×

LingQ'yu daha iyi hale getirmek için çerezleri kullanıyoruz. Siteyi ziyaret ederek, bunu kabul edersiniz: cookie policy.


image

北斗の拳 (Fist of the North Star), Hokuto no Ken (Fist of the North Star) Episode 108

Hokuto no Ken (Fist of the North Star ) Episode 108

( ナレーター ) 運命 を 切り開く 男 が いる

天 に 背く 男 が いる

それ は 北斗 神 拳 ( ほ く と しんけん ) 2000 年 の 宿命

見よ 今 その 長き 血 の 歴史 に 終止符 が 打た れる

♪ ~

~ ♪

( ラオウ ) ハア ハア

( ケンシロウ ) ハア ハア

( バット ) あ … あ あっ

( リン ) こ … このまま じゃ

このまま じゃ 二 人 と も 死 ん で しまう わ

ケン

ああ !

うん ?

う うん …

うむ ケ … ケンシロウ

う ぬ は 我が 闘 気 を ?

( リン と バット ) あ あっ

( バット ) ケン が ラオウ の 闘 気 の 中 に すっぽり と 入 っち まっ た

( ラオウ ) う う っ ああ …

( バット ) 見ろ リン ラオウ の 闘 気 が 乱れ てる

一瞬 の 乱れ も 許し て は いけ ない はず な の に

ケン の 無 想 転生 の 前 で は ―

ラオウ は どう する こと も でき ない ん だ

ユリア さん

見 て

ケン が ユリア さん の 心 と 一緒に 戦って いる わ

もう すぐ 終わる

長かった

本当 に 長かった 二 人 の 戦い もう すぐ 終わる わ

そして あの 二 人 の 魂 に は きっと 安らぎ が 訪れる

うん ?

ラオウ

もはや 次 の 一撃 が 我ら の 最後 の 別れ と な ろ う

俺 と トキ 二 人 が 同じく 目指し た 偉大 なる 北斗 の 長兄 ラオウ

その 思い いまだ 消え ず この 心 に 焼き 付い て いる

ケンシロウ

フフッ よか ろ う

ならば 砕 い て 見せよ う

この 拳 に 我 が 生涯 の すべて を 込め て !

受け て みよ 我 が 全 霊 の 拳 を !

あ あっ

ラオウ の 闘 気 が 消え た

う あ ああ !

う お おお !

天 に 滅 せい !

ケンシロウ

( ケンシロウ ) う お おお !

おお お !

( ラオウ ) ウグッ アッ アア !

( リン ) あ あっ ( バット ) や … やった

( ラオウ ) う ああ クッ ウウ …

う あ ああ

ウウ …

ウウッ グアッ

アアッ アア …

ウワッ !

アアッ

アアッ

バ … バカ な

お … 俺 の

この ラオウ の 全 霊 の 拳 が …

お前 の 心 は 一 人

だが 俺 の 中 に は 長兄 ラオウ へ の 思い

そして ユリア へ の 思い が 生き て いる

天地 を 砕く 剛 拳 で さえ この 思い だけ は 砕く こと は でき ぬ

お前 の 強 さ は

愛 を 捨て た 者 と ―

心 に 愛 を 刻みつけ た 者 と の 違い だ と いう の か ?

あっ

ケンシロウ

ウッ

ウヌアッ クッ

う ああ く ああ !

グワア

グワア !

アアアッ

トキ …

( トキ ) ラオウ もう 言って も いい はず だ

なぜ 言わ ん ?

あなた は 愛 を 捨て て は い ない

その 心 に 愛 を 刻み込 ん だ の だ と

( ラオウ ) 言 え ぬ

それ だけ は 死 ん で も 言 え ぬ わ

( トキ ) ならば 黙った まま で あの 死 兆 星 ( しちょう せい ) を 受け止める の か ?

( ラオウ ) なに ? 死 兆 星

( リハク たち ) おお !

( オル ) り … リハク 様 死 兆 星 が

( キラ ) 北斗 七 星 も あんな に 光り輝き 始め て

( リハク ) そう か そう だった の か

この リハク の 目 を もって し て も ラオウ と いう 男 を 読め なかった

あの 男 の 悲しき 心 を …

我が 心 に 悲しみ と なって 生きよ !

