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涼宮ハルヒの憂鬱, Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 09

Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 09

( キョン ) 七夕 の 時 憂鬱 だった ハルヒ は

期末 試験 期間 中 に ステータス を メランコリー 状態 から 回復 さ せて

また 好き勝手に 振る舞う ように なって いた

俺 は と いえば その 反 作用 で 押し出さ れた ブルー 色 を

バトン タッチ さ れた ような 鬱 々 真っ盛り だ

俺 の 後ろ の 席 で テスト を 受けて いた ハルヒ は

なぜ か いつも 時間 が 余る ようで

試験 終了 30 分 前 に は 大抵 机 で 寝息 を 立てて いた

いまいましい ああ いまいましい いまいましい !

♪~

~♪

( キョン ) ハルヒ に よる と SOS 団 に は

休み と いう もの が ない らしい

試験 期間 中 で 部活 動 が 中止 さ れて いた 間 も

部活 でも なんでもない この 謎 の 団 は

コンビニエンスストア の ように 年中 無休 で 営業 して いた

( ハルヒ ) ああ … ちょっと これ 見なさ い

( キョン ) ん ~ 何 これ ?

( ハルヒ ) 見て 分から ない の ?

( キョン ) 分から ん ね 全然 分から ん

あたし の SOS 団 の エンブレム よ !

エンブレム ? 酔っ払った サナダムシ が ―

くだ を 巻いて る ように しか 見え ない な

ちゃんと 見なさ いよ !

ほら 真ん中 に “ SOS 団 ” って 描いて ある でしょ

( キョン ) そう 言わ れて みる と

そんな 気 が しない で も ない ような ある ような …

でも 大声 で 言いかねる くらい に は 見え ないで も ない ね

さて 俺 は 一体 いく つ 否定 語 を 重ねた かな

暇な ヤツ が いたら 数えて くれ

一 番 暇な の は あんた でしょ !

それ より これ を SOS 団 サイト の

トップ ページ に 載せよう と 思って る の

( キョン ) トップ ページ しか ない この しょ ぼく れた サイト に か

あんた の 作った この サイト 訪問 者 が 増え ない の よ

遺憾 を 覚える わ

にぎやか す もの が 全然 ない の よ

あんた が 邪魔 した せい よ

せっかく み くる ちゃん の エロ 画像 で 客 を 呼ぼう と 思った のに

だから 考えた の

SOS 団 の シンボル みたいな もの を 貼り 付けたら どう かって

( キョン ) こんな アホ な ホームページ とっとと ネット から 撤収 しろ よ

アクセス カウンター は 3 桁 に 達して ない 上 に

その うち 9 割 は お前 が 自分 で 回して いる ような もん だ ぞ

日記 でも 書いたら どう だ ?

業務 記録 を つける の は 団長 の 仕事 だ ろ

イヤ よ 面倒くさい

( キョン ) 俺 だって 面倒くさい んだ が

さあ キョン

この シンボルマーク を サイト の 頭 に 表示 する ように し なさい

( キョン ) お前 が 自分 で しろ

あたし は 団長 な の

団長 は 命令 する の が 仕事 な の よ

それ に あたし が 全部 やっちゃ ったら

あんた たち の する 仕事 が なくなる でしょ

少し は あんた も 頭 を 使い なさい よ

言わ れた こと を やって る だけ じゃ 人間 進歩 し ない わ よ

お前 は 俺 に やれ と 言って いる の か する な と 言って いる の か ―

どっち な んだ ?

( ハルヒ ) いい から や んな さい !

は あ ~

( キョン ) 俺 は しぶしぶ ハルヒ 画伯 様 の サナダムシ 風 イラスト を

適当な サイズ に 縮小 して から

ファイル に 貼り付け アップロード した

( キョン ) あした から 夏 休み まで の 間 に は

つかの間 の 休息 試験 休み が ある

教師 が 俺 の 答案 用紙 に ペケ を 朱 入れ する 時間 で も ある

クソ いまいましい

せめて 朝比奈 ( あさひ な ) さん を 眺めて 少し でも 安らぎ を 得よう

俺 は “ は あ ~ い ” と 舌足らずな 朝比奈 ボイス を 期待 して

ドア を ノック した

( ハルヒ ) どうぞ !

( キョン ) なんだ お前 だけ か

有希 ( ゆき ) も いる わ よ

( キョン ) こいつ は 部屋 の 付属 物 みたいな もの だ から

人数 に は 入れ なくて いい の さ

正式に は 文芸 部員 だ

だが ここ は 言い 直して おく べきだろう

なんだ お前 と 長門 ( な が と ) だけ か

( ハルヒ ) なんか クレーム で も ある わけ ?

( キョン ) 俺 の お前 に 対する クレーム を 箇条書き に したら

それ だけ で A 4 ノート 両面 は

びっしり 埋め尽くさ れる こと に なる ぞ

ノック なんか する から

てっきり お 客 さん が 来た んじゃ ない か と 思った じゃ ない

( キョン ) 朝比奈 さん の 生 着替え を うっかり 目撃 し ない ように

気 を つけて いる んだ よ

( キョン ) あの うかつで 愛らしい 方 は

なかなか ドア に 施錠 する こと を 覚え ない から な

それ で お 客 って なんだ ?

あんた 覚えて ない の ?

( キョン ) 3 年 前 の 七夕 が どう と か 言う つもりじゃ ない だろう な

あんた が やった こと じゃ ない の あたし の 許可 も 得 ず に ね

なんの こと かな …

あんた が 貼った ポスター の こと よ

ああ それ か

( キョン ) 実は かつて 俺 は

よろず 悩み 相談 所 と して

SOS 団 を 存続 さ せる べく 生徒 会 に 働きかけて いた

ポスター まで 手書き で 作って

目 に ついた 掲示板 に 貼って おいた のだ

( ハルヒ ) それ より これ 見て よ なんか 変な の

パソコン の 調子 が 悪い の かしら

( キョン ) SOS 団 の エンブレム は

ギャザー 処理 さ れた みたいに ゆがんで いて

カウンター や タイトル ロゴ も 吹き飛んで いたり と

俺 が 作った もの と 微妙に 違って いた

( セミ の 鳴き声 )

サーバー に ある ファイル が 狂って る みたいだ

いつ から この 状態 な んだ ?

さあ ? 今日 見たら こんな だった の よ

どこ に クレーム つければ いい の ?

( キョン ) クレーム を つける まで も ない

うん ?

ん …

おかしい でしょ ?

あれ かしら ウワサ に 聞く ハッカー と か クラッカー と か

まさか 何 か の エラー だ ろ

ムカ つ くわ

誰 か が SOS 団 に サイバーテロ を 仕掛けて る んじゃ ない かしら

一体 それ は 誰 ?

見つけたら 裁判 なし で 30 日間 の 社会 奉仕 活動 を 宣告 する わ

( ノック )

どうぞ !

( 古泉 ( こい ずみ )) おや 珍しい

朝比奈 さん は まだ です か ?

( ハルヒ ) 2 年 は 余分に 試験 が ある んじゃ ない

( キョン ) さっさと 帰宅 すれば いい のに

なんで そろい も そろって こんな ところ に 集まり た がる んだ

それ と ハルヒ ノック に 対する ツッコミ を

古泉 に 入れ ない と いう の は どう いう わけだ

( キョン ) 朝比奈 さん の お茶 が 待ち遠しい ね

( キーボード を 打つ 音 ) ( キョン ) う っ う ~ ああ …

( ハルヒ ) 違う !

( キョン ) それ から しばらく の 間 俺 は

ハルヒ の 無理 難題 な 注文 に 応え させ られて いた

( ノック ) あ ~ 違う !

( キョン ) それ は 救い の 鐘 の 音 だった

( み くる ) あっ 遅れちゃ って ごめんなさい 4 時限 目 まで テスト が あって …

( キョン ) そう 控えめに 謝辞 を 告げ ながら 現れた の は

部室 専用 の エンジェル 朝比奈 さん 降臨

えっ と その … です ね … あっ …

あ … あの お 客 さん を 連れて き ました

( キョン ) なんという ことか

来る はずな い 悩み 相談 者 第 1 号 が 来て しまった のである

彼女 は 喜 緑 ( きみどり ) 江 美里 ( えみ り ) さん と いう ―

おとなしく 清 楚 ( せ いそ ) な 感じ の 2 年生 だった

すると あなた は 我が SOS 団 に

行方 不明 の 彼 氏 を 捜して ほしい と いう の ね ?

