Violet Evergarden Episode 13
( 銃声 )
(メルクロフ )う あっ …
ん っ !
(ディート フリート )俺 が 捨てた 道具 は ―
ギル ベルト の 犬 に なった
だが 両腕 を 失い あるじ を 失い ―
何もかも なく し た その 果て に ―
なぜ か そこ に 立って い た
(ヴァイオレット )ハァ ハァ なぜ か そこ に 立って い た
なぜ か そこ に 立って い た
(弾切れ の 音 )
(メルクロフ )う う …
ん ん っ …
う あー !おお っ …
(ヴァイオレット )ハッ !
ハッ
(ディート フリート )ん っ …
(ヴァイオレット )ありがとう ございます
ハッ
(メルクロフ )甘い な
時間切れ だ
さっさと 私 を 殺し て いれ ば 間に合った かも しれん もの を
ハッ !爆弾 か
(メルクロフ )フッ フフフ …
ハハハハッ !
(ディート フリート )緊急 停止 !急げ !
(機関士 )利かない !
客車 の ブレーキ を !
非常 ブレーキ !
(急 ブレーキ の 音 )
(ベネディクト )あっ !何 だ ?
(カトレア )ヴァイオレット !
ん ん っ …
(ベネディクト )ヴァイオレット !
もう 1 つ の 爆弾 を !
(ベネディクト )分かった
う お ー !
外れ た !
ヴァイオレット !
(汽笛 )
(ヴァイオレット )くっ …
ん ん っ …
う っ !
(力み 声 )
ん ん っ …
(力み 声 )
(ヴァイオレット )うっ !
(ベネディクト )うっ …
(カトレア )ヴァイオレット !
(カトレア )“ガルダ リク および ―”
“ライデンシャフトリヒ の 両国 は ―”
“国際 平和 と 安全 を 維持 する ため に ―”
“主権 を 有する 対等 の 関係 として ―”
“相互 に 連携 を 行う ”
“その ため に ただちに 公正 な 貿易 を 再開 し ―”
“ライデンシャフトリヒ は 友好 の 証し と して ―”
“緊急 支援 物資 を 1 年 分 提供 する ”
“以上 ここ に 両国 の 和平 を 調印 する こと を 誓う ”
(市民 たち の 歓声 )
(ヴァイオレット )終わり まし た
ああ
どう した ?
(ヴァイオレット )終わった のに …
(男性 )終わった のに …
戦争 は 終わった のに 息子 は 帰って こない
もう 息子 は 諦めよ う と 妻 に 言ってる ん だ
でも …
(ヴァイオレット )分かり ます
よく 分かり ます
手紙 に は こう 書い て くれる かな ?
“ 俺 たち の 所 に 生まれて きて くれて ありがとう ”って
(ヴァイオレット )はい
(カトレア )航空 祭
しばらく 戦争 で 中止 に なってた し ―
5 年 ぶり だ から みんな 楽しみ に し てる の よ ね
明日 が 締め切り だ から もう 1 日 頑張り ましょう
はい 頑張り ます
ウフッ
私 も ね 手紙 書こ う か な って 思って る の
ドール に なる 前 私 踊り子 し て た の
お 店 に は 軍 の 人 も たくさん 来て た
亡くなった 人 も ずいぶん い て ね
その 人 たち に 書こ う か なって
ヴァイオレット も 書 い て み たら ?
私 は まだ 自分 の 手紙 を 書い た こと が ありませ ん
じゃあ 記念 すべき 初めて の 手紙 ね
今 の あなた が 思う とおり に 書け ば いい の よ
心 の まま に ね
心 の …
(ヴァイオレット )少佐
(ギル ベルト )何 だ ?
(ヴァイオレット )私 は もう ご 不要 です か ?
(ギル ベルト )何 の こと だ ?
(ヴァイオレット )処分 さ れる 結果 ―
ホッ ジンズ 中佐 の もと へ 移さ れる の でしょう か ?
もう 少佐 に 命令 は 頂け ない の でしょ うか ?
(ギル ベルト )君 は そんなに 私 の 命令 が 欲しい の か ?
命令 は 私 の すべて です
(ギル ベルト )私 の 命令 は この 戦い 以降 聞か なくて いい
いや 誰 の 命令 も 聞か なく て いい
あっ
(ギル ベルト )自由 に 生きなさい
(ヴァイオレット )それ が ご 命令 です か ?
ん っ …
どうして 命令 だ と 思う ん だ ?
私 が 本当 に 道具 だ と 思っている と ?
