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百物語 - Yōkai​ Stories, 見たな!

見た な!

見た な !

むかし むかし 、 都 でも 名 の ある 屋敷 に 、 どこ から と も なく 一 人 の 美しい 女 が たずねて き ました 。 「 どうか 、 お 屋敷 で 働かせて ください 」 屋敷 に は 女 中 ( じょ ちゅう ) が 大勢 い ました が 、 奥 方 は 女 の 気品 の 良 さ が 気 に 入って 、 しばらく 働かせて みる 事 に し ました 。 する と 女 は 、 言葉 使い と いい 、 こまやかな 気配り と いい 、 女 中 と して 申し分 あり ませ ん 。 花 を いけ させて も 、 字 を 書か せて も 、 素晴らしい 手なみ です 。 主人 も 、 すっかり 女 を 気 に 入って 、 「 部屋 を 与えて 、 大事に いたせ 」 と 、 奥 方 に 言い ました 。

ある 晩 の 事 。 奥 方 が 夜ふけ に 女 の 部屋 の 前 を 通る と 、 あんどん が ぼんやり と もって い ました 。 「 あら ? 今頃 まで 、 何 を して いる の かしら ? 」 奥 方 が そっと 部屋 を のぞく と 、 体 から 頭 を 抜き取った 女 が 、 抜き取った 自分 の 頭 を 鏡台 の 前 に 置いて 、 その 顔 に お 化粧 を して いる のでした 。 「! 」 あまり の 事 に 、 奥 方 は 声 も 出 ませ ん 。 女 は お 化粧 を 終えた 頭 を 両手 で 持ち上げる と 、 くい くい っと 、 自分 の 体 に はめ 戻して 、 何事 も なかった 様 に 寝て しまい ました 。 奥 方 は 主人 の 部屋 に 駆け込む と 、 さっき 見た 事 を 話し ました 。 そして 二 人 は 相談 を して 、 女 を やめ させる 事 に した のです 。

あくる 朝 、 奥 方 は 女 に 言い ました 。 「 突然です が 、 主人 の 言いつけ で 女 中 を 減らさ ねば なり ませ ん 。 あと から 入った あなた を そのまま に して 、 他の 者 に ひま を 出す 事 は 無理です から 、 残念だ けど お前 さん に ・・・」 する と 話し を 聞いて いた 女 は 、 みるみる 目 を つり あげて 、 「 さては 、 見た な っ ! 」 と 、 耳 まで 裂けた 口 から 恐ろしい 声 を あげて 、 奥 方 に 飛びかかろう と し ました 。 その 瞬間 、 「 化け物 め 、 思い知れ ! 」 と 、 部屋 に 飛び込んだ 主人 が 、 刀 で 女 の 首 を 切り落とした のです 。 主人 に 切り殺さ れた 女 の 正体 は 年老いた 大 ネコ で 、 尾 の 先 が ふた また に なって い ました 。 これ は 、 ネコ またと 呼ば れる 妖怪 です 。 そして その ひ たい に は 、 鬼 の 様 な 角 が 生えて い ました 。 主人 は 、 ネコ また の 死骸 に 手 を 合わせて 言い ました 。 「 みやびな 家 に 、 長い 間 飼わ れて いた ネコ であった のだろう 。 よく 働いて くれた が 、 妖怪 を 家 に 置いて おく わけに は いか ん 。 許せよ 」 それ から 主人 は お 坊さん を 呼ぶ と 、 ネコ また の 為 に お 経 を あげて もらい ました 。

おしまい

見た な! みた| Gesehen! I didn't see it! ¡Vistos! Vu ! 봤지? Gezien! Visto! Sett! 我看到了! 看到了

見た な ! みた| Did you see it!

むかし むかし 、 都 でも 名 の ある 屋敷 に 、 どこ から と も なく 一 人 の 美しい 女 が たずねて き ました 。 ||と||な|||やしき|||||||ひと|じん||うつくしい|おんな|||| Once upon a time, a beautiful woman came from nowhere to a mansion that is famous in the city. 「 どうか 、 お 屋敷 で 働かせて ください 」   屋敷 に は 女 中 ( じょ ちゅう ) が 大勢 い ました が 、 奥 方 は 女 の 気品 の 良 さ が 気 に 入って 、 しばらく 働かせて みる 事 に し ました 。 ||やしき||はたらかせて||やしき|||おんな|なか||||おおぜい||||おく|かた||おんな||きひん||よ|||き||はいって||はたらかせて||こと||| "Please work in the mansion." There were many maids in the mansion, but the wife was so impressed with the elegance of the woman that she decided to work for a while. Ta. する と 女 は 、 言葉 使い と いい 、 こまやかな 気配り と いい 、 女 中 と して 申し分 あり ませ ん 。 ||おんな||ことば|つかい||||きくばり|||おんな|なか|||もうしぶん||| Then, the woman is good at using words, attentive and attentive, and she is perfect as a maid. 花 を いけ させて も 、 字 を 書か せて も 、 素晴らしい 手なみ です 。 か|||さ せて||あざ||かか|||すばらしい|てなみ| Whether it's arranging flowers or writing letters, it's a wonderful gesture. 主人 も 、 すっかり 女 を 気 に 入って 、 「 部屋 を 与えて 、 大事に いたせ 」 と 、 奥 方 に 言い ました 。 あるじ|||おんな||き||はいって|へや||あたえて|だいじに|||おく|かた||いい| The husband, too, took care of the woman and said to his wife, "Give me a room and take good care of me."

