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刀語, Katanagatari Episode 12 (2)

ここ で こういう 風 に 使う わけ か

大御所 さま と 一心同体 だ と いう この 場 の 十一 人

それ に わたし の 腹心 である 左 右田 右 衛 門 左 衛 門 を 合わせた 十二 人 で

この 歴史 の 最後 の 仕上げ を 行なう と 致し ましょう

虚 刀 流

虚 刀 流 よくぞ 来た と 言って やり たい が

わたし と して は 理解 でき ない ところ だ

折角 見逃して やった 命 だ と いう のに

それ を あたら 粗末に する と は

右 衛 門 左 衛 門

相生 忍法 · 声帯 移し

まあ そんな こと は どうでも よい

虚 刀 流 よ 既に 一般 兵 は 退か せた

それ 以上 無駄な 戦い を 続ける 必要 は ない

逃げ回る 必要 も ない

一直線 に 天守閣 へ 向かえ

わたし も 姫 さま も そこ で 待って いる

待って いる だ と

奇 策 士 殿 の 仇 を 討ち に 来た のだろう

お前 なら 突破 できる と 信じて いる ぞ

違う よ

おれ は とがめ の 仇 を 討ち に 来た んじゃ ない

死に に 来た んだ

ああ 面倒だ

虚 刀 流 七 代 目 当主 鑢 七 花

我ら 家 鳴 将軍家 十一 人 衆 が

お 待って いた ぞ

家 鳴 将軍家 御 側 人 十一 人 衆 が ひと り 般若 丸

知って る んだ ぜ 虚 刀 流

お前 は この 絶 刀 だけ は 折る こと も 曲げる こと も 適 わ ない んだ よ なあ

俺 が 最初 乗った こと が 運 の つきで

報復 絶 刀

もう 手加減 の 必要 は 無くなった から なあ

一 本 目

そう 俺 は 結局 そい つ の 刀 身 を 目 に し なかった んだ

そして 二度と 目 に する こと は ない

これ は 虚 刀 流 の わざと して は 名前 が ない

それほど に 当たり前の 技術 だ

つまり あんた の 居 合い は それ ほど に 取る に 足ら ない こと だ

二 本 目

私 は 千 刀 巡り を 付け 焼 刃 で は ない 完全な もの と して 使える

それ が どうした

俺 が 迷彩 の こと が 苦手だった の は

あいつ の 性格 が 苦手だった から だ よ

三 本 目

錆 を 倒した お前 を 倒す こと で

初めて 僕 は 錆 を 超え られる の さ

白 兎 開眼

完全 の 軌跡 を 描いて 振ら なければ 砕けて しまう ほど で 脆い 刀

そい つ は こっち の 体 の 筋 を ずらせば それ だけ で 攻撃 を 防げる んだ よ

錆 と 戦う 時 は

刀 を 壊す わけに は いか なかった から 使え ないて た んだ な

四 本 目

俺 は 鎧 の 防御 力 を 頼って 油断 したり し ねえ

捕まる 前 に お前 の 肉体 を ぶ っ 貫いて やる ぜ

鎧 って の は 地面 と 接して いる こと で

衝撃 を 外 へ 逃がして ん だって なあ

地面 や 壁 と 接して い ない 空中 なら

食らった 衝撃 は どこ に も 逃げ られ ない

五 本 目

僕 は 出自 を 辿 れば 真庭 忍 軍 の 者 でした ね

双 刀 の 犬

忍法 を 使って 重 さ を 消して る んだろう けど

重 さ が 無くなった この 刀 に 何の 意味 が ある んだ よ

しまった

あんた より 弱い 真庭 に は

さすが に い なかった よ

六 本 目

俺 の ような 健康 優良な 戦士 が 使う の と で は

同じ 悪 刀 七 味 であろう と その 実体 は まるで 違う 意味合い だ

俺 は 真に 不死身の 戦士 だ

殺して 死な ない から と いって

殺し 続けて 死な ない わけじゃ ない だろう

雛 罌粟 から 沈丁花 まで 打撃 技 混成 接続

あんた は 二百七十二 回 死んだ よ

七 本 目

人形 殺 法 微風 東 風

七 花 八 裂 応用 編

二 対 一 だ ぞ

日和 号 を 一 台 相手 に した とき で さえ

あんた は 相当に 苦戦 した はずな のに

あんた が 邪魔で 日和 号 は 実力 を 発揮 でき なかった んだ

八 本 目