( 喜 緑 ) はい

う ~ ん

( キョン ) 彼女 は SOS 団 の 活動 目的 を

本当に よろず 悩み 相談 所 か

便利 屋 稼業 と 誤認 して しまった ようだ

で その 悩み 事 な んだ が …

彼 が もう 何 日 も 学校 に 来て ない んです

電話 して みた ?

携帯 に も 家 の 電話 に も 出 なくて

家 まで 行って みた んです けど 留守 でした

う ~ ん その 彼 氏 の 家族 は ?

彼 は 1 人 暮らし な んです

ご 両親 は 外国 に いらっしゃる と 前 に 聞き ました

でも 私 は 連絡 先 を 知り ませ ん

へえ ~ 外国 って カナダ ?

いいえ 確か ホンジュラス だった と 思い ます

ほほ う ホンジュラス ね なるほど ~

( キョン ) “ なるほど ~” じゃ ない よ

どこ に ある 国 か 知って る の か 疑わしい ね

え ~ と メキシコ の 下 くらい だ っけ ?

夜中 に 訪ねて も 真っ暗でした し 私 心配 で …

う ~ ん あなた の 気持ち は 分から ないで も ない わ

( キョン ) ウソ つけ 恋する 気持ち が お前 に 分かる わけ が ない

… に して も よく 我が SOS 団 の ところ に 来た わ ね

動機 は ?

彼 が よく SOS 団 の こと を 話題 に して いた んです

へえ ~ 誰 ? 彼 氏 って

( 鳴き声 ) … です

誰 だ っけ それ

( 喜 緑 ) SOS 団 と は 近所 づ きあい を して いる ように 言って ました けど

う ~ ん

彼 は コンピューター 研 の 部長 を 務めて い ます から

( キョン ) う ~ ん … あっ !

( キョン ) ハルヒ に 朝比奈 さん へ の セクハラ 写真 を 撮ら れ

それ を 盾 と して ハルヒ に 最新 の パソコン を 譲渡 さ せ られ

泣く泣く 配線 まで さ せ られた あの 気の毒な 部長 氏 か …

まったく 忘れて いた

うん 分かった

あたし たち が なんとか する わ

喜 緑 さん あなた ツイ てる わ よ

依頼 人 第 1 号 と して 特別に タダ で 事件 を 解決 して あげる から

( キョン ) カネ を 取る 気 だった の か よ

( ヒグラシ の 鳴き声 )

おい そんなに 簡単に 引き受けて

解決 でき なかったら どう する つもりだ よ

できる わ よ

きっと あの 部長 は 2 か月 遅れ の 五 月 病 で 閉じこもって る んだ わ

部屋 に 乗り込んで

2~3 発 ぶん 殴って 引きずり出せば いい だけ の 話 よ

( キョン ) 本気で そう 思って いる ようだ

しかし 部長 氏 は 喜 緑 さん の ような 恋人 が いて

なんで 閉じこもって いる んだ ?

喜 緑 さん と は 親しい んです か ?

う うん 一 回 も 話した こと なかった です

( キョン ) 相談 する なら 教師 か 警察 に 言えば いい のに …

いや すでに 言った けれども 相手 に さ れ ず

それ で SOS 団 に 相談 を 持ちかけた の か

そんな ところ だ と 思う ね

ハルヒ は これ を 契機 に もっと 大々的に 依頼 を 募集 し

片っ端から 解決 する こと を 考えて いる ようだ

( ハルヒ ) また 校門 前 で チラシ 配り する の も いい わ ね

( キョン ) 部長 氏 の 住まい は 可 も なく 不可 も なく

新しい と も 古い と も 言え ない 平凡な

3 階建て 半 地下 1 階 の ワンルーム マンション だった

( ハルヒ ) よし !

( ハルヒ ) ここ ね

なんとか 開け られ ない かしら ね

( チャイム ) ( キョン ) 順序 が 逆だ ろ

裏 から ベランダ に 上がったら どう ?

ガラス を たたき 割れば 入れる んじゃ ない ?

( キョン ) は あ … この 部屋 は 3 階 だ し

俺 たち は 空き巣 狙い の 少年 犯罪 グループ で は ない

俺 は まだ 前科 は 欲しく ない ぞ

そう ね

管理人 さん とこ 行って 鍵 を 借り ましょう

友達 が 心配で 来た って 言えば 貸して くれる わ

( キョン ) お前 は その 手 を よく 使う な

( 鍵 が 開く 音 )

( キョン ) 液体 ヘリウム みたいな 目 が 俺 を 見つめて いた

あら 開いて た の ? 気付か なかった

まあ いい わ さあ 上がり ましょう

きっと ベッド の 下 と か に 隠れて る から

みんな で 引っ張り出して 捕獲 する の

( キョン ) あいつ は パソコン を ぶんどった 自責 の 念 など

みじんも 感じて い ない らしい

お っか しい な ~

てっきり 部屋 の 片隅 で 膝 を 抱えて 丸く なって る と 思って た のに

キョン あんた 2 か月 遅れ の 五 月 病 患者 が

他 に 行き そうな ところ 知って る ?

( キョン ) 中南米 辺り を 旅行 中 か 本気で 行方 を くらまして いる か …

( 長門 ) 出た ほう が いい

( キョン ) そうい や 今日 初めて 声 を 聞いた な

僕 も 同感 です

( キョン ) 真面目な 声 を 出す な 息 を 吹きかける な

顔 が 近い んだ よ 気色 悪い

奇妙な 違和感 を 感じ ます

これ に 近い 感覚 を 僕 は 知っている

これ に 近い 感覚 を 僕 は 知っている

( ハルヒ ) わらび 餅 発見 !

( ハルヒ ) 賞味 期限 が 3 日 前 に なって る わ もったいない から 食べ ましょう

( ハルヒ ) さあ み くる ちゃん ( み くる ) イヤで …

( ハルヒ ) あ ~ ん ( み くる ) う ~

何 に 近い って ?

( 古泉 ) 閉鎖 空間 です

この 部屋 は あそこ と 同じ ような かおり が し ます

( キョン ) そう いえば お前 は マジ な 超 能力 者 だった な

( 長門 ) 次元 断層 が 存在 位相 変換 が 実行 さ れて いる

( キョン ) ここ は さっさと 撤退 した ほう が よ さ そうだ な

( み くる ) う っ う っ …

あ ~ ん ( み くる の 泣き声 )

おなか が すいた わ 本日 は これ にて 解散 !

( キョン ) … って おい 事件 は どう する んだ

なんとか なる でしょ じゃあ ね !

( キョン ) もう 飽きた らしい

( カラス の 鳴き声 )

あの … どうした ん です か ?

涼 宮 ( すずみ や ) さん に 見つから ない ように 再 集合 って …

( キョン ) そこ の 2 人 は さっき の 部屋 が 気 に なる みたいです

( キョン ) そう な んだ ろ ? ( 古泉 ) はい

もう 一 度 行けば 分かる と 思い ます よ

ねえ 長門 さん

( 長門 ) この 部屋 の 内部 に 局地 的 非 浸食 性 融合 異 時空 間 が

制限 モード で 単独 発生 して いる

( キョン ) そんな 適当に 辞書 引いて 目 に ついた 単語 を

並べた だけ の ような 語句 で 言わ れて も …

感覚 と して は あの 閉鎖 空間 に 近い もの です ね

あれ は 涼 宮 さん が 発生 源 です が

こちら は どうも 違う に おい が し ます

長門 さん 部長 さん の 行方 不明 は その 異常 空間 の せい です か ?

そう

( 超 高速で 唱える 呪文 )

( キョン ) 待て と 言う べきだった

イヤッ

( キョン ) 俺 は せっかく の 感触 を 味わう 暇 も なく

自分 の 居場所 を 必死で 確認 しよう と して いた

俺 が いた の は 確か 手狭な ワンルーム だ

こんな 薄気味悪い 場所 じゃ ない

( 長門 ) 侵入 コード 解析

通常 空間 と 重複 位相 が ズレ て いる だけ

( 古泉 ) 閉鎖 空間 で は ない ようです が

( 長門 ) 似て 非なる もの

ただし 空間 データ の 一部 に

涼 宮 ハルヒ が 発信 元 らしい ジャンク 情報 が 混在 して いる

( 古泉 ) どの 程度 です ?

( 長門 ) 無視 できる レベル 彼女 が トリガー と なった だけ

( 古泉 ) なるほど そういう こと です か

( キョン ) 俺 と 朝比奈 さん は 蚊帳 の 外 か よ

ここ に コンピューター 研 の 部長 が いる の か

( 古泉 ) その ようです ね

この 異 空間 が 自室 に 発生 して しまい

なんらか の 理由 で 閉じ込め られて しまった のでしょう

( キョン ) どこ に いる んだ ?

