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神のみぞ知るセカイ, Kami nomi zo Shiru Sekai (The World God Only Knows) Episode 2

( 女子 生徒 A ) 桂木 ( かつらぎ ) の 妹 だ って ? ( 男子 生徒 A ) かわいい !

( 女子 生徒 B ) エルシィ って 本名 ?

( 桂 馬 ( け いま ) ) どう いう つもり だ あいつ

( 男子 生徒 B ) ねえ 本当 に 妹 ?

( エルシィ ) はい あくまで も 妹 です

えー オタ メガ 桂木 なんか に は もったいない よ

( エルシィ ) “ なんか ” って 何 です か !

かみ … お 兄 様 は すごい 人 な ん です !

今 に お 兄 様 は この世 の 全て の 女性 の 憧れ に なる ん です から ー !

( 生徒 たち の 笑い声 )

( エルシィ ) ん ー む …

♪ ~

~ ♪

( チャイム の 音 )

( エルシィ ) あっ 神様 待って ください !

私 まだ 人間 界 の 右 も 左 も わかん ない ん です から !

おっと っと …

( 桂 馬 ) 駆け 魂 ( たま ) は 捕まえ た ぞ

もう 契約 は 終わり だ ろ !

さあ この ギロチン 首輪 を 早く 外せ !

まだ 契約 は 終わって ませ ん

え ?

( エルシィ ) この 街 に は まだ 駆け 魂 が たくさん 潜 ん で い ます から …

ん … それ を みんな 捕まえろ って の か ?

( エルシィ ) です から 私 も さらに 神様 と 協力 できる よう に ―

ドク ロウ 室長 に 頼 ん で ―

いろいろ 手続き を し て もらい まし た

神様 の 妹 で 同じ クラス なら いつ 何 どき 駆け 魂 が 現れ て も …

( 桂 馬 ) ちょっと 待て !

まさか 僕 の 家 に まで ついてくる つもり じゃ ない だ ろ う な

こちら で は 兄妹 ( きょうだい ) は 同居 し ない の です か ?

だから お前 は 妹 じゃ ない だ ろ

妹 です よ 今日 から !

( 桂 馬 ) そう じゃ なく て ! ( エルシィ ) だ から …

リアル へ の 譲歩 も ここ まで だ !

ウチ へ の 進出 なんて 断じて さ せる もの か !

( 麻里 ( まり ) ) まあまあ 珍しい 桂 馬 が お 友達 と 一緒 だ なんて !

あの どちら 様 でしょ う か ?

( 麻里 ) はじめ まして 桂 馬 の ママ で ー す

ウフッ

さあ さあ 座って 座って ウチ 席 だけ は たくさん ある から !

さあ どうぞ

( エルシィ ) ありがとう ございます

そう いえ ば あなた お 名前 は ?

私 エルシィ って いい ます

まあ エル ちゃん って いう の

はい ここ の お 父 様 の 隠し 子 です

お !

( お盆 が 落ちる 音 )

オホホホ … 面白い 子 ね

これ 死 ん だ 母 から の 手紙 です

どれ どれ …

( 呼び出し 音 )

( 麻里 ) もしも し あなた ? うん 私 よ

話 聞か せ て もら お う か

何 の 話 ? て め え の 下半身 に 聞け !

( エルシィ ) あわ わ わ … 神様 …

( エルシィ ) あわ わ わ … 神様 …

( 麻里 ) あした から また 外国 だ ?

( 麻里 ) あした から また 外国 だ ?

取材 の 数 だけ ―

取材 の 数 だけ ―

( 桂 馬 ) ウチ の 母 さん 元 暴走 族 だ から …

( 桂 馬 ) ウチ の 母 さん 元 暴走 族 だ から …

( 桂 馬 ) ウチ の 母 さん 元 暴走 族 だ から …

子供 つくって ん だ ろ て め え は !

子供 つくって ん だ ろ て め え は !

( 麻里 ) もう 帰って くん な !

桂 馬 父さん の こと は 忘れ な ヤツ は もう 死 ん だ

お … お 亡くなり に なら れ た ん です か ?

死 ん で ない って !

安心 おし あんた ら 兄妹 の 面倒 は しっかり あたし が 見る から

待て 待て !

( 桂 馬 ) 僕 は 認め ない ぞ

私 何でも し ます !

家 に い させ て ください !

ダメ だ 一緒に 住む こと は でき ない

なぜ なら お前 は ―

妹 と し て 設定 が 甘い !

( エルシィ ) せ … 設定 ?

( 桂 馬 ) いい 言葉 を 教え て やろ う

ビ … BMW ?

( 桂 馬 ) それ は 妹 が 妹 で ある ため の 基本 条件

見ろ !

( エルシィ ) あ !

