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銀河英雄伝説, Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes) Episode 56 (1)

Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes ) Episode 56 (1)

僕ら が 向かって いる 地球 それ は 人類 の 発祥 の 地 だ

だが 今 は 歴史 の 中 に 埋もれ

忘れ られ た 辺境 の 一 惑星 に 過ぎ ない

なぜ そう なった の か

学校 の 歴史 の 授業 で 触れ られ た 以上 の こと を

僕 も よく 知ら ない

この 旅 の 時間 を 利用 し て 改めて 振り返って みよ う と 思う

かつて 人類 は 地球 と いう

ただ 1 つ の 惑星 の 表面 で 生活 し て い た

西暦 2039 年

当時 地球 を 二 分 する 勢力 で あった ノーザン ・ コンドミニアム と

ユナイテッド ・ ステーツ ・ オブ ・ ユーラブリカ は

全面 戦争 に 突入 し た

熱 核 兵器 を 使用 し た 十三 日 戦争 に よって

世界 の 主な 大 都市 群 は 壊滅 し

以後 90 年 に わたる 抗争 と 戦乱 の 時代 が 続 い た

人類 の 総 人口 も 10 億 に まで 減少 し

生き残った 人々 は 統一 政体 の 樹立 を 願って い まし た

それ は 単に 安定 し た 社会 秩序 の 確立 を 望む と いう より

これ 以上 の 戦争 を なくす ため に は 従来 の 主権 国家 と いう 考え 方 を

捨て去 ろ う と し た と 言 える の で は ない でしょ う か

西暦 2129 年

そう し た もくろみ の もと に 地球 統一 政府 が 誕生 する

統一 政府 の 首都 は オーストラリア 大陸 の 東 北部

太平洋 に 面し た ブリスベン に 定め られ 再建 は 急速 に 進 ん だ

人々 は 熱狂 的 に 大小 の 事業 に 取り組み

都市 を 建設 し 荒野 を 緑化 し た

更に 宇宙 と いう フロンティア に 歩み を 進め

西暦 2166 年 に は 木星 の 衛星 イオ に

開発 基地 を 建設 する に 至った

この 当時 統一 政府 内 に おい て 最も 活力 的 な 部局 は

宇宙 省 だった と 言 える でしょ う

その 巨大 な 機構 の 本部 は 月面 に 置か れ

2200 年 代 の 半ば に は

その 人 口 は 首都 ブリスベン を しのぐ に 至り

「 ブリスベン は 地球 の 首都 だ が ルナ シティー は 太陽 系 の 首都 だ 」

と まで 言わ れ た の です

それ から しばらく の 間 人類 の 実質 的 な 生存 圏 は

太陽 系 内部 に とどまった

2253 年 に は 最初 の 恒星 間 探査 船 が アルファ ・ ケンタ ウリ に 発進 し た が

20 年 後 に なって も 帰還 せ ず 人々 を 落胆 さ せ た

もっとも 当時 の 人類 の 総 人口 は まだ 40 億 人 で あった から

太陽 系 内部 だけ でも 十分 な 居住 空間 が 確保 さ れ て い た が

西暦 2360 年

アント ネル ・ ヤノーシュ 博士 を 長 と する 宇宙 省 技術 陣 は

ついに 人類 の 夢 で あった 超 光速 航行 を 実現 さ せ た

ワープ 航法 は 最初 その 距離 も 短く

人体 特に 女性 の 出産 能力 に 著しい 悪 影響 が 見 られ た が

2391 年 に は 完全 な 実用 化 に こぎつけ た

2402 年

カノープス 星 系 に 居住 可能 の 惑星 が 発見 さ れ

恒星 間 移住 時代 を 迎える

だが それ は 単一 の 権力 体制 に

亀裂 が 生じる 第 一 歩 で も あった の です

2404 年 に 第 一 次 恒星 移民 団 が 進 発 し た 時

ブリスベン で は 統一 政府 の 首脳 たち が 額 を 集め

あまり に も 遠い 入植 地 に どの 程度 の 自治 権 を 認める か

延々 と 討議 を 続け て い た の で し た

( ノック の 音 ) どうぞ

お っ なん だ なん だ 1 人 で 隠れ て 何 を 見 てる ん だ

ポルノ か ? まさか

ちょっと 地球 に つい て 予習 し て い た ん です よ

なん だ 不健全 な 奴 だ な

一緒に ご覧 に なり ます ?

