High Score Girl II Episode 1
(鳥 の 鳴き声 )
( 矢口 春雄 ( や ぐち はる お ) ) 今 まで 何 の 景品 が 嬉しかった よ ?
( 爺 ( じい ) や ) あの 建物 が 気 に なります か ? お 嬢 様
あそこ は ゲーム センター と いう 場所 で ございます
ご 興味 が お あり の よう です が 近づい て は なりません
きらびやか な 外観 と は 裏腹 に ―
あそこ は 不良 の 巣窟 で ござい ます
( 爺 や ) 低俗 な人間 同士 が ささい な こと で 小競り合い ―
卑 わい で 暴力的 な ゲーム の 数々 が 立ち並んでいる のです
♪ ~
~ ♪
(カラス の 鳴き声 )
( 業 田 萌美 ( ごう だ も えみ ) ) 真 ( まこと ) さん ! ( 大野 ( おお の ) 真 ) え えっ?
(萌美 )大野 家 の 名 を 汚さ ない ため に も ―
あなた たち 姉妹 に は 一流 に なって もらわなくて は なりません
(真 )だ よ ね !
大野 財閥 の 方針 と いう 現実 と ―
真 正面 から 闘って もらわない と いけません
だ よ ね ~ん !
出会い の ない この 仕事 を 続ける 以上 ―
私 は 生涯 独身 と いう 恐怖 と 闘って いる の です
(真 )だ よ ね !(萌美 )あー 憎たらしい こと を !
( 萌美 ) 真 さん ! お 待ち な さ ー い !
大野 財閥 の 令嬢 で ある 自覚 を ―
放棄 する お つもり ?
(真 )勉強 は 真面目 に やる っちゅー の !
ただ 私 は 大野 財閥 の ―
方針 なんか に 振り回さ れ たく ない って 言って ん の
私 は 私 で 好き に やら せ て もらう ん だ か ん ね ー ! ぷいっ!
何で やり たく も ない 生け花 や ―
琴 を マスター せ ない かんっちゅー の ?
おお ー 我 が 妹 よ !
(真 )私 は 大野 家長 女 と して の 使命 を 投げ出す こと に した
私 は この 大野 家 の 方針 って もの に は 耐え られん
…って いう こと で あと は 頼んだ ぞ お ~
大野 家 の 希望 の 星 よ !
( 爺 や ) 真 様 …
(真 )あー っ ぺんぺん (萌美 )まったく …
あれ で は お父様 や お母様 が お気の毒 です
真 さん に 期待 する の は 間違い な の かも しれません
は あ …嘆かわし や
さあ 晶 ( あき ら ) さん お 姉さん が い なく なった 分 ―
みっちり 稽古 に 打ち込んで もらいましょうか
(先生 )テスト を 返す ぞ !まず 大野
今回 の テスト で 100 点 は 大野 だけ だ
(拍手 と 歓声 )
( 土井 玄 太 ( ど い げ ん た ) ) すごい じゃない か 大野 さん
どう だい ?今度 一緒に 映画 でも ぐ は っ !
( 鬼塚 ( おに づか ) ちひろ ) あんた ね 大野 さん は 忙しい ん だ から ね
(鬼塚 )代わり に 私 が チンチン の 骨 を 確かめて やる !
(土井 )やめて くれよ !(鬼塚 )逃げる な !
( 土井 ) やめ … え やめ … やめ … う ぐっ… は あん !
( 先生 ) 矢口 春雄 ( 春雄 ) は ー い
(先生 )矢口 は 唯一 の 0 点 だ
お前 に は これ を やろう
( 殴る 音 ) ( 春雄 ) う ー 痛っ!
当然 の 結果 すぎて 腹立たしい くらい です わ
さっ 間 髪 入れ ず に 授業 の 時間 です ね
(萌美 )集中力 が 途切れ てる !
腰 に 力 が 入って ない !
お 稽古 の スケジュール が 待って おり ます
業田 先生 の 業田 先生 に よる ―
業 田 先生 の 授業
( 爺 や ) まず は バイオリン の レッスン
ピアノ の レッスン に 続き ―
茶道 生け花 の 授業 が 控え て おり ます
( ため息 )
翌日 の 土曜 は 午後 から 乗馬 の 訓練
モダン バレエ
( ため息 )
総合 格闘技 に なぎ 刀 など など …
( 晶 ) うーん …
( 使用人 A ) たっ大変 よ ー !