このような 戦い に 意味 が ある と は 思え ない

王 刀 楽土 と いう のだろう

この 刀 を 手 に した とたん

ひどく 穏やかな 気持ち に

尾張 一 の 獰猛 者 と して 知ら れた この 私 が

お前 を 見逃して やって も よい と 思う ほど に なる

どう だ

そう か ならば せめて 一撃 で 殺して やる

あんた の 言葉 上っ面 ばかり で 全然 心 打た ねえ

九 本 目

さすが に これ どう しよう も ない んです けど

とりあえず 投げて 使えば

ほか に 方法 も な さ そうな ので

そう さ せて もらい ます

十 本 目

呂桐 呂桐 四季 崎 四季 崎 四季 崎 四季 崎

今 解放 して やる から な

十一 本 目

本当に 面倒だ

早かった わ ね 七 花 君

これ こそ が 刀 の 破壊 を 許さ れた 虚 刀 流 の

真 の 力 と いう こと な の かしら

天守閣 で 待って る って 言わ なかった か

否定 する わ

君 は ここ で 死んじゃ う かも しれ ない から さ

最後に 顔 を 見て おこう か と 思って ね

ああ ちなみに 奇 策 士 の こと は 大嫌いだった けど

君 の 事 は 別に 嫌いじゃ なかった わ よ

まっ 右 衛 門 左 衛 門 を 倒す こと が できたら

この 階段 を 上がって き なさい

そこ まで これ たら 私 を 殺さ せて あげる

お姫様 あの さ

右 衛 門 左 衛 門 命令 して あげる

殺し なさい

仰せ の まま に

ただ 私 が 虚 刀 流 を 殺して しまう と

四季 崎 の 目論見 は 達成 でき ない まま に 終わる と いう こと に なり ます が

そう ね

だけど ひょっとしたら あんた は まだ 気づいて い ない かも しれ ない けど

私 って とても 否定 的な 人間 な の よ

四季 崎 の 悲願 を 達成 し たい の と 同じ ぐらい に

その 悲願 が 挫ける ところ も 見て み たい の よ

あんた なら その どちら か を 必ず 見せて くれる と 信じて いる わ

面白から ず

まさか こんな 形 で お前 と 対する こと に なろう と は 思わ なかった

どういう 意味 だ よ

何者 か の 手のひら の 上 で 踊らさ れる ように

と いう 意味 だ

私 は 戦う 時 は 姫 様 の 意志 だけ で 戦い たい

四季 崎 の 思惑 の まま に 戦う など

不愉快 至極 極まりない

だから ど っか ずれて んだ よ なあ あんた たち って

やっぱり さ 誰 か の ため に 何 か を する なんて こと

人間 に は 刀 に も 無理な んじゃ ない か って

咎め が 死んだ こと で 俺 は そう 思った よ

最初 は 覚悟 も なく 咎め に 従って

途中 から は 覚悟 を 持って 咎め に 従って きた けど さ

そんな こと を 考え なければ なら ない ぐらい なら

そもそも 戦わ なければ いい

だって さ

結局 の ところ 咎め は 自分 の こと しか 考えて なかった んだ ぜ

最後 の 最後 まで 自分勝手に さ

俺 に 好きに 生き ろうと か 言って さ

本当に わがままで さ

何 って 言う んだろう なあ ああいう の は

でも 仕方 ねえ んだ よ

俺 は そういう 咎め の こと が 好きに なった んだ から

虚 刀 流 七 代 目 当主 鑢 七 花

いざ 尋常に

始め

咎め の そういう ところ が 好きだった んだ から

俺 も また 俺 の ため に だけ 戦って た んだ と 思う ぜ

なら

お前 は

何の ため に 乗り込んで きた のだ

死ぬ ため だ

とがめ は 俺 に 生きろ と 言った けど

俺 は もう そんな 命令 に 従う 必要 は ない から

俺 を 殺せる の は あんた を おいて ほか に い ない と 考えて る ぜ

とがめ を 殺した あんた しか

笑わ ず

これ が 四季 崎 の もくろみ どおり な のだ と すれば

確かに こっけいな もの だ

動く 的に は 当てられ ない と いう 考え か

死に に 来た と いう なら 是非 も ない

悔い を 残して 死ね

お前 は 何と 言って 死ぬ の か な

バカな

あれ だけ の 弾 を どう やって かわした と いう のだ