待て !

これ から 何 を する の か 教えて おいて くれ ない か ?

心 の 準備 期間 は 欲しい ぜ

何も

お出まし

( キョン ) な … なん です と !

明確な 敵意 を 感じ ます ね

( キョン ) こいつ ら は 自分 を 守る すべ が あり そうだ が

俺 と 朝比奈 さん は 安心 でき ない

光線 銃 と か 持って い ない んです か ?

う うん 武器 の 携帯 は 厳禁 です 危ない です

( キョン ) それ は 分かる ね

この 人 は 武器 を 持た せて も 役 に 立た ない どころ か

電車 の 中 に 忘れて きたり する かも しれ ない から な …

( み くる ) うん ? あっ !

( キョン ) カマドウマ と いう 虫 を ご存じ であろう か

知ら ない 人 に は ぜひ 目の前 の 光景 を 見せて あげ たい

( キョン ) な んな んだ これ は ( 古泉 ) カマドウマ でしょう

( キョン ) それ は 分かって る そんな こと は いい

( 長門 ) この 空間 の 創造 主

( キョン ) まさか これ も ハルヒ の 仕業 か ?

( 長門 ) 原因 は 別 でも 発端 は 彼女

( キョン ) もう 動いて いい ぞ

ここ で は 僕 の 力 も 不完全 ながら 有効 化 さ れる ようです ね

威力 は 閉鎖 空間 の 10 分 の 1

これ で 十分だ と 判断 さ れた のでしょう か

( キョン ) それ より 長門 よ

あの 昆虫 の 正体 は なんだ ? 部長 氏 は どこ に いる ?

情報 生命 体 の 亜種

男子 生徒 の 脳 組織 を 利用 し 存在 確率 を 高めよう と して いる

ひょっとして 部長 さん は この 中 です か ?

その もの

そう か この カマドウマ は

部長 氏 自身 が イメージ する 畏怖 の 対象 であり

これ を 倒せば 異 空間 も 崩壊 する 違い ます か ?

違わ ない

( 古泉 ) ならば 事 は 簡単です ( み くる ) ひ ょえ ~!

( キョン ) 俺 は 腰 に まとわり つく 朝比奈 さん の おかげ で

どうにか なり そうだ

行動 範囲 も 奪わ れ 逃げ られ ない

すぐ 済み ます よ

( キョン ) さっさと やれ ( 古泉 ) 了解 し ました

ふん も っふ !

( 超 高速で 唱える 呪文 )

( キョン ) 斥力 場 ?

セカンドレイド !

( キョン ) やった か ( み くる ) あっ …

やっぱり ダメ か

終わり です か ?

( み くる ) ほっ …

( キョン ) どうやら 生きて いる らしい

空間 も 元 の 狭い ワンルーム に 戻って いた

( 長門 ) 約 2億8千万 年 前 の こと に なる

地球 に 降下 した それ は

地球 に 自分 が 存在 できる ような 手段 が なかった ため

自己 保存 の ため の 冬眠 に ついた

人間 に よって コンピューター ネットワーク が 生み出さ れる と

それ は 半 覚醒 状態 と なり

そして 通常 の 数値 で は 測り 得 ない ―

異 界 の 情報 データ に よって 目覚めた

( キョン ) 異 界 の 情報 データ

それ は ハルヒ の 描いた SOS 団 の エンブレム だった

それ が きっかけ と なった ようだ

( 長門 ) この 紋章 は 地球 の 尺度 に 換算 する と

約 436 ペタバイト の 情報 を 持って いる

( キョン ) そんな アホ な ! 100 キロ バイト も なかった はずだ

( 古泉 ) たまたま 描いた シンボルマーク が それほど の もの だった なんて

まさに 涼 宮 さん です ね

( キョン ) 俺 は 本気で 恐怖 し かけて いた

でき すぎて いる

SOS 団 の 結成

朝比奈 さん は マスコットキャラ に うってつけだ から

古泉 は 転校 して きた から

長門 は 最初 から いた から メンバー と なった

でも って 実は 朝比奈 さん は 未来 人 で

長門 は 宇宙 人 も どき

これ が ハルヒ の 思いつき だ と したら あまりに も でき すぎて いる

( キョン ) ハルヒ が そう 望んだ から だ と 古泉 は 言う が 俺 は 信じ ない

俺 は ただ の 普通 人 だ から だ

だが ここ で もし ハルヒ の 行動 に 全て 裏 が ある と したら …

彼ら 3 人 と 同様に

俺 に も なんか 知ら ん すっとんきょうな 変な 能力 か

あるいは 素性 が ある から

ハルヒ は 俺 を SOS 団 の メンバー に 選んだ の か ?

俺 は 何者 な んだ …

( キョン ) 早い 話 俺 は SOS 団 唯一 の 良心 な のだ

ハルヒ に この 非合法な 部活 動 を やめ させ

まっとう な 高校 生活 を 送ら せる ため に

SOS 団 に いる のだ

結局 あの カマドウマ は な んだった んだ ?

情報 生命 体

お前 の パトロン の 親戚 か ?

起源 は 同じ

だが 異なる 進化 を 遂げ そして 滅亡 した

( キョン ) … と 思ったら ここ に 生き残り が いた わけだ

より に よって 地球 で 冬眠 する こと は ない だろう

海王星 辺り で 寝て たら いい のに

インターネット の 発達 が その 邪 心 も どき の 温床 に なる と は ね

( キョン ) おかしな こと が ある ( み くる ) ん ?

( キョン ) ここ で ハルヒ が 絵 を 映して いる 時 も

また そもそも 絵 を 完成 さ せた 時 も 何も 起こら なかった ぞ

ここ なら とっくに 異 空間 化 して い ます から ね

何 種類 も の さまざまな 要素 や 力 場 が せめぎ合い

打ち消し 合って 飽和 状態 と なり

それ 以上 溶け込む 余地 が ない んです

俺 が 気付か ない うち に 部室 は そんな 魔 窟 と 化して いた の か

無害だ と 思い ます よ 多分 ね

やれやれ

知ら ない うち に 気 が 変に なって いる と か

首つり 用 の ロープ を 探して いる と か は ごめん だ ぜ

そう なら ない ように 頑張って い ます

お前 が 頑張って いる から

そんな こと に なって いる んじゃ ない だろう な

えっ !

( キョン ) アクセス カウンター が なんと 3万 近く も 回って いた

この 情報 生命 体 は

ハイパーリンク を あちこち に 貼って 増殖 する

サイン を 見た 人間 の 脳 へ 自 情報 を 複写 し

限定 空間 を 発生 さ せる 仕組み

( キョン ) ただし データ が 破損 した ため 見た 人間 全員 が

部長 氏 と 同じ こと に なって いる わけで は ない ようだ

長門 が 言う に は 正しい 模様 を 見 ち まった アホ は 8 人

その うち 北 高 生 は 5 人

助け に 行く 必要 が ある んだろう な

( 監督 ) おい こら ! 集まら ん かい !

( キョン ) よ ~ く 目 を こらす と 実は “ ZOZ 団 ” そう 描いて ある

シンボルマーク は 長門 が リテーク し 俺 が 貼り付け 直した

部長 氏 が 学校 に 来て いる ぞ

( ハルヒ ) ふ ~ ん あっ そう

やっぱり 五 月 病 か ただ の 痴話 ゲンカ だった の よ

それ より すごい じゃ ない アクセス カウンター が 3万 よ !

やっぱり 見て る 人 は 見て る の よ ね ~

( キョン ) ひょっとして …

データ を 破壊 して くれた の は こいつ で は ない の か ?

そして 事件 を 持ち込んで くれた 喜 緑 さん

聞けば 部長 氏 い わく 彼女 は い ない そうだ

この 絵 に 描いた ような シナリオ の 中心 に は

いつも 長門 が いた

この 万能 宇宙 人 端末 が 喜 緑 さん を どうにか する こと で

俺 たち に 事件 を もたらした と して も 少しも 驚か ない

依頼 人 ごっこ で ハルヒ の 退屈 を 少し でも

解消 さ せて やろう と した の かも しれ ない

いつも は 誰 に も 言う こと なく 何 か おかしな もの を

未然 に 防いだり して いる んじゃ ない だろう な

陰 で ひっそり と …

それとも 俺 たち を 巻き込んだ の は

長門 お前 の 希望 だった の か ?

