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ゴシック (Gosick), Gosick Episode 4

Gosick Episode 4

♪ ~

~ ♪

( グレ ヴィール ) 久 城 一弥 ( くじょう かず や ) !

殺人 容疑 で 逮捕 する !

( 一弥 ) えっ … ん ?

え えー っ !

( ヴィクトリカ ) なかなか 似合って いる で は ない か 久 城

えっ …

似合わ ない よ !

こんな 所 に 連れ て き て 一体 何 を する つもり だ

ヴィクトリカ 助け て よ

( ヴィクトリカ ) ん …

まあ いい 退屈 しのぎ だ

君 が 見 た もの その 時 考え た こと を ―

お 尻 の 穴 まで 正直 に 詳しく 話し て み た まえ

えっ ? や … や だ よ

考え た こと まで 話す なんて

紳士 に は おちゃ め な 秘密 の 1 つ や 2 つ …

君 が 紳士 なら 私 は 神 かね

ほら さあ 話せ !

で っ でも …

は ぁ …

今朝 寮母 の ゾフィ さん に 買い物 を 頼ま れ て …

( 一弥 ) リコッタ チーズ 500 グラム に ハム を 1 キロ …

この 国 の 女 の 人 は 人使い が 荒い や

ゾフィ さん と いい ヴィクトリカ と いい

ホント 変わった 子 と 友達 に なっちゃ っ た なあ

でも まだ これ から

すてき な “ 僕 の 女の子 ” と の 出会い も ある かも しれ ない し …

って 何 考え てん だ ろ う

( 一弥 ) で も でき たら その 子 は …

金髪 が いい なあ

僕 の 国 に は い ない まぶしい 髪 の 色

あっ ヴィクトリカ も 金髪 だった

ん ?

あ … あ あっ …

( 一弥 ) で 警部 に 知らせ たら …

( 一弥 ) ん …

Queen Berry 号 事件 を 解決 し た の は ―

ヴィクトリカ だ と 騒 い で ―

やっと 連れ て き て もらった ん だ

何 を 言って る の だ ね

君 の 願い を 特別 に 聞い て やった 私 の 優し さ が 分から ん の か

それ に 走って いる オートバイ に 飛び乗って ―

首 を 切り 落とす など 不可能 だ

よって 犯行 は ―

オートバイ が 止まった 後 に 行わ れ た こと は 明白

そして その 時 現場 に は 君 しか い なかった

そう です けど …

見 た まえ

現場 近く の 木 に 巻か れ て い た の だ

被害 者 の 血痕 も 付い て いる

何だか 分から ない が … ( 一弥 ) あっ

これ で どう に かし た の だ ろ う ?

いいかげん に 白状 する の だ 血 に 飢え た 悪魔 の 子 リス よ !

だから 僕 は 何 も !

オートバイ に 近づか なく と も 首 を 切る こと は できる

( 一弥 ・ グレ ヴィール ) えっ ?

い … いきなり 何 を 言いだす の だ

いや 僕 じゃ なく て …

どう いう こと ?

( ヴィクトリカ ) その ワイヤー だ よ

( 2 人 ) ん ?

それ を 道 に 張って おけ ば …

( グレ ヴィール ) ふん

わ あ ハハハッ

ありがとう ヴィクトリカ これ も みんな 君 の おかげ だ よ

本当 に ありがとう !

うん ?

真 犯人 は 金髪 の 少女 だ

えっ …

手 の 指 に ケガ を し て いる よ

外科 病院 を 当たる ん だ な グレ ヴィール

何 ! ? あっ ちょっと …

そ … それ は どう いう …

あっ あ あー っ !

ねえ どう いう こと ?

( ヴィクトリカ ) 思索 の 結果 だ よ

湧き出る 知恵 の 泉 が そう 告げ て い た の だ

それ は …

ヘヘ …

しかたがない 言語 化 し て やろ う

考え て も み た まえ

犯人 は なぜ わざわざ こんな 手 の 込んだ 方法 を 選 ん だ の か

( 一弥 ) さあ …

( ヴィクトリカ ) 相手 へ の 恐怖 心 だ よ

犯人 は 女 もしくは 子供

体格 的 に 劣って いる ゆえ に この よう な 手段 を 選 ん だ の だ

手 の 指 に ケガ を し てる って の は ?

ワイヤー の 端 に ―

被害 者 の と は 別 の もの と 思わ れる 血痕 が 付い て い た

ワイヤー を 仕込む か 外そう と し た 時 に ―

指 を 切った の だ ろ う

外さ ず に 逃げ た の は 君 が い た ため だ

だけど 金髪 の 少女 って の は ?

君 の 恥ずかしい 夢想 だ が …

ん っ !

人間 は 視覚 … 目 に 見え た 刺激 に 反応 する

分かる か ね ?

う … うん

さて なぜ 君 が 朝 の 道端 で ―

柄 に も なく 欲 情 し つまら ん 夢想 を 始め た か

よ … 欲 情 と か 言う な よ !

君 は 視界 の 隅 に 金髪 の 少女 を 見 て い た の だ よ

えっ ?

( ヴィクトリカ ) それ が 夢想 に 結び 付い た の だ

無意識 に 目撃 し た 犯人 の 姿 が ね

僕 が 犯人 を 見 て い た ? 金髪 の 女の子 を ?

でも その 子 は なんで こんな こと を …

( ヴィクトリカ の あくび ) ん ?

( ヴィクトリカ ) また 退屈 に なって しまった

どうせ なら もう 少し 歯応え の ある 事件 を ―

持って き て ほしい もの だ な

好き で 持って き た わけ じゃ …

( ヴィクトリカ ) この 代償 は しっかり 払って もらう ぞ

代償 って ?

退屈 し ない もの だ

意味 が 分から ない よ

友達 が こんな 目 に 遭った って いう のに

あっ ひょっとして ―

僕 の 想像 の 女の子 と 比べ た こ と 怒って る ?

( ヴィクトリカ ) ん っ むっ …

もう いい さっさと 帰れ

だから 話す の イヤ だった ん だ よ

うるさい 読書 の 邪魔 だ 帰れ !

( 一弥 ) むっ

帰れ ったら 帰れ !

分かった よ 帰れ ば いい ん だ ろ !

助け て くれ て ありがとう ! じゃあ ね !

( 一弥 ) ヴィクトリカ の 威張り ん ぼ !

( ゾフィ ) 悪い ね 久 城 君

お 姉さん が お 使い なんか 頼 ん だ ばっかり に さ

( 一弥 ) いえ 大丈夫 でし た から

サービス !

( 一弥 ) 犯人 は ヴィクトリカ の 言った とおり ―

金髪 の 女の子 だった

動機 に つい て は 一切 語ろ う と し ない と ―

新聞 に は あった

ともかく これ で 事件 は 解決

僕 の 無実 も 証明 さ れ た

でも …

( 生徒 ) 幽霊 船 の 次 は 首 なし 事件

( 生徒 ) あいつ の 行く先 に は 必ず 死体 が 待って る

( 生徒 ) やっぱり “ 春 来 たる 黒い 死 神 ” よ

は ぁ …

( 生徒 ) 最近 は ―

“ 図書 館 の 金色 の 妖精 ” の 所 に 通って る って

( 生徒 ) ホント ?

( 一弥 ) “ 図書 館 の 金色 の 妖精 ” ?

それ って …

( ドア が 開く 音 )

( セシル ) お っ は よ ー ! ( 一弥 ) ん ?

あ …

( セシル ) すてき な 朝 に すてき な お 友達 が やって き まし た

イギリス から の 留学 生 アブリル ・ ブラッドリー さん です

皆さん 仲良く ね

( アブリル ) よろしく お 願い し ます

それ じゃあ 席 は …

あっ 久 城 君 の 隣 が 空 い てる わ ね

えっ … あっ はい

久 城 君 も 留学 生 な の よ

そう な ん です か

( セシル ) お 友達 を 作る チャンス よ ガンバ !

は … は あ

( アブリル ) あっ

あっ …

はい

ありがとう

ん ?

あっ 何 か ?

あ … あっ 何でも ない

( アブリル ) ん ?

( 一弥 ) 何 考え てる ん だ ろ う 犯人 は 捕まった のに

( 鐘 の 音 )

( 生徒 ) ブラッドリー さん 一緒に ご飯 食べ ま しょ う

アブリル で いい わ よ

( 生徒 ) アブリル さん 学園 を 案内 し ま しょ う か ?

