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ナルト- 疾風伝 (Naruto), NARUTO -ナルト- 疾風伝 - シーズン11 - 225 - 呪われた幽霊船

NARUTO - ナルト - 疾風 伝 - シーズン 11 - 225 - 呪われた 幽霊 船

( 泣き声 )

もし お 女 中 どう なされた ?

う ぅ …。

うわ ぁ ~!! ひ ぃ !

ハァ ハァ ハァ …。

どう な すった い ? お 客 さん 。

で … 出 や がった んだ 。

出た って 何 が ?

追いはぎ かい ? 辻 斬り かい ?

近頃 は 物騒だ から ね 。

そう じゃ ねえ んだ よ 。

の … のっぺらぼう が !

のっぺらぼう ? ソイツ は …。

( ヤマト ) こんな 顔 かね ?

( ナルト ) ひ ゃあ ~!!

アハハハハ ! ごめん ごめん それ は 僕 の 木 遁 分身 だ 。

ヤマト 隊長 懲り すぎ だって ば よ 。

うわ ぁ ~!! それにしても ナルト は 怖がり だ な 。

ヤマト 隊長 の 顔 が いちばん 心臓 に 悪い 。

( ヤマト ) そう むくれる な ナルト 。

こう 霧 が ひどくて は 他 に する こと も ない し ね 。

だから って いい 大人 が 怪談 なんて どうかして る と 思う な 俺 。

( アオバ ) お前 が 怖がり すぎ なんだ って だ から 。

俺 は その 話 ちっとも 怖く なんか ねえ って ば よ 。

ほう そういう こと なら とっておき の 話 を しよう 。

こんな 日 に は あれ が 出る って 聞いた こと が ある んだ 。

あれ ?

( ヤマト ) それ は 死者 の 魂 を 導く カラス の 先導 で 現れる 。

マスト に 灯した 巨大な 鬼 火 が そい つ の 証し 。

深い 深い 霧 は 死者 の 魂 。

出会った が 最後 死者 の 国 へ の 船旅 が 始まる 。

それ が 幽霊 船 だ 。

死者 の 魂 ?

あっ まさか この 霧 。

そう こんな 霧 の 中 から 幽霊 船 が 現れる の さ 。

な ~ ん て ね 幽霊 船 なんて 古い 迷信 さ 。

ヘヘ だ よ な そんな の いる わけ ねえ もん な 。

俺 って ば ちっとも 信じて なかった って ば よ 。

へえ そう は 見え なかった けど ね 。

風 が 動いた 。

何 な んだ ?

あっ !

これ は …。

幽霊 船 !?

そんな まさか …。

マジ かよ 幽霊 船 に 乗り込む なんて 冗談 じゃ ねえ って ば よ 。

ナルト 幽霊 船 なんて もの は この世 に 存在 し ない 。

ある じゃ ねえ か あそこ に ほら !

全部 ヤマト 隊長 の 言って た とおり だって ば よ 。

確かに うさんくさい 船 だ が →

航海 法 で 難破 船 を →

そのまま に して おく わけに は いか ない んだ 。

早く 調査 を 済ませれば →

それ だけ 早く 船 に 戻れる と いう こと だ 。

あきらめる んだ な 。

こんな こと なら ゲキマユ 先生 の つきそい でも して たほう が →

まだ マシ だった 。

( ガイ ) ナルト ガッツ だ ぞ !

ガッツ さえ あれば 幽霊 だろう と なんだろう と …。

船酔い ぐらい ガッツ で 克服 しろ って の !

なぁ アオバ の おっちゃん …。

ちょっと 待って …!

お ~ い おっちゃん ヤマト 隊長 。

( ヒシャク ) ああ 忙しい 忙しい !

なぁ 。

俺 の 顔 は 床 じゃ ねえ ぞ こら !

忙しい 忙しい !

待てよ !

忙しい 忙しい !

おい って ! ホント 忙しい ヤツ だ な 。

へ ぇ それ で 船 を 操る の か 。

お っ 何 だ ずいぶん 使い込んだ ブラシ だった んだ な 。

触る な よ !

それ は な 船長 から もらった 大切な もの な んだ !

わ … わかった よ 。

でも オメエ ガキ の くせ に メチャクチャ 働き者 な んだ な 。

1 人 じゃ 大変だ ろ ?

