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Aozora Bunko Readings (4-5mins), 065. 王さまと靴屋 - 新美南吉

065. 王さまと靴屋 - 新美南吉

王さま と 靴 屋 -新美 南 吉

ある 日 、王さま は こじき の ような ようす を して 、ひとり で 町 へ やって ゆきました 。 町 に は 小さな 靴屋 が いっけん あって 、おじいさん が せっせと 靴 を つくって おりました 。 王さま は 靴 屋 の 店 に は いって 、

「 これ これ 、 じい や 、 その ほう は なんという 名 まえ か 。」

と たずねました 。 靴屋 の じいさん は 、その かた が 王さま である と は 知りませんでした ので 、 「ひと に もの を きく なら 、もっと ていねいに いう もの だ よ 。」

と 、つっけんどん に いって 、とんとん と 仕事 を して いました 。 「 これ 、 名 まえ は なんと 申す ぞ 。」

と また 王さま は たずねました 。 「ひと に くち を きく に は 、もっと ていねいに いう もの だ と いう のに 。」

と じいさん は また 、ぶっきらぼうに いって 、仕事 を し つづけました 。 王さま は 、なるほど じぶん が まちがって いた 、と 思って 、こんど は やさしく 、

「 おまえ の 名 まえ を 教えて おくれ 。」

と たのみました 。 「 わし の 名 まえ は 、 マギステル だ 。」

と じいさん は 、 やっと 名 まえ を 教えました 。 そこ で 王さま は 、

「マギステル の じいさん 、ないしょ の はなし だが 、おまえ は この 国 の 王さま は ばか やろう だ と おもわ ない か 。」

と たずねました 。 「おもわ ない よ 。」

と マギステル じいさん は こたえました 。 「それでは 、こゆび の さきほど ばかだ と は おもわない か 。」

と 王さま は また たずねました 。 「おもわ ない よ 。」

と マギステル じいさん は こたえて 、靴 の かかと を うちつけました 。 「もし おまえ が 、王さま は こゆび の さきほど ばかだ と いったら 、わし は これ を やる よ 。 だれ も ほか に きいて や し ない から 、だいじょうぶ だ よ 。」

と 王さま は 、金 の 時計 を ポケット から 出して 、じいさん の ひざ に のせました 。 「この 国 の 王さま が ばかだ と いえば これ を くれる の かい 。」

と じいさん は 、金づち を もった 手 を わき に たれて 、ひざ の 上 の 時計 を みました 。 「うん 、小さい 声 で 、ほんの ひとくち いえば あげる よ 。」

と 王さま は 手 を もみあわせ ながら いいました 。 する と じいさん は 、やにわに その 時計 を ひっつかんで 床 の うえ に たたきつけました 。 「さっさと 出て うせろ 。 ぐずぐず して る と ぶち ころして しまう ぞ 。 不忠者 めが 。 この 国 の 王さま ほど ご りっぱな おかた が 、 世界中 に またと ある か ッ 。」

そして 、もっていた 金づち を ふりあげました 。 王さま は 靴屋 の 店 から とびだしました 。 とびだす とき 、ひ おい の 棒 に ご つんと 頭 を ぶつけて 、大きな こぶ を つくりました 。 けれど 王さま は 、こころ を 花 の ように あかるく して 、

「わし の 人民 は よい 人民 だ 。 わし の 人民 は よい 人民 だ 。」

と くりかえし ながら 、宮殿 の ほう へ かえって ゆきました 。

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