( 生徒 ) ねえ ねえ イギリス の お 話 聞か せ て

( 一弥 ) 国 の こと 聞か れ た こと も ―

学園 を 案内 し て もらった こと も ない や

は ぁ …

( アブリル ) 久 城 君 ? ( 一弥 ) ん ?

久 城 一弥 君 … だった わ よ ね ?

うん … そう だ けど

留学 生 同士 いろいろ 教え て ね

いや でも …

ア … アブリル さん

( 生徒 ) そ … そい つ は …

僕 は いい ん だ けど …

この 学園 の 子 たち は みんな 怪 談話 が 好き な の ね

え ?

“ 廃 倉庫 の 幽霊 ”

“ 階段 の 13 段 目 の 呪い ”

“ 図書 館 の 金色 の 妖精 ”

( 一弥 ) うん …

“ 春 来 たる 黒い 死 神 ”

( 一弥 ) あっ …

( アブリル ) よろしく ね ( 一弥 ) えっ

う … うん

( アブリル ) へえ それ で “ 黒い 死 神 ”

笑い事 じゃ ない よ

フフ ごめんなさい

でも 本当 に みんな 信じ て いる の ね

ねえ 知って る ? “ 階段 の 13 段 目 の 呪い ” って

う うん 知ら ない けど

正確 に は ―

“ 天国 へ の 階段 の 13 段 目 ” らしい けど …

昔 階段 の 13 段 目 で 首 を つった 教師 が い た ん です って

それ 以来 そこ で 立ち止まる と ―

あの世 に 引きずり込ま れる って いわ れ てる らしい わ

へえ …

フフッ 幽霊 なんて いる わけ ない のに ね

でも 面白い この 学園

冒険 の し がい が ある かも

冒険 ?

( アブリル ) 私 の お じいちゃん は 冒険 家 だった の

サー ・ ブラッドリー 卿 って 知ら ない ?

自動車 で アフリカ に 行ったり ―

気球 で 大西洋 横断 し たり し て た 人 な ん だ けど

聞い た こと が ある よう な

もっとも 最後 は 気球 ごと どこ か に 消え ちゃ った ん だ けど

えっ ?

私 の 夢 は お じいちゃん み たい な 冒険 家 に なる こと な の

( 一弥 ) あ …

( アブリル ) と いう わけ で 早速 冒険

ねっ 案内 し て くれ ない ? ( 一弥 ) ああ …

( アブリル ) ごめん ね 付き合わ せ ちゃ って

( 一弥 ) どうせ 暇 だ から

あれ 何 ?

( 一弥 ) ああ 図書 館 だ よ

( 一弥 ) 今頃 本 でも 読 ん でる の か なあ

同じ 女の子 な の に 全然 違う よ なあ

ヴィクトリカ ったら 怒り ん ぼ だ し 威張り ん ぼ だ し

不思議 な ヴィクトリカ

そして 危険 な ヴィクトリカ

私 の 母親 は 政府 に にらま れ た 危険 人物

私 は ブロワ 家 の 屋敷 の 奥深く に 隔離 さ れ て 育った

そして この 学園 に 入れ られ て から も …

( 一弥 ) 仲直り … し た ほう が いい よ な

でも 退屈 し ない もの って … うーん

( アブリル ) 久 城 君 ? ( 一弥 ) ん ?

う わ あっ !

どう し た の ?

あっ な … 何でも ない

フフッ 女の子 の こと でも 思い出し て た の かしら

( 一弥 ) えっ …

ち … 違う って !

あっ …

あっ ち に 行き ま しょ う

( 一弥 ) ああ … うん

( 一弥 ) 金髪 の ―

“ 僕 の 女の子 ”

ん ?

その ケガ どう し た の ?

あっ …

別に

転 ん だ だけ よ

( 一弥 ) ん …

( セシル ) あ あー ! ( 一弥 ) ん ?

( セシル ) フフ 久 城 君 ! アブリル さん !

2 人 で お 散歩 ?

はい 久 城 君 に 学園 の 案内 を し て もらって る ん です

( 一弥 ) ん ?

イッタ ! ぐ っ …

な … 何 する ん です か !

( セシル ) この ! この ! ( 一弥 ) イタッ ! 先生 !

( セシル ) この ! この ! ( 一弥 ) ホント に やめ っ

イッタア …

( セシル ) ね ー え ? ( 2 人 ) ん ?

仲良し さん たち に お 願い が ある ん だ けど

( セシル ) 用務 員 さん が お 亡くなり に なった の

葬儀 の 準備 を する ん だ けど 手伝って もら え ない かしら

( 葬儀 屋 ) せ ー の

( 力み 声 )

さび 付い ちゃ って る みたい です ね

ここ を 使う の は 8 年 ぶり だ から

手伝い ます

悪い な 坊主

( 一同 ) せ ー の

( 一同 の 力み 声 )

( 一弥 ) もう 少し …

ぐ っ … うーん

えっ

う わ あっ !

( セシル ) あ あっ ! ( アブリル ) あっ …

( 一弥 ) くっ …

( 葬儀 屋 ) う わ あー っ ! あっ …

ああ …

( セシル ) ああ …

( 一弥 ) あっ セシル 先生 !

先生 大丈夫 です か ?

セシル 先生 しっかり し て ください !

( 葬儀 屋 ) ぐ っ … 警察 を 呼 ん で くる !

( 葬儀 屋 ) 俺 も ! ( 一弥 ) お 願い し ます !

あれ ? アブリル … ん ?

あっ …

( 生徒 ) また 黒い 死 神 です って

( 生徒 ) やっぱり あいつ め

( 生徒 ) 春 来 たる 黒い 死 神

( 生徒 ) 怖 ー い

( ヴィクトリカ ) おお …

これ が 代償 か ね ?

はっ …

おお …

( におい を 嗅ぐ 音 )

何 な の だ これ は

雷 おこし だ よ

( ヴィクトリカ ) ん ? ぐ っ …

この 理不尽 な 堅 さ

久 城 これ は 美味 な の か ?

そんな こと より アブリル だ よ

あの 本 一体 何 な ん だ ろ う ?

それ に ケガ の こと を 聞い た 時 も 変 だった

その 事件 は 解決 し た ろ う

でも 何だか 気 に なる ん だ

とにかく 扉 を 開け た とたん に 死体 が 倒れ て き た と いう こと は ―

鍵 を 掛け られ た 時点 で は 生き て い た と いう こと だ

閉じ込め られ 助け を 求め た まま 力尽き た

納骨 堂 は 8 年 前 に 使わ れ た きり だって

じゃあ その 時 に …

( エレベーター の 到着 音 ) ( 一弥 ) ん ?

おお ! ここ に い た の か 子 リス 君

な … 何 か 用 です か ?

君 に ちょっと ね

お っ ほん

騎士 の ミイラ 事件 な の だ が …

遺体 の 身元 が 判明 し た

どうやら マクシム と いう 男らしい

学園 の 卒業 生 な の だ が ―

春 に なる と ふら り と 戻って き て しばらく 滞在 し て は また 旅立つ

変わった 男 だった よう だ

イカサマ 恐喝 泥棒 と ―

悪事 の うわさ の 絶え ない 男 で ―

8 年 前 の 春 こつ然 と 姿 を 消し た そう な の だ が …

( 一弥 ) あそこ に 閉じ込め られ て い た

( グレ ヴィール ) 8 年 前 ミリィ ・ マール と いう 女生徒 が ―

病 で 亡くなって 以来 ―

納骨 堂 の 扉 を 開け た 者 は い ない

それ 以前 に 鍵 が 盗ま れ た こと が あった そう だ が ―

すぐ に 新しい もの に 替え て 厳重 に 保管 する よう に し た そう だ

ミリィ ・ マール を 安置 し た 時 当然 マクシム は い なかった

では いつ どう やって 入った の か ?

なぜ 騎士 の 格好 を し て い た の か ?

胸 の 花束 の 意味 は ?

どう いう こと な の だ ? 君 !

僕 に 聞か れ て も …

ねえ ヴィクトリカ

歯応え は ある な

何 の 花 だった の だ ?

( 一弥 ・ グレ ヴィール ) えっ ?

