Katanagatari Episode 11 (3) Katanagatari Episode 11 (3)

なかなか 味 の ある 戦い 方 して んじゃ ねえ か |あじ|||たたかい|かた||||

好きだ ぜ 俺 は そういう の も すきだ||おれ||||

お初 に お目にかかり 光栄の 至り おはつ||おめにかかり|こうえいの|いたり

と でも 言えば いいかね 四季 崎記 紀 殿 ||いえば||しき|さきき|き|しんがり

しかし こいつ の 記憶 に ある お前 と |||きおく|||おまえ|

今 の お前 の 姿 は 違う な いま||おまえ||すがた||ちがう|

髪 を 切った の か かみ||きった||

もったい ねえ

それ じゃ まるで お 子 さま だ ||||こ||

確かに 髪 を 切って から は 鳳凰 と 会って い ない から な たしかに|かみ||きって|||ほうおう||あって||||

あいつ 本当に 四季 崎 な の か 　 とがめ |ほんとうに|しき|さき||||

体 は 鳳凰 の まま らしい が な からだ||ほうおう|||||

まあ 巡り 巡って 俺 四季 崎記 紀 は |めぐり|めぐって|おれ|しき|さきき|き|

好都合な 体 を 手 に 入れる こと が できた って わけだ こうつごうな|からだ||て||いれる|||||

それ が 「 毒 刀 · 鍍 」 の 特性 な の か ||どく|かたな|と||とくせい|||

記憶 の 保存 の 転 写 きおく||ほぞん||てん|うつ

あり 得 ない と は 言わ ん が あきれる な |とく||||いわ||||

まあ 猛毒 投与 って と ころさ |もうどく|とうよ|||

鳳凰 は そもそも 不 死 の 鳥 を 意味 する ほうおう|||ふ|し||ちょう||いみ|

その 肉体 を して すでに 死んで おる はずの 魂 が 蘇る と は |にくたい||||しんで|||たましい||よみがえる||

何とも 皮肉な もの だ な なんとも|ひにくな|||

こいつ は 今 まで 忍法 命 結び と やら で ||いま||にんぽう|いのち|むすび|||

散々 人 の 体 の 部分 を 取り 集めて きて 乗っ取って きて んだ から よ さんざん|じん||からだ||ぶぶん||とり|あつめて||のっとって||||

肉体 や 技術 だけ じゃ ない にくたい||ぎじゅつ|||

人格 まで も かりそめ だ じんかく||||

かりそめ の 借りもの だ ||かりもの|

自分 と いう 存在 を メッキ で 塗り固めて きた ような もん だ じぶん|||そんざい||めっき||ぬりかためて||||

だから 最終 的に こう やって |さいしゅう|てきに||

俺 みたいな 者 に 乗っ取ら れる の も やむなし って ところ な んじゃ ねえ か おれ||もの||のっとら||||||||||

自業自得 か じごうじとく|

ところで 四季 崎殿 |しき|さきどの

わたし たち を この 地 へ 招いた の は いったい どういう 腹積もり から か ||||ち||まねいた|||||はらづもり||

呼び寄せた よびよせた

とぼける の は よせ 　 真庭 人 鳥 を 伝言 役 に した であろう ||||まにわ|じん|ちょう||でんごん|やく|||

そう な の か

そう だ っけ か なあ

なぜ あの 道 へ 人 鳥 を 逃がした ||どう||じん|ちょう||にがした

予測 できて た んだ よ よそく||||

予測 よそく

予測 って か 予知 だ な よそく|||よち||

実は 俺 予知 能力 者 な んだ よ じつは|おれ|よち|のうりょく|もの|||

い 今 何 と 言った |いま|なん||いった

聞こえ なかった の か きこえ|||

予知 能力 者 だ よ 予知 能力 者 よち|のうりょく|もの|||よち|のうりょく|もの

お前 ら が いずれ あの 道 を 通る こと を 軽く 予知 した だけ さ おまえ|||||どう||とおる|||かるく|よち|||

占い 師 と いう こと か うらない|し||||

そんな こと を して 生きて いた ころ も あった な ||||いきて|||||

そもそも 四季 崎 の 家 は 代々 戦術 士 の 家系 だ |しき|さき||いえ||だいだい|せんじゅつ|し||かけい|

予知 能力 と いわ れて も よち|のうりょく||||

漠然と して にわかに は 信じ 難い な ばくぜんと||||しんじ|かたい|

当てずっぽうじゃ ない の か あてずっぽうじゃ|||

そう だ と した 方 が よっぽど 得心 が いく ||||かた|||とくしん||

そうかい そうかい

しかし よ 奇 策 士 ||き|さく|し

そう 考えりゃ 俺 の 作った 変 体 刀 に 説明 が つくって もん じゃあ ねえ の か |かんがえりゃ|おれ||つくった|へん|からだ|かたな||せつめい|||||||