殺風景な 部屋 で 何 年 も 暮らす 宇宙 人 製 の アンドロイド …

長門 … やはり お前 に も ある のだろう か

“1 人 で いる の は 寂しい ” と 思う こと が …

♪~

~♪


Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 09 suzumiya|haruhi||yuuutsu Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 09 铃宫春日之夜 - 09

( キョン ) 七夕 の 時 憂鬱 だった ハルヒ は |たなばた||じ|ゆううつ|||

期末 試験 期間 中 に ステータス を メランコリー 状態 から 回復 さ せて きまつ|しけん|きかん|なか|||||じょうたい||かいふく||

また 好き勝手に 振る舞う ように なって いた |すきかってに|ふるまう|よう に||

俺 は と いえば その 反 作用 で 押し出さ れた ブルー 色 を おれ|||||はん|さよう||おしださ||ぶるー|いろ|

バトン タッチ さ れた ような 鬱 々 真っ盛り だ ばとん|たっち||||うつ||まっさかり|

俺 の 後ろ の 席 で テスト を 受けて いた ハルヒ は おれ||うしろ||せき||てすと||うけて|||

なぜ か いつも 時間 が 余る ようで |||じかん||あまる|

試験 終了 30 分 前 に は 大抵 机 で 寝息 を 立てて いた しけん|しゅうりょう|ぶん|ぜん|||たいてい|つくえ||ねいき||たてて|

いまいましい ああ いまいましい いまいましい !

♪~

~♪

( キョン ) ハルヒ に よる と SOS 団 に は |||||sos|だん||

休み と いう もの が ない らしい やすみ||||||

試験 期間 中 で 部活 動 が 中止 さ れて いた 間 も しけん|きかん|なか||ぶかつ|どう||ちゅうし||||あいだ|

部活 でも なんでもない この 謎 の 団 は ぶかつ||||なぞ||だん|

コンビニエンスストア の ように 年中 無休 で 営業 して いた こんびにえんすすとあ||よう に|ねんじゅう|むきゅう||えいぎょう||

( ハルヒ ) ああ … ちょっと これ 見なさ い ||||みなさ|

( キョン ) ん ~  何 これ ? ||なん|

( ハルヒ ) 見て 分から ない の ? |みて|わから||

( キョン ) 分から ん ね   全然 分から ん |わから|||ぜんぜん|わから|

あたし の SOS 団 の エンブレム よ ! ||sos|だん|||

エンブレム ? 酔っ払った サナダムシ が ― |よっぱらった||

くだ を 巻いて る ように しか 見え ない な ||まいて||よう に||みえ||

ちゃんと 見なさ いよ ! |みなさ|

ほら 真ん中 に “ SOS 団 ” って 描いて ある でしょ |まんなか||sos|だん||えがいて||

( キョン ) そう 言わ れて みる と ||いわ|||

そんな 気 が しない で も ない ような ある ような … |き||し ない||||||

でも 大声 で 言いかねる くらい に は 見え ないで も ない ね |おおごえ||いいかねる||||みえ||||

さて 俺 は 一体 いく つ 否定 語 を 重ねた かな |おれ||いったい|||ひてい|ご||かさねた|

暇な ヤツ が いたら 数えて くれ ひまな|やつ|||かぞえて|

一 番 暇な の は あんた でしょ ! ひと|ばん|ひまな||||

それ より これ を SOS 団 サイト の ||||sos|だん|さいと|

トップ ページ に 載せよう と 思って る の とっぷ|ぺーじ||のせよう||おもって||

( キョン ) トップ ページ しか ない この しょ ぼく れた サイト に か |とっぷ|ぺーじ|||||||さいと||

あんた の 作った この サイト 訪問 者 が 増え ない の よ ||つくった||さいと|ほうもん|もの||ふえ|||

遺憾 を 覚える わ いかん||おぼえる|

にぎやか す もの が 全然 ない の よ ||||ぜんぜん|||

あんた が 邪魔 した せい よ ||じゃま|||

せっかく み くる ちゃん の エロ 画像 で 客 を 呼ぼう と 思った のに ||||||がぞう||きゃく||よぼう||おもった|

だから 考えた の |かんがえた|

SOS 団 の シンボル みたいな もの を 貼り 付けたら どう かって sos|だん||しんぼる||||はり|つけたら||

( キョン ) こんな アホ な ホームページ とっとと ネット から 撤収 しろ よ ||||ほーむぺーじ||ねっと||てっしゅう||

アクセス カウンター は 3 桁 に 達して ない 上 に あくせす|かうんたー||けた||たっして||うえ|

その うち 9 割 は お前 が 自分 で 回して いる ような もん だ ぞ ||わり||おまえ||じぶん||まわして|||||

日記 でも 書いたら どう だ ? にっき||かいたら||

業務 記録 を つける の は 団長 の 仕事 だ ろ ぎょうむ|きろく|||||だんちょう||しごと||

イヤ よ 面倒くさい いや||めんどうくさい

( キョン ) 俺 だって 面倒くさい んだ が |おれ||めんどうくさい||

さあ キョン

この シンボルマーク を サイト の 頭 に 表示 する ように し なさい |||さいと||あたま||ひょうじ||よう に||

( キョン ) お前 が 自分 で しろ |おまえ||じぶん||

あたし は 団長 な の ||だんちょう||

団長 は 命令 する の が 仕事 な の よ だんちょう||めいれい||||しごと|||

それ に あたし が 全部 やっちゃ ったら ||||ぜんぶ||

あんた たち の する 仕事 が なくなる でしょ ||||しごと|||

少し は あんた も 頭 を 使い なさい よ すこし||||あたま||つかい||

言わ れた こと を やって る だけ じゃ 人間 進歩 し ない わ よ いわ||||||||にんげん|しんぽ||||

お前 は 俺 に やれ と 言って いる の か する な と 言って いる の か ― おまえ||おれ||||いって|||||||いって|||

どっち な んだ ?

( ハルヒ ) いい から や んな さい !

は あ ~

( キョン ) 俺 は しぶしぶ ハルヒ 画伯 様 の サナダムシ 風 イラスト を |おれ||||がはく|さま|||かぜ|いらすと|

適当な サイズ に 縮小 して から てきとうな|さいず||しゅくしょう||

ファイル に 貼り付け アップロード した ふぁいる||はりつけ||

( キョン ) あした から 夏 休み まで の 間 に は |||なつ|やすみ|||あいだ||

つかの間 の 休息 試験 休み が ある つかのま||きゅうそく|しけん|やすみ||

教師 が 俺 の 答案 用紙 に ペケ を 朱 入れ する 時間 で も ある きょうし||おれ||とうあん|ようし||||しゅ|いれ||じかん|||

クソ いまいましい くそ|

せめて 朝比奈 ( あさひ な ) さん を 眺めて 少し でも 安らぎ を 得よう |あさひな|||||ながめて|すこし||やすらぎ||えよう

俺 は “ は あ ~ い ” と 舌足らずな 朝比奈 ボイス を 期待 して おれ||||||したたらずな|あさひな|||きたい|

ドア を ノック した どあ|||

( ハルヒ ) どうぞ !

