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Aozora Bunko Readings (4-5mins), 79. お鍋とおやかんとフライパンのけんくわ - 村山籌子

79. お鍋とおやかんとフライパンのけんくわ - 村山籌子

お 鍋 と お やかん と フライパン の けん くわ - 村山 籌子

よう子 ちや ん は お 台所 が 大好きでした 。 なぜ とい つて 、 お 料理 の に ほ ひ は ほんとに おいし さ うな んです もの 。 それ に 、 お さじ や フオーク や お 茶碗 や お 皿 など が カチン 、 カチン 、 チヤラ 、 チヤラ と 可愛い い 音 を たてて ゐま す 。 それ から もつ と 、 色 んな 音 が します 。 ・・

お 鍋 の 中 で は クツタ 、 クツタ 、 クツタ と お 湯 の にたつ 音 が します し 、 ジヤ 、 ジヤ 、 ジヤ 、 ジヤ と 水道 が いき ほ ひ よく ながれる し 、 バツタン 、 バツタン と 戸棚 を あける 音 も きこえます 。 よう子 ちや ん は 色 んな 音 を きく の も 大好きです 。 ・・

或る 日 の こと お 台所 で は お 料理 づくり に お母さん が いそがしく 働いて ゐま した 。 その うち に お母さん は お 鍋 と 、 お やかん と 、 フライパン を 火 に かけて 、 お 庭 へ 出て ゆきました 。 ・・

よう子 ちや ん は その すきに ソーツ と お 台所 に はいりこみました 。 ・・

ガス の 火 は ボウ 、 ボウ 、 ボウ と 妙な 声 を 出して 、 もえて 、 その 上 に お 鍋 と お やかん が ならんで ゐま す 。 ・・

「 よう子 ちや ん 、 もつ と こつ ちへい ら つ しや いな 。 おもしろい 歌 を きかせて あげ ませ う 。」 どこ から か こんな 声 が しました ので 、 よう子 ちや ん は び つくり して しま ひました 。 ・・

する と 、 お やかん が 、 こんな 歌 を うた ひ 初めました 。 ・・

「 ブクツ 、 ブクツ 、 ブクツ 、 ブクツ 。」 それ から その 歌 は 段々 大きく な つて 、・・

「 プー 、 プー 、 シユツ 、 シユツ 、 プー 、 プー 、 シユツ 、 シユツ 、 シユツ 」・・

それ から 、 もつ と 、 もつ と 大きく 、・・

「 ブク 、 ブク 、 シユ 、 シユ 、 ブク 、 シユ 、 シユ 。」 あまり 大きな 声 を 出して 歌 つ た ので 、 お やかん の 上 に 乗つ かつて ゐた ふた まで が 、・・

「 パクン 、 パクン 、 パクン 、 パクン 」 と とんだり 、 はねたり の 大さわぎ です 。 ・・

「 お やかん が 、 私 に 歌 を きかせて ゐる んだ わ 。 だけど お 湯 が にたち すぎ や し ない か しら ん 、 私 、 心配だ わ 、 どう し ませ う 。」 よう子 ちや ん は 心配に なりました 。 ・・

「 グツ 、 グツ 、 グツ 、 グツ 、 グツ 、 グツ 、 グツ 」 今度 は お 鍋 も お やかん の 歌 に 合せて 歌 ひ 初めました 。 ・・

「 グツタ 、 グツ 、 グツタ 、 グツ 、 グツタ 、 グツタ 、 グツタ 。」 段々 大きな 声 を 出しました 。 ・・

「 お 鍋 が 私 に 歌 を きかして くれて ゐる の ね 。 だけど あんな 声 を 出して 、 にたち すぎる と 困る わ 。」 ・・

「 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 。」 出 ない 声 を はり上げて 、 フライパン まで が 歌 ひ 出しました 。 ・・

「 チリ 、 ピチ 、 チリ 、 ピチ 、 チリ 、 ピチ 、 チリ 。 私 だ つて 歌 は う と 思 ひや 、 歌 へる の よ 。 チリ 、 チリ 、 ピチ 、 ピチ 、 チリ 、 ピチ 、 チリ 。 私 の 声 は とても いい 声 で せ う ? 」・・

