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Switched, Switched S1:E4 Trap

Switched S 1:E 4 Trap

( 水本 ( みず もと )) 聞いた んだ 確実に 入れ替わる 方法 を

( 然子 ( ぜんこ )) 誰 に ! ( 水本 ) そんな 顔 し ないで

俺 は 君 の そば から 離れたり し ない よ

それ でも イヤ

アタシ は 今 の まま の しろ ちゃん が 好きな の !

誤解 だ よ

え ?

入れ替わる の は 俺 と 火 賀 ( か が ) じゃ ない

火 賀 と あゆみ ちゃん だ

次の 赤 月 に …

あいつ ら の 人生 終わら せて やる

気付いた んだ よ

自分 が 入れ替わる より

人生 が 変わる ヤツ ら を 高み の 見物 して る ほう が 面白い って

( 然子 ) だ けど … 実際 どう する つもり ?

なり たい 相手 の 前 で 死ぬ って いう の が

入れ替わり の 条件 な んだ よ

そんな こと さ せる なんて 無理な んじゃ

全く 問題 ない よ

え ?

簡単に だます こと が できる

あいつ ら は 人 を 疑う って こと 知ら ない から

( 然子 ) でも もし 失敗 したら …

自殺 で 片づければ いい

許せ ない んだ ろ ? 火 賀 の こと

( 火 賀 ) 俺 に とって は ―

今 の 海 根 ( うみ ね ) さん が 一 番 かわいい

( 水本 )“ 今 の 海 根 さん ”

つまり あいつ は 君 を 全 否定 した んだ

だから 思い知ら せて やろう よ

“ 人 は 見かけ じゃ ない ” なんて ただ の キレイ ごと だって

しろ ちゃん …

軽蔑 した ?

う うん

ますます 好きに なった

協力 さ せて

アタシ の 知って る こと 全部 教えて あげる

( あゆみ ) おいし ~ い

この 時期 の イチゴ は 最高だ ね

に して も よく 食う な お前

や っぱ 海 根 さん に 悪い かな

え ?

この 体 に なって から たくさん 食べて も ―

おなか いっぱい に なら ない んだ

2 週間 で 5 キロ も 太っちゃ った

気 に す んな 食って まえ

うん そう する

( 宇金 ( う こん )) 随分 と 楽し そう ね

( あゆみ ) 宇金 さん

( 火 賀 ) 何 し に 来た ん や

あなた たち …

このまま だ と 命 を 落とす こと に なる わ よ

♪~

~♪

俺 ら を 入れ替える ?

しろ ちゃん が 私 たち を 苦しめる 理由 なんて あり ませ ん

絶対 に 間違い です

( 宇金 ) そんな こと 言わ れて も 聞いた の は 私 じゃ ない から

( 火 賀 ) じゃあ 誰 が

天 ヶ 瀬 ( あま が せ ) さん

天 ヶ 瀬 ?

( 宇金 ) そう 彼 よ

バカに して ん の か よ あゆみ 帰ろう

( 宇金 ) 彼 も 入れ替わって る の

天 ヶ 瀬 さん もともと 人間 だった の よ

ホントです か ?

信じて どない す ん ねん デタラメ に 決まって る やろ

( 天 ヶ 瀬 ) デタラメ で は あり ませ ん !

これ で 分かった かしら

天 ヶ 瀬 さん が インコ に なった の は 6 年 前

( 天 ヶ 瀬 )46 歳 の とき です

( 宇金 ) 信じて いた 友人 に 裏切ら れ …

( 天 ヶ 瀬 の 妻 ) 早く 行き なさい ほら 早く !

( 宇金 ) 家族 に も 見捨て られ

( 天 ヶ 瀬 ) まさこ !

( 宇金 ) 気付いた とき に は 何もかも 失って いた

そして 薄れ ゆく 意識 の 中 で 願って しまった

目の前 の インコ の 瞳 が あまりに も 無垢 ( むく ) で 美しかった から

んな こと あり え へん やろ ( あゆみ ) でも …

条件 は 全部 そろって る

( 宇金 ) 恋人 に 裏切ら れた あなた が

自分 と 重なって 放っておけ なかった らしい の

( 天 ヶ 瀬 ) 水本 公 史郎 ( こう しろう ) は ―

入れ替わり に 失敗 した 君 たち が 死のう と かまわ ない 様子 でした

自殺 で 片づければ いい

だから 言った でしょ ?

このまま だ と 命 を 落とす って

( 火 賀 ) あゆみ

俺 に 遠慮 せ んで ええ ぞ

俺 も お前 と 同じ 気持ち や

公 史郎 の こと は 疑い たく ない

あいつ 頭 ええ くせ に バカ正直で 大 まじめな 野郎 や

きっと 何 か 考え が あって 動いて る

火 賀 くん …

あんた たち バカな の ?

水本 公 史郎 は あんた たち の 命 なんて なんとも 思って ない の よ

しろ ちゃん は そんな 人 じゃ あり ませ ん !

しろ ちゃん は …

私 を 助けて くれた んです

( あゆみ ) 誰 か 来て !

助けて 怖い よ

しろ ちゃん 助けて !

( あゆみ の 泣き声 )

( 水本 ) あゆみ ちゃん どこ ? ねえ あゆみ ちゃん !

あゆみ ちゃん !

しろ ちゃん ? しろ ちゃん 助けて !

( あゆみ ) しろ ちゃん ! ( 水本 ) あゆみ ちゃん !

あゆみ ちゃん いる の ?

しろ ちゃん 助けて

( 水本 ) うん

しろ ちゃん 出して

しろ ちゃん

( 水本 ) あゆみ ちゃん 待って て 今 誰 か 呼んで くる から

( あゆみ ) ダメ !

しろ ちゃん 行か ないで

怖い よ …

( あゆみ の 泣き声 )

( あゆみ ) しろ ちゃん いる ?

しろ ちゃん ねえ いる ? しろ ちゃん

( 水本 ) いる よ

大丈夫だ よ

( あゆみ ) しろ ちゃん いる よ ね ?

ハァ ハァ …

あゆみ ちゃん 見 っけ !

( あゆみ ) 私 を 助けて くれた とき ―

しろ ちゃん の 手 は ボロボロ に なって ました

私 が 知って る しろ ちゃん は そういう 人 な んです

( 天 ヶ 瀬 ) いけ ませ ん それ で は あの 男 の ―

思うつぼ じゃ ないで す か !

君 たち は まだ … あ !

この お人よし たち に 何 を 言って も もう 無駄

せいぜい 用心 する こと ね

次の 赤 月 は …

あさって だ から

あ ~ もう 面倒くさい !