( キョン ) なんだ お前 だけ か ||おまえ||

有希 ( ゆき ) も いる わ よ ゆうき|||||

( キョン ) こいつ は 部屋 の 付属 物 みたいな もの だ から |||へや||ふぞく|ぶつ||||

人数 に は 入れ なくて いい の さ にんずう|||いれ||||

正式に は 文芸 部員 だ せいしきに||ぶんげい|ぶいん|

だが ここ は 言い 直して おく べきだろう |||いい|なおして||

なんだ お前 と 長門 ( な が と ) だけ か |おまえ||ながと|||||

( ハルヒ ) なんか クレーム で も ある わけ ? ||くれーむ||||

( キョン ) 俺 の お前 に 対する クレーム を 箇条書き に したら |おれ||おまえ||たいする|くれーむ||かじょうがき||

それ だけ で A 4 ノート 両面 は |||a|のーと|りょうめん|

びっしり 埋め尽くさ れる こと に なる ぞ |うずめつくさ|||||

ノック なんか する から

てっきり お 客 さん が 来た んじゃ ない か と 思った じゃ ない ||きゃく|||きた|||||おもった||

( キョン ) 朝比奈 さん の 生 着替え を うっかり 目撃 し ない ように |あさひな|||せい|きがえ|||もくげき|||よう に

気 を つけて いる んだ よ き|||||

( キョン ) あの うかつで 愛らしい 方 は |||あいらしい|かた|

なかなか ドア に 施錠 する こと を 覚え ない から な |どあ||せじょう||||おぼえ|||

それ で お 客 って なんだ ? |||きゃく||

あんた 覚えて ない の ? |おぼえて||

( キョン ) 3 年 前 の 七夕 が どう と か 言う つもりじゃ ない だろう な |とし|ぜん||たなばた|||||いう||||

あんた が やった こと じゃ ない の あたし の 許可 も 得 ず に ね |||||||||きょか||とく|||

なんの こと かな …

あんた が 貼った ポスター の こと よ ||はった|ぽすたー|||

ああ それ か

( キョン ) 実は かつて 俺 は |じつは||おれ|

よろず 悩み 相談 所 と して |なやみ|そうだん|しょ||

SOS 団 を 存続 さ せる べく 生徒 会 に 働きかけて いた sos|だん||そんぞく||||せいと|かい||はたらきかけて|

ポスター まで 手書き で 作って ぽすたー||てがき||つくって

目 に ついた 掲示板 に 貼って おいた のだ め|||けいじばん||はって||

( ハルヒ ) それ より これ 見て よ なんか 変な の ||||みて|||へんな|

パソコン の 調子 が 悪い の かしら ぱそこん||ちょうし||わるい||

( キョン ) SOS 団 の エンブレム は |sos|だん|||

ギャザー 処理 さ れた みたいに ゆがんで いて |しょり|||||

カウンター や タイトル ロゴ も 吹き飛んで いたり と かうんたー||たいとる|ろご||ふきとんで||

俺 が 作った もの と 微妙に 違って いた おれ||つくった|||びみょうに|ちがって|

( セミ の 鳴き声 ) せみ||なきごえ

サーバー に ある ファイル が 狂って る みたいだ |||ふぁいる||くるって||

いつ から この 状態 な んだ ? |||じょうたい||

さあ ? 今日 見たら こんな だった の よ |きょう|みたら||||

どこ に クレーム つければ いい の ? ||くれーむ|||

( キョン ) クレーム を つける まで も ない |くれーむ|||||

うん ?

ん …

おかしい でしょ ?

あれ かしら ウワサ に 聞く ハッカー と か クラッカー と か ||||きく||||くらっかー||

まさか 何 か の エラー だ ろ |なん|||えらー||

ムカ つ くわ

誰 か が SOS 団 に サイバーテロ を 仕掛けて る んじゃ ない かしら だれ|||sos|だん||||しかけて||||

一体 それ は 誰 ? いったい|||だれ

見つけたら 裁判 なし で 30 日間 の 社会 奉仕 活動 を 宣告 する わ みつけたら|さいばん|||にち かん||しゃかい|ほうし|かつどう||せんこく||

( ノック )

どうぞ !

( 古泉 ( こい ずみ )) おや 珍しい こいずみ||||めずらしい

朝比奈 さん は まだ です か ? あさひな|||||

( ハルヒ ) 2 年 は 余分に 試験 が ある んじゃ ない |とし||よぶんに|しけん||||

( キョン ) さっさと 帰宅 すれば いい のに ||きたく|||

なんで そろい も そろって こんな ところ に 集まり た がる んだ |||||||あつまり|||

それ と ハルヒ ノック に 対する ツッコミ を |||||たいする||

古泉 に 入れ ない と いう の は どう いう わけだ こいずみ||いれ||||||||

( キョン ) 朝比奈 さん の お茶 が 待ち遠しい ね |あさひな|||おちゃ||まちどおしい|

( キーボード を 打つ 音 ) ( キョン ) う っ う ~  ああ … ||うつ|おと|||||

( ハルヒ ) 違う ! |ちがう

( キョン ) それ から しばらく の 間 俺 は |||||あいだ|おれ|

ハルヒ の 無理 難題 な 注文 に 応え させ られて いた ||むり|なんだい||ちゅうもん||こたえ|さ せ||

( ノック ) あ ~ 違う ! ||ちがう

( キョン ) それ は 救い の 鐘 の 音 だった |||すくい||かね||おと|

( み くる ) あっ 遅れちゃ って ごめんなさい 4 時限 目 まで テスト が あって … |||おくれちゃ|||じげん|め||てすと||

( キョン ) そう 控えめに 謝辞 を 告げ ながら 現れた の は ||ひかえめに|しゃじ||つげ||あらわれた||

部室 専用 の エンジェル 朝比奈 さん 降臨 ぶしつ|せんよう|||あさひな||こうりん

えっ と その … です ね … あっ …

あ … あの お 客 さん を 連れて き ました |||きゃく|||つれて||

( キョン ) なんという ことか

来る はずな い 悩み 相談 者 第 1 号 が 来て しまった のである くる|||なやみ|そうだん|もの|だい|ごう||きて||

彼女 は 喜 緑 ( きみどり ) 江 美里 ( えみ り ) さん と いう ― かのじょ||よろこ|みどり||こう|みさと|||||

おとなしく 清 楚 ( せ いそ ) な 感じ の 2 年生 だった |きよし|そ||||かんじ||ねんせい|

すると あなた は 我が SOS 団 に |||わが|sos|だん|

行方 不明 の 彼 氏 を 捜して ほしい と いう の ね ? ゆくえ|ふめい||かれ|うじ||さがして|||||

( 喜 緑 ) はい よろこ|みどり|

う ~ ん

( キョン ) 彼女 は SOS 団 の 活動 目的 を |かのじょ||sos|だん||かつどう|もくてき|

本当に よろず 悩み 相談 所 か ほんとうに||なやみ|そうだん|しょ|

便利 屋 稼業 と 誤認 して しまった ようだ べんり|や|かぎょう||ごにん||| It seems that I misunderstood it as a convenience store business

で その 悩み 事 な んだ が … ||なやみ|こと|||

彼 が もう 何 日 も 学校 に 来て ない んです かれ|||なん|ひ||がっこう||きて||ん です

電話 して みた ? でんわ||

携帯 に も 家 の 電話 に も 出 なくて けいたい|||いえ||でんわ|||だ|

家 まで 行って みた んです けど 留守 でした いえ||おこなって||ん です||るす|

う ~ ん その 彼 氏 の 家族 は ? |||かれ|うじ||かぞく|

彼 は 1 人 暮らし な んです かれ||じん|くらし||ん です

ご 両親 は 外国 に いらっしゃる と 前 に 聞き ました |りょうしん||がいこく||||ぜん||きき|

でも 私 は 連絡 先 を 知り ませ ん |わたくし||れんらく|さき||しり||

へえ ~ 外国 って カナダ ? |がいこく||かなだ

いいえ 確か ホンジュラス だった と 思い ます |たしか|ほんじゅらす|||おもい|

ほほ う ホンジュラス ね なるほど ~ ||ほんじゅらす||

( キョン ) “ なるほど ~” じゃ ない よ

どこ に ある 国 か 知って る の か 疑わしい ね |||くに||しって||||うたがわしい|

え ~ と メキシコ の 下 くらい だ っけ ? ||めきしこ||した|||

夜中 に 訪ねて も 真っ暗でした し 私 心配 で … よなか||たずねて||まっくらでした||わたくし|しんぱい|

う ~ ん あなた の 気持ち は 分から ないで も ない わ ||||きもち||わから||||

( キョン ) ウソ つけ   恋する 気持ち が お前 に 分かる わけ が ない |うそ||こいする|きもち||おまえ||わかる|||

… に して も よく 我が SOS 団 の ところ に 来た わ ね ||||わが|sos|だん||||きた||

動機 は ? どうき|

彼 が よく SOS 団 の こと を 話題 に して いた んです かれ|||sos|だん||||わだい||||ん です

へえ ~  誰 ?  彼 氏 って |だれ|かれ|うじ|

( 鳴き声 ) … です なきごえ|

誰 だ っけ それ だれ|||

( 喜 緑 ) SOS 団 と は 近所 づ きあい を して いる ように 言って ました けど よろこ|みどり|sos|だん|||きんじょ||||||よう に|いって||

う ~ ん

彼 は コンピューター 研 の 部長 を 務めて い ます から かれ||こんぴゅーたー|けん||ぶちょう||つとめて|||

( キョン ) う ~ ん … あっ !