「 ブク 、 ブク 、 グツ 、 グツ 、 ブク 、 グツ 、 ブク 。 私 たち は こんなに 大きな 声 が 出せる の よ 。 大きな 声 を ね 。」 と お 鍋 と お やかん は 又 、 負け ず に が なり 立てました 。 ・・

ブク 、 ブク 、 シユツ 、 シユツ ・・

パク 、 パク 、 パク ・・

グツ 、 グツ 、 グタ 、 グタ ・・

チリ 、 ピチ 、 チリ ・・

お 鍋 と お やかん と フライパン は めいめい 夢中に な つて 歌 つて ゐる うち に 、 さあ 、 大変 、 みんな ガバンガバン と 煮え くり か へ つて しま ひました 。 ・・

プク 、 パク 、 グツ 、 ピチ 、 プク 、 パク 、 グツ 。 ピチ 、 プク 、 パク 、 グツ 、 ピチ 、 プク 、 パク 。 ・・

その 音 を ききつけて 、 お母さん は 大 あわて に あわてて 、 台所 へ かけこんで 、 お 鍋 と お やかん と フライパン を 火 から 引きずり 下しました 。 お 鍋 と お やかん と フライパン の けんか は これ で おしま ひに なりました 。 お母さん は お つ しや いました 。・・

「 よう子 ちや ん 、 こんど から 、 お 鍋 や 、 お やかん や フライパン が ブツブツ 言 ひ 出したら お母さん に すぐ 知ら さ なく ちや いけません よ 。」 「 私 が 悪い ん ぢや ない の よ 。 お 鍋 と お やかん に けんか を しかけた フライパン が 悪い の よ 。 さ うで せ う ! お母さん ? 」 お母さん は 何にも 御存じ ない ので おかし さ うに お 笑 ひに なりました 。

79. お鍋とおやかんとフライパンのけんくわ - 村山籌子 お なべ と お やかん と ふらいぱん の けん くわ|むらやま ちゅうこ 79. pot, kettle and frying pan kenkou - Murayama Preparator 79. ollas, calderos y sartenes - Escuela Preparatoria Murayama 79. Кастрюли, чайники и сковородки - Подготовительная школа Мураяма

お 鍋 と お やかん と フライパン の けん くわ - 村山 籌子 |なべ|||||ふらいぱん||||むらやま|ちゅうこ Topf, Wasserkocher und Pfanne Hacke-Kazuko Murayama Pot, kettle and frying pan hoe-Kazuko Murayama

よう子 ちや ん は お 台所 が 大好きでした 。 ようし|||||だいどころ||だいすきでした Yoko Chiyan liebte die Küche. Yoko Chiyan loved the kitchen. なぜ とい つて 、 お 料理 の に ほ ひ は ほんとに おいし さ うな んです もの 。 ||||りょうり||||||||||| Der Grund ist, dass das Kochen wirklich lecker ist. The reason is that cooking is really delicious. それ に 、 お さじ や フオーク や お 茶碗 や お 皿 など が カチン 、 カチン 、 チヤラ 、 チヤラ と 可愛い い 音 を たてて ゐま す 。 ||||||||ちゃわん|||さら||||||||かわいい||おと|||| In addition, scoops, forks, bowls, plates, etc. make cute sounds like clicks, clicks, chiyara, and chiyara. それ から もつ と 、 色 んな 音 が します 。 ||||いろ||おと||し ます Danach gibt es verschiedene Geräusche. ・・

お 鍋 の 中 で は クツタ 、 クツタ 、 クツタ と お 湯 の にたつ 音 が します し 、 ジヤ 、 ジヤ 、 ジヤ 、 ジヤ と 水道 が いき ほ ひ よく ながれる し 、 バツタン 、 バツタン と 戸棚 を あける 音 も きこえます 。 |なべ||なか||||||||ゆ|||おと||し ます|||||||すいどう|||||||||||とだな|||おと||きこえ ます In the pot, you will hear the sound of squirrels, squirrels, squirrels and hot water, and the sound of squirrels, squirrels, squirrels, squirrels and water supply, and the sound of slapsticks, slapsticks and cupboards. Masu. よう子 ちや ん は 色 んな 音 を きく の も 大好きです 。 ようし||||いろ||おと|||||だいすきです ・・