ユリア !

う う う …

許せ !

うん ? お お っ

( ユリア ) ゴホッ

ああ …

( ラオウ ) ユリア

う ぬ は 病 に ?

う ぬ は トキ と 同じ か ?

すでに 死 の 病 に その 体 を …

あと 数 か月 の 命

( ラオウ ) あ あっ

いつ から だ ?

シン に 連れ 去ら れ た あ と すぐ に …

私 ( わたくし ) に 与え られ た の は 限ら れ た 命

ならば 何事 に も あらがう こと なく

天命 の 流れ の まま に 生きよ う と 思い まし た

南 斗 ( なんと ) の 将 ( しょう ) 動け ば 北斗 も 動き 天 また 動く

その 南 斗 六 聖 拳 ( ろく せいけん ) 最後 の 将 の 宿命 そのまま に …

( ラオウ ) ああ …

それ で みずから 動か ず じっと 待って い た と いう の か ?

己 の 幸せ を 放棄 し て まで

この 私 ( わたくし ) の 命 で 世紀 末 に 光 を もたらす の で あれ ば

さあ 天 へ 送って ください

( ラオウ ) う っ あ ああ …

な … なんという 女 よ

あ あっ

こ … 殺 せ ぬ

この ラオウ に この 女 を 捨てる こと は でき ぬ !

う う っ

ユリア よ

う ぬ の 愛 を 一生 背負って いって やる わ !

おそらく ラオウ は ユリア 様 の 秘 孔 を 突き

死 と 同じ 状態 に し て 病 の 進み を 停止 さ せ た の で あ ろ う

ユリア 様 を 殺し て は 無 想 転生 は まと え ぬ

ユリア 様 へ の 愛

そして 悲しみ が ―

ラオウ に 無 想 転生 を まとわ せ た の だ

しかし それ だけ で …

ラオウ も また ―

北斗 神 拳 伝承 者 の 資格 を 持って い た と いう こと だ

皮肉 に も 天 は

同時に 2 人 の 伝承 者 を この世 に 送り出し て しまった の だ

( ラオウ ) ウグッ アア …

この 北斗 の 長兄 ラオウ が 愛 を 背負った など 恥 辱 !

もし 背負った の なら ば

今 の 俺 は ケンシロウ と すべて に おい て 五 分 の はず

( トキ ) もう いい 兄さん

勝負 は ここ まで だ

なら ぬ !

俺 は 北斗 の 長兄 死 に も 誇り が ある

ぬう う !

アアッ

おのれ !

見せよ う ぞ !

世紀 末 覇者 ラオウ の 死 に ざま を !

アアアッ

アア …

アア アア …

う ああ !

ウアッ アウッ ウウ …

アア …

ケンシロウ

この ラオウ まだ 死 ん で は おら ぬ ぞ !

ケン !

もう やめ て !

あ あっ

ユ … ユリア さん

はっ

ま … まさか !

ぬう あ !

ケンシロウ

今 貴 様 と 俺 は すべて に おい て ―

五 分 と 五 分 の はず

我が 拳 で 砕け ぬ はず が ない !

うりゃ あ !

アア …

すでに 見切って おった か …

我が 拳 に は ―

もはや お前 を 砕く 力 など 残って おら ぬ こと を

ラオウ

今 こそ 悟った

お前 は 今日 まで 死 を 見切って 生き て き た の だ と

凄 絶 ( せい ぜ つ ) なる 友 たち と の 戦い の 中 で 生 と 死 の はざま を 見切った の だ と

友 …

フッ

友 か …

思え ば 俺 に は 友 と 呼 べ る 男 が トキ しか い なかった

アアッ

見せ て くれ

この ラオウ を 倒し た 男 の 顔 を

フッ

見事 だ

我が 弟 よ

兄さん

( リン ) あ あっ

ユリア さん ユリア さん !

あっ 目 が !

ユリア さん

ケン !

ユリア さん が … ユリア さん が 生き て いる

なに !

( ラオウ ) フッ

行け !

ケ … ケン

ユリア

長かった

ホント に 長かった

ケン と やっと …

ケン …

うん

ユリア

お前 の 命 は あと 数 年 は 持 と う

残る 余生

ケンシロウ と 二 人 で 静か に そして 幸せ に 暮ら せよ

ラ … ラオウ

ラオウ

はっ ま … まさか …

ユリア に 自分 の 闘 気 を ?