よっ しゃ 俺 も 手伝う って ば よ !

1 人 より 2 人 !

2 人 より 大勢 で やった ほう が 早く 終わる って もんだ 。

それ に オメエ の 仕事 が 終わ ん ねえ と →

話 を 聞いて もらえ そうに ない から な 。

ど りゃ ~ っ !

あ ~ 疲れた 。

お 兄ちゃん 。 あ ? 俺 は ナルト って んだ 。

ナルト 俺 ヒシャク 。

おう よろしく な !

ナルト は 忍者 だった んだ な 。 強い の か ?

ヘヘン あったり め えよ !

これ でも 火影 を 目指して る んだ ぜ 。

火影 ? ああ 。

里 で いちばん 強くて 偉い 忍 って こと だ 。

なんだ それ なら 火影 って の より 船長 の ほう が すごい よ 。

な っ なに !?

船長 は 強くて 偉い だけ じゃ なく って →

優しくて 仲間 思い な んだ 。

俺 も いつか 船長 に なる んだ !

いや ちょ ちょっと 待て !

火影 は 強くて 偉くて 優しくて 仲間 思い だけ じゃ なく って →

気前 が よく って え ~ と それ から あ ~ それ から 。

い ~ や 船長 !

火影 ! 船長 !

火影 だ ! 船長 !

ハハッ ! アハハ !

お互い 目指し てる もの が ある んだ な 。

うん 。 そう だ あれ 教えて くれよ 。

あれ ?

ほら さっき の ブラシ の タンタン って 叩く ヤツ 。

なかなか かっこよかった ぜ 。

あれ は 船長 に 教わった んだ 。

この ブラシ も 船長 から もらった んだ よ 。

ふ ~ ん 。

( ヤマト ) 僕ら も 話 に まぜて もらって いい かな ?

あちこち 回った けど →

中 は ごく 普通の 船 だった ぜ ヤマト 隊長 。

や っぱ 幽霊 船 じゃ ない んじゃ ねえ の ?

アハハ 幽霊 船 だって そんな の 迷信 に 決まって る よ 。

だけど あれっ てば 人 魂 じゃ なかった の か ?

マスト の 炎 ? あれ は 船乗り の 間 じゃ →

幸運の しるし って 言わ れて いる もの で さ 。

静電気 が 光って 見えて る だけ だ よ 。

せ 静電気 ?

じゃあ マスト の カラス は ? 普通 カラス なんて 海 に い ねえ ぞ 。

あれ は カラス じゃ ない よ 。

羽 を 休めて いる 海鳥 が 煙突 の スス で 汚れた だけ 。

マジ か よ 。

さあ 幽霊 船 の 話 は おいて おく と して →

僕たち も 船 の 中 を 調べ させて もらった が →

この 船 に は キミ 以外 の 乗組員 が い ない ようだ ね 。

他の 乗組員 は どう し たんだい ?

この クラス の 船 と なる と →

それなり の 人数 が 必要な はずだ が 。

そう いや ブラシ の 船長 も い ねえ な 。

うん いた よ 仲間 たち が 。

何 か あった ようだ ね 。

海 に は 幽霊 船 なんて バカな 迷信 なんか より も →

よっぽど 恐ろしい もの が 潜んで いる んだ 。

アイツ だ ! アイツ ?

ああ そうだ 伝説 の 海 の バケモノ ムクロオオガニ だ よ !

カニ ? 違う ! ただ の カニ なんか じゃ ない !

小さな 島 ぐらい ある 大きな ヤツ な んだ !

甲羅 は 頑丈だ し で っ かい ハサミ に 囚 われたら 最後 →

どんな もの でも 粉々に さ れちゃ う !

それ に 甲羅 に 寄生 した フジツボ は 生きた まま 人 を 食らう んだ 。

船長 も 他の みんな も みんな みんな … アイツ に 。

ナルト ! 忍 って 強い んだ ろ ?

アイツ の こと やっつけて 船長 たち の 敵 を とって くれよ !

うわ っ !

隊長 ! あぁ ~ っ !

ヤマト 隊長 !

♪~

ヤマト 隊長 !

♪~

あぁ … アイツ が また !

心配 す んな ヒシャク ! 俺 が アイツ を ぶ っ 飛ばして やる !