( 桂 馬 ) まず BLOOD ( ブラッド ) 血縁 !

血 が つながって いる こと だ !

義理 の 妹 と か 妹 分 みたい な 軟弱 キャラ は 所詮 他人 他人 !

次 は MEMORY ( メモリー ) 2 人 の 思い出 !

家族 ならでは の 質量 そろった 思い出

これ ぞ 兄妹 の 代え 難い 絆 !

そして 何より 兄 を 敬う 心

ウォー ニー チャン 萌 ( も ) え !

( エルシィ ) あわ わ わ わ …

( 桂 馬 ) そう 世界 は もっと 厳密 で ある べき だ

妹 未満 の ヤツ を 妹 と は 呼 べ ない な

でも …

お前 と は 思い出 ない し 僕 を ひどい 目 に ばかり 遭わ せる

そもそも … 同じ 血 が 流れ て い ない だ ろ う が !

う わ ~ ち … 血 が !

いきなり 何 す ん だ よ !

こ … これ で 私 の 中 に も 神様 と 同じ 血 が 流れ まし た

( エルシィ ) お 願い し ます 私 駆け 魂 狩り を 続け たい ん です !

( 店員 A ) ありがとう ござい まし た

神様 !

神 に ー さ ま !

えっ と … BM … えと …

要するに いい 妹 に なれ ば いい ん です よ ね きっと

( エルシィ ) お 母 様 が 弁護 士 さん と か いう 人 に 会い に 行って いる ので ―

今晩 は 私 が 夕食 を 作り まし た

読め てる ぞ この パターン !

どうせ クソ まずい 料理 出し て くる ん だ ろ

メニュー は カレー か ? パスタ か ?

わ ー すごい ! 当たり まし た

はい ペスカトーレ さん ず 仕立て !

こっち の 魚 より 2 倍 は おいしい です よ

見た目 が 5 万 倍 悪い わ !

う わ っ うご …

神様 の ため に 心 を 込め て 作り まし た

はい あ ~ ん

( 桂 馬 ) おお … ああ … ん ?

( 桂 馬 ) 意外 と うまい な ( エルシィ ) でしょ う ?

ん ? そう いえ ば 何 か 部屋 きれい だ な

( エルシィ ) お 掃除 し て おき まし た

ほか の 部屋 も お 店 も !

掃除 って レベル な の か これ 新品 み たい に ピカピカ だ ぞ

何しろ 私 掃除 係 を 300 年 やって まし た から !

300 年 ?

( エルシィ ) はい この ほうき さん と は 298 年 の つきあい です

すごい ん です よ

魔力 が 込め られ て い て みるみる ごみ を 片づけ ちゃ う ん です

こんな 食べ こぼし なら ―

最少 パワー で ひと なで です

いき ます よ !

( 桂 馬 ) おい …

すいません パワー 最大 に なって まし た

( 桂 馬 の おなか の 音 )

すいません すいません

( 桂 馬 ) 腹 痛 ( い て ) え ! さっき の パスタ だ

( 桂 馬 ) 腹 痛 ( い て ) え ! さっき の パスタ だ

( エルシィ ) すいません すいません

( エルシィ ) すいません すいません

( エルシィ ) すいません すいません

あー クソー どっち から 先 に 怒れ ば いい ん だ !

あー クソー どっち から 先 に 怒れ ば いい ん だ !

あー クソー どっち から 先 に 怒れ ば いい ん だ !

すいません すいません

( 桂 馬 ) 悪魔 と し て キャラ 弱い くせ に 結果 だけ は 常に ベルゼバブ 級 だ

一刻 も 早く 追い出さ ない と …

まして 妹 なんて 絶対 に ダメ だ

ヤバ い 何 か 条件 が そろい 始め て いる よう な …

あっ ん … 停電 ?

な …

う わ !

な … 何 だ ? 何 か 触った ぞ

( エルシィ ) あ !

何 してん だ よ お前 は !

私 の せい で 神様 おなか を 壊し て しまった ので ―

せめて お 尻 でも 流 そ う か と …

い らん ! 何 やった って 僕 は お前 を 妹 と は 認め ない ぞ !

取って つけ た よう な 妹 イベント ばかり ―

繰り出し て き や が って !

取って つけ て ない で す よ 私 本当 の 妹 です

( 桂 馬 ) え ?