そう 考え ねえ と 説明 が つか ない って 言った 方 が 正確 かも しれ ねえ が |かんがえ|||せつめい|||||いった|かた||せいかく||||

な なあ どういう こと だ よ

完成 形 変 体 刀 に 限ら ぬ かんせい|かた|へん|からだ|かたな||かぎら|

変 体 刀 １０００ 本 全て が へん|からだ|かたな|ほん|すべて|

予知 した 未来 から 逆 輸入 した 技術 で 作ら れて いた のだ よち||みらい||ぎゃく|ゆにゅう||ぎじゅつ||つくら|||

未来 逆 輸入 みらい|ぎゃく|ゆにゅう

だから 現代 の わたし たち に は |げんだい|||||

物理 を 超越 した 特性 を 有して いる ように 見える ぶつり||ちょうえつ||とくせい||ゆうして||よう に|みえる

ご 明 察 さすが は 奇 策 士 殿 だ |あき|さっ|||き|さく|し|しんがり|

まあ 驚き こそ すれ 意外 と いう ほど で は ない な |おどろき|||いがい|||||||

いや 待て 意外だ ろ |まて|いがいだ|

そう と でも 考え ん と 説明 つか ん |||かんがえ|||せつめい||

物理 の 限界 など そう そう 超え られる もの で は ない と いう こと だ ぶつり||げんかい||||こえ|||||||||

そういう こと

変 体 刀 は あくまで 物理 学 と 心理 学 に のっとった へん|からだ|かたな|||ぶつり|まな||しんり|まな||

ただ の 日本 刀 だ よ ||にっぽん|かたな||

そ なた は どうして そのような 刀 を 作った |||||かたな||つくった

もともと そ なた は 占い 師 の 家 だ と 言った で は ない か ||||うらない|し||いえ|||いった||||

言った な いった|

占い 師 と いう 職業 に は うらない|し|||しょくぎょう||

せいぜい 未来 を 暗示 する 程度 しか 許さ れて おら ぬ はずだ |みらい||あんじ||ていど||ゆるさ||||

なのに そ なた は 変 体 刀 を 全国 へ ばらまいた ||||へん|からだ|かたな||ぜんこく||

あいにく 俺 の 目的 は そもそも 歴史 の 改変 に あった から な |おれ||もくてき|||れきし||かいへん||||

改変 かいへん

改ざん と 言った 方 が 分かり やすい か かいざん||いった|かた||わかり||

それ が 俺 たち 一族 の 本当の 目的 だった んだ ||おれ||いちぞく||ほんとうの|もくてき||

何の ため に なんの||

本来 の 歴史 に あった 幕府 の 転覆 ほんらい||れきし|||ばくふ||てんぷく

まっ 俺 に とっちゃ どう だって いい こと だ けど な |おれ|||||||||

本来 の 歴史 だ と ほんらい||れきし||

凍 空 一族 に せよ 真庭 忍 軍 に せよ こお|から|いちぞく|||まにわ|おし|ぐん||

本来 の 歴史 に は 存在 し なかった はずの 可能 性 だ ほんらい||れきし|||そんざい||||かのう|せい|

たぶん お前 だって そう だ ぜ 奇 策 士 とがめ |おまえ|||||き|さく|し|

と っ とがめ

わたし の 父 は な ||ちち||

そな たが 改ざん した と いう この 歴史 を あるべき 姿 に する ため ||かいざん|||||れきし|||すがた|||

命 を 落とした よ いのち||おとした|

へえ ー 四季 崎 の 家系 で も ない くせ に 気付いた やつ が いた の か |-|しき|さき||かけい||||||きづいた|||||

じゃあ 虚 刀 流 も 本来 は 存在 し なかった って こと か よ |きょ|かたな|りゅう||ほんらい||そんざい||||||

ああ 虚 刀 流 か お前 は 違う よ |きょ|かたな|りゅう||おまえ||ちがう|

お前 は 俺 が つくった 刀 じゃ ねえ か おまえ||おれ|||かたな|||

彼我 木 の やつ に 会った んだ ろ ひが|き||||あった||

その とき に 聞いて いる はずだ が な |||きいて||||

虚 刀 流 って の は 俺 が つくった 最後 の 変 体 刀 きょ|かたな|りゅう||||おれ|||さいご||へん|からだ|かたな