アオバ の おっちゃん ! ヒシャク と 一緒に 船 に 戻って →

みんな に この こと を 知らせて くれ って ば よ !

しかし …。

迷って る ヒマ なんか ねえ よ !

ヤマト 隊長 を 助けて バケモンガニ を とめる 役 か →

船 の 仲間 に この こと を 知らせる 役 か →

どっち か を 2 人 が や ん なきゃ な ん ねえ !

俺 よか アオバ の おっちゃん の ほう が 冷静に 伝え られる だ ろ !

フンッ 頼もしく なった もの だ 。

わかった ! その 役 は 俺 が 引き受けよう !

ナルト … 怖く ない の ? あんな バケモノ 相手 に する なんて !

言った だ ろ ! 俺 は 火影 を 目指して んだ !

仲間 の ため なら ちっとも 怖く なんて ねえ って ば よ 。

仲間 の ため …。

(( ヒシャク ! お前 は まだ 幼い 。

せめて お前 だけ でも 助かって くれ !

怖い よ 船長 …。

船長 も 一緒に 。

こいつ は 俺 が この 船 に 乗り込んだ とき から の つきあい だ 。

さ ぁ こいつ を 持って て くれ 。

えっ !?

この すり減った ブラシ が 俺 の 魂 だ 。

お前 が 持って て くれれば 俺 も 安心な んだ よ 。

船長 …。

俺 に は まだ 仕事 が 残って る 。

俺 を 信じて ついてきて くれた 仲間 の ため に も →

船 の 最後 を 見届ける って いう 仕事 が な 。

それ が 船長 って もんだ ))

待って ろ よ 俺 が オメエ の 敵 とって きて やっ から な !

あれ が 木 ノ 葉 の 里 を 救った 英雄 うずまき ナルト だ 。

うずまき ナルト …。

さ ぁ 行こう 俺 たち の 船 に 。

この 野郎 脅かし や が って !

お化け じゃ なけりゃ →

お前 なんか ちっとも 怖く ねえ んだ よ !

螺旋 丸 !

クソッ さすが バケモンガニ 甲羅 は 硬 ぇっ てば よ 。

コイツ 頑丈な だけ じゃ ねえ 。

意外に 素早い ぞ 。

アオバ 俺 も 船 も 大 揺れ だ 。 いったい どうした ?

急いで この 海域 から 脱出 し なければ なり ませ ん 。

今 ナルト が その 時間 を 稼いで くれて いる んです 。

船長 俺 に 勇気 を !

ヤマト 隊長 !

《 大技 で 勝負 って わけ に は いか ねえ か 》

早く ヤマト 隊長 を 助け ねえ と 。

野郎 !

や べ ぇ !

みんな 力 を 貸して !

♪~

しめた ! ヒシャク が やった の か ? 助かった 。

ヤマト 隊長 ! 油断 した 。

こんな の に 捕まる と は 面目ない 。 いい って ば よ 。

あっ !

お ~ い ナルト !

ヤマト 隊長 今 だ 。

ヤツ の 甲羅 は とてつもなく 硬 ぇん だ 。

なるほど 。 やわらかい ところ を 狙おう って いう んだ ね 。

木 遁 の 術 !

今 だ ナルト !

わかって る って ば よ !

ヒシャク お め え の 勇気 を 貸して くれ 。

うん 。

覚悟 し や がれ バケモンガニ !

螺旋 丸 !

やった な ナルト 。

ああ ヒシャク の おかげ だって ば よ 。

俺 より 先 に 夢 叶え ち まった みて えだ な 。

ちょっと の 間 だった けど よ お め えっ てば →

火影 に も 負け ねえ 立派な 船長 だった ぜ 。

ありがとう ナルト 。

俺 ずっと 後悔 して た んだ 。

あの とき みんな と 一緒に 戦え なかった こと を 。

だから ナルト が みんな の 敵 を とって くれて →

胸 の つかえ が 取れた 気分 だ よ 。

よせよ ! バケモンガニ を 倒 せた の は ヒシャク の おかげ だ 。

それ に お前 も もう 俺 たち の 仲間 だ し な 。

うん そう だ ね 。 ん ?

でも もう さよなら だ ナルト 。

お おい どう なって んだ ?

おい どこ 行った んだ って ば よ ?