或る 日 の こと お 台所 で は お 料理 づくり に お母さん が いそがしく 働いて ゐま した 。 ある|ひ||||だいどころ||||りょうり|||お かあさん|||はたらいて|| One day, my mother was busy cooking in the kitchen. その うち に お母さん は お 鍋 と 、 お やかん と 、 フライパン を 火 に かけて 、 お 庭 へ 出て ゆきました 。 |||お かあさん|||なべ|||||ふらいぱん||ひ||||にわ||でて|ゆき ました ・・

よう子 ちや ん は その すきに ソーツ と お 台所 に はいりこみました 。 ようし|||||||||だいどころ||はいりこみ ました ・・

ガス の 火 は ボウ 、 ボウ 、 ボウ と 妙な 声 を 出して 、 もえて 、 その 上 に お 鍋 と お やかん が ならんで ゐま す 。 がす||ひ||||||みょうな|こえ||だして|||うえ|||なべ||||||| ・・

「 よう子 ちや ん 、 もつ と こつ ちへい ら つ しや いな 。 ようし|||||||||| おもしろい 歌 を きかせて あげ ませ う 。」 |うた||||| Lass uns ein interessantes Lied spielen. "" Let's make an interesting song. " どこ から か こんな 声 が しました ので 、 よう子 ちや ん は び つくり して しま ひました 。 ||||こえ||し ました||ようし||||||||ひ ました ・・

する と 、 お やかん が 、 こんな 歌 を うた ひ 初めました 。 ||||||うた||||はじめ ました ・・

「 ブクツ 、 ブクツ 、 ブクツ 、 ブクツ 。」 "Bukutsu, Bukutsu, Bukutsu, Bukutsu." それ から その 歌 は 段々 大きく な つて 、・・ |||うた||だんだん|おおきく|| Then the song is getting bigger and bigger ...

「 プー 、 プー 、 シユツ 、 シユツ 、 プー 、 プー 、 シユツ 、 シユツ 、 シユツ 」・・ ぷー|ぷー|||ぷー|ぷー||| "Poo, Pooh, Shutsu, Shutsu, Pooh, Pooh, Shutsu, Shutsu, Shutsu" ... "Poo, Poo, Shiyutsu, Shiyutsu, Pooh, Pooh, Shiyutsu, Shiyutsu, Shiyutsu" ...

それ から 、 もつ と 、 もつ と 大きく 、・・ ||||||おおきく

「 ブク 、 ブク 、 シユ 、 シユ 、 ブク 、 シユ 、 シユ 。」 "Buku, Buku, Shiyu, Shiyu, Buku, Shiyu, Shiyu." あまり 大きな 声 を 出して 歌 つ た ので 、 お やかん の 上 に 乗つ かつて ゐた ふた まで が 、・・ |おおきな|こえ||だして|うた|||||||うえ||のりつ||||| Ich habe so laut gesungen, dass ich bis zum Deckel auf dem Wasserkocher gefahren bin ...

「 パクン 、 パクン 、 パクン 、 パクン 」 と とんだり 、 はねたり の 大さわぎ です 。 ||||||||おおさわぎ| "Pakun, Pakun, Pakun, Pakun" ist ein großer Ansturm von Sprüngen und Spritzern. ・・

「 お やかん が 、 私 に 歌 を きかせて ゐる んだ わ 。 |||わたくし||うた||||| "Der Wasserkocher bringt mich zum Singen. だけど お 湯 が にたち すぎ や し ない か しら ん 、 私 、 心配だ わ 、 どう し ませ う 。」 ||ゆ||||||||||わたくし|しんぱいだ||||| Aber ich frage mich, ob das heiße Wasser zu heiß ist. Ich mache mir Sorgen, was soll ich tun? "" よう子 ちや ん は 心配に なりました 。 ようし||||しんぱいに|なり ました ・・

「 グツ 、 グツ 、 グツ 、 グツ 、 グツ 、 グツ 、 グツ 」 今度 は お 鍋 も お やかん の 歌 に 合せて 歌 ひ 初めました 。 |||||||こんど|||なべ|||||うた||あわせて|うた||はじめ ました "Gutsu, Gutsu, Gutsu, Gutsu, Gutsu, Gutsu, Gutsu" Dieses Mal begann ich, den heißen Topf zum Lied des Kessels zu singen. ・・

「 グツタ 、 グツ 、 グツタ 、 グツ 、 グツタ 、 グツタ 、 グツタ 。」 段々 大きな 声 を 出しました 。 だんだん|おおきな|こえ||だし ました ・・