( エルシィ ) 私 お 姉さん が いる ん です

お 姉さん は 何 を し て も 優秀 で まさに 悪魔 の 中 の 悪魔

でも それ に 比べ て 私 は …

来る 日 も 来る 日 も お 掃除 係

だから 駆け 魂 隊 に 選ば れ た とき に は ―

もう 死 ん で も いい って 思う くらい うれしく って …

だって やっと やっと 悪魔 と し て 働 ける 時 が 来 た ん です も の

そんな こと 知る か

あ … ええ … えっ

( 桂 馬 ) 僕 は ゲーム の 世界 の 人間 だ 雰囲気 で は 流さ れ ない

もっと 論理 的 に 正統 で なけ れ ば …

( すすり泣き )

( 桂 馬 ) そう 論理 的 に 考え て ―

お前 を 僕 の 妹 と し て 認める

あ …

( エルシィ ) 本当 です か ? ( 桂 馬 ) 残念 ながら これ が 最善 だ

僕 は お前 と 早く 縁 を 切り たい

だからといって 追い出し て も 意味 が ない

この 首輪 が ある かぎり 縁 が 切れる こと は ない から な

と なる と ベスト な 方法 は 1 つ

駆け 魂 を 捕まえ まくって 契約 を 終わら せる ん だ

神様 …

ありがとう ござい ま ー す !

触る な ! 僕 に とって 最上 な 手 な だけ だ !

ついでに お前 も いい 成績 上げ て 姉ちゃん に 褒め られ たら いい さ

ありがとう ござい ます 神様

ん ? 何 だ ?

神様

どうぞ !

( 桂 馬 ) 水洗い し た の か ?

いえいえ 念入り に せっけん 洗い です よ

( エルシィ ) え ~ !

( 二階堂 ( に かいどう ) ) 「 宇治 拾 遺物 語 ( うじ しゅ う い ものがたり ) 」

えー これ は 1 つ の こと に のめり込む ―

人間 の 業 が テーマ に なって いる

ここ に 出 て くる 絵師 の 良 秀 ( りょう しゅう ) は モデル に なった 女 が ―

魂 を 抜か れる と いわ れる ほど の 腕前 で ―

その 作品 の 出来 ゆえ に 怪しい ウワサ に も 事欠か なかった

この 良 秀 に は 娘 が い て ―

この 良 秀 に は 娘 が い て ―

( 桂 馬 ) ハァ … 人 の 心 の スキマ に 隠れる 魂 か …

( 桂 馬 ) ハァ … 人 の 心 の スキマ に 隠れる 魂 か …

( 桂 馬 ) ハァ … 人 の 心 の スキマ に 隠れる 魂 か …

親 に 似つか ない かわいらしい 容姿 と 優しい 性格 の 持ち主 で ―

当時 勢力 を 誇って い た 堀川 ( ほり かわ ) の 大殿 に 見初め られ ―

一体 あと 何 匹 この 辺り に 隠れ て いる ん だ ろ う な

女房 と し て 屋敷 に 上がった

( 二階堂 ) 小 阪 ( こ さ か ) 続き を 読め

( ちひろ ) はい

“ お 兄 様 こと 神様 へ ”

ガアー !

( ちひろ ) “ 一緒に 暮ら せる よう に なって エルシィ は 幸せ です ”

“ つき まして は 今日 の お 昼 一緒に お 話し し ませ ん か ? ”

“ 追伸 お 風呂 の こと は 恥ずかしい の で 忘れ て ください ”

どう し て 読む ん です か !

いい じゃ ん 別に 用事 は 伝わった よ

で お 風呂 って 何 ?

( 男子 生徒 たち ) お 風呂 って 何 ? お 風呂 って 何 ? お 風呂 って 何 ? お 風呂 って 何 ?

( 桂 馬 ) 何 匹 いよ う が 関係ない

早く 全部 捕まえ て 契約 を 終わり に する !

( エルシィ ) 神様 ! 待って ください !

どう し た ん です か ? ご 気分 でも お 悪い の です か ?

当たり前 だ !

ああ …

( 拡声器 : 店員 B ) 待ち ねえ 待ち ねえ パン は いっぱい ある よ

ハングリー 児童 たち !

( 拡声器 : 店員 C ) 今日 は 全て の パン 10 パーセント 引き だ !

あれ は 何 です か ?

( 桂 馬 ) 外 パン だ ( エルシィ ) 外 パン ?

ウチ の 学 食 は 高い から みんな 売店 の パン を 買って る ん だ

へ ぇ ~

( 拡声器 : 店員 B ) 人気 の オム そば パン は 早い者勝ち だ よ !

オム そば パン って 何 です か ?

ああ あれ は 焼きそば パン を 卵 で 包 ん で ある ん だ

ソース が オリジナル で うまい らしい

おいし そう …

( 駆け 魂 センサー ) ドロドロ ドロドロ ドロ …

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 駆け 魂 センサー 音 )

あっ 来 まし た 駆け 魂 サイン これ は いきなり 近い です よ

( 桂 馬 ) あの 人 混 み の 誰 か か ?