( 汽笛 )

ヒシャク ! 誰 も お め え を 責めたり し ねえ よ 。

変に 責任 感 が 強い から 困った もん だ 。

お め え が 成仏 し ねえ から →

俺 たち まで 成仏 で きね えんじゃ ねえ か 。

ごめん ね みんな 。

なあ に 謝る こと は ない さ 。

あの カニ 野郎 に 体当たり を か ました とき に ゃ →

俺 たち も スカッ と した ぜ 。

その だ そうだ ! その とおり !

よし 景気 づけ に いつも の やつ を やる ぞ みんな !

お ~!

( 汽笛 )

さよなら ナルト !

( みんな ) 達者で な !

ああ ヒシャク 元気で な !

えっ … ウソ だろう ?

うわ ぁ ~! 幽霊 船 だ !


NARUTO - ナルト - 疾風 伝 - シーズン 11 - 225 - 呪われた 幽霊 船 ||しっぷう|つたい|しーずん|のろわれた|ゆうれい|せん Naruto Shippuden - Season 11 - 225 - The Cursed Ghost Ship

( 泣き声 ) なきごえ

もし   お 女 中 どう なされた ? ||おんな|なか||

う ぅ …。

うわ ぁ ~!!  ひ ぃ !

ハァ   ハァ   ハァ …。

どう な すった い ?  お 客 さん 。 |||||きゃく|

で …  出 や がった んだ 。 |だ|||

出た って 何 が ? でた||なん|

追いはぎ かい ? 辻 斬り かい ? おいはぎ||つじ|きり|

近頃 は 物騒だ から ね 。 ちかごろ||ぶっそうだ||

そう じゃ ねえ んだ よ 。

の …  のっぺらぼう が !

のっぺらぼう ? ソイツ は …。

( ヤマト ) こんな 顔 かね ? やまと||かお|

( ナルト ) ひ ゃあ ~!!

アハハハハ !  ごめん   ごめん それ は   僕 の 木 遁 分身 だ 。 |||||ぼく||き|とん|ぶんしん|

ヤマト 隊長   懲り すぎ だって ば よ 。 やまと|たいちょう|こり||||

うわ ぁ ~!! それにしても   ナルト は 怖がり だ な 。 |||||こわがり||

ヤマト 隊長 の 顔 が いちばん 心臓 に 悪い 。 やまと|たいちょう||かお|||しんぞう||わるい

( ヤマト ) そう むくれる な   ナルト 。 やまと||||

こう 霧 が ひどくて は 他 に する こと も ない し ね 。 |きり||||た|||||||

だから って   いい 大人 が 怪談 なんて どうかして る と 思う な   俺 。 |||おとな||かいだん|||||おもう||おれ

( アオバ ) お前 が 怖がり すぎ なんだ って だ から 。 |おまえ||こわがり|||||

俺 は   その 話 ちっとも 怖く なんか ねえ って ば よ 。 おれ|||はなし||こわく|||||

ほう   そういう こと なら とっておき の 話 を しよう 。 ||||||はなし||

こんな 日 に は   あれ が 出る って 聞いた こと が ある んだ 。 |ひ|||||でる||きいた||||

あれ ?

( ヤマト ) それ は   死者 の 魂 を 導く カラス の 先導 で 現れる 。 やまと|||ししゃ||たましい||みちびく|からす||せんどう||あらわれる

マスト に 灯した 巨大な 鬼 火 が そい つ の 証し 。 ますと||ともした|きょだいな|おに|ひ|||||しょうし

深い 深い 霧 は   死者 の 魂 。 ふかい|ふかい|きり||ししゃ||たましい

出会った が 最後 死者 の 国 へ の 船旅 が 始まる 。 であった||さいご|ししゃ||くに|||ふなたび||はじまる

それ が   幽霊 船 だ 。 ||ゆうれい|せん|

死者 の 魂 ? ししゃ||たましい

あっ   まさか   この 霧 。 |||きり

そう   こんな 霧 の 中 から 幽霊 船 が 現れる の さ 。 ||きり||なか||ゆうれい|せん||あらわれる||

な ~ ん て ね 幽霊 船 なんて 古い 迷信 さ 。 ||||ゆうれい|せん||ふるい|めいしん|

ヘヘ   だ よ な そんな の いる わけ ねえ もん な 。

俺 って ば ちっとも 信じて なかった って ば よ 。 おれ||||しんじて||||

へえ   そう は 見え なかった けど ね 。 |||みえ|||

風 が 動いた 。 かぜ||うごいた

何 な んだ ? なん||

あっ !