( ヴィクトリカ ) 胸 に 飾ら れ て い た の は ―

一体 何 の 花 な の だ ?

お っ ほん … 桜草 らしい

何 か 分かった の ?

( ヴィクトリカ ) いや まだ 1 つ …

欠 片 ( かけら ) が 足り ない

君 たち ―

納骨 堂 の 遺体 が 1 つ 減って い ない か ―

確かめ て き て くれ た まえ

( 一弥 ) この 中 に ミリィ ・ マール って 子 も …

( 葬儀 屋 ) 本当 だ なく なって る

( 一弥 ) えっ ? ( グレ ヴィール ) 何 だ と ?

( 葬儀 屋 ) 古い 遺体 が 1 つ なく なって ます !

( 一弥 ) ああ … ( グレ ヴィール ) むっ …

( グレ ヴィール ) まったく …

これ が 一体 何 だ と いう の だ

遺体 の 1 つ や 2 つ !

( 一弥 ) ん ?

あ …

ミリィ ・ マール だ

( 2 人 ) えっ ?

8 年 前 に 死 ん だ ミリィ ・ マール

彼女 こそ マクシム を 殺し た 犯人 だ

( グレ ヴィール ) ど … どう いう …

どう いう こと だ !

彼女 は 葬儀 の 時 既に 死 ん で い た の だ ぞ !

う … うん ヴィクトリカ ?

これ は 死者 に よる 殺人 だ

マクシム は ミリィ に よって 死 へ の 道連れ に 選ば れ た の だ よ

騎士 と は 貴婦人 に 付き 従い 守る もの だ から ね

それ で あの 衣装 を ?

( ヴィクトリカ ) 中世 の 騎士 の 姿

盗ま れ た 鍵

なくなって い た 遺体

混沌 ( カオス ) の 欠 片 は 全て そろった

これ から 再 構成 を し て やろ う

( ヴィクトリカ ) ミリィ ・ マール は ―

睡眠 薬 に よって マクシム を 眠ら せ ―

騎士 の 衣装 に 着替え さ せ た

その 後 盗 ん だ 鍵 を 使い 納骨 堂 に 入り ―

寝 台 の 上 の 古い 遺体 と マクシム を 入れ替え た の だ よ

薄暗い 納骨 堂 の 奥 だ 葬儀 屋 も 気づく まい

そして 彼女 は 死 ん だ

自分 の 死 を 悟った 上 で の 犯行 だった の だ ろ う

( 足音 ) で も なんで そんな こと を …

ん ?

あっ 警部 !

ヴィクトリカ に お 礼 言って ください よ !

( グレ ヴィール ) 何 を 言って いる の だ ね

私 は ただ 目撃 者 の 君 に 話 を 聞き に 来 た だけ だ よ

な っ …

( ヴィクトリカ ) グレ ヴィール ( グレ ヴィール ) う っ !

犯行 の 動機 だ が 2 人 の 関係 を 調べ て みる こと だ

桜草 の 花 言葉 は …

( マクシム ) う っ … 開けろ ! 開けろ !

誰 か 開け て くれ ー っ !

( ヴィクトリカ ) “ 永遠 に あなた と 共に ”

女 の 思い と は かく も 深く 強い もの な の だ よ

( 一弥 ) あ …

( グレ ヴィール ) フン “ 灰色 狼 ( は い いろ おおかみ ) ” の 分 際 で …

えっ ?

( 一弥 ) 灰色 狼 … それ って

何 だ ? まだ いる つもり か ?

( 一弥 ) いる よ

アブリル の 本 の こと が まだ 残って る じゃ ない か

( ヴィクトリカ ) 面倒くさく なって き た

( 一弥 ) だったら 雷 おこし 返し て よ

( ヴィクトリカ ) う っ 私 の 最大 の 敵 は 退屈 だ が ―

2 番 目 の 敵 は けん 騒 だ

君 は 最大 の 敵 を 追い 払って くれる 2 番 目 の 敵 と いう わけ だ な

( 一弥 ) アブリル が 図書 館 に 来 て た

やっぱり 様子 が 変 だった

でも 信じ たい

だから 本当 の こと を 知り たい ん だ

( ヴィクトリカ ) むっ …

ふ っ

( 一弥 ) な っ … ヴィクトリカ どこ 行く の ?

( ヴィクトリカ ) 本 本 本 !

君 の 悩める 魂 を 救済 し て やろ う と いう の だ

ありがたく 思い たまえ

( 一弥 ) えっ だ から どこ へ ?

ああ 危ない よ

足 を 滑ら せ たら 大変 だ から

ヴィクトリカ ! あっ …

( 一弥 ) “ 金色 の 妖精 ”

“ 灰色 の 狼 ”

ヴィクトリカ 君 って …

本当 は 一体 …

( アブリル ) ぐ っ …

♪ ~

~ ♪

( ヴィクトリカ ) 混沌 ( カオス ) の 欠 片 が ささや い て いる

久 城 君 は 女 で 身 を 滅ぼす タイプ だ と

( 一弥 ) 僕 も 何となく そんな 気 が し て た


Gosick Episode 4 gosick|episode Gosick Episode 4

♪ ~

~ ♪

( グレ ヴィール ) 久 城 一弥 ( くじょう かず や ) ! ||ひさ|しろ|かずや||| Kujō Kazuya!

殺人 容疑 で 逮捕 する ! さつじん|ようぎ||たいほ| You're under arrest for murder!

( 一弥 ) えっ … ん ? かずや|| (Kazuya) Eh ... hmm?

え えー っ !

( ヴィクトリカ ) なかなか 似合って いる で は ない か 久 城 ||にあって||||||ひさ|しろ You look pretty nice in those...

えっ …

似合わ ない よ ! にあわ|| I do not!

こんな 所 に 連れ て き て 一体 何 を する つもり だ |しょ||つれ||||いったい|なん|||| Why on earth did you bring me here?!

ヴィクトリカ 助け て よ |たすけ|| Victorique! Help me!

( ヴィクトリカ ) ん …

まあ いい 退屈 しのぎ だ ||たいくつ|| Well, it's a good way to get rid of boredom

君 が 見 た もの その 時 考え た こと を ― きみ||み||||じ|かんがえ||| Tell me exactly what you saw and thought at the time, down to the slightest salacious detail.

お 尻 の 穴 まで 正直 に 詳しく 話し て み た まえ |しり||あな||しょうじき||くわしく|はなし|||| I've honestly tried to tell you all the details, down to the hole in my butt.

えっ ? や … や だ よ What? No ... no.

考え た こと まで 話す なんて かんがえ||||はなす| I can't even talk about what I thought

紳士 に は おちゃ め な 秘密 の 1 つ や 2 つ … しんし||||||ひみつ|||| A gentleman should be allowed to have one or two frivolous secrets.

君 が 紳士 なら 私 は 神 かね きみ||しんし||わたくし||かみ| If you're a gentleman, that makes me a goddess.

ほら さあ 話せ ! ||はなせ Come on now, talk!

で っ でも … B-But...

は ぁ …

今朝 寮母 の ゾフィ さん に 買い物 を 頼ま れ て … けさ|りょうぼ|||||かいもの||たのま|| This morning, the housemother, Sophie, asked me to go shopping...

( 一弥 ) リコッタ チーズ 500 グラム に ハム を 1 キロ … かずや||ちーず|ぐらむ||はむ||きろ 500g of ricotta cheese, a kilo of ham...

この 国 の 女 の 人 は 人使い が 荒い や |くに||おんな||じん||ひとづかい||あらい| The women in this country are rough with people

ゾフィ さん と いい ヴィクトリカ と いい Sophie and Victorique, to name two of them...

ホント 変わった 子 と 友達 に なっちゃ っ た なあ ほんと|かわった|こ||ともだち||||| Seriously...

でも まだ これ から But I'm just starting out here...

すてき な “ 僕 の 女の子 ” と の 出会い も ある かも しれ ない し … ||ぼく||おんなのこ|||であい|||||| I'll probably find the girlfriend of my dreams.

って 何 考え てん だ ろ う |なん|かんがえ|||| Whoa, what I am thinking?

( 一弥 ) で も でき たら その 子 は … かずや||||||こ| But if I did, she'd...

金髪 が いい なあ きんぱつ||| ...have blonde hair!