( キョン ) ハルヒ に 朝比奈 さん へ の セクハラ 写真 を 撮ら れ |||あさひな||||せくはら|しゃしん||とら|

それ を 盾 と して ハルヒ に 最新 の パソコン を 譲渡 さ せ られ ||たて|||||さいしん||ぱそこん||じょうと|||

泣く泣く 配線 まで さ せ られた あの 気の毒な 部長 氏 か … なくなく|はいせん||||||きのどくな|ぶちょう|うじ|

まったく 忘れて いた |わすれて|

うん 分かった |わかった

あたし たち が なんとか する わ

喜 緑 さん あなた ツイ てる わ よ よろこ|みどり|||つい|||

依頼 人 第 1 号 と して 特別に タダ で 事件 を 解決 して あげる から いらい|じん|だい|ごう|||とくべつに|ただ||じけん||かいけつ|||

( キョン ) カネ を 取る 気 だった の か よ |かね||とる|き||||

( ヒグラシ の 鳴き声 ) ||なきごえ

おい   そんなに 簡単に 引き受けて ||かんたんに|ひきうけて

解決 でき なかったら どう する つもりだ よ かいけつ||||||

できる わ よ

きっと あの 部長 は 2 か月 遅れ の 五 月 病 で 閉じこもって る んだ わ ||ぶちょう||かげつ|おくれ||いつ|つき|びょう||とじこもって|||

部屋 に 乗り込んで へや||のりこんで

2~3 発 ぶん 殴って 引きずり出せば いい だけ の 話 よ はつ||なぐって|ひきずりだせば||||はなし| It ’s just a matter of hitting and dragging out a few shots.

( キョン ) 本気で そう 思って いる ようだ |ほんきで||おもって||

しかし 部長 氏 は 喜 緑 さん の ような 恋人 が いて |ぶちょう|うじ||よろこ|みどり||||こいびと||

なんで 閉じこもって いる んだ ? |とじこもって||

喜 緑 さん と は 親しい んです か ? よろこ|みどり||||したしい|ん です|

う うん 一 回 も 話した こと なかった です ||ひと|かい||はなした|||

( キョン ) 相談 する なら 教師 か 警察 に 言えば いい のに … |そうだん|||きょうし||けいさつ||いえば||

いや すでに 言った けれども 相手 に さ れ ず ||いった||あいて||||

それ で SOS 団 に 相談 を 持ちかけた の か ||sos|だん||そうだん||もちかけた||

そんな ところ だ と 思う ね ||||おもう|

ハルヒ は これ を 契機 に もっと 大々的に 依頼 を 募集 し ||||けいき|||だいだいてきに|いらい||ぼしゅう| Haruhi took this opportunity to solicit more large-scale requests.

片っ端から 解決 する こと を 考えて いる ようだ かたっぱしから|かいけつ||||かんがえて|| It seems that they are thinking about solving it from one end

( ハルヒ ) また 校門 前 で チラシ 配り する の も いい わ ね ||こうもん|ぜん||ちらし|くばり||||||

( キョン ) 部長 氏 の 住まい は 可 も なく 不可 も なく |ぶちょう|うじ||すまい||か|||ふか||

新しい と も 古い と も 言え ない 平凡な あたらしい|||ふるい|||いえ||へいぼんな

3 階建て 半 地下 1 階 の ワンルーム マンション だった かいだて|はん|ちか|かい||わんるーむ|まんしょん|

( ハルヒ ) よし !

( ハルヒ ) ここ ね

なんとか 開け られ ない かしら ね |あけ||||

( チャイム ) ( キョン ) 順序 が 逆だ ろ ちゃいむ||じゅんじょ||ぎゃくだ|

裏 から ベランダ に 上がったら どう ? うら||べらんだ||あがったら|

ガラス を たたき 割れば 入れる んじゃ ない ? がらす|||われば|いれる||

( キョン ) は あ … この 部屋 は 3 階 だ し ||||へや||かい||

俺 たち は 空き巣 狙い の 少年 犯罪 グループ で は ない おれ|||あきす|ねらい||しょうねん|はんざい|ぐるーぷ|||

俺 は まだ 前科 は 欲しく ない ぞ おれ|||ぜんか||ほしく||

そう ね

管理人 さん とこ 行って 鍵 を 借り ましょう かんりにん|||おこなって|かぎ||かり|

友達 が 心配で 来た って 言えば 貸して くれる わ ともだち||しんぱいで|きた||いえば|かして||

( キョン ) お前 は その 手 を よく 使う な |おまえ|||て|||つかう|

( 鍵 が 開く 音 ) かぎ||あく|おと

( キョン ) 液体 ヘリウム みたいな 目 が 俺 を 見つめて いた |えきたい|へりうむ||め||おれ||みつめて|

あら 開いて た の ? 気付か なかった |あいて|||きづか|

まあ いい わ さあ 上がり ましょう ||||あがり|

きっと ベッド の 下 と か に 隠れて る から |べっど||した||||かくれて||

みんな で 引っ張り出して 捕獲 する の ||ひっぱりだして|ほかく||

( キョン ) あいつ は パソコン を ぶんどった 自責 の 念 など |||ぱそこん|||じせき||ねん|

みじんも 感じて い ない らしい |かんじて|||

お っか しい な ~

てっきり 部屋 の 片隅 で 膝 を 抱えて 丸く なって る と 思って た のに |へや||かたすみ||ひざ||かかえて|まるく||||おもって||

キョン あんた 2 か月 遅れ の 五 月 病 患者 が ||かげつ|おくれ||いつ|つき|びょう|かんじゃ|

他 に 行き そうな ところ 知って る ? た||いき|そう な||しって|

( キョン ) 中南米 辺り を 旅行 中 か 本気で 行方 を くらまして いる か … |ちゅうなんべい|あたり||りょこう|なか||ほんきで|ゆくえ||||

( 長門 ) 出た ほう が いい ながと|でた|||

( キョン ) そうい や 今日 初めて 声 を 聞いた な |そう い||きょう|はじめて|こえ||きいた|

僕 も 同感 です ぼく||どうかん|

( キョン ) 真面目な 声 を 出す な 息 を 吹きかける な |まじめな|こえ||だす||いき||ふきかける|

顔 が 近い んだ よ 気色 悪い かお||ちかい|||けしき|わるい

奇妙な 違和感 を 感じ ます きみょうな|いわかん||かんじ|

これ に 近い 感覚 を 僕 は 知っている ||ちかい|かんかく||ぼく||しっている

これ に 近い 感覚 を 僕 は 知っている ||ちかい|かんかく||ぼく||しっている

( ハルヒ ) わらび 餅 発見 ! ||もち|はっけん

( ハルヒ ) 賞味 期限 が 3 日 前 に なって る わ もったいない から 食べ ましょう |しょうみ|きげん||ひ|ぜん|||||||たべ|

( ハルヒ ) さあ み くる ちゃん ( み くる ) イヤで … |||||||いやで

( ハルヒ ) あ ~ ん ( み くる ) う ~

何 に 近い って ? なん||ちかい|

( 古泉 ) 閉鎖 空間 です こいずみ|へいさ|くうかん|

この 部屋 は あそこ と 同じ ような かおり が し ます |へや||||おなじ|||||

( キョン ) そう いえば お前 は マジ な 超 能力 者 だった な |||おまえ||||ちょう|のうりょく|もの||

( 長門 ) 次元 断層 が 存在 位相 変換 が 実行 さ れて いる ながと|じげん|だんそう||そんざい|いそう|へんかん||じっこう|||

( キョン ) ここ は さっさと 撤退 した ほう が よ さ そうだ な ||||てったい||||||そう だ|

( み くる ) う っ う っ …

あ ~ ん ( み くる の 泣き声 ) |||||なきごえ

おなか が すいた わ 本日 は これ にて 解散 ! ||||ほんじつ||||かいさん

( キョン ) … って おい 事件 は どう する んだ |||じけん||||

なんとか なる でしょ   じゃあ ね !

( キョン ) もう 飽きた らしい ||あきた|

( カラス の 鳴き声 ) からす||なきごえ

あの … どうした ん です か ?