これ は …。

幽霊 船 !? ゆうれい|せん

そんな   まさか …。

マジ かよ   幽霊 船 に 乗り込む なんて 冗談 じゃ ねえ って ば よ 。 ||ゆうれい|せん||のりこむ||じょうだん|||||

ナルト   幽霊 船 なんて もの は この世 に 存在 し ない 。 |ゆうれい|せん||||このよ||そんざい||

ある じゃ ねえ か   あそこ に   ほら !

全部   ヤマト 隊長 の 言って た とおり だって ば よ 。 ぜんぶ|やまと|たいちょう||いって|||||

確かに   うさんくさい 船 だ が → たしかに||せん||

航海 法 で   難破 船 を → こうかい|ほう||なんぱ|せん|

そのまま に して おく わけに は いか ない んだ 。

早く 調査 を 済ませれば → はやく|ちょうさ||すませれば

それ だけ 早く 船 に 戻れる と いう こと だ 。 ||はやく|せん||もどれる||||

あきらめる んだ な 。

こんな こと なら   ゲキマユ 先生 の つきそい でも して たほう が → ||||せんせい||||||

まだ   マシ だった 。

( ガイ ) ナルト   ガッツ だ ぞ ! ||がっつ||

ガッツ さえ あれば   幽霊 だろう と なんだろう と …。 がっつ|||ゆうれい||||

船酔い ぐらい ガッツ で 克服 しろ って の ! ふなよい||がっつ||こくふく|||

なぁ   アオバ の おっちゃん …。

ちょっと 待って …! |まって

お ~ い   おっちゃん   ヤマト 隊長 。 |||やまと|たいちょう

( ヒシャク ) ああ   忙しい   忙しい ! ||いそがしい|いそがしい

なぁ 。

俺 の 顔 は 床 じゃ ねえ ぞ   こら ! おれ||かお||とこ||||

忙しい   忙しい ! いそがしい|いそがしい

待てよ ! まてよ

忙しい   忙しい ! いそがしい|いそがしい

おい って !  ホント 忙しい ヤツ だ な 。 ||ほんと|いそがしい|やつ||

へ ぇ   それ で 船 を 操る の か 。 ||||せん||あやつる||

お っ   何 だ   ずいぶん 使い込んだ ブラシ だった んだ な 。 ||なん|||つかいこんだ|ぶらし|||

触る な よ ! さわる||

それ は な   船長 から もらった 大切な もの な んだ ! |||せんちょう|||たいせつな|||

わ …  わかった よ 。

でも   オメエ   ガキ の くせ に メチャクチャ 働き者 な んだ な 。 ||がき|||||はたらきもの|||

1 人 じゃ 大変だ ろ ? じん||たいへんだ|

よっ しゃ   俺 も 手伝う って ば よ ! ||おれ||てつだう|||

1 人 より 2 人 ! じん||じん

2 人 より 大勢 で やった ほう が 早く 終わる って もんだ 。 じん||おおぜい|||||はやく|おわる||

それ に   オメエ の 仕事 が 終わ ん ねえ と → ||||しごと||しまわ|||

話 を 聞いて もらえ そうに ない から な 。 はなし||きいて||そう に|||

ど りゃ ~ っ !

あ ~  疲れた 。 |つかれた

お 兄ちゃん 。 あ ?  俺 は   ナルト って んだ 。 |にいちゃん||おれ||||

ナルト   俺   ヒシャク 。 |おれ|

おう   よろしく な !

ナルト は   忍者 だった んだ な 。 強い の か ? ||にんじゃ||||つよい||

ヘヘン   あったり め えよ !

これ でも 火影 を 目指して る んだ ぜ 。 ||ほかげ||めざして|||

火影 ? ああ 。 ほかげ|

里 で いちばん 強くて 偉い 忍 って こと だ 。 さと|||つよくて|えらい|おし|||

なんだ   それ なら 火影 って の より 船長 の ほう が すごい よ 。 |||ほかげ||||せんちょう|||||

な っ   なに !?