完了 形 変 体 刀 「 虚 刀 · 鑢 」 だって な かんりょう|かた|へん|からだ|かたな|きょ|かたな|やすり||

初代 の 鑢 一 根 じゃまだ 完了 と は いえ なかった が しょだい||やすり|ひと|ね||かんりょう|||||

やつ の 張った 根 は 決して 無駄じゃ なかった ||はった|ね||けっして|むだじゃ|

鑢 七 花 お前 の ような 刀 を 生み出す こと に 見事 成功 した んだ から な やすり|なな|か|おまえ|||かたな||うみだす|||みごと|せいこう||||

し ょっ 初代 の こと を 知って る の か ||しょだい||||しって|||

知って る も 何も 親友 だ よ しって|||なにも|しんゆう||

歴史 に なんか 何の 興味 も ないた だの 剣 術 バカ だった けど な れきし|||なんの|きょうみ||||けん|じゅつ|ばか|||

だが あいつ の おかげ で

俺 の 変 体 刀 作り は こうして 完了 した おれ||へん|からだ|かたな|つくり|||かんりょう|

おいおい そう にらむ な よ 虚 刀 流 |||||きょ|かたな|りゅう

あいつ に は いくら 感謝 して も したり ねえ し ||||かんしゃ|||||

だいたい 俺 は お前 の 父親 みたいな もん な んだ ぜ |おれ||おまえ||ちちおや|||||

俺 の 父親 は 親父 だけ だ おれ||ちちおや||おやじ||

薄情な やつ だ な はくじょうな|||

だが それ で いい

誰しも 自分 の 出自 なん ざ 気 に する 必要 は ねえ の さ だれしも|じぶん||しょつじ|||き|||ひつよう||||

自分 は 自分 で しか ねえ んだ から よ じぶん||じぶん||||||

死んだ 人間 が 抜かし よる わ しんだ|にんげん||ぬかし||

１ 年 近く そな たが 未来 の 技術 で 作った と いう とし|ちかく|||みらい||ぎじゅつ||つくった||

完成 形 変 体 刀 を 追って 日本 国 中 を 津々浦々 まで 旅 を し かんせい|かた|へん|からだ|かたな||おって|にっぽん|くに|なか||つつうらうら||たび||

たいてい の こと は 経験 した つもりだった が ||||けいけん|||

最後に その 作り手 に 会う こと に なった と いう さいごに||つくりて||あう|||||

この 展開 は 考えて みれば ひどく 順当で |てんかい||かんがえて|||じゅんとうで

平凡 と さえ 言える へいぼん|||いえる

仙人 に だって 会った のだ せんにん|||あった|

幽霊 に だって 会える だろう ゆうれい|||あえる|

つまら ぬ 展開 だ ||てんかい|

故に お上 に 提出 する 報告 書 に は ゆえに|おかみ||ていしゅつ||ほうこく|しょ||

そ なた の こと は 記さ ず に 済ませる だろう な |||||しるさ|||すませる||

ひどい 話 だ |はなし|

それ は それ で 歴史 の 改ざん だ ぜ ||||れきし||かいざん||

これ は な

この 時代 から １５０ 年 後 に 生まれる |じだい||とし|あと||うまれる

天才 剣士 が 編み出した 構え だ てんさい|けんし||あみだした|かまえ|

お前たち が 知る 錆 白 兵 より も 上 の 使い 手 だろう おまえたち||しる|さび|しろ|つわもの|||うえ||つかい|て|

この 形 から 繰り出さ れる 三 段 突き は かわし よう が ない って 話 だ ぜ |かた||くりださ||みっ|だん|つき|||||||はなし||

どう す べきだ この 場合 ||||ばあい

どう す べき も 何も ||||なにも

わたし たち の やる べき こと は 常に 変わら ぬ |||||||とわに|かわら|

交渉 は すでに 失敗 した こうしょう|||しっぱい|

鑢 七 花 わ が 従 僕 戦って 奪え やすり|なな|か|||じゅう|ぼく|たたかって|うばえ

委細 承知 いさい|しょうち

「 虚 刀 · 鑢 」 変に 加減 なんか し ねえ で 全力 の 斬れ 味 で 来い きょ|かたな|やすり|へんに|かげん|||||ぜんりょく||きれ|あじ||こい