お嬢様 が 家 から 飛び出し て しまわ れた わ !
(使用人 B)マジキ?サベ~?
(ゲーム センター から 漏れる 音 )
( 大井 町 ( おおい まち ) オル バス ) 何 ガン つけ てん だ ? テメェ この
( 九品仏 ( く ほん ぶつ ) ブランカ ) ん だ ? この 野郎 …
(オル バス )や ん の か ?テメ こら
(ブランカ )やって や ん ぞ こら テメェ
(オル バス )おう …
やって やる わ コラァ !
(ゲーム の 音楽 )
( 晶 ) ほお …
(ゲーム キャラ の 声 )
(客 A)俺 は やっぱり リュウ だ なあ
( 客 B ) 俺 は 昇 龍 拳 ( しょう りゅう けん ) が 無理 だ から タメ 系 の ブランカ かな
( 客 C ) 俺 は 本能 に 任せ て 春 麗 ( しゅん れい ) を 使う ぜ !
(客 D)ああ 俺 も 春 麗 だ !
(客 E)ザンギエフ は あり えん な 見た目 と か
(客 F)ああ
レバー 1 回転 パンチ で 投げ って あり えん だろ
む ふ ~
(客 A)おっ …おお おお お ーっ
(客 B)何だこの子は!
いとも 簡単 に レバー 1 回転 の 技 を !
( 客 A ) この 子 四 天王 まで いく ん じゃ ねえ か ?
(客 C)す …すっげー !
次々 主要 キャラ ぶっ倒して 四天王 まで いきやがった !
(客 D)これ は もしかして ―
ザンギエフ の エンディング を 見 れる かも だ ぞ !
( 客 A ) こんな 女の子 ゲーセン で 見 た こ と ある か ?
もし かして 初 プレー だったり し て ?
( 客 B ) ん な こと ある か ー い ! 死ぬ ほど 特訓 し てる よ
(ゲーム )ラウンド 1 ファイト
( どよめき )
(客 C)やり やがった !ついに ベガ を 倒し た ぞ
(客 D)ザンギエフ の エンディング を 拝める と は な !
(客 E)あの 子 ただ者 じゃない ぞ !
(晶 )む ふ ~
( うめき声 )
(客 F)コーディー や ガイ の ハメ は 最高 だ な !
(客 G)それ に 比べ ハガー は 融通 が 利か ねえ ん だよ
あっ…
(客 F)おお っ …1発 ずつ 当てて …
(客 G)ハガー でも ハメ なんて 初めて 見 た ぜ
( ザンギエフ ) ええ 子 や …
( 爺 や ) お 嬢 様 ー !
( 爺 や ) まさか と は 思って 来 まし た が ―
やはり ここ で し た か
家 から 飛び出し た と 聞い て ビックリ し まし た よ
さあ さ 一刻 も 早く 帰り ましょう
業 田 先生 が カンカン でございます
( 爺 や ) おや … 何だか ご 満悦 の 様子 で ございます な
あの 盛り場 が ―
お 気 に 召し まし た か ?
( 客 A ) とっ… と てつ も ねえ 子 だ !
(客 B)もう29連勝だぜ
(客 C)なんて 強い 小 娘 なんだ
(客 D)おっと ?
(一同 )待ち ガイル !
(客 A )片手 プレー で 相手 を 愚弄 し て 負けた か
(客 C)なんて 無様 な ヤツ だ
( 客 B ) こっち の お 嬢ちゃん は 果敢 に 戦ってる !
(客 C)さあ 最後 の 3 本 目 だ 今度 も 待ち で 来る か ?
( 客 A ) いや 違う ぞ ー !
(客 C)う おおお !
(客 B)この小僧禁じ手を使いやがった!
( 春雄 ) やった ー !
(蹴る 音 )う おっ …ぐふっ !
テメエ 何 し やがる …
う わ ー っ !
( ザンギエフ ) 彼 は そんな 悪い ヤツ じゃない と 思う ぞ
確か に 不器用 な 男 で は ある が 彼 は お嬢ちゃん を ―
強豪 プレーヤー と して 認め て いる ん だ ぞ
(萌美 )ありとあらゆる 教養 …
みっちり じっくり 深め させ て 頂きます
終業 式 が 終わった 瞬間 地獄 だ と 思いなさい !
(春雄 )なあ お前 さ 夏 休み と か 楽しめる の ?