さらば だ ケンシロウ

俺 も また 天 へ … トキ の 下 へ 帰 ろ う

( ケンシロウ ) ラオウ ( ラオウ ) 来る な !

何 を し に ここ へ 来る つもり だ ?

お前 の 目 に は もはや ユリア しか 見え ない はず

まして や この ラオウ

天 に 帰る に 人 の 手 は 借り ぬ わ !

は ああ !

あっ こ … これ は !

ラオウ の 体 が 白く …

我が 生涯 に 一片 の 悔い なし !

うりゃ あ !

ラオウ

( リハク ) 巨星 落 つ

見る が いい

この世 に 光 が よみがえった の だ

ラオウ ケンシロウ そして ユリア 様 が い なかったら

この世 は 永遠 に 闇 に 閉ざさ れ て い た だ ろ う

( 村人 A ) ひ … 光 だ !

( 村人 B ) あっ 光 が 差し て き た !

( 村人 C ) 光 が よみがえった ぞ !

なんて 暖かい ん だ ろ う

( 村人 たち の 笑い声 )

これ が 自由 の 光 だ

( 子ども たち ) バンザーイ !

( モヒカン ) ちゃん と 並 ん で !

( 村人 D ) たっぷり ある から 心配 する なって

( 女の子 ) 待って よ ( 男の子 ) ヘヘッ ハハハ

… ん もう

あ あっ アハッ

もし ラオウ が みずから の 闘 気 を ユリア に 分け 与え て い なかったら

俺 は 負け て い た かも しれ ん

( ユリア ) いいえ

この 暴力 の 荒野 は ―

恐怖 に よって 統治 する より すべ は あり ませ ん で し た

しかし 恐怖 に よる 統治 に は 本当 の 安らぎ は あり ませ ん

ラオウ は ―

愛 を 持つ 者 に 倒さ れる こと を

そして この 荒野 に 再び 暖かい 光 が 降り注ぐ こと を

きっと 願って い た の でしょ う

私 ( わたくし ) に は そんな 気 が し て なり ませ ん

ラオウ よ

俺 に は あなた が 最大 の 友 だった

ラオウ

トキ と 共に 眠れ

俺 は あなた の 生き ざま を 胸 に 北斗 神 拳 伝承 者 と し て 生きる

( バット ) う う っ

ケ … ケン !

( リン ) ダメ ! バット

ダ … ダメ

絶対 に 追わ ない って 約束 し た でしょ う ?

お 願い 二 人 だけ に さ せ て あげ て

二 人 だけ で 静か に 暮らさ せ て あげ て

( バット ) リン

でも いつか … いつか きっと ケン は 帰って くる

きっと …

( リン ) ケン !

♪ ~

~ ♪

( ナレーター ) 宿命 の 暗雲 の 中 に 光 を 求め 世紀 末 を 駆け抜け た 男 たち が い た

次回 北斗 の 拳

最終 章 ・ 完

「 いま 語ろ う ! 北斗 2000 年 の 歴史 ! ! 」

( ケンシロウ ) 北斗 の 掟 ( おきて ) は 俺 が 守る


Hokuto no Ken (Fist of the North Star ) Episode 108 hokuto||ken|fist|||north|star|episode

( ナレーター ) 運命 を 切り開く 男 が いる なれーたー|うんめい||きりひらく|おとこ||

天 に 背く 男 が いる てん||そむく|おとこ|| One man defies the heavens!

それ は 北斗 神 拳 ( ほ く と しんけん ) 2000 年 の 宿命 ||ほくと|かみ|けん|||||とし||しゅくめい That is the 2,000 year destiny of the Divine Fist of the North Star.

見よ 今 その 長き 血 の 歴史 に 終止符 が 打た れる みよ|いま||ながき|ち||れきし||しゅうしふ||うた| Behold!

♪ ~ LEGEND OF THE SAVIOR OF THE CENTURY'S END

~ ♪

( ラオウ ) ハア ハア

( ケンシロウ ) ハア ハア

( バット ) あ … あ あっ ばっと|||

( リン ) こ … このまま じゃ りん|||

このまま じゃ 二 人 と も 死 ん で しまう わ ||ふた|じん|||し|||| If this keeps up, they'll both die!