今 から 会い に 行く ぞ

会い に 行く って 誰 に ?

そんな もん 決まって る やろ

( 然子 ) アタシ が 小さかった ころ お 父さん が ここ の 神主 を して て

赤 月 の 歌 の こと を 教えて くれた の

( 水本 ) 赤 月 の 歌 ?

( 然子 ) ここ に 入れ替わる 方法 が

( 水本 )“ 廻 ( まわ ) る 廻る 赤 の 日 に ―”

“ まんまる お め め の その まえ で ―”

“ こちら の 殻 を あげる から ―”

“ そちら の 殻 を ください な ”

君 は こんな もの を 信じて ビル から 飛び降りた の か ?

( 然子 ) もともと 死ぬ つもりだった から ―

試して みよう って

どうせ 失敗 して も ―

悲しむ 人間 なんて い ない し ね

しろ ちゃん

信じて る から

しろ ちゃん が ―

何 を しよう と して る の か 分から ない けど

でも 私 たち は しろ ちゃん を 信じて る から

( 火 賀 ) それ だけ や

じゃあ な

( 水本 ) ホント バカだ な

( 火 賀 ) また あした な

( あゆみ ) うん …

( 火 賀 ) 何 を 難しい 顔 し てんねん

( あゆみ ) 痛い ~ ( 火 賀 ) うら ~ う お ~

あした 寝坊 す んな よ

火 賀 くん も 宿題 忘れ ない ように ね

おう

じゃあ な

好きな ん や あゆみ が

今 は 自分 の こと だけ 考えろ

( あゆみ ) いつも 気 を 遣わ せて ごめん ね

火 賀 くん きっと 返事 待って る よ ね …

( あゆみ ) また 遅く なって すみません

これ から は …

( 京子 ) もう 帰って こ なくて も いい の よ

あんた なんて ねえ ―

い ない ほう が よっぽど 楽な んだ から

いって らっしゃい

( リポーター ) 赤 月 町 の 名物 “ 赤 月 ” は いよいよ あさって です

今 から その 出現 へ の 期待 感 が 高まって いる の を ―

肌 で 感じ ます

実は 私 も 赤 月 は 何度 も 見た こと が ある のです が …

( あゆみ ) 赤 月 は あした

もしかしたら こう やって 普通に 過ごせる の も ―

今日 で 最後 かも しれ ない

おはよう

( 律 ( りつ )) 火 賀 ! 然子 ちゃん !

( マリア )2 人 と も ヤバ い こと に なって る よ

え ?

( 生徒 ) 昨日 火 賀 くん 公開 告白 した らしい よ

( 金村 ) 火 賀 くん って さ あゆみ の こと 好きじゃ なかった っけ

( 船木 ) 火 賀 が ホントに ブス 好きだった と は ね

( 望月 ) いやいや でも 昨日 の 告白 マジ っぽかった

( 生徒 ) は あー ?

( 生徒 ) 相手 海 根 だ ろ ? ネタ だって

違う

( あゆみ ) これ って …

あれ が きっかけ だ よ ね ?

俺 に とって は 今 の 海 根 さん が 一 番 かわいい

どうして ここ まで …

( 律 ) まあ 火 賀 は こんなんで も 結構 モテ る から ね

“ こんなん ” って なん や ねん

こんな ん は こんなんでしょ

( マリア ) えっ 見て ! こっち も ヤバ い

( 火 賀 ) おい もう !

( 繰り返す 音声 ) 今 の 海 根 さん が 一 番 かわいい

なんか 他 に やる こと な い ん かい なあ ?

( 生徒 ) いや ないない … あ !

ウワサ を すれば

ねえ 火 賀 くん と つきあって る って ホント ?

( 生徒 ) みんな の 前 で 告白 さ れた んでしょ ?

( 生徒 ) やる じゃ ん 海 根 さん

全然 そんな ん じゃ ない から

え ? 振った の ?

( 生徒 ) そんな わけない か

て いう か どう 考えて も 釣り合わ ない でしょ

( 生徒 ) ブス って 自覚 ない の か なあ

( あゆみ ) え ?

ブス の … 自覚 ?

みんな が 私 と 火 賀 くん を どんな 目 で 見て いた の か …

ようやく 分かった

今 まで は 見た目 が 勝る と か 劣る と か ―

そういう 見方 を した こと が なかった けど ―

今 の 私 は …

ブス なんだ

や っぱ アタシ って ブス だ わ ー

( 海老原 ) 水本 も 災難 だ な ー

( 川地 ) つ か ウケ る ~ ( 星 嶋 ) 鏡 見て こ いよ 鏡

( 天田 ( あまた )) ブス 専 に なり ました ー !

( 生徒 ) ブス って 自覚 ない の か なあ

一 度 入れ替わった 人間 は ―

二度と 元 に は 戻れ ない

アチッ て なっちゃ って …

( 生徒 ・ 火 賀 ) ハハハ …

おい 何 やって ん ねん

えっ と …

俺 も 行った る わ

( あゆみ ) 火 賀 くん は ―

かわいい 人 を 見た あと ―

私 を 見て 何 を 感じる んだろう

今 まで なんで 平気で い られた んだろう

なんで 気付か なかった んだろう

どうして 火 賀 くん は ―

この 姿 に なった 私 で も いい って 言って くれた んだろう

好きな ん や あゆみ が

( あゆみ ) もう 気 が 変わって ―

あの 告白 も なかった こと に し たい と 思って る かも しれ ない

なのに 私 返事 の こと なんて 考えて …

( 火 賀 ) あゆみ

あゆみ

( 宇金 ) あなた が 本当の 海 根 然子 さん ね

私 と 情報 を 共有 し ない ?

( 火 賀 ) あゆみ

クラス の ヤツ ら に 誘わ れた ん やけど どう ?

ごめん

私 今日 ちょっと 用事 が ある から …

強制 参加

( あゆみ ) ちょっと !

( 然子 ) これ …

ホントな んです よ ね

ええ

一 度 入れ替わった 人間 は 二度と 元 に は 戻れ ない

後悔 は ?

後悔 ?

そんな の 1 ミリ も あり ませ ん

まあ それ も 当然 よ ね

かわいい 容姿 に ステキな 友達 優しい 家族

望む もの は 全て 手 に 入れ られた んだ から

それ から しろ ちゃん も

だけど あなた …

その わりに は 幸せ そうじゃ ない わ ね

これ コピー 取ら せて もらう わ ね

( あゆみ ) また “ 釣り合わ ない ” って 思わ れたら どう しよう

私 の せい で 火 賀 くん まで 笑われたら …

( 学生 ) おい 今 の カップル 見た か ?

