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1 - Harry Potter, 15.2禁じられた 森 (1)

15.2禁じられた 森 (1)

ハーマイオニー が 一晩 分 の 勉強 を 損する と ブツブツ 言う ので は ない か と 思った が 、彼女 は 文句 一つ 言わ なかった 。 ハリー と 同じ ように 、ハーマイオニー も 自分たち は 処罰 を 受けて も 当然の こと を した と 思っていた 。

夜 十一 時 、二人 は 談話室 で ロン に 別れ を 告げ 、ネビル と 一緒に 玄関 ホール へ 向かった 。 フィルチ は もう 来て いた ──そして マルフォイ も 。 マルフォイ が 処罰 を 受ける こと も ハリー は すっかり 忘れて いた 。

「ついて 来い 」

フィルチ は ランプ を 灯し 、先に 外に 出た 。

「規則 を 破る 前 に 、よーく 考える ように なったろう ねぇ 。 どうか ね ? 」フィルチ は 意地 の 悪い 目つき で みんな を 見た 。 「ああ 、そう だ とも ……私 に 言わ せり や 、しごいて 、痛い 目 を 見せる のが 一番 の 薬 だよ ──昔 の ような 体罰 が なくなって 、まったく 残念だ ……手首 を くくって 天井 から 数日 吊るした もんだ 。 今でも 私の 事務所に 鎖は 取ってある が ね ……万一 必要に なった 時に 備えて ピカピカに 磨いてある よ ──よし 、出かける と するか 。 逃げよう なんて 考える んじゃ ない ぞ 。 そんな こと したら もっと ひどい ことに なる から ねぇ 」

真っ暗な 校庭を 横切って 一行は 歩いた 。 ネビル は ずっと メソメソ して いた 。 罰 って いったい 何 だろう 、と ハリー は 思い 巡らせた 。 きっと 、ひどく 恐ろしい もの に 違いない 。 で なけりゃ フィルチ が あんなに 嬉し そうに して いる はず が ない 。

月は 晃々 と 明るかった が 、時折 サッと 雲が かかり 、あたりを 闇に した 。 行く 手に 、ハリーは ハグリッドの 小屋の 窓の 明かりを 見た 。 遠くから 大声が 聞こえた 。

「フィルチか ? 急いで くれ 。 俺は もう 出発したい 」ハリー の 心は 踊った 。 ハグリッド と 一緒 なら 、そんなに 悪くは ないだろう 。 ホッと した 気持 が 顔 に 出た に 違いない 。 フィルチ が たちまち それ を 読んだ 。

「あの 木偶の坊 と 一緒に 楽しもう と 思って いる んだろう ねぇ ? 坊や 、もう 一度 よく 考えた ほうがいい ねぇ ……君たち が これから 行く のは 、森 の 中 だ 。 もし 全員 無傷 で 戻って きたら 私 の 見込み 違い だが ね 」

とたん に ネビル は 低い うめき声 を 上げ 、 マルフォイ も その場で ピタツ と 動か なく なった 。

「森だって ? そんな ところに 夜 行けない よ ……それこそ いろんな のが いるんだろう ……狼男 だとか 、そう 聞いてる けど 」マルフォイの 声は いつもの 冷静さを 失って いた 。

ネビルは ハリーの ローブの 袖を しっかり 握り 、ヒィーッと 息を 詰まらせた 。

「そんな ことは 今さら 言っても 仕方がない ねぇ 」

フィルチ の 声が うれしさ の あまり 上ずって いる 。

「狼男 の ことは 、問題を 起こす 前に 考えとく べきだった ねぇ ? 」ハグリッド が ファング を すぐ 後ろに 従えて 暗闇の 中から 大股で 現れた 。 大きな 石 弓 を 持ち 、肩 に 矢筒 を 背負って いる 。

「もう 時間 だ 。 俺 は もう 三十 分 くらい も 待った ぞ 。 ハリー 、ハーマイオニー 、大丈夫 か ? 」「こいつら は 罰 を 受け に 来た んだ 。 あんまり 仲良く する わけには いきません よねえ 、ハグリッド 」フィルチ が 冷たく 言った 。

「 それ で 遅く なった と 、そう 言う のか ? 」ハグリッド は フィルチ を にらみつけた 。 「 説教 を たれて た ん だろう 。 え ? 説教 する の は おまえ の 役目 じゃ なかろう 。 おまえ の 役目 は もう 終わり だ 。 ここ から は 俺 が 引き受ける 」