かわして ない よ

最初 から 食らう つもりで 覚悟 を 決めた から な

虚 刀 流

俺 は とがめ に 命令 さ れて いた

俺 自身 を 守れ と

だが その 命令 を 守る 必要 は もう どこ に も ない

お前 死ぬ 気 か

そう 言ったろう が

刀 の 破壊 を 許さ れた そして

自ら 傷つく こと を 許さ れた

鑢 七 花 の

これ が 本当の 実力

不 忍法 · 不 生 不 殺

いや 断罪 炎 刀

虚 刀 流 奥義

七 花 八 裂

改 状況 は いったい どう なって おる のじゃ 事 は 全て 順調に 進んで おり ます

わたし たち の 悲願 は 程なく 達成 さ れ そうです よ

そ っ そう か

これ で よい のじゃ な

これ で 家 鳴 家 の 天下 は 1000 年 の 繁栄 を 約束 さ れる のじゃ な

ええ

右 衛 門 左 衛 門 の 散り 際 の 一言 だ

心して 聞け

聞く わ よ なあ に

「 姫 さま あなた の ため に 死ぬ こと を お 許し ください 」

最期 まで しんき くさい やつ よ ね

そんな こと 言って わたし が 感動 する と でも 思って いる の かしら

まあ いい わ それ じゃ さっさと 終わり に し ましょう か

七 花 君 約束 どおり わたし を 殺して も いい わ よ

まっ 待て

何 を 言って おる

誰 か 誰 かおら ぬ か

残念 ながら あと 1 人 くらい しか 相手 を でき そうに ない

ひ っ 否定 姫 何 を ぼけ っと 見て おる のだ

いや あ 無 茶 を 言わ ないで ください よ

わたし に は 戦闘 力 は あり ませ ん し

それ に あなた が 殺さ れ なきゃ 話 が 終わら ない じゃ ないで す か

な っ 何 だ と

家 鳴 将軍家 1000 年 の 繁栄 と いう の は 嘘 です

あなた に 人 払い を さ せる ため の 方便 でした

貴 様

だって 尾張 幕府 の 崩壊 こそ が 四季 崎記 紀 の 目論見 だった んです から

正確に は 某 幕府 の 某 将軍家 体制 の はずだった んです けど ね

そっち の 成立 は 阻止 できた もの の

代わり に 似た ような あなた が

天下 を とって 同じ ように 天下 太平 を 築いちゃ った んじゃ 同じ こと です から

歴史 の 修正 作用 です か

な っ 何 を 言って おる

あり 得た かも しれ ない 未来 の 話 です よ

未来 と いう より 本来 です か

では その方 は 最初 から

わたし の 目的 は あなた を 殺す こと です

それ が 今や っと

成就 さ れよう と して い ます

とがめ は あんた みたいな やつ の せい で 人生 を 棒 に 振 っち まった

自業自得 と いえば それ まで だ が

いまさら あんた を 殺した から って

とがめ の 無念 が 晴れる わけで も

まして 俺 の 気 が 晴れる わけで も ない んだ けど な

じゃ ったら

けど さ 示し は つけ なきゃ な ん ねえ よ な

おい お姫さま

とがめ から あんた に 会ったら 礼 を 言って おく ように 言わ れて た んだ けど

別に お 礼 を 言わ れる ような こと は して い ない けど

1 つ だけ 聞いて い いか

何なり と

あんた ホント は とがめ の こと 好きだった んじゃ ねえ の

あの 不愉快な 女 ね

嫌いじゃ なく

なく も なかった わ

そ っか

まっ 待て

落ち着け

余 の 話 を 聞け

いっ 命 だけ は

命 だけ は 助けて くれ

そ っ そうじゃ その方 に 天下 を やろう

その方 天下 が 欲しく は ない か

いるか そんな もん

ち ぇり お ー

や っぱ 広い なあ 日本 は

あっ いた いた

七 花 君 め っけ

ついてきて くれ と 頼んだ 覚え は ない ぞ

わたし は 頼ま れ なきゃ 動か ない ような 冷血な 人間 じゃ ない から ね

ついてくる な と 頼んだ 覚え なら ある

残念 ながら な の か 幸運 ながら な の か

歴史 の 改ざん は 行わ れ ませ ん でした

単に 匡 綱 の 直系 の 息子 が 九 代 将軍 を 襲名 した だけ でした