ケン けん Ken!

ああ !

うん ?

う うん …

うむ ケ … ケンシロウ

う ぬ は 我が 闘 気 を ? |||わが|たたか|き| You entered my... fighting spiritual energy!

( リン と バット ) あ あっ りん||ばっと||

( バット ) ケン が ラオウ の 闘 気 の 中 に すっぽり と 入 っち まっ た ばっと|けん||||たたか|き||なか||||はい||| Ken stepped completely inside Raoh's spiritual energy!

( ラオウ ) う う っ ああ …

( バット ) 見ろ リン ラオウ の 闘 気 が 乱れ てる ばっと|みろ|りん|||たたか|き||みだれ| Look, Lin! Raoh's fighting spiritual energy is unsteady!

一瞬 の 乱れ も 許し て は いけ ない はず な の に いっしゅん||みだれ||ゆるし|||||||| He shouldn't do that for a second.

ケン の 無 想 転生 の 前 で は ― けん||む|おも|てんせい||ぜん|| But before Ken's Unconscious Transmigration,

ラオウ は どう する こと も でき ない ん だ Raoh can't do anything about it!

ユリア さん Yuria-san, look...

見 て み|

ケン が ユリア さん の 心 と 一緒に 戦って いる わ けん|||||こころ||いっしょに|たたかって|| Ken is fighting together with Yuria-san's heart.

もう すぐ 終わる ||おわる It'll end soon.

長かった ながかった It was so long... Their long lasting battles...

本当 に 長かった 二 人 の 戦い もう すぐ 終わる わ ほんとう||ながかった|ふた|じん||たたかい|||おわる|

そして あの 二 人 の 魂 に は きっと 安らぎ が 訪れる ||ふた|じん||たましい||||やすらぎ||おとずれる And peace will come to both of their souls.

うん ?

ラオウ

もはや 次 の 一撃 が 我ら の 最後 の 別れ と な ろ う |つぎ||いちげき||われら||さいご||わかれ|||| The next blow will mark our last farewell.

俺 と トキ 二 人 が 同じく 目指し た 偉大 なる 北斗 の 長兄 ラオウ おれ||とき|ふた|じん||おなじく|まなざし||いだい||ほくと||ちょうけい| Toki and I both idolized you,

その 思い いまだ 消え ず この 心 に 焼き 付い て いる |おもい||きえ|||こころ||やき|つけい|| That feeling is as strong as ever, burned into my heart.

ケンシロウ Kenshiro...

フフッ よか ろ う

ならば 砕 い て 見せよ う |くだ|||みせよ|

この 拳 に 我 が 生涯 の すべて を 込め て ! |けん||われ||しょうがい||||こめ| I will put my entire life into these fists!

受け て みよ 我 が 全 霊 の 拳 を ! うけ|||われ||ぜん|れい||けん| Take this fist... With all of my soul!

あ あっ

ラオウ の 闘 気 が 消え た ||たたか|き||きえ| Raoh's aura is gone!

う あ ああ !

う お おお !

天 に 滅 せい ! てん||めつ| Perish in heaven, Kenshiro!

ケンシロウ

( ケンシロウ ) う お おお !

おお お !

( ラオウ ) ウグッ アッ アア !

( リン ) あ あっ ( バット ) や … やった りん|||ばっと||

( ラオウ ) う ああ クッ ウウ …

う あ ああ

ウウ …

ウウッ グアッ

アアッ アア …

ウワッ !

アアッ

アアッ

バ … バカ な |ばか| That's impossible!

お … 俺 の |おれ| I am Raoh, and put all of my soul into my fists!

この ラオウ の 全 霊 の 拳 が … |||ぜん|れい||けん| The fist of all the spirits of Raoh ...

お前 の 心 は 一 人 おまえ||こころ||ひと|じん Your heart stands alone. But within my heart,

だが 俺 の 中 に は 長兄 ラオウ へ の 思い |おれ||なか|||ちょうけい||||おもい

そして ユリア へ の 思い が 生き て いる ||||おもい||いき||

天地 を 砕く 剛 拳 で さえ この 思い だけ は 砕く こと は でき ぬ てんち||くだく|かたし|けん||||おもい|||くだく|||| Even your hard fist style that shattered heaven and earth...