船長 は 強くて 偉い だけ じゃ なく って → せんちょう||つよくて|えらい||||

優しくて 仲間 思い な んだ 。 やさしくて|なかま|おもい||

俺 も   いつか 船長 に なる んだ ! おれ|||せんちょう|||

いや   ちょ   ちょっと 待て ! |||まて

火影 は   強くて   偉くて   優しくて 仲間 思い だけ じゃ なく って → ほかげ||つよくて|えらくて|やさしくて|なかま|おもい||||

気前 が よく って   え ~ と それ から   あ ~  それ から 。 きまえ||||||||||

い ~ や   船長 ! ||せんちょう

火影 ! 船長 ! ほかげ|せんちょう

火影 だ ! 船長 ! ほかげ||せんちょう

ハハッ ! アハハ !

お互い 目指し てる もの が ある んだ な 。 おたがい|まなざし||||||

うん 。 そう だ   あれ 教えて くれよ 。 ||||おしえて|

あれ ?

ほら   さっき の ブラシ の タンタン って 叩く ヤツ 。 |||ぶらし||||たたく|やつ

なかなか   かっこよかった ぜ 。

あれ は 船長 に 教わった んだ 。 ||せんちょう||おそわった|

この ブラシ も 船長 から もらった んだ よ 。 |ぶらし||せんちょう||||

ふ ~ ん 。

( ヤマト ) 僕ら も   話 に まぜて もらって いい かな ? やまと|ぼくら||はなし|||||

あちこち 回った けど → |まわった|

中 は   ごく 普通の 船 だった ぜ ヤマト 隊長 。 なか|||ふつうの|せん|||やまと|たいちょう

や っぱ 幽霊 船 じゃ ない んじゃ ねえ の ? ||ゆうれい|せん|||||

アハハ   幽霊 船 だって そんな の 迷信 に 決まって る よ 。 |ゆうれい|せん||||めいしん||きまって||

だけど   あれっ てば 人 魂 じゃ なかった の か ? |||じん|たましい||||

マスト の 炎 ? あれ は 船乗り の 間 じゃ → ますと||えん|||ふなのり||あいだ|

幸運の しるし って 言わ れて いる もの で さ 。 こううんの|||いわ|||||

静電気 が 光って 見えて る だけ だ よ 。 せいでんき||ひかって|みえて||||

せ   静電気 ? |せいでんき

じゃあ   マスト の カラス は ? 普通   カラス なんて 海 に い ねえ ぞ 。 |ますと||からす||ふつう|からす||うみ||||

あれ は   カラス じゃ ない よ 。 ||からす|||

羽 を 休めて いる 海鳥 が 煙突 の スス で 汚れた だけ 。 はね||やすめて||うみどり||えんとつ||すす||けがれた|

マジ か よ 。

さあ   幽霊 船 の 話 は おいて おく と して → |ゆうれい|せん||はなし|||||

僕たち も   船 の 中 を 調べ させて もらった が → ぼくたち||せん||なか||しらべ|さ せて||

この 船 に は   キミ 以外 の 乗組員 が い ない ようだ ね 。 |せん|||きみ|いがい||のりくみいん|||||

他の 乗組員 は どう し たんだい ? たの|のりくみいん||||

この クラス の 船 と なる と → |くらす||せん|||

それなり の 人数 が 必要な はずだ が 。 ||にんずう||ひつような||

そう いや ブラシ の 船長 も い ねえ な 。 ||ぶらし||せんちょう||||

うん   いた よ   仲間 たち が 。 |||なかま||

何 か あった ようだ ね 。 なん||||

海 に は   幽霊 船 なんて バカな 迷信 なんか より も → うみ|||ゆうれい|せん||ばかな|めいしん|||

よっぽど 恐ろしい もの が 潜んで いる んだ 。 |おそろしい|||ひそんで||

アイツ だ ! アイツ ?

ああ   そうだ 伝説 の 海 の バケモノ   ムクロオオガニ だ よ ! |そう だ|でんせつ||うみ|||||

カニ ? 違う !  ただ の カニ なんか じゃ ない ! かに|ちがう|||かに|||

小さな 島 ぐらい ある 大きな ヤツ な んだ ! ちいさな|しま|||おおきな|やつ||

甲羅 は 頑丈だ し で っ かい ハサミ に 囚 われたら 最後 → こうら||がんじょうだ|||||はさみ||しゅう||さいご

どんな もの でも 粉々に さ れちゃ う ! |||こなごなに|||

それ に   甲羅 に 寄生 した フジツボ は 生きた まま   人 を 食らう んだ 。 ||こうら||きせい||ふじつぼ||いきた||じん||くらう|

船長 も   他の みんな も みんな   みんな …  アイツ に 。 せんちょう||たの||||||

ナルト !  忍 って 強い んだ ろ ? |おし||つよい||

アイツ の こと やっつけて 船長 たち の 敵 を とって くれよ ! ||||せんちょう|||てき|||

うわ っ !

