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Aozora Bunko Readings (4-5mins), 069. 片隅の幸福 - 種田山頭火

069. 片隅の幸福 - 種田山頭火

片隅 の 幸福 -種田 山頭 火

大の 字 に 寝て 涼しさ よ 淋しさ よ

一 茶 の 句 である 。 いつごろ の 作 である か は 、手もと に 参考書 が 一冊 も ない から 解らない けれど 、多分 放浪時代 の 句 であろう と 思う 。 とにかく その つもり で 筆 を すすめて ゆく 。 ――

一 茶 は 不幸な 人間 であった 。 幼 に して 慈母 を 失い 、継母 に 虐められ 、東 漂 西 泊 する より 外 は なかった 。 彼 は 幸 か 不幸 か 俳人 であった 。 恐らく は 俳句 を 作る より 外 に は 能力 の ない 彼 であったろう 。 彼 は 句 を 作った 。 悲しみ も 歓び も 憤り も 、すべて を 俳句 と して 表現 した 。 彼 の 句 が 人間 臭 ふんぷん たる 所以 である 。 煩悩 無 尽 、煩悩 そのもの が 彼 の 句 と なった のである 。

しかし 、この 句 に は 彼 独特 の 反感 と 皮肉 が なくて 、のんびり と して そして しんみり とした もの が ある 。

大 の 字 に 寝て 涼しさ よ ――は さすが に 一 茶 的 である 。 いつも の 一 茶 が 出て いる が 、 つづけて 、 淋し さ よ ―― と うたった ところ に 、 ひねくれて いない 正直な 、 すなおな 一 茶 の 涙 が 滲 ん で いる で は ない か 。 彼 が 我儘気 儘 に 寝転んだ の は どこ であったろう 。 居候 して いた 家 の 別 間 か 、 道中 の 安 宿 か 、 それとも 途上 の 樹 蔭 か 、 彼 は そこ で しみじみ人間 の 幸 不 幸運 不運 を 考えた のであろう 。 切って も 切れ ない 、断とう と して も 断て ない 執着 の 絆 を 思い 、孤独 地獄 の 苦悩 を 痛感 した のであろう 。

所詮 、人 は 人 の 中 である 。 孤立 は 許さ れ ない 。 怨み 罵り つつ も 人 と 人 とは 離れ がたい のである 。 人 は 人 を 恋う 。 愛して も 愛さ なくて も 、家 を 持た ず に は いられない のである 。 みだりに 放浪 と か 孤独 と か いう なかれ !

一 茶 の 作品 は 極めて 無造作に 投げ出した ようである が 、その 底 に 潜んでいる 苦労 は 恐らく 作家 で なければ 味読 する こと が 出来まい (勿論 、芭蕉 ほど 彫心 鏤骨 で はない が )。

いう まで も なく 、一 茶 に は 芭蕉 的 の 深さ は ない 。 蕪 村 的 な 美しさ も ない 。 しかし 彼 に は 一 茶 の 鋭さ が あり 、一 茶的な 飄逸 味 が ある 。

私 は 一 茶 の 句 を 読む と 多少 憂鬱に なる が 、同時に また 、いわば 片隅の 幸福 を 感じて 、駄作 一 句 を 加え たく なった 。 ――

ひとり 住めば あ を あ を と して 草

(「愚 を 守る 」初版 本 )

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