涼 宮 ( すずみ や ) さん に 見つから ない ように 再 集合 って … りょう|みや|||||みつから||よう に|さい|しゅうごう|

( キョン ) そこ の 2 人 は さっき の 部屋 が 気 に なる みたいです |||じん||||へや||き|||

( キョン ) そう な んだ ろ ? ( 古泉 ) はい |||||こいずみ|

もう 一 度 行けば 分かる と 思い ます よ |ひと|たび|いけば|わかる||おもい||

ねえ 長門 さん |ながと|

( 長門 ) この 部屋 の 内部 に 局地 的 非 浸食 性 融合 異 時空 間 が ながと||へや||ないぶ||きょくち|てき|ひ|しんしょく|せい|ゆうごう|い|じくう|あいだ|

制限 モード で 単独 発生 して いる せいげん|もーど||たんどく|はっせい||

( キョン ) そんな 適当に 辞書 引いて 目 に ついた 単語 を ||てきとうに|じしょ|ひいて|め|||たんご|

並べた だけ の ような 語句 で 言わ れて も … ならべた||||ごく||いわ||

感覚 と して は あの 閉鎖 空間 に 近い もの です ね かんかく|||||へいさ|くうかん||ちかい|||

あれ は 涼 宮 さん が 発生 源 です が ||りょう|みや|||はっせい|げん||

こちら は どうも 違う に おい が し ます |||ちがう|||||

長門 さん 部長 さん の 行方 不明 は その 異常 空間 の せい です か ? ながと||ぶちょう|||ゆくえ|ふめい|||いじょう|くうかん||||

そう

( 超 高速で 唱える 呪文 ) ちょう|こうそくで|となえる|じゅもん

( キョン ) 待て と 言う べきだった |まて||いう|

イヤッ

( キョン ) 俺 は せっかく の 感触 を 味わう 暇 も なく |おれ||||かんしょく||あじわう|いとま||

自分 の 居場所 を 必死で 確認 しよう と して いた じぶん||いばしょ||ひっしで|かくにん||||

俺 が いた の は 確か 手狭な ワンルーム だ おれ|||||たしか|てぜまな|わんるーむ|

こんな 薄気味悪い 場所 じゃ ない |うすきみわるい|ばしょ||

( 長門 ) 侵入 コード 解析 ながと|しんにゅう|こーど|かいせき

通常 空間 と 重複 位相 が ズレ て いる だけ つうじょう|くうかん||ちょうふく|いそう||ずれ|||

( 古泉 ) 閉鎖 空間 で は ない ようです が こいずみ|へいさ|くうかん|||||

( 長門 ) 似て 非なる もの ながと|にて|ひなる| (Nagato) Similar and non-similar things

ただし 空間 データ の 一部 に |くうかん|でーた||いちぶ|

涼 宮 ハルヒ が 発信 元 らしい ジャンク 情報 が 混在 して いる りょう|みや|||はっしん|もと|||じょうほう||こんざい||

( 古泉 ) どの 程度 です ? こいずみ||ていど|

( 長門 ) 無視 できる レベル 彼女 が トリガー と なった だけ ながと|むし||れべる|かのじょ|||||

( 古泉 ) なるほど   そういう こと です か こいずみ|||||

( キョン ) 俺 と 朝比奈 さん は 蚊帳 の 外 か よ |おれ||あさひな|||かや||がい||

ここ に コンピューター 研 の 部長 が いる の か ||こんぴゅーたー|けん||ぶちょう||||

( 古泉 ) その ようです ね こいずみ|||

この 異 空間 が 自室 に 発生 して しまい |い|くうかん||じしつ||はっせい||

なんらか の 理由 で 閉じ込め られて しまった のでしょう ||りゆう||とじこめ|||

( キョン ) どこ に いる んだ ?

待て ! まて

これ から 何 を する の か 教えて おいて くれ ない か ? ||なん|||||おしえて||||

心 の 準備 期間 は 欲しい ぜ こころ||じゅんび|きかん||ほしい|

何も なにも

お出まし おでまし

( キョン ) な … なん です と !

明確な 敵意 を 感じ ます ね めいかくな|てきい||かんじ||

( キョン ) こいつ ら は 自分 を 守る すべ が あり そうだ が ||||じぶん||まもる||||そう だ|

俺 と 朝比奈 さん は 安心 でき ない おれ||あさひな|||あんしん||

光線 銃 と か 持って い ない んです か ? こうせん|じゅう|||もって|||ん です|

う うん   武器 の 携帯 は 厳禁 です 危ない です ||ぶき||けいたい||げんきん||あぶない|

( キョン ) それ は 分かる ね |||わかる|

この 人 は 武器 を 持た せて も 役 に 立た ない どころ か |じん||ぶき||もた|||やく||たた|||

電車 の 中 に 忘れて きたり する かも しれ ない から な … でんしゃ||なか||わすれて|||||||

( み くる ) うん ?  あっ !

( キョン ) カマドウマ と いう 虫 を ご存じ であろう か ||||ちゅう||ごぞんじ||

知ら ない 人 に は ぜひ 目の前 の 光景 を 見せて あげ たい しら||じん||||めのまえ||こうけい||みせて||

( キョン ) な んな んだ これ は ( 古泉 ) カマドウマ でしょう ||||||こいずみ||

( キョン ) それ は 分かって る そんな こと は いい |||わかって|||||

( 長門 ) この 空間 の 創造 主 ながと||くうかん||そうぞう|おも

( キョン ) まさか これ も ハルヒ の 仕業 か ? ||||||しわざ|

( 長門 ) 原因 は 別   でも 発端 は 彼女 ながと|げんいん||べつ||ほったん||かのじょ

( キョン ) もう 動いて いい ぞ ||うごいて||

ここ で は 僕 の 力 も 不完全 ながら 有効 化 さ れる ようです ね |||ぼく||ちから||ふかんぜん||ゆうこう|か||||

威力 は 閉鎖 空間 の 10 分 の 1 いりょく||へいさ|くうかん||ぶん|

これ で 十分だ と 判断 さ れた のでしょう か ||じゅうぶんだ||はんだん||||

( キョン ) それ より 長門 よ |||ながと|

あの 昆虫 の 正体 は なんだ ? 部長 氏 は どこ に いる ? |こんちゅう||しょうたい|||ぶちょう|うじ||||

情報 生命 体 の 亜種 じょうほう|せいめい|からだ||あしゅ

男子 生徒 の 脳 組織 を 利用 し 存在 確率 を 高めよう と して いる だんし|せいと||のう|そしき||りよう||そんざい|かくりつ||たかめよう|||

ひょっとして 部長 さん は この 中 です か ? |ぶちょう||||なか||

その もの

そう か この カマドウマ は

部長 氏 自身 が イメージ する 畏怖 の 対象 であり ぶちょう|うじ|じしん||いめーじ||いふ||たいしょう|

これ を 倒せば 異 空間 も 崩壊 する 違い ます か ? ||たおせば|い|くうかん||ほうかい||ちがい||

違わ ない ちがわ|

( 古泉 ) ならば 事 は 簡単です ( み くる ) ひ ょえ ~! こいずみ||こと||かんたん です||||

( キョン ) 俺 は 腰 に まとわり つく 朝比奈 さん の おかげ で |おれ||こし||||あさひな||||

どうにか なり そうだ ||そう だ

行動 範囲 も 奪わ れ 逃げ られ ない こうどう|はんい||うばわ||にげ||

すぐ 済み ます よ |すみ||

( キョン ) さっさと やれ ( 古泉 ) 了解 し ました |||こいずみ|りょうかい||

ふん も っふ !

( 超 高速で 唱える 呪文 ) ちょう|こうそくで|となえる|じゅもん

( キョン ) 斥力 場 ? |せきりょく|じょう

セカンドレイド !