お前 の 強 さ は おまえ||つよ|| Your strength comes from differences between

愛 を 捨て た 者 と ― あい||すて||もの|

心 に 愛 を 刻みつけ た 者 と の 違い だ と いう の か ? こころ||あい||きざみつけ||もの|||ちがい||||| one who abandoned love, and one who embraced love into his heart?

あっ

ケンシロウ Kenshiro!

ウッ

ウヌアッ クッ

う ああ く ああ !

グワア

グワア !

アアアッ

トキ … とき Toki!

( トキ ) ラオウ もう 言って も いい はず だ とき|||いって|||| Raoh, it's alright to say it now.

なぜ 言わ ん ? |いわ|

あなた は 愛 を 捨て て は い ない ||あい||すて|||| You haven't abandoned love.

その 心 に 愛 を 刻み込 ん だ の だ と |こころ||あい||きざみこ||||| Say that you have hid it deep into your heart!

( ラオウ ) 言 え ぬ |げん|| I won't!

それ だけ は 死 ん で も 言 え ぬ わ |||し||||げん||| I would rather die than admit it!

( トキ ) ならば 黙った まま で あの 死 兆 星 ( しちょう せい ) を 受け止める の か ? とき||だまった||||し|ちょう|ほし||||うけとめる|| Then will you accept the Death Omen Star without saying anything?

( ラオウ ) なに ? 死 兆 星 ||し|ちょう|ほし What? The Death Omen Star?

( リハク たち ) おお !

( オル ) り … リハク 様 死 兆 星 が |||さま|し|ちょう|ほし|

( キラ ) 北斗 七 星 も あんな に 光り輝き 始め て |ほくと|なな|ほし||||ひかりかがやき|はじめ| Look how brightly the Big Dipper shines now!

( リハク ) そう か そう だった の か I see... so that's it.

この リハク の 目 を もって し て も ラオウ と いう 男 を 読め なかった |||め|||||||||おとこ||よめ| So even the eyes of Rihaku could not read Raoh...

あの 男 の 悲しき 心 を … |おとこ||かなしき|こころ| His sorrowful heart.

我が 心 に 悲しみ と なって 生きよ ! わが|こころ||かなしみ|||いきよ Live on as sadness within my heart, Yuria!

ユリア !

う う う …

許せ ! ゆるせ Forgive me!

うん ? お お っ

( ユリア ) ゴホッ

ああ …

( ラオウ ) ユリア Yuria! You are ill!

う ぬ は 病 に ? |||びょう|

う ぬ は トキ と 同じ か ? |||とき||おなじ| Just like Toki, a fatal illness!

すでに 死 の 病 に その 体 を … |し||びょう|||からだ|

あと 数 か月 の 命 |すう|かげつ||いのち I have a few months left.

( ラオウ ) あ あっ

いつ から だ ? How long have you been...?

シン に 連れ 去ら れ た あ と すぐ に … ||つれ|さら|||||| Soon after I was taken away by Shin.

私 ( わたくし ) に 与え られ た の は 限ら れ た 命 わたくし|||あたえ|||||かぎら|||いのち

ならば 何事 に も あらがう こと なく |なにごと||||| So I thought I would live as the heavens decreed,

天命 の 流れ の まま に 生きよ う と 思い まし た てんめい||ながれ||||いきよ|||おもい|| without defiance.

南 斗 ( なんと ) の 将 ( しょう ) 動け ば 北斗 も 動き 天 また 動く みなみ|と|||すすむ||うごけ||ほくと||うごき|てん||うごく When the general of the South Star moves,

その 南 斗 六 聖 拳 ( ろく せいけん ) 最後 の 将 の 宿命 そのまま に … |みなみ|と|むっ|せい|けん|||さいご||すすむ||しゅくめい|| And such is the destiny of the last general of the South Star.

( ラオウ ) ああ …

それ で みずから 動か ず じっと 待って い た と いう の か ? |||うごか|||まって|||||| So you chose for yourself, to stay still and wait?