(春雄 )じゃあ さ しんどく なったら 逃げて こい よ
また 妙 ちくりん な ゲーセン に 連れ て って やっ から よ
(春雄 )ぐ は あ あっ …
えっ ?ウ …ウソ だ ろ ?俺 に くれる の ?
ああ そう か …
お前 ん ち 堅い から ゲーム なんて 家 で でき ねえ か …
何でも 印象的 に 見える よ お前 と いる と
(春雄 )今度 二人 で 行こう ぜ ここ …
(ノック の 音 )
( 宮尾 光太郎 ( みや お こうたろう ) ) すごい な 素人 の 俺 でも 分かる ぞ
この ゲーム 業界 が どんどん 進化 し て いく 様 が …
そう 業界 も ゲーム の 中身 も ―
どんどん せわし なく なる ぜ
(光太郎 )春雄 お前 最近 どう な ん だ ?
どう なん だって 何 が だ ?
(光太郎 )大野 さん と だ よ
何 だ よ いきなり …
もう すぐ ステージ 3 の ボス に 到達 し そう な ―
この せわ しない 時 に !
アハ ハハ 進展 なし か 春雄 は ウブ だ もん な
進展 も どう いう 意味 か 分からん だろう
( 光太郎 ) お前 ボヤボヤ し て て いい の か ?
大野 さん みたい な 可愛い 子 ほっとかれない ぞ
(春雄 )ど ゆ こ と ?
(光太郎 )最近 の 高校生 は 色々 早い ん だ ぞ
もう 子供 と は 言って られ ない ん だ ぜ
彼 氏 と か 彼女 と か 作り たがって 色めき だって ん だ
( 春雄 ) は あ …
大野 さん だって 例外 じゃ ない ぞ
次 会った 時 男 と 大野さん が 付き合ってたら どう すん だ ?
ピンと こねえ …
じゃあ お前 は 女子 と 付き合ったら 何 すん だ ?宮尾
え えっ !俺 に 振る か ?
そう だ な …映画 見 に 行ったり 公園 を 二人 で 歩い たり …
うん
イ …イチャイチャ し たり
イチャイチャ って 何 すん だ ?
えー っ …ペペ ペペ …
ペッ ティン …
(春雄 )ペッティン ?
こんな 路上 で 何 言わ すん だ !春雄 !
( 春雄 ) 痛 ( い て )っ…
(光太郎 )今日 は もう あれ だ お前 ん ち で 男 同士 ―
熱 ~く 語ろう じゃないか !
俺 ん ち で ?
春雄 は 何 か と 勉強 不足 すぎる 色々 教え て やろ う
( ため息 )
(光太郎 )ついでに お 菓子 や ジュース も 買って いこ う !
え えっ ?
あっ日高 ( ひだ か ) そっか ここ 日高 ん ち の 店 だった か
(光太郎 )えらい な 休日 な のに 店番 か なっ ?
( 日高 小春 ( こはる ) ) 買い物 ? じゃ なけ れ ば 帰って
えっ ?
今日 も すごく 忙しい ん だ から
(光太郎 )あ あ ~っ …(春雄 )ミニ ゲーム やって た のに ?
何 か 言った ?そこ の お客さん ちょっと こっち に 来なさい よ
( 光太郎 ) 日高 日高 … ただ 買い物 し に 来 た だけ だ
何 だ よ ?
もっと こっち 顔 寄せ なさい よ
おいおい 何 やって ん だ !
だって …ひっぱ たき たい 顔 し てん だ もん
しれ ーっと し ちゃって さ
悪かった よ 全部 春雄 が 悪い
おい お前 は 菓子 を 選んどけ
最近 日高 変わった な
前 は もう 少し 物腰 が 柔らかかった のに …
そう ?私 は 至って 普通 だ けど
(小春 )イライラ させる 男 が いれば ―
イライラ する の は 当然 でしょ う ?
あっ …あー …そう だ な …
それにしても ちょっと 穏やか じゃ ない な 日高
ふん …
あの …
気分 転換 に なる か 分からない けど ―
春雄 ん ち で ちょっと 語り合おう と 思ってた んだ
(光太郎 )来る か ~?(小春 )えっ ?
おふくろ は いつも の あれ ば いい か …
(小春 )行く !
店番 は 大丈夫 な の か ?