「 夜明け に 戻って くる よ 。 こいつ ら の 体 の 残ってる 部分 だけ 引き取り に くる さ 」

フィルチ は 嫌 み たっぷりに そう 言う と 、 城 に 帰って いった 。 ランプ が 暗闇 に ユラユラと 消えていった 。 今度 は マルフォイ が ハグリッド に 向かって 言った 。

「僕 は 森 には 行かない 」

声 が 恐怖 に おののいて いる のが わかる ので ハリー は いい気味だ と 思った 。

「ホグワーツ に 残りたい なら 行かねば ならん 」ハグリッド が 厳しく 言い返した 。 「悪い ことを した んじゃ から 、その 償いを せにゃ ならん 」

「でも 、森に 行く のは 召使い が する ことだ よ 。 生徒に させる ことじゃ ない 。 同じ 文章 を 何 百 回 も 書き取り する とか 、そういう 罰 だ と 思っていた 。 もし 僕 が こんな こと を する って パパ が 知ったら 、きっと …… 」「きっと 、これ が ホグワーツ の 流儀 だって そう 言いきかせる だろう よ 」ハグリッド が うなる ように 言った 。 「書き取り だって ? へっ ! それ が なんの 役に 立つ ? 役に 立つ ことを しろ 、さもなきゃ 退学 しろ 。 おまえ の 父さん が 、おまえ が 追い出された 方が まし だって 言う んなら 、さっさと 城に 戻って 荷物を まとめろ ! さあ 行け ! 」マルフォイ は 動か なかった 。 ハグリッド を にらみつけて いた が 、やがて 視線 を 落とした 。

「よーし 、それじゃ 、よーく 聞いて くれ 。 なんせ 、俺たち が 今夜 やろう と している こと は 危険な んだ 。 みんな 軽はずみな ことを しちゃ いかん 。 しばらく は わし に ついて 来て くれ 」

ハグリッド が 先頭 に 立って 、森 の はずれ まで やってきた 。 ランプ を 高く 掲げ 、ハグリッド は 暗く 生い茂った 木々 の 奥 へ と 消えて いく 細い 曲がりくねった 獣道 を 指さした 。 森 の 中 を のぞき込む と 一陣 の 風 が みんな の 髪 を 逆立てた 。

「あそこ を 見ろ 。 地面 に 光った 物 が 見える か ? 銀色 の 物 が 見える か ? 一角 獣 の 血 だ 。 何者 かに ひどく 傷つけられた ユニコーン が この 森 の 中 に いる 。 今週 に なって 二 回 目 だ 。 水曜日 に 最初の 死骸 を 見つけた 。 みんな で かわいそうな やつ を 見つけだす んだ 。 助から ない なら 、苦しま ない ように して やら ねば ならん 」

「ユニコーン を 襲った やつ が 先に 僕たち を 見つけたら どう する んだい ? 」マルフォイ は 恐怖 を 隠し きれ ない 声 で 聞いた 。 「 俺 や ファング と 一緒に おれば 、 この 森 に 住む もの は 誰 も おまえたち を 傷つけ は せ ん 。 道 を 外れる な よ 。 よーし 、では 二 組 に 分かれて 別々 の 道 を 行こう 。 そこら 中 血だらけ だ 。 ユニコーン は 少なくとも 昨日 の 夜 から のたうち 回ってる ん じゃ ろう 」

「僕 は ファング と 一緒 が いい 」ファング の 長い 牙 を 見て 、マルフォイ が 急いで 言った 。

「よかろう 。 断っと く が 、 そい つ は 臆病 じゃ よ 。 そんじゃ 、ハリー と ハーマイオニー は 俺 と 一緒に 行こう 。 ドラコ と ネビル は ファング と 一緒に 別の 道 だ 。 もし ユニコーン を 見つけたら 緑 の 光 を 打ち上げる 、いい か ? 杖 を 出して 練習 しよう ──それで よし ──もし 困った こと が 起きたら 、赤い 光 を 打ち上げろ 。 みんな で 助け に 行く ──じゃ 、気を つけろ よ ──出発 だ 」

森 は 真っ暗 で シーン と して いた 。 少し 歩く と 道 が 二手 に 分かれて いた 。 ハグリッド たち は 左 の 道 を 、ファング の 組 は 右 の 道 を 取った 。

