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盾の勇者成りがり02, 盾の勇者の成り上がり2 番外編 (1)

盾の 勇者 の 成り上がり 2 番外編 (1 )

番外 編 あの 人 へ の 贈り物 「ナオフミ 様 。 湯 煙 が 見えて きました よ 」 その 日 、私 は フィーロ の 馬車 を 操り ながら ナオフミ 様 に そう 言いました 。 ナオフミ 様 の 話 で は 、次 に 行く 町 が 温泉 街 だ と いう 事 で 、どんな ところ か 今 から 楽しみです 。

「 お ? そう か 」

「 なんか くさ ー い 」

フィーロ が 馬車 を 引き ながら 臭そうに 顔 を 渋く させて います 。 「そうい や 硫黄 臭 が する な 。 温泉 が 近く で 湧いて いる んだ ろ 」

「おんせん って 美味しい の ? 」「温泉 自体 は 美味 くない なー 、温泉卵 とか は 美味い けど 」 「おんせん が 卵 産む の ? 」「違う 違う 。 温泉 で 茹でた 卵 だ よ 。 他 に 温泉 饅頭 が ……この 世界 に は 無い か 」

と 、ナオフミ 様 は フィーロ の 質問 に 答えて くださって います 。 「ここ でも 薬 を 売る んです よね 」

「ああ 、宿 の 手配 は 俺 が する から ラフタリア は 薬 を 売りさばいて くれ 」

「 わかりました 」 「せっかく だ 。 ここ で 少し ゆっくり する の も 悪く ない 。 二 、三 日 滞在 して 休む か 」

私 と フィーロ は 自然 と 笑み を 浮かべました 。 だって 最近 は 行商 で 忙しく 、遊んで いる 暇 は あんまり なかった から です 。

特に ナオフミ 様 は 毎日 薬 の 調合 や 行商 の 金 勘定 、それに 加えて 魔法 の 勉強 と 休む 暇 が ありません 。 この 辺り で 少し 休息 を 取る の は 、健康 の 面 でも 良い と 思います 。 「それ は 名案 です ね 、ナオフミ 様 」

「じゃあ 明日 は ご しゅじん さま も 遊んで くれる の ー ? 」「調合 が ある から そこ まで 遊べ ない が 、ゆっくり 温泉 に 浸かる くらい は できる と 良い な 。 ほら 、フィーロ 、そろそろ 止まれ 」

「 は ー い 」

温泉 地 に 療養 へ 来ている 方 や 治療師 の 方 が 薬 を 買い求め 、思いのほか 早く ナオフミ 様 が 作った 薬 を 売りさばく 事 が できました 。 だ から 早めに 宿 に 入り 、温泉 に ゆっくり と 浸かる 事 に 。

「ご しゅじん さま の 所 へ 行って くる ね 」

「ダメ です よ 。 ナオフミ 様 に 御 迷惑 が 掛ります 」 「えー ……大丈夫 だ よ 。 ご しゅじん さま なら 」

「何 が 大丈夫 です か ! それ に あっち は 男湯 です よ 。 フィーロ は 女の子 でしょう ? 」と 、止める 私 を 振り切って 、フィーロ は 温泉 の 垣根 を 乗り越えて 行って しまいました 。 「 ご しゅじん さま ー 一緒に は いろ ー 」

「なんだ フィーロ か 。 ああ 、はい はい 。 肩 まで しっかり 浸かれよ 」

「 うん 」

垣根 の 方 から ナオフミ 様 と フィーロ の 声 が 聞こえて きました 。 う う ……な んでしょう 。 少し 負けた ような 気持ち です 。

温泉 に 浸かっている と 、温泉 の 由来 が 書かれている 看板 に 目 が 行きます 。 銀色 の ……イノシシ です か ? その イノシシ を 倒した 事 で 温泉 が 湧いた みたいな 伝説 が 子供 でも 読める ように 物語 仕立て で 書かれて いました 。 他 に 恋愛 成就 の 温泉 で も ある とか ……物語 の 中 で 書かれて います 。 この 温泉 に 一緒に 入った 男女 は 永遠に 結ばれる 。

それ って ……今 まさに フィーロ と ナオフミ 様 の 状態 では ありません か !? 「 う ……」

看板 を 見 ながら 温泉 に 入って いたら のぼせて きました ので 、早 めに 上がります 。 宿 の 部屋 に 戻る と ナオフミ 様 は 既に 入浴 を 済ませて 、部屋 で アクセサリー の 細工 の 勉強 を して いました 。 色々 と 教わった のです けど 、最近 は 器材 の 関係 で 良い 物 が 作れ ない と 悩んで 知恵 を 絞って います 。 「ああ 、ラフタリア か 。 ちょっと こっち に 来い 」