( 学生 ) うわ あ キッツ !

( 学生 ) ハハハ … やめろ よ

( 火 賀 ) あゆみ

俺 ら カップル に 見え ん の か なあ

どさくさ に 紛れて 手 ぇつ ない じゃ って る しな

ラッキー

やっと 笑った な

( あゆみ ) あれ … どういう こと ?

( 火 賀 )“ あれ ”?

( あゆみ ) 私 を …

“ かわいい ” って

かわいい 子 なら 他 に いっぱい いる よ

確かに かわいい 子 やったら いっぱい いる し

入れ替わる 前 の 海 根 然子 を かわいい と 思った こと は 1 回 も ない

けど ―

他の 誰 と 比べて も

俺 の 好きな あゆみ ここ に しか おら ん から

この 姿 で 出会って いて も ―

同 じこ と 言って くれた かな ?

( 火 賀 ) それ やったら なあ

誰 より も 先 に あゆみ の 良 さ に 気 付けて た かも な

( あゆみ ) そ っか

今日 まで 見た目 を 気 に せ ず に い られた の は ―

火 賀 くん が 隣 に いて くれた から な んだ

助けて もらって ばかりじゃ なくて 私 も もっと 向き合い たい

行 こ

優しい 人 を これ 以上 じらす ような こと しちゃ ダメだ

( あゆみ ) あした まで に 決める から

あした ―

赤 月 の 日 が 無事に 終わったら ―

告白 の 返事 …

さ せて

おう

( 宇金 ) だ けど あなた …

その わりに は 幸せ そうじゃ ない わ ね

( 楽し そうな 騒ぎ 声 )

( 和輝 ) おお あゆみ お かえり

( 優香 ) おなか すいた でしょ

ほら あゆみ の 大好きな ブロッコリー

たくさん 入れ といた から

好きじゃ ない から …

そんな の アタシ 好きじゃ ない から !

学校 の ヤツ ら も お 母さん も みんな そう !

あいつ の ことば っか で

どうせ アタシ の こと なんて どう で も いい と 思って んでしょ !

計画 は ?

こんなに うまく いく と 思う ?

必ず 成功 する

火 賀 と あゆみ ちゃん の こと は 俺 が 一 番 よく 分かって る から

( 然子 ) “ あゆみ の こと は 俺 が 一 番 ”

どうした ?

う うん 別に

( 火 賀 ) あ ~ 腹 減った

あゆみ ドーナツ 食って 帰 ろか

なん も 起き ひん って

そもそも インコ 情報 や で

私 も そう 思って る よ

けど 万が一 の こと を 考えたら …

そん とき は 俺 が 絶対 守った る から

な ?

うん

俺 今日 も 掃除 当番 ある から 放課後 教室 で 待 っと け よ

しろ ちゃん

放課後 美術 室 に 来て ほしい んだ

火 賀 に は 言わ ないで 1 人 で

あした じゃ ダメ かな

や っぱ 信じ られる わけない よ ね

俺 だって あゆみ ちゃん を 信じ なかった んだ から

( あゆみ ) 私 …

小日向 ( こ ひなた ) あゆみ な の

何 言って る か 分から ない んだ けど …

( 水本 ) なんで 俺 が 一 番 に …

火 賀 より も 早く あゆみ ちゃん に 気付いて やれ なかった んだろう って

ずっと 悔し さ と 後悔 に 押し潰さ れて る

もう 一 度 あゆみ ちゃん と 話 が し たい んだ

待って る から

( 火 賀 ) おう ( 生徒 ) おう じゃ あね

放課後 教室 で 待 っと け よ

美術 室 に 来て ほしい んだ

火 賀 に は 言わ ないで

( 水本 ) もう 一 度 あゆみ ちゃん と 話 が し たい んだ

待って る から

あゆみ 悪い

( あゆみ ) 火 賀 くん ごめん

私 …

しろ ちゃん と 2 人 で ちゃん と 話して おき たい んだ

( 然子 ) ざ ー ん ねん

あゆみ

あゆみ ちゃん なら 戻って こ ない

お前 あゆみ に 何 した !

落ち着けよ

あゆみ ちゃん に は 何も して ない

今 は まだ な

どういう 意味 や

あゆみ に 手 ぇ 出して みろ

ただ じゃ おかん から な

そんなに あゆみ ちゃん が 大事 か ?

なら ちょっと 顔 貸 せよ

( 水本 ) お前 は いい よ な

いつ だって いい と こ 取り で

( 火 賀 ) は ?

( 水本 ) 俺 が 何 を したって 人 が 集まる の は お前 ばかり

今回 だって 俺 から あゆみ ちゃん を 奪った

( 火 賀 ) 何 勝手な こと 言って ん ねん

あゆみ から 離れて いった の は お前 の ほう や ん け !

( 水本 ) よく 言う よ

そう なる こと を 望んで たく せ に

もう 俺 を 応援 する フリ と か やめろ よ

ずっと 好きだった んだ ろ ? あゆみ ちゃん が

あの 2 人 が 入れ替わって 一 番 得 を した の は 誰 だ ?

海 根 然子 じゃ ない

お前 だ

よかった な あゆみ ちゃん に 振り向いて もらえて

( 水本 ) う っ …

得 と か 損 と かよ

あゆみ の 気持ち 考えた こと あん の か !

そんな の …

どうでも いい

( 火 賀 ) う う っ ! 公 史郎 !

うわ っ !

火 賀 死ね

アホ お前 マジ で …

や … やめろ !

ほら 見て みな

火 賀 くん !

( 然子 ) もう すぐ 火 賀 は あそこ から 落ちる

あんた と 入れ替わり たい と 思い ながら ね

え ?

助ける 方法 は 1 つ だけ

絶対 に 火 賀 から 目 を 背け ない こと

( あゆみ ) 火 賀 くん ! ( 然子 ) ちょ っ !

( あゆみ ) 何 する の !

おとなしく して ろ っつ ー の

( あゆみ ) 放して ! 放して !

いい じゃ ん 火 賀 の 姿 の ほう が

その 顔 で いる より マシ でしょ !

私 は あなた と は 違う !

もう 元 の 体 に 戻れ なくて も

この 姿 でも

ここ から あなた が 悔しがる ほど 幸せに なって み せる !

しろ ちゃん もう やめて !

火 賀 くん 逃げて !

( 水本 ) う う !