この 体 で 試し 斬り を しろ |からだ||ためし|きり||

お前 の 体 じゃ ねえ だ ろ おまえ||からだ||||

だが 俺 の 歴史 だ |おれ||れきし|

お前 の 全て を 俺 に 見せろ おまえ||すべて||おれ||みせろ

言わ れ なくて も 見せて やる さ いわ||||みせて||

ただし そのころ に は あんた は 八 つ 裂き に なって いる だろう けど な ||||||やっ||さき||||||

いざ 尋常に |じんじょうに

始め はじめ

どうした 「 虚 刀 · 鑢 」 完了 って の は そんな もん じゃ ねえ だ ろ |きょ|かたな|やすり|かんりょう|||||||||

俺 を 幻滅 さ せる な よ おれ||げんめつ||||

七 花 なな|か

七 花 七 花 なな|か|なな|か

七 花 なな|か

どうした お前 の 力 は そんな もの か |おまえ||ちから||||

七 花 なな|か

研さん さ れた 刀 そんな もん じゃ ねえ よ な 虚 刀 流 けんさん|||かたな|||||||きょ|かたな|りゅう

なるほど 未来 の 剣 術 って の が よく 分かった よ |みらい||けん|じゅつ|||||わかった|

これ は 油断 なら ない な ||ゆだん|||

取って置き だ とっておき|

よけて みせろ よ

七 花 なな|か

だけど

虚 刀 流 の 敵 じゃ ない きょ|かたな|りゅう||てき||

七 花 八 裂 改 なな|か|やっ|さ|かい

な っ なるほど 悪く ない |||わるく|

なあ 俺 に は よく 分から ない んだ けど |おれ||||わから|||

あれ って ホントに 四季 崎記 紀 だった の か ||ほんとに|しき|さきき|き|||

さあ な

やはり 真庭 鳳凰 が ただ 乱心 した だけ な の かも しれ ぬ |まにわ|ほうおう|||らんしん|||||||

じゃあ これ で 真庭 の 生き残り は |||まにわ||いきのこり|

あいつ 人 鳥 だけ って こと に なる の か |じん|ちょう|||||||

人 鳥 か 生かさ れて おれば よい が な じん|ちょう||いかさ|||||

わたし たち に は どう する こと も でき ぬ こと だ

真庭 忍 軍 は 幕府 に とって 裏切り者 である こと は 確かだ まにわ|おし|ぐん||ばくふ|||うらぎりもの||||たしかだ

実際 に どういう つもり で 動いて いた と して も じっさい|||||うごいて||||

右 衛 門 左 衛 門 が 内部 監察 官 と して 動いた と 主張 すれば みぎ|まもる|もん|ひだり|まもる|もん||ないぶ|かんさつ|かん|||うごいた||しゅちょう|