私 が 部屋 に 入ってきた 事 に 気付いた ナオフミ 様 は 、薬 を 持った まま ベッド に 腰掛ける ように 指示 しました 。 「 はい 」

ナオフミ 様 は 私 の 背中 に ある 傷跡 を 酷く 気にしていて 、薬 を 塗って 治そう と して くださります 。 その お陰 か 、背中 の 肌 が 突っ張る 感じ は 既に ありません 。 私 は ……さっき 読んだ カップル は 永遠に 結ばれる と いう 記述 を 思い出し 、

「ナオフミ 様 ……」

勇気 を 振り絞って 体 に 巻いて いた タオル を 取って ナオフミ 様 に 見せました 。 言って は 何 です が 、ナオフミ 様 は 女性 関係 で トラウマ を 抱いて いる ので 、こういう の は 嫌う かも しれません 。 です が 、私 の 気持ち を 知って 欲しい ので 思いきって 行動 します 。 「ど 、どう です か ? 」私 、魅力 的 でしょう か ? ナオフミ 様 ……。

と 、ナオフミ 様 が 私 の 背中 を 見て 少し は うろたえて くれる 。 もしくは 、私 の 決意 を 察して 理解して 下さる 事 を 期待した のです が 。

「まあ 、大分 良く なった んじゃないか ? 出会った 頃 と は 雲泥 の 差 だ な 」

えっと ……ナオフミ 様 は 私 の 裸 を 見て 顔色 一 つ 変え ず 、キョトンと した 表情 で 見て います 。 むしろ 私 の 方 が 恥ずかしくて めまい が して きました 。 「 え ? あの ……それ だけ です か ? 」「何 か ある の か ? 」「い 、いえ 」 「あと 、いつまでも 裸 に なって いる と 風邪 を ──」

「 あー ! お姉ちゃん が 裸 に なってる ! 」フィーロ が 部屋 に 入って 来て 大声 を 上げます 。 ワンピース を 脱いで 全裸 に なって こっち に 突撃 して きました 。 そういう 遊び じゃ ありません ! 「フィーロ も 混ぜて ー ! 」 「 混ぜません ! なん です か 」

ああ ……ナオフミ 様 、私 の 一世一代 の 告白 の 前振り が ……。

夜 も 更けて きた ので 就寝 する 事 に なり 、フィーロ は すやすや と 私 の 隣 で 寝息 を 立てて いました 。 「あの 、ナオフミ 様 」

「 なんだ ? 」ナオフミ 様 は まだ 薬 を 調合 して いて 、寝る の は まだ 先 です 。 ここ で 頑張ら ない と 。 ナオフミ 様 と 両 想い に なる んです !

「 その ……」

「 ん ? 」ナオフミ 様 が 私 を 見て います 。 温泉 の 所 為 か 、顔 が 熱く なって きて ……沸騰 し そうです が 、頑張ります 。 「ナオフミ 様 、私 は ……貴方 が 好きです 」

「そう か 」

通じた ! 私 の 心 は 空 を も 飛べる 程 高らかに ──。

「俺 も 好き だ ぞ 。 娘 みたい に 」

一瞬 で 水 を 掛けられ 、地 の 底 に 落ちて しまいました 。 ああ 、どうも ナオフミ 様 は 私 を 子供 扱い する と 言います か 、親 の ような 感覚 で 接して くる んです 。 私 は もう 子供 じゃ ありません ! と 、何 度 か 言った のです けど 、

「 そうだ な ーラフタリア は もう 大人 だ よ な 」

と 、取り合って くれ ない のです 。

もう ……凄く 鈍感で ……そこ が 魅力 でも ある のです けど 。

ただ 、もう 一歩 前進 したい のです が 、なかなか 機会 が なくて 上手く 行きません 。 理想 として は 、ナオフミ 様 から 告白 して 欲しい と いう 想い は あります が 、ナオフミ 様 は 過去 に 色々 あって 女性 に 強い トラウマ を 持って います 。 だから 、私 から 告白 して 恋人 に なる んです 。

だけど 、ナオフミ 様 は どう すれば 気付いて くれる でしょうか ?

そこ で 小さな 頃 に 聞いた 話 を 思い出しました 。 お母さん は お 父さん に プレゼント を もらった の が きっかけ で 恋 に 目覚めた と 言って いました 。 はい 。 これ しか ない と 私 の 中 で 決まった 瞬間 でした 。

これ は もう プレゼント を して 、振り向いて もらう しか ありません ! ナオフミ 様 は 、強く なる ため に 色々な 物 を 盾 に 入れて います 。 と 言う 事 は 私 が 強く なる のに 必要な 物 を 調達 し 、有能だ 、大人だ と 認めさせて から 告白 すれば 気付いて くれる はず !