己 の 幸せ を 放棄 し て まで おのれ||しあわせ||ほうき|||

この 私 ( わたくし ) の 命 で 世紀 末 に 光 を もたらす の で あれ ば |わたくし|||いのち||せいき|すえ||ひかり|||||| If my life can bring light to this century's end...

さあ 天 へ 送って ください |てん||おくって| Now, send me to heaven.

( ラオウ ) う っ あ ああ …

な … なんという 女 よ ||おんな| What a woman...

あ あっ

こ … 殺 せ ぬ |ころ|| I cannot kill her!

この ラオウ に この 女 を 捨てる こと は でき ぬ ! ||||おんな||すてる|||| I, Raoh, cannot cast this woman away!

う う っ

ユリア よ Yuria! I shall bear my love for you forever!

う ぬ の 愛 を 一生 背負って いって やる わ ! |||あい||いっしょう|せおって|||

おそらく ラオウ は ユリア 様 の 秘 孔 を 突き ||||さま||ひ|あな||つき Raoh must have struck a pressure point on Yuria-sama,

死 と 同じ 状態 に し て 病 の 進み を 停止 さ せ た の で あ ろ う し||おなじ|じょうたい||||びょう||すすみ||ていし|||||||| and put her into a death-like state to halt her illness.

ユリア 様 を 殺し て は 無 想 転生 は まと え ぬ |さま||ころし|||む|おも|てんせい|||| By killing Yuria-sama...

ユリア 様 へ の 愛 |さま|||あい But his love for Yuria-sama, and his sorrow showed him.

そして 悲しみ が ― |かなしみ|

ラオウ に 無 想 転生 を まとわ せ た の だ ||む|おも|てんせい||||||

しかし それ だけ で …

ラオウ も また ― This means Raoh also had the right to be the successor

北斗 神 拳 伝承 者 の 資格 を 持って い た と いう こと だ ほくと|かみ|けん|でんしょう|もの||しかく||もって||||||

皮肉 に も 天 は ひにく|||てん| Ironically, the heavens sent two successors to this world.

同時に 2 人 の 伝承 者 を この世 に 送り出し て しまった の だ どうじに|じん||でんしょう|もの||このよ||おくりだし||||

( ラオウ ) ウグッ アア …

この 北斗 の 長兄 ラオウ が 愛 を 背負った など 恥 辱 ! |ほくと||ちょうけい|||あい||せおった||はじ|じょく

もし 背負った の なら ば |せおった||| If I did that, I would equal Kenshiro in every way!

今 の 俺 は ケンシロウ と すべて に おい て 五 分 の はず いま||おれ||||||||いつ|ぶん||

( トキ ) もう いい 兄さん とき|||にいさん It's fine, brother. The fight is over.

勝負 は ここ まで だ しょうぶ||||

なら ぬ ! Unacceptable! I am the eldest brother of the North Star!

俺 は 北斗 の 長兄 死 に も 誇り が ある おれ||ほくと||ちょうけい|し|||ほこり||

ぬう う !

アアッ

おのれ ! Damn you!

見せよ う ぞ ! みせよ|| I shall show you...

世紀 末 覇者 ラオウ の 死 に ざま を ! せいき|すえ|はしゃ|||し||| how Raoh, the ruler of the century's end, meets his end!

アアアッ

アア …

アア アア …

う ああ !

ウアッ アウッ ウウ …

アア …

ケンシロウ Kenshiro!

この ラオウ まだ 死 ん で は おら ぬ ぞ ! |||し|||||| I, Raoh, am not dead yet!

ケン ! けん Ken! Stop it!

もう やめ て !

あ あっ

ユ … ユリア さん Yuria-san?

はっ

ま … まさか !

ぬう あ !

ケンシロウ Kenshiro!

今 貴 様 と 俺 は すべて に おい て ― いま|とうと|さま||おれ||||| You and I should be equal in all respects now!

五 分 と 五 分 の はず いつ|ぶん||いつ|ぶん||

我が 拳 で 砕け ぬ はず が ない ! わが|けん||くだけ||||

うりゃ あ !

アア …

すでに 見切って おった か … |みきって|| So you already knew?

我が 拳 に は ― わが|けん|| My fists no longer have the strength to take you on.