ここ で こういう 風 に 使う わけ か

大御所 さま と 一心同体 だ と いう この 場 の 十一 人

それ に   わたし の 腹心 である 左 右田 右 衛 門 左 衛 門 を 合わせた 十二 人 で

この 歴史 の 最後 の 仕上げ を 行なう と 致し ましょう

虚 刀 流

虚 刀 流 よくぞ 来た   と 言って やり たい が

わたし と して は 理解 でき ない ところ だ

折角 見逃して やった 命 だ と いう のに

それ を あたら 粗末に する と は

右 衛 門 左 衛 門

相生 忍法 · 声帯 移し

まあ   そんな こと は どうでも よい

虚 刀 流 よ   既に 一般 兵 は 退か せた

それ 以上 無駄な 戦い を 続ける 必要 は ない

逃げ回る 必要 も ない

一直線 に 天守閣 へ 向かえ

わたし も 姫 さま も   そこ で 待って いる

待って いる だ と

奇 策 士 殿 の 仇 を 討ち に 来た のだろう

お前 なら 突破 できる と 信じて いる ぞ

違う よ

おれ は とがめ の 仇 を 討ち に 来た んじゃ ない

死に に 来た んだ

ああ   面倒だ

虚 刀 流 七 代 目 当主   鑢 七 花

我ら 家 鳴 将軍家 十一 人 衆 が

お 待って いた ぞ

家 鳴 将軍家 御 側 人 十一 人 衆 が ひと り   般若 丸

知って る んだ ぜ   虚 刀 流

お前 は この 絶 刀 だけ は 折る こと も 曲げる こと も 適 わ ない んだ よ なあ

俺 が 最初 乗った こと が 運 の つきで

報復 絶 刀

もう 手加減 の 必要 は 無くなった から なあ

一 本 目

そう   俺 は 結局 そい つ の 刀 身 を 目 に し なかった んだ

そして   二度と 目 に する こと は ない

これ は   虚 刀 流 の わざと して は 名前 が ない

それほど に 当たり前の 技術 だ

つまり   あんた の 居 合い は それ ほど に 取る に 足ら ない こと だ

二 本 目

私 は 千 刀 巡り を 付け 焼 刃 で は ない   完全な もの と して 使える

それ が どうした

俺 が 迷彩 の こと が 苦手だった の は

あいつ の 性格 が 苦手だった から だ よ

三 本 目

錆 を 倒した お前 を 倒す こと で

初めて   僕 は 錆 を 超え られる の さ

白 兎 開眼

完全 の 軌跡 を 描いて 振ら なければ 砕けて しまう ほど で 脆い 刀

そい つ は こっち の 体 の 筋 を ずらせば   それ だけ で 攻撃 を 防げる んだ よ

錆 と 戦う 時 は

刀 を 壊す わけに は いか なかった から 使え ないて た んだ な

四 本 目

俺 は   鎧 の 防御 力 を 頼って 油断 したり し ねえ

捕まる 前 に   お前 の 肉体 を ぶ っ 貫いて やる ぜ

鎧 って の は 地面 と 接して いる こと で

衝撃 を 外 へ 逃がして ん だって なあ

地面 や 壁 と 接して い ない 空中 なら

食らった 衝撃 は どこ に も 逃げ られ ない

五 本 目

僕 は   出自 を 辿 れば 真庭 忍 軍 の 者 でした ね

双 刀 の 犬

忍法 を 使って 重 さ を 消して る んだろう けど

重 さ が 無くなった この 刀 に 何の 意味 が ある んだ よ

しまった

あんた より 弱い 真庭 に は

さすが に い なかった よ

六 本 目

俺 の ような 健康 優良な 戦士 が 使う の と で は

同じ 悪 刀 七 味 であろう と   その 実体 は まるで 違う 意味合い だ

俺 は 真に 不死身の 戦士 だ

殺して 死な ない から と いって

殺し 続けて 死な ない わけじゃ ない だろう

雛 罌粟 から 沈丁花 まで   打撃 技 混成 接続

あんた は   二百七十二 回 死んだ よ

七 本 目

人形 殺 法   微風 東 風

七 花 八 裂   応用 編

二 対 一 だ ぞ

日和 号 を 一 台 相手 に した とき で さえ

あんた は 相当に 苦戦 した はずな のに

あんた が 邪魔で   日和 号 は 実力 を 発揮 でき なかった んだ

八 本 目

このような 戦い に 意味 が ある と は 思え ない

王 刀 楽土 と いう のだろう