「 お 鍋 が 私 に 歌 を きかして くれて ゐる の ね 。 |なべ||わたくし||うた|||||| だけど あんな 声 を 出して 、 にたち すぎる と 困る わ 。」 ||こえ||だして||||こまる| Es wäre jedoch ein Problem, wenn Sie eine solche Stimme machen und zu viel erreichen würden. "" ・・

「 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 、 ピチ 。」 出 ない 声 を はり上げて 、 フライパン まで が 歌 ひ 出しました 。 だ||こえ||はりあげて|ふらいぱん|||うた||だし ました ・・

「 チリ 、 ピチ 、 チリ 、 ピチ 、 チリ 、 ピチ 、 チリ 。 ちり||ちり||ちり||ちり 私 だ つて 歌 は う と 思 ひや 、 歌 へる の よ 。 わたくし|||うた||||おも||うた||| Ich denke ich werde singen, ich werde singen. チリ 、 チリ 、 ピチ 、 ピチ 、 チリ 、 ピチ 、 チリ 。 ちり|ちり|||ちり||ちり 私 の 声 は とても いい 声 で せ う ? わたくし||こえ||||こえ||| 」・・

「 ブク 、 ブク 、 グツ 、 グツ 、 ブク 、 グツ 、 ブク 。 私 たち は こんなに 大きな 声 が 出せる の よ 。 わたくし||||おおきな|こえ||だせる|| Wir können so eine laute Stimme machen. 大きな 声 を ね 。」 おおきな|こえ|| Mach eine laute Stimme. "" と お 鍋 と お やかん は 又 、 負け ず に が なり 立てました 。 ||なべ|||||また|まけ|||||たて ました ・・

ブク 、 ブク 、 シユツ 、 シユツ ・・

パク 、 パク 、 パク ・・

グツ 、 グツ 、 グタ 、 グタ ・・

チリ 、 ピチ 、 チリ ・・ ちり||ちり

お 鍋 と お やかん と フライパン は めいめい 夢中に な つて 歌 つて ゐる うち に 、 さあ 、 大変 、 みんな ガバンガバン と 煮え くり か へ つて しま ひました 。 |なべ|||||ふらいぱん|||むちゅうに|||うた||||||たいへん||||にえ||||||ひ ました ・・

プク 、 パク 、 グツ 、 ピチ 、 プク 、 パク 、 グツ 。 ピチ 、 プク 、 パク 、 グツ 、 ピチ 、 プク 、 パク 。 ・・

その 音 を ききつけて 、 お母さん は 大 あわて に あわてて 、 台所 へ かけこんで 、 お 鍋 と お やかん と フライパン を 火 から 引きずり 下しました 。 |おと|||お かあさん||だい||||だいどころ||||なべ|||||ふらいぱん||ひ||ひきずり|くだし ました お 鍋 と お やかん と フライパン の けんか は これ で おしま ひに なりました 。 |なべ|||||ふらいぱん||||||||なり ました Der Kampf zwischen Topf, Wasserkocher und Pfanne ist jetzt Oshimahi. お母さん は お つ しや いました 。・・ お かあさん|||||い ました Mama war glücklich.・ ・

「 よう子 ちや ん 、 こんど から 、 お 鍋 や 、 お やかん や フライパン が ブツブツ 言 ひ 出したら お母さん に すぐ 知ら さ なく ちや いけません よ 。」 ようし||||||なべ|||||ふらいぱん||ぶつぶつ|げん||だしたら|お かあさん|||しら||||いけ ませ ん| "Yoko Chiyan, wenn von nun an ein Topf, ein Wasserkocher oder eine Pfanne herauskommt, musst du es deiner Mutter sofort sagen." 「 私 が 悪い ん ぢや ない の よ 。 わたくし||わるい||||| お 鍋 と お やかん に けんか を しかけた フライパン が 悪い の よ 。 |なべ||||||||ふらいぱん||わるい|| さ うで せ う ! Lass uns gehen! お母さん ? お かあさん 」 お母さん は 何にも 御存じ ない ので おかし さ うに お 笑 ひに なりました 。 お かあさん||なんにも|ごぞんじ|||||||わら||なり ました Meine Mutter wusste nichts, also lachte ich lustig.