( あゆみ ) ダメだ ちゃん と 見て なくちゃ

( 衝突 音 )

( あゆみ ) あれ ?

入れ替わって …

ない

( 然子 ) ウソ …

イヤ … イヤ !

しろ ちゃん ! しろ ちゃん !

しろ ちゃん ! しろ ちゃん …

しろ ちゃん しろ ちゃん !

しろ ちゃん 起きて …

しろ ちゃん !

( あゆみ ) 火 賀 くん !

ねえ … ねえ 火 賀 くん !

火 賀 くん

火 賀 くん 火 賀 くん

ねえ しっかり して よ …

( 然子 ) しろ ちゃん …

( 然子 ) しろ ちゃん …

( あゆみ ) 火 賀 くん ! ねえ !

( あゆみ ) 火 賀 くん ! ねえ !

イヤだ … 火 賀 くん ねえ !

イヤだ … 火 賀 くん ねえ !

しろ ちゃん …

イヤだ … 火 賀 くん ねえ !

( あゆみ の 泣き声 )

しろ ちゃん ?

う っ …

( 火 賀 ) なん や ねん これ

ウソ …

火 賀 くん ?

♪~

~♪


Switched S 1:E 4 Trap switched|s|e|trap Umgeschaltet S1:E4 Trap Switched S1:E4 Trap Commuté S1:E4 Trap

( 水本 ( みず もと )) 聞いた んだ 確実に 入れ替わる 方法 を みずもと|||きいた||かくじつに|いれかわる|ほうほう|

( 然子 ( ぜんこ )) 誰 に ! ( 水本 ) そんな 顔 し ないで ぜんこ||だれ||みずもと||かお||

俺 は 君 の そば から 離れたり し ない よ おれ||きみ||||はなれたり|||

それ でも イヤ ||いや

アタシ は 今 の まま の しろ ちゃん が 好きな の ! ||いま|||||||すきな|

誤解 だ よ ごかい||

え ?

入れ替わる の は 俺 と 火 賀 ( か が ) じゃ ない いれかわる|||おれ||ひ|が||||

火 賀 と あゆみ ちゃん だ ひ|が||||

次の 赤 月 に … つぎの|あか|つき|

あいつ ら の 人生 終わら せて やる |||じんせい|おわら||

気付いた んだ よ きづいた||

自分 が 入れ替わる より じぶん||いれかわる|

人生 が 変わる ヤツ ら を 高み の 見物 して る ほう が 面白い って じんせい||かわる|やつ|||たかみ||けんぶつ|||||おもしろい|

( 然子 ) だ けど … 実際 どう する つもり ? ぜんこ|||じっさい|||

なり たい 相手 の 前 で 死ぬ って いう の が ||あいて||ぜん||しぬ||||

入れ替わり の 条件 な んだ よ いれかわり||じょうけん|||

そんな こと さ せる なんて 無理な んじゃ |||||むりな|

全く 問題 ない よ まったく|もんだい||

え ?

簡単に だます こと が できる かんたんに||||

あいつ ら は 人 を 疑う って こと 知ら ない から |||じん||うたがう|||しら||

( 然子 ) でも もし 失敗 したら … ぜんこ|||しっぱい|

自殺 で 片づければ いい じさつ||かたづければ|

許せ ない んだ ろ ?  火 賀 の こと ゆるせ||||ひ|が||

( 火 賀 ) 俺 に とって は ― ひ|が|おれ|||

今 の 海 根 ( うみ ね ) さん が 一 番 かわいい いま||うみ|ね|||||ひと|ばん|

( 水本 )“ 今 の 海 根 さん ” みずもと|いま||うみ|ね|

つまり あいつ は 君 を 全 否定 した んだ |||きみ||ぜん|ひてい||

だから 思い知ら せて やろう よ |おもいしら|||

“ 人 は 見かけ じゃ ない ” なんて ただ の キレイ ごと だって じん||みかけ||||||||

しろ ちゃん …

軽蔑 した ? けいべつ|

う うん

ますます 好きに なった |すきに|

協力 さ せて きょうりょく||

アタシ の 知って る こと 全部 教えて あげる ||しって|||ぜんぶ|おしえて|

( あゆみ ) おいし ~ い

この 時期 の イチゴ は 最高だ ね |じき||いちご||さいこうだ|

に して も よく 食う な お前 ||||くう||おまえ

や っぱ 海 根 さん に 悪い かな ||うみ|ね|||わるい|

え ?