(小春 )大丈夫 お母さん が いる から
( 小春 ) お 母 さ ー ん ちょっと 出かけ て くる から ―
お 店 お 願い
何 だ よ 電源 入って ねえ よ
(光太郎 )節電 節電 ほら もう 行く ぞ
( ため息 )
(小春 )矢口 君 こんな ところ で ゲーム なんか やって て いい の ?
( 春雄 なんか > なんか と なん か なんか と 俺 に とっちゃ こっち の ほう が 重要 な ん だよ
(小春 )私 も 行く の やめよ う かな ?
(春雄 )ん じゃあ もう 50 円 ある から やる か ?
(小春 )大丈夫 後ろ で 見てる ほうが 好き
(春雄 )よく 殻 に 閉じこもってる って 言われる けど ―
俺 は そう は 思わ ねえ
逆 に 重い 殻 から 飛び出せる って いう かな …
自分 の 意思 に 忠実 に 生きる の も ―
身軽 で 気持ち の いい 生き方 って もん よ
お っ 日高 来た 来た
ん じゃ 行く か
(小春 )あの 時 から ずっと …
私 は …
矢口 君 の 背中 を 追いかけてる ような 気 が する
ん ?おいおい 春雄 ん ち に 行く んだ ぞ ー
( 小春 ) 道 くらい 知ってる から ( 光太郎 ・ 春雄 ) ああ …
(光太郎 )日高 高校 生活 は どう だ ?楽 しんでる か ?
(小春 )普通 だ よ 全然 パッと し て ない けど
(光太郎 )ゲーム は 今 でも やってる の か ?
(小春 )やって る よ 矢口 君 に 返して もらった プレステ を
独り 寂しく ね
とげとげしい な …誰 か さん の せい じゃない か ?
(ガイル )春雄 待て
それ 以上 来る な
今 家 に 帰って は ―
マズ い お おおお お っ !
春雄 …待て …春雄 !
( 笑い声 )
あれ ?誰 か 来てん の か ?
とりあえず 先 上 に 上がってる ぞ
(春雄 )ああ うん
迷惑 かな ?私 が いたら
えっ ?いやいや 大丈夫 だ って 何 言って ん だよ 今さら
(真 )お ?お …
お …おっ …おっ …
お けつ !
あっ?何だって?“つ”よ
(春雄 )しりとり やって ん の か ?(真 )ああ “通信簿 ”ね
( 矢口 な みえ ) えっ“ ぼ ” ? ぼ ぼ …
ぼ …
ぼうこう 炎 !
ああ “ん ”が つい ちゃった
あー どこ を ほっ つき 歩い て た の よ
苦労 し て 可愛い 子 二人 が 遊び に 来た のに
(なみえ )萌美 先生 も ―
色々 許容 し て くれる ように なった みたい
それ でも まだ カタブツ だ けど ね
(なみえ )あんた が 帰って くる まで ―
お 下 劣 しりとり し て 待って た の よ
大野 も ?ウソ でしょ
爺 や は 来 てない の ?
爺 や も この人 の 専属 運転手 に 戻れ ば いい のに
だ よ ね ~
早く あの 無口 な 運転手 から この 子 を 解放 し て ほしい わ よ ~
そう なれ ば 大野 も ―
少し は 寄り道 できる ように なる のに な
ほ い いつも の
そう いえ ば 春雄
誰 か 連れ て 来た の ?
あー っ …あー うん …
(真 )春雄 君 の お友達 ?
じゃあ みんな で 一緒に 遊ぶ わ よ ~
あ あっ ち ょっ …
(真 )何 なの ?この 微妙 な 空気
特に この 異様 な 気 を 放って いる の は …
前 に この 部屋 で 会った 日高 って 子
やっぱり 春雄 の アホ と 何 か ある ん だ わ …
何 か こう ドロドロ と し た …
この 男 …
こう 見え て スケコマシ 野郎 ?
何 す か ?
(光太郎 )まさか …
まさか 大野 さん が いる なんて …
こんな 状況 に なる と は 思い も し なかった …
春雄 この 事態 を どう 思って やがんだ ?
のんき に 菓子 なんか 食い やがって ーっ !
この 妙 な 沈黙 …
耐え られ ん !
(心臓 の 鼓動 と 秒針 の 音 )
(真 )苦痛 …!
あの …
♪~
~ ♪
(春雄 )一発 の ダメージ が 命取り !
互いに 技 が 出ない 間合い
そんな 一瞬 すさまじく 高まる 緊迫 感 !
相手 の 思考 と 最善 の 手 を 読み切る まで の わずか な 間 ( ま )