僕 の 国 に は い ない まぶしい 髪 の 色 ぼく||くに||||||かみ||いろ A dazzling hair color not found in my country!

あっ ヴィクトリカ も 金髪 だった |||きんぱつ| Ah, Victorique was also blonde.

ん ?

あ … あ あっ …

( 一弥 ) で 警部 に 知らせ たら … かずや||けいぶ||しらせ| And when I went to report it to the inspector...

( 一弥 ) ん … かずや| (Hmm...

Queen Berry 号 事件 を 解決 し た の は ― queen|berry|ごう|じけん||かいけつ|||| I made a ruckus about you being the one who solved the Queen Berry affair.

ヴィクトリカ だ と 騒 い で ― |||さわ|| Make a fuss that it's Victorique -

やっと 連れ て き て もらった ん だ |つれ|||||| Until he finally brought me here!

何 を 言って る の だ ね なん||いって|||| What are you talking about?

君 の 願い を 特別 に 聞い て やった 私 の 優し さ が 分から ん の か きみ||ねがい||とくべつ||ききい|||わたくし||やさし|||わから||| I granted you a special favor out of the kindness of my own heart.

それ に 走って いる オートバイ に 飛び乗って ― ||はしって||おーとばい||とびのって And anyway, it's impossible for the rider of a moving motorbike

首 を 切り 落とす など 不可能 だ くび||きり|おとす||ふかのう| to have his head cut off whilst tumbling through the air.

よって 犯行 は ― |はんこう| Therefore, the murder clearly occurred after the motorbike stopped.

オートバイ が 止まった 後 に 行わ れ た こと は 明白 おーとばい||とまった|あと||おこなわ|||||めいはく It is clear that this took place after the motorcycle stopped.

そして その 時 現場 に は 君 しか い なかった ||じ|げんば|||きみ||| And you were the only one at the scene at the time!

そう です けど … True, but...

見 た まえ み|| appearance

現場 近く の 木 に 巻か れ て い た の だ げんば|ちかく||き||まか|||||| This was wrapped around a tree near the scene of the crime.

被害 者 の 血痕 も 付い て いる ひがい|もの||けっこん||つけい|| There are even bloodstains from the victim on it.

何だか 分から ない が … ( 一弥 ) あっ なんだか|わから|||かずや| I don't pretend to know all the answers...

これ で どう に かし た の だ ろ う ? How did they do that?

いいかげん に 白状 する の だ 血 に 飢え た 悪魔 の 子 リス よ ! ||はくじょう||||ち||うえ||あくま||こ|りす| It's about time you fessed up,

だから 僕 は 何 も ! |ぼく||なん| I'm telling you, I didn't do anything!

オートバイ に 近づか なく と も 首 を 切る こと は できる おーとばい||ちかづか||||くび||きる||| It would've been possible to cut off the head without even getting close to the motorbike.

( 一弥 ・ グレ ヴィール ) えっ ? かずや|||

い … いきなり 何 を 言いだす の だ ||なん||いいだす|| W-Where did you come up with that?!

いや 僕 じゃ なく て … |ぼく||| Look, I didn't say anything...

どう いう こと ? What do you mean?

( ヴィクトリカ ) その ワイヤー だ よ That wire.

( 2 人 ) ん ? じん|

それ を 道 に 張って おけ ば … ||どう||はって|| If that was strung out across the road...

( グレ ヴィール ) ふん (Hmm.

わ あ ハハハッ Wow, hahahaha!

ありがとう ヴィクトリカ これ も みんな 君 の おかげ だ よ |||||きみ|||| Thank you, Victorique!

本当 に ありがとう ! ほんとう|| Thank you so much!

うん ?

真 犯人 は 金髪 の 少女 だ まこと|はんにん||きんぱつ||しょうじょ| The real culprit is a girl with blonde hair.

えっ … What? ...

手 の 指 に ケガ を し て いる よ て||ゆび||けが||||| One of her fingers is wounded.

外科 病院 を 当たる ん だ な グレ ヴィール げか|びょういん||あたる||||| Check the surgical hospitals, Grevil.

何 ! ? あっ ちょっと … なん|| What ! What? Oh, hey...

そ … それ は どう いう … W-What do you mean by that?!

あっ あ あー っ !

ねえ どう いう こと ? So what do you mean?

( ヴィクトリカ ) 思索 の 結果 だ よ |しさく||けっか|| The result of my contemplation.

湧き出る 知恵 の 泉 が そう 告げ て い た の だ わきでる|ちえ||いずみ|||つげ||||| The fountain of wisdom told me so.

それ は … You mean...?

ヘヘ … Hehe ...

しかたがない 言語 化 し て やろ う |げんご|か|||| Very well. I'll articulate it for you.

考え て も み た まえ かんがえ||||| Think about it.

犯人 は なぜ わざわざ こんな 手 の 込んだ 方法 を 選 ん だ の か はんにん|||||て||こんだ|ほうほう||せん|||| Why would the criminal go through the trouble of using this elaborate method?

( 一弥 ) さあ … かずや| I dunno...

( ヴィクトリカ ) 相手 へ の 恐怖 心 だ よ |あいて|||きょうふ|こころ|| She was afraid of her victim.

犯人 は 女 もしくは 子供 はんにん||おんな||こども The murderer is a woman or a child.

体格 的 に 劣って いる ゆえ に この よう な 手段 を 選 ん だ の だ たいかく|てき||おとって|||||||しゅだん||せん|||| She is inferior in size to the victim and thus chose this method.

手 の 指 に ケガ を し てる って の は ? て||ゆび||けが|||||| What about her having a wounded finger?

ワイヤー の 端 に ― ||はし| There was a bloodstain on the end of the wire that shouldn't be the victim's.

被害 者 の と は 別 の もの と 思わ れる 血痕 が 付い て い た ひがい|もの||||べつ||||おもわ||けっこん||つけい||| Bloodstains, possibly different from the victim's, were found on the floor.

ワイヤー を 仕込む か 外そう と し た 時 に ― ||しこむ||がいそう||||じ| She probably cut her finger when she set up the wire or was about to take it down.

指 を 切った の だ ろ う ゆび||きった|||| I think he cut his finger off.

外さ ず に 逃げ た の は 君 が い た ため だ はずさ|||にげ||||きみ||||| She ran without taking it down because you were there.

だけど 金髪 の 少女 って の は ? |きんぱつ||しょうじょ||| But you said she was a girl with blonde hair?

君 の 恥ずかしい 夢想 だ が … きみ||はずかしい|むそう|| It has to do with your shameful daydream.

ん っ !

人間 は 視覚 … 目 に 見え た 刺激 に 反応 する にんげん||しかく|め||みえ||しげき||はんのう| Humans are visual creatures.

分かる か ね ? わかる|| Do you understand?

う … うん Y-Yeah...

さて なぜ 君 が 朝 の 道端 で ― ||きみ||あさ||みちばた| So why did you, of all people, begin lusting and daydreaming on the roadside this morning?

柄 に も なく 欲 情 し つまら ん 夢想 を 始め た か え||||よく|じょう||||むそう||はじめ|| Or perhaps you've begun to fantasize about something you've never done before, something you've never done before.

よ … 欲 情 と か 言う な よ ! |よく|じょう|||いう|| D-Don't call it lust!

君 は 視界 の 隅 に 金髪 の 少女 を 見 て い た の だ よ きみ||しかい||すみ||きんぱつ||しょうじょ||み|||||| You saw a girl with blonde hair from the corner of your eye.

えっ ?

( ヴィクトリカ ) それ が 夢想 に 結び 付い た の だ |||むそう||むすび|つけい||| That's why it showed up in your daydream.

無意識 に 目撃 し た 犯人 の 姿 が ね むいしき||もくげき|||はんにん||すがた|| You saw the murderer without knowing you did.

僕 が 犯人 を 見 て い た ? 金髪 の 女の子 を ? ぼく||はんにん||み||||きんぱつ||おんなのこ| I saw the murderer?

でも その 子 は なんで こんな こと を … ||こ||||| But why would she do something like that?

( ヴィクトリカ の あくび ) ん ? (Victorica yawns) Hmm?

( ヴィクトリカ ) また 退屈 に なって しまった ||たいくつ||| (I'm getting bored again.

どうせ なら もう 少し 歯応え の ある 事件 を ― |||すこし|はごたえ|||じけん| If you're going to bring me puzzles, I'd rather they be slightly more challenging to crack.