いえ あそこ で は ない よう な …

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 美 生 ( み お ) ) どけ

( 美 生 ) どけ と 言って いる ( 桂 馬 ) ん ?

( 美 生 ) 静か に ! そこ の 庶民 たち

( 男子 生徒 C ) 美 生 だ

( 女子 生徒 C ) ああ あの 青山 ( あお やま ) 家 の …

( 森田 ( もり た ) ) 君 たち ど い て くれ

( 美 生 ) 1 つ もら お う

( 店員 B ) はい オム そば パン 100 円 ね

1 万 円 ? おつり ない よ 小銭 ない の ?

悪い が 生まれ て この 方 小銭 なんて 持った こと が ない

( 店員 B ) ええ ?

では こう しよ う

この カネ で 買 える だけ の オム そば パン を もら お う

( 生徒 たち の ざわめき )

わめく な 庶民 悔しかったら 私 の よう な 金持ち に なれ

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 駆け 魂 センサー 音 )

で 駆け 魂 の 持ち主 は …

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 駆け 魂 センサー 音 )

はい あの 人 です

( エルシィ ) 青山 美 生 16 歳 高等 部 2 年 A 組

青山 中央 産業 令嬢 1 月 2 日 生まれ

ハァ …

あんな キツ そう な 人 を 落とす なんて また これ は 骨 が 折れ そう です

( 桂 馬 ) 何 言って る まだ 楽 そう で ほっと し た よ

( エルシィ ) え ?

( 桂 馬 ) フン …

フ … いい 言葉 を 教え て やろ う

( 桂 馬 ) あの タイプ は 派手 な 鎧 ( よろい ) で 固め て は いる が ―

中身 は 案外 繊細 で 普通 以上 に ピュア だ

鎧 さえ 破れ れ ば デレ っと 柔らかい 気持ち が 出 て くる さ

話し て も い ない の に なんで わかる ん です か ?

( 桂 馬 ) わかる !

猫 目 で 明るい 髪 色 で デコキャラ の ツインテール は ―

99 パーセント そう いう 女 な ん だ よ !

( 桂 馬 ) 300 人 は 見 た な ( エルシィ ) ゲーム で ?

( 桂 馬 ) 当然 ! あれ で チビ なら もう 100 パーセント だ

( エルシィ ) え ~ そこ まで は さすが に …

あ ~ すごい 上げ 底 靴 神様 !

あれ ?

あっ もう どこ に 行っちゃ っ た の か と 思い まし た よ

俺 お前 の こと が 好き だ

初めて 会った とき から ずっと …

う は … ああ … 神様

私 たち は その … バディ で あって あの … その …

う っ う う …

( 桂 馬 ) どう だった ? 今 の 告白 ( エルシィ ) え ?

どう も しっくり こ なかった な

「 こん ぷれ すら ぶ 」 の セリフ の ほう が いい か ?

( エルシィ ) あの 今 の は 一体 …

ゲーム の 告白 の セリフ だ よ

攻撃 的 な タイプ は 意外 と 打た れ 弱い もん だ

だから 相手 の ペース に さ せ ない よう に ―

最初 の 出会い で いきなり 告白 こっち から の 開幕 パンチ って わけ

なるほど …

( 桂 馬 ) じゃあ 順番 に 言う から 印象 的 だった の を 教え て くれ

わ … 私 が ?

( 桂 馬 ) じゃあ 2 番 目 の やつ いく ぞ

( エルシィ ) は … はい !

“ ずっと 君 を 見 て い た ”

( エルシィ ) わ … あっ ああ …

お ふざけ で も てれくさい です ね

( 桂 馬 ) “ ふざけ て なんか い ない ! ”

“ 本気 な ん だ 君 以外 の こと は 考え られ ない ”

あっ 痛 て …

こう いう セリフ だ しっかり リスト を 見ろ !

あ … はい

( 桂 馬 ) 好き だ つきあって くれ

はい

ギャー !

ギブ ギブ ギブ !

お 疲れ さま で ござい まし た

どう し て 断る ん でしょ う か あり え ない です よ

( 桂 馬 ) 眉 一 つ 動かさ なかった な

( 桂 馬 ) 断ら れる の は 想定 内 だった けど 思って た の と 少し 違う

何 か 前提 を 間違った かな …

エルシィ !

はい ただいま 羽衣 で 追跡 中 です

( 桂 馬 ) リアル は 家 を 突き止める の も 大変 だ な

女の子 の 居場所 に は アイコン が つく だ ろ う 普通

アハ ハハ … あ !

う わ ~ さすが お 金持ち !

( 桂 馬 ) ん ?

( 桂 馬 ) おい 違う みたい だ ぞ ( エルシィ ) え ?

( 桂 馬 ) お !