三 人 は 無言 で 足元 だけ を 見ながら 歩いた 。 時々 枝 の すき間 から 漏れる 月明かり が 、落葉 の 上 に 点々 と 滴った シルバーブルー の 血痕 を 照らし出した 。

ハリー は ハグリッド の 深刻な 顔 に 気づいた 。

「狼男 が ユニコーン を 殺す なんて こと ありうる の ? 」と ハリー は 聞いて みた 。

「あいつら は そんなに 速く ない 。 ユニコーン を 捕まえる のは たやすい こと じゃ ない 。 強い 魔力 を 持った 生き物 な んじゃ よ 。 ユニコーン が 怪我 した なんて こたぁ 、俺 は 今 まで 聞いた こと が ない な 」

苔 むした 切株 を 通り過ぎる 時 、ハリー は 水 の 音 を 聞いた 。 どこ か 近く に 川 が ある らしい 。 曲りくねった 小道 に は まだ あちこち に ユニコーン の 血 が 落ちて いた 。

「そっち は 大丈夫 か ? ハーマイオニー 」ハグリッド が ささやいた 。

「心配 する な 。 この ひどい 怪我 じゃ そんなに 遠く まで は 行け ない はずだ 。 もうすぐ ……その 木 の 陰 に 隠れろ ! 」ハグリッド は ハリー と ハーマイオニー を ひっつかみ 、樫 の 巨木 の 裏 に 放り込んだ 。 矢 を 引き出して 弓 に つがえ 、持ち上げて 構え 、いつでも 矢 を 放てる ように した 。 三 人 は 耳 を 澄ました 。

何か が 、すぐ そば の 枯葉 の 上 を スルスル 滑って いく 。 マント が 地面 を 引きずる ような 音 だった 。

ハグリッド が 目 を 細めて 暗い 道 を ジッと 見て いた が 、数 秒 後 に 音 は 徐々に 消えて いった 。

「思った とおり だ 」ハグリッド が つぶやいた 。

「ここ に いる べきでない 何者 か だ 」

「狼 男 ? 」「いーや 、狼 男 じゃ ないし ユニコーン でもない 」ハグリッド は 険しい 顔 を した 。 「よーし 、俺 に ついて 来い 。 気を つけて な 」

三人は 前より も さらに ゆっくりと 、どんな 小さな 音も 聞き逃す まいと 聞き耳を 立てて 進んだ 。

突然 、前方の 開けた 場所で 確かに 何かが 動いた 。

「そこに いるのは 誰だ ? 姿 を 現せ ……こっち に は 武器 が ある ぞ ! 」ハグリッド が 声 を 張り上げた 。 開けた 空間 に 現れた の は ……人間 、いや 、それとも 馬 ? 腰 から 上 は 赤い 髪 に 赤い ヒゲ の 人 の 姿 。 そして 腰 から 下 は ツヤツヤ と した 栗毛 に 赤味 が かった 長い 尾 を つけた 馬 。 ハリー と ハーマイオニー は 口 を ポカン と 開けた まま だった 。

「ああ 、君 か 、ロナン 」ハグリッド が ホッと した ように 言った 。

「元気 かね ? 」ハグリッド は ケンタウルス に 近づき 握手 した 。

「こんばんは 、ハグリッド 」

ロナン の 声 は 深く 、悲しげ だった 。

「私 を 撃とう と した んですか ? 」「ロナン 、用心 に こした ことは ない 」 石 弓 を 軽く 叩き ながら ハグリッド が 言った 。

「なんか 悪い もんが この 森 を うろついて いる んで な 。 ところで 、ここ の 二人 は ハリー・ポッター と ハーマイオニー・グレンジャー だ 。 学校 の 生徒 で な 。 お 二人 さん 、こちら は ロナン だ よ 。 ケンタウルス だ 」

「気 が ついて いた わ 」ハーマイオニー が 消え 入る ような 声 で 言った 。

「こんばんは 。 生徒 さん だ ね ? 学校 で は たくさん 勉強 してる かね ? 」「えーと …… 」 「少し は 」ハーマイオニー が オズオズと 答えた 。