持って き て ほしい もの だ な もって|||||| I wish you could have brought it.

好き で 持って き た わけ じゃ … すき||もって|||| It's not like I wanted to come here...

( ヴィクトリカ ) この 代償 は しっかり 払って もらう ぞ ||だいしょう|||はらって|| You're going to pay a heavy price for this.

代償 って ? だいしょう| A heavy price?

退屈 し ない もの だ たいくつ|||| Something that's not boring.

意味 が 分から ない よ いみ||わから|| I don't know what you mean.

友達 が こんな 目 に 遭った って いう のに ともだち|||め||あった||| Your friend was arrested, and yet...

あっ ひょっとして ― Are you by any chance angry that I compared you to the girl in my daydream?

僕 の 想像 の 女の子 と 比べ た こ と 怒って る ? ぼく||そうぞう||おんなのこ||くらべ||||いかって| Are you mad that I compared you to the girl of my imagination?

( ヴィクトリカ ) ん っ むっ … (Mmm...

もう いい さっさと 帰れ |||かえれ I've had enough.

だから 話す の イヤ だった ん だ よ |はなす||いや|||| That's why I didn't want to tell you about it.

うるさい 読書 の 邪魔 だ 帰れ ! |どくしょ||じゃま||かえれ Shut up.

( 一弥 ) むっ かずや| (Mwah!

帰れ ったら 帰れ ! かえれ||かえれ I told you to get out of here!

分かった よ 帰れ ば いい ん だ ろ ! わかった||かえれ||||| Fine. I'll just get out of here.

助け て くれ て ありがとう ! じゃあ ね ! たすけ|||||| Thank you for helping me out.

( 一弥 ) ヴィクトリカ の 威張り ん ぼ ! かずや|||いばり|| Victorique's too proud for her own good!

( ゾフィ ) 悪い ね 久 城 君 |わるい||ひさ|しろ|きみ I'm sorry, Kujō.

お 姉さん が お 使い なんか 頼 ん だ ばっかり に さ |ねえさん|||つかい||たの||||| All I do is use you for errands.

( 一弥 ) いえ 大丈夫 でし た から かずや||だいじょうぶ||| Oh, it's no problem.

サービス ! さーびす A little bonus!

( 一弥 ) 犯人 は ヴィクトリカ の 言った とおり ― かずや|はんにん||||いった| Just as Victorique said, the culprit was a girl with blonde hair.

金髪 の 女の子 だった きんぱつ||おんなのこ| It was a blonde girl.

動機 に つい て は 一切 語ろ う と し ない と ― どうき|||||いっさい|ごろ||||| The newspaper mentioned that she didn't say a word about her motive.

新聞 に は あった しんぶん||| I found it in the paper.

ともかく これ で 事件 は 解決 |||じけん||かいけつ At any rate, the case is now closed, and I've been proven innocent.

僕 の 無実 も 証明 さ れ た ぼく||むじつ||しょうめい||| My innocence was also proven.

でも … But...

( 生徒 ) 幽霊 船 の 次 は 首 なし 事件 せいと|ゆうれい|せん||つぎ||くび||じけん First the ghost ship, now a headless rider!

( 生徒 ) あいつ の 行く先 に は 必ず 死体 が 待って る せいと|||ゆくさき|||かならず|したい||まって| You'll find a corpse wherever he goes!

( 生徒 ) やっぱり “ 春 来 たる 黒い 死 神 ” よ せいと||はる|らい||くろい|し|かみ| He really is the Black Reaper That Comes in the Spring!

は ぁ … Huh ...

( 生徒 ) 最近 は ― せいと|さいきん| I hear he's been visiting the Golden Fairy of the Library these days!

“ 図書 館 の 金色 の 妖精 ” の 所 に 通って る って としょ|かん||きんいろ||ようせい||しょ||かよって|| She goes to the Golden Fairy in the library.

( 生徒 ) ホント ? せいと|ほんと Really?

( 一弥 ) “ 図書 館 の 金色 の 妖精 ” ? かずや|としょ|かん||きんいろ||ようせい The Golden Fairy of the Library?

それ って … Do they mean...

( ドア が 開く 音 ) どあ||あく|おと (Door opening sound)

( セシル ) お っ は よ ー ! ( 一弥 ) ん ? |||||-|かずや| Good morning!

あ …

( セシル ) すてき な 朝 に すてき な お 友達 が やって き まし た |||あさ|||||ともだち||||| A lovely new friend has arrived on this lovely morning!

イギリス から の 留学 生 アブリル ・ ブラッドリー さん です いぎりす|||りゅうがく|せい|||| Meet Avril Bradley, an exchange student from England.

皆さん 仲良く ね みなさん|なかよく| Everyone, be friendly with her!

( アブリル ) よろしく お 願い し ます |||ねがい|| It's nice to meet you.

それ じゃあ 席 は … ||せき| As for your seat...

あっ 久 城 君 の 隣 が 空 い てる わ ね |ひさ|しろ|きみ||となり||から|||| I see you have an empty seat next to Hisashiro-kun.

えっ … あっ はい

久 城 君 も 留学 生 な の よ ひさ|しろ|きみ||りゅうがく|せい||| Kujō is an exchange student, too.

そう な ん です か Oh, really?

( セシル ) お 友達 を 作る チャンス よ ガンバ ! ||ともだち||つくる|ちゃんす|| This is your chance to make a friend! Good luck!

は … は あ

( アブリル ) あっ

あっ …

はい Here.

ありがとう

ん ?

あっ 何 か ? |なん| Oh, what is it?

あ … あっ 何でも ない ||なんでも| Uh, nothing.

( アブリル ) ん ?

( 一弥 ) 何 考え てる ん だ ろ う 犯人 は 捕まった のに かずや|なん|かんがえ||||||はんにん||つかまった| What am I thinking?

( 鐘 の 音 ) かね||おと

( 生徒 ) ブラッドリー さん 一緒に ご飯 食べ ま しょ う せいと|||いっしょに|ごはん|たべ||| Bradley, let's have lunch together!

アブリル で いい わ よ Just call me Avril.

( 生徒 ) アブリル さん 学園 を 案内 し ま しょ う か ? せいと|||がくえん||あんない||||| Avril, shall I show you around the academy?

( 生徒 ) ねえ ねえ イギリス の お 話 聞か せ て せいと|||いぎりす|||はなし|きか|| Oh, do tell us about England!

( 一弥 ) 国 の こと 聞か れ た こと も ― かずや|くに|||きか|||| No one's ever asked me about my country or shown me around the school...

学園 を 案内 し て もらった こと も ない や がくえん||あんない||||||| I've never even been given a tour of the school.

は ぁ … Huh ...

( アブリル ) 久 城 君 ? ( 一弥 ) ん ? |ひさ|しろ|きみ|かずや| Kujō?

久 城 一弥 君 … だった わ よ ね ? ひさ|しろ|かずや|きみ|||| Your name is Kujō Kazuya... right?

うん … そう だ けど Yeah... That's right...

留学 生 同士 いろいろ 教え て ね りゅうがく|せい|どうし||おしえ|| I'm looking forward to learning from fellow exchange students!

いや でも … I don't mind, but...

ア … アブリル さん A ... Mr. Avril

( 生徒 ) そ … そい つ は … せいと|||| H-He's...

僕 は いい ん だ けど … ぼく||||| I'm fine with it, but...

この 学園 の 子 たち は みんな 怪 談話 が 好き な の ね |がくえん||こ||||かい|だんわ||すき||| All of the kids in this school love ghost stories, don't they?

え ? What?

“ 廃 倉庫 の 幽霊 ” はい|そうこ||ゆうれい "The Ghost in the Abandoned Storehouse".

“ 階段 の 13 段 目 の 呪い ” かいだん||だん|め||まじない "The Curse of the 13th Step".

“ 図書 館 の 金色 の 妖精 ” としょ|かん||きんいろ||ようせい "The Golden Fairy of the Library".

( 一弥 ) うん … かずや|

“ 春 来 たる 黒い 死 神 ” はる|らい||くろい|し|かみ "The Black Reaper That Comes in the Spring".

( 一弥 ) あっ … かずや|

( アブリル ) よろしく ね ( 一弥 ) えっ |||かずや| Show me around, okay?