わたし に は 言葉 が ない のだ |||ことば|||

まるで 人 鳥 が 殺さ れる こと を 望んで ない みたいな 言いよう だ な |じん|ちょう||ころさ||||のぞんで|||いいよう||

同情 の 余地 が ない の は ずっと 言って おる とおり だ が な どうじょう||よち||||||いって|||||

四季 崎記 紀 の 物言い で は ない が しき|さきき|き||ものいい||||

あの 里 の 惨状 を 見て しまう と |さと||さんじょう||みて||

わたし でも 思う ところ が ない わけで も ない ||おもう||||||

真庭 忍 軍 に 限ら ぬ まにわ|おし|ぐん||かぎら|

この 一 年 そ なた と 日本 中 を 旅 した |ひと|とし||||にっぽん|なか||たび|

そして いろんな 土地 と いろんな 人間 を 見た ||とち|||にんげん||みた

いかに 自分 の 見識 が 狭い もの だった か 思い知ら さ れた よ |じぶん||けんしき||せまい||||おもいしら|||

わたし は 何も 知ら なかった のだ ||なにも|しら||

あんた らしく も ねえ

ここ を 下れば すぐに 尾張 か ||くだれば||おわり|

どうにか 日 が 落ちる 前 に 間に合った な |ひ||おちる|ぜん||まにあった|

ああ

では 急ぐ と しよう |いそぐ||

何 を して おる か この た わけ が なん||||||||

そ なた は わたし の 腹心 に なる と 言った であろう |||||ふくしん||||いった|

言った けど いった|

腹心 は 歩く とき は あるじ と 手 を つなぐ もの だ ふくしん||あるく|||||て||||

そう な の か

そう な のだ

俺 から 緊張 感 と 集中 力 を 失わ せ ない ため に おれ||きんちょう|かん||しゅうちゅう|ちから||うしなわ||||

そういう こと は 思って も 最後 まで 言わ ない もん だ と 思って た ぜ |||おもって||さいご||いわ|||||おもって||

そな たも この 一 年 の 旅路 の 中 で ずいぶん と 変わった であろう |||ひと|とし||たびじ||なか||||かわった|

世間 を 知り 世界 を 知り せけん||しり|せかい||しり

知識 を 得 覚悟 を 得 ちしき||とく|かくご||とく

そ なた は 成長 した |||せいちょう|

そ なた ほど で は なく と も な

わたし だって 一 年 も 旅 を すれば 変わる さ ||ひと|とし||たび|||かわる|

それ だけ この 旅路 は わたし に とって も 初 体験 の こと が 多かった |||たびじ||||||はつ|たいけん||||おおかった

に やに や する な 気持ち 悪い |||||きもち|わるい

お前 だって にや ついて た じゃ ない か おまえ|||||||

にや ついて など おら ぬ わ

さすが に お姫さま は 目ざとい な ||おひめさま||めざとい|

わたし たち の 行動 を 見越して 早速 先手 を 打って きた か |||こうどう||みこして|さっそく|せんて||うって||

まあ よい 話 が 早くて 助かる と いえよう ||はなし||はやくて|たすかる||

先手 を 打た れた ならば 後手 を 返せば よい だけ だ せんて||うた|||ごて||かえせば|||

七 花 政略 戦 を 始める ぞ なな|か|せいりゃく|いくさ||はじめる|

俺 に は 何も でき ねえ けど な おれ|||なにも||||

そば で 安らぎ を くれれば それ で よい ||やすらぎ|||||

そ っか

よ お 右 衛 門 左 衛 門 殿 ||みぎ|まもる|もん|ひだり|まもる|もん|しんがり

出迎え ご 苦労 と いった ところ かな でむかえ||くろう||||

ご覧 の とおり 「 毒 刀 · 鍍 」 の 収集 に は 成功 した ごらん|||どく|かたな|と||しゅうしゅう|||せいこう|

事 が ここ に 至って しまえば こと||||いたって|

そ なた は 私 に 言って おか ねば なら ぬ こと が ある ので は ない か |||わたくし||いって|||||||||||

ああ そう だ な

いつか の 姫 さま で は ない が ||ひめ|||||

おめでとう と 言わ せて もらおう ||いわ||

これ で あなた は 野望 へ また 一 歩 歩み寄った わけだ から な ||||やぼう|||ひと|ふ|あゆみよった|||

野望 そんな もの を 抱いた 覚え は ない が やぼう||||いだいた|おぼえ|||

そう か ならば 復讐 と 言った 方 が いい か |||ふくしゅう||いった|かた|||

かつて の 奥 州 の 顔役 飛騨 鷹 比 等 の 一 人 娘 ||おく|しゅう||かおやく|ひだ|たか|ひ|とう||ひと|じん|むすめ

容赦 姫 さま ようしゃ|ひめ|

あし から ず

と とがめ

さて 奇 策 士 よ |き|さく|し|

あなた は 何と 言って 死ぬ の か な ||なんと|いって|しぬ|||

今 この 瞬間 いま||しゅんかん

四季 崎記 紀 が 鍛え し 変 体 刀 しき|さきき|き||きたえ||へん|からだ|かたな

最後 の １ 本 さいご||ほん

「 虚 刀 · 鑢 」 が 完成 いえ 完了 した ので ございます きょ|かたな|やすり||かんせい||かんりょう|||

『 刀 語 』 今月 こ よい の お楽しみ は これ まで に ございます かたな|ご|こんげつ||||おたのしみ|||||

次回 完結 じかい|かんけつ

体 が 心 を 信じて 　 置き去り に さ れた まま からだ||こころ||しんじて|おきざり||||

崩れ の こと を 雫 　 情け を かける くずれ||||しずく|なさけ||

蘇る 互い の 野望 　 どちら が 滅びる まで は よみがえる|たがい||やぼう|||ほろびる||

名 と 変えた 互い を 抱く 　 彷徨 える 亡霊 達 よ な||かえた|たがい||いだく|さまよ||ぼうれい|さとる|

理不尽 なら 教えて よ 　 届か ない 恋 が 響いた りふじん||おしえて||とどか||こい||ひびいた