まあ 他 に やる こと も ない し な

色っぽい シーン ある ?

あり ませ ん

最初 は 宇宙 省 航路 局 航行 安全 部 と し て

ささやか に 発足 し た 一 機構 が 宇宙 省 保安 局 に 昇格 し

省 次官 を 長官 と する 宇宙 警備 隊 に なり

ついに 西暦 2484 年 宇宙 軍 の 成立 を 見る

これ は 統一 政府 の 成立 以前 に

天空 の 高 み から 弱小 諸国 を 強迫 し 威圧 し た

ノーザン ・ コンドミニアム 宇宙 軍 と は

まったく 異なる 性格 の もの で

市民 の 航行 の 安全 を 確保 し

犯罪 と 事故 から 人権 及び 経済 機構 を 守る ため の

治安 システム で ある と 説明 さ れ まし た

歴史 的 に 見 て あらゆる 軍隊 が 平和 防衛 を 唱え つつ

侵略 と 外 征 に 狂奔 し た もの で ある と いう 事実 を

この 時代 の 人々 も また 忘れ去って しまって い た の です

「 軍隊 と は 一 国 内 に おける 最強 の 暴力 組織 で ある 」

と いう 命題 は 歴史 を 知る 者 に とって

いわば 常識 でしょ う

しかも 全 人類 の 統一 国家 に おい て は

外敵 は 存在 し 得 ない の です から 最小 限 の 武力 で 事 足りる はず です

で ある に も かかわら ず この 宇宙 軍 は 際限 なく 肥大 化 し

その 組織 内部 は 著しい 退廃 を 続け た の です

高級 軍人 と は 武装 し た 貴族 の 別名 で ある の か !

1 つ の 例 と し て 第 4 方面 総 監部 に 所属 する

宇宙 空母 デキシーランド の 艦長 アーノルド ・ F ・ バーチ 大佐 の

優雅 な 生活 ぶり を 拝見 する と しよ う

彼 の 部屋 は 執務 室 居間 寝室 バス ルーム から 成り

総 面積 240 平米

ちなみに 彼 の 部屋 の 下 は 兵士 たち の 居室 で あって

同じ 面積 に 90 名 が 詰め込ま れ て いる

労働 力 の 面 から 言え ば 艦長 に 副 官 が つく の は 当然 と し て

女性 秘書 1 名 従 卒 6 名 専用 コック 2 名

専用 看護 婦 1 名 が 彼 に 仕え て いる

むろん 彼ら の 給料 は 国民 の 租税 の 中 から 支払わ れる の だ が

より 悲しみ を 誘う の は 専用 看護 婦 を 必要 と する 病人 が

一 艦 の 指揮 を 押しつけ られ て いる と いう

非 人道 的 事実 で ある

つまら ん 皮肉 を 言う な ! そう だ そう だ

この 告発 は かえって 非難 の 的 と なった

既に 議会 も 言論 界 も

軍部 の 代弁 者 が 多数 派 を 占め て い た の で ある

また この 頃 に なる と 恒星 間 航行 も

技術 と 距離 の 壁 を 前 に し て ひと つ の 限界 が 見え て き て い た

2480 年 人類 の 生存 圏 は

地球 を 中心 と する 半径 60 光年 の 球 状 に 広がって い た が

2530 年 に は 半径 84 光年

2580 年 に は 91 光年

2630 年 に は 94 光年 と 停滞 の 状況 は 明らか だった

そんな 中 に も かかわら ず 軍隊 だけ が

肥大 化 を 続け て い た の だった

同時に 経済 的 な 不公平 も 募って い た

資源 の 枯渇 し た 地球 は 既に 第 一 次 産業 を 放棄 し

資本 と 金融 のみ に よって 植民 星 の 産業 を 支配 し

利益 と 資源 を 独占 的 に 吸い上げ て い た

政治 的 に は 植民 星 に は それぞれ の 自治 権 が 認め られ て い た が

それ は 形 だけ の もの に 過ぎ ず

また あくまで も 地球 の 一部分 と し て の 権利 で あって

地球 と 対等 の 関係 で は なかった

汎 人類 評議 会 と いう 機構 も 設け られ て は い た が

代議員 の 7 割 は 地球 から の 選出 で

議決 は 7 割 の 賛同 を 必要 と し て い た ので

実質 的 に は 地球 以外 の 植民 星 から の 動議 が

可決 さ れる こと は 皆無 だった

地球 資本 の 圧力 に よって

単一 作物 の 栽培 を 強制 さ れ た 揚げ句

その 作物 を 買いたたか れ 飢餓 に 瀕し た 植民 星 も ある の だ !