この 体 に なって から たくさん 食べて も ― |からだ|||||たべて|

おなか いっぱい に なら ない んだ

2 週間 で 5 キロ も 太っちゃ った しゅうかん||きろ||ふとっちゃ|

気 に す んな 食って まえ き||||くって|

うん そう する

( 宇金 ( う こん )) 随分 と 楽し そう ね うきん|||ずいぶん||たのし||

( あゆみ ) 宇金 さん |うきん|

( 火 賀 ) 何 し に 来た ん や ひ|が|なん|||きた||

あなた たち …

このまま だ と 命 を 落とす こと に なる わ よ |||いのち||おとす|||||

♪~

~♪

俺 ら を 入れ替える ? おれ|||いれかえる

しろ ちゃん が 私 たち を 苦しめる 理由 なんて あり ませ ん |||わたくし|||くるしめる|りゆう||||

絶対 に 間違い です ぜったい||まちがい|

( 宇金 ) そんな こと 言わ れて も 聞いた の は 私 じゃ ない から うきん|||いわ|||きいた|||わたくし|||

( 火 賀 ) じゃあ 誰 が ひ|が||だれ|

天 ヶ 瀬 ( あま が せ ) さん てん||せ||||

天 ヶ 瀬 ? てん||せ

( 宇金 ) そう 彼 よ うきん||かれ|

バカに して ん の か よ あゆみ 帰ろう ばかに|||||||かえろう

( 宇金 ) 彼 も 入れ替わって る の うきん|かれ||いれかわって||

天 ヶ 瀬 さん もともと 人間 だった の よ てん||せ|||にんげん|||

ホントです か ? ほんとです|

信じて どない す ん ねん デタラメ に 決まって る やろ しんじて|||||||きまって||

( 天 ヶ 瀬 ) デタラメ で は あり ませ ん ! てん||せ||||||

これ で 分かった かしら ||わかった|

天 ヶ 瀬 さん が インコ に なった の は 6 年 前 てん||せ|||いんこ|||||とし|ぜん

( 天 ヶ 瀬 )46 歳 の とき です てん||せ|さい|||

( 宇金 ) 信じて いた 友人 に 裏切ら れ … うきん|しんじて||ゆうじん||うらぎら|

( 天 ヶ 瀬 の 妻 ) 早く 行き なさい ほら 早く ! てん||せ||つま|はやく|いき|||はやく

( 宇金 ) 家族 に も 見捨て られ うきん|かぞく|||みすて|

( 天 ヶ 瀬 ) まさこ ! てん||せ|

( 宇金 ) 気付いた とき に は 何もかも 失って いた うきん|きづいた||||なにもかも|うしなって|

そして 薄れ ゆく 意識 の 中 で 願って しまった |うすれ||いしき||なか||ねがって|

目の前 の インコ の 瞳 が あまりに も 無垢 ( むく ) で 美しかった から めのまえ||いんこ||ひとみ||||むく|||うつくしかった|

んな こと あり え へん やろ ( あゆみ ) でも …

条件 は 全部 そろって る じょうけん||ぜんぶ||

( 宇金 ) 恋人 に 裏切ら れた あなた が うきん|こいびと||うらぎら|||

自分 と 重なって 放っておけ なかった らしい の じぶん||かさなって|ほうっておけ|||

( 天 ヶ 瀬 ) 水本 公 史郎 ( こう しろう ) は ― てん||せ|みずもと|おおやけ|しろう|||

入れ替わり に 失敗 した 君 たち が 死のう と かまわ ない 様子 でした いれかわり||しっぱい||きみ|||しのう||||ようす|

自殺 で 片づければ いい じさつ||かたづければ|

だから 言った でしょ ? |いった|

このまま だ と 命 を 落とす って |||いのち||おとす|

( 火 賀 ) あゆみ ひ|が|

俺 に 遠慮 せ んで ええ ぞ おれ||えんりょ||||

俺 も お前 と 同じ 気持ち や おれ||おまえ||おなじ|きもち|

公 史郎 の こと は 疑い たく ない おおやけ|しろう||||うたがい||

あいつ 頭 ええ くせ に バカ正直で 大 まじめな 野郎 や |あたま||||ばかしょうじきで|だい||やろう|

きっと 何 か 考え が あって 動いて る |なん||かんがえ|||うごいて|

火 賀 くん … ひ|が|

あんた たち バカな の ? ||ばかな|

水本 公 史郎 は あんた たち の 命 なんて なんとも 思って ない の よ みずもと|おおやけ|しろう|||||いのち|||おもって|||

しろ ちゃん は そんな 人 じゃ あり ませ ん ! ||||じん||||

しろ ちゃん は …

私 を 助けて くれた んです わたくし||たすけて||ん です

( あゆみ ) 誰 か 来て ! |だれ||きて

助けて 怖い よ たすけて|こわい|

しろ ちゃん 助けて ! ||たすけて

( あゆみ の 泣き声 ) ||なきごえ

( 水本 ) あゆみ ちゃん どこ ? ねえ あゆみ ちゃん ! みずもと||||||

あゆみ ちゃん !

しろ ちゃん ? しろ ちゃん 助けて ! ||||たすけて

( あゆみ ) しろ ちゃん ! ( 水本 ) あゆみ ちゃん ! |||みずもと||

あゆみ ちゃん いる の ?

しろ ちゃん 助けて ||たすけて

( 水本 ) うん みずもと|

しろ ちゃん 出して ||だして

しろ ちゃん

( 水本 ) あゆみ ちゃん 待って て 今 誰 か 呼んで くる から みずもと|||まって||いま|だれ||よんで||

( あゆみ ) ダメ ! |だめ

しろ ちゃん 行か ないで ||いか|

怖い よ … こわい|

( あゆみ の 泣き声 ) ||なきごえ

( あゆみ ) しろ ちゃん いる ?

しろ ちゃん ねえ いる ?  しろ ちゃん

( 水本 ) いる よ みずもと||

大丈夫だ よ だいじょうぶだ|

( あゆみ ) しろ ちゃん いる よ ね ?

ハァ ハァ …

あゆみ ちゃん 見 っけ ! ||み|

( あゆみ ) 私 を 助けて くれた とき ― |わたくし||たすけて||

しろ ちゃん の 手 は ボロボロ に なって ました |||て||ぼろぼろ|||

私 が 知って る しろ ちゃん は そういう 人 な んです わたくし||しって||||||じん||ん です

( 天 ヶ 瀬 ) いけ ませ ん それ で は あの 男 の ― てん||せ||||||||おとこ|

思うつぼ じゃ ないで す か ! おもうつぼ||||

君 たち は まだ … あ ! きみ||||

この お人よし たち に 何 を 言って も もう 無駄 |おひとよし|||なん||いって|||むだ

せいぜい 用心 する こと ね |ようじん|||

次の 赤 月 は … つぎの|あか|つき|

あさって だ から

あ ~ もう 面倒くさい ! ||めんどうくさい

今 から 会い に 行く ぞ いま||あい||いく|

会い に 行く って 誰 に ? あい||いく||だれ|

そんな もん 決まって る やろ ||きまって||

( 然子 ) アタシ が 小さかった ころ お 父さん が ここ の 神主 を して て ぜんこ|||ちいさかった|||とうさん||||かんぬし|||

赤 月 の 歌 の こと を 教えて くれた の あか|つき||うた||||おしえて||

( 水本 ) 赤 月 の 歌 ? みずもと|あか|つき||うた

( 然子 ) ここ に 入れ替わる 方法 が ぜんこ|||いれかわる|ほうほう|

( 水本 )“ 廻 ( まわ ) る 廻る 赤 の 日 に ―” みずもと|まわ|||まわる|あか||ひ|

“ まんまる お め め の その まえ で ―”