翌朝 、私 は 温泉 街 を 歩いて 情報 を 集めよう と 思いました 。 「あの 、この 辺り で 珍しい 物 って あります か ? 」メジャー な 物 だ と ナオフミ 様 も 認めて 下さら ない と 思う ので 、近く に 伝説 とか ない か を 尋ねます 。 前 に フィーロ の 服 を 作る ため に 遺跡 に 行きました 。 あんな 感じ で 入手 が 困難な 代物 を 持ってくれば ……きっと 。

「 珍しい 物 か ー 、 この 辺り で 有名だ と ガゴッコ の 温泉 卵 と か 珍味 で 有名だ な 」

宿 の 店主 が 私 の 質問 に 、考え ながら 答えて くれました 。 「いえ 、そう 言う 物 で は なく 、もっと 珍しい 物 を 探している のです けど ……綺麗な 石 と か 」

「と なる と 、ラチウム とか かな ? 」「なん です か それ ? 」「ああ 、この 辺り で 採れる 凄く 珍しい 鉱石 な んだ 。 魔法使い や 錬金術 師 が 高く 買い取って くれる 。 他 に も 恋愛 成就 の おまじない と して この 辺り じゃ 珍重 される 物 だ 」

これ です ! こう 言う 珍しい 鉱石 を 私 一人 で 採って くれば 、ナオフミ 様 も 認めて 下さる はず !

しかも 恋愛 成就 と は 、今 の 私 に ピッタリ の 鉱石 です 。

「どこ で 採れる のです か ? 」「あの 山 の 奥地 で 採取 できる と 思う けど 、大変だ よ 」 「覚悟 の 上 です 」

「じゃあ ラチウム の ある 場所 は ガゴッコ の 巣 の ──」

私 は 店主 に 食い入る ように 質問 し 、ラチウム と いう 鉱石 が 採れる 場所 を 聞き出しました 。 そして 準備 を 整え 、出発 いたします 。 「 この 辺り です か ー ……」

地図 を 片手 に 私 は 火山 を 登って 行きます 。 硫黄 臭くて 正直 暑い です 。

店主 の 話 で は 、ラチウム と いう の は 高い 所 に 住む 魔物 が 目印 だ そうで 、その 魔物 の 巣 の 下 に は 間違いなく ある そうです 。

その 魔物 自体 は そこ まで 珍しく ない のです けど 、巣 を 作って いる のが 珍しく ラチウム の 生み出す 魔力 と いうか 、何か に 引き寄せられて 巣 を 作る とか 。 と 、探索 して いる と その 魔物 の 巣 を 見つけました 。 「 あ ──」

さっそく その 場 へ 行こう と 目線 を 高く して いた 所 為 でしょう か 。

ボフン と 大きな 何 か に ぶつかって しまいました 。 「い たた ……」

跳ね飛ばさ れ 、尻もち を ついて 、ぶつかった 相手 を 見ます 。 「あ 、お姉ちゃん ! 」なんと フィーロ が 私 と 同じ ように 紙 を 片手 に 持って 、そこ に 立って いました 。 紙 は 、おそらく 地図 でしょう 。

「なんで フィーロ が こんな 所 に いる のです か ? 」「それ は こっち の セリフ だ よ ー 」 「「……」」

何 でしょう 。 なんとなく 女 の 勘 が 私 に 囁いて います 。 フィーロ は 敵 である と 。 ナオフミ 様 を 私 から 掠 め 取ろう と している と 。

確かに 前々 から フィーロ は ナオフミ 様 を 渡さ ない など と 言って います 。 ここ は 聞きだす の が 先決 です 。

「フィーロ 、もう 一 度 聞きます 。 なんで ここ に ? 」 「 えっと ね ー 珍しい 食べ物 が ー この お 山 に ある ん だって ー 」 そう 言えば 店主 は ガゴッコ の 温泉 卵 と 言ってました 。 おそらく 、その 事 でしょう 。

「 その 美味しい 珍しい 食べ物 を ご しゅじん さま に 持っていけば きっと ご しゅじん さま が フィーロ を 撫 な で 撫で して フィーロ の 番 い に なって くれる と 思う の ー 」

「 なりません ! 」どういう 理屈 です か 、この 子 は ! 「そう 言う お姉ちゃん は どう な の ー ? フィーロ に 内緒 で 何 か 探し に ここ へ きたん でしょ ー ? 」……これ 見よがしに 小 首 を 傾かしげる フィーロ を 、私 は なんか かわいらしい と 思って しまいました 。 この 可愛らし さ に ナオフミ 様 が 籠 絡 さ れたら 私 は 惨めです 。

なにがなんでも 負ける わけに は いきま せん !

「じゃあ 、どっち が 用意 した 物 が ナオフミ 様 を 喜ばせる か 勝負 です ! 」 「 うん ! お 姉ちゃん に は 負け ない よ ー 」

フィーロ と の 勝負 の 火蓋 が 切って 落とされました 。 「た ああ ああ ああ ああ ああ ああ ああ ああ ああ ああ ! 」 「 負けません ! 」掛け声 と 共に 斜面 を 駆けあがる フィーロ に 負けじ と 、私 も 走り抜けます 。 こんな 事 も あろう かと 暇 さえ あれば 体 を 鍛えて いた のが 役立つ 時 です !

フィーロ に は 死んで も 負けません ! 「 グッグガ !?」

ガゴッコ と 呼ば れ る なんか 丸くて 真っ白な 鳥 が 突進 して くる 私達 を 見て 声 を 上げます 。

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