値 が ある ん だ な

空間 震 を 止め て もら お う か ?

ついでに この 結 界 も 消し て もらう

さも ない と 舌 を かん で 死ぬ ぞ !

もう 何 です の ?

よし じゃあ もう 1 つ

まだ あり ます の ?

( 士 道 ) 狂 三 お前 に やり 直す 機会 を 与え させ て くれ ない か ?

まだ それ を … ありがた 迷惑 です わ

そんな こと 分か ん ねえ だ ろ !

お前 だって ―

ごく 当たり前 の 平穏 な 生活 を 好き に なる かも しれ ない

そう じゃ なきゃ 俺 と の デート を 楽し ん だ り でき なかった はず だ

でも そんな こと …

できる ん だ よ 俺 に なら !

あっ …

お前 の 罪 は 一生 かけ て 償わ なきゃ なら ねえ

でも 狂 三 お前 が どんな に 間違って いよ う が ―

俺 が お前 を 救っちゃ いけ ない 理由 に は なら ない !

ハッ … わ 私 ( わたくし ) は …

士 道 さん …

私 ( わたくし ) 本当 に

( 衝撃 音 ) ( 狂 三 ) ウッ !

( 狂 三 ) ダァメ です わ よ そんな 言葉 に 惑わ さ れ ちゃ あ

( 狂 三 ) い … あ … ( 士 道 ) 狂 三 ?

私 ( わたくし ) は …

( 狂 三 ) は いはい 分かり まし た わ もう お やすみ なさい

あ あ …

( 狂 三 ) まったく …

( 士 道 ) な っ … 狂 三 な んで …

( 狂 三 ) この ころ の 私 ( わたくし ) は ―

若 すぎ た かも しれ ませ ん わ ね

もう まだるっこし い の は やめ に し ま しょ う

真 那 !

はい また 危 ねえ ところ で し た ね

( 狂 三 ) ウッヒヒヒッ

いつも ながら さすが で すわ ね

私 ( わたくし ) の 霊 装 を こう も 簡単 に 切り裂く なんて

でも ~

私 ( わたくし ) だけ は 殺さ せ て 差し上げる わけ に は まいり ませ ん わ ねえ

おいで なさい 刻々 帝 ( ザフキエル ) !

四 の 弾 ( ダレット )

( 銃声 )

( 士 道 ) な っ … ( 真 那 ) 大した 回復 能力 です

キヒヒッ 違い ます わ よ 時間 を 戻し た だけ です わ

さあ さあ 始め ま しょ う

上等 です

また いつも の よう に 殺し て やり ます

キヒヒヒヒッ

ま ~ だ 分かり ませ ん の ?

あなた に 私 ( わたくし ) を 殺し きる こと は 絶対 に でき ませ ん わ !

その 喉 から 消し 飛ばし て やり ます !

( 狂 三 ) 一 の 弾 ( アレフ )

( 銃声 )

( 銃声 ) ( 士 道 ) 真 那 !

( 真 那 ) う ぐ っ

七 の 弾 ( ザイン )

( 銃声 ) ( 真 那 ) ムダ で …

真 那 !

( 銃声 )

( 士 道 ) 狂 三 ?

( 真 那 ) ぐ っ ! ( 士 道 ) 真 那 !

( 真 那 ) 兄 様 … 来 ない で ください …

( 十 香 ) シドー ( 折紙 ) 士 道

( 士 道 ) 2 人 と も

あら あら 皆さん お そろい で

狂 三 戦い の 途中 で 逃げる と は !

もう 逃がさ ない

( 十 香 ・ 折紙 ) え ?

まあ 恐ろしい です わ

こんなに も か弱い 私 ( わたくし ) に 大勢 で 襲いかか ろ う だ なんて

でも 私 ( わたくし ) も 今日 は 本気 です の

そう でしょ う ? 私 ( わたくし ) たち

( 士 道 ) 何 だ よ これ は …

( 狂 三 ) これ は 私 ( わたくし ) の 過去

私 ( わたくし ) の 履歴

さまざま な 時間 軸 の 私 ( わたくし ) の 姿 で すわ

分かり まし て ? 私 ( わたくし ) を 殺し き れ ない 理由 が

訳 が 分から ん ぞ !

さあ 終わり に いたし ま しょ う

ぐ っ !

あ あっ !

( 狂 三 ) ウフフ … これ で 心置きなく

そう そう もう 二 度 と 私 ( わたくし ) を たぶらかせ ない よう ―

絶望 を 刻み込 ん で 差し上げ ない と いけ ませ ん わ ね

( サイレン ) ( 士 道 ) お前 まさか !

( 狂 三 ) ウフフ フフッ

今度 こそ きっと たくさん 死 ん で しまい ます わ ねえ

やめろ ー っ !

( 狂 三 ) ヒヒヒヒヒッ ヒャッハハハッ ヒヒヒヒッ

アーッハハハハッ

アーッハハハハッ

( 空間 震 の 音 )

ハッ !

どう いう こと です の ?

知ら なかった ? 空間 震 は ね

発生 と 同時に 同 規模 の 揺らぎ を ぶつける と 相殺 できる の よ

ハッ !

あれ … は …

琴 里 ?

( 琴 里 ) 少し の 間 返し て もらう わ よ 士 道

焦がせ 灼 爛 殲鬼 ( カマ エル ) !

さあ 私 たち の デート を 始め ま しょ う

♪ ~

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