“ こちら の 殻 を あげる から ―” ||から|||

“ そちら の 殻 を ください な ” ||から|||

君 は こんな もの を 信じて ビル から 飛び降りた の か ? きみ|||||しんじて|びる||とびおりた||

( 然子 ) もともと 死ぬ つもりだった から ― ぜんこ||しぬ||

試して みよう って ためして||

どうせ 失敗 して も ― |しっぱい||

悲しむ 人間 なんて い ない し ね かなしむ|にんげん|||||

しろ ちゃん

信じて る から しんじて||

しろ ちゃん が ―

何 を しよう と して る の か 分から ない けど なん||||||||わから||

でも 私 たち は しろ ちゃん を 信じて る から |わたくし||||||しんじて||

( 火 賀 ) それ だけ や ひ|が|||

じゃあ な

( 水本 ) ホント バカだ な みずもと|ほんと|ばかだ|

( 火 賀 ) また あした な ひ|が|||

( あゆみ ) うん …

( 火 賀 ) 何 を 難しい 顔 し てんねん ひ|が|なん||むずかしい|かお||

( あゆみ ) 痛い ~ ( 火 賀 ) うら ~ う お ~ |いたい|ひ|が|||

あした 寝坊 す んな よ |ねぼう|||

火 賀 くん も 宿題 忘れ ない ように ね ひ|が|||しゅくだい|わすれ||よう に|

おう

じゃあ な

好きな ん や あゆみ が すきな||||

今 は 自分 の こと だけ 考えろ いま||じぶん||||かんがえろ

( あゆみ ) いつも 気 を 遣わ せて ごめん ね ||き||つかわ|||

火 賀 くん きっと 返事 待って る よ ね … ひ|が|||へんじ|まって|||

( あゆみ ) また 遅く なって すみません ||おそく||

これ から は …

( 京子 ) もう 帰って こ なくて も いい の よ きょうこ||かえって||||||

あんた なんて ねえ ―

い ない ほう が よっぽど 楽な んだ から |||||らくな||

いって らっしゃい

( リポーター ) 赤 月 町 の 名物 “ 赤 月 ” は いよいよ あさって です りぽーたー|あか|つき|まち||めいぶつ|あか|つき||||

今 から その 出現 へ の 期待 感 が 高まって いる の を ― いま|||しゅつげん|||きたい|かん||たかまって|||

肌 で 感じ ます はだ||かんじ|

実は 私 も 赤 月 は 何度 も 見た こと が ある のです が … じつは|わたくし||あか|つき||なんど||みた|||||

( あゆみ ) 赤 月 は あした |あか|つき||

もしかしたら こう やって 普通に 過ごせる の も ― |||ふつうに|すごせる||

今日 で 最後 かも しれ ない きょう||さいご|||

おはよう

( 律 ( りつ )) 火 賀 !  然子 ちゃん ! りつ||ひ|が|ぜんこ|

( マリア )2 人 と も ヤバ い こと に なって る よ まりあ|じん|||||||||

え ?

( 生徒 ) 昨日 火 賀 くん 公開 告白 した らしい よ せいと|きのう|ひ|が||こうかい|こくはく|||

( 金村 ) 火 賀 くん って さ あゆみ の こと 好きじゃ なかった っけ かなむら|ひ|が|||||||すきじゃ||

( 船木 ) 火 賀 が ホントに ブス 好きだった と は ね ふなき|ひ|が||ほんとに||すきだった|||

( 望月 ) いやいや でも 昨日 の 告白 マジ っぽかった もちづき|||きのう||こくはく||

( 生徒 ) は あー ? せいと||

( 生徒 ) 相手 海 根 だ ろ ?  ネタ だって せいと|あいて|うみ|ね|||ねた|

違う ちがう

( あゆみ ) これ って …

あれ が きっかけ だ よ ね ?

俺 に とって は 今 の 海 根 さん が 一 番 かわいい おれ||||いま||うみ|ね|||ひと|ばん|

どうして ここ まで …

( 律 ) まあ 火 賀 は こんなんで も 結構 モテ る から ね りつ||ひ|が||||けっこう||||

“ こんなん ” って なん や ねん

こんな ん は こんなんでしょ

( マリア ) えっ 見て !  こっち も ヤバ い まりあ||みて||||

( 火 賀 ) おい もう ! ひ|が||

( 繰り返す 音声 ) 今 の 海 根 さん が 一 番 かわいい くりかえす|おんせい|いま||うみ|ね|||ひと|ばん|

なんか 他 に やる こと な い ん かい なあ ? |た||||||||

( 生徒 ) いや ないない …  あ ! せいと|||

ウワサ を すれば

ねえ 火 賀 くん と つきあって る って ホント ? |ひ|が||||||ほんと

( 生徒 ) みんな の 前 で 告白 さ れた んでしょ ? せいと|||ぜん||こくはく|||

( 生徒 ) やる じゃ ん 海 根 さん せいと||||うみ|ね|

全然 そんな ん じゃ ない から ぜんぜん|||||

え ?  振った の ? |ふった|

( 生徒 ) そんな わけない か せいと|||

て いう か どう 考えて も 釣り合わ ない でしょ ||||かんがえて||つりあわ||

( 生徒 ) ブス って 自覚 ない の か なあ せいと|||じかく||||

( あゆみ ) え ?

ブス の … 自覚 ? ||じかく

みんな が 私 と 火 賀 くん を どんな 目 で 見て いた の か … ||わたくし||ひ|が||||め||みて|||

ようやく 分かった |わかった

今 まで は 見た目 が 勝る と か 劣る と か ― いま|||みため||まさる|||おとる||

そういう 見方 を した こと が なかった けど ― |みかた||||||

今 の 私 は … いま||わたくし|

ブス なんだ

や っぱ アタシ って ブス だ わ ー |||||||-

( 海老原 ) 水本 も 災難 だ な ー えびはら|みずもと||さいなん|||-

( 川地 ) つ か ウケ る ~ ( 星 嶋 ) 鏡 見て こ いよ 鏡 かわち|||||ほし|しま|きよう|みて|||きよう

( 天田 ( あまた )) ブス 専 に なり ました ー ! あまだ|||せん||||-

( 生徒 ) ブス って 自覚 ない の か なあ せいと|||じかく||||

一 度 入れ替わった 人間 は ― ひと|たび|いれかわった|にんげん|

二度と 元 に は 戻れ ない にどと|もと|||もどれ|

アチッ て なっちゃ って …

( 生徒 ・ 火 賀 ) ハハハ … せいと|ひ|が|

おい 何 やって ん ねん |なん|||

えっ と …

俺 も 行った る わ おれ||おこなった||

( あゆみ ) 火 賀 くん は ― |ひ|が||

かわいい 人 を 見た あと ― |じん||みた|

私 を 見て 何 を 感じる んだろう わたくし||みて|なん||かんじる|

今 まで なんで 平気で い られた んだろう いま|||へいきで|||

なんで 気付か なかった んだろう |きづか||

どうして 火 賀 くん は ― |ひ|が||

この 姿 に なった 私 で も いい って 言って くれた んだろう |すがた|||わたくし|||||いって||

好きな ん や あゆみ が すきな||||

( あゆみ ) もう 気 が 変わって ― ||き||かわって

あの 告白 も なかった こと に し たい と 思って る かも しれ ない |こくはく||||||||おもって||||

なのに 私 返事 の こと なんて 考えて … |わたくし|へんじ||||かんがえて

( 火 賀 ) あゆみ ひ|が|

あゆみ

( 宇金 ) あなた が 本当の 海 根 然子 さん ね うきん|||ほんとうの|うみ|ね|ぜんこ||

私 と 情報 を 共有 し ない ? わたくし||じょうほう||きょうゆう||

( 火 賀 ) あゆみ ひ|が|

クラス の ヤツ ら に 誘わ れた ん やけど どう ? くらす||やつ|||さそわ||||

ごめん

私 今日 ちょっと 用事 が ある から … わたくし|きょう||ようじ|||

強制 参加 きょうせい|さんか

( あゆみ ) ちょっと !