もはや お前 を 砕く 力 など 残って おら ぬ こと を |おまえ||くだく|ちから||のこって||||

ラオウ Raoh...

今 こそ 悟った いま||さとった Now I understand!

お前 は 今日 まで 死 を 見切って 生き て き た の だ と おまえ||きょう||し||みきって|いき|||||| You have lived all this time by seeing through death!

凄 絶 ( せい ぜ つ ) なる 友 たち と の 戦い の 中 で 生 と 死 の はざま を 見切った の だ と すご|た|||||とも||||たたかい||なか||せい||し||||みきった||| Fighting alongside irreplaceable friends...

友 … とも Friends...

フッ

友 か … とも| Friends, huh?

思え ば 俺 に は 友 と 呼 べ る 男 が トキ しか い なかった おもえ||おれ|||とも||よ|||おとこ||とき||| Thinking back, the only man I could call a friend was Toki.

アアッ

見せ て くれ みせ|| Show me...

この ラオウ を 倒し た 男 の 顔 を |||たおし||おとこ||かお| Show the face of the man who has defeated Raoh.

フッ

見事 だ みごと| Impressive, my little brother.

我が 弟 よ わが|おとうと|

兄さん にいさん

( リン ) あ あっ りん||

ユリア さん ユリア さん ! Yuria-san! Yuria-san!

あっ 目 が ! |め| - Her eyes opened! - Yuria-san!

ユリア さん

ケン ! けん Ken!

ユリア さん が … ユリア さん が 生き て いる ||||||いき|| Yuria-san! Yuria-san is alive!

なに ! What?

( ラオウ ) フッ

行け ! いけ Go!

ケ … ケン |けん

ユリア Yuria...

長かった ながかった It was so long... So long...

ホント に 長かった ほんと||ながかった

ケン と やっと … けん|| But finally...

ケン … けん Ken...

うん

ユリア Yuria!

お前 の 命 は あと 数 年 は 持 と う おまえ||いのち|||すう|とし||じ|| Your life will be spared for a few more years!

残る 余生 のこる|よせい Spend those remaining years with Kenshiro in peace,

ケンシロウ と 二 人 で 静か に そして 幸せ に 暮ら せよ ||ふた|じん||しずか|||しあわせ||くら|

ラ … ラオウ

ラオウ Raoh...

はっ ま … まさか …

ユリア に 自分 の 闘 気 を ? ||じぶん||たたか|き|

さらば だ ケンシロウ Farewell, Kenshiro.

俺 も また 天 へ … トキ の 下 へ 帰 ろ う おれ|||てん||とき||した||かえ|| I shall return to heaven... Where Toki awaits.

( ケンシロウ ) ラオウ ( ラオウ ) 来る な ! |||くる| - Raoh! - Stay back!

何 を し に ここ へ 来る つもり だ ? なん||||||くる|| What are you gonna do for me?

お前 の 目 に は もはや ユリア しか 見え ない はず おまえ||め||||||みえ|| Your eyes can only see Yuria!

まして や この ラオウ And besides...

天 に 帰る に 人 の 手 は 借り ぬ わ ! てん||かえる||じん||て||かり||

は ああ !

あっ こ … これ は ! - What's this? - Raoh's body is turning white!

ラオウ の 体 が 白く … ||からだ||しろく

我が 生涯 に 一片 の 悔い なし ! わが|しょうがい||いっぺん||くい| I have not a shred of regret for my entire life!

うりゃ あ !

ラオウ Raoh...

( リハク ) 巨星 落 つ |きょせい|おと|

見る が いい みる|| Behold... Light has returned to this world.

この世 に 光 が よみがえった の だ このよ||ひかり||||

ラオウ ケンシロウ そして ユリア 様 が い なかったら ||||さま||| If it weren't for Raoh, Kenshiro and Yuria-sama...

この世 は 永遠 に 闇 に 閉ざさ れ て い た だ ろ う このよ||えいえん||やみ||とざさ||||||| this world would have been in darkness forever.

( 村人 A ) ひ … 光 だ ! むらびと|a||ひかり|

( 村人 B ) あっ 光 が 差し て き た ! むらびと|b||ひかり||さし|||

( 村人 C ) 光 が よみがえった ぞ ! むらびと|c|ひかり||| The light has returned!