う … うん O-Okay.

( アブリル ) へえ それ で “ 黒い 死 神 ” ||||くろい|し|かみ

笑い事 じゃ ない よ わらいごと||| I'm sorry.

フフ ごめんなさい

でも 本当 に みんな 信じ て いる の ね |ほんとう|||しんじ|||| But everyone really believes in that, huh?

ねえ 知って る ? “ 階段 の 13 段 目 の 呪い ” って |しって||かいだん||だん|め||まじない| Hey, do you know this one?

う うん 知ら ない けど ||しら|| Nope, never heard of it.

正確 に は ― せいかく|| It's actually called "The 13th Step to Heaven".

“ 天国 へ の 階段 の 13 段 目 ” らしい けど … てんごく|||かいだん||だん|め|| It's supposedly the 13th step on the stairway to heaven, but...

昔 階段 の 13 段 目 で 首 を つった 教師 が い た ん です って むかし|かいだん||だん|め||くび|||きょうし|||||| A long time ago, a teacher hung himself on the 13th step of a stairway.

それ 以来 そこ で 立ち止まる と ― |いらい|||たちどまる| Supposedly, ever since then, you'll be dragged into the afterlife if you stand there...

あの世 に 引きずり込ま れる って いわ れ てる らしい わ あのよ||ひきずりこま||||||| I heard it's said that you'll be dragged into the afterlife.

へえ … You don't say...

フフッ 幽霊 なんて いる わけ ない のに ね |ゆうれい|||||| There's no such thing as ghosts.

でも 面白い この 学園 |おもしろい||がくえん But this school's interesting nonetheless.

冒険 の し がい が ある かも ぼうけん|||||| There might be adventures here.

冒険 ? ぼうけん Adventures?

( アブリル ) 私 の お じいちゃん は 冒険 家 だった の |わたくし|||||ぼうけん|いえ|| My grandpa was an adventurer.

サー ・ ブラッドリー 卿 って 知ら ない ? ||きょう||しら| Have you heard of Lord Bradley?

自動車 で アフリカ に 行ったり ― じどうしゃ||あふりか||おこなったり He went to Africa in an automobile and crossed the Atlantic in a balloon, that kind of thing...

気球 で 大西洋 横断 し たり し て た 人 な ん だ けど ききゅう||たいせいよう|おうだん||||||じん|||| I'm the guy who used to fly across the Atlantic in a balloon.

聞い た こと が ある よう な ききい|||||| I may have heard of him before...

もっとも 最後 は 気球 ごと どこ か に 消え ちゃ った ん だ けど |さいご||ききゅう|||||きえ||||| However, in the end, he and his balloon disappeared somewhere.

えっ ?

私 の 夢 は お じいちゃん み たい な 冒険 家 に なる こと な の わたくし||ゆめ|||||||ぼうけん|いえ||||| My dream is to become an adventurer like my grandpa.

( 一弥 ) あ … かずや| (Oh...

( アブリル ) と いう わけ で 早速 冒険 |||||さっそく|ぼうけん

ねっ 案内 し て くれ ない ? ( 一弥 ) ああ … |あんない|||||かずや| Won't you show me around?

( アブリル ) ごめん ね 付き合わ せ ちゃ って |||つきあわ||| I'm sorry I made you come with me.

( 一弥 ) どうせ 暇 だ から かずや||いとま|| It's not like I have other plans.

あれ 何 ? |なん What's that?

( 一弥 ) ああ 図書 館 だ よ かずや||としょ|かん|| Oh, the library.

( 一弥 ) 今頃 本 でも 読 ん でる の か なあ かずや|いまごろ|ほん||よ||||| I wonder if she's reading a book right now...

同じ 女の子 な の に 全然 違う よ なあ おなじ|おんなのこ||||ぜんぜん|ちがう|| They're both girls, but they couldn't be more different.

ヴィクトリカ ったら 怒り ん ぼ だ し 威張り ん ぼ だ し ||いかり|||||いばり|||| After all, Victorique's overbearing and a hothead...

不思議 な ヴィクトリカ ふしぎ|| Victorique is mysterious...

そして 危険 な ヴィクトリカ |きけん|| And... Victorique's also dangerous...

私 の 母親 は 政府 に にらま れ た 危険 人物 わたくし||ははおや||せいふ|||||きけん|じんぶつ The government saw my mother as a dangerous figure.

私 は ブロワ 家 の 屋敷 の 奥深く に 隔離 さ れ て 育った わたくし|||いえ||やしき||おくふかく||かくり||||そだった I was raised in isolation deep inside the Blois family mansion.

そして この 学園 に 入れ られ て から も … ||がくえん||いれ|||| Even after entering the academy...

( 一弥 ) 仲直り … し た ほう が いい よ な かずや|なかなおり||||||| I should probably make up with her.

でも 退屈 し ない もの って … うーん |たいくつ||||| But what wouldn't be boring to her?

( アブリル ) 久 城 君 ? ( 一弥 ) ん ? |ひさ|しろ|きみ|かずや| Kujō?

う わ あっ ! Wow!

どう し た の ? What's wrong?

あっ な … 何でも ない ||なんでも|

フフッ 女の子 の こと でも 思い出し て た の かしら |おんなのこ||||おもいだし|||| Maybe he was thinking of a girl.

( 一弥 ) えっ … かずや| (Eh...

ち … 違う って ! |ちがう| N-No!

あっ …

あっ ち に 行き ま しょ う |||いき||| Let's go that way!

( 一弥 ) ああ … うん かずや|| Uh... Okay.

( 一弥 ) 金髪 の ― かずや|きんぱつ| Blonde...

“ 僕 の 女の子 ” ぼく||おんなのこ My dream girl...

ん ?

その ケガ どう し た の ? |けが|||| Your injury... What happened?

あっ …

別に べつに Nothing.

転 ん だ だけ よ てん|||| I just fell.

( 一弥 ) ん … かずや|

( セシル ) あ あー ! ( 一弥 ) ん ? |||かずや|

( セシル ) フフ 久 城 君 ! アブリル さん ! ||ひさ|しろ|きみ||

2 人 で お 散歩 ? じん|||さんぽ You're taking a walk together?

はい 久 城 君 に 学園 の 案内 を し て もらって る ん です |ひさ|しろ|きみ||がくえん||あんない||||||| Yes. Kujō is giving me a tour of the academy.

( 一弥 ) ん ? かずや|

イッタ ! ぐ っ … Ouch!

な … 何 する ん です か ! |なん|||| W-What was that for?!

( セシル ) この ! この ! ( 一弥 ) イタッ ! 先生 ! |||かずや||せんせい You!

( セシル ) この ! この ! ( 一弥 ) ホント に やめ っ |||かずや|ほんと||| Stop it! I'm serious!

イッタア … Ouch! Jeez!

( セシル ) ね ー え ? ( 2 人 ) ん ? ||-||じん| So!

仲良し さん たち に お 願い が ある ん だ けど なかよし|||||ねがい||||| Since you two are already so close, I have a favor to ask the both of you!

( セシル ) 用務 員 さん が お 亡くなり に なった の |ようむ|いん||||なくなり||| The caretaker passed away.

葬儀 の 準備 を する ん だ けど 手伝って もら え ない かしら そうぎ||じゅんび||||||てつだって|||| I need to prepare for the funeral, so could you two assist me?

( 葬儀 屋 ) せ ー の そうぎ|や||-| One, two...

( 力み 声 ) りきみ|こえ

さび 付い ちゃ って る みたい です ね |つけい|||||| Looks like it's rusted through...

ここ を 使う の は 8 年 ぶり だ から ||つかう|||とし||| I haven't used this place in 8 years.

手伝い ます てつだい| I'll help.

悪い な 坊主 わるい||ぼうず Much obliged, kid.

( 一同 ) せ ー の いちどう||-| One, two...

( 一同 の 力み 声 ) いちどう||りきみ|こえ

( 一弥 ) もう 少し … かずや||すこし Almost there...

ぐ っ … うーん

えっ

う わ あっ !

( セシル ) あ あっ ! ( アブリル ) あっ …

( 一弥 ) くっ … かずや|

( 葬儀 屋 ) う わ あー っ ! あっ … そうぎ|や|||||

ああ …

( セシル ) ああ …

( 一弥 ) あっ セシル 先生 ! かずや|||せんせい Ms. Cecil!