( キョン ) やった か ( み くる ) あっ …

やっぱり ダメ か |だめ|

終わり です か ? おわり||

( み くる ) ほっ …

( キョン ) どうやら 生きて いる らしい ||いきて||

空間 も 元 の 狭い ワンルーム に 戻って いた くうかん||もと||せまい|わんるーむ||もどって|

( 長門 ) 約 2億8千万 年 前 の こと に なる ながと|やく|おく|せんまん|とし|ぜん||||

地球 に 降下 した それ は ちきゅう||こうか|||

地球 に 自分 が 存在 できる ような 手段 が なかった ため ちきゅう||じぶん||そんざい|||しゅだん|||

自己 保存 の ため の 冬眠 に ついた じこ|ほぞん||||とうみん||

人間 に よって コンピューター ネットワーク が 生み出さ れる と にんげん|||こんぴゅーたー|ねっとわーく||うみださ||

それ は 半 覚醒 状態 と なり ||はん|かくせい|じょうたい||

そして 通常 の 数値 で は 測り 得 ない ― |つうじょう||すうち|||はかり|とく|

異 界 の 情報 データ に よって 目覚めた い|かい||じょうほう|でーた|||めざめた

( キョン ) 異 界 の 情報 データ |い|かい||じょうほう|でーた

それ は ハルヒ の 描いた SOS 団 の エンブレム だった ||||えがいた|sos|だん|||

それ が きっかけ と なった ようだ

( 長門 ) この 紋章 は 地球 の 尺度 に 換算 する と ながと||もんしょう||ちきゅう||しゃくど||かんさん||

約 436 ペタバイト の 情報 を 持って いる やく|||じょうほう||もって|

( キョン ) そんな アホ な ! 100 キロ バイト も なかった はずだ ||||きろ|ばいと|||

( 古泉 ) たまたま 描いた シンボルマーク が それほど の もの だった なんて こいずみ||えがいた|||||||

まさに 涼 宮 さん です ね |りょう|みや|||

( キョン ) 俺 は 本気で 恐怖 し かけて いた |おれ||ほんきで|きょうふ|||

でき すぎて いる

SOS 団 の 結成 sos|だん||けっせい

朝比奈 さん は マスコットキャラ に うってつけだ から あさひな||||||

古泉 は 転校 して きた から こいずみ||てんこう|||

長門 は 最初 から いた から メンバー と なった ながと||さいしょ||||めんばー||

でも って 実は 朝比奈 さん は 未来 人 で ||じつは|あさひな|||みらい|じん|

長門 は 宇宙 人 も どき ながと||うちゅう|じん||

これ が ハルヒ の 思いつき だ と したら あまりに も でき すぎて いる ||||おもいつき||||||||

( キョン ) ハルヒ が そう 望んだ から だ と 古泉 は 言う が 俺 は 信じ ない ||||のぞんだ||||こいずみ||いう||おれ||しんじ|

俺 は ただ の 普通 人 だ から だ おれ||||ふつう|じん|||

だが ここ で もし ハルヒ の 行動 に 全て 裏 が ある と したら … ||||||こうどう||すべて|うら||||

彼ら 3 人 と 同様に かれら|じん||どうよう に

俺 に も なんか 知ら ん すっとんきょうな 変な 能力 か おれ||||しら|||へんな|のうりょく|

あるいは 素性 が ある から |すじょう|||

ハルヒ は 俺 を SOS 団 の メンバー に 選んだ の か ? ||おれ||sos|だん||めんばー||えらんだ||

俺 は 何者 な んだ … おれ||なにもの||

( キョン ) 早い 話 俺 は SOS 団 唯一 の 良心 な のだ |はやい|はなし|おれ||sos|だん|ゆいいつ||りょうしん|| (Kyon) Early story I'm the only conscience of the SOS team

ハルヒ に この 非合法な 部活 動 を やめ させ |||ひごうほうな|ぶかつ|どう|||さ せ

まっとう な 高校 生活 を 送ら せる ため に ||こうこう|せいかつ||おくら|||

SOS 団 に いる のだ sos|だん|||

結局 あの カマドウマ は な んだった んだ ? けっきょく||||||

情報 生命 体 じょうほう|せいめい|からだ

お前 の パトロン の 親戚 か ? おまえ||||しんせき|

起源 は 同じ きげん||おなじ

だが 異なる 進化 を 遂げ そして 滅亡 した |ことなる|しんか||とげ||めつぼう|

( キョン ) … と 思ったら ここ に 生き残り が いた わけだ ||おもったら|||いきのこり|||

より に よって 地球 で 冬眠 する こと は ない だろう |||ちきゅう||とうみん|||||

海王星 辺り で 寝て たら いい のに かいおうせい|あたり||ねて|||

インターネット の 発達 が その 邪 心 も どき の 温床 に なる と は ね いんたーねっと||はったつ|||じゃ|こころ||||おんしょう|||||

( キョン ) おかしな こと が ある ( み くる ) ん ?

( キョン ) ここ で ハルヒ が 絵 を 映して いる 時 も |||||え||うつして||じ|

また そもそも 絵 を 完成 さ せた 時 も 何も 起こら なかった ぞ ||え||かんせい|||じ||なにも|おこら||

ここ なら とっくに 異 空間 化 して い ます から ね |||い|くうかん|か|||||

何 種類 も の さまざまな 要素 や 力 場 が せめぎ合い なん|しゅるい||||ようそ||ちから|じょう||せめぎあい

打ち消し 合って 飽和 状態 と なり うちけし|あって|ほうわ|じょうたい||

それ 以上 溶け込む 余地 が ない んです |いじょう|とけこむ|よち|||ん です

俺 が 気付か ない うち に 部室 は そんな 魔 窟 と 化して いた の か おれ||きづか||||ぶしつ|||ま|いわや||かして|||

無害だ と 思い ます よ 多分 ね むがいだ||おもい|||たぶん|

やれやれ

知ら ない うち に 気 が 変に なって いる と か しら||||き||へんに||||

首つり 用 の ロープ を 探して いる と か は ごめん だ ぜ くびつり|よう||ろーぷ||さがして|||||||

そう なら ない ように 頑張って い ます |||よう に|がんばって||

お前 が 頑張って いる から おまえ||がんばって||

そんな こと に なって いる んじゃ ない だろう な

えっ !

( キョン ) アクセス カウンター が なんと 3万 近く も 回って いた |あくせす|かうんたー|||よろず|ちかく||まわって|

この 情報 生命 体 は |じょうほう|せいめい|からだ|

ハイパーリンク を あちこち に 貼って 増殖 する ||||はって|ぞうしょく|

サイン を 見た 人間 の 脳 へ 自 情報 を 複写 し さいん||みた|にんげん||のう||じ|じょうほう||ふくしゃ|

限定 空間 を 発生 さ せる 仕組み げんてい|くうかん||はっせい|||しくみ

( キョン ) ただし データ が 破損 した ため 見た 人間 全員 が ||でーた||はそん|||みた|にんげん|ぜんいん|

部長 氏 と 同じ こと に なって いる わけで は ない ようだ ぶちょう|うじ||おなじ||||||||

長門 が 言う に は 正しい 模様 を 見 ち まった アホ は 8 人 ながと||いう|||ただしい|もよう||み|||||じん

その うち 北 高 生 は 5 人 ||きた|たか|せい||じん

助け に 行く 必要 が ある んだろう な たすけ||いく|ひつよう||||

( 監督 ) おい こら !  集まら ん かい ! かんとく|||あつまら||

( キョン ) よ ~ く 目 を こらす と 実は “ ZOZ 団 ” そう 描いて ある |||め||||じつは|zoz|だん||えがいて|

シンボルマーク は 長門 が リテーク し 俺 が 貼り付け 直した ||ながと||||おれ||はりつけ|なおした

部長 氏 が 学校 に 来て いる ぞ ぶちょう|うじ||がっこう||きて||

( ハルヒ ) ふ ~ ん あっ そう

やっぱり 五 月 病 か ただ の 痴話 ゲンカ だった の よ |いつ|つき|びょう||||ちわ|げんか|||

それ より すごい じゃ ない アクセス カウンター が 3万 よ ! |||||あくせす|かうんたー||よろず|

やっぱり 見て る 人 は 見て る の よ ね ~ |みて||じん||みて||||

( キョン ) ひょっとして …

データ を 破壊 して くれた の は こいつ で は ない の か ? でーた||はかい||||||||||

そして 事件 を 持ち込んで くれた 喜 緑 さん |じけん||もちこんで||よろこ|みどり|

聞けば 部長 氏 い わく 彼女 は い ない そうだ きけば|ぶちょう|うじ|||かのじょ||||そう だ

この 絵 に 描いた ような シナリオ の 中心 に は |え||えがいた||しなりお||ちゅうしん||

いつも 長門 が いた |ながと||

この 万能 宇宙 人 端末 が 喜 緑 さん を どうにか する こと で |ばんのう|うちゅう|じん|たんまつ||よろこ|みどり||||||

俺 たち に 事件 を もたらした と して も 少しも 驚か ない おれ|||じけん||||||すこしも|おどろか|

依頼 人 ごっこ で ハルヒ の 退屈 を 少し でも いらい|じん|||||たいくつ||すこし|

解消 さ せて やろう と した の かも しれ ない かいしょう|||||||||

いつも は 誰 に も 言う こと なく 何 か おかしな もの を ||だれ|||いう|||なん||||

未然 に 防いだり して いる んじゃ ない だろう な みぜん||ふせいだり||||||

陰 で ひっそり と … かげ|||

それとも 俺 たち を 巻き込んだ の は |おれ|||まきこんだ||

長門 お前 の 希望 だった の か ? ながと|おまえ||きぼう|||

殺風景な 部屋 で 何 年 も 暮らす 宇宙 人 製 の アンドロイド … さっぷうけいな|へや||なん|とし||くらす|うちゅう|じん|せい||

長門 … やはり お前 に も ある のだろう か ながと||おまえ|||||

“1 人 で いる の は 寂しい ” と 思う こと が … じん|||||さびしい||おもう||

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