この 刀 を 手 に した とたん

ひどく 穏やかな 気持ち に

尾張 一 の 獰猛 者 と して 知ら れた この 私 が

お前 を 見逃して やって も よい と 思う ほど に なる

どう だ

そう か   ならば せめて 一撃 で 殺して やる

あんた の 言葉   上っ面 ばかり で 全然 心 打た ねえ

九 本 目

さすが に これ   どう しよう も ない んです けど

とりあえず 投げて 使えば

ほか に 方法 も な さ そうな ので

そう さ せて もらい ます

十 本 目

呂桐   呂桐   四季 崎 四季 崎 四季 崎 四季 崎

今   解放 して やる から な

十一 本 目

本当に 面倒だ

早かった わ ね   七 花 君

これ こそ が 刀 の 破壊 を 許さ れた 虚 刀 流 の

真 の 力 と いう こと な の かしら

天守閣 で 待って る って 言わ なかった か

否定 する わ

君 は ここ で 死んじゃ う かも しれ ない から さ

最後に 顔 を 見て おこう か と 思って ね

ああ ちなみに 奇 策 士 の こと は 大嫌いだった けど

君 の 事 は 別に 嫌いじゃ なかった わ よ

まっ   右 衛 門 左 衛 門 を 倒す こと が できたら

この 階段 を 上がって き なさい

そこ まで これ たら 私 を   殺さ せて あげる

お姫様   あの さ

右 衛 門 左 衛 門   命令 して あげる

殺し なさい

仰せ の まま に

ただ   私 が 虚 刀 流 を 殺して しまう と

四季 崎 の 目論見 は 達成 でき ない まま に 終わる と いう こと に なり ます が

そう ね

だけど ひょっとしたら あんた は まだ 気づいて い ない かも しれ ない けど

私 って とても 否定 的な 人間 な の よ

四季 崎 の 悲願 を 達成 し たい の と 同じ ぐらい に

その 悲願 が 挫ける ところ も 見て み たい の よ

あんた なら その どちら か を 必ず 見せて くれる と 信じて いる わ

面白から ず

まさか こんな 形 で お前 と 対する こと に なろう と は 思わ なかった

どういう 意味 だ よ

何者 か の 手のひら の 上 で 踊らさ れる ように

と いう 意味 だ

私 は 戦う 時 は 姫 様 の 意志 だけ で 戦い たい

四季 崎 の 思惑 の まま に 戦う など

不愉快 至極   極まりない

だから   ど っか ずれて んだ よ なあ   あんた たち って

やっぱり さ   誰 か の ため に 何 か を する なんて こと

人間 に は   刀 に も 無理な んじゃ ない か って

咎め が 死んだ こと で   俺 は そう 思った よ

最初 は 覚悟 も なく 咎め に 従って

途中 から は 覚悟 を 持って   咎め に 従って きた けど さ

そんな こと を 考え なければ なら ない ぐらい なら

そもそも 戦わ なければ いい

だって さ

結局 の ところ 咎め は 自分 の こと しか 考えて なかった んだ ぜ

最後 の 最後 まで 自分勝手に さ

俺 に 好きに 生き ろうと か 言って さ

本当に わがままで さ

何 って 言う んだろう なあ   ああいう の は

でも 仕方 ねえ んだ よ

俺 は   そういう 咎め の こと が 好きに なった んだ から

虚 刀 流 七 代 目 当主 鑢 七 花

いざ 尋常に

始め

咎め の そういう ところ が 好きだった んだ から

俺 も また 俺 の ため に だけ 戦って た んだ と 思う ぜ

なら

お前 は

何の ため に 乗り込んで きた のだ

死ぬ ため だ

とがめ は 俺 に 生きろ と 言った けど

俺 は もう そんな 命令 に 従う 必要 は ない から

俺 を 殺せる の は あんた を おいて ほか に い ない と 考えて る ぜ

とがめ を 殺した あんた しか

笑わ ず

これ が 四季 崎 の もくろみ どおり な のだ と すれば

確かに こっけいな もの だ

動く 的に は 当てられ ない と いう 考え か

死に に 来た と いう なら 是非 も ない

悔い を 残して 死ね

お前 は 何と 言って 死ぬ の か な

バカな