( 然子 ) これ … ぜんこ|

ホントな んです よ ね ほんとな|ん です||

ええ

一 度 入れ替わった 人間 は 二度と 元 に は 戻れ ない ひと|たび|いれかわった|にんげん||にどと|もと|||もどれ|

後悔 は ? こうかい|

後悔 ? こうかい

そんな の 1 ミリ も あり ませ ん ||みり||||

まあ それ も 当然 よ ね |||とうぜん||

かわいい 容姿 に ステキな 友達 優しい 家族 |ようし||すてきな|ともだち|やさしい|かぞく

望む もの は 全て 手 に 入れ られた んだ から のぞむ|||すべて|て||いれ|||

それ から しろ ちゃん も

だけど あなた …

その わりに は 幸せ そうじゃ ない わ ね |||しあわせ|そう じゃ|||

これ コピー 取ら せて もらう わ ね |こぴー|とら||||

( あゆみ ) また “ 釣り合わ ない ” って 思わ れたら どう しよう ||つりあわ|||おもわ|||

私 の せい で 火 賀 くん まで 笑われたら … わたくし||||ひ|が|||えみわれたら

( 学生 ) おい 今 の カップル 見た か ? がくせい||いま||かっぷる|みた|

( 学生 ) うわ あ キッツ ! がくせい|||

( 学生 ) ハハハ … やめろ よ がくせい|||

( 火 賀 ) あゆみ ひ|が|

俺 ら カップル に 見え ん の か なあ おれ||かっぷる||みえ||||

どさくさ に 紛れて 手 ぇつ ない じゃ って る しな ||まぎれて|て||||||

ラッキー らっきー

やっと 笑った な |わらった|

( あゆみ ) あれ … どういう こと ?

( 火 賀 )“ あれ ”? ひ|が|

( あゆみ ) 私 を … |わたくし|

“ かわいい ” って

かわいい 子 なら 他 に いっぱい いる よ |こ||た||||

確かに かわいい 子 やったら いっぱい いる し たしかに||こ||||

入れ替わる 前 の 海 根 然子 を かわいい と 思った こと は 1 回 も ない いれかわる|ぜん||うみ|ね|ぜんこ||||おもった|||かい||

けど ―

他の 誰 と 比べて も たの|だれ||くらべて|

俺 の 好きな あゆみ ここ に しか おら ん から おれ||すきな|||||||

この 姿 で 出会って いて も ― |すがた||であって||

同 じこ と 言って くれた かな ? どう|||いって||

( 火 賀 ) それ やったら なあ ひ|が|||

誰 より も 先 に あゆみ の 良 さ に 気 付けて た かも な だれ|||さき||||よ|||き|つけて|||

( あゆみ ) そ っか

今日 まで 見た目 を 気 に せ ず に い られた の は ― きょう||みため||き||||||||

火 賀 くん が 隣 に いて くれた から な んだ ひ|が|||となり||||||

助けて もらって ばかりじゃ なくて 私 も もっと 向き合い たい たすけて||||わたくし|||むきあい|

行 こ ぎょう|

優しい 人 を これ 以上 じらす ような こと しちゃ ダメだ やさしい|じん|||いじょう|||||だめだ

( あゆみ ) あした まで に 決める から ||||きめる|

あした ―

赤 月 の 日 が 無事に 終わったら ― あか|つき||ひ||ぶじに|おわったら

告白 の 返事 … こくはく||へんじ

さ せて

おう

( 宇金 ) だ けど あなた … うきん|||

その わりに は 幸せ そうじゃ ない わ ね |||しあわせ|そう じゃ|||

( 楽し そうな 騒ぎ 声 ) たのし|そう な|さわぎ|こえ

( 和輝 ) おお あゆみ お かえり かずてる||||

( 優香 ) おなか すいた でしょ ゆか|||

ほら あゆみ の 大好きな ブロッコリー |||だいすきな|

たくさん 入れ といた から |いれ||

好きじゃ ない から … すきじゃ||

そんな の アタシ 好きじゃ ない から ! |||すきじゃ||

学校 の ヤツ ら も お 母さん も みんな そう ! がっこう||やつ||||かあさん|||

あいつ の ことば っか で

どうせ アタシ の こと なんて どう で も いい と 思って んでしょ ! ||||||||||おもって|

計画 は ? けいかく|

こんなに うまく いく と 思う ? ||||おもう

必ず 成功 する かならず|せいこう|

火 賀 と あゆみ ちゃん の こと は 俺 が 一 番 よく 分かって る から ひ|が|||||||おれ||ひと|ばん||わかって||

( 然子 ) “ あゆみ の こと は 俺 が 一 番 ” ぜんこ|||||おれ||ひと|ばん

どうした ?

う うん 別に ||べつに

( 火 賀 ) あ ~ 腹 減った ひ|が||はら|へった

あゆみ ドーナツ 食って 帰 ろか |どーなつ|くって|かえ|

なん も 起き ひん って ||おき||

そもそも インコ 情報 や で |いんこ|じょうほう||

私 も そう 思って る よ わたくし|||おもって||

けど 万が一 の こと を 考えたら … |まんがいち||||かんがえたら

そん とき は 俺 が 絶対 守った る から |||おれ||ぜったい|まもった||

な ?