( 桂 馬 ) ん ? ( エルシィ ) ああ …

ただいま

♪ ~

~ ♪


( 女子 生徒 A ) 桂木 ( かつらぎ ) の 妹 だ って ? ( 男子 生徒 A ) かわいい !

( 女子 生徒 B ) エルシィ って 本名 ?

( 桂 馬 ( け いま ) ) どう いう つもり だ あいつ

( 男子 生徒 B ) ねえ 本当 に 妹 ?

( エルシィ ) はい あくまで も 妹 です

えー オタ メガ 桂木 なんか に は もったいない よ

( エルシィ ) “ なんか ” って 何 です か !

かみ … お 兄 様 は すごい 人 な ん です !

今 に お 兄 様 は この世 の 全て の 女性 の 憧れ に なる ん です から ー !

( 生徒 たち の 笑い声 )

( エルシィ ) ん ー む …

♪ ~

~ ♪

( チャイム の 音 )

( エルシィ ) あっ 神様 待って ください !

私 まだ 人間 界 の 右 も 左 も わかん ない ん です から !

おっと っと …

( 桂 馬 ) 駆け 魂 ( たま ) は 捕まえ た ぞ

もう 契約 は 終わり だ ろ !

さあ この ギロチン 首輪 を 早く 外せ !

まだ 契約 は 終わって ませ ん

え ?

( エルシィ ) この 街 に は まだ 駆け 魂 が たくさん 潜 ん で い ます から …

ん … それ を みんな 捕まえろ って の か ?

( エルシィ ) です から 私 も さらに 神様 と 協力 できる よう に ―

ドク ロウ 室長 に 頼 ん で ―

いろいろ 手続き を し て もらい まし た

神様 の 妹 で 同じ クラス なら いつ 何 どき 駆け 魂 が 現れ て も …

( 桂 馬 ) ちょっと 待て !

まさか 僕 の 家 に まで ついてくる つもり じゃ ない だ ろ う な

こちら で は 兄妹 ( きょうだい ) は 同居 し ない の です か ?

だから お前 は 妹 じゃ ない だ ろ

妹 です よ 今日 から !

( 桂 馬 ) そう じゃ なく て ! ( エルシィ ) だ から …

リアル へ の 譲歩 も ここ まで だ !

ウチ へ の 進出 なんて 断じて さ せる もの か !

( 麻里 ( まり ) ) まあまあ 珍しい 桂 馬 が お 友達 と 一緒 だ なんて !

あの どちら 様 でしょ う か ?

( 麻里 ) はじめ まして 桂 馬 の ママ で ー す

ウフッ

さあ さあ 座って 座って ウチ 席 だけ は たくさん ある から !

さあ どうぞ

( エルシィ ) ありがとう ございます

そう いえ ば あなた お 名前 は ?

私 エルシィ って いい ます

まあ エル ちゃん って いう の

はい ここ の お 父 様 の 隠し 子 です

お !

( お盆 が 落ちる 音 )

オホホホ … 面白い 子 ね

これ 死 ん だ 母 から の 手紙 です

どれ どれ …

( 呼び出し 音 )

( 麻里 ) もしも し あなた ? うん 私 よ

話 聞か せ て もら お う か

何 の 話 ? て め え の 下半身 に 聞け !

( エルシィ ) あわ わ わ … 神様 …

( エルシィ ) あわ わ わ … 神様 …

( 麻里 ) あした から また 外国 だ ?

( 麻里 ) あした から また 外国 だ ?

取材 の 数 だけ ―

取材 の 数 だけ ―

( 桂 馬 ) ウチ の 母 さん 元 暴走 族 だ から …

( 桂 馬 ) ウチ の 母 さん 元 暴走 族 だ から …

( 桂 馬 ) ウチ の 母 さん 元 暴走 族 だ から …

子供 つくって ん だ ろ て め え は !

子供 つくって ん だ ろ て め え は !

( 麻里 ) もう 帰って くん な !

桂 馬 父さん の こと は 忘れ な ヤツ は もう 死 ん だ

お … お 亡くなり に なら れ た ん です か ?

死 ん で ない って !

安心 おし あんた ら 兄妹 の 面倒 は しっかり あたし が 見る から

待て 待て !

( 桂 馬 ) 僕 は 認め ない ぞ

私 何でも し ます !

家 に い させ て ください !

ダメ だ 一緒に 住む こと は でき ない

なぜ なら お前 は ―

妹 と し て 設定 が 甘い !

( エルシィ ) せ … 設定 ?

( 桂 馬 ) いい 言葉 を 教え て やろ う

ビ … BMW ?

( 桂 馬 ) それ は 妹 が 妹 で ある ため の 基本 条件

見ろ !

( エルシィ ) あ !

( 桂 馬 ) まず BLOOD ( ブラッド ) 血縁 !