かく の ごとき 富 の 地球 へ の 偏在 を 是正 す べき で は ない の か !

そう だ ! 是正 しろ !

植民 星 の 人民 が 貧困 な の は

彼ら 自身 の 無能 さ に 原 因 が ある

我々 地球 市民 に 罪 が ある など と いう の は

自立 心 と 向上 心 を 欠く 奴隷 的 精神 の 表れ で しか ない !

当時 地球 に は 資源 が 欠け て い まし た

そして 地球 人 に は 想像 力 が 欠け て い まし た

想像 力 の 欠如 する ところ 地球 の 住人 たち は 傲然 と

強者 の 論理 を 貫 い た の です

強者 の 強者 たる ゆえん は 武力 と 富 で あった

資本 主義 の 名 の 下 に 地球 は 植民 星 の 富 を 収 奪 し

それ に よって 軍事 力 を 強化 し た

いわば 植民 星 の 人々 は 自分 たち を 監視 し

弾圧 する 兵士 たち を 養わ さ れ た の で ある

忍耐 の 極み に 達し た 植民 星 側 で は

西暦 2682 年 に 至り 結束 し て 地球 側 に 要求 を 突きつけ た

第 1 に 肥大 化 し た 軍備 の 縮小

第 2 に 汎 人類 評議 会 の 議席 数 を 人口 に 応じ た 配分 に 変える こと

第 3 に 地球 資本 に よる 植民 星 に 対する

内政 干渉 を やめる こと

これ に 対し て 地球 は まず

汎 人類 評議 会 の 分担 金 の 拠出 を 停止 する こと で 応じ た が

植民 星 の 不満 を 抑える べく 対 策 を 講じる 必要 に 迫ら れ た

当時 反 地球 派 の 急 先鋒 は シリウス 星 系 で し た

地球 は これ を 逆 に 利用 する こと を 考え

意図 的 に 怪 情報 を 流し 始め た の です

いわ く 「 シリウス が 事 ある ごと に 地球 を 非難 する の は 」

「 平等 を 目指し て など で は なく 地球 に 代わって 」

「 人類 社会 の 支配 者 たら ん と する 野心 の ため で ある 」

「 シリウス こそ 地球 と 各 植民 星 の 共通 の 敵 で あり 」

「 人類 を 脅かす 存在 な の で ある 」

「 シリウス は 着々 と 国力 を 蓄え 」

「 軍備 を 増強 し スパイ 網 を 完成 さ せ つつ ある 」

「 シリウス に 注意 せよ 」

俗 に 言う 「 シリウス 脅威 論 」 です

最初 地球 は 悪意 に 満ち た 喜び を もって

シリウス の 虚像 が 拡大 し て いく の を 見守って い まし た しかし

地球 が シリウス の 脅威 を 誇大 に 宣伝 し て いく うち に

計算 外 の 効果 が 表れ て き まし た

シリウス 自身 が 地球 を 凌 駕 せんと する 実力 と

意志 の 存在 を 信じ 始め て しまった の です

つまり うわさ に 乗せ られる 形 で その 気 に なって しまった の です

シリウス を 仮想 敵 に 仕立てる 地球 の 政略 は

失笑 す べき 結果 を 生 ん だ

いく つ か の 植民 星 が 地球 に 対する 反感 の あまり

シリウス の ほう に 身 を 寄せ 始め た の で ある

「 地球 の 専横 に 反対 する に は シリウス に 頼る ほか ない 」

そう 思わ せ た の は 他なら ぬ 地球 自身 だった の です

かくして 反 地球 陣営 の 盟主 の 座 に つい た シリウス に 対し

地球 は 武力 に よる 懲罰 を 加える こと を 決し

同時に 反 地球 勢力 を 一掃 する こと を 考え た

西暦 2689 年

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