そう な の で あれば 幼い 君 を 抱い て 帰り は し なかった
君 を ずっと 私 だけ の そば に 置か なかった
分かって いる はず だ
怒って いる の も
つらい の も 君 を …
少佐 …
(ギル ベルト )君 に は 感情 が ある
私 と 同じ 心 が ある だろ !
ない と いう の なら ―
ない と いう の なら その 顔 は 何 だ ?
そんな 顔 が できる ん じゃない か !
今 私 の こと が 怖い だ ろ ?
急に どなら れ て イヤ だろ ?
分かり ませ ん
(ギル ベルト )理不尽 に 言わ れ て 腹 が 立つ だろ ?
分かり ませ ん
ウソ だ !
(ヴァイオレット )ウソ で は あり ませ ん
自分 でも 分から ない の です
私 は 少佐 の 命令 を 聞い て い たい の です
少佐 の 命令 が あれ ば どこ に でも 行ける の です
それ だけ な の です
(ギル ベルト )すま なかった
でも 私 は 君 が ―
“自分 は 道具 で あれ ”と 戒める の を 見ている のが つらい
小さかった 君 を ―
そんな ふう に し て しまった の は 私 なのに …
なのに …
君 は まだ 私 の こと を 信じ て …
(ギル ベルト )君 は 悪く ない
もう 数 時間 で 決戦 だ
この 話 は また 今度 に しよう
(ホッ ジンズ )書け なかった ?
(ヴァイオレット )心 は ある の です
あった の です あの とき も
ですが 分から ない の です
少佐 に 何 を 伝え たい か ?
(ホッ ジンズ )ヴァイオレット ちゃん
締め切り は 今日 の 夕方 だ けど ―
朝 まで に 書ければ 俺 が 事務局 に 持っていく
だから 書く ん だ
短く て も 1 行 で も いい から
(ノック )
(ホッ ジンズ )はい
(ネリネ )失礼 します
あの …ヴァイオレット に ―
ブーゲンビリア さん と おっしゃる お客様 が …
あっ …
(リリアン )ありがとう ございました
ん ?
ハァ ハァ ハァ …
(ディート フリート )こっち だ
(ディート フリート )昨日 まで 航空 祭 の 手紙 の 代筆 で 忙しかった ん だろ ?
今日 は 休み な のに 会う のが 俺 で 悪かった
いえ
(ディート フリート )ライデン の うち の 屋敷 に は 来 た こと は なかった な ?
驚か ない ように 言って おく が ―
少し 記憶 が 曖昧 に なって いる
(ディート フリート )母 だ
(ブーゲンビリア 夫人 )あなた は ?
あっ…
(ディート フリート )ヴァイオレット です
母上 が “会い たい ”と
あっ そう だった わ
あの 子 が “ここ に 引き取って ほしい ”と
やっと 来た の ね
はい
(夫人 )ギル ベルト は 一緒 で は ない の ?
母上 ギル ベルト は …
(ヴァイオレット )一緒 です
あの 子 の 瞳 と 同じ 色 だ わ
少佐 の 瞳 と 同じ 色 です
美しい わ ね
はい
言葉 が 分から なかった ので 言った こと は ありませ ん が
少佐 の 瞳 は 出会った とき から 美しい です
美しい です
それ で あなた ギル ベルト と は どういう …
(ヴァイオレット )少佐 は 私 を 拾い ―
育て ―
使って ください まし た
ですが …
分かって る わ
イン テンス の 戦い で あの 子 は …
そう です
その 話 を する ため に 来て もらった の でしょ う
母上
そう だった わ ね
あなた の せい で は ない わ
(ヴァイオレット )ハッ …
(夫人 )あなた が 背負わ なく て いい の よ
ディート フリート は ね
もう ギル ベルト の こと は 諦めろ と 言う の
あの 子 だって でき は し ない のに
2 人 は ね ―
子供 の ころ から それ は 仲 の いい 兄弟 だった の よ
あの 子 は 生きてる
あっ…
心 の 中 で
だから 決して 忘れ ない
思い出す たび に つらく て も ずっと 思って 生き て いく わ
だって 今 も ―
愛し て いる ん だ も の
はい
はい
はい
(ディート フリート )ヴァイオレット
あいつ の 分 も お前 は 生きろ
生き て 生き て 生き て ―
そして 死ね
これ が 俺 から の 最後 の 命令 だ
もう …
命令 は いり ませ ん
(ディート フリート )あっ …
(ディート フリート )俺 が 捨てた 道具 を ―
ギル ベルト は 道具 と して 扱わ なかった
だから それ は 両腕 を 失い ―
あるじ を 失って も ―
あいつ から もらった 大切 な もの を ―
決して なくす こと は ない だろう
(タイプライター を 打つ 音 )
(エリカ )本当 いい 天気 に なって よかった
(アイリス )ライデン に は 珍しく 雪 が 降り まし た もん ね
(ルク リア )ヴァイオレット !