血 が つながって いる こと だ !

義理 の 妹 と か 妹 分 みたい な 軟弱 キャラ は 所詮 他人 他人 !

次 は MEMORY ( メモリー ) 2 人 の 思い出 !

家族 ならでは の 質量 そろった 思い出

これ ぞ 兄妹 の 代え 難い 絆 !

そして 何より 兄 を 敬う 心

ウォー ニー チャン 萌 ( も ) え !

( エルシィ ) あわ わ わ わ …

( 桂 馬 ) そう 世界 は もっと 厳密 で ある べき だ

妹 未満 の ヤツ を 妹 と は 呼 べ ない な

でも …

お前 と は 思い出 ない し 僕 を ひどい 目 に ばかり 遭わ せる

そもそも … 同じ 血 が 流れ て い ない だ ろ う が !

う わ ~ ち … 血 が !

いきなり 何 す ん だ よ !

こ … これ で 私 の 中 に も 神様 と 同じ 血 が 流れ まし た

( エルシィ ) お 願い し ます 私 駆け 魂 狩り を 続け たい ん です !

( 店員 A ) ありがとう ござい まし た

神様 !

神 に ー さ ま !

えっ と … BM … えと …

要するに いい 妹 に なれ ば いい ん です よ ね きっと

( エルシィ ) お 母 様 が 弁護 士 さん と か いう 人 に 会い に 行って いる ので ―

今晩 は 私 が 夕食 を 作り まし た

読め てる ぞ この パターン !

どうせ クソ まずい 料理 出し て くる ん だ ろ

メニュー は カレー か ? パスタ か ?

わ ー すごい ! 当たり まし た

はい ペスカトーレ さん ず 仕立て !

こっち の 魚 より 2 倍 は おいしい です よ

見た目 が 5 万 倍 悪い わ !

う わ っ うご …

神様 の ため に 心 を 込め て 作り まし た

はい あ ~ ん

( 桂 馬 ) おお … ああ … ん ?

( 桂 馬 ) 意外 と うまい な ( エルシィ ) でしょ う ?

ん ? そう いえ ば 何 か 部屋 きれい だ な

( エルシィ ) お 掃除 し て おき まし た

ほか の 部屋 も お 店 も !

掃除 って レベル な の か これ 新品 み たい に ピカピカ だ ぞ

何しろ 私 掃除 係 を 300 年 やって まし た から !

300 年 ?

( エルシィ ) はい この ほうき さん と は 298 年 の つきあい です

すごい ん です よ

魔力 が 込め られ て い て みるみる ごみ を 片づけ ちゃ う ん です

こんな 食べ こぼし なら ―

最少 パワー で ひと なで です

いき ます よ !

( 桂 馬 ) おい …

すいません パワー 最大 に なって まし た

( 桂 馬 の おなか の 音 )

すいません すいません

( 桂 馬 ) 腹 痛 ( い て ) え ! さっき の パスタ だ

( 桂 馬 ) 腹 痛 ( い て ) え ! さっき の パスタ だ

( エルシィ ) すいません すいません

( エルシィ ) すいません すいません

( エルシィ ) すいません すいません

あー クソー どっち から 先 に 怒れ ば いい ん だ !

あー クソー どっち から 先 に 怒れ ば いい ん だ !

あー クソー どっち から 先 に 怒れ ば いい ん だ !

すいません すいません

( 桂 馬 ) 悪魔 と し て キャラ 弱い くせ に 結果 だけ は 常に ベルゼバブ 級 だ

一刻 も 早く 追い出さ ない と …

まして 妹 なんて 絶対 に ダメ だ

ヤバ い 何 か 条件 が そろい 始め て いる よう な …

あっ ん … 停電 ?

な …

う わ !

な … 何 だ ? 何 か 触った ぞ

( エルシィ ) あ !

何 してん だ よ お前 は !

私 の せい で 神様 おなか を 壊し て しまった ので ―

せめて お 尻 でも 流 そ う か と …

い らん ! 何 やった って 僕 は お前 を 妹 と は 認め ない ぞ !

取って つけ た よう な 妹 イベント ばかり ―

繰り出し て き や が って !

取って つけ て ない で す よ 私 本当 の 妹 です

( 桂 馬 ) え ?