なんて 暖かい ん だ ろ う |あたたかい|||| - It's so warm! - Alright!

( 村人 たち の 笑い声 ) むらびと|||わらいごえ

これ が 自由 の 光 だ ||じゆう||ひかり| This is the light of freedom!

( 子ども たち ) バンザーイ ! こども|| - Yeah! - Hooray!

( モヒカン ) ちゃん と 並 ん で ! |||なみ|| - Line up properly, now! - There's plenty, don't worry!

( 村人 D ) たっぷり ある から 心配 する なって むらびと|d||||しんぱい||

( 女の子 ) 待って よ ( 男の子 ) ヘヘッ ハハハ おんなのこ|まって||おとこのこ|| Come on, wait up!

… ん もう

あ あっ アハッ

もし ラオウ が みずから の 闘 気 を ユリア に 分け 与え て い なかったら |||||たたか|き||||わけ|あたえ||| If Raoh hadn't given his fighting spiritual energy to Yuria...

俺 は 負け て い た かも しれ ん おれ||まけ||||||

( ユリア ) いいえ No!

この 暴力 の 荒野 は ― |ぼうりょく||こうや| Terror was the only way to rule this violent wasteland.

恐怖 に よって 統治 する より すべ は あり ませ ん で し た きょうふ|||とうち||||||||||

しかし 恐怖 に よる 統治 に は 本当 の 安らぎ は あり ませ ん |きょうふ|||とうち|||ほんとう||やすらぎ|||| But ruling by terror doesn't bring true peace.

ラオウ は ― Raoh must have wished he'd be defeated by one who loved.

愛 を 持つ 者 に 倒さ れる こと を あい||もつ|もの||たおさ|||

そして この 荒野 に 再び 暖かい 光 が 降り注ぐ こと を ||こうや||ふたたび|あたたかい|ひかり||ふりそそぐ|| He must have wished that, one day, warm light will...

きっと 願って い た の でしょ う |ねがって|||||

私 ( わたくし ) に は そんな 気 が し て なり ませ ん わたくし|||||き|||||| I can't help but believe it.

ラオウ よ

俺 に は あなた が 最大 の 友 だった おれ|||||さいだい||とも| You were my greatest friend.

ラオウ

トキ と 共に 眠れ とき||ともに|ねむれ

俺 は あなた の 生き ざま を 胸 に 北斗 神 拳 伝承 者 と し て 生きる おれ||||いき|||むね||ほくと|かみ|けん|でんしょう|もの||||いきる I shall hold your life in my heart,

( バット ) う う っ ばっと|||

ケ … ケン ! |けん - Ke... Ken! - No, Bat!

( リン ) ダメ ! バット りん|だめ|ばっと

ダ … ダメ |だめ We can't! We promised we wouldn't follow them!

絶対 に 追わ ない って 約束 し た でしょ う ? ぜったい||おわ|||やくそく||||

お 願い 二 人 だけ に さ せ て あげ て |ねがい|ふた|じん||||||| Please let them be alone!

二 人 だけ で 静か に 暮らさ せ て あげ て ふた|じん|||しずか||くらさ|||| Let them live quietly by themselves!

( バット ) リン ばっと|りん Lin...

でも いつか … いつか きっと ケン は 帰って くる ||||けん||かえって| But I'm sure that Ken will come back someday!

きっと … I know he will...

( リン ) ケン ! りん|けん Ken!

♪ ~

~ ♪

( ナレーター ) 宿命 の 暗雲 の 中 に 光 を 求め 世紀 末 を 駆け抜け た 男 たち が い た なれーたー|しゅくめい||あんうん||なか||ひかり||もとめ|せいき|すえ||かけぬけ||おとこ||||

次回 北斗 の 拳 じかい|ほくと||けん Film ©1984 TOEI ANIMATION © BURONSON & TETSUO HARA/NSP

最終 章 ・ 完 さいしゅう|しょう|かん

「 いま 語ろ う ! 北斗 2000 年 の 歴史 ! ! 」 |ごろ||ほくと|とし||れきし 1983 © NSP, TOEI ANIMATION 1984

( ケンシロウ ) 北斗 の 掟 ( おきて ) は 俺 が 守る |ほくと||おきて|||おれ||まもる