先生 大丈夫 です か ? せんせい|だいじょうぶ|| Miss!

セシル 先生 しっかり し て ください ! |せんせい|||| Ms. Cecil, please wake up!

( 葬儀 屋 ) ぐ っ … 警察 を 呼 ん で くる ! そうぎ|や|||けいさつ||よ||| I-I'll go call the police!

( 葬儀 屋 ) 俺 も ! ( 一弥 ) お 願い し ます ! そうぎ|や|おれ||かずや||ねがい|| Me too!

あれ ? アブリル … ん ? Huh? Abril... hmm?

あっ …

( 生徒 ) また 黒い 死 神 です って せいと||くろい|し|かみ|| So the Black Reaper struck again?

( 生徒 ) やっぱり あいつ め せいと||| He really is the Black Reaper That Comes in the Spring!

( 生徒 ) 春 来 たる 黒い 死 神 せいと|はる|らい||くろい|し|かみ (Spring is here, Black God of Death.

( 生徒 ) 怖 ー い せいと|こわ|-|

( ヴィクトリカ ) おお … Oooh...

これ が 代償 か ね ? ||だいしょう|| So this is my compensation...

はっ … Ha ...

おお …

( におい を 嗅ぐ 音 ) ||かぐ|おと (Smell)

何 な の だ これ は なん||||| What on earth is this?

雷 おこし だ よ かみなり||| It's Kaminari-Okoshi.

( ヴィクトリカ ) ん ? ぐ っ … (Hm? Gosh...

この 理不尽 な 堅 さ |りふじん||かた| It's ridiculously hard.

久 城 これ は 美味 な の か ? ひさ|しろ|||びみ||| Kujō, you find this delicious?

そんな こと より アブリル だ よ Never mind that, I'm asking about Avril!

あの 本 一体 何 な ん だ ろ う ? |ほん|いったい|なん||||| What the heck was that book?

それ に ケガ の こと を 聞い た 時 も 変 だった ||けが||||ききい||じ||へん| And when I asked about her injury, she acted weird.

その 事件 は 解決 し た ろ う |じけん||かいけつ|||| Hasn't that case already been solved?

でも 何だか 気 に なる ん だ |なんだか|き|||| But something bothers me...

とにかく 扉 を 開け た とたん に 死体 が 倒れ て き た と いう こと は ― |とびら||あけ||||したい||たおれ||||||| Anyway, you said a corpse came toppling out the moment the doors were opened,

鍵 を 掛け られ た 時点 で は 生き て い た と いう こと だ かぎ||かけ|||じてん|||いき||||||| which means a person was still alive inside the last time the doors were locked.

閉じ込め られ 助け を 求め た まま 力尽き た とじこめ||たすけ||もとめ|||ちからつき| Locked inside, he used his last bit of strength to seek help.

納骨 堂 は 8 年 前 に 使わ れ た きり だって のうこつ|どう||とし|ぜん||つかわ|||| Ms. Cecil said the crypt was last used eight years ago.

じゃあ その 時 に … ||じ| So that's when...

( エレベーター の 到着 音 ) ( 一弥 ) ん ? えれべーたー||とうちゃく|おと|かずや|

おお ! ここ に い た の か 子 リス 君 |||||||こ|りす|きみ Ohhh, so you're here, baby squirrel!

な … 何 か 用 です か ? |なん||よう|| Y-You want something from me?

君 に ちょっと ね きみ||| A word, yes...

お っ ほん

騎士 の ミイラ 事件 な の だ が … きし||みいら|じけん|||| The case of the knight's mummy...

遺体 の 身元 が 判明 し た いたい||みもと||はんめい|| The corpse has been identified.

どうやら マクシム と いう 男らしい ||||おとこらしい He seems to have been a young man named Maxim.

学園 の 卒業 生 な の だ が ― がくえん||そつぎょう|せい|||| He was a graduate of the academy,

春 に なる と ふら り と 戻って き て しばらく 滞在 し て は また 旅立つ はる|||||||もどって||||たいざい|||||たびだつ but he would return without warning every spring, stay a while, and then set out once more.

変わった 男 だった よう だ かわった|おとこ||| By all accounts, he was an eccentric.

イカサマ 恐喝 泥棒 と ― |きょうかつ|どろぼう| Rumors of swindling, blackmail, and thievery followed him everywhere.

悪事 の うわさ の 絶え ない 男 で ― あくじ||||たえ||おとこ| A man whose reputation for evil was always on the rise.

8 年 前 の 春 こつ然 と 姿 を 消し た そう な の だ が … とし|ぜん||はる|こつぜん||すがた||けし|||||| He seemed to have suddenly disappeared in the spring of eight years ago, but...

( 一弥 ) あそこ に 閉じ込め られ て い た かずや|||とじこめ|||| ...he was locked in there?

( グレ ヴィール ) 8 年 前 ミリィ ・ マール と いう 女生徒 が ― ||とし|ぜん|||||じょせいと| Nobody opened the doors to that crypt since a student named Millie Marl succumbed to illness eight years ago.

病 で 亡くなって 以来 ― びょう||なくなって|いらい Since his death from the disease...

納骨 堂 の 扉 を 開け た 者 は い ない のうこつ|どう||とびら||あけ||もの||| No one opened the door to the ossuary.

それ 以前 に 鍵 が 盗ま れ た こと が あった そう だ が ― |いぜん||かぎ||ぬすま|||||||| Prior to that, a key to the crypt had apparently been stolen,

すぐ に 新しい もの に 替え て 厳重 に 保管 する よう に し た そう だ ||あたらしい|||かえ||げんじゅう||ほかん||||||| but a new lock was promptly made, and the new key was placed in strict custody.

ミリィ ・ マール を 安置 し た 時 当然 マクシム は い なかった |||あんち|||じ|とうぜん|||| When Millie Marl was laid in state, Maxim was not there, of course.

では いつ どう やって 入った の か ? ||||はいった|| So when and how did he get in there?!

なぜ 騎士 の 格好 を し て い た の か ? |きし||かっこう||||||| Why was he dressed as a knight?!

胸 の 花束 の 意味 は ? むね||はなたば||いみ| What's the meaning of the bouquet on his chest?!

どう いう こと な の だ ? 君 ! ||||||きみ What does it all mean?! Huh?!

僕 に 聞か れ て も … ぼく||きか||| Why are you asking me?

ねえ ヴィクトリカ Hey, Victorique!

歯応え は ある な はごたえ||| Now this is something to chew on.

何 の 花 だった の だ ? なん||か||| What kind of flowers were they?

( 一弥 ・ グレ ヴィール ) えっ ? かずや||| (What?

( ヴィクトリカ ) 胸 に 飾ら れ て い た の は ― |むね||かざら|||||| Just what kind of flowers did he adorn his chest with?

一体 何 の 花 な の だ ? いったい|なん||か||| What in the world is this flower?

お っ ほん … 桜草 らしい |||さくらそう| Ahem.

何 か 分かった の ? なん||わかった| Have you figured something out?

( ヴィクトリカ ) いや まだ 1 つ … No.

欠 片 ( かけら ) が 足り ない けつ|かた|||たり| ...is still missing.

君 たち ― きみ| You two.

納骨 堂 の 遺体 が 1 つ 減って い ない か ― のうこつ|どう||いたい|||へって||| Is there one less body in the ossuary?

確かめ て き て くれ た まえ たしかめ|||||| Go check it out.

( 一弥 ) この 中 に ミリィ ・ マール って 子 も … かずや||なか|||||こ| So Millie Marl is inside...

( 葬儀 屋 ) 本当 だ なく なって る そうぎ|や|ほんとう|||| You're right! It's gone!

( 一弥 ) えっ ? ( グレ ヴィール ) 何 だ と ? かずや||||なん|| What?!

( 葬儀 屋 ) 古い 遺体 が 1 つ なく なって ます ! そうぎ|や|ふるい|いたい||||| One of the old bodies is missing!

( 一弥 ) ああ … ( グレ ヴィール ) むっ … かずや||||

( グレ ヴィール ) まったく … Seriously...

これ が 一体 何 だ と いう の だ ||いったい|なん||||| What on earth is going on here?!

遺体 の 1 つ や 2 つ ! いたい|||| First one corpse, and now two...

( 一弥 ) ん ? かずや|

あ … Oh ...