( エルシィ ) 私 お 姉さん が いる ん です

お 姉さん は 何 を し て も 優秀 で まさに 悪魔 の 中 の 悪魔

でも それ に 比べ て 私 は …

来る 日 も 来る 日 も お 掃除 係

だから 駆け 魂 隊 に 選ば れ た とき に は ―

もう 死 ん で も いい って 思う くらい うれしく って …

だって やっと やっと 悪魔 と し て 働 ける 時 が 来 た ん です も の

そんな こと 知る か

あ … ええ … えっ

( 桂 馬 ) 僕 は ゲーム の 世界 の 人間 だ 雰囲気 で は 流さ れ ない

もっと 論理 的 に 正統 で なけ れ ば …

( すすり泣き )

( 桂 馬 ) そう 論理 的 に 考え て ―

お前 を 僕 の 妹 と し て 認める

あ …

( エルシィ ) 本当 です か ? ( 桂 馬 ) 残念 ながら これ が 最善 だ

僕 は お前 と 早く 縁 を 切り たい

だからといって 追い出し て も 意味 が ない

この 首輪 が ある かぎり 縁 が 切れる こと は ない から な

と なる と ベスト な 方法 は 1 つ

駆け 魂 を 捕まえ まくって 契約 を 終わら せる ん だ

神様 …

ありがとう ござい ま ー す !

触る な ! 僕 に とって 最上 な 手 な だけ だ !

ついでに お前 も いい 成績 上げ て 姉ちゃん に 褒め られ たら いい さ

ありがとう ござい ます 神様

ん ? 何 だ ?

神様

どうぞ !

( 桂 馬 ) 水洗い し た の か ?

いえいえ 念入り に せっけん 洗い です よ

( エルシィ ) え ~ !

( 二階堂 ( に かいどう ) ) 「 宇治 拾 遺物 語 ( うじ しゅ う い ものがたり ) 」

えー これ は 1 つ の こと に のめり込む ―

人間 の 業 が テーマ に なって いる

ここ に 出 て くる 絵師 の 良 秀 ( りょう しゅう ) は モデル に なった 女 が ―

魂 を 抜か れる と いわ れる ほど の 腕前 で ―

その 作品 の 出来 ゆえ に 怪しい ウワサ に も 事欠か なかった

この 良 秀 に は 娘 が い て ―

この 良 秀 に は 娘 が い て ―

( 桂 馬 ) ハァ … 人 の 心 の スキマ に 隠れる 魂 か …

( 桂 馬 ) ハァ … 人 の 心 の スキマ に 隠れる 魂 か …

( 桂 馬 ) ハァ … 人 の 心 の スキマ に 隠れる 魂 か …

親 に 似つか ない かわいらしい 容姿 と 優しい 性格 の 持ち主 で ―

当時 勢力 を 誇って い た 堀川 ( ほり かわ ) の 大殿 に 見初め られ ―

一体 あと 何 匹 この 辺り に 隠れ て いる ん だ ろ う な

女房 と し て 屋敷 に 上がった

( 二階堂 ) 小 阪 ( こ さ か ) 続き を 読め

( ちひろ ) はい

“ お 兄 様 こと 神様 へ ”

ガアー !

( ちひろ ) “ 一緒に 暮ら せる よう に なって エルシィ は 幸せ です ”

“ つき まして は 今日 の お 昼 一緒に お 話し し ませ ん か ? ”

“ 追伸 お 風呂 の こと は 恥ずかしい の で 忘れ て ください ”

どう し て 読む ん です か !

いい じゃ ん 別に 用事 は 伝わった よ

で お 風呂 って 何 ?

( 男子 生徒 たち ) お 風呂 って 何 ? お 風呂 って 何 ? お 風呂 って 何 ? お 風呂 って 何 ?

( 桂 馬 ) 何 匹 いよ う が 関係ない

早く 全部 捕まえ て 契約 を 終わり に する !

( エルシィ ) 神様 ! 待って ください !

どう し た ん です か ? ご 気分 でも お 悪い の です か ?

当たり前 だ !

ああ …

( 拡声器 : 店員 B ) 待ち ねえ 待ち ねえ パン は いっぱい ある よ

ハングリー 児童 たち !

( 拡声器 : 店員 C ) 今日 は 全て の パン 10 パーセント 引き だ !

あれ は 何 です か ?

( 桂 馬 ) 外 パン だ ( エルシィ ) 外 パン ?

ウチ の 学 食 は 高い から みんな 売店 の パン を 買って る ん だ

へ ぇ ~

( 拡声器 : 店員 B ) 人気 の オム そば パン は 早い者勝ち だ よ !

オム そば パン って 何 です か ?

ああ あれ は 焼きそば パン を 卵 で 包 ん で ある ん だ

ソース が オリジナル で うまい らしい

おいし そう …

( 駆け 魂 センサー ) ドロドロ ドロドロ ドロ …

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 駆け 魂 センサー 音 )

あっ 来 まし た 駆け 魂 サイン これ は いきなり 近い です よ

( 桂 馬 ) あの 人 混 み の 誰 か か ?

いえ あそこ で は ない よう な …

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 美 生 ( み お ) ) どけ

( 美 生 ) どけ と 言って いる ( 桂 馬 ) ん ?