うん

俺 今日 も 掃除 当番 ある から 放課後 教室 で 待 っと け よ おれ|きょう||そうじ|とうばん|||ほうかご|きょうしつ||ま|||

しろ ちゃん

放課後 美術 室 に 来て ほしい んだ ほうかご|びじゅつ|しつ||きて||

火 賀 に は 言わ ないで 1 人 で ひ|が|||いわ||じん|

あした じゃ ダメ かな ||だめ|

や っぱ 信じ られる わけない よ ね ||しんじ||||

俺 だって あゆみ ちゃん を 信じ なかった んだ から おれ|||||しんじ|||

( あゆみ ) 私 … |わたくし

小日向 ( こ ひなた ) あゆみ な の おびなた|||||

何 言って る か 分から ない んだ けど … なん|いって|||わから|||

( 水本 ) なんで 俺 が 一 番 に … みずもと||おれ||ひと|ばん|

火 賀 より も 早く あゆみ ちゃん に 気付いて やれ なかった んだろう って ひ|が|||はやく||||きづいて||||

ずっと 悔し さ と 後悔 に 押し潰さ れて る |くやし|||こうかい||おしつぶさ||

もう 一 度 あゆみ ちゃん と 話 が し たい んだ |ひと|たび||||はなし||||

待って る から まって||

( 火 賀 ) おう ( 生徒 ) おう じゃ あね ひ|が||せいと|||

放課後 教室 で 待 っと け よ ほうかご|きょうしつ||ま|||

美術 室 に 来て ほしい んだ びじゅつ|しつ||きて||

火 賀 に は 言わ ないで ひ|が|||いわ|

( 水本 ) もう 一 度 あゆみ ちゃん と 話 が し たい んだ みずもと||ひと|たび||||はなし||||

待って る から まって||

あゆみ 悪い |わるい

( あゆみ ) 火 賀 くん ごめん |ひ|が||

私 … わたくし

しろ ちゃん と 2 人 で ちゃん と 話して おき たい んだ |||じん||||はなして|||

( 然子 ) ざ ー ん ねん ぜんこ||-||

あゆみ

あゆみ ちゃん なら 戻って こ ない |||もどって||

お前 あゆみ に 何 した ! おまえ|||なん|

落ち着けよ おちつけよ

あゆみ ちゃん に は 何も して ない ||||なにも||

今 は まだ な いま|||

どういう 意味 や |いみ|

あゆみ に 手 ぇ 出して みろ ||て||だして|

ただ じゃ おかん から な

そんなに あゆみ ちゃん が 大事 か ? ||||だいじ|

なら ちょっと 顔 貸 せよ ||かお|かし|

( 水本 ) お前 は いい よ な みずもと|おまえ||||

いつ だって いい と こ 取り で |||||とり|

( 火 賀 ) は ? ひ|が|

( 水本 ) 俺 が 何 を したって 人 が 集まる の は お前 ばかり みずもと|おれ||なん|||じん||あつまる|||おまえ|

今回 だって 俺 から あゆみ ちゃん を 奪った こんかい||おれ|||||うばった

( 火 賀 ) 何 勝手な こと 言って ん ねん ひ|が|なん|かってな||いって||

あゆみ から 離れて いった の は お前 の ほう や ん け ! ||はなれて||||おまえ|||||

( 水本 ) よく 言う よ みずもと||いう|

そう なる こと を 望んで たく せ に ||||のぞんで|||

もう 俺 を 応援 する フリ と か やめろ よ |おれ||おうえん||||||

ずっと 好きだった んだ ろ ? あゆみ ちゃん が |すきだった|||||

あの 2 人 が 入れ替わって 一 番 得 を した の は 誰 だ ? |じん||いれかわって|ひと|ばん|とく|||||だれ|

海 根 然子 じゃ ない うみ|ね|ぜんこ||

お前 だ おまえ|

よかった な あゆみ ちゃん に 振り向いて もらえて |||||ふりむいて|

( 水本 ) う っ … みずもと||

得 と か 損 と かよ とく|||そん||

あゆみ の 気持ち 考えた こと あん の か ! ||きもち|かんがえた||||

そんな の …

どうでも いい

( 火 賀 ) う う っ !  公 史郎 ! ひ|が||||おおやけ|しろう

うわ っ !

火 賀   死ね ひ|が|しね

アホ お前 マジ で … |おまえ||

や … やめろ !

ほら 見て みな |みて|

火 賀 くん ! ひ|が|

( 然子 ) もう すぐ 火 賀 は あそこ から 落ちる ぜんこ|||ひ|が||||おちる

あんた と 入れ替わり たい と 思い ながら ね ||いれかわり|||おもい||

え ?

助ける 方法 は 1 つ だけ たすける|ほうほう|||

絶対 に 火 賀 から 目 を 背け ない こと ぜったい||ひ|が||め||そむけ||

( あゆみ ) 火 賀 くん ! ( 然子 ) ちょ っ ! |ひ|が||ぜんこ||

( あゆみ ) 何 する の ! |なん||

おとなしく して ろ っつ ー の ||||-|

( あゆみ ) 放して !  放して ! |はなして|はなして

いい じゃ ん 火 賀 の 姿 の ほう が |||ひ|が||すがた|||

その 顔 で いる より マシ でしょ ! |かお|||||

私 は あなた と は 違う ! わたくし|||||ちがう

もう 元 の 体 に 戻れ なくて も |もと||からだ||もどれ||

この 姿 でも |すがた|

ここ から あなた が 悔しがる ほど 幸せに なって み せる ! ||||くやしがる||しあわせに|||

しろ ちゃん もう やめて !

火 賀 くん 逃げて ! ひ|が||にげて

( 水本 ) う う ! みずもと||

( あゆみ ) ダメだ ちゃん と 見て なくちゃ |だめだ|||みて|

( 衝突 音 ) しょうとつ|おと

( あゆみ ) あれ ?

入れ替わって … いれかわって

ない

( 然子 ) ウソ … ぜんこ|うそ

イヤ … イヤ ! いや|いや

しろ ちゃん !  しろ ちゃん !

しろ ちゃん !  しろ ちゃん …

しろ ちゃん しろ ちゃん !

しろ ちゃん 起きて … ||おきて

しろ ちゃん !

( あゆみ ) 火 賀 くん ! |ひ|が|

ねえ … ねえ 火 賀 くん ! ||ひ|が|

火 賀 くん ひ|が|

火 賀 くん 火 賀 くん ひ|が||ひ|が|

ねえ しっかり して よ …

( 然子 ) しろ ちゃん … ぜんこ||

( 然子 ) しろ ちゃん … ぜんこ||

( あゆみ ) 火 賀 くん !  ねえ ! |ひ|が||

( あゆみ ) 火 賀 くん !  ねえ ! |ひ|が||

イヤだ … 火 賀 くん ねえ ! いやだ|ひ|が||

イヤだ … 火 賀 くん ねえ ! いやだ|ひ|が||

しろ ちゃん …

イヤだ … 火 賀 くん ねえ ! いやだ|ひ|が||

( あゆみ の 泣き声 ) ||なきごえ

しろ ちゃん ?

う っ …

( 火 賀 ) なん や ねん これ ひ|が||||

ウソ … うそ

火 賀 くん ? ひ|が|

♪~

~♪