ある 晩 の 事 。 |ばん||こと One night. 奥 方 が 夜ふけ に 女 の 部屋 の 前 を 通る と 、 あんどん が ぼんやり と もって い ました 。 おく|かた||よふけ||おんな||へや||ぜん||とおる|||||||| When his wife passed in front of the woman's room at night, Andon was vaguely taken. 「 あら ? "Oh? 今頃 まで 、 何 を して いる の かしら ? いまごろ||なん||||| What have you been up to now? 」   奥 方 が そっと 部屋 を のぞく と 、 体 から 頭 を 抜き取った 女 が 、 抜き取った 自分 の 頭 を 鏡台 の 前 に 置いて 、 その 顔 に お 化粧 を して いる のでした 。 おく|かた|||へや||||からだ||あたま||ぬきとった|おんな||ぬきとった|じぶん||あたま||きょうだい||ぜん||おいて||かお|||けしょう|||| When the wife gently looked into the room, the woman who pulled her head out of her body put her head out in front of the mirror stand and put on makeup on her face. 「! "! 」    あまり の 事 に 、 奥 方 は 声 も 出 ませ ん 。 ||こと||おく|かた||こえ||だ|| '' So much so that the wife is speechless. 女 は お 化粧 を 終えた 頭 を 両手 で 持ち上げる と 、 くい くい っと 、 自分 の 体 に はめ 戻して 、 何事 も なかった 様 に 寝て しまい ました 。 おんな|||けしょう||おえた|あたま||りょうて||もちあげる|||||じぶん||からだ|||もどして|なにごと|||さま||ねて|| When she lifted her head after making up with both hands, she squeezed it back into her body and fell asleep as if nothing had happened. 奥 方 は 主人 の 部屋 に 駆け込む と 、 さっき 見た 事 を 話し ました 。 おく|かた||あるじ||へや||かけこむ|||みた|こと||はなし| She ran into his room and told him what she had just seen. そして 二 人 は 相談 を して 、 女 を やめ させる 事 に した のです 。 |ふた|じん||そうだん|||おんな|||さ せる|こと||| And they consulted and decided to stop the woman.

あくる 朝 、 奥 方 は 女 に 言い ました 。 |あさ|おく|かた||おんな||いい| The next morning, the wife told the woman. 「 突然です が 、 主人 の 言いつけ で 女 中 を 減らさ ねば なり ませ ん 。 とつぜんです||あるじ||いいつけ||おんな|なか||へらさ|||| "Suddenly, I have to reduce the number of maids at the command of my husband. あと から 入った あなた を そのまま に して 、 他の 者 に ひま を 出す 事 は 無理です から 、 残念だ けど お前 さん に ・・・」   する と 話し を 聞いて いた 女 は 、 みるみる 目 を つり あげて 、 「 さては 、 見た な っ ! ||はいった||||||たの|もの||||だす|こと||むりです||ざんねんだ||おまえ|||||はなし||きいて||おんな|||め|||||みた|| It's impossible to leave you as it is and give a free time to other people, so I'm afraid I'm sorry, but the woman who was listening to me said, "Look up your eyes. , "Well, I saw it! 」 と 、 耳 まで 裂けた 口 から 恐ろしい 声 を あげて 、 奥 方 に 飛びかかろう と し ました 。 |みみ||さけた|くち||おそろしい|こえ|||おく|かた||とびかかろう||| '' he let out a terrifying voice with his mouth split to the ears, and about to leap at his wife. その 瞬間 、 「 化け物 め 、 思い知れ ! |しゅんかん|ばけもの||おもいしれ At that moment, I thought, "You monster, think about it! 」 と 、 部屋 に 飛び込んだ 主人 が 、 刀 で 女 の 首 を 切り落とした のです 。 |へや||とびこんだ|あるじ||かたな||おんな||くび||きりおとした| ' said the master, who rushed into the room and cut off the woman's head with a sword. 主人 に 切り殺さ れた 女 の 正体 は 年老いた 大 ネコ で 、 尾 の 先 が ふた また に なって い ました 。 あるじ||きりころさ||おんな||しょうたい||としおいた|だい|ねこ||お||さき||||||| The woman who was cut off by her husband was an old cat, and the tip of her tail was doubled. これ は 、 ネコ またと 呼ば れる 妖怪 です 。 ||ねこ||よば||ようかい| This is a youkai called Nekomata. そして その ひ たい に は 、 鬼 の 様 な 角 が 生えて い ました 。 ||||||おに||さま||かど||はえて|| And on that occasion, horns like demons were growing. 主人 は 、 ネコ また の 死骸 に 手 を 合わせて 言い ました 。 あるじ||ねこ|||しがい||て||あわせて|いい| My husband put his hands on the cat's carcass and said, "I'm sorry, but I can't help it. 「 みやびな 家 に 、 長い 間 飼わ れて いた ネコ であった のだろう 。 |いえ||ながい|あいだ|かわ|||ねこ|| "It must have been a cat that had been kept in a humble house for a long time. よく 働いて くれた が 、 妖怪 を 家 に 置いて おく わけに は いか ん 。 |はたらいて|||ようかい||いえ||おいて||||| I've worked hard, but why not leave the youkai at home? 許せよ 」   それ から 主人 は お 坊さん を 呼ぶ と 、 ネコ また の 為 に お 経 を あげて もらい ました 。 ゆるせよ|||あるじ|||ぼうさん||よぶ||ねこ|||ため|||へ|||| Forgive me." Then the master called the monk and asked him to recite a sutra for the cat.

おしまい the end