(ヴァイオレット )ルク リア
(ルク リア )よかった 来られた の ね
航空 祭 の 代筆 で あなた も 忙しかった でしょ ?
いえ
でも たくさん 手紙 を 書き まし た
初めて 自分 の 手紙 も
そ っか
私 も 書い た わ 両親 宛て に
きっと 届き ます
ありがとう
(アイリス )私 も 書き まし た よ
未来 の 自分 に
ライデン 一 ( いち ) いや …
大陸 一 ( いち ) の ドール に なってる 自分 に
すごい 野望 ね
(ルク リア )エリカ さん は ―
何 を 書い たん です か ?
(エリカ )ん っ …
最近 好き な 人 が できた ので
その 人 に 気持ち を …N(アイリス )えー !
誰 です か それ ? 誰 です か ?
( ベネディクト ) お ー い ( アイリス ) ん ?
俺 の 手紙 の 内容 知り たい か ?
(エリカ )知り たい (アイリス )ああ …
(ベネディクト )実は さ
ホッ ジンズ 宛て に 書い たん だ
( エリカ ) え ?
お前 !俺 に 取って代わる 気 か ?
何て こと 書い てん だ よ
人 の こと 言え ない でしょ
あなた だって 何 書い て ん の よ
あっ!
“パパ から 未来 の 娘 へ ”
いつの間に !
あっ やめて …
(カトレア )書き 損じ た 手紙 が ―
社長 室 の ゴミ 箱 から いっぱい あふれ出てた わ よ
パパ
君 が パパ と 呼ぶ な !
パパ …
(ホッ ジンズ )やめろー !(カトレア )フフッ
“パパ は 君 が 生まれる の を 待ってる よ ”
“幸せ に なる こと を ”
“誰 か を 愛し 愛される こと を ”
“そして 君 や 君の 子供たち の 生きる 未来 が ―”
“争い の ない ―”
“幸せ で あふれた 世界 で あります ように と ”
(アイリス )フフッ
(市民 たち の 歓声 )
(ヴァイオレット )たくさん の 人 の 思い が ―
空 から 降って きます
(ギル ベルト )ヴァイオレット
(ヴァイオレット )少佐
“親愛 なる ギル ベル ト 少佐 ”
“お 元気 です か ?お 変わり ない です か ?”
“今 どこ に いらっしゃい ます か ?”
“困った こと は あり ませ ん か ?”
“春 も 夏 も ―”
“秋 も 冬 も ―”
“いくつ も 季節 が 過ぎ まし た が ―”
“少佐 の いらっしゃる 季節 だけ が 巡って きませ ん ”
“私 最初 は 分かり ませ ん でした ”
“少佐 の お 気持ち が 何 1 つ 分かりません でした ”
“でも 少佐 に 頂い た この 新しい 人生 の 中 で ―”
“少し だけ です が 感じる こと が できる ように なった の です ”
“代筆 を 通し て ”
“出会った 方 たち を 通し て ”
“私 は 信じて い ます ”
“少佐 が どこ か で 生き て いらっしゃる こと を ”
“だから 私 も 生きて ”
“生き て 生き て ―”
“その 先 に 何 が ある か 分から なく て も ―”
“ただ 生き て ―”
“そして また 会え たら こう 伝え たい の です ”
“私 は 今 ―”
“愛し てる も ―”
“少し は 分かる の です ”
う っ …
(カトレア )ヴァイオレット !代筆 依頼 至急 の 用件 だって !
(ホッジンズ )ベネディクト お前 お茶 いれ て くれ
(ベネディクト )何 だ よ !何で 俺 が お茶 を
( ノック )
(ドア が 開く 音 )
(ホッ ジンズ )ヴァイオレット ちゃん お 客 様 が お 待ち だ よ
今 行き ます
( ノック )
(ヴァイオレット )お初 に お目にかかり ます
お客様 が お望み なら どこ でも 駆けつけます
自動 手記 人形 サービス
ヴァイオレット ・ N エヴァー ガーデン です