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Aozora Bunko Readings (4-5mins), 083. お母さん の ひきがえる - 小川 未明 – Text to read

Aozora Bunko Readings (4-5mins), 083. お母さん の ひきがえる - 小川 未明

고급2 일본어의 lesson to practice reading

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083. お母さん の ひきがえる - 小川 未明

お母さん の ひきがえる -小川 未明 .

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かえる という もの は 、みんな おとなしい もの です けれど 、この 大きな ひきがえる は 、たくさんの 小さな ひきがえる の お母さん であった だけに 、いちばん おとなしい ので ありました 。 町 の 裏 は 、坂 に なって 、細い 道 が つづいて いました 。 道 の 両側 は やぶ に なって いました ので 、そこ に 、かえる は すんで いた のであります 。 去年 の ちょうど いまごろ に も 、この お母さん の かえる は 、坂 の 通り へ 出て 、小さな 子供 たち の ぴょんぴょん おもしろ そうに 飛ぶ のを ながめて いました 。 往来 を 歩く 人 は 、みんな この かえる を 見て ゆきました 。 「かわいらしい かえる だ こと 、踏まない ように して ゆきましょう ね 。」 と 、女の子 たち は いって 、避けて 歩いて ゆきました 。 お母さん の かえる は 、ほんとうに 、人間 と いう もの は しんせつな もの だ と 思いました 。 やがて 、今年 も その 時分 に なった のです 。 五月雨 時分 の 坂道 は 、じめじめ と して 、やぶ の 草木 は 、青々 と しげりました 。 お母さん の かえる も 去年 の ように 、道 の 上 へ 出て いました 。 ある 日 の こと 、この 大きな かえる は 、人間 の 住んで いる 家 は 、どんな ような 有り様 だろう と 思いました 。 「ひとつ 、今日 は 見物 に いって みましょう 。」 と いって 、の この こ と 坂 を 下りて 、町 へ やってきた のでした 。

かえる の 足 は 、のろかった から 、町 へ きた 時分 は 、もう 、かれこれ 晩方 に なって いました 。 「まあ 、一軒 、一軒 、歩いて みる こと に しよう 。」 と 、大きな かえる は 思いました 。 人間 という もの は 、みんな やさしい もの だ と 思って いた かえる は 、なにも ほか の こと を 考えません でした 。 すぐ 、その 一 軒 の 入り口 から はいりました 。 その 家 は 、米屋 で ありました 。 米屋 の おじいさん は 、なにか 、黒い 、大きな もの が はいってきた と 思って 、よく 見ます と 、それ は 、ひきがえる で ありました から 、「まあ 、まあ 、こんな ところ へ は いってきて は 困る じゃないか 。 さあ 、出て おいで 。」 と いって 、おじいさん は 、笑い ながら 、かえる を 棒 の 先 で 、往来 へ 出して しまいました 。 お母さん の ひきがえる は 、かくべつ それ を 悲しい と も 思いませんでした 。 こんど は 、隣 の 家 へ は いって ゆきました 。 隣 の 家 は 、炭屋 でした 。 おかみ さん が 、冬 の 用意 に 、たどん を 造って いました が 、ひきがえる が はいってくる と 、「こんな ところ へ は いって くる と 、真っ黒 に なって しまう よ 。 さあ 、あっち へ お ゆき 。」 と いって 、そこ に あった ほうき で 、かえる を 往来 の 方 へ はき出す まね を しました 。 お母さん の ひきがえる は 、これ を 悲しい と も 思いませんでした 。 おとなしく 、その 家 を 出る と また 、その つぎ の 隣 の 家 の 方 へ 歩いて ゆきました 。 晩がた の 空 は 晴れて いました 。 かえる は 、入り口 から はいる と 、きれいな 水 が あって 、魚 が たくさん 泳いで いました から 、大喜びで いきなり 中 へ 飛び込みました 。 「 あっ。」 と いって 、そこ に いた 子供 たち は 、みんな 驚きました 。 その 家 は 、金魚 屋 だった の です 。 金魚 屋 の おじいさん は 、すぐに ひきがえる を 網 で すくって 、外 の 往来 の 上 へ ぽん と ほうり出しました 。 子供 たち は 、また 、どっと 笑いました 。 お母さん の かえる は 、自分 の 子供 たち の こと を 思い出して 、暗い 坂 の 方 へ 帰って ゆきました 。 .――一九二六 ・六 ――

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