「少し 。 そう 。 それはよかった 」

ロナン は フーッ と ため息 を つき 、首 を ブルルッ と 振って 空 を 見上げた 。

「今夜 は 火星 が とても 明るい 」

「ああ 」

ハグリッド も チラリ と 空 を 見上げた 。

「なあ 、ロナン よ 。 君 に 会えて よかった 。 ユニコーン が 、しかも 怪我 を した ヤツ が おる んだ ……なんか 見かけ ん かった か ? 」ロナン は すぐに は 返事 を し なかった 。 瞬き も せず 空 を 見つめ 、ロナン は 再び ため息 を ついた 。

「いつでも 罪 も ない 者 が 真っ先 に 犠牲 に なる 。 大昔 から ずっと そう だった 。 そして 今 も なお …… 」

「あぁ 。 だが ロナン 、何か 見なかった か ? いつも と 違う 何かを ? 」ハグリッド が もう 一度 聞いた 。

「今夜 は 火星 が 明るい 」

ハグリッド が イライラ している のに 、ロナン は 同じ ことを 繰り返した 。

「いつも と 違う 明るさ だ 」

「あぁ 、だが 俺 が 聞きたい の は 火星 より 、もう ちょいと 自分 に 近い 方 の こと だが 。 そうか 、君は 奇妙な ものは 何も 気づかなかった んだな ? 」またしても ロナンは しばらく 答えなかった が 、ついに こう 言った 。 「森は 多くの 秘密を 覆い隠す 」

ロナン の 後ろの 木立の 中で 何かが 動いた 。 ハグリッド は また 弓 を 構えた 。 だが それ は 別の ケンタウルス だった 。 真っ黒な 髪 と 胴体 で ロナン より 荒々しい 感じ が した 。

「やあ 、ベイン 。 元気かね ? 」と ハグリッド が 声 を かけた 。

「こんばんは 。 ハグリッド 、あなたも 元気ですか ? 」「ああ 、元気 だ 。 なあ 、ロナン にも 今 聞いた んだが 、最近 この 辺で 何か おかしな 物を 見 んかったか ? 実は ユニコーン が 傷つけられて な ……おまえさん 何か 知らん かい ? 」ベイン は ロナン の そば まで 歩いていき 、隣に 立って 空を 見上げた 。 「今夜 は 火星 が 明るい 」ベイン は それ だけ 言った 。

「もう それ は 聞いた 」ハグリッド は 不機嫌 だった 。

「さーて 、もし お二人 さん の どっち か でも 何か 気が ついたら 俺 に 知らせて くれ 、たのむ 。 さあ 、俺たち は 行こう か 」

ハリー と ハーマイオニー は ハグリッド の 後 に ついて そこ から 離れた 。 二人 は 肩 越しに 何度も 振り返り 、木立 が 邪魔 して 見えなく なる まで 、ロナン と ベイン を しげしげと 見つめて いた 。

「ただ の 一度も ──」ハグリッド は イライラ して 言った 。

「ケンタウルス から はっきり した 答え を もらった ためし が ない 。 いまいましい 夢想家 よ 。 星 ばかり 眺めて 、 月 より 近く の もの に は なんの 興味 も 持っと らん 」「 森 に は ケンタウルス が たくさん いる の ? 」と ハーマイオニー が 尋ねた 。

「ああ 、まあまあ だな ……たいてい やっこさん たち は あんまり 他の やつ とは 接する こと が ない 。 だが 俺が 何か 聞きたい 時は 、ちゃんと 現れる という 親切さは ある 。 連中は 深い 、心が な 。 ケンタウルス ……いろんな ことを 知っとるが ……あまり 教えちゃくれん 」「さっき 聞いた 音 、ケンタウルス だった のかな ? 」ハリーが 聞いた 。

「あれが 蹄 の 音に 聞こえた かね ? い ー や 、 俺 に は わかる 。 ユニコーンを 殺した ヤツの 物音だ ……あんな 音は 今まで 聞いた ことがない 」

三人は 深く 真っ暗な 茂みの 中を 進んだ 。 ハリー は 神経質に 何度も 後ろを 振り返った 。 なんとなく 見張られている ような 嫌な 感じが する のだ 。 ハグリッド も いる し 、おまけに 石弓も ある から 大丈夫 、と ハリーは 思った 。 ちょうど 角を 曲がった 時 、ハーマイオニーが ハグリッドの 腕を つかんだ 。

「ハグリッド ! 見て 、赤い 火花 よ 。 ネビル たち に 何 か あった んだ わ ! 」「二人 とも ここ で 待って ろ 。 この 小道 から 外れる な よ 。 すぐ 戻って くる から な 」

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