ミリィ ・ マール だ It's Millie Marl.

( 2 人 ) えっ ? じん|

8 年 前 に 死 ん だ ミリィ ・ マール とし|ぜん||し|||| Millie Marl, who died eight years ago.

彼女 こそ マクシム を 殺し た 犯人 だ かのじょ||||ころし||はんにん| She's the one who murdered Maxim.

( グレ ヴィール ) ど … どう いう … W-What do you...

どう いう こと だ ! What do you mean?!

彼女 は 葬儀 の 時 既に 死 ん で い た の だ ぞ ! かのじょ||そうぎ||じ|すでに|し||||||| She died long before the time of her funeral!

う … うん ヴィクトリカ ? Y-Yeah...

これ は 死者 に よる 殺人 だ ||ししゃ|||さつじん| This was murder by the deceased.

マクシム は ミリィ に よって 死 へ の 道連れ に 選ば れ た の だ よ |||||し|||みちづれ||えらば||||| Millie chose Maxim to accompany her on the journey to the afterlife.

騎士 と は 貴婦人 に 付き 従い 守る もの だ から ね きし|||きふじん||つき|したがい|まもる|||| You see, a knight serves and follows a noblewoman everywhere.

それ で あの 衣装 を ? |||いしょう| So why was he dressed like that?

( ヴィクトリカ ) 中世 の 騎士 の 姿 |ちゅうせい||きし||すがた A medieval knight's garb.

盗ま れ た 鍵 ぬすま|||かぎ The stolen key.

なくなって い た 遺体 |||いたい A missing corpse.

混沌 ( カオス ) の 欠 片 は 全て そろった こんとん|かおす||けつ|かた||すべて| The pieces of Chaos are all present.

これ から 再 構成 を し て やろ う ||さい|こうせい||||| Now I'll reconstruct them for you.

( ヴィクトリカ ) ミリィ ・ マール は ― Millie Marl put Maxim to sleep with a soporific.

睡眠 薬 に よって マクシム を 眠ら せ ― すいみん|くすり|||||ねむら| Sleeping pills are used to put Maksim to sleep.

騎士 の 衣装 に 着替え さ せ た きし||いしょう||きがえ||| She then dressed him in a knight's uniform.

その 後 盗 ん だ 鍵 を 使い 納骨 堂 に 入り ― |あと|ぬす|||かぎ||つかい|のうこつ|どう||はいり He then used the stolen keys to get into the barn.

寝 台 の 上 の 古い 遺体 と マクシム を 入れ替え た の だ よ ね|だい||うえ||ふるい|いたい||||いれかえ|||| She exchanged an old corpse on a slab with Maxim.

薄暗い 納骨 堂 の 奥 だ 葬儀 屋 も 気づく まい うすぐらい|のうこつ|どう||おく||そうぎ|や||きづく| She did it near the back of the dimly-lit crypt so the undertaker wouldn't notice.

そして 彼女 は 死 ん だ |かのじょ||し||

自分 の 死 を 悟った 上 で の 犯行 だった の だ ろ う じぶん||し||さとった|うえ|||はんこう||||| She committed the deed knowing she would die soon.

( 足音 ) で も なんで そんな こと を … あしおと|||||| (But why would you do that...

ん ?

あっ 警部 ! |けいぶ Ah, Inspector! You owe Victorique your thanks!

ヴィクトリカ に お 礼 言って ください よ ! |||れい|いって|| You should thank Victorica!

( グレ ヴィール ) 何 を 言って いる の だ ね ||なん||いって|||| What are you talking about?

私 は ただ 目撃 者 の 君 に 話 を 聞き に 来 た だけ だ よ わたくし|||もくげき|もの||きみ||はなし||きき||らい|||| I simply came here to question you, a witness to the event.

な っ … Wha...?!

( ヴィクトリカ ) グレ ヴィール ( グレ ヴィール ) う っ ! Grevil.

犯行 の 動機 だ が 2 人 の 関係 を 調べ て みる こと だ はんこう||どうき|||じん||かんけい||しらべ|||| As for the motive to her crime...

桜草 の 花 言葉 は … さくらそう||か|ことば| Primrose in the language of flowers...

( マクシム ) う っ … 開けろ ! 開けろ ! |||あけろ|あけろ (Open the door! Open it!

誰 か 開け て くれ ー っ ! だれ||あけ|||-| Somebody, open the door!

( ヴィクトリカ ) “ 永遠 に あなた と 共に ” |えいえん||||ともに ...means we'll be together forever.

女 の 思い と は かく も 深く 強い もの な の だ よ おんな||おもい|||||ふかく|つよい||||| This is how deep and strong a woman's feelings are.

( 一弥 ) あ … かずや|

( グレ ヴィール ) フン “ 灰色 狼 ( は い いろ おおかみ ) ” の 分 際 で … ||ふん|はいいろ|おおかみ||||||ぶん|さい| (As for the gray wolf...

えっ ?

( 一弥 ) 灰色 狼 … それ って かずや|はいいろ|おおかみ|| (Gray wolves... that's...

何 だ ? まだ いる つもり か ? なん||||| What, you're going to stay here?

( 一弥 ) いる よ かずや|| Yes! We haven't talked about Avril's book yet!

アブリル の 本 の こと が まだ 残って る じゃ ない か ||ほん|||||のこって|||| You still haven't told me about Abril's book.

( ヴィクトリカ ) 面倒くさく なって き た |めんどうくさく||| This is getting annoying.

( 一弥 ) だったら 雷 おこし 返し て よ かずや||かみなり||かえし|| Then give me my Kaminari-Okoshi back!

( ヴィクトリカ ) う っ 私 の 最大 の 敵 は 退屈 だ が ― |||わたくし||さいだい||てき||たいくつ|| (My biggest enemy is boredom.

2 番 目 の 敵 は けん 騒 だ ばん|め||てき|||さわ| The second enemy is a disturbance.

君 は 最大 の 敵 を 追い 払って くれる 2 番 目 の 敵 と いう わけ だ な きみ||さいだい||てき||おい|はらって||ばん|め||てき||||| You are the second enemy that can drive away the biggest enemy.

( 一弥 ) アブリル が 図書 館 に 来 て た かずや|||としょ|かん||らい|| Avril was in the library.

やっぱり 様子 が 変 だった |ようす||へん| There really is something suspicious about her.

でも 信じ たい |しんじ| But I want to believe in her...

だから 本当 の こと を 知り たい ん だ |ほんとう||||しり||| That's why I want to know the truth!

( ヴィクトリカ ) むっ … (Mnh...

ふ っ pooh!

( 一弥 ) な っ … ヴィクトリカ どこ 行く の ? かずや|||||いく| (Hey, Victorica, where are you going?

( ヴィクトリカ ) 本 本 本 ! |ほん|ほん|ほん Books! Books! Books!

君 の 悩める 魂 を 救済 し て やろ う と いう の だ きみ||なやめる|たましい||きゅうさい|||||||| I'm saying that I'll provide salvation to your troubled soul!

ありがたく 思い たまえ |おもい| Be grateful!

( 一弥 ) えっ だ から どこ へ ? かずや||||| (What? So where are you going?

ああ 危ない よ |あぶない| Be careful!

足 を 滑ら せ たら 大変 だ から あし||すべら|||たいへん|| If you slip, it's a long way down!

ヴィクトリカ ! あっ … Victorique!

( 一弥 ) “ 金色 の 妖精 ” かずや|きんいろ||ようせい The Golden Fairy...

“ 灰色 の 狼 ” はいいろ||おおかみ The Gray Wolf...

ヴィクトリカ 君 って … |きみ| Victorique...

本当 は 一体 … ほんとう||いったい

( アブリル ) ぐ っ …

♪ ~ Loneliness

~ ♪

( ヴィクトリカ ) 混沌 ( カオス ) の 欠 片 が ささや い て いる |こんとん|かおす||けつ|かた||||| The pieces of Chaos are whispering to me.

久 城 君 は 女 で 身 を 滅ぼす タイプ だ と ひさ|しろ|きみ||おんな||み||ほろぼす|たいぷ|| Kujō, I had no idea you were the type to fall for femme fatales.

( 一弥 ) 僕 も 何となく そんな 気 が し て た かずや|ぼく||なんとなく||き|||| I somehow get the feeling you're right.