隊長 ! あぁ ~ っ ! たいちょう||

ヤマト 隊長 ! やまと|たいちょう

♪~

ヤマト 隊長 ! やまと|たいちょう

♪~

あぁ …  アイツ が   また !

心配 す んな   ヒシャク ! 俺 が   アイツ を ぶ っ 飛ばして やる ! しんぱい||||おれ||||||とばして|

アオバ の おっちゃん ! ヒシャク と 一緒に   船 に 戻って → |||||いっしょに|せん||もどって

みんな に   この こと を 知らせて くれ って ば よ ! |||||しらせて||||

しかし …。

迷って る ヒマ なんか ねえ よ ! まよって||ひま|||

ヤマト 隊長 を 助けて バケモンガニ を とめる 役 か → やまと|たいちょう||たすけて||||やく|

船 の 仲間 に この こと を 知らせる 役 か → せん||なかま|||||しらせる|やく|

どっち か を 2 人 が や ん なきゃ な ん ねえ ! |||じん|||||||

俺 よか   アオバ の おっちゃん の ほう が 冷静に 伝え られる だ ろ ! おれ||||||||れいせいに|つたえ|||

フンッ   頼もしく なった もの だ 。 |たのもしく|||

わかった !  その 役 は 俺 が 引き受けよう ! ||やく||おれ||ひきうけよう

ナルト …  怖く ない の ? あんな   バケモノ 相手 に する なんて ! |こわく|||||あいて|||

言った だ ろ ! 俺 は   火影 を 目指して んだ ! いった|||おれ||ほかげ||めざして|

仲間 の ため なら ちっとも 怖く なんて ねえ って ば よ 。 なかま|||||こわく|||||

仲間 の ため …。 なかま||

(( ヒシャク !  お前 は   まだ 幼い 。 |おまえ|||おさない

せめて   お前 だけ でも 助かって くれ ! |おまえ|||たすかって|

怖い よ   船長 …。 こわい||せんちょう

船長 も 一緒に 。 せんちょう||いっしょに

こいつ は   俺 が   この 船 に 乗り込んだ とき から の つきあい だ 。 ||おれ|||せん||のりこんだ|||||

さ ぁ   こいつ を 持って て くれ 。 ||||もって||

えっ !?