( 美 生 ) 静か に ! そこ の 庶民 たち

( 男子 生徒 C ) 美 生 だ

( 女子 生徒 C ) ああ あの 青山 ( あお やま ) 家 の …

( 森田 ( もり た ) ) 君 たち ど い て くれ

( 美 生 ) 1 つ もら お う

( 店員 B ) はい オム そば パン 100 円 ね

1 万 円 ? おつり ない よ 小銭 ない の ?

悪い が 生まれ て この 方 小銭 なんて 持った こと が ない

( 店員 B ) ええ ?

では こう しよ う

この カネ で 買 える だけ の オム そば パン を もら お う

( 生徒 たち の ざわめき )

わめく な 庶民 悔しかったら 私 の よう な 金持ち に なれ

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 駆け 魂 センサー 音 )

で 駆け 魂 の 持ち主 は …

( 駆け 魂 センサー 音 )

( 駆け 魂 センサー 音 )

はい あの 人 です

( エルシィ ) 青山 美 生 16 歳 高等 部 2 年 A 組

青山 中央 産業 令嬢 1 月 2 日 生まれ

ハァ …

あんな キツ そう な 人 を 落とす なんて また これ は 骨 が 折れ そう です

( 桂 馬 ) 何 言って る まだ 楽 そう で ほっと し た よ

( エルシィ ) え ?

( 桂 馬 ) フン …

フ … いい 言葉 を 教え て やろ う

( 桂 馬 ) あの タイプ は 派手 な 鎧 ( よろい ) で 固め て は いる が ―

中身 は 案外 繊細 で 普通 以上 に ピュア だ

鎧 さえ 破れ れ ば デレ っと 柔らかい 気持ち が 出 て くる さ

話し て も い ない の に なんで わかる ん です か ?

( 桂 馬 ) わかる !

猫 目 で 明るい 髪 色 で デコキャラ の ツインテール は ―

99 パーセント そう いう 女 な ん だ よ !

( 桂 馬 ) 300 人 は 見 た な ( エルシィ ) ゲーム で ?

( 桂 馬 ) 当然 ! あれ で チビ なら もう 100 パーセント だ

( エルシィ ) え ~ そこ まで は さすが に …

あ ~ すごい 上げ 底 靴 神様 !

あれ ?

あっ もう どこ に 行っちゃ っ た の か と 思い まし た よ

俺 お前 の こと が 好き だ

初めて 会った とき から ずっと …

う は … ああ … 神様

私 たち は その … バディ で あって あの … その …

う っ う う …

( 桂 馬 ) どう だった ? 今 の 告白 ( エルシィ ) え ?

どう も しっくり こ なかった な

「 こん ぷれ すら ぶ 」 の セリフ の ほう が いい か ?

( エルシィ ) あの 今 の は 一体 …

ゲーム の 告白 の セリフ だ よ

攻撃 的 な タイプ は 意外 と 打た れ 弱い もん だ

だから 相手 の ペース に さ せ ない よう に ―

最初 の 出会い で いきなり 告白 こっち から の 開幕 パンチ って わけ

なるほど …

( 桂 馬 ) じゃあ 順番 に 言う から 印象 的 だった の を 教え て くれ

わ … 私 が ?

( 桂 馬 ) じゃあ 2 番 目 の やつ いく ぞ

( エルシィ ) は … はい !

“ ずっと 君 を 見 て い た ”

( エルシィ ) わ … あっ ああ …

お ふざけ で も てれくさい です ね

( 桂 馬 ) “ ふざけ て なんか い ない ! ”

“ 本気 な ん だ 君 以外 の こと は 考え られ ない ”

あっ 痛 て …

こう いう セリフ だ しっかり リスト を 見ろ !

あ … はい

( 桂 馬 ) 好き だ つきあって くれ

はい

ギャー !

ギブ ギブ ギブ !

お 疲れ さま で ござい まし た

どう し て 断る ん でしょ う か あり え ない です よ

( 桂 馬 ) 眉 一 つ 動かさ なかった な

( 桂 馬 ) 断ら れる の は 想定 内 だった けど 思って た の と 少し 違う

何 か 前提 を 間違った かな …

エルシィ !

はい ただいま 羽衣 で 追跡 中 です

( 桂 馬 ) リアル は 家 を 突き止める の も 大変 だ な

女の子 の 居場所 に は アイコン が つく だ ろ う 普通

アハ ハハ … あ !

う わ ~ さすが お 金持ち !

( 桂 馬 ) ん ?

( 桂 馬 ) おい 違う みたい だ ぞ ( エルシィ ) え ?

( 桂 馬 ) お !

( 桂 馬 ) ん ? ( エルシィ ) ああ …

ただいま

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