あれ だけ の 弾 を どう やって かわした と いう のだ

かわして ない よ

最初 から 食らう つもりで 覚悟 を 決めた から な

虚 刀 流

俺 は とがめ に 命令 さ れて いた

俺 自身 を 守れ と

だが その 命令 を 守る 必要 は もう どこ に も ない

お前 死ぬ 気 か

そう 言ったろう が

刀 の 破壊 を 許さ れた   そして

自ら 傷つく こと を 許さ れた

鑢 七 花 の

これ が 本当の 実力

不 忍法 · 不 生 不 殺

いや 断罪 炎 刀

虚 刀 流 奥義

七 花 八 裂

状況 は いったい どう なって おる のじゃ

事 は 全て 順調に 進んで おり ます

わたし たち の 悲願 は 程なく 達成 さ れ そうです よ

そ っ そう か

これ で よい のじゃ な

これ で 家 鳴 家 の 天下 は 1000 年 の 繁栄 を 約束 さ れる のじゃ な

ええ

右 衛 門 左 衛 門 の 散り 際 の 一言 だ

心して 聞け

聞く わ よ なあ に

「 姫 さま   あなた の ため に 死ぬ こと を お 許し ください 」

最期 まで しんき くさい やつ よ ね

そんな こと 言って わたし が 感動 する と でも 思って いる の かしら

まあ いい わ それ じゃ さっさと 終わり に し ましょう か

七 花 君 約束 どおり わたし を 殺して も いい わ よ

まっ 待て

何 を 言って おる

誰 か 誰 かおら ぬ か

残念 ながら あと 1 人 くらい しか 相手 を でき そうに ない

ひ っ 否定 姫 何 を ぼけ っと 見て おる のだ

いや あ 無 茶 を 言わ ないで ください よ

わたし に は 戦闘 力 は あり ませ ん し

それ に あなた が 殺さ れ なきゃ 話 が 終わら ない じゃ ないで す か

な っ 何 だ と

家 鳴 将軍家 1000 年 の 繁栄 と いう の は 嘘 です

あなた に 人 払い を さ せる ため の 方便 でした

貴 様

だって 尾張 幕府 の 崩壊 こそ が 四季 崎記 紀 の 目論見 だった んです から

正確に は 某 幕府 の 某 将軍家 体制 の はずだった んです けど ね

そっち の 成立 は 阻止 できた もの の

代わり に 似た ような あなた が

天下 を とって 同じ ように 天下 太平 を 築いちゃ った んじゃ 同じ こと です から

歴史 の 修正 作用 です か

な っ 何 を 言って おる

あり 得た かも しれ ない 未来 の 話 です よ

未来 と いう より 本来 です か

では その方 は 最初 から

わたし の 目的 は あなた を 殺す こと です

それ が 今や っと

成就 さ れよう と して い ます

とがめ は あんた みたいな やつ の せい で 人生 を 棒 に 振 っち まった

自業自得 と いえば それ まで だ が

いまさら あんた を 殺した から って

とがめ の 無念 が 晴れる わけで も

まして 俺 の 気 が 晴れる わけで も ない んだ けど な

じゃ ったら

けど さ 示し は つけ なきゃ な ん ねえ よ な

おい お姫さま

とがめ から あんた に 会ったら 礼 を 言って おく ように 言わ れて た んだ けど

別に お 礼 を 言わ れる ような こと は して い ない けど

1 つ だけ 聞いて い いか

何なり と

あんた ホント は とがめ の こと 好きだった んじゃ ねえ の

あの 不愉快な 女 ね

嫌いじゃ なく

なく も なかった わ

そ っか

まっ 待て

落ち着け

余 の 話 を 聞け

いっ 命 だけ は

命 だけ は 助けて くれ

そ っ そうじゃ その方 に 天下 を やろう

その方 天下 が 欲しく は ない か

いるか そんな もん

ち ぇり お ー

や っぱ 広い なあ 日本 は

あっ いた いた

七 花 君 め っけ

ついてきて くれ と 頼んだ 覚え は ない ぞ

わたし は 頼ま れ なきゃ 動か ない ような 冷血な 人間 じゃ ない から ね

ついてくる な と 頼んだ 覚え なら ある

残念 ながら な の か 幸運 ながら な の か

歴史 の 改ざん は 行わ れ ませ ん でした

単に 匡 綱 の 直系 の 息子 が 九 代 将軍 を 襲名 した だけ でした