この   すり減った ブラシ が 俺 の 魂 だ 。 |すりへった|ぶらし||おれ||たましい|

お前 が 持って て くれれば 俺 も 安心な んだ よ 。 おまえ||もって|||おれ||あんしんな||

船長 …。 せんちょう

俺 に は   まだ 仕事 が 残って る 。 おれ||||しごと||のこって|

俺 を 信じて   ついてきて くれた 仲間 の ため に も → おれ||しんじて|||なかま||||

船 の 最後 を 見届ける って いう 仕事 が な 。 せん||さいご||みとどける|||しごと||

それ が 船長 って もんだ )) ||せんちょう||

待って ろ よ   俺 が   オメエ の 敵 とって きて やっ から な ! まって|||おれ||||てき|||||

あれ が 木 ノ 葉 の 里 を 救った 英雄 うずまき ナルト だ 。 ||き||は||さと||すくった|えいゆう|||

うずまき ナルト …。

さ ぁ 行こう   俺 たち の 船 に 。 ||いこう|おれ|||せん|

この 野郎   脅かし や が って ! |やろう|おびやかし|||

お化け じゃ なけりゃ → おばけ||

お前 なんか ちっとも 怖く ねえ んだ よ ! おまえ|||こわく|||

螺旋 丸 ! らせん|まる

クソッ   さすが バケモンガニ 甲羅 は 硬 ぇっ てば よ 。 |||こうら||かた|||

コイツ   頑丈な だけ じゃ ねえ 。 |がんじょうな|||

意外に 素早い ぞ 。 いがいに|すばやい|

アオバ   俺 も 船 も 大 揺れ だ 。 いったい   どうした ? |おれ||せん||だい|ゆれ|||

急いで   この 海域 から 脱出 し なければ なり ませ ん 。 いそいで||かいいき||だっしゅつ|||||

今   ナルト が その 時間 を 稼いで くれて いる んです 。 いま||||じかん||かせいで|||ん です

船長   俺 に 勇気 を ! せんちょう|おれ||ゆうき|

ヤマト 隊長 ! やまと|たいちょう

《 大技 で 勝負 って わけ に は いか ねえ か 》 おおわざ||しょうぶ|||||||

早く ヤマト 隊長 を 助け ねえ と 。 はやく|やまと|たいちょう||たすけ||

野郎 ! やろう

や べ ぇ !

みんな   力 を 貸して ! |ちから||かして

♪~

しめた !  ヒシャク が やった の か ? 助かった 。 ||||||たすかった

ヤマト 隊長 ! 油断 した 。 やまと|たいちょう|ゆだん|

こんな の に 捕まる と は   面目ない 。 いい って ば よ 。 |||つかまる|||めんぼくない||||

あっ !

お ~ い   ナルト !

ヤマト 隊長   今 だ 。 やまと|たいちょう|いま|

ヤツ の 甲羅 は とてつもなく 硬 ぇん だ 。 やつ||こうら|||かた||

なるほど 。  やわらかい ところ を 狙おう って いう んだ ね 。 ||||ねらおう||||

木 遁 の 術 ! き|とん||じゅつ

今 だ   ナルト ! いま||

わかって る って ば よ !

ヒシャク   お め え の 勇気 を 貸して くれ 。 |||||ゆうき||かして|

うん 。

覚悟 し や がれ   バケモンガニ ! かくご||||

螺旋 丸 ! らせん|まる

やった な   ナルト 。

ああ   ヒシャク の おかげ だって ば よ 。

俺 より 先 に 夢   叶え ち まった みて えだ な 。 おれ||さき||ゆめ|かなえ|||||

ちょっと の 間 だった けど よ お め えっ てば → ||あいだ|||||||

火影 に も 負け ねえ 立派な 船長 だった ぜ 。 ほかげ|||まけ||りっぱな|せんちょう||

ありがとう   ナルト 。

俺   ずっと 後悔 して た んだ 。 おれ||こうかい|||

あの とき   みんな と 一緒に 戦え なかった こと を 。 ||||いっしょに|たたかえ|||

だから   ナルト が みんな の 敵 を とって くれて → |||||てき|||

胸 の つかえ が 取れた 気分 だ よ 。 むね||||とれた|きぶん||

よせよ !  バケモンガニ を 倒 せた の は ヒシャク の おかげ だ 。 |||たお|||||||

それ に   お前 も もう 俺 たち の 仲間 だ し な 。 ||おまえ|||おれ|||なかま|||

うん   そう だ ね 。 ん ?

でも   もう   さよなら だ   ナルト 。

お   おい   どう なって んだ ?

おい   どこ 行った んだ って ば よ ? ||おこなった||||

( 汽笛 ) きてき

ヒシャク ! 誰 も   お め え を 責めたり し ねえ よ 。 |だれ||||||せめたり|||

変に 責任 感 が 強い から 困った もん だ 。 へんに|せきにん|かん||つよい||こまった||

お め え が 成仏 し ねえ から → ||||じょうぶつ|||

俺 たち まで 成仏 で きね えんじゃ ねえ か 。 おれ|||じょうぶつ|||||

ごめん ね   みんな 。

なあ に   謝る こと は ない さ 。 ||あやまる||||

あの カニ 野郎 に 体当たり を か ました とき に ゃ → |かに|やろう||たいあたり||||||

俺 たち も   スカッ と した ぜ 。 おれ||||||

その だ   そうだ ! その とおり ! ||そう だ||

よし   景気 づけ に いつも の やつ を やる ぞ   みんな ! |けいき|||||||||

お ~!

( 汽笛 ) きてき

さよなら   ナルト !

( みんな ) 達者で な ! |たっしゃで|

ああ   ヒシャク   元気で な ! ||げんきで|

えっ …  ウソ だろう ? |うそ|

うわ ぁ ~!  幽霊 船 